JP2023073892A - ハイブリッドレンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラスと樹脂レンズのズレおよび剥離が起こりにくく、且つ、高温環境下に付された場合であっても、接着剤層の浮きやガラスと樹脂レンズの剥離が生じにくいハイブリッドレンズを提供する。【解決手段】ハイブリッドレンズ1は、ガラス基板3と、ガラス基板3の少なくとも一方の面に設けられた樹脂レンズ2と、ガラス基板3および樹脂レンズ2の間に設けられた接着剤層4とを備え、樹脂レンズ2のガラス転移温度は接着剤層4のガラス転移温度よりも高く、且つ樹脂レンズ2のガラス転移温度と接着剤層4のガラス転移温度の差は97~150℃である。【選択図】図1
Description
本開示は、ハイブリッドレンズに関する。より詳細には、本開示は、ガラス基板と樹脂レンズとを備えるハイブリッドレンズに関する。
近年、ガラスの光学特性と樹脂レンズの光学特性の双方を活かしたレンズとして、ガラスと樹脂レンズが積層されたハイブリッドレンズが使用されることがある。しかしながら、ガラスと樹脂レンズは互いに異なる材料であることから接着性が低く剥がれやすいという問題があった。ガラスと樹脂レンズの接着性が低い場合、例えばガラスと樹脂レンズアレイが積層されたレンズアレイ積層体をダイシングにより個片化して個々のハイブリッドレンズを得ようとした際、ガラスと樹脂レンズでズレや剥離が起こることがある。
ガラスと樹脂レンズの接着性を向上させる方法として、ガラスと樹脂レンズとを接着剤を介して積層する方法が知られている。例えば、特許文献1には、特定のレンズ用接着剤が開示されており、当該レンズ用接着剤は、紫外線照射に対する堅牢性に優れ、当該接着剤を用いた光学レンズは高い耐久性を有すると記載されている。
しかしながら、上記ハイブリッドレンズは、ガラスと樹脂レンズを接着剤を用いて接合されている場合であっても、ガラスと樹脂レンズの線膨張率の差が大きいためと推測されるが、高温環境下に付された場合、接着剤層に浮きが生じたり、ガラスと樹脂レンズの間に剥がれが発生することがあった。
従って、本開示の目的は、ガラスと樹脂レンズのズレおよび剥離が起こりにくく、且つ、高温環境下に付された場合であっても、接着剤層の浮きやガラスと樹脂レンズの剥離が生じにくいハイブリッドレンズを提供することにある。
本開示の発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ガラス基板と樹脂レンズとを、樹脂レンズのガラス転移温度よりも特定の範囲内で低いガラス転移温度を有する接着剤層を介して接合することにより、ガラスと樹脂レンズのズレおよび剥離が起こりにくく、且つ、高温環境下に付された場合であっても、接着剤層の浮きやガラスと樹脂レンズの剥離が生じにくいハイブリッドレンズが得られることを見出した。本開示はこれらの知見に基づいて完成させたものに関する。
本開示は、ガラス基板と、上記ガラス基板の少なくとも一方の面に設けられた樹脂レンズと、上記ガラス基板および上記樹脂レンズの間に設けられた接着剤層とを備え、上記樹脂レンズのガラス転移温度は上記接着剤層のガラス転移温度よりも高く、且つ上記樹脂レンズのガラス転移温度と上記接着剤層のガラス転移温度の差は97~150℃である、ハイブリッドレンズを提供する。
上記ハイブリッドレンズは、上記ガラス転移温度の差が97℃以上であることにより、ガラス基板と樹脂レンズの接着性が充分となり、また、熱衝撃により生じる線膨張率差を緩和することで、高温環境下に付された場合であっても接着剤層の浮きやガラスと樹脂レンズの剥離が生じにくい。上記ガラス転移温度の差が150℃以下であることにより、例えばレンズアレイを切断して個片化された各ハイブリッドレンズを得る際にガラス基板と樹脂レンズのズレおよび剥離が起こりにくく、作業性に優れる。
上記樹脂レンズのガラス転移温度は140℃以上であることが好ましい。
上記接着剤層のガラス転移温度は60℃以下であることが好ましい。
上記接着剤層は光硬化型接着剤層であることが好ましい。
上記接着剤層はエポキシ系樹脂および/またはアクリル系樹脂を含むことが好ましい。
上記接着剤層はエポキシ系樹脂を含むことが好ましい。
上記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物に由来する構成単位を含むことが好ましい。
上記樹脂レンズはエポキシ系樹脂を含むことが好ましい。
上記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物に由来する構成単位を含むことが好ましい。
上記ガラス基板と上記接着剤層の間に黒色層を備えることが好ましい。
上記黒色層は金属化合物を含むことが好ましい。
上記接着剤層は上記黒色層と上記樹脂レンズとを接合することが好ましい。
上記樹脂レンズは有効領域に凸レンズ形状を有することが好ましい。
上記樹脂レンズは有効領域を囲むように形成された光軸方向に延びる壁部を有することが好ましい。
上記壁部の頂部は光軸方向において上記凸レンズ形状の頂部よりも高い位置にあることが好ましい。
本開示のハイブリッドレンズは、ガラスと樹脂レンズのズレおよび剥離が起こりにくく、且つ、高温環境下に付された場合であっても、接着剤層の浮きやガラスと樹脂レンズの剥離が生じにくい。
[ハイブリッドレンズ]
本開示の一実施形態に係るハイブリッドレンズは、ガラス基板と、上記ガラス基板の少なくとも一方の面に設けられた樹脂レンズと、上記ガラス基板および上記樹脂レンズの間に設けられた接着剤層とを少なくとも備える。上記ハイブリッドレンズにおいて、上記ガラス基板、上記接着剤層、および上記ガラス基板は、光軸方向に沿ってこの順に積層されている。
本開示の一実施形態に係るハイブリッドレンズは、ガラス基板と、上記ガラス基板の少なくとも一方の面に設けられた樹脂レンズと、上記ガラス基板および上記樹脂レンズの間に設けられた接着剤層とを少なくとも備える。上記ハイブリッドレンズにおいて、上記ガラス基板、上記接着剤層、および上記ガラス基板は、光軸方向に沿ってこの順に積層されている。
図1および図2に、本開示のハイブリッドレンズの一実施形態を表す断面模式図を示す。図1は、図2に示すI-I’断面の断面図に相当する。ハイブリッドレンズ1は、樹脂レンズ2と、ガラス基板3と、接着剤層4とを備える。樹脂レンズ2は、ガラス基板3の一方の面に、接着剤層4を介して積層されている。接着剤層4は、樹脂レンズ2とガラス基板3とを接合している。
上記樹脂レンズのガラス転移温度は、上記接着剤層のガラス転移温度よりも高い。そして、上記樹脂レンズのガラス転移温度と上記接着剤層のガラス転移温度の差は97~150℃であり、好ましくは98~130℃、より好ましくは99~120℃である。上記ガラス転移温度の差が97℃以上であることにより、ガラス基板と樹脂レンズの接着性が充分となり、また、熱衝撃により生じる線膨張率差を緩和することで、高温環境下に付された場合であっても接着剤層の浮きやガラスと樹脂レンズの剥離が生じにくい。上記ガラス転移温度の差が150℃以下であることにより、例えばレンズアレイを切断して個片化された各ハイブリッドレンズを得る際にガラス基板と樹脂レンズのズレが起こりにくく、作業性に優れる。また、ガラスの凝集破壊をより起こりにくくすることができる。
上記樹脂レンズのガラス転移温度は、140℃以上であることが好ましく、より好ましくは150℃以上である。上記ガラス転移温度が140℃以上であると、耐熱強度が充分となり、ウエハレンズ成形後に変形し難い。また、上記樹脂レンズのガラス転移温度は、例えば200℃以下であり、好ましくは190℃以下である。上記ガラス転移温度が200℃以下であると、アニール処理において、完全硬化しやすく、成形後の応力を開放し易い。なお、本明細書において、樹脂レンズのガラス転移温度は、動的粘弾性測定(DMA)により測定される値である。
上記接着剤層のガラス転移温度は、62℃以下であることが好ましく、より好ましくは60℃以下である。上記ガラス転移温度が62℃以下であると、ガラス基板と樹脂レンズの接着性がより充分となり、高温環境下に付された場合であっても剥がれがよりいっそう生じにくい。また、上記接着剤層のガラス転移温度は、30℃以上であることが好ましく、より好ましくは35℃以上である。上記ガラス転移温度が30℃以上であると、高温環境下に付された場合であっても白化や黄変が生じにくく、透明性に優れる。なお、本明細書において、接着剤層のガラス転移温度は、熱機械分析(TMA)により測定される値である。なお、樹脂レンズのTMA測定の結果では明確な変曲点を持たない場合があり、TMA測定からガラス転移温度を算出することは困難であるため、樹脂レンズのガラス転移温度はDMA測定により算出することとしている。
上記樹脂レンズは、凸レンズの場合は集光性を有するなど、レンズとしての機能を有効に発揮する領域(有効領域)を少なくとも有する。上記樹脂レンズは有効領域以外の領域(非有効領域)を有していてもよい。また、上記有効領域は、少なくとも一方の面(特に、ガラス基板が位置する側とは反対側の面)が凸レンズ形状(球面形状)または凹レンズ形状を有することが好ましい。上記有効領域の他方の面は、凸レンズ形状、凹レンズ形状、平面形状、これらの形状の外周縁が環状に盛り上がった形状等のいずれであってもよい。
上記樹脂レンズは、非有効領域に、有効領域を側面から囲むように形成された光軸方向に延びる壁部を有することが好ましい。言い換えると、樹脂レンズは、上面(ガラス基板が位置する側とは反対側の面)に形成された凹部内に有効領域を有することが好ましい。上記壁部を有すると、ハイブリッドレンズが薄肉にならず、レンズの強度を保ちやすい。また、上記壁部の頂部(光軸方向における高さが最も高い部分)は、有効領域の頂部(有効領域において光軸方向における最も高さが高い部分)よりも高い位置にあることが好ましい。このような位置関係にあると、ウエハレンズの取り扱い時に有効領域の傷発生を防止できることや、有効領域の頂部から壁部の頂部までの距離を焦点距離にすることができる。
図1および図2に示すハイブリッドレンズ1では、樹脂レンズ2は、上面(ガラス基板3が位置する側とは反対側の面)に凸レンズからなる有効領域21aと、非有効領域21bと、非有効領域21bに形成されており、非有効領域21bには、有効領域21aを側面から囲むように形成された光軸方向に延びる壁部22を備える。壁部22は、樹脂レンズ2の周縁に沿って形成されている。図1に示すように、壁部22の頂部は有効領域21aの頂部よりも、光軸方向における高さが高い位置にある。樹脂レンズ2の下面(ガラス基板3が位置する側の面)は平面形状である。凹部の上面形状は、図2では真円形であるが、このような形状には限定されず、多角形(特に正多角形)、楕円形等の他の円形、多角形の角部がアール化された形状などであってもよい。
上記ガラス基板は、レンズとしての機能を有効に発揮する領域(有効領域)を有していてもよく、すなわちレンズであってもよい。また、上記ガラス基板は、上記有効領域を有していなくてもよい。上記ガラス基板は、上記有効領域を有する場合はレンズとして機能する。上記有効領域としては、凸レンズ形状や凹レンズ形状を有する領域が挙げられる。上記ガラス基板の上面(樹脂レンズが位置する側の面)および下面(樹脂レンズが位置する側とは反対側の面)は、それぞれ、凸レンズ形状や凹レンズ形状を有する形状、平面形状、またはこれらの形状の外周縁が環状に盛り上がった形状であってもよい。なお、樹脂レンズの下面とガラス基板の上面とは、剥がれをより起こりにくくする観点から、平行であることが好ましい。
図1および図2に示すハイブリッドレンズ1では、ガラス基板3は、上面(樹脂レンズ2が位置する側の面)および下面(樹脂レンズ2が位置する側とは反対側の面)は平面形状である。樹脂レンズ2の下面およびガラス基板3の上面は共に平面形状であり、互いに対向しており平行である。
上記接着剤層は、上記樹脂レンズと上記ガラス基板の間に位置する。上記接着剤層は、上記樹脂レンズと上記ガラス基板とを直接的に接合(接着)していてもよいし、その他の層を介して間接的に接合(接着)していてもよい。また、上記接着剤層は、単層構造を有していてもよいし、多層構造を有していてもよい。
上記ガラス基板と上記樹脂レンズとの間には、上記接着剤層以外のその他の層が存在していてもよい。上記その他の層としては、黒色を呈する層(黒色層)や、反射防止膜(ARコート膜)などが挙げられる。
上記黒色層は、例えば光路を完全に塞がないように部分的に配置することにより、上記ハイブリッドレンズの遮光部材や絞り材として機能する。上記黒色層は、上記樹脂レンズの非有効領域を覆う位置に配置されていることが好ましく、さらに上記有効領域の周縁部を覆う位置に延びるように配置されていてもよい。また、上記黒色層は、上記接着剤層に対して、上記樹脂レンズ側および上記ガラス基板側のいずれに位置していてもよい。中でも、上記黒色層は、上記接着剤層に対して上記ガラス基板側に位置することが好ましく、上記ガラス基板表面に設けられていることが好ましい。上記黒色層が設けられている場合、上記接着剤層は、上記黒色層と上記樹脂レンズまたは上記ガラス基板とを接合することが好ましい。また、上記黒色層が上記ガラス基板表面に設けられている場合、一般的に、高温環境下に付された際に接着剤層の浮きに伴って黒色層が破損しやすい傾向があるが、本開示のハイブリッドレンズは高温環境下において接着剤層の浮きが起こりにくいため、黒色層が破損しにくい。
上記反射防止膜は、上記ハイブリッドレンズの端面(例えば、ガラス基板の樹脂レンズとは反対側の表面、樹脂レンズのガラス基板とは反対側の表面)に設けられ、ハイブリッドレンズに入射する光の反射を軽減する。
上記反射防止膜は、金属酸化物被膜の単層または多層で構成される。金属酸化物の材質としては、SiO2、ZrO2,Al2O3、TiO2などが一般的に使用される。上記反射防止膜が多層で構成される場合、各層の形成材料は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記反射防止膜は、例えば蒸着法により形成された膜(蒸着コート膜)があげられる。上記蒸着法としては、例えば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法、PVD法等の乾式メッキ法(若しくは、ドライコーティング法)が挙げられる。真空蒸着法においては、蒸着中にイオンビームを同時に照射するイオンビームアシスト法を用いてもよい。
上記反射防止膜の厚さは用途に応じて適宜調整することが好ましく、例えば可視光線の反射防止用途に使用する場合の厚さは、例えば60~150nm程度、好ましくは80~120nm、特に好ましくは90~110nmである。
図1および図2に示すハイブリッドレンズ1では、樹脂レンズ2とガラス基板3との間に、接着剤層4よりもガラス基板3側に、黒色層5が設けられている。黒色層5は、ガラス基板3表面に、樹脂レンズ2の非有効領域21bと有効領域21aの周縁部とを覆うように、すなわち非有効領域21bおよび有効領域21aの周縁部と光軸方向に重なる位置に部分的に設けられている。接着剤層4は、樹脂レンズ2とガラス基板3とを接合するとともに、樹脂レンズ2と黒色層5とを接合している。
上記ハイブリッドレンズは、上記その他の層として、樹脂レンズの有効領域を含む領域や上記ガラス基板と、光軸方向に重なるように、他の基板やレンズが積層されていてもよい。
上記ハイブリッドレンズとしては、例えば、マイクロレンズ、フレネルレンズ等の光学レンズが挙げられる。また、上記光学レンズとしては、携帯電話、スマートフォンをはじめとするモバイル電子機器のセンサー用レンズや撮像レンズ(カメラ用レンズ)などが挙げられる。また、上記ハイブリッドレンズは、2個以上のレンズ(すなわち複数のレンズ部)が二次元的(光軸に対して垂直方向)に配列し、これらのレンズが互いに接合部を介して連結した構成を有するレンズアレイ(ウエハレベルレンズアレイ)、特にマイクロレンズアレイであってもよい。
上記レンズアレイにおける各レンズ部は、それぞれ、目的に応じた形状とすることができる。上記レンズアレイにおける各レンズ部の形状は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記レンズアレイの形状は、特に限定されないが、例えば、板状、シート状、フィルム状などが挙げられる。レンズの厚さ(凹部が形成されていない平坦部の厚さ)は、例えば40~1200μm(但し、レンズに形成された凹部の最大深さより厚い範囲)である。
(樹脂レンズ)
上記樹脂レンズを構成する樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂(メタクリル酸エステル系樹脂等)、スチレン系樹脂(例えば、アクリロニトリル-スチレン共重合体、メタクリル酸メチル-スチレン共重合体、メタクリル酸メチル変性アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(透明ABS樹脂)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂(脂環族ポリアミド樹脂等)、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。上記樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、硬化型樹脂(熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂など)であってもよい。上記硬化型樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。上記樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記樹脂レンズを構成する樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂(メタクリル酸エステル系樹脂等)、スチレン系樹脂(例えば、アクリロニトリル-スチレン共重合体、メタクリル酸メチル-スチレン共重合体、メタクリル酸メチル変性アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(透明ABS樹脂)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂(脂環族ポリアミド樹脂等)、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。上記樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、硬化型樹脂(熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂など)であってもよい。上記硬化型樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。上記樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記樹脂としては、中でも、エポキシ系樹脂が好ましい。エポキシ系樹脂は、エポキシ化合物に由来する構成単位を少なくとも含む樹脂である。上記エポキシ化合物は、分子内にエポキシ基(オキシラニル基)を1つ以上有する化合物である。中でも、エポキシ化合物としては、分子内にエポキシ基を2つ以上(好ましくは2~6つ、より好ましくは2~4つ)有する化合物が好ましい。
上記エポキシ化合物としては、公知乃至慣用のエポキシ化合物を使用でき、特に限定されないが、例えば、脂環式エポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、複素環式エポキシ化合物、分子内にエポキシ基を1個以上有するシロキサン誘導体などが挙げられる。上記エポキシ化合物は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記脂環式エポキシ化合物としては、分子内に1個以上の脂環と1個以上のエポキシ基とを有する公知乃至慣用の化合物が挙げられ、特に限定されないが、例えば、(I)分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(「脂環エポキシ基」と称する)を有する化合物;(II)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物;(III)分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物(グリシジルエーテル型エポキシ化合物)などが挙げられる。
上記式(i)中、Yは単結合または連結基(1以上の原子を有する二価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、二価の炭化水素基、炭素-炭素二重結合の一部または全部がエポキシ化されたアルケニレン基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、これらが複数個連結した基などが挙げられる。なお、式(i)におけるシクロヘキサン環(シクロヘキセンオキシド基)を構成する炭素原子の1以上には、アルキル基などの置換基が結合していてもよい。
上記二価の炭化水素基としては、炭素数が1~18の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基、二価の脂環式炭化水素基などが挙げられる。炭素数が1~18の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基などが挙げられる。上記二価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2-シクロペンチレン基、1,3-シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2-シクロヘキシレン基、1,3-シクロヘキシレン基、1,4-シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等の二価のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)などが挙げられる。
上記炭素-炭素二重結合の一部または全部がエポキシ化されたアルケニレン基(「エポキシ化アルケニレン基」と称する場合がある)におけるアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、1-ブテニレン基、2-ブテニレン基、ブタジエニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基等の炭素数2~8の直鎖状または分岐鎖状のアルケニレン基などが挙げられる。特に、上記エポキシ化アルケニレン基としては、炭素-炭素二重結合の全部がエポキシ化されたアルケニレン基が好ましく、より好ましくは炭素-炭素二重結合の全部がエポキシ化された炭素数2~4のアルケニレン基である。
上記式(i)で表される脂環式エポキシ化合物の代表的な例としては、(3,4,3’,4’-ジエポキシ)ビシクロヘキシル、下記式(i-1)~(i-10)で表される化合物などが挙げられる。なお、下記式(i-5)、(i-7)中のl、mは、それぞれ1~30の整数を表す。下記式(i-5)中のR’は炭素数1~8のアルキレン基であり、中でも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基などの炭素数1~3の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。下記式(i-9)、(i-10)中のn1~n6は、それぞれ1~30の整数を示す。また、上記式(i)で表される脂環式エポキシ化合物としては、その他、例えば、2,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロパン、1,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキサン-1-イル)エタン、1,2-エポキシ-1,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキサン-1-イル)エタン、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)エーテルなどが挙げられる。
また、上記(I)分子内に脂環エポキシ基を有する化合物としては、エポキシ変性シロキサンが挙げられる。上記エポキシ変性シロキサンとしては、例えば、下記式(i’)で表される構成単位を有する、鎖状または環状のポリオルガノシロキサンが挙げられる。
式(1a)および式(1b)中、R1a、R1bは、同一又は異なって、直鎖または分岐鎖状のアルキレン基を示し、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、デカメチレン基などの炭素数1~10の直鎖または分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。
上記エポキシ変性シロキサンのエポキシ当量(JIS K7236に準拠)は、例えば100~400、好ましくは150~300である。
式(ii)中、R"は、p価のアルコールの構造式からp個の水酸基(-OH)を除いた基(p価の有機基)であり、p、nはそれぞれ自然数を表す。p価のアルコール[R"(OH)p]としては、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノール等の多価アルコール(炭素数1~15のアルコール等)などが挙げられる。pは1~6が好ましく、nは1~30が好ましい。pが2以上の場合、それぞれの( )内(外側の括弧内)の基におけるnは同一でもよく異なっていてもよい。上記式(ii)で表される化合物としては、具体的には、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物[例えば、商品名「EHPE3150」(株式会社ダイセル製)等]などが挙げられる。
上記(III)分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物としては、例えば、脂環式アルコール(特に、脂環式多価アルコール)のグリシジルエーテルが挙げられる。より詳しくは、例えば、2,2-ビス[4-(2,3-エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン、2,2-ビス[3,5-ジメチル-4-(2,3-エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン等のビスフェノールA型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールA型エポキシ化合物);ビス[o,o-(2,3-エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[o,p-(2,3-エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[p,p-(2,3-エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[3,5-ジメチル-4-(2,3-エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン等のビスフェノールF型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールF型エポキシ化合物);水素化ビフェノール型エポキシ化合物;水素化フェノールノボラック型エポキシ化合物;水素化クレゾールノボラック型エポキシ化合物;ビスフェノールAの水素化クレゾールノボラック型エポキシ化合物;水素化ナフタレン型エポキシ化合物;トリスフェノールメタンから得られるエポキシ化合物の水素化エポキシ化合物;その他の芳香環を有するエポキシ化合物の水素化エポキシ化合物などが挙げられる。
上記芳香族エポキシ化合物は、分子内に1個以上の芳香環(芳香族炭化水素環又は芳香族複素環)と1個以上のエポキシ基とを有する化合物である。芳香族エポキシ化合物としては、中でも、炭素原子を有する芳香環(特に、芳香族炭化水素環)を構成する1以上の炭素原子にグリシドキシ基が結合した化合物(芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物)が好ましい。
上記芳香族エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノール類[例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール等]と、エピハロヒドリンとの縮合反応により得られるエピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ系樹脂;これらのエピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ系樹脂を上記ビスフェノール類とさらに付加反応させることにより得られる高分子量エピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ系樹脂;フェノール類[例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等]とアルデヒド[例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等]とを縮合反応させて得られる多価アルコール類を、さらにエピハロヒドリンと縮合反応させることにより得られるノボラック・アルキルタイプグリシジルエーテル型エポキシ系樹脂;フルオレン環の9位に2つのフェノール骨格が結合し、かつこれらフェノール骨格のヒドロキシ基から水素原子を除いた酸素原子に、それぞれ、直接またはアルキレンオキシ基を介してグリシジル基が結合しているエポキシ化合物などが挙げられる。
上記脂肪族エポキシ化合物としては、例えば、q価の環状構造を有しないアルコール(qは自然数である)のグリシジルエーテル;一価または多価カルボン酸[例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸等]のグリシジルエステル;エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油等の二重結合を有する油脂のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン等のポリオレフィン(ポリアルカジエンを含む)のエポキシ化物などが挙げられる。なお、上記q価の環状構造を有しないアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1-ブタノール等の一価のアルコール;エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の二価のアルコール;グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等の三価以上の多価アルコールなどが挙げられる。また、q価のアルコールは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオールなどであってもよい。
上記エポキシ化合物は、中でも、脂環式エポキシ化合物を含むことが好ましく、脂環エポキシ基を有する化合物ならびに分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物を含むことがより好ましい。また、上記脂環エポキシ基を有する化合物は、上記式(i)で表される化合物およびエポキシ変性シロキサンを含むことが好ましい。さらに、上記エポキシ化合物は、芳香族エポキシ化合物を含んでいてもよい。
上記エポキシ系樹脂中のエポキシ化合物に由来する構成単位の含有割合は、エポキシ系樹脂を構成する全構成単位の総量(100質量%)に対して、10質量%以上が好ましく、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
上記エポキシ系樹脂は、エポキシ化合物以外のカチオン硬化性化合物(「その他のカチオン硬化性化合物」と称する場合がある)に由来する構成単位を含んでいてもよい。上記その他のカチオン硬化性化合物に由来する構成単位は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
その他のカチオン硬化性化合物としては、例えば、分子内にオキセタン基を1個以上有する化合物(「オキセタン化合物」と称する場合がある)、分子内にビニルエーテル基を1個以上有する化合物(「ビニルエーテル化合物」と称する場合がある)などが挙げられる。その他のカチオン硬化性化合物を使用することにより、樹脂レンズの機械強度、熱安定性、耐信頼性、光学特性(屈折率等)を向上させたりすることができる。
上記オキセタン化合物としては、分子内に1以上のオキセタン環を有する公知乃至慣用の化合物が挙げられ、特に限定されないが、例えば、3,3-ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(ヒドロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3-エチル-3-(ヘキシルオキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(クロロメチル)オキセタン、3,3-ビス(クロロメチル)オキセタン、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ビス{[1-エチル(3-オキセタニル)]メチル}エーテル、4,4'-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ビシクロヘキシル、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]シクロヘキサン、1,4-ビス{〔(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、3-エチル-3-{〔(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ〕メチル)}オキセタン、キシリレンビスオキセタン、3-エチル-3-{[3-(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタンなどが挙げられる。
上記ビニルエーテル化合物としては、分子内に1以上のビニルエーテル基を有する公知乃至慣用の化合物を使用することができ、特に限定されないが、例えば、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル(エチレングリコールモノビニルエーテル)、3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-ヒドロキシイソプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、3-ヒドロキシブチルビニルエーテル、2-ヒドロキシブチルビニルエーテル、3-ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、2-ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、1-メチル-3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1-メチル-2-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1-ヒドロキシメチルプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、1,6-ヘキサンジオールモノビニルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,8-オクタンジオールジビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,3-シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,3-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,2-シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,2-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、p-キシレングリコールモノビニルエーテル、p-キシレングリコールジビニルエーテル、m-キシレングリコールモノビニルエーテル、m-キシレングリコールジビニルエーテル、o-キシレングリコールモノビニルエーテル、o-キシレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノビニルエーテル、ペンタエチレングリコールジビニルエーテル、オリゴエチレングリコールモノビニルエーテル、オリゴエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、テトラプロピレングリコールモノビニルエーテル、テトラプロピレングリコールジビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールジビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールモノビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、イソソルバイドジビニルエーテル、オキサノルボルネンジビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4-ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ビスフェノールAジビニルエーテル、ビスフェノールFジビニルエーテル、ヒドロキシオキサノルボルナンメタノールジビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどが挙げられる。
上記樹脂レンズは、上記樹脂以外に添加剤を含んでいてもよい。上記添加剤としては、例えば、安定剤(熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等)、可塑剤、滑剤、充填剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、レーザー光吸収剤、内部離型剤、酸発生剤(光酸発生剤、熱酸発生剤)などが挙げられる。上記内部離型剤としては、フッ素系、シリコーン系、ステアリン酸エステルなどの公知乃至慣用の内部離型剤が挙げられる。
(ガラス基板)
上記ガラス基板としては、特に限定されず、石英、アルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラスなど、公知乃至慣用のガラスを用いることができる。上記ガラスは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記ガラス基板としては、特に限定されず、石英、アルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラスなど、公知乃至慣用のガラスを用いることができる。上記ガラスは、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
(接着剤層)
上記接着剤層は、バインダー成分として樹脂を含む。上記樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。上記樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、硬化型樹脂(熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂等)であってもよい。中でも、硬化型樹脂が好ましく、より好ましくは光硬化型樹脂である。すなわち、上記接着剤層は、硬化型接着剤層が好ましく、より好ましくは光硬化型接着剤層である。上記硬化型樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。上記樹脂としては、中でも、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。上記樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記接着剤層は、バインダー成分として樹脂を含む。上記樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。上記樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、硬化型樹脂(熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂等)であってもよい。中でも、硬化型樹脂が好ましく、より好ましくは光硬化型樹脂である。すなわち、上記接着剤層は、硬化型接着剤層が好ましく、より好ましくは光硬化型接着剤層である。上記硬化型樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。上記樹脂としては、中でも、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。上記樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記エポキシ系樹脂を構成するエポキシ化合物としては、分子内にエポキシ基を2つ以上(好ましくは2~6つ、より好ましくは2~4つ)有する化合物が好ましい。
上記エポキシ化合物としては、上述の樹脂レンズに含まれ得るエポキシ樹脂を構成するエポキシ化合物として例示および説明されたものが挙げられる。上記エポキシ化合物としては、中でも、脂環式エポキシ化合物が好ましく、分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物がより好ましい。また、上記脂環式エポキシ化合物は、さらに脂環エポキシ基を有する化合物を含んでいてもよい。上記エポキシ化合物は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記エポキシ系樹脂中のエポキシ化合物に由来する構成単位の含有割合は、エポキシ系樹脂を構成する全構成単位の総量(100質量%)に対して、10質量%以上が好ましく、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。上記含有割合は、99質量%以下が好ましく、より好ましくは95質量%以下である。
上記エポキシ系樹脂は、上記その他のカチオン硬化性化合物に由来する構成単位を含んでいてもよい。上記その他のカチオン硬化性化合物としては、中でも、オキセタン化合物が好ましい。上記その他のカチオン硬化性化合物に由来する構成単位は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記エポキシ系樹脂中のその他のカチオン硬化性化合物に由来する構成単位の含有割合は、エポキシ系樹脂を構成する全構成単位の総量(100質量%)に対して、1~50質量%が好ましく、より好ましくは5~40質量%である。
上記接着剤層は、上記樹脂以外に添加剤を含んでいてもよい。上記添加剤としては、例えば、安定剤(熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等)、可塑剤、滑剤、充填剤(フィラー)、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、レーザー光吸収剤、シランカップリング剤、酸発生剤(光酸発生剤、熱酸発生剤)などが挙げられる。
(黒色層)
上記黒色層の構成材料としては、公知乃至慣用の遮光材料や絞り部に用いられている材料が使用でき、有機材料または無機材料が挙げられる。有機材料としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂などの樹脂材料が挙げられる。無機材料としては、鉄(例えば、ステンレスやSUS)、クロム等の金属化合物、ガラスなどが挙げられる。上記構成材料は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記黒色層の構成材料としては、公知乃至慣用の遮光材料や絞り部に用いられている材料が使用でき、有機材料または無機材料が挙げられる。有機材料としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂などの樹脂材料が挙げられる。無機材料としては、鉄(例えば、ステンレスやSUS)、クロム等の金属化合物、ガラスなどが挙げられる。上記構成材料は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記黒色層の構成材料としては、中でも、レンズアレイから切断によりハイブリッドレンズを得ようとする際に剥離しにくい観点、エッチング耐性に優れる観点から、無機材料が好ましく、より好ましくは金属化合物、さらに好ましくは金属酸化物である。特に、ガラス基板にパターニングで形成可能であり位置合わせが容易である観点、薄い層を容易に形成でき、レンズアレイの切断時にガラス基板から剥離しにくい観点から、クロム化合物(特に、酸化クロム)を含む層であること好ましい。また、上記黒色層が無機材料である場合、一般的に、上記黒色層は硬質であるため高温環境下に付された際に接着剤層の浮きに伴って黒色層が破損しやすい傾向があるが、本開示のハイブリッドレンズは高温環境下において接着剤層の浮きが起こりにくいため、上記黒色層が破損しにくい。
上記ハイブリッドレンズは、撮像装置を備えた種々の機器、例えば、カメラ、コンピューター、ワードプロセッサー、プリンター、コピー機、ファックス、電話、モバイル機器(携帯電話、スマートフォン、ゲーム機器、タブレット等の携帯情報端末(PDA))、自動車機器、建築用機器、天文用機器などに利用できる。特に、小型の撮像装置用レンズ(さらには高精度のレンズ)、例えば、小型カメラ(例えば、携帯電話用カメラ(いわゆるカメラ付き携帯電話のカメラ)、車載用カメラ等)などとして有用である。このような小型カメラレンズの幅(または直径)は10mm以下程度であってもよい。
上記ハイブリッドレンズは、予め所定の形状に加工された樹脂レンズやガラス基板を用い、上記ガラス基板および/または上記樹脂レンズの接合面に上記接着剤層を形成する接着剤組成物を塗布し、互いの接合面を貼り合わせ、その後必要に応じて上記接着剤組成物を硬化させて製造することができる。黒色層を有する場合、例えば、まずガラス基板表面にパターニング等により黒色層を形成し、上記樹脂レンズの接合面と上記黒色層が形成されたガラス基板の黒色層形成面とを上記と同様にして貼り合わせ、その後必要に応じて上記接着剤組成物を硬化させて製造することができる。
本明細書に開示された各々の態様は、本明細書に開示された他のいかなる特徴とも組み合わせることができる。各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は、一例であって、本開示の趣旨から逸脱しない範囲内で、適宜、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本開示に係る各発明は、実施形態や以下の実施例によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下に、実施例に基づいて本開示の一実施形態をより詳細に説明する。
製造例1
(ウエハレベルレンズアレイの作製)
レンズキャビティーが二次元的に配列(縦5列×横5列)した金型に、一液型エポキシ系熱硬化性組成物(シリコーン系脂環式エポキシ樹脂30質量部、水添ビスフェノールA型グリシジルエーテル15質量部、脂環式エポキシ化合物55質量部、熱酸発生剤0.2質量部、およびその他の成分3質量部の混合物)を、容積定量式ディスペンサーを用いて塗布した。その後、硬化性組成物が塗布された金型に上型を重ね合わせ、加熱処理(80℃×1分間、170℃×2分間、及び100℃×1分間)を施して硬化させ、ウエハレベルレンズアレイを作製した。上記ウエハレベルレンズアレイを窒素雰囲気下のオーブンで200℃、1時間処理することにより、完全硬化させるとともに、アニール処理した。上記アニール処理後のレンズアレイのDMAにより測定したガラス転移温度は159℃であった。
(ウエハレベルレンズアレイの作製)
レンズキャビティーが二次元的に配列(縦5列×横5列)した金型に、一液型エポキシ系熱硬化性組成物(シリコーン系脂環式エポキシ樹脂30質量部、水添ビスフェノールA型グリシジルエーテル15質量部、脂環式エポキシ化合物55質量部、熱酸発生剤0.2質量部、およびその他の成分3質量部の混合物)を、容積定量式ディスペンサーを用いて塗布した。その後、硬化性組成物が塗布された金型に上型を重ね合わせ、加熱処理(80℃×1分間、170℃×2分間、及び100℃×1分間)を施して硬化させ、ウエハレベルレンズアレイを作製した。上記ウエハレベルレンズアレイを窒素雰囲気下のオーブンで200℃、1時間処理することにより、完全硬化させるとともに、アニール処理した。上記アニール処理後のレンズアレイのDMAにより測定したガラス転移温度は159℃であった。
製造例2
(酸化クロム皮膜の形成)
ガラス基板(商品名「D263T eco」、ショット日本株式会社製)の一方の面の、ウエハレベルレンズアレイの非有効領域および有効領域の周縁部と重なる位置に部分的にパターニングを施して、酸化クロムからなる皮膜を形成した。
(酸化クロム皮膜の形成)
ガラス基板(商品名「D263T eco」、ショット日本株式会社製)の一方の面の、ウエハレベルレンズアレイの非有効領域および有効領域の周縁部と重なる位置に部分的にパターニングを施して、酸化クロムからなる皮膜を形成した。
実施例1
上記製造例1で作製した樹脂レンズアレイの一方の面(平面)に、紫外線硬化性接着剤(商品名「UVA-400-9」、レジナス化成株式会社製)を容積計量式ディスペンサー(商品名「MEASURING MASTER MPP-1 350PC Smart SM300ΩX」、武蔵エンジニアリング株式会社製)を用いて塗布した。一方、上記製造例2で酸化クロム皮膜を形成したガラス基板における皮膜が形成された面の中央(皮膜が形成されていない有効領域)にも上記紫外線硬化性接着剤を塗布した。そして、接着剤を塗布したウエハレベルレンズアレイのアライメントマークと、ガラス基板のアライメントマークを5μm以内の誤差となるように位置合わせを行い、ウエハレベルレンズアレイの接着剤塗布面とガラス基板の皮膜形成面とを貼り合わせ、圧着して積層した。積層状態を維持し、100mW/cm2の照度で、3000mJ/cm2の紫外線照射を行い、ガラス基板とウエハレベルレンズアレイを接着固定し、積層体を作製した。
上記製造例1で作製した樹脂レンズアレイの一方の面(平面)に、紫外線硬化性接着剤(商品名「UVA-400-9」、レジナス化成株式会社製)を容積計量式ディスペンサー(商品名「MEASURING MASTER MPP-1 350PC Smart SM300ΩX」、武蔵エンジニアリング株式会社製)を用いて塗布した。一方、上記製造例2で酸化クロム皮膜を形成したガラス基板における皮膜が形成された面の中央(皮膜が形成されていない有効領域)にも上記紫外線硬化性接着剤を塗布した。そして、接着剤を塗布したウエハレベルレンズアレイのアライメントマークと、ガラス基板のアライメントマークを5μm以内の誤差となるように位置合わせを行い、ウエハレベルレンズアレイの接着剤塗布面とガラス基板の皮膜形成面とを貼り合わせ、圧着して積層した。積層状態を維持し、100mW/cm2の照度で、3000mJ/cm2の紫外線照射を行い、ガラス基板とウエハレベルレンズアレイを接着固定し、積層体を作製した。
実施例2~4、比較例1~4
上記紫外線硬化性接着剤として、表に示す市販品を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板とウエハレベルレンズアレイとが接着固定された積層体を作製した。
上記紫外線硬化性接着剤として、表に示す市販品を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板とウエハレベルレンズアレイとが接着固定された積層体を作製した。
<評価>
実施例および比較例で得られた積層体について、下記の評価試験を実施した。なお、ダイシング評価においてガラス基板とレンズとの間に剥離が観測されたものについてはリフロー評価を行わなかった。
実施例および比較例で得られた積層体について、下記の評価試験を実施した。なお、ダイシング評価においてガラス基板とレンズとの間に剥離が観測されたものについてはリフロー評価を行わなかった。
(ガラス転移温度(DMA))
製造例1で得られたウエハレベルレンズアレイのガラス転移温度を、動的粘弾性測定装置(商品名「RSA-G2」、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用い、窒素雰囲気下、昇温速度5℃/分、測定温度範囲0~250℃の条件で測定した。そして、得られたDMA曲線におけるtanδの最大値の温度をガラス転移温度とした。
製造例1で得られたウエハレベルレンズアレイのガラス転移温度を、動的粘弾性測定装置(商品名「RSA-G2」、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用い、窒素雰囲気下、昇温速度5℃/分、測定温度範囲0~250℃の条件で測定した。そして、得られたDMA曲線におけるtanδの最大値の温度をガラス転移温度とした。
(ガラス転移温度(TMA))
実施例および比較例で得られた接着剤層のガラス転移温度を、熱機械分析装置(商品名「TMA SS7100」、株式会社日立ハイテクサイエンス製)を用い、事前処理(窒素雰囲気下、0℃から250℃まで昇温速度5℃/分で昇温し、続いて250℃から0℃まで降温速度-20℃/分で降温)を行った後に、窒素雰囲気下、昇温速度5℃/分、測定温度範囲0~250℃の条件で測定した。そして、得られたTMA曲線の変曲点の温度をガラス転移温度とした。
実施例および比較例で得られた接着剤層のガラス転移温度を、熱機械分析装置(商品名「TMA SS7100」、株式会社日立ハイテクサイエンス製)を用い、事前処理(窒素雰囲気下、0℃から250℃まで昇温速度5℃/分で昇温し、続いて250℃から0℃まで降温速度-20℃/分で降温)を行った後に、窒素雰囲気下、昇温速度5℃/分、測定温度範囲0~250℃の条件で測定した。そして、得られたTMA曲線の変曲点の温度をガラス転移温度とした。
(ダイシング評価)
実施例および比較例で得られた積層体について、刃厚0.09mmのダイシングブレードによってダイシングし、1.2mm四方、厚さ0.71mm(ガラス厚さ0.4mm、レンズ厚さ0.3mm、接着剤層厚さ約0.01mm)に個片化された個片サンプルを作製した。上記ダイシングは、オートマッチクダイシングソー(商品名「DAD3350」、株式会社ディスコ製)と、ダイシングブレード(商品名「XD800-15GM415」、「54.0D-0.10T-40H」、株式会社東京精密製)を用いて、回転数15000rpm、加工速度0.5mm/sの条件で行った。そして、ダイシング後の積層体のカット面の外観を、CNC画像測定システムを用いて、ガラス基板とレンズとのズレおよびの剥離の有無について評価した。ズレおよび剥離が認められなかった場合を○とした。結果を表1に示す。
実施例および比較例で得られた積層体について、刃厚0.09mmのダイシングブレードによってダイシングし、1.2mm四方、厚さ0.71mm(ガラス厚さ0.4mm、レンズ厚さ0.3mm、接着剤層厚さ約0.01mm)に個片化された個片サンプルを作製した。上記ダイシングは、オートマッチクダイシングソー(商品名「DAD3350」、株式会社ディスコ製)と、ダイシングブレード(商品名「XD800-15GM415」、「54.0D-0.10T-40H」、株式会社東京精密製)を用いて、回転数15000rpm、加工速度0.5mm/sの条件で行った。そして、ダイシング後の積層体のカット面の外観を、CNC画像測定システムを用いて、ガラス基板とレンズとのズレおよびの剥離の有無について評価した。ズレおよび剥離が認められなかった場合を○とした。結果を表1に示す。
(リフロー評価)
上記ダイシング評価で得られた個片サンプルをリフロー炉に入れ、下記加熱条件にて加熱処理した。その後、上記個片サンプルを室温環境下に取り出して放冷した後、CNC画像測定システムを用いて個片化サンプルを500~700倍で観察した。そして、接着剤層の浮き、ガラスと樹脂レンズの剥離、および各層の黄変の有無について、下記評価方法に従って評価した。結果を表1に示す。なお、表1に示す評価結果では、個片化サンプル5個のうち1つでも×に該当する場合は×としている。なお、比較例2および3については、ダイシング時に剥離が生じたため、リフロー評価を行っていない。
[加熱条件(個片化サンプルの表面温度基準)]
(1)予備加熱:150~190℃で60~120秒
(2)予備加熱後の本加熱:217℃以上で60~150秒、最高温度260℃
但し、予備加熱から本加熱に移行する際の昇温速度は最大で3℃/秒に制御した。
[剥離の評価方法]
剥離:ウエハレベルレンズと接着剤層との界面、および、接着剤層とガラスとの界面において剥離が認められなかった場合を○、認められた場合を×として評価した。
接着剤層の浮き:酸化クロム皮膜のクラックや凝集破壊が認められなかった場合を○、認められた場合を×として評価した。
[耐熱黄変の評価方法]
リフロー後のレンズ外観を観察し、黄変が認められなかった場合を○、黄変が認められた場合を×として評価した。
上記ダイシング評価で得られた個片サンプルをリフロー炉に入れ、下記加熱条件にて加熱処理した。その後、上記個片サンプルを室温環境下に取り出して放冷した後、CNC画像測定システムを用いて個片化サンプルを500~700倍で観察した。そして、接着剤層の浮き、ガラスと樹脂レンズの剥離、および各層の黄変の有無について、下記評価方法に従って評価した。結果を表1に示す。なお、表1に示す評価結果では、個片化サンプル5個のうち1つでも×に該当する場合は×としている。なお、比較例2および3については、ダイシング時に剥離が生じたため、リフロー評価を行っていない。
[加熱条件(個片化サンプルの表面温度基準)]
(1)予備加熱:150~190℃で60~120秒
(2)予備加熱後の本加熱:217℃以上で60~150秒、最高温度260℃
但し、予備加熱から本加熱に移行する際の昇温速度は最大で3℃/秒に制御した。
[剥離の評価方法]
剥離:ウエハレベルレンズと接着剤層との界面、および、接着剤層とガラスとの界面において剥離が認められなかった場合を○、認められた場合を×として評価した。
接着剤層の浮き:酸化クロム皮膜のクラックや凝集破壊が認められなかった場合を○、認められた場合を×として評価した。
[耐熱黄変の評価方法]
リフロー後のレンズ外観を観察し、黄変が認められなかった場合を○、黄変が認められた場合を×として評価した。
表1から分かるように、樹脂レンズのガラス転移温度が接着剤層のガラス転移温度よりも高く、且つ樹脂レンズと接着剤層のガラス転移温度の差が97~150℃であるハイブリッドレンズは、リフロー評価において高温環境下に付された場合であっても、接着剤層の浮き、および、ガラスと樹脂レンズの剥離が生じなかった。また、リフロー後においてハイブリッドレンズの黄変は認められなかった。一方、ガラス転移温度の差が97℃未満である場合(比較例1~3)、ダイシング時において剥離したり、ダイシング時に剥離しなかった場合であってもリフロー評価において高温環境下に付された場合には酸化クロム皮膜の凝集破壊による接着剤層の浮きが認められた。また、ガラス転移温度の差が150℃超である場合(比較例4)、ダイシング時においてズレが発生した。
なお、実施例および比較例で使用した接着剤は、以下の通りである。
接着剤A:商品名「PB3600」(株式会社ダイセル製)20質量部、商品名「YX8000」(三菱ケミカル株式会社製)20質量部、商品名「CELLOXIDE8010」(株式会社ダイセル製)30質量部、商品名「CELVENUS M0108」(株式会社ダイセル製)15質量部、商品名「OXT-221」(東亞合成株式会社製)15質量部、および商品名「CPI-210S」(サンアプロ株式会社製)2質量部からなる硬化性樹脂組成物
U-401:商品名「U-401」、ケミテック株式会社製、変性アクリル系接着剤
8807L5:商品名「WORLD ROCK 8807L5」、協立化学産業株式会社製、変性アクリル系接着剤
UVA-400-9:商品名「UVA-400-9」、レジナス化成株式会社製、エポキシ系接着剤
U-1455L:商品名「U-1455L」、ケミテック株式会社製、変性アクリル系接着剤
U-1455:商品名「U-1455」、ケミテック株式会社製、変性アクリル系接着剤
XVL-14L3KZ:商品名「WORLD ROCK XVL-14L3KZ」、協立化学産業株式会社製、変性アクリル系接着剤
接着剤A:商品名「PB3600」(株式会社ダイセル製)20質量部、商品名「YX8000」(三菱ケミカル株式会社製)20質量部、商品名「CELLOXIDE8010」(株式会社ダイセル製)30質量部、商品名「CELVENUS M0108」(株式会社ダイセル製)15質量部、商品名「OXT-221」(東亞合成株式会社製)15質量部、および商品名「CPI-210S」(サンアプロ株式会社製)2質量部からなる硬化性樹脂組成物
U-401:商品名「U-401」、ケミテック株式会社製、変性アクリル系接着剤
8807L5:商品名「WORLD ROCK 8807L5」、協立化学産業株式会社製、変性アクリル系接着剤
UVA-400-9:商品名「UVA-400-9」、レジナス化成株式会社製、エポキシ系接着剤
U-1455L:商品名「U-1455L」、ケミテック株式会社製、変性アクリル系接着剤
U-1455:商品名「U-1455」、ケミテック株式会社製、変性アクリル系接着剤
XVL-14L3KZ:商品名「WORLD ROCK XVL-14L3KZ」、協立化学産業株式会社製、変性アクリル系接着剤
以下、本開示に係る発明のバリエーションを記載する。
[付記1]ガラス基板と、前記ガラス基板の少なくとも一方の面に設けられた樹脂レンズと、前記ガラス基板および前記樹脂レンズの間に設けられた接着剤層とを備え、前記樹脂レンズのガラス転移温度は前記接着剤層のガラス転移温度よりも高く、且つ前記樹脂レンズのガラス転移温度と前記接着剤層のガラス転移温度の差は97~150℃(好ましくは98~130℃、より好ましくは99~120℃)である、ハイブリッドレンズ。
[付記2]前記樹脂レンズのガラス転移温度は140℃以上(好ましくは150℃以上)である付記1に記載のハイブリッドレンズ。
[付記3]前記樹脂レンズのガラス転移温度は200℃以下(好ましくは190℃以下)である付記1または2に記載のハイブリッドレンズ。
[付記4]前記接着剤層のガラス転移温度は62℃以下(好ましくは60℃以下)である付記1~3のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記5]前記接着剤層のガラス転移温度は30℃以上(好ましくは35℃以上)である付記1~4のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記6]前記接着剤層は硬化型接着剤層(好ましくは光硬化型接着剤層)である付記1~5のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記7]前記接着剤層はエポキシ系樹脂および/またはアクリル系樹脂を含む付記1~6のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記8]前記接着剤層はエポキシ系樹脂を含む付記7に記載のハイブリッドレンズ。
[付記9]前記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物(好ましくは分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物)に由来する構成単位を含む付記8に記載のハイブリッドレンズ。
[付記10]前記エポキシ系樹脂は、さらにオキセタン化合物に由来する構成単位を含む付記9に記載のハイブリッドレンズ。
[付記11]前記樹脂レンズはエポキシ系樹脂を含む付記1~10のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記12]前記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物(好ましくは脂環エポキシ基を有する化合物ならびに分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物)に由来する構成単位を含む付記11に記載のハイブリッドレンズ。
[付記13]前記脂環エポキシ基を有する化合物は前記式(i)で表される化合物およびエポキシ変性シロキサンを含む付記12に記載のハイブリッドレンズ。
[付記14]前記エポキシ系樹脂は、さらにオキセタン化合物に由来する構成単位を含む付記12または13に記載のハイブリッドレンズ。
[付記1]ガラス基板と、前記ガラス基板の少なくとも一方の面に設けられた樹脂レンズと、前記ガラス基板および前記樹脂レンズの間に設けられた接着剤層とを備え、前記樹脂レンズのガラス転移温度は前記接着剤層のガラス転移温度よりも高く、且つ前記樹脂レンズのガラス転移温度と前記接着剤層のガラス転移温度の差は97~150℃(好ましくは98~130℃、より好ましくは99~120℃)である、ハイブリッドレンズ。
[付記2]前記樹脂レンズのガラス転移温度は140℃以上(好ましくは150℃以上)である付記1に記載のハイブリッドレンズ。
[付記3]前記樹脂レンズのガラス転移温度は200℃以下(好ましくは190℃以下)である付記1または2に記載のハイブリッドレンズ。
[付記4]前記接着剤層のガラス転移温度は62℃以下(好ましくは60℃以下)である付記1~3のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記5]前記接着剤層のガラス転移温度は30℃以上(好ましくは35℃以上)である付記1~4のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記6]前記接着剤層は硬化型接着剤層(好ましくは光硬化型接着剤層)である付記1~5のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記7]前記接着剤層はエポキシ系樹脂および/またはアクリル系樹脂を含む付記1~6のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記8]前記接着剤層はエポキシ系樹脂を含む付記7に記載のハイブリッドレンズ。
[付記9]前記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物(好ましくは分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物)に由来する構成単位を含む付記8に記載のハイブリッドレンズ。
[付記10]前記エポキシ系樹脂は、さらにオキセタン化合物に由来する構成単位を含む付記9に記載のハイブリッドレンズ。
[付記11]前記樹脂レンズはエポキシ系樹脂を含む付記1~10のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記12]前記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物(好ましくは脂環エポキシ基を有する化合物ならびに分子内に脂環およびグリシジルエーテル基を有する化合物)に由来する構成単位を含む付記11に記載のハイブリッドレンズ。
[付記13]前記脂環エポキシ基を有する化合物は前記式(i)で表される化合物およびエポキシ変性シロキサンを含む付記12に記載のハイブリッドレンズ。
[付記14]前記エポキシ系樹脂は、さらにオキセタン化合物に由来する構成単位を含む付記12または13に記載のハイブリッドレンズ。
[付記15]前記接着剤層は前記樹脂レンズと前記樹脂ガラス基板とを接合する付記1~14のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記16]前記樹脂レンズは有効領域に凸レンズ形状を有する請求項1~15のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記17]前記樹脂レンズの有効領域の凸レンズ形状を有する面とは反対側の面が平面形状である付記16に記載のハイブリッドレンズ。
[付記18]前記樹脂レンズは有効領域を囲むように形成された光軸方向に延びる壁部を有する付記1~18のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
[付記19]前記壁部の頂部は光軸方向において前記凸レンズ形状の頂部よりも高い位置にある、付記18に記載のハイブリッドレンズ。
[付記20]前記ガラス基板は有効領域を有しない付記1~19のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記21]前記ガラス基板の前記樹脂レンズ側の面は平面形状である付記1~20のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記22]前記樹脂レンズの前記ガラス基板側の面および前記ガラス基板の前記樹脂レンズ側の面は共に平面形状であり、互いに対向しており平行である付記1~21のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記16]前記樹脂レンズは有効領域に凸レンズ形状を有する請求項1~15のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記17]前記樹脂レンズの有効領域の凸レンズ形状を有する面とは反対側の面が平面形状である付記16に記載のハイブリッドレンズ。
[付記18]前記樹脂レンズは有効領域を囲むように形成された光軸方向に延びる壁部を有する付記1~18のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
[付記19]前記壁部の頂部は光軸方向において前記凸レンズ形状の頂部よりも高い位置にある、付記18に記載のハイブリッドレンズ。
[付記20]前記ガラス基板は有効領域を有しない付記1~19のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記21]前記ガラス基板の前記樹脂レンズ側の面は平面形状である付記1~20のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記22]前記樹脂レンズの前記ガラス基板側の面および前記ガラス基板の前記樹脂レンズ側の面は共に平面形状であり、互いに対向しており平行である付記1~21のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記23]前記ガラス基板と前記接着剤層の間に黒色層を備える付記1~22のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記24]前記黒色層は金属化合物(金属酸化物、クロム化合物、または酸化クロム)を含む請求項23に記載のハイブリッドレンズ。
[付記25]前記接着剤層は前記黒色層と前記樹脂レンズとを接合する付記23または124に記載のハイブリッドレンズ。
[付記26]前記黒色層は光路を完全に塞がないように部分的に配置されている付記23~25のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記27]前記黒色層は前記樹脂レンズの非有効領域を覆う位置に配置されている付記23~26のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記28]前記黒色層は前記有効領域の周縁部を覆う位置に延びるように配置されていている付記27に記載のハイブリッドレンズ。
[付記29]前記黒色層は遮光部材または絞り材である付記23~28のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記30]前記黒色層は前記接着剤層に対して前記ガラス基板側に位置する(好ましくは、前記ガラス基板表面に形成されている)付記23~29のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記31]前記ガラス基板表面および/または前記樹脂レンズ表面に反射防止膜を備える付記1~30のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記32]光学レンズ(好ましくは撮像レンズ)である付記1~31のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記33]2個以上の有効領域が二次元的に配列し、これらの有効領域が互いに接合部(好ましくは非有効領域)を介して連結した構成を有するレンズアレイである、付記1~32のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記34]有効領域を光軸に対して垂直方向に1つのみ有する付記1~32のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記24]前記黒色層は金属化合物(金属酸化物、クロム化合物、または酸化クロム)を含む請求項23に記載のハイブリッドレンズ。
[付記25]前記接着剤層は前記黒色層と前記樹脂レンズとを接合する付記23または124に記載のハイブリッドレンズ。
[付記26]前記黒色層は光路を完全に塞がないように部分的に配置されている付記23~25のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記27]前記黒色層は前記樹脂レンズの非有効領域を覆う位置に配置されている付記23~26のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記28]前記黒色層は前記有効領域の周縁部を覆う位置に延びるように配置されていている付記27に記載のハイブリッドレンズ。
[付記29]前記黒色層は遮光部材または絞り材である付記23~28のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記30]前記黒色層は前記接着剤層に対して前記ガラス基板側に位置する(好ましくは、前記ガラス基板表面に形成されている)付記23~29のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記31]前記ガラス基板表面および/または前記樹脂レンズ表面に反射防止膜を備える付記1~30のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記32]光学レンズ(好ましくは撮像レンズ)である付記1~31のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記33]2個以上の有効領域が二次元的に配列し、これらの有効領域が互いに接合部(好ましくは非有効領域)を介して連結した構成を有するレンズアレイである、付記1~32のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
[付記34]有効領域を光軸に対して垂直方向に1つのみ有する付記1~32のいずれか1つに記載のハイブリッドレンズ。
1 ハイブリッドレンズ
2 樹脂レンズ
21a 有効領域(凸レンズ)
21b 非有効領域
22 壁部
3 ガラス基板
4 接着剤層
5 黒色層
2 樹脂レンズ
21a 有効領域(凸レンズ)
21b 非有効領域
22 壁部
3 ガラス基板
4 接着剤層
5 黒色層
Claims (15)
- ガラス基板と、前記ガラス基板の少なくとも一方の面に設けられた樹脂レンズと、前記ガラス基板および前記樹脂レンズの間に設けられた接着剤層とを備え、
前記樹脂レンズのガラス転移温度は前記接着剤層のガラス転移温度よりも高く、且つ前記樹脂レンズのガラス転移温度と前記接着剤層のガラス転移温度の差は97~150℃である、ハイブリッドレンズ。 - 前記樹脂レンズのガラス転移温度は140℃以上である請求項1に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記接着剤層のガラス転移温度は60℃以下である請求項1または2に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記接着剤層は光硬化型接着剤層である請求項1~3のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記接着剤層はエポキシ系樹脂および/またはアクリル系樹脂を含む請求項1~4のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記接着剤層はエポキシ系樹脂を含む請求項5に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物に由来する構成単位を含む請求項6に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記樹脂レンズはエポキシ系樹脂を含む請求項1~7のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記エポキシ系樹脂は脂環式エポキシ化合物に由来する構成単位を含む請求項8に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記ガラス基板と前記接着剤層の間に黒色層を備える請求項1~9のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記黒色層は金属化合物を含む請求項10に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記接着剤層は前記黒色層と前記樹脂レンズとを接合する請求項10または11に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記樹脂レンズは有効領域に凸レンズ形状を有する請求項1~12のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記樹脂レンズは有効領域を囲むように形成された光軸方向に延びる壁部を有する請求項1~13のいずれか1項に記載のハイブリッドレンズ。
- 前記壁部の頂部は光軸方向において前記凸レンズ形状の頂部よりも高い位置にある、請求項14に記載のハイブリッドレンズ。
Priority Applications (3)
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CN202211428569.9A CN116135525A (zh) | 2021-11-16 | 2022-11-15 | 混合透镜以及混合透镜的制造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2023073892A true JP2023073892A (ja) | 2023-05-26 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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-
2021
- 2021-11-16 JP JP2021186644A patent/JP2023073892A/ja active Pending
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