JP2010125611A - 遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置 - Google Patents
遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010125611A JP2010125611A JP2008299412A JP2008299412A JP2010125611A JP 2010125611 A JP2010125611 A JP 2010125611A JP 2008299412 A JP2008299412 A JP 2008299412A JP 2008299412 A JP2008299412 A JP 2008299412A JP 2010125611 A JP2010125611 A JP 2010125611A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- microlens array
- integrated
- shielding wall
- mold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
- B29D11/00—Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
- B29D11/00009—Production of simple or compound lenses
- B29D11/00278—Lenticular sheets
- B29D11/00298—Producing lens arrays
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Ophthalmology & Optometry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Abstract
【課題】 本発明は、マイクロレンズと遮光壁の両者の後接着による組み付けが不要となり、かつマイクロレンズと遮光壁をアライメントすることなく、両者を精度良く位置決めすることができ、生産性が高く、低コストで品質に優れている。
【解決手段】 本発明の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法によれば、遮光壁を転写するための溝部が形成され、かつ区画された領域内にマイクロレンズの曲面形状のレンズ転写面が形成されたモールドを用い、該モールドに形成された溝部に遮光性部材を充填し、光透過性部材にモールドに形成されたレンズ転写面を転写させてマイクロレンズアレイを形成すると同時に遮光性部材と密着一体化させる。そして、一体化された遮光壁とマイクロレンズアレイをモールドから離型させて、遮光壁一体型マイクロレンズアレイを製造する。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法によれば、遮光壁を転写するための溝部が形成され、かつ区画された領域内にマイクロレンズの曲面形状のレンズ転写面が形成されたモールドを用い、該モールドに形成された溝部に遮光性部材を充填し、光透過性部材にモールドに形成されたレンズ転写面を転写させてマイクロレンズアレイを形成すると同時に遮光性部材と密着一体化させる。そして、一体化された遮光壁とマイクロレンズアレイをモールドから離型させて、遮光壁一体型マイクロレンズアレイを製造する。
【選択図】 図3
Description
本発明は遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置に関し、詳細には複眼光学系の画像入力装置に好適に使用可能なマイクロレンズアレイに関する。
被写体の画像を入力するための画像入力装置の薄型化を図るための構成としては、マイクロレンズアレイなどの複眼光学系を用いて複眼像を結像させて撮像手段により撮像し、個々のマイクロレンズによる複眼像から単一再生像を再構成するものが知られている。これらの撮像光学系においては、隣接するレンズ間でレンズを通過した光線等の迷光(不要光)が撮像素子に達し、フレアやゴーストが発生するのを防ぐために、各レンズ外周に遮光部を形成させる必要がある。
このような、レンズ外周部に遮光部を形成させる方法としては、従来よりいくつか提案されており、例えば特許文献1、2に開示されたものがある。以下、従来例について図面を用いて説明する。
図7は第1の従来例に係る画像入力装置の構成を示す斜視図である。特許文献1に開示され、同図に示す第1の従来例の画像入力装置の複眼光学系は、微小レンズ71aが二次元的に配置されたマイクロレンズアレイ71と、その下方に配置されて受光素子72aが二次元的に配列された受光素子アレイ72と、マイクロレンズアレイ71と受光素子アレイ72の間に格子状に隔壁を施された隔壁層73とを具備している。マイクロレンズアレイ71は、サーマルリフロー法によって作製している。一方、隔壁層73の形成方法としては、具体的にはレーザ加工を用いて200μmのステンレス板に隔壁厚さ20μm、間隔250μmの隔壁を形成する例、および光硬化性樹脂を用いた立体成形によるものとして光重合開始剤としてベンジル3%を添加した樹脂を用いて、これにレーザビームを走査することによって、隔壁厚さ56μm、高さ500μm程度の隔壁を形成する。
図8は第2の従来例に係る画像入力装置の構成を示す断面図である。特許文献2に開示され、同図に示す第2の従来例の画像入力装置においては、フォトリソ法によって、光透過性の光重合層光からなる柱状の透光部81を形成し、その後透光部81間に遮光性材料を充填することによって遮光壁82を形成させている。
特開2001−061109号公報
特開2005−072662号公報
しかしながら、上記特許文献1、2のいずれの方法においても、マイクロレンズアレイと遮光壁は別工程で別体として作製しているため、両者を作製後、各々をアライメントして、接着等によって組み付ける必要があり、量産工程時のコスト増となるといった問題が生じる。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、マイクロレンズと遮光壁の両者の後接着による組み付けが不要となり、かつマイクロレンズと遮光壁をアライメントすることなく、両者を精度良く位置決めすることができ、生産性が高く、低コストで品質に優れた遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、光透過性部材から構成された複数のマイクロレンズがアレイ配列してなるマイクロレンズアレイと、該各マイクロレンズの外周部に、各マイクロレンズを区画する遮光性部材から構成されるメッシュ状の遮光壁とを有する、本発明の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法によれば、遮光壁を転写するための溝部が形成され、かつ区画された領域内にマイクロレンズの曲面形状のレンズ転写面が形成されたモールドを用い、該モールドに形成された溝部に遮光性部材を充填し、光透過性部材にモールドに形成されたレンズ転写面を転写させてマイクロレンズアレイを形成すると同時に遮光性部材と密着一体化させる。そして、一体化された遮光壁とマイクロレンズアレイをモールドから離型させて、遮光壁一体型マイクロレンズアレイを製造する。よって、同一加工工程にて、後接着工程なしで、マイクロレンズアレイと遮光壁を一体化形成することができる。また、同一モールド上にマイクロレンズ転写面及び遮光壁を転写するための溝部を形成しているため、マイクロレンズと遮光壁をアライメントすることなく、正確に位置決めすることができる。
また、遮光性部材が、エネルギー付与によって硬化可能なプラスチック部材から構成されていることにより、エネルギー付与前の部材は低粘度状態であるため、遮光性部材をモールドに形成された溝部に充填するときは低粘度の液状で取り扱うことができ、常温、常圧下あるいはその近傍の条件下で、モールドに形成された転写パターンに容易に充填させることができる。
更に、エネルギー付与によって硬化可能な遮光性部材が、紫外線硬化性樹脂であることにより、汎用の紫外線照射装置を利用することが可能で、高価な設備が不要で省スペース化をはかることができると共に、短時間で硬化させることができるため、生産性の向上を図ることができる。
また、エネルギー付与によって硬化可能な遮光性部材が、熱硬化性樹脂であることにより、汎用のホットプレート、加熱炉等の装置を利用することが可能で、高価な設備が不要で省スペース化をはかることができると共に、硬化温度以上の耐熱を有するものであれば良く、モールド構成材料の選択自由度が増え、加工法やコストを考慮したモールド構成部材を選択することができる。
更に、モールドが、紫外線透過性部材から構成されていることにより、遮光壁を構成する部材が遮光性を有する部材であっても、モールドを透過して紫外線が照射されるようになるため、モールドの転写面の底部まで硬化を確実に促進させることができる。
また、マイクロレンズアレイを構成する光透過性部材が、紫外線硬化性樹脂から構成され、モールドに形成されたレンズ転写面を転写させた後に紫外線を照射して硬化させると同時に、遮光性部材と一体化させる。よって、マイクロレンズアレイと遮光壁を同一工程にて、後接着による組み付ける必要なく、容易に一体化させることができると共に、紫外線硬化性樹脂を用いた場合には、その硬化時間を非常に短くすることができるため、生産性の向上を図ることができる。
更に、マイクロレンズアレイを構成する光透過性部材が、熱可塑性樹脂から構成され、加熱軟化された熱可塑性樹脂にモールドに形成されたレンズ転写面を押圧転写させた後に冷却して硬化させると同時に、遮光部材と一体化させる。よって、マイクロレンズアレイと遮光壁を同一工程にて、後接着による組み付ける必要なく、容易に一体化させることができる。
また、別の発明としての遮光壁一体型マイクロレンズアレイは、上記の製造方法によって製造され、光透過性部材から構成された複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと、該マイクロレンズアレイの各マイクロレンズの外周部に、各マイクロレンズを区画する遮光性部材から構成されるメッシュ状の遮光壁とが同一工程で作製され、一体的に形成されてなる。よって、同一加工工程にて、後接着工程なしで、マイクロレンズアレイと遮光壁を一体化形成することができる。また、同一モールド上にマイクロレンズ転写面及び遮光壁を転写するための溝部を形成しているため、マイクロレンズと遮光壁をアライメントすることなく、正確に位置決めすることができる。
更に、遮光性部材が、エネルギー付与によって硬化可能なプラスチック部材から構成されていることにより、エネルギー付与前の部材は低粘度状態であるため、遮光性部材をモールドに形成された溝部に充填するときは低粘度の液状で取り扱うことができ、常温、常圧下あるいはその近傍の条件下で、モールドに形成された転写パターンに容易に充填させることができる。
また、エネルギー付与によって硬化可能な遮光性部材が、紫外線硬化性樹脂であることにより、汎用の紫外線照射装置を利用することが可能で、高価な設備が不要で省スペース化をはかることができると共に、短時間で硬化させることができるため、生産性の向上を図ることができる。
更に、別の発明としての画像入力装置は、上記の遮光壁一体型マイクロレンズアレイを有する複眼光学系を備えたことに特徴がある。よって、薄型で、フレアやゴーストなどの問題のない画像入力装置を低コストで提供することができる。
本発明の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法では、先ず遮光壁を転写するための溝部が形成され、かつ区画された領域内にマイクロレンズの曲面形状のレンズ転写面が形成されたモールドを用い、このモールドに形成された溝部に遮光性部材を充填する。これにより、光透過性部材にモールドに形成されたレンズ転写面を転写させてマイクロレンズアレイを形成すると同時に遮光性部材と密着一体化させることができる。そして、一体化された遮光壁とマイクロレンズアレイをモールドから離型させることで、遮光壁一体型マイクロレンズアレイが製造することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る遮光壁一体型マイクロレンズアレイの構成を示す図である。同図の(a)は同図の(b)のA−A’線断面図であり、同図の(b)は平面図である。また、図2は本実施の形態の遮光壁一体型マイクロレンズアレイを製造するために用いたモールドの構成を示す図である。同図の(a)は同図の(b)のB−B’線断面図であり、同図の(b)は平面図である。
図1に示す本実施の形態における遮光壁一体型マイクロレンズアレイ1は、光透過性を有する熱可塑性樹脂からなるマイクロレンズ2と、遮光性を有する熱硬化性樹脂から構成された遮光壁3とを含んで構成され、両者が接着レスで一体化された構造となっている。マイクロレンズ2及び遮光壁3の構成部材は、それぞれ光透過性及び遮光性を有するものであれば限定されるものではないが、ここではマイクロレンズ2の構成部材として熱可塑性樹脂の1つであるPMMA樹脂を使用し、遮光壁3の構成部材としては熱硬化性樹脂の1つであるエポキシ樹脂に黒色顔料を含有させたものを使用した。なお、本実施の形態で使用したエポキシ樹脂は、その硬化温度がPMMA樹脂の軟化温度以下のものを使用した。
また、図2に示すモールド10は、複数の領域を区画する図1の遮光壁3を転写するための溝部(以下、遮光壁転写溝と称す)11が形成され、かつ区画された領域内に図1のマイクロレンズ2の反転形状の曲面(以下、レンズ転写面と称す)12が形成されている。ここで、モールド10の作製方法は限定されるものではないが、本実施の形態においては、リフロー法によって作製したガラス製マイクロレンズのNiレプリカを作製し、その後シェーパ加工によって、個々のレンズ転写面12の外周部に遮光壁転写溝11の加工を施した。また、モールド10に加工されたレンズ転写面12の最外周部には、広幅溝13が形成されている。なお、フライカット法などの直接機械加工によってレンズ転写面12を加工し、またはダイヤモンド圧子などをモールドに直接押圧させレンズ転写面12の形状の圧痕を形成させるなどの手法を用い、その後溝加工を施してもかまわない。この場合は、直接同一モールドに遮光壁転写溝11及びレンズ転写面12を加工することが可能であり、レプリカを作製する工程が不要となり、工程を簡素化することができる。但し、レンズ転写面12を1つ1つ加工する必要があるために、マイクロレンズ2の個数が多くなると加工に時間がかかる上に、バイトや圧子の磨耗による形状誤差が発生するといった問題が発生する場合がある。
ここで、具体例としては、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ1におけるマイクロレンズ2の形状はφ200μm、レンズ高さ50μm、ピッチ500μmであり、その外周部に幅50μm高さ100μmの遮光壁3を形成させた。なお、広幅溝13の幅1mmの高さは遮光壁転写溝11と同様の100μmである。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造工程について、当該製造工程を示す工程断面図である図3に従って説明する。なお、同図において、図1及び図2と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。
はじめに、同図の(a)に示すように、図2のモールド10の上に予め用意した所定厚みの図1のマイクロレンズ2の構成部材であるPMMAシート21を重ねる。ここで、PMMAシート21には、予め遮光部材を充填するための孔部22が形成されており、その孔部22からモールド10の最外周部に形成された広幅溝13に遮光部材を充填できるようになっている。そして、同図の(b)に示すように、図1の遮光壁3の構成部材である黒色顔料が含有されたエポキシ樹脂31を、予めPMMAシート21に形成されている孔部22から最外周部に形成した広幅溝13に所定量滴下する。滴下したエポキシ樹脂31は、硬化前の低粘度状態であるために、毛細管現象によって遮光壁転写溝11に進入し充填される。この時、エポキシ樹脂31は、図2の(b)に示されるように、メッシュ状に形成され、全て連通している遮光壁転写溝11のみに充填され、連通していないレンズ転写面12には充填されない。
次に、同図の(c)に示すように、PMMAシート21を図示しない加熱手段によって軟化温度以上に加熱し、次いで図示しない加圧手段によって、所定圧力を負荷させることで、モールド10に形成されたレンズ転写面21の形状がPMMAシート21に転写させる。この時、遮光壁転写溝11に充填されているエポキシ樹脂31の硬化温度は、PMMAシート21の軟化温度より低温としているため、加熱によって、硬化反応が進み、それと同時にPMMAシート21とエポキシ樹脂31は密着接合される。そして、同図の(d)に示すように、PMMAシート21の軟化温度以下まで冷却して固化させた後、密着接合され一体化した遮光壁一体型マイクロレンズアレイ1をモールド10から離型させる。その後、必要に応じて外形を所望の寸法に切り出す。
以上説明した本実施の形態における遮光壁一体型マイクロレンズアレイによれば、マイクロレンズと遮光壁を加工と同時に一体化させることができる。その結果、マイクロレンズの外周部形成された遮光壁によって不要光によるフレアやゴーストを防止できることはもちろん、後接着等による組み付けが不要であり、製造時の工程数削減及び低コスト化を実現することができる。また、同一のモールド上に遮光壁転写溝及びレンズ転写面を形成しているため、両者をアライメントすることなく、正確な位置決め精度を確保することができる。
なお、熱硬化性樹脂の粘度としては、100cp以下が望ましく、これによって毛細管現象によって確実に遮光壁転写溝11の全体に充填させることができる。但し、充填時の温度を上げることで、室温で100cp以上の粘度であってもその粘度が低下するため、遮光壁転写溝11に充填させることが可能となる。また、遮光壁3を構成する熱硬化性樹脂は、その硬化温度が、本実施の形態のように、マイクロレンズ2を構成する熱可塑性樹脂の軟化温度より低いものに限定されるものではないが、その場合は加熱温度を使用する熱硬化性樹脂の硬化温度以上にする必要がある。
また、遮光壁一体化型マイクロレンズアレイ1のモールド10からの離型性を向上させるためには、モールド10の表面に予めフッ素樹脂等の離型性を有する膜を形成しておくことが望ましく、更には、図2の(a)におけるモールド10の一部を囲んだ部分の拡大断面図に示すように、光学性能を低下させない範囲で、モールド10上に形成された遮光溝転写溝11の壁側面部をテーパ構造とすることが望ましい。
図4は本発明の第2の実施の形態に係る遮光壁一体型マイクロレンズアレイの構成を示す断面図である。同図に示す遮光壁一体型マイクロレンズアレイ40は、光透過性を有するPMMA基板41と光透過性を有する紫外線硬化性樹脂(以下、光透過性UV樹脂と称す)42を含んで構成されるマイクロレンズ部43と、遮光性を有する紫外線硬化性樹脂(以下、遮光性UV樹脂と称す)から構成される遮光壁部44とを具備し、構成部材が全て接着レスで一体化された構造となっている。マイクロレンズ部43は全て光透過性UV樹脂42で構成させてもかまわないが、光透過性UV樹脂42は肉厚に塗布することが難しく剛性を保てないため、図4に示したように、PMMA基板41を用意することが望ましい。ここで、マイクロレンズ部43及び遮光壁部44の構成部材としては、第1の実施の形態と同様に限定されるものではないが、本実施の形態においては、マイクロレンズ部43を所望厚さのPMMA基板41と光透過性を有するアクリル系紫外線硬化性樹脂で構成し、また遮光壁部44の構成部材としては、マイクロレンズ部43の構成部材と同様のアクリル系紫外硬化性樹脂に遮光性を持たせるために黒色顔料を含有させたものを用いた。なお、PMMA基板41の構成部材としては、プラスチックに限定されるものではなく、石英等の無機材料で構成しても良い。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造工程について、当該製造工程で用いるモールドの製造工程を示す工程断面図である図5及び当該製造工程を示す工程断面図である図6に従って説明する。なお、本実施の形態では、転写に用いるモールドとして、紫外線透過性を有する部材から構成されるモールド(以下、UV透過性モールドと称す)を用いた。また、本実施の形態で作製した遮光壁一体型マイクロレンズアレイの形状寸法は、第1の実施の形態と同様である。
はじめに、本発明の第2の実施の形態に係る遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造工程で用いるモールドの製造工程について説明すると、同図の(a)に示すように、第1の実施の形態で用いた金属製のモールド10のNiレプリカ51を作製する。そして、同図の(b)に示すように、Niレプリカ51の外周部にリブ状の外枠52を形成して鋳型状のマスター型53とした。次に、紫外線透過性であるシリコーンゴムの1つであるPDMS(polydimethylsiloxane)に硬化剤を混合させ、マスター型53にキャストし、その後120℃、5分間ベークして、PDMSを硬化させ、マスター型53から取り出して、UV透過性モールド54を作製した。
なお、UV透過性モールド54の材質としては、紫外線透過性部材であれば、特に限定されるものではなく、PMMA、PC、COP等の熱可塑性透明樹脂を用いてもよいが、本実施の形態で用いたPDMSの場合は、上述したように常温での粘度が低く、マスター型53にキャストするだけで作製可能であり、特別な装置を必要とせず、容易に低コストで複製することができる。
次に、図6の(a)に示すように、図1の遮光壁3の構成部材である遮光性UV樹脂61を、図5のUV透過性モールド54の最外周部に形成した広幅溝55に滴下する。この時、滴下した遮光性UV樹脂61は、第1の実施の形態と同様に硬化前の低粘度状態であるために、毛細管現象によって遮光壁転写溝56に進入し充填される。そして、図6の(b)に示すように、UV透過性モールド54の上部及び下部より紫外線光源62から紫外線を所定の条件にて照射し、広幅溝55及び遮光壁転写溝56に充填させた黒色顔料含有の遮光性UV樹脂61を硬化させる。UV透過性モールド54が金属等の紫外線を透過しない部材で構成されている場合には、遮光性UV樹脂61に黒色顔料が含有されているために、表層部のみしか紫外線が照射できず、底面部まで硬化させることができないが、本実施の形態のように、PDMSのようなUV透過性モールド54を用いることで、表層部から底面部までの全体を完全に硬化させることができる。次に、図6の(c)に示すように、予め光透過性UV樹脂63が所定厚み塗布された基板64を用意する。基板64への光透過性UV樹脂63の塗布方法としては、スピンコート法、デッピング法、スプレーコート法、ロールコート法などを用いることができる。そして、図6の(d)に示すように、基板64に遮光性UV樹脂61が充填されたUV透過性モールド54に密着させ、UV透過性モールド54上に形成されたレンズ転写面の形状を転写させる。この時、遮光性UV樹脂61が充填されたUV透過性モールド54上に直接所定量滴下した後に、基板64を密着させ、所定領域まで広げてもいい。
次に、図6の(e)に示すように、紫外線を照射して光透過性UV樹脂63を硬化させる。この時、同時にUV透過性モールド54に充填されている遮光性UV樹脂61と密着一体化される。本実施の形態では、図4のマイクロレンズ部43と遮光壁部44の構成部材は、黒色顔料の有無の差だけで同一であるために両者を非常に強固に密着させることができる。そして、図6の(f)に示すように、一体化された遮光壁一体型マイクロレンズアレイ40をUV透過性モールド54から離型させ、必要に応じて、外周を所望の寸法に切り出す。
このような本実施の形態における遮光壁一体型マイクロレンズアレイ40においても、第1の実施の形態と同様に、マイクロレンズ部43と遮光壁部44を加工と同時に一体化させることができる。その結果、マイクロレンズ部43の外周部形成された遮光壁部44によって不要光によるフレアやゴーストを防止できることはもちろん、後接着等による組み付けが不要であり、製造時の工程数削減及び低コスト化を実現することができる。また、同一モールド上にレンズ転写面及び遮転壁転写溝を形成しているため、両者をアライメントすることなく、正確な位置決め精度を確保することができる。
本実施の形態のように構成部材として紫外線硬化性樹脂を用いる場合は、UV透過性モールド54を用いることで、非常に短い時間で、表層部から低部まで完全に硬化させることができ生産性を向上することができる。また、第1の実施の形態と同様にマイクロレンズ部43を光透過性UV樹脂63だけで構成してもかまわないが、紫外線硬化性樹脂の厚膜化は困難であり、作製した遮光壁一体型マイクロレンズアレイに剛性を持たせるためには、第2の実施の形態に示したように、基板64をとの張り合わせ構造としたほうが望ましい。
なお、本実施の形態においては、マイクロレンズと遮光壁の構成部材は、それぞれ熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂、紫外線硬化製樹脂と紫外線硬化性樹脂の組み合わせとしたが、上述の組み合わせに限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂と紫外線硬化性樹脂のように、必要に応じて構成部材の組み合わせを変更しても良いことはいうまでもない。
また、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
1,40;遮光壁一体型マイクロレンズアレイ、
2;マイクロレンズ、3;遮光壁、
10;モールド、11;遮光壁転写溝、12;レンズ転写面、
13;広幅溝、41;PMMA基板、42;光透過性UV樹脂、
43;マイクロレンズ部、44;遮光壁部、
51;Niレプリカ、53;マスター型、
54;UV透過性モールド、62;紫外線光源。
2;マイクロレンズ、3;遮光壁、
10;モールド、11;遮光壁転写溝、12;レンズ転写面、
13;広幅溝、41;PMMA基板、42;光透過性UV樹脂、
43;マイクロレンズ部、44;遮光壁部、
51;Niレプリカ、53;マスター型、
54;UV透過性モールド、62;紫外線光源。
Claims (11)
- 光透過性部材から構成された複数のマイクロレンズがアレイ配列してなるマイクロレンズアレイと、該各マイクロレンズの外周部に、前記各マイクロレンズを区画する遮光性部材から構成されるメッシュ状の遮光壁とを有する遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法において、
前記遮光壁を転写するための溝部が形成され、かつ区画された領域内に前記マイクロレンズの曲面形状のレンズ転写面が形成されたモールドを用い、該モールドに形成された前記溝部に遮光性部材を充填し、光透過性部材に前記モールドに形成されたレンズ転写面を転写させてマイクロレンズアレイを形成すると同時に遮光性部材と密着一体化させ、一体化された前記遮光壁と前記マイクロレンズアレイを前記モールドから離型させることを特徴とする遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法。 - 前記遮光性部材が、エネルギー付与によって硬化可能なプラスチック部材から構成されていることを特徴とする請求項1記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法。
- 前記エネルギー付与によって硬化可能な前記遮光性部材が、紫外線硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法。
- 前記エネルギー付与によって硬化可能な前記遮光性部材が、熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイおよびその製造方法。
- 前記モールドが、紫外線透過性部材から構成されていることを特徴とする請求項1記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法。
- 前記マイクロレンズアレイを構成する前記光透過性部材が、紫外線硬化性樹脂から構成され、前記モールドに形成されたレンズ転写面を転写させた後に紫外線を照射して硬化させると同時に、前記遮光性部材と一体化させることを特徴とする請求項1記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法。
- 前記マイクロレンズアレイを構成する前記光透過性部材が、熱可塑性樹脂から構成され、加熱軟化された前記熱可塑性樹脂に前記モールドに形成されたレンズ転写面を押圧転写させた後に冷却して硬化させると同時に、前記遮光部材と一体化させることを特徴とする請求項1記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法によって製造され、光透過性部材から構成された複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと、該マイクロレンズアレイの前記各マイクロレンズの外周部に、前記各マイクロレンズを区画する遮光性部材から構成されるメッシュ状の遮光壁とが同一工程で作製され、一体的に形成されてなることを特徴とする遮光壁一体型マイクロレンズアレイ。
- 前記遮光性部材が、エネルギー付与によって硬化可能なプラスチック部材から構成されていることを特徴とする請求項8記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイ。
- 前記エネルギー付与によって硬化可能な前記遮光性部材が、紫外線硬化性樹脂であることを特徴とする請求項8又は9に記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイ。
- 請求項8〜10のいずれか1項に記載の遮光壁一体型マイクロレンズアレイを有する複眼光学系を備えたことを特徴とする画像入力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008299412A JP2010125611A (ja) | 2008-11-25 | 2008-11-25 | 遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008299412A JP2010125611A (ja) | 2008-11-25 | 2008-11-25 | 遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010125611A true JP2010125611A (ja) | 2010-06-10 |
Family
ID=42326335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008299412A Withdrawn JP2010125611A (ja) | 2008-11-25 | 2008-11-25 | 遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010125611A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102540705A (zh) * | 2012-01-17 | 2012-07-04 | 中北大学 | 一种仿生pdms曲面复眼的制备方法 |
JP2014215447A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | 凸版印刷株式会社 | ウェハレベルレンズ及びその製造方法 |
JPWO2013089223A1 (ja) * | 2011-12-16 | 2015-04-27 | コニカミノルタ株式会社 | レンズアレイの製造方法及び成形用型 |
-
2008
- 2008-11-25 JP JP2008299412A patent/JP2010125611A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2013089223A1 (ja) * | 2011-12-16 | 2015-04-27 | コニカミノルタ株式会社 | レンズアレイの製造方法及び成形用型 |
US10259178B2 (en) | 2011-12-16 | 2019-04-16 | Konica Minolta, Inc. | Method for producing lens array, and molding mold |
CN102540705A (zh) * | 2012-01-17 | 2012-07-04 | 中北大学 | 一种仿生pdms曲面复眼的制备方法 |
JP2014215447A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | 凸版印刷株式会社 | ウェハレベルレンズ及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20140376097A1 (en) | Microlens array and imaging element package | |
US8456743B2 (en) | Method for producing wafer lens assembly and method for producing wafer lens | |
TWI617430B (zh) | 製造微透鏡之方法及裝置 | |
EP0426441B1 (en) | An optical device having a microlens and a process for making microlenses | |
NL2012262C2 (en) | Method of fabricating a wafer level optical lens assembly. | |
US8303866B2 (en) | Mass production of micro-optical devices, corresponding tools, and resultant structures | |
CN110524874B (zh) | 光固化3d打印装置及其打印方法 | |
JP4888241B2 (ja) | マイクロレンズアレイ付き部品の製造方法 | |
JP2010125611A (ja) | 遮光壁一体型マイクロレンズアレイの製造方法、遮光壁一体型マイクロレンズアレイ及び画像入力装置 | |
WO2014119646A1 (ja) | 積層レンズアレイ、積層レンズアレイ用絞り部材、並びに関連する装置及び方法 | |
TWI421629B (zh) | 製造複製工具,副母模或複製品的方法 | |
JP2006106229A (ja) | 透過型光学素子の製造方法および透過型光学素子 | |
JP2012252113A (ja) | ウェハレンズの製造方法 | |
JP2010271465A (ja) | 遮光膜付マイクロレンズアレイの製造方法、製造装置、及び遮光膜付マイクロレンズアレイ | |
JP2004110069A (ja) | 樹脂レンズアレイ | |
JP5753696B2 (ja) | レンズ成形用型の製造方法およびレンズの製造方法 | |
TWI581031B (zh) | 晶圓級透鏡系統及其製造方法 | |
KR100983043B1 (ko) | 마이크로 렌즈용 마스터 및 마이크로 렌즈 제조방법 | |
US20220168978A1 (en) | Wafer alignment features | |
JP5525860B2 (ja) | レンズの製造方法 | |
JP4279772B2 (ja) | 光導波路の製造方法 | |
WO2020139193A1 (en) | Method of manufacturing a plurality of optical elements | |
JP2021033075A (ja) | カラーフィルタ基板の製造方法 | |
JP2010266677A (ja) | 光導波路、光導波路の作製方法、導波路作製用の金型 | |
JP2009137140A (ja) | 光学素子の製造方法及び光学素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120207 |