JP4466215B2 - 超音波送受波器 - Google Patents

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Description

本発明は、周波数の広帯域化に適したボルト締めランジュバン型の超音波送受波器(以下、単に「送受波器」という。)に関する。
特許文献1に、ボルト締めランジュバン型の送受波器を広帯域化する技術が開示されている。図5は、特許文献1に記載の送受波器を示す断面図である。以下、この図面に基づき説明する。
送受波器1bは、円筒型アクティブ振動体9、リアマス7、フロントマス6、ボルト、屈曲振動体2等を備えている。円筒型アクティブ振動体9、リアマス7、フロントマス6及びボルトによってランジュバン型振動体3が構成されている。屈曲振動体2は、円板型アクティブ振動板4と内部に空洞を有する振動板5とを、接着剤で貼り合わせることにより構成されている。振動板5の空洞部分からみて円板型アクティブ振動板4を貼り合わせていない面は屈曲振動をおこす板であり、この面が音響放射面となる。
リアマス7の中心には穴があいており、フロントマス6の中心にはタップが切られている。リアマス7、フロントマス及びボルト8によって、円筒型アクティブ振動体9に静的な応力バイアスが加えられている。フロントマス6の上面に設けた凹部内に円板型アクティブ振動板4が位置するようにして、屈曲振動体2とフロントマス6との結合部60を溶接等によって完全に一体化している。また、円板型アクティブ振動板4へ駆動電圧を印加する際に、位相をシフトできるよう位相シフト器10を取り付けている。
次に、動作について説明する。送受波器1bは、三つの振動モードを有しており、固有共振周波数の低い順に、円板型アクティブ振動板4と内部に空洞を有する振動板5とを貼り合わせた屈曲振動体2の周辺固定屈曲振動モードの周波数fa、ランジュバン型振動体3全体で並進振動する縦振動モードの周波数fb、そして内部に空洞を有する振動板5の空洞より外側の板の周辺固定屈曲振動モードの周波数fcである。
この3つの振動モードは、例えば、フロントマス6の凹部の内径をフロントマス6全径の80%以上に設定し、かつ、振動板5の空洞部分の径をフロントマス6全径の50〜70%程度に設定することにより、fa<fb<fcの関係を得られる。
また、ランジュバン型振動体3全体の縦振動共振モードに対して、屈曲振動体2全体の屈曲振動モードが互いに逆相となるように、円板型アクティブ振動板4の駆動電圧の位相をシフトさせている。また、ランジュバン型振動体3の縦振動共振モードに対して、屈曲振動体2を構成する振動板5の空洞より外側の板の屈曲振動モードも互いに逆相となる。
つまり、並進変位の縦振動モードでは、ランジュバン型振動体3が伸びた場合に、音響放射面でも媒質排除の方向に伸びるように振動する。一方、屈曲振動体2全体の屈曲振動モード及び屈曲振動体2を構成する振動板5の空洞より外側の板の屈曲振動モードでは、ランジュバン型振動体3が縮む場合に媒質排除の方向に屈曲振動する。このように、縦振動モードと屈曲振動モードとの位相が互いに逆となるように駆動することにより、それぞれのモードが重畳し、広帯域化がなされるようになっている。
これまでの説明で明らかなように、送受波器1bでは、ランジュバン型振動体3の縦振動モードと、屈曲振動体2全体の屈曲振動モードと、屈曲振動体2を構成する振動板5の空洞より外側の板の屈曲振動モードとの、三つの振動モードを重畳できるため、帯域幅を広げることができる。
特許第3406986号公報
しかしながら、従来の送受波器1bでは、次のような問題点があった。なお、屈曲振動体2の屈曲振動モードによる第一番目の共振周波数と、ランジュバン型振動体3の縦振動モードによる第二番目の共振周波数との間の周波数帯を、以下「中間域」と呼ぶことにする。
(1)寸法を変えずに低周波数を広帯域化する場合、屈曲振動体2の屈曲振動モードによる第一番目の共振周波数における音圧レベルが低下するので、一定以上の音圧レベルが得られなかった。その理由は、低周波にした時に屈曲振動体2の面積が波長に対して小さいために、第一番目の共振周波数における音響放射での音響圧力が十分に得られないためである。
(2)寸法を変えずに低周波数を広帯域化する場合、中間域での音圧レベルが著しく低下するので(図4のf1’〜f2’)、一定以上の音圧レベルが得られるような周波数帯域に広帯域化ができなかった。その理由は、ランジュバン型振動体3と屈曲振動体2とが一体構造であるため、振動モードの結合が生じてしまうからである。つまり、図6のf’に示すように、屈曲振動体2の屈曲振動モードによる音響放射(網目表示部分)とランジュバン型振動体3の縦振動モードによる音響放射(斜線表示部分)とが、基準位置▽を境に逆方向となることにより、圧力が正負打ち消し合って音響放射ができなくなってしまうためである。
そこで、本発明の目的は、一定以上の音圧レベルを得られる周波数を広帯域化することができる送受波器を提供することにある。
本発明に係る超音波送受波器は、フロントマスとリアマスとの間に圧電セラミック積層体がボルトによって挟持されてなるランジュバン型振動体と、フロントマスの送受波面側に設けられるとともに圧電セラミック板を含んでなる屈曲振動体とを備えたものである。そして、屈曲振動体とフロントマスとは、これらの外周に設けられた変位拡大機構を介して結合されている。
従来技術では、屈曲振動体の周縁がフロントマスの周縁に結合され、この結合部を節点として屈曲振動体が振動する。これに対して、本発明では、屈曲振動体とフロントマスとが互いに離間するとともに外周の変位拡大機構を介して結合され、この変位拡大機構を節点として屈曲振動体が振動する。つまり、本発明では、屈曲振動体の節点の位置が従来技術よりも外側になるので、屈曲振動体の振動面の面積が波長に対して大きくなるため、低周波化を実現でき、音響圧力も大きくなる。
また、変位拡大機構は、屈曲振動体に同期して振動することにより屈曲振動体の変位を拡大する圧電振動体を有する。このとき、圧電振動体は、フロントマスを支点にして屈曲振動体に作用することにより、屈曲振動体の変位を拡大するもの、としてもよい。例えば、圧電振動体は、屈曲振動体とフロントマスとが離れようとするときは、より離れるようにこれらを引き離す力を加え、逆に屈曲振動体とフロントマスとが近付こうとするときは、より近付くようにこれらを押し付ける力を加える。これにより、音響圧力も更に大きくなる。
より具体的に言えば、圧電振動体は、第一及び第二のリング状圧電セラミック板で第一及び第二のリング状金属板を挟持してなるバイモルフ型、としてもよい。このとき、第一のリング状金属板は屈曲振動体に凸部を介して結合され、第二のリング状金属板はフロントマスに凸部を介して結合され、第一のリング状金属板と前記第二のリング状金属板とは凸部を介して結合された、としてもよい。また、屈曲振動体は、二枚の円状圧電セラミック板で円状金属板を挟持してなるバイモルフ型、としてもよい。
換言すると、本発明に係る送受波器は、ランジュバン型振動体のフロントマス及び円板型振動体のそれぞれの外周囲に変位拡大機構を設け、円板型振動体と変位拡大機構との固定は端点支持構造とし、また円板型振動体はバイモルフ構造とした手段を有する。また、本発明は、次のように表現することもできる。(1).フロントマスとリアマスとの間に複数の円筒型アクティブ振動体を積層し全体をボルトで締める構造としたボルト締めランジュバン型振動体と、フロントマス前面部に設けられるとともに振動板及び円板型アクティブ振動体からなる屈曲振動板と、を備えた送受波器において、フロントマス及び円板型アクティブ振動体の外周囲に変位拡大機構を有した、ことを特徴とする送受波器。(2).(1)において、円板型アクティブ振動体と変位拡大機構との固定を端点支持構造としたことを特徴とする送受波器。(3).(1)において、円板型アクティブ振動体をバイモルフ構造としたことを特徴とする送受波器。
また、本発明は、次のように要約することができる。
従来の送受波器で寸法を変えずに低周波数化する場合、次のような問題点があった。(1).屈曲振動体の屈曲振動モードによる第一番目の共振周波数における音圧レベルが低下し一定以上の音圧レベルを得られない。(2).屈曲振動体の屈曲振動モードによる第一番目の共振周波数と、送受波器の縦振動モードによる第二番目の共振周波数との間において、周波数帯(中間域)における音圧レベルが著しく低下するため、一定以上の音圧レベルを得られるような周波数帯域の広帯域化ができない。
そこで、本発明では、図1に示すように、ランジュバン型振動体3のフロントマス6及び円板型の屈曲振動体2の外周囲に、端点支持部100で互いに結合した変位拡大機構20a,20bを設け、屈曲振動体2と変位拡大機構20aとを端点支持部101aで固定し、屈曲振動体2をバイモルフ構造とした。これにより、音響放射面の振幅量を増加させることができるので、屈曲振動体2の屈曲振動モードによる第一番目の共振周波数における音圧レベルを低下させずに一定以上の音圧レベルを得られる。更に、端点支持部100の位置を屈曲振動モードによる振幅の正方向に押し上げるとともに端点支持部100の直径を縮める方向に動くことにより、屈曲振動体2の端点支持部101を支点とした屈曲振動モードによる振幅量を増加させることができるため、中間域における音圧レベルも上昇させることができ、これにより低周波を広帯域化できる。
本発明に係る超音波送受波器によれば、フロントマスとリアマスとの間に圧電セラミック積層体がボルトによって挟持されてなるランジュバン型振動体と、フロントマスの送受波面側に設けられるとともに圧電セラミック板を含んでなる屈曲振動体と、を備えたものにおいて、屈曲振動体とフロントマスとを、これらの外周に設けた変位拡大機構を介して結合することにより、屈曲振動体の節点の位置を従来技術よりも外側にできるので、更なる低周波化を実現できるともに、低周波側での音響圧力を増大できる。
また、屈曲振動体に同期して振動することにより屈曲振動体の変位を拡大する圧電振動体を変位拡大機構が有する場合は、振動に伴う屈曲振動体とフロントマスとの間の距離の変化がより大きくなるので、更に音響圧力を増大できる。
換言すると、本発明によれば、次の効果を奏する。
第1の効果は、屈曲振動体の屈曲振動モードと送受波器全体の縦振動モードとを利用した低周波の音波放射ができるランジュバン型送受波器において、屈曲振動体の屈曲振動モードによる第一番目の共振周波数における音圧レベルを低下させずに一定以上の音圧レベルを得られることである。その理由は、図1に示す屈曲振動体2とフロントマス6との外周囲に変位拡大機構20a,20bを設けることで、音響放射面の振幅量を増加させることができるためである。
第2の効果は、屈曲振動体の屈曲振動モードと送受波器全体の縦振動モードとを利用した低周波の音波放射ができるランジュバン型送受波器において、これら二つの振動モードによる共振周波数間の周波数帯域(中間域)における音圧レベルを上昇させて広帯域化できることである。その理由は、図1に示す屈曲振動体2とフロントマス6との外周囲に変位拡大機構20a,20bを設けることで、端点支持部100の位置を屈曲振動モードによる振幅の正方向に押し上げ、かつ、端点支持部100の直径を縮める方向に動くことで屈曲振動体2を積極的にたわませることができるためである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、特許請求の範囲における「1.圧電セラミック積層体」、「2.圧電セラミック板」、「3.圧電振動体」、「4.リング状圧電セラミック板」、「5.リング状金属板」、「6.凸部」、「7.円状圧電セラミック板」及び「8.円状金属板」は、それぞれ具体化して「1.円筒型アクティブ振動体」、「2.円板型アクティブ振動体」、「3.変位拡大機構アクティブ振動体及び変位拡大機構振動板」、「4.変位拡大機構アクティブ振動体」、「5.変位拡大機構振動板」、「6.端点支持部」、「7.円板型アクティブ振動体」及び「8.振動板」と言い換える。
図1及び図2は本発明に係る送受波器の一実施形態を示し、図1は概略断面図であり、図2は屈曲振動体側から見た平面図である。以下、この図面に基づき説明する。なお、図1及び図2では、電極等の図示を略している。
本実施形態の送受波器1aは、ランジュバン型振動体3と屈曲振動体2とを備えたものである。ランジュバン型振動体3は、フロントマス6とリアマス7との間に、複数の積層された円筒型アクティブ振動体9がボルト8によって挟持されてなる。屈曲振動体2は、フロントマス6の送受波面側に設けられるとともに、円板型アクティブ振動体4a,4bを含んでなる。そして、屈曲振動体2とフロントマス6とは、互いに離間するとともに、これらの外周に設けられた変位拡大機構20a,20bを介して結合されている。
従来技術では、屈曲振動体の周縁がフロントマスの周縁に結合され、この結合部を節点として屈曲振動体が振動する。これに対して、本実施形態では、屈曲振動体2とフロントマス6とが互いに離間するとともに外周の変位拡大機構20a,20bを介して結合され、この変位拡大機構20a,20bを節点として屈曲振動体2が振動する。つまり、本実施形態では、屈曲振動体2の節点の位置が従来技術よりも外側になるので、屈曲振動体2の振動面の面積が波長に対して大きくなるため、低周波数化を実現でき、低周波数での音響圧力も大きくなる。
また、変位拡大機構20a,20bは、屈曲振動体2に同期して振動することにより屈曲振動体2の変位を拡大する変位拡大機構アクティブ振動体40a,40bをそれぞれ有する。このとき、変位拡大機構アクティブ振動体40a,40bは、フロントマス6を支点にして屈曲振動体2に作用することにより、屈曲振動体2の変位を拡大する。例えば、変位拡大機構アクティブ振動体40a,40bは、屈曲振動体2とフロントマス6とが離れようとするときは、より離れるようにこれらを引き離す力を加え、逆に屈曲振動体2とフロントマス6とが近付こうとするときは、より近付くようにこれらを押し付ける力を加える。これにより、音響圧力も更に大きくなる。
より具体的に言えば、変位拡大機構20a,20bは、二枚のリング状の変位拡大機構アクティブ振動体40a,40bで二枚のリング状の変位拡大機構振動板50a,50bを挟持してなるバイモルフ型圧電振動体を含む。このとき、変位拡大機構振動板50aは屈曲振動体2に凸状の端点支持部101aを介して結合され、変位拡大機構振動板50bはフロントマス6に凸状の端点支持部101bを介して結合され、変位拡大機構振動板50a,50bは凸状の端点支持部100を介して互いに結合されている。また、屈曲振動体2は、二枚の円板型アクティブ振動体4a,4bで円状の振動板5を挟持してなるバイモルフ型圧電振動体である。
次に、本実施形態の送受波器1aについて更に詳しく説明する。
本実施形態の送受波器1aは、フロントマス6及び屈曲振動体2の各外周囲に、端点支持部100を介して互いに結合した変位拡大機構20a,20bを有する。そして、屈曲振動体2と変位拡大機構20aとは端点支持部101aを介して結合し、フロントマス6と変位拡大機構20bとは端点支持部101bを介して結合した構造となっている。
ここで、屈曲振動体2は、径拡がり振動モードを励起する円板型アクティブ振動体4a,4bと振動板5とで構成されたバイモルフ構造である。ランジュバン型振動体3は、複数の円筒型アクティブ振動体9を積層したものをフロントマス6及びリアマス7で挟み、全体をボルト8で締め付けた構造である。屈曲振動体2とランジュバン型振動体3とは、それぞれ変位拡大機構20a,20bを繋ぐ端点支持部100で結合している。円板型アクティブ振動体4a,4bの厚み方向に施した分極は逆向きにしてある。電気的には、円板型アクティブ振動体4a,4bと変位拡大機構アクティブ振動体40a,40bとに配線されたリード30aを、位相シフト器10を介して円筒型アクティブ振動体9のリード30bに接続した構造とする。
屈曲振動体2及び変位拡大機構20aによる構造体の端点支持部100を支点とした屈曲振動モードによる共振周波数f1は、その寸法・剛性・重量から決定されるが、送受波器1a全長から決まる縦振動モードによる共振周波数f2よりも低くなるように予め調整してある。屈曲振動体2による端点支持部101aを支点とした屈曲振動モードによる共振周波数f”は、共振周波数f1と縦振動モードによる共振周波数f2との間になるように調整してある。
ランジュバン型振動体3を構成している複数の円筒型アクティブ振動体9は、厚さ方向に分極され、その分極方向が互いに逆向きになるよう配列され、電気的に並列に接続されている。
本実施形態では、円板型アクティブ振動体4a,4b、変位拡大機構アクティブ振動体40a,40b及び円筒型アクティブ振動体9にジルコン酸チタン酸鉛系圧電磁器を用い、振動板5、変位拡大機構振動板50a,50b、フロントマス6及びリアマス7にはアルミニウム合金を用い、ボルト8及び固定ネジ80a,80b,80cにはステンレス鋼を用いた。各部の寸法配分は、設定規格化周波数をf、音速をC、波長をλ(=C/f)、直径(最大部分)をφ、全長をLとしたとき、φ=0.15λ、L=0.45λとした。また、屈曲振動体2及び変位拡大機構20aによる構造体の端点支持部100を支点とする屈曲振動モードによる機械的共振周波数をf1とし、送受波器1aの縦振動モードによる機械的共振周波数をf2としたとき、f2=(1/3)f1となるように、その他の寸法を配分した。
図3は、本実施形態の送受波器の振動モードを示す説明図である。以下、本実施形態の送受波器の動作について、図1乃至図3を参照して説明する。
図1に示すリード30a,30bに電気信号を与えることにより、円板型アクティブ振動体4a,4b、変位拡大機構アクティブ振動体40a,40b及び円筒型アクティブ振動体9を励振させ機械的振動を発生させる。まず、屈曲振動体2及び変位拡大機構20aからなる構造体の屈曲振動モードで生じる機械的共振周波数f1と同じ周波数の電気信号を与えると、屈曲振動体2及び変位拡大機構20aからなる構造体の端点支持部100を支点とした屈曲振動モードが発生する(図3のf1)。このとき、屈曲振動体2の上方に音波放射が行われる。屈曲振動体2はバイモルフ構造であるため屈曲振動の駆動力が高く、更に屈曲振動体2及び変位拡大機構20aからなる構造体の外周囲部の変位量も変位拡大機構20aにより増す。
続いて、徐々に電気信号の周波数を上昇させ、中間域と同様の周波数f”に合わせる。屈曲振動体2及び変位拡大機構20aからなる構造体は引き続き屈曲振動モードを発生し、ランジュバン型振動体3は複数積層した円筒型アクティブ振動体9全体が伸縮することにより縦振動モードを発生する。このとき、円板型アクティブ振動体4a、4b及び変位拡大機構アクティブ振動体40a,40bとランジュバン型振動体3とが互いに逆相に駆動するように、位相シフト器10によって予め調整しておく。これにより、ランジュバン型アクティブ振動体3が縦振動モードによって縮む方向に振動を行うと、屈曲型振動体2及び変位拡大機構20a,20bは伸びる方向、つまり駆動前の中立な音響面の位置から正の方向へ音響面が飛び出す方向へ屈曲モードによる振動を行う(図3のf”)。
このとき、図3のf”に示すように、変位拡大機構20a,20bはそれぞれが対向する方向へ口が開くように能動的に振動しているため、端点支持部100をより高い位置(屈曲振動モードにより振動している方向)に押し上げる。また、端点支持部100の直径を縮める方向に動くため、屈曲振動体2は端点支持部101aを支点として外周囲方向から押し潰されるように変位量を増すように積極的にたわむ。その結果、端点支持部101aを支点とした屈曲振動体2の屈曲振動モードを励起するような形となり、中性面を境に正方向に振動している部分が増加し、屈曲振動体2の上方に音波放射が行われる。
更に、送受波器1aの縦振動モードによる機械的共振周波数f2と同じ値に電気信号の周波数を設定すると、屈曲振動体2、変位拡大機構20a,20b及びランジュバン型振動体3を合わせた送受波器1a全体の伸縮による縦振動モードが発生する(図3のf2)。このとき、屈曲振動体2の上方に音波放射が行われる。
送受波器1aから得る音圧レベルの周波数特性は,図4の実線で示すように、従来技術で得られる音圧レベルの周波数特性(図4の破線)に比べ、低周波における第一の共振周波数f1での音圧レベルが上昇し、また中間域f1〜f2における音圧レベル差を△SLまで減少させる(図4の実線)。このように、より低周波からの広帯域化を同一寸法で図ることができる。
次に、本実施形態の送受波器1aについて、言葉を換えてもう一度説明する。
まず、図1に示す屈曲振動体2、ランジュバン型振動体3及び変位拡大機構20a,20bに、同時に励振信号を入力する。すると、図3のf1に示すように、屈曲振動体2と変位拡大機構20aとを合わせた構造体が、それぞれに設置した円板型アクティブ振動体4a,4bと変位拡大機構アクティブ振動体40aとの径拡がりモードにより端点支持部100を支点とした屈曲振動モードを励起する。また、屈曲振動モードによる共振周波数f1は、送受波器1a全長に依存せず、屈曲振動体2と変位拡大機構20aとの厚み寸法・重さ・剛性及び外径寸法で決定される。
屈曲振動体2は、振動板5の両面にそれぞれ円板型アクティブ振動体4a,4bを設置したバイモルフ構造であるため、大きな変位量を得ることができる。また、変位拡大機構20a,20bは、それ自身に設置された変位拡大機構アクティブ振動体40a,40bにより積極的に屈曲振動体2を屈曲振動モードの音響放射方向へ押出すため、音響放射面全体にわたり屈曲振動モードによる振幅量ζを増加させる。一般に、音圧レベルをPとすると
P≒α・λ-2・S・ζ
(α:媒質条件により決まる係数、λ:波長、S:音響放射面積、ζ:振幅量。)
で表されるため、振幅量によって音圧レベルを増加することができる。
徐々に励振信号の周波数を増加させていくと、ランジュバン型振動体3、屈曲振動体2及び変位拡大機構20a,20bで構成される送受波器1a全体の縦振動モード(図3のf2)が励起される。縦振動モードによる共振周波数f2は、送受波器1a全長により決定される。これら屈曲振動モードと縦振動モードとによる二つの共振周波数間(中間域f1〜f2)における振動モードは、屈曲振動体2の屈曲振動モードと送受波器1aの縦振動モードとが同時に発生し、二つの振動モードが重畳した形となる。
このとき、従来の送受波器1b(図5)では、フロントマス6と振動板5とが結合部60で一体に結合しているため、図6のf’に示すようにランジュバン型振動体3の縦振動モードの振幅に結合する形で屈曲振動体2全体が縦方向に振動する。そのため、屈曲振動体2は屈曲振動を行っているものの、縦振動モードによる音響放射は基準位置▽を境として屈曲振動体2の中心部の音響放射方向と逆方向に行われる(図6のf’)。したがって、屈曲振動体2の振動面は音響放射の中性面を境に正方向に振幅が生じる部分と負方向に振幅が生じる部分とが存在するため、音響放射圧力が正負打ち消し合い、音圧レベルが著しく低下していた(図4の△SL’)。
これに対し、本実施形態の送受波器1aのように変位拡大機構20a,20bを設けると、ランジュバン型振動体3が縦振動モードを励起している時、図3のf”に示すように変位拡大機構20a,20bがちょうど口を開くように能動的に振動している。そのため、変位拡大機構20a,20bは、端点支持部100をより高い位置(屈曲振動モードにより振動している方向)に押し上げるとともに、端点支持部100の直径を縮める方向に作用する。これにより、端点支持部101a,101bを支点として屈曲振動体2を外周囲方向から押しつぶすように積極的にたわませる。その結果、端点支持部101a,101bを支点とした屈曲振動体2の屈曲振動モードを励起するような形となり、中性面を境に正方向に振動している部分が増加する。このように、従来、音圧レベルが著しく低下していた中間域の振動モードを改善することにより、中間域の音圧レベルも上昇させることが可能となるので、従来と同一寸法で低周波数から高周波数にわたる広帯域化が可能となる。
本発明の活用例として、遠距離ソーナー、海洋資源調査などがある。また、本発明は、その名称を便宜上「超音波送受波器」としたが、超音波に限らず音波の送受波にも用いることができる。
本発明に係る送受波器の一実施形態を示す概略断面図である。 図1の送受波器の屈曲振動体側から見た平面図である。 図1の送受波器の振動モードを示す説明図である。 図1の送受波器における音圧レベル周波数特性の一例を示すグラフである。 従来の送受波器を示す概略断面図である。 従来の送受波器の振動モードを示す説明図である。
符号の説明
1a 送受波器
2 屈曲振動体
3 ランジュバン型振動体
4a,4b 円板型アクティブ振動体(圧電セラミック板、円状圧電セラミック板)
5 振動板(円状金属板)
6 フロントマス
7 リアマス
8 ボルト
9 円筒型アクティブ振動体(圧電セラミック積層体)
10 位相シフト器
20a,20b 変位拡大機構
30a,30b リード
40a,40b 変位拡大機構アクティブ振動体(圧電振動体、リング状圧電セラミック板)
50a,50b 変位拡大機構振動板(圧電振動体、リング状金属板)
60 結合部
80a,80b,80c 固定ネジ
100,101a,101b 端点支持部(凸部)

Claims (5)

  1. フロントマスとリアマスとの間に圧電セラミック積層体がボルトによって挟持されてなるランジュバン型振動体と、前記フロントマスの送受波面側に設けられるとともに圧電セラミック板を含んでなる屈曲振動体と、を備えた超音波送受波器において、
    前記屈曲振動体と前記フロントマスとが、これらの外周に設けられた変位拡大機構を介して結合され
    前記変位拡大機構は、前記屈曲振動体に同期して振動することにより当該屈曲振動体の変位を拡大する圧電振動体を有する、
    ことを特徴とする超音波送受波器。
  2. 前記圧電振動体は、前記フロントマスを支点にして前記屈曲振動体に作用することにより、当該屈曲振動体の変位を拡大するものである、
    請求項1記載の超音波送受波器。
  3. 前記圧電振動体は、第一及び第二のリング状圧電セラミック板で第一及び第二のリング状金属板を挟持してなるバイモルフ型である、
    請求項1又は2記載の超音波送受波器。
  4. 前記第一のリング状金属板は前記屈曲振動体に凸部を介して結合され、前記第二のリング状金属板は前記フロントマスに凸部を介して結合され、前記第一のリング状金属板と前記第二のリング状金属板とは凸部を介して結合された、
    請求項3記載の超音波送受波器。
  5. 前記屈曲振動体は、二枚の円状圧電セラミック板で円状金属板を挟持してなるバイモルフ型である、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の超音波送受波器。
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