JP2581466B2 - 低周波水中送波器 - Google Patents

低周波水中送波器

Info

Publication number
JP2581466B2
JP2581466B2 JP6233359A JP23335994A JP2581466B2 JP 2581466 B2 JP2581466 B2 JP 2581466B2 JP 6233359 A JP6233359 A JP 6233359A JP 23335994 A JP23335994 A JP 23335994A JP 2581466 B2 JP2581466 B2 JP 2581466B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal cylinder
piezoelectric ceramic
frequency underwater
low
transmitter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6233359A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0898298A (ja
Inventor
満 山本
武志 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP6233359A priority Critical patent/JP2581466B2/ja
Publication of JPH0898298A publication Critical patent/JPH0898298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2581466B2 publication Critical patent/JP2581466B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低周波水中送波器に関
し、特に海洋開発調査等に使用されるハイパワー放射の
可能な低周波水中送波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、水中において大音圧放射の可
能な送波器として圧電型送波器が知られているが、その
一例として、図5に示すような円筒状圧電磁器による送
波器がある。
【0003】この送波器は、圧電磁器円筒の内外表面に
銀あるいは金焼きつけした電極7a,7bが形成され、
この電極7a,7b間に直流高電界を加えて破線矢印に
示す如く、肉厚方向に放射状に分極処理が施された構成
となっている。そしてこの送波器は、電極7a,7bと
接続する端子8a,8bから交流電圧を印加することに
より、直径が一様に伸縮する径ひろがり振動モードで振
動し、中心軸に関して破線二重矢印で示すように、圧電
磁器円筒6の外表面から無指向性の音響放射が行われ
る。
【0004】このような圧電型の送波器では、電気機械
エネルギー変換材料としての圧電磁器円筒にジルコンチ
タン酸鉛系の圧電磁器が用いられている。この圧電磁器
それ自身は、水に比べて約20倍以上も音響インピーダ
ンスが大きいために発生力は極めて大きいという利点が
あるものの、音響放射において媒質排除に必要な変位を
とることができないという欠点がある。圧電型の送波器
において低周波化を図る場合には、単位放射面積当たり
の音響放射インピーダンスが低周波化に伴い極めて小さ
くなるため、圧電磁器の変位をより一層拡大させ、媒質
排除量を大きくして音響放射を行う必要がある。
【0005】圧電磁器の変位を拡大させた送波器として
は、例えばジャーナル・オブ・ジ・アコースティカル・
ソサイアティー・オブ・アメリカ(Journal o
fthe Acoustical Society o
f America),第68巻第4号,1046〜1
052頁(1980.10)に記載されているように、
図6に示すような、楕円形のシェルを用いた屈曲伸び送
波器が知られている。この屈曲伸び型の低周波水中送波
器は、圧電磁器柱状体9が長軸方向に伸び変位をしたと
きに、楕円シェル10が図6中の矢印で示すように、圧
電磁器柱状体9の数倍の変位で収縮する一種の変位拡大
機構を有する送波器であり、ハイパワー送波に優れた送
波器とされている(図6には、矢印が楕円シェル10の
周囲の4分の1部分だけ示されている)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示された屈曲伸び型の従来の低周波水中送波器の性能に
は、楕円シェル10に対する強い形状異存性がある。す
なわち、長径bに比べて短径aが小さい、換言すれば離
心率の大きな偏平な楕円シェル10ほど、論理的には音
響整合性も良く、音響放射効率も良くなるわけではある
が、以下の理由により、この楕円シェル10は任意の形
状をとることができない。まず第1に、形状が偏平にな
るほど応力が曲率の大きな部分近辺に集中すること、第
2に、圧電磁器柱状体9や電子機器の収納スペースをと
らなければならないことからである。このようなことか
ら、実用上、長径に対する短径の比a/bを0.3以下
にすることは不可能である。従って、圧電磁器柱状体9
の変位に対して楕円シェル10の最大に変位する部分は
短軸の部分であり、この部分はせいぜい5〜7倍の変位
が発生するにすきない。また、大深度での使用が多いこ
とから、耐水耐性に優れたものであることが要求され
る。
【0007】本発明の目的は、圧電磁器の変位を大幅に
拡大できる変位拡大機能を有しハイパワー特性および耐
水耐性に優れた低周波水中送波器を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の低周波水中送波
器は、電極に供給された信号に従って所定のモードで振
動する短円筒状の少なくとも1つの電圧磁器リングと、
内側面を前記圧電磁器リングの外側面に接着固定し、こ
の圧電磁器リングの振動に従って所定の振動を行う金属
円筒と、この金属円筒の両端部の外側面それぞれに両端
部の内側面それぞれを接着固定し両端部からの中間点近
傍で外側にふくらむコンベックス状に形成されて所定の
剛性をもつ円筒シェルとを有している。
【0009】また、円筒シェルに代えて、金属円筒の両
端部の開口部それぞれに内側の面の周縁部をそれぞれ接
着固定し中央部近傍で内側にへこむコンケーブ状に形成
されて所定の剛性をもつ2枚の円板シェルを設けて構成
され、更に、円筒シェル及び2つの円板シェルを備えて
構成される。
【0010】また、露出表面全面を所定の樹脂で覆って
水密保持する樹脂外装を設けて構成される。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0012】図1は本発明の第1の実施例を示す部分断
面斜視図である。
【0013】圧電磁器リング1a,1bは、その上下の
面に電極が形成されかつ厚み方向に分極が施され、これ
ら電極に信号(電圧)が印加されると径方向のひろがり
振動を発生する(破線矢印)。
【0014】金属円筒2は、その両端部の内側面の一方
に圧電磁器リング1a,他方に圧電磁器リング1bそれ
ぞれの外側面が強力接着剤により接着固定されている。
この金属円筒2の外側には、その両端部の外側面それぞ
れに両端部の内側面それぞれをボルト及び接着剤により
接着固定し、両端部からの中間点近傍で外側にふくらむ
コンベックス状に形成された円筒シェル3が設けられて
いる。
【0015】この実施例においては、2つの圧電磁器リ
ング1a,1bに同時に同相の信号(電圧)を印加する
ことにより、径方向に同相のひろがり振動が励振され、
さらにその径ひろがり振動はポアソン比に応じて金属円
筒2の軸方向の伸縮振動を引き起こす。この伸縮振動に
より、コンベックス状の円筒シェル3もまた伸縮し、こ
の結果、座屈作用を起こす。2つの圧電磁器リング1
a,1bがその径ひろがり振動により図1の破線矢印で
示すように径方向外側に変位したとすると、金属円筒2
は図1の破線二重矢印で示す方向に収縮し、さらに円筒
シェル3は座屈作用により図1の太矢印で示すように変
位する。このとき太矢印の変位は、破線矢印で示す圧電
磁器リングの変位に比べ、大きく拡大されることにな
る。またさらに、径ひろがり振動と円筒シェル3の座屈
作用とは媒質排除の目的において同相に振動することに
なり、送波器として大音圧放射が可能となる。
【0016】また、円筒シェル3の剛性,曲率及び厚み
等は、有限要素法により解析されて耐水圧性に優れ、か
つ座屈作用の起りやすい柔軟性をもつように設計されて
おり、従って耐水圧性の要求を満足することができる。
【0017】図2は本発明の第2の実施例を示す部分断
面斜視図である。
【0018】この実施例では、第1の実施例の円筒シェ
ル3の代りに金属円筒2の両端部の開口部それぞれに内
側の面の周縁部をそれぞれ強力接着剤等により接着固定
し、中央部近傍で内側にへこむコンケーブ状に形成され
た2枚の円板シェル4a,4bが設けられている。
【0019】この実施例においても、第1の実施例と同
様に、圧電磁器リング1a,1bと金属円筒2とは一体
で複合径ひろがり振動を引き起こす。この複合径ひろが
り振動により円板シェル4a,4bは径方向に伸縮し、
座屈作用を起こす。圧電磁器リング1a,1b及び金属
円筒2の系が、その複合径ひろがり振動により図2の破
線矢印で示すように径方向外側に変位したとすると、円
板シェル4a,4bは座屈作用により図1の太矢印で示
すように変位する。このとき太矢印の変位は、破線矢印
で示す圧電磁器リング1a,1bの変位に比べ、大きく
拡大されることになる。円筒の径ひろがり振動と円板シ
ェル4a,4bの座屈作用とは媒質排除の目的におい
て、同相に振動することになり、送波器全体は呼吸球の
如く振動し、球面放射が可能となる。すなわち、単位放
射面積当たりの放射インピーダンスが大きくなるため、
従来の円筒状圧電磁器による送波器あるいは屈曲伸び型
の送波器に比べて、非常に広帯域でかつ、大音圧放射が
可能となる。
【0020】また、円板シェル4a,4bの剛性,曲率
及び厚み等は、第1の実施例と同様に、有限要素法によ
り解析,設計され、同様の作用効果をもっている。
【0021】図3は本発明の第3の実施例を示す部分断
面斜視図である。
【0022】この実施例は、前述の第1及び第2の実施
例を組合せたものであり、これら実施例を同様の作用効
果をもち、より一層の球面放射が可能となり、非常に広
帯域かつ大音圧の放射が可能となる。
【0023】なお、これら実施例において、圧電磁器リ
ング1a,1bにはジルコンチタン酸鉛系圧電磁器を、
金属円筒2,円筒シェル3及び円筒シェル4a,4bに
は軽量かつ高剛性のアルミニウム合金を適用した。ま
た、圧電磁器リング1a,1bは4層積層型とした。こ
こで、これら実施例において、送波器の駆動源として2
つの圧電磁器リング1a,1bで構成されているように
描いているが、圧電磁器リングは2つに限る必要がない
ことは言うまでもない。
【0024】図4は本発明の第4の実施例を示す部分断
面斜視図である。
【0025】この実施例は、第1の実施例に加え、露出
表面全面を肉厚約3mmのウレタン樹脂でモールドして
水密保持するための樹脂外装を設けたものである。
【0026】この実施例においては、外径240mm、
内径160mm、高さ150mmとし、圧電磁器リング
1a,1bの積層厚を36mmとしている。また、円筒
シェル3は、有限要素法を用いて解析し、コンプライア
ンスと剛性とのバランスを考慮し、その厚さを5mmと
している。
【0027】そしてこの実施例では空気中での共振周波
数は2843Hzであり、また圧電磁器リング1a,1
bの径方向変位に対し、円筒シェル3の中心部分で径方
向に約34倍の変位が得られた。
【0028】次にこれを水槽にいれてハイパワーで駆動
し、音響放射面から1m離れた点における音圧を測定し
たところ、1362Hzにおいて197dBre1μP
aの音圧が得られた。また水中でのQ値も5.83とか
なり低い値が得られ、指向性については、ほとんど無指
向性であった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、金属円筒
の内側面に接着固定する圧電磁器リングを設け、この金
属円筒の外側には両端部を接着固定するコンベックス状
の円筒シェルを設けるか、金属円筒の両端部開口面に接
着固定するコンケーブ状の円板シェルを設けるか、或は
これら円筒シェル,円板シェルの両方を設ける構造と
し、これら円筒シェル,円板シェルの曲率,肉厚,剛性
等を有限要素法により決定する構成とすることにより、
圧電磁器リングの変化が拡大されてハイパワー特性及び
耐水圧特性に優れた低周波水中送波器を得ることができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す部分断面斜視図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施例を示す部分断面斜視図で
ある。
【図3】本発明の第3の実施例を示す部分断面斜視図で
ある。
【図4】本発明の第4の実施例を示す部分断面斜視図で
ある。
【図5】従来の円筒状圧電磁器による送波器を示す斜視
図である。
【図6】従来の屈曲伸び型の低周波水中送波器を示す断
面図である。
【符号の説明】
1a,1b 圧電磁器リング 2 金属円筒 3 円筒シェル 4a,4b 円筒シェル 5 樹脂外装 6 圧電磁器円筒 7a,7b 電極 9 圧電磁器柱状体 10 楕円シェル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極に供給された信号に従って所定のモ
    ードで振動する短円筒状の少なくとも1つの電圧磁器リ
    ングと、内側面を前記圧電磁器リングの外側面に接着固
    定し、この圧電磁器リングの振動に従って所定の振動を
    行う金属円筒と、この金属円筒の両端部の外側面それぞ
    れに両端部の内側面それぞれを接着固定し両端部からの
    中間点近傍で外側にふくらむコンベックス状に形成され
    て所定の剛性をもつ円筒シェルとを有することを特徴と
    する低周波水中送波器。
  2. 【請求項2】 円筒シェルに代えて、金属円筒の両端部
    の開口部それぞれに内側の面の周縁部をそれぞれ接着固
    定し中央部近傍で内側にへこむコンケーブ状に形成され
    て所定の剛性をもつ2枚の円板シェルを設けた請求項1
    記載の低周波水中送波器。
  3. 【請求項3】 金属円筒の両端部の開口部それぞれに内
    側の面の周縁部をそれぞれ接着固定し中央部近傍で内側
    にへこむコンケーブ状に形成されて所定の剛性をもつ2
    枚の円板シェルを設けた請求項1記載の低周波水中送波
    器。
  4. 【請求項4】 露出表面全面を所定の樹脂で覆って水密
    保持する樹脂外装を設けた請求項1又は請求項2又は請
    求項3記載の低周波水中送波器。
JP6233359A 1994-09-28 1994-09-28 低周波水中送波器 Expired - Lifetime JP2581466B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6233359A JP2581466B2 (ja) 1994-09-28 1994-09-28 低周波水中送波器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6233359A JP2581466B2 (ja) 1994-09-28 1994-09-28 低周波水中送波器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0898298A JPH0898298A (ja) 1996-04-12
JP2581466B2 true JP2581466B2 (ja) 1997-02-12

Family

ID=16953920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6233359A Expired - Lifetime JP2581466B2 (ja) 1994-09-28 1994-09-28 低周波水中送波器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2581466B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5257277B2 (ja) * 2009-07-03 2013-08-07 日本電気株式会社 音響トランスデューサ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0898298A (ja) 1996-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5257277B2 (ja) 音響トランスデューサ
JP2894276B2 (ja) 圧電音響変換器
JPH0431480B2 (ja)
WO2001050811A1 (en) Active housing broadband tonpilz transducer
JP4466236B2 (ja) 送受波器
JP4910823B2 (ja) 屈曲型送受波器
JP3395672B2 (ja) 圧電型電気音響変換器
JP2581466B2 (ja) 低周波水中送波器
JP2003174695A (ja) 送受波器
JP2985509B2 (ja) 低周波水中送波器
US4823327A (en) Electroacoustic transducer
JP4466215B2 (ja) 超音波送受波器
JP2814817B2 (ja) 低周波水中超音波送波器
US6002649A (en) Tapered cylinder electro-acoustic transducer with reversed tapered driver
JPH0759196A (ja) 電気音響変換器
JP3562283B2 (ja) スピーカ
JP2947115B2 (ja) 広帯域低周波水中送波器およびその駆動方法
JP2546488B2 (ja) 低周波水中送波器
JPH0511711B2 (ja)
JP2010141440A (ja) 音響トランスデューサ
KR100517061B1 (ko) 수중 음향 트랜스듀서
JP3324541B2 (ja) 円筒型送波器
JP2024070453A (ja) 送受波装置および送受波方法
JP2812309B2 (ja) 板状振動体及び板状振動体を用いた送波器
JPH07231496A (ja) 低周波水中送波器

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19961001