JP2023071213A - 積層型コンポジット振動子 - Google Patents

積層型コンポジット振動子 Download PDF

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JP2023071213A JP2021183822A JP2021183822A JP2023071213A JP 2023071213 A JP2023071213 A JP 2023071213A JP 2021183822 A JP2021183822 A JP 2021183822A JP 2021183822 A JP2021183822 A JP 2021183822A JP 2023071213 A JP2023071213 A JP 2023071213A
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Abstract

【課題】限られたスペースへの搭載に好適で、使用周波数帯域の広帯域化を実現する積層型コンポジット振動子を提供する。【解決手段】積層型コンポジット振動子400は、音響放射面40に対して積層された第1のコンポジット振動子41及び第2のコンポジット振動子42を含む。第2のコンポジット振動子42は、第1のコンポジット振動子41の使用周波数において音響整合層として機能する。【選択図】図1

Description

本発明は、積層型コンポジット振動子に関し、特にコンポジット振動子による広帯域化に関する。
これまで、水中アクティブソーナーには、同一放射面に複数種類の帯域の異なる振動子が配列され、水中アクティブソーナーは広帯域に対応されたり、多機能に対応されたりしていた。この水中アクティブソーナーでは、水中を伝搬する複数種類の帯域の異なる音波を用いることにより、水中や水底の物体に関する情報を取得している。しかし、複数種類の帯域の異なる振動子を配列するには、搭載スペースによる制限がある。また、昨今UUV(Unmanned Underwater Vehicle)を含む無人機へ、水中アクティブソーナーを搭載するために、当該水中アクティブソーナーの小型化が必須である。そのため、複数の帯域をもつ振動子を配列し、かつこれまで性能を確保しつつ小型化することは難しいという課題があった。
特許文献1は、ボルト締めランジュバン型振動子を用いた水中用送受波器に関するもので、ボルト締めランジュバン型振動子のフロントマスの音響放射面に、音響整合層を接合することが提案されている。
特許文献2は、生体などの被検体に超音波を送受信して、超音波画像を取得する超音波探触子に関するものである。特許文献2では、コンポジット圧電材料とモノリシック圧電材料とを交互に積層して積層型超音波振動子を構成すること、これによって生体などの被検体の高解像度の超音波画像を得ることが提案されている。
特開平10-178700号公報 特開2012-142880号公報
使用周波数の広帯域化には、特許文献1に示されるように、音響整合層を用いる等、様々な方法が検討されている。しかしながら、単に音響整合層を用いるだけでは使用周波数帯域の広帯域化は十分とは言えず、さらなる広帯域化が望まれる。また近年、搭載装置の小型化が進み、搭載スペースに制限がある中で、これまでの性能を確保しつつ小型化を実現することが望まれる。
特許文献2では、上述のように、コンポジット圧電材料とモノリシック圧電材料とを交互に積層して積層型超音波振動子を構成することが提案されているが、使用周波数の広帯域化を目指するためのものではなく、また水中アクティブソーナーに用いて好適なコンポジット振動子を記載するものでもない。このため特許文献2の音波探触子によれば、生体などの被検体の画像を得ることはできても、これまでの性能を確保しつつ小型化を実現することは困難である。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、限られたスペースへの搭載に好適で、使用周波数帯域の広帯域化を実現することができる、積層型コンポジット振動子を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る積層型コンポジット振動子は、
音響放射面に対して、積層された第1のコンポジット振動子および第2のコンポジット振動子を含み、
上記第2のコンポジット振動子は、上記第1のコンポジット振動子の使用周波数において音響整合層として機能する。
本発明に係る水中アクティブソーナーは、上記特徴の積層型コンポジット振動子と、上記音響放射面とを含む。
本発明の積層型コンポジット振動子によれば、限られたスペースへの搭載に好適で、使用周波数帯域の広帯域化を実現することができる。
本発明の上位概念の実施形態による積層型コンポジット振動子を説明するための側面図である。 本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子を説明するための側面図である。 本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子の周波数特性を説明するためのグラフである。 本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子の周波数特性を説明するためのグラフである。 本発明の第2実施形態による積層型コンポジット振動子を説明するための側面図である。 本発明の第2実施形態による積層型コンポジット振動子の周波数特性を説明するためのグラフである。 水中アクティブソーナーを搭載した船舶の概念図である。
本発明の具体的な実施形態について説明する前に、本発明の上位概念の実施形態による積層型コンポジット振動子について、説明する。図1は、本発明の上位概念の実施形態による積層型コンポジット振動子を説明するための側面図である。
図1の積層型コンポジット振動子400は、音響放射面40に対して、積層された第1のコンポジット振動子41および第2のコンポジット振動子42を含む。そして第2のコンポジット振動子42は、第1のコンポジット振動子41の使用周波数において音響整合層として機能するといった特徴を有する。音響整合層は、一般的に、超音波送信装置から気体中へ効率よく超音波を送信するために用いられる部材である。音響整合層は、超音波周波数で振動する圧電振動子の振動を気体中へ効率よく伝達するため、圧電振動子と気体との間に設けられる。例えば、音響整合層は、振動子の音響インピーダンスと音波伝達媒体の音響インピーダンスとの差が大きい場合に、振動子と音波伝達媒体との間に挿入される。音響整合層を挿入することによって、音波の反射を最小限にすることができる。なお、ここで、第1のコンポジット振動子41および第2のコンポジット振動子42の仕様では、使用周波数帯域が互いに異なっている。
本発明の実施形態では、使用周波数帯域が互いに異なる仕様である第1のコンポジット振動子41および第2のコンポジット振動子42を、音響放射面40に対して積層する。これによって、第2のコンポジット振動子42を単独で駆動させた際の使用周波数帯域と、第1のコンポジット振動子41を広帯域で駆動した際の使用周波数帯域との2つの帯域を確保することができる。なお、第1のコンポジット振動子41を広帯域で駆動した際の使用周波数帯域は、第2のコンポジット振動子42を第1のコンポジット振動子41の音響整合層として作動させることによって、得られる。その結果、本発明の実施形態による積層型コンポジット振動子400では、使用周波数帯域の拡大を可能とし、搭載スペースが限られている中でも、これまでの使用周波数帯域を確保しつつ、小型化することが可能となる。
また、積層する振動子を調整することで、積層型コンポジット振動子400の性能を変更することができる。また積層する振動子をコンポジット振動子にしていることで、調整するパラメータ数が少なくなる。このように積層する振動子としてコンポジット振動子を採用することによって、ボルト締めランジュバン型振動子(特許文献1に記載)など他の振動子よりも性能変更が容易となり、設計コストを下げるメリットがある。以下、本発明のより具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
次に、本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子について、説明する。図2は、本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子を説明するための側面図である。
図2の積層型コンポジット振動子100は主に、コンポジット振動子1とコンポジット振動子2とを含む。コンポジット振動子1とコンポジット振動子2とは、積層されている。図2のコンポジット振動子1は、その一方の端面がコンポジット振動子2に固着されている。コンポジット振動子2は、コンポジット振動子1の使用周波数帯域においての音響整合層としても作動するように選定されている。コンポジット振動子2は、コンポジット振動子1の音響整合層として機能する厚みで形成され、これによってコンポジット振動子1を広帯域特性としている。上述のとおり、音響整合層は、振動子の音響インピーダンスと音波伝達媒体の音響インピーダンスとの差が大きい場合に、振動子と音波伝達媒体との間に挿入される。音響整合層を挿入することによって、音波の反射を最小限にすることができる。
図3はそれぞれのコンポジット振動子の実施例を簡易的に模擬した3次元解析モデルを用いた有限要素法解析により得られた送波電圧感度を示したものである。図3において、縦軸には送波電圧感度、横軸には周波数が設定されている。また、コンポジット振動子1単独での周波数特性が実線で示され、コンポジット振動子2の周波数特性が破線で示され、コンポジット振動子2を音響整合層とした際のコンポジット振動子1の周波数特性が点線で示されている。図3の実線に示されるように、コンポジット振動子1は帯域12を有する。また、図3の破線に示されるように、コンポジット振動子2は帯域14を有する。すなわち、積層型コンポジット振動子100は、帯域12を持つコンポジット振動子1と、帯域14を持ち、かつコンポジット振動子1の音響整合層ともなるコンポジット振動子2を備えている。この明細書において、帯域は送波電圧感度のピークから10dBダウンの部分と定義する。
図2を参照して、コンポジット振動子1は、振動方向の両面に電極3、電極4を備えている。また、コンポジット振動子1は、それぞれの電極に電気信号を入力するための手段として、電極3にフレキシブル基板6、および電極4にフレキシブル基板7を備えている。コンポジット振動子1の振動方向は、図2の矢印11に示す方向であり、その方向にコンポジット振動子1は分極されている。フレキシブル基板6およびフレキシブル基板7に交流電気信号を入力することにより、コンポジット振動子1で電気機械変換(電気信号を機械的振動に変換)を行う。またコンポジット振動子1の一方の端面は、フレキシブル基板7を介しコンポジット振動子2と固着されている。
コンポジット振動子2は、振動方向の両面に電極4、電極5を備えている。また、コンポジット振動子2は、それぞれの電極に電気信号を入力するための手段として、電極4にフレキシブル基板7、および電極5にフレキシブル基板8を備えている。コンポジット振動子2の振動方向は図2の矢印11に示す方向であり、コンポジット振動子2はその方向に分極されている。フレキシブル基板7およびフレキシブル基板8に交流電気信号を入力することにより、コンポジット振動子2で電気機械変換(電気信号を機械的振動に変換)を行う。コンポジット振動子2は、コンポジット振動子1と固着している面の逆側をゴム等で作られた音響放射面9に接着されている。音響放射面9は、本発明の実施形態による積層型コンポジット振動子が搭載される搭載装置の一要素である。音響放射面9は、コンポジット振動子2と接着された面と逆側の面が水中10の水面に接している。なおここで、水中10は、情報を取得しようとする対象物体が存在している音波伝達媒体の一例である。
なお本発明の実施形態の積層型コンポジット振動子においては、コンポジット振動子の電極への電気信号の入力のためにフレキシブル基板を用いたが、配線はリード線等でも実施可能である。また本発明の実施形態の積層型コンポジット振動子は、上述した音響放射面9の表面に複数配列されてもよいし、複数アレイ状に配列されてもよい。
(実施形態の動作)
図2、図3および図4を参照し、本実施形態の積層型コンポジット振動子100の動作について説明する。
図3および図4は、本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子の周波数特性を説明するためのグラフである。図3および図4は、図2に示した実施形態による積層型コンポジット振動子を簡易的に模擬した3次元解析モデルを用いた有限要素法解析により得られた送波電圧感度の比較結果を示す。これは横軸に周波数、縦軸に送波電圧感度を表している。横軸の目盛りは10kHzであり、縦軸の目盛りは10dBである。
図2の積層型コンポジット振動子100は、図3の帯域12を持つコンポジット振動子1と、図3の帯域14を持ち、かつコンポジット振動子1の音響整合層ともなるコンポジット振動子2を備えている。この明細書において、帯域は送波電圧感度のピークから10dBダウンの部分と定義する。
図3の実線は、コンポジット振動子1を単独で動作させたときの周波数特性を示しており、図3の破線は、コンポジット振動子2の周波数特性を示しており、図3の点線は、コンポジット振動子2を音響整合層とした際のコンポジット振動子1の周波数特性を示している。
図4の実線は、コンポジット振動子1を単独で動作させたときの周波数特性を示しており、図4の破線は、コンポジット振動子2の周波数特性を示している。さらに、図4の点線は、コンポジット振動子2を音響整合層とした際のコンポジット振動子1の周波数特性を示しており、図4の一点鎖線は、コンポジット振動子1とコンポジット振動子2とを同時駆動したときの周波数特性を示している。
図2のフレキシブル基板6とフレキシブル基板7との間に交流電気信号を入力すると、コンポジット振動子1で上記電気機械変換が行われ、コンポジット振動子1は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、コンポジット振動子2および音響放射面9を伝達して水中10に音響信号として放射される。
上記交流電気信号の周波数、および電圧を変化させることで、所要の音響信号を得ることができる。ここでコンポジット振動子2はコンポジット振動子1と水との中間の音響インピーダンスを持ち、コンポジット振動子1の音響整合層として機能する。このとき、図2の積層型コンポジット振動子は、図3のように帯域13を持っている。これにより、図2の積層型コンポジット振動子は、コンポジット振動子1単独で駆動した際の帯域12よりも広帯域特性を得ることができる。
図2のフレキシブル基板7と、フレキシブル基板8との間に交流電気信号を入力すると、コンポジット振動子2において上記電気機械変換が行われ、コンポジット振動子2は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、音響放射面9を伝達して水中10に音響信号として放射される。
上記交流電気信号の周波数、および電圧を変化させることで、所要の音響信号を得ることができる。図3に記載したようにコンポジット振動子2によって帯域14を得ることができ、帯域13と合わせて帯域15となり、本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子は更なる広帯域特性を実現する。
また、フレキシブル基板6とフレキシブル基板7との間、およびフレキシブル基板7とフレキシブル基板8との間のそれぞれに交流電気信号を入力し、コンポジット振動子1およびコンポジット振動子2を同時に駆動させると、コンポジット振動子1とコンポジット振動子2は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、音響放射面9を伝達して水中10に音響信号として放射される。図4に記載したように帯域17を得ることができ、帯域16と合わせ、帯域18として、本発明の第1実施形態による積層型コンポジット振動子はさらなる広帯域特性を実現する。
(実施形態の効果)
本実施形態の積層型コンポジット振動子では、音響放射面9に対して、コンポジット振動子1とコンポジット振動子2とを積層しており、その際にコンポジット振動子2は、コンポジット振動子1の使用周波数帯域においての音響整合層としても作動するように積層している。
コンポジット振動子1とコンポジット振動子2とを積層したことにより、別々に音響放射面に搭載した場合と比べて、積層型コンポジット振動子の占有面積を小さくすることができる。またコンポジット振動子1とコンポジット振動子2を積層したことにより、コンポジット振動子単体で作動した周波数帯域よりも、コンポジット振動子2を音響整合層として使用した効果により使用周波数を広帯域化することができる。また、コンポジット振動子2の使用周波数帯域も含めると、本実施形態の積層型コンポジット振動子では使用周波数がさらに広帯域となることが理解される。
さらにこのような構成の積層型コンポジット振動子において、コンポジット振動子1とコンポジット振動子2とを同時に駆動することによって、図4の帯域17のように帯域が拡大して、帯域16と合わせて使用周波数を広帯域化することができる。
コンポジット振動子1とコンポジット振動子2を積層したことにより、コンポジット振動子を積層せずに、コンポジット振動子単体で作動した周波数帯域よりも、コンポジット振動子2を音響整合層として使用した効果により広帯域になる。またコンポジット振動子2の使用周波数帯域も含めると、本実施形態の積層型コンポジット振動子によればさらに広帯域となることがわかる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態による積層型コンポジット振動子について、説明する。上述した第1実施形態では、音響放射面9に対して、コンポジット振動子1とコンポジット振動子2とを積層することを骨子とした積層型コンポジット振動子を説明したが、本発明の積層型コンポジット振動子はこれに限られない。
図5は、本発明の第2実施形態による積層型コンポジット振動子を説明するための側面図である。なお第1実施形態と同様な要素については、その詳細な説明を一部省略する。
図5の積層型コンポジット振動子200は主に、コンポジット振動子19、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21を含む。コンポジット振動子19、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21は、積層されている。図5のコンポジット振動子19は、その一方の端面がコンポジット振動子20に固着されている。
コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21は、コンポジット振動子19の使用周波数帯域においての音響整合層としても作動するように選定する。コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21は、コンポジット振動子19の音響整合層として機能する厚みで形成され、これによってコンポジット振動子19を広帯域特性としている。音響整合層は、振動子の音響インピーダンスと音波伝達媒体の音響インピーダンスとの差が大きい場合に、振動子と音波伝達媒体との間に挿入される。音響整合層を挿入することによって、音波の反射を最小限にすることができる。
また、コンポジット振動子21は、コンポジット振動子20の使用周波数帯域においての音響整合層としても作動するように選定されている。コンポジット振動子21は、コンポジット振動子20の音響整合層として機能する厚みで形成され、これによってコンポジット振動子20を広帯域特性としている。
図5において、積層型コンポジット振動子200は3つの使用周波数帯域にそれぞれ対応する、コンポジット振動子19、コンポジット振動子20、コンポジット振動子21を備えている。
コンポジット振動子19は、振動方向の両面に電極22、電極23を備えている。また、コンポジット振動子19は、それぞれの電極に電気信号を入力するための手段として、電極22にフレキシブル基板26、および電極23にフレキシブル基板27を備えている。コンポジット振動子19の振動方向は、図5の矢印32に示す方向であり、コンポジット振動子19はその方向に分極されている。
コンポジット振動子19の一方の端面はフレキシブル基板27を介しコンポジット振動子20に固着されている。コンポジット振動子20は、コンポジット振動子19と固着されている一方の端面と逆の端面をコンポジット振動子21と固着されている。
フレキシブル基板26とフレキシブル基板27との間に交流電気信号を入力すると、コンポジット振動子19で電気機械変換(電気信号を機械的振動に変換)が行われ、コンポジット振動子19は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、コンポジット振動子20、コンポジット振動子21、および音響放射面30を伝達して水中31に音響信号として放射される。
コンポジット振動子20は振動方向の両面に電極23、電極24を備えており、それぞれの電極に電気信号を入力するための手段として、電極23にフレキシブル基板27、および電極24にフレキシブル基板28を備えている。コンポジット振動子20の振動方向は、図5の矢印32に示す方向であり、コンポジット振動子20その方向に分極されている。
フレキシブル基板27とフレキシブル基板28との間に交流電気信号を入力すると、コンポジット振動子20で電気機械変換(電気信号を機械的振動に変換)が行われ、コンポジット振動子20は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、コンポジット振動子21および音響放射面30を伝達して水中31に音響信号として放射される。
コンポジット振動子21は振動方向の両面に電極24、電極25を備えており、それぞれの電極に電気信号を入力するための手段として、電極24にフレキシブル基板28、電極25にフレキシブル基板29を備えている。コンポジット振動子21の振動方向は、図5の矢印32に示す方向であり、コンポジット振動子21はその方向に分極されている。コンポジット振動子21は、コンポジット振動子20とフレキシブル基板28を介して固着されている一方の端面と逆の端面を、フレキシブル基板29を介して、ゴム等の音響放射面30に接着されている。
フレキシブル基板28とフレキシブル基板29との間に交流電気信号を入力すると、コンポジット振動子21で電気機械変換(電気信号を機械的振動に変換)が行われ、コンポジット振動子21は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、音響放射面30を伝達して水中31に音響信号として放射される。
音響放射面30は、本発明の実施形態による積層型コンポジット振動子が搭載される搭載装置の一要素である。音響放射面30は、コンポジット振動子21と接着している面と逆の面を水中31の水面に接している。なおここで、水中31は、情報を取得しようとする対象物体が存在している音波伝達媒体の一例である。
(実施形態の動作)
図5および図6を参照し、本実施形態のコンポジット振動子の動作について説明する。図6は、本発明の第2実施形態による積層型コンポジット振動子の周波数特性を説明するためのグラフである。図6は、図5に示した実施形態による積層型コンポジット振動子を簡易的に模擬した3次元解析モデルを用いた有限要素法解析により得られた送波電圧感度の比較結果を示す。図6は、横軸に周波数、縦軸に送波電圧感度を表している。
図6の実線は、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21を音響整合層とした際の、コンポジット振動子19の周波数特性を示している。図6の一点鎖線は、コンポジット振動子21を音響整合層とした際の、コンポジット振動子20の周波数特性を示している。図6の点線は、コンポジット振動子21を使用した際の周波数特性を示している。
図5のフレキシブル基板26とフレキシブル基板27との間に交流電気信号を入力すると、コンポジット振動子19で上記電気機械変換が行われ、コンポジット振動子19は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、コンポジット振動子20、コンポジット振動子21および音響放射面30を伝達して水中31に音響信号として放射される。
上記交流電気信号の周波数、および電圧を変化させることで、所要の音響信号を得ることができる。ここでコンポジット振動子20およびコンポジット振動子21はコンポジット振動子19と水との中間の音響インピーダンスを持ち、コンポジット振動子19の音響整合層として機能する。このとき、図5の積層型コンポジット振動子200は、図6のように帯域33を持っている。これにより、図5の積層型コンポジット振動子200は、コンポジット振動子19単独で駆動した際の帯域よりも広帯域特性を得ることができる。
図5のフレキシブル基板27と、フレキシブル基板28との間に交流電気信号を入力すると、コンポジット振動子20において上記電気機械変換が行われ、コンポジット振動子20は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、音響放射面30を伝達して水中31に音響信号として放射される。
上記交流電気信号の周波数、および電圧を変化させることで、所要の音響信号を得ることができる。ここでコンポジット振動子21はコンポジット振動子20と水との中間の音響インピーダンスを持ち、コンポジット振動子20の音響整合層として機能する。図6に記載したようにコンポジット振動子20によって帯域34を得ることができ、帯域33と合わせて帯域35となり、本発明の第2実施形態による積層型コンポジット振動子は更なる広帯域特性を実現する。
また、コンポジット振動子21は単体で駆動可能であり、駆動すると、伸縮動作によるエネルギーは音響放射面30を伝達して水中31に音響信号として放射され、図6に記載したように帯域36を得ることができ、本帯域を使用可能とする。
また、フレキシブル基板26とフレキシブル基板27との間、フレキシブル基板27とフレキシブル基板28との間、およびフレキシブル基板28とフレキシブル基板29との間のそれぞれに交流電気信号を入力し、コンポジット振動子19、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21を同時に駆動させると、コンポジット振動子19、コンポジット振動子20、およびコンポジット振動子21は伸縮動作を行う。この伸縮動作によるエネルギーは、音響放射面30を伝達して水中31に音響信号として放射される。このように同時駆動した場合、本発明の第2実施形態による積層型コンポジット振動子はさらなる広帯域特性を実現する。
(実施形態の効果)
本実施形態の積層型コンポジット振動子では、音響放射面30に対して、コンポジット振動子19、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21を積層している。これによりコンポジット振動子19、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21を別々に音響放射面に搭載した場合と比べて、積層型コンポジット振動子の占有面積を小さくすることができる。またその際に、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21は、コンポジット振動子19の使用周波数帯域においての音響整合層としても作動するように積層している。またその際に、コンポジット振動子21は、コンポジット振動子20の使用周波数帯域においての音響整合層としても作動するように積層している。
コンポジット振動子19、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21を積層したことにより、コンポジット振動子単体で作動した周波数帯域よりも、コンポジット振動子20およびコンポジット振動子21を音響整合層として使用した効果、およびコンポジット振動子21を音響整合層として使用した効果により使用周波数を広帯域化することができる。また、コンポジット振動子21の使用周波数帯域も含めると、本実施形態の積層型コンポジット振動子では使用周波数がさらに広帯域となることが理解される。
(積層型コンポジット振動子の適用)
上述した実施形態の積層型コンポジット振動子は、図7に示すような水中アクティブソーナー51に搭載され、水中アクティブソーナー51は例えば海に浮かぶ船舶50に搭載される。水中アクティブソーナー51の上述した積層型コンポジット振動子から水中に音波を放射し、放射した音波が何かにぶつかり反射して戻ってきた音波を受信することにより、水中や水底の物体に関する情報を取得することができる。水中アクティブソーナーそれ自体はよく知られており、上述した実施形態の積層型コンポジット振動子を水中アクティブソーナーに適用することができる。
上述した実施形態の積層型コンポジット振動子は、水中アクティブソーナー、パッシブソーナーの他、例えば、超音波プローブや超音波洗浄層とそれに類する洗浄用装置、超音波モーターや超音波手術装置など、コンポジット振動子を駆動元に用いる装置等への利用が考えられる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、コンポジット振動子の電極への電気信号の入力のためにフレキシブル基板を用いているが、フレキシブル基板には限られない。例えば、コンポジット振動子の電極への電気信号の入力のための構成として、配線はリード線等でも実施可能である。また実施形態の積層型コンポジット振動子において、コンポジット振動子の積層数は第1実施形態のような2、第2実施形態のような3に限られず、さらに積層数を4以上とすることも可能であり、積層数を増やすことによって更なる広帯域特性を実現することも考えられる。特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
1、2、19、20、21、41、42 コンポジット振動子
3、4、5、22、23、24、25 電極
6、7、8、26、27、28、29 フレキシブル基板
9、30、40 音響放射面
10、31 水中
100、200、400 積層型コンポジット振動子

Claims (10)

  1. 音響放射面に対して、積層された第1のコンポジット振動子および第2のコンポジット振動子を含み、
    前記第2のコンポジット振動子は、前記第1のコンポジット振動子の使用周波数において音響整合層として機能する、
    積層型コンポジット振動子。
  2. 前記第2のコンポジット振動子は、音波伝達媒体と前記第1のコンポジット振動子との中間の音響インピーダンスを持つ、
    請求項1に記載の積層型コンポジット振動子。
  3. 前記第2のコンポジット振動子の厚みは、前記第1のコンポジット振動子の使用周波数において音響整合層として機能するように設定されている、
    請求項1または請求項2に記載の積層型コンポジット振動子。
  4. 前記音響放射面に対して、前記第1のコンポジット振動子および前記第2のコンポジット振動子と共に積層された第3のコンポジット振動子をさらに含み、
    前記第2のコンポジット振動子および前記第3のコンポジット振動子は、前記第1のコンポジット振動子の使用周波数において音響整合層として機能する、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層型コンポジット振動子。
  5. 前記第2のコンポジット振動子および前記第3のコンポジット振動子は、前記音波伝達媒体と前記第1のコンポジット振動子との中間の音響インピーダンスを持つ、
    請求項4に記載の積層型コンポジット振動子。
  6. 前記第2のコンポジット振動子および前記第3のコンポジット振動子の厚みは、前記第1のコンポジット振動子の使用周波数において音響整合層として機能するように設定されている、
    請求項4または請求項5に記載の積層型コンポジット振動子。
  7. 前記第3のコンポジット振動子は、前記音波伝達媒体と前記第2のコンポジット振動子との中間の音響インピーダンスを持つ、
    請求項4乃至6のいずれか一項に記載の積層型コンポジット振動子。
  8. 前記第1のコンポジット振動子を駆動する交流電気信号が入力される一対の電極を、前記第1のコンポジット振動子の両端面に含む、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の積層型コンポジット振動子。
  9. 前記第2のコンポジット振動子を駆動する交流電気信号が入力される一対の電極を、前記第2のコンポジット振動子の両端面に含む、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の積層型コンポジット振動子。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の積層型コンポジット振動子と、前記音響放射面とを含む、
    水中アクティブソーナー。
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