JP2008043529A - 超音波探触子の電極構造、超音波探触子、および超音波探触子の基板 - Google Patents

超音波探触子の電極構造、超音波探触子、および超音波探触子の基板 Download PDF

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Abstract

【課題】1種類の半導体基板で、長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造、外形寸法等の仕様が異なる複数の機種に対して対応可能な超音波探触子を提供する。
【解決手段】cMUTを用いた超音波探触子において、複数の振動要素34が直列に接続された上部長軸素子電極46−1〜46−Nが電気的に接続されているスイッチ回路53によって上部長軸素子電極46−1〜46−Nを任意に接続することにより、別々の機種に要求される長軸方向の素子ピッチ及び寸法に対応する。スイッチ回路58によって下部共通電極48−1〜48−4任意に組み合わせることにより、別々の機種に要求される短軸方向の分割構造及び寸法に対応する。
【選択図】図5

Description

本発明は、超音波探触子の電極構造および超音波探触子に係り、特にcMUT(capacitive Micromachined Ultrasonic Transducers)を用いた超音波探触子の電極構造および超音波探触子に関する。
超音波探触子とは、被検体からの反射エコー信号に基づき診断画像を撮像する超音波診断装置において被検体に超音波を走破するものである。超音波探触子には、駆動信号を超音波に変換して超音波を被検体に送波すると共に、被検体から発生した反射エコー信号を受波して電気信号に変換する超音波振動子が複数配列されている。
超音波探触子に用いられる素材として、1940年代にバリウムチタンセラミックスが、1950年代には鉛ベースセラミックスが用いられてきたが、解像度向上と広帯域化のために最近ではcMUTが用いられている。cMUTとは、半導体微細加工プロセスにより製造される超微細容量型超音波振動子である。例えば非特許文献1には、cMUTを用いた探触子が開示されている。
ところで、非特許文献1では、長軸方向は素子の遅延時間制御によって可変焦点に対応可能であるが、短軸方向は音響レンズによる固定焦点であった。
それに対し、長軸方向のみでなく、短軸方向においても可変焦点とする方式のものが報告されている。例えば非特許文献2には、長軸方向だけでなく短軸方向も可変焦点とすることにより、浅部から深部まで高画質の診断画像を得ることが可能となる超音波探触子が開示されている。また、特許文献1には、素子に加える直流バイアスの大きさを変えることによって、超音波ビームのビーム幅や焦点深度を任意に制御することにより、超音波増の分解能を向上させる超音波探触子が開示されている。
国際公開第05/032374号パンフレット 「Medical Imaging with Capacitive Micromachined Ultrasound Transducer(cMUT) Arrays」 David M. Mills著 「2004 IEEE International Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency control Joint 50th Anniversary Conference U3-D-1(pp384-390)」掲載 「Elevation Performance of 1.25D and 1.5D Transducer Arrays」 Douglas G. Wildes他著 「IEEE TRANSACTIONS ON ULTRASONICS, FERROELECTRICS, AND FREQUENCY CONTROL, VOL.44, NO.5, SEPTEMBER 1997(pp1027-1037) 」掲載
しかし、使用する部位などにより適用周波数および素子ピッチを変える必要があるため、様々な機種の超音波探触子を作成する必要がある。
上記特許文献1、非特許文献1、非特許文献2に示すようなcMUTを用いた超音波探触子において、適用周波数が異なる場合には、振動する上面の膜厚を変える等で対応できるが、素子ピッチが異なる場合には、半導体基板製造時のマスクを機種毎に変更することで素子ピッチが違う基板を製造する必要がある。
また探触子の短軸方向を分割して可変焦点とする(2Dアレイ構造)場合、制御方法に対応して分割方法も種々考えられるが、分割構造が違う場合には、半導体基板製造時のマスクを機種毎に変更して分割構造が違う基板を製造する必要がある。
すなわち、種々の機種に対応する場合、機種ごとにマスクが必要になることから初期費用が膨大になり、多品種少量生産の観点から問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなさされたものであり、1種類の半導体基板で、長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造、外形寸法等の仕様が異なる複数の機種に対して対応可能な超音波探触子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の超音波探触子の電極構造は、複数の振動要素と、第1の電極と、前記複数の振動要素を挟んで前記第1の電極と対向して設けられた第2の電極とを有する超音波探触子の電極構造において、前記第1の電極は、超音波探触子の第1の方向に配列された各振動要素をそれぞれ直列に連結する基本構造と、前記基本構造を任意の本数ずつ電気的に連結する第1の連結部と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の超音波探触子の電極構造によれば、第1の電極は、複数の振動要素が直列に接続されている複数の基本構造と、基本構造を任意に連結する第1の連結部とを備え、第1の連結部によって機種別に要求される素子ピッチに対応して基本構造を連結する。これにより、1種類の基板で、長軸方向の素子ピッチの仕様が異なる複数の機種に対応することができる。
請求項2に記載の超音波探触子の電極構造は、請求項1に記載の超音波探触子の電極構造において、前記第1の連結部は前記基本構造が電気的に接続されたスイッチ部を有し、前記スイッチ部は接続されている前記基本構造を任意に分離することを特徴としている。
請求項2に記載の超音波探触子の電極構造によれば、基本構造が電気的に接続されており、この接続されている基本構造を任意に分離するスイッチ部を有することによって、第1の連結部は超音波探触子の別々の機種に要求される素子ピッチに対応して基本構造を任意に連結する。スイッチ部を制御して基本構造の接続方法を変えることにより、基板又は超音波振動子の製造後においても、要求される仕様に応じて長軸方向の素子ピッチを変えることができる。
請求項3に記載の超音波探触子は、請求項1に記載の超音波探触子の電極構造において、前記第1の連結部は、前記基本構造を超音波探触子の前記第1の方向に直交する第2の方向に沿った端部において連結する第1の共通電極を有し、前記第1の共通電極は任意に分離可能に形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の超音波探触子の電極構造によれば、複数の基本構造が接続されている第1の共通電極を有し、その第1の共通電極を任意に分離することによって、第1の連結部は超音波探触子の別々の機種に要求される素子ピッチに対応して基本構造を任意に連結する。基板の製造時に第1の共通電極を分割することにより、要求される仕様に応じて長軸方向の素子ピッチを変えることができる。
請求項4に記載の超音波探触子は、複数の振動要素と、第1の電極と、前記複数の振動要素を挟んで前記第1の電極と対向して設けられた第2の電極とを有する超音波探触子の電極構造において、前記第2の電極は、超音波探触子の第1の方向に隣接して配列された複数の短冊状の電極と、前記短冊状の電極を任意にそれぞれ組み合わせて電気的に連結する第2の連結部と、を備えたことを特徴としている。
請求項4に記載の超音波探触子の電極構造によれば、第2の電極は、超音波探触子の前記第1の方向に直交する第2の方向に配列された複数の短冊状の電極と、短冊状の電極を任意に組み合わせる第2の連結部とを備え、第2の連結部によって機種別に要求される分割構造に対応して短冊状の電極を任意に組み合わせる。これにより、1種類の基板で、短軸方向の分割構造の仕様が異なる複数の機種に対応することができる。
請求項5に記載の超音波探触子は、請求項4に記載の超音波探触子の電極構造において、前記第2の連結部は前記短冊状の電極が電気的に接続されたスイッチ部を有し、前記スイッチ部は接続されている前記短冊状の電極を任意の組み合わせで分離することを特徴としている。
請求項5に記載の超音波探触子の電極構造によれば、短冊状の電極が電気的に接続されており、この接続されている短冊状の電極を任意に組み合わせるスイッチ部を有することによって、第2の連結部は超音波探触子の別々の機種に要求される分割構造に対応して短冊状の電極を任意に組み合わせる。スイッチ部を制御して短冊状の電極の組み合わせを変えることにより、基板又は超音波振動子の製造後においても、要求される仕様に応じて短軸方向の分割構造を変えることができる。
請求項6に記載の超音波探触子は、請求項4に記載の超音波探触子の電極構造において、前記第2の連結部は、前記短冊状の電極の一端を超音波探触子の前記第1の方向に沿って連結する第2の共通電極を有し、前記第2の共通電極は任意に分離可能に形成されていることを特徴としている。
請求項6に記載の超音波探触子の電極構造によれば、短冊状の電極の一端を第1の方向に沿って連結する第2の共通電極を有し、その第2の共通電極を任意に分離することによって、第2の連結部は超音波探触子の別々の機種に要求される分割構造に対応して短冊状の電極を任意に組み合わせる。基板の製造時に第2の共通電極を分割することにより、要求される仕様に応じて短軸方向の分割構造を変えることができる。
請求項7に記載の超音波探触子は、請求項4に記載の超音波探触子の電極構造において、前記複数の短冊状の電極は、前記振動要素の形状にあった波型であることを特徴としている。
請求項7に記載の超音波探触子によれば、短冊状の電極は振動要素の形状に合うように、波型をしている。これにより、振動要素がある1つの短冊状の電極によって確実に駆動される。
請求項8に記載の超音波探触子は、請求項1〜3のうちいずれか1に記載の超音波探触子の電極構造を有する超音波探触子であって、超音波探触子の別々の機種に要求される素子ピッチに対応して任意に連結された前記基本構造は、信号の入出力パターンを有する第1の基板と電気的に接続されていることを特徴としている。
請求項8に記載の超音波探触子によれば、別々の機種に要求される素子ピッチに対応して基本構造を連結することで、任意の素子ピッチで超音波振動子を駆動することができる。これにより、1種類の基板で、長軸方向の素子ピッチの仕様が異なる複数の機種に対応することができる。
請求項9に記載の超音波探触子は、請求項4〜6のうちいずれか1に記載の超音波探触子の電極構造を有する超音波探触子であって、超音波探触子の別々の機種に要求される分割構造に対応して任意に連結された前記短冊状の電極は、信号の入出力パターンを有する第2の基板と電気的に接続されていることを特徴としている。
請求項9に記載の超音波探触子によれば、別々の機種に要求される分割構造に対応して短冊状の電極を組み合わせることで、任意の分割構造で超音波振動子を駆動することができる。これにより、1種類の基板で、短軸方向の分割構造の仕様が異なる複数の機種に対応することができる。
請求項10に記載の超音波探触子は、請求項2又は5に記載の超音波探触子の電極構造を有する超音波探触子であって、前記スイッチ部は、フォーカス設定条件に応じて制御されることを特徴としている。
請求項10に記載の超音波探触子によれば、別々の機種に要求されるフォーカス設定条件に応じて短冊状の電極を組み合わせることで、素子ピッチ及び/又は任意の分割構造で超音波振動子を駆動することができる。これにより、1種類の基板で、長軸方向の素子ピッチ及び/又は短軸方向の分割構造の仕様が異なる複数の機種に対応することができる。
請求項11に記載の超音波探触子の基板は、請求項1乃至6のいずれかに記載の超音波探触子の電極構造を有する基板であって、超音波探触子の別々の機種に要求される素子ピッチ、分割構造、寸法に応じて切断が可能であることを特徴としている。
請求項11に記載の超音波探触子の基板によれば、上記に記載の電極構造を有する基板を任意に切断することで、別々の機種に要求される長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造、基板の寸法に対応している。これにより、1種類の基板で、長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造、寸法の仕様が異なる複数の機種に対応することができる。
本発明によれば、1種類の基板で、長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造、外形寸法等の仕様が異なる複数の機種に対して対応可能な超音波探触子を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の超音波探触子2を用いた超音波診断装置1のブロック図である。
超音波診断装置1は、超音波探触子2と、送信手段4と、バイアス手段6と、受信手段8と、整相加算部10、画像処理手段12、表示手段14と、制御手段16と、操作手段18とから構成されている。
超音波探触子2は、被検体に接触させて、被検体との間で超音波を送受波するものである。超音波探触子2から超音波が被検体に射出され、被検体から発生した反射エコー信号は、超音波探触子2により受波される。
送信手段4及びバイアス手段6は、制御手段16によって制御され、超音波探触子2に駆動信号を供給するものである。
受信手段8は超音波探触子2から出力される反射エコー信号を受信するものである。
整相加算部10は、受信された反射エコー信号を整相加算するものである。
画像処理手段12は、整相加算された反射エコー信号に基づいて診断画像(例えば、断層像、血流像等)を構成する。
表示手段14は、CRTモニタ、液晶モニタ等のモニタからなり、画像処理された診断画像を表示画面に表示する。
制御手段16は上述した各構成要素を制御するものである。
操作手段18は制御手段16に指示を与えるものであり、トラックボールやキーボード等からなる。
次に、超音波探触子2の構造について説明する。
図2は、超音波探触子2の斜視図である。超音波探触子2は、複数の振動子26a〜26n(n:1以上の整数)が短柵状に配設された1次元アレイ型のものである。ここで、振動子26a〜26nの配列方向を長軸方向Xと定義し、長軸方向Xに直交する方向を短軸方向Yと定義する。すなわち、長軸方向は、超音波ビームを電子走査する方向に対応し、短軸方向Yは、振動子26aの長手方向に対応する。
超音波探触子2は、図2に示すように、振動子26a〜26nと、振動子26a〜26nの超音波射出面側に設けられたマッチング層30と、マッチング層30の被検体側に設けられた音響レンズ32と、振動子26の背面側に設けられたバッキング材28とで構成される。
振動子26a〜26nは、振動要素34a〜34m(m:2以上の整数)が複数並んで形成されており、電気信号を超音波信号に、あるいはその逆に超音波信号を電気信号へと変換する電気音響変換器である。なお、詳細な構成および動作方法については後述する。
バッキング材28は、振動子26a〜26nから背面側に射出される超音波の伝搬を吸収し、余分な振動を抑制するものである。
マッチング層30は、振動子26a〜26nと被検体との音響インピーダンスの整合させることによって、超音波の境界面での反射を軽減し、超音波の伝送効率を向上させるものである。
音響レンズ32は、振動子26a〜26nから送波される超音波ビームを収束させるものであり、1つの焦点距離に基づいて曲率が定められている。
なお、図2においては、1次元アレイ型の超音波探触子を示したが、振動子26a〜26nを二次元配列した2次元アレイ型や、振動子26a〜26nを扇型状に配列したコンベックス型など他の形態にも本発明を適用できる。また、音響レンズ32を用いない構成でもよい。
次に、振動子26a〜26nの構造について説明する。
図3は、振動子26aを短軸方向Yにそって切断したときの断面図である。振動子26は、センサ部42と、センサ部42の背面に設けられた下部短軸共通電極48と、下部短軸共通電極48の背面に設けられた半導体基板40と、センサ部42の被検体側に設けられた上部長軸素子電極46と、上部長軸素子電極46の被検体側に設けられた膜体44とで形成されている。
センサ部42は、振動要素34a〜34mが複数並んで形成されている。ここで、振動要素34a〜34mは、送信手段4及びバイアス手段6より供給される駆動信号を超音波に変換して被検体に送波するとともに、被検体で反射された超音波を受渡して電気信号に変換する、数マイクロメートルの超微細加工超音波トランスデューサであり、cMut(Capative Micromachined Ultrasonic Transducer: IEEE Trans. Ultrason. Ferroelect. Freq. Contr. Vol45 pp. 678-690 May 1998)などを適用することができる。詳細な構成および動作方法については後述する。
下部短軸共通電極48は、長軸方向Xに延在して形成されている複数の下部短軸共通電極48−1〜48−5から構成されており、短軸方向Yに並べて配設されている。なお、図3においては、下部短軸共通電極48は5つの下部短軸共通電極48−1〜48−5で構成されているが、構成する下部短軸共通電極の数は5つに限らない。
上部長軸素子電極46は、短軸方向Yに延在して形成されており、長軸方向Xに並べて複数配設されている。
膜体44は、上部長軸素子電極46に駆動信号が供給されたときや、被検体から発生した反射エコーが入力したときに振動する。
なお、図3では、説明の便宜上、振動要素34a〜34mの数を簡単化しているが、この形態に限られるものではない。
次に、振動要素34a〜34mの構造について説明する。
図4は、振動要素34aの縦断面の模式図である。振動要素34aは、半導体プロセスによる微細加工により形成されたものであり、半導体基板40と、半導体基板40の上面に形成された絶縁膜43と、絶縁膜43の上面に形成された膜体44と、上部電極46と、下部電極48とで構成される。
絶縁膜43は、半導体化合物(例えばPTEOS、TEOS)から形成されており、半導体基板40の超音波射出側の面に載置されている。絶縁膜43の内部空間45は真空状態、あるいは所定のガスが充填された状態にされている。
膜体44は、半導体化合物(例えば、シリコン化合物)から形成された絶縁膜であり、絶縁膜43の超音波射出側の面に載置されている。
上部電極46は、膜体44の超音波射出側の面、すなわち膜体44と絶縁膜43との間に設けられている。
下部電極48は、半導体基板40の背面に設けられている。
上部電極46、下部電極48は、駆動信号を供給する電源を含む送信手段4と、直流のバイアス電圧(電界強度)を印加するバイアス手段6とに接続されている。
上記のように構成された超音波診断装置1の動作方法について説明する。
操作手段18から制御手段16に入力された条件等に応じて超音波探触子2から超音波が被検体に送波される。被検体の例えば体表に音響レンズ32を接触させた状態で振動子26a〜26nを駆動させると、振動子26a〜26nからマッチング層30と音響レンズ32とを介して被検体に超音波が射出される。
バイアス手段14の直流バイアス電源61から下部電極52および上部電極58に直流のバイアス電圧(Va)が印加されると、内部空間45に電解が生じる。その電解により膜体44が緊張する。
発生した電解により膜体44が緊張することで電気機械結合係数がSaになる。そして、膜体44に送信手段4から駆動信号が供給されることにより、電気機械結合係数(Sa)に基づいて超音波が膜体44から射出される。
また、バイアス電圧(Va)に代えて、バイアス電圧(Vb)を振動要素28−1〜28−18に印加する。この場合、電気機械結合係数はSbになる。そして、膜体44に送信手段4からから駆動信号が供給されることにより、電気機械結合係数(Sb)に基づいて超音波が膜体44から射出される。なお、Va<Vbのとき、Sa<Sbとなる。
すなわち、振動要素34a〜34mの電気機械結合係数は膜体44の緊張度により決められる。したがって、振動要素34a〜34mに印加するバイアス電圧の大きさを変えることで膜体44の緊張度を制御すれば、同一振幅の駆動信号が入力されたときでも、振動要素34a〜34mから射出される超音波の音圧(例えば振幅)を変化させることができる。
なお、短軸、長軸共に、超音波探触子2の中央付近ではバイアス電圧を大きくし、端部付近ではバイアス電圧を小さくすることで、超音波を所定の位置にフォーカスすることができる。
超音波が被検体内を伝播する過程で反射エコーが発生する。発生した反射エコー信号により膜体44が励振される。膜体44の励振により内部空間45の容量が変化する。受信手段8において容量変化を電圧として取り込むことにより、超音波を電気信号に変換する。受信信号は、アナログディジタル変換などの処理が施されたあと、整相加算部10へ入力される。整相加算部10で整相加算された受信信号は、画像処理手段12に入力され、診断画像(例えば、断層像、血流像等)が構成される。構成された診断画像は、表示手段14に加えられ、診断画像が表示される。
上記のような各振動要素34a〜34mを順次駆動させることによって、超音波探触子2から被検体へ超音波を射出しているが、被検体の部位によって振動要素34a〜34mの素子ピッチ(長軸方向Xの幅)および短軸方向Yの分割構造(短軸方向Yの分割数および幅)を変える必要がある。以下、駆動させる振動要素34a〜34mの素子ピッチおよび短軸方向Yの分割構造を変える方法について説明する。
図5は、振動子26の基本構造を示した説明図であり、(a)は振動子26の全体図であり、(b)は半導体基板40の一部拡大図である。
半導体基板40と、スイッチ回路53、58と、信号パターン51a〜51p(p:2以上の整数)が配設された外部基板50と、信号パターン56−1〜56−4が配設された外部基板55とがバッキング材28上に固定されている。
半導体基板40には、短軸方向Yに沿って、振動要素34−1−1〜34−1−9が基本構造である上部長軸素子電極46−1によってお互いに直列に接続されている。振動要素34−1−1〜34−1−9に隣接して配設されている振動要素34−2−1〜34−2−9は、上部長軸素子電極46−2によってお互いに直列に接続されている。同様に、振動要素34−N―1〜34−N−9(N:2以上の整数)が上部長軸素子電極46−Nによって直列に接続されている。
また、半導体基板40には、短冊状の複数の下部共通電極48−1〜48−4が長軸方向Yに沿って配設されている。下部共通電極48−1〜48−4は、図5(b)に示すように、振動要素(cMUT素子)34−1−1〜34−N−9の6角形の形状に合った波型であり、隣り合う下部電極は絶縁されている。そのため、それぞれの下部共通電極48―1〜48−4をcMUT素子に対応させて配列することができる。1つのcMUT素子に2つの下部共通電極が被ることなく、1つの下部共通電極で制御することができる。
スイッチ回路53には、上部長軸素子電極46−1〜46−Nの端部が電気的に接続されている。また、スイッチ回路53には、外部基板50に配設された信号パターン51a〜51pがワイヤボンディングによる金属線52a〜52pにより接続されている。
スイッチ回路58には、下部共通電極48−1〜48−4が電気的に接続されている。また、スイッチ回路58には、外部基板55に配設された信号パターン56−1〜56−4がワイヤボンディングによる金属線57−1〜57−4により接続されている。
なお、図5において、振動要素が直列に9個配設されているが、数はこれに限らない。また、下部共通電極48−1〜48−4が4個配設されているが、数はこれに限らない。また、信号パターンとスイッチ回路がワイヤボンディングにより接続されているが、これに限らず、パッド同士で接続するフリップチップボンディング方式でもよい。
次に、素子ピッチ(長軸方向Xの幅)を変える方法について説明する。
スイッチ回路53は、信号パターン51a〜51pに上部長軸素子電極46−1〜46−Nを選択して接続するためのものである。例えば、スイッチ回路53は、接続する上部長軸素子電極46−1〜46−Nの数を3つ又は4つずつに均等に割り振る。また、真ん中付近を多く、端部付近を少なく任意にグループ化することができる。
スイッチ回路53は制御手段16により制御され、操作手段18から入力されるフォーカス設定条件(フォーカス深度、ビームモード等)によって接続する上部長軸素子電極の数を任意に設定する。すなわち、スイッチ回路53は、フォーカス条件設定条件により制御される。
具体的には、サイドローブの影響を小さくするため、周波数が高い場合にはピッチ幅を小さくし、周波数が低い場合にはピッチ幅を大きくする。
周波数が高い場合には、図6に示すように、信号パターン51aはスイッチ回路53により上部長軸素子電極46−1〜46−3に接続される。そして、信号パターン51bはスイッチ回路53により上部長軸素子電極46−4〜46−6に接続される。このように、1本の信号パターンに3本の上部長軸素子電極を接続する。
周波数が低い場合には、図7に示すように、信号パターン51aはスイッチ回路53により上部長軸素子電極46−1〜46−4に接続される。そして、信号パターン51bはスイッチ回路53により上部長軸素子電極46−5〜46−8に接続される。このように、1本の信号パターンに4本の上部長軸素子電極を接続する。
なお、ピッチ幅は、ピッチ幅=波長/2となるようにすることが好ましい。
上記のように、上部長軸素子電極46−1〜46−Nを分割する最後の方の段階において、ピッチの合わない振動子が生じてしまう等の問題が発生することが予想される。これはウエハから半導体基板40をダイシングなどにより切り出す際に、素子ピッチと振動子の数を考慮した寸法に合わせて加工することで対応可能である。なお、素子ピッチと振動子の数に対応して半導体基板40をウエハから切り出すのみでなく、機種毎に要求される寸法に応じて半導体基板40をウエハから切り出すようにしてもよい。
このようにスイッチ回路53を制御することにより、要求される仕様に応じて長軸方向の素子ピッチを変えることができる。
次に、短軸方向Yの分割構造(短軸方向Yの分割数および幅)を変える方法について説明する。
スイッチ回路58は、信号パターン56−1〜56−4に下部短軸共有電極48−1〜48−4を選択して接続するためのものである。例えば、信号パターン56−1は、スイッチ回路58により下部短軸共有電極48−1〜48−4を選択して接続することができる。
スイッチ回路58は制御手段16により制御され、操作手段18から入力されるフォーカス設定条件(フォーカス深度、ビームモード等)によって接続する上部長軸素子電極の組み合わせを任意に設定する。すなわち、スイッチ回路58は、フォーカス条件設定条件により制御される。
短軸方向を分解しない場合には、信号パターン56−1は、スイッチ回路58により下部短軸共有電極48−1〜48−4に接続される。
短軸方向を2つに分解する場合には、図8に示すように、信号パターン56−1はスイッチ回路58により下部短軸共有電極48−1及び下部短軸共有電極48−2に接続される。そして、信号パターン56−2は、スイッチ回路58により下部短軸共有電極48−3及び下部短軸共有電極48−4に接続される。
可変口径を行う場合には次のように行う。口径Dである矩形振動子の焦点における方位分解能Δxは、波長をλ,フォーカス距離をFとすると、Δx=λF/Dであり、口径の大きさに反比例することが知られている。そこで、フォーカス距離に応じて口径を変え、良好なビームを得る方法が広く採用されている。
具体的には、図9に示すように、信号パターン56−1は、スイッチ回路58により下部短軸共有電極48−1及び下部短軸共有電極48−4に接続される。そして、信号パターン56−2は、スイッチ回路58により下部短軸共有電極48−2及び下部短軸共有電極48−3に接続される。
また、制御手段16は、これら上記区分された電極において、短軸方向の中心部に向かうにつれて重みを大きくすることができる。
なお、長軸方向Xと同様に、短軸方向Yについても、ウエハから半導体基板40をダイシングなどにより切り出す際に、下部短軸共有電極の幅、要求される外径寸法等の所定幅寸法に合わせて加工することで、組み合わせる下部短軸共有電極の数が合わない等の問題に対応可能である。
このようにスイッチ回路58を制御することにより、要求される仕様に応じて短軸方向の分割構造を変えることができる。
本実施の形態によれば、1種類の半導体基板で、長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造の仕様が異なる様々な機種に対して対応することができる。すなわち、複数の振動要素が直列に接続されている複数の上部長軸素子電極(基本構造)がスイッチ回路に電気的に接続されており、この接続されている基本構造を任意に分離することにより、1種類の基板で、長軸方向の素子ピッチの仕様が異なる複数の機種に対応することができる。また、長軸方向Xに配列された複数の短冊状の下部短軸共有電極がスイッチ回路に電気的に接続されており、この接続されている下部短軸共有電極を任意に組み合わせることにより、1種類の基板で、短軸方向の分割構造の仕様が異なる複数の機種に対応することができる。また、スイッチ回路を制御して上部長軸素子電極(基本構造)の接続方法、下部短軸共有電極の組み合わせを変えることにより、基板の製造後においても、要求される仕様に応じて長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造を変えることができる。
また、本実施の形態によれば、振動要素を接続する基本となる構造である上部長軸素子電極及び下部短軸共有電極を任意に組み合わせることで超音波探触子を駆動させるため、基板の外径を任意に切断した場合においても上部長軸素子電極及び下部短軸共有電極を信号パターンに接続することで超音波探触子を駆動できる。基板の外径を所定の大きさに切り出せるため、1種類の半導体基板で長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造、外径寸法が異なる様々な機種に対して対応することができる。1種類の半導体基板を作成するためには1枚のマスクを用意すればよいため、初期費用を小さくすることができる。また、初期費用を小さくできるため、多品種少量生産にも対応することができる。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態の超音波探触子では、スイッチ回路を制御して長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造を変えているが、これに限定されるものではない。
本実施の形態の超音波探触子は、上部長軸素子電極、下部短軸共有電極がそれぞれ接続された共通電極を用いるものである。図10は、本発明に係る第2の実施の形態の超音波探触子2に用いられる振動子26の基本構造を示した説明図である。なお、図中、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
半導体基板40と、信号パターン71a〜71q(q:2以上の整数)が配設された外部基板70と、信号パターン76−1〜76−4が配設された外部基板75とがバッキング材28上に固定されている。
半導体基板40には、長軸方向Xに沿って共通電極パッド47が配設されており、上部長軸素子電極46−1〜46−Nの端部が接続されている。
また、半導体基板40には、短冊状の複数の下部共通電極48−1〜48−4が長軸方向Yに沿って配設されており、端部が接続されて一体となった構造となっている。
外部基板70にはが信号パターン71a〜71qが配設されており、信号パターン71a〜71qと共通電極パッド47とがワイヤボンディングによる金属線72a〜72qにより接続されている。
外部基板75に信号パターン76−1〜76−4が配設されており、信号パターン76−1〜76−4と下部共通電極48−1〜48−4を一体に形成している端部とがワイヤボンディングによる金属線77−1〜77−4により接続されている。
なお、図10において、下部共通電極48−1〜48−4が4個配設されているが、数はこれに限らない。また、信号パターンと共通電極パッド又は下部共通電極とがワイヤボンディングにより接続されているが、これに限らず、パッド同士で接続するフリップチップボンディング方式でもよい。
次に、素子ピッチ(長軸方向Xの幅)を変える方法について説明する。
図10に示すように、共通電極パッド47によって上部長軸素子電極3列が接続されるように、共通電極パッド47に対して溝81a〜81qを追加工する。加工方法としては、例えばレーザや電子ビーム照射による方法などがある。具体的には、共通電極パッド47の上部長軸素子電極46−1〜46−3が接続されている部分(電極パッド47a)とそれ以外の部分とを分割するように、共通電極パッド47に溝81aを加工する。同様にして、電極パッド47b〜47qを共通電極パッド47から分割するように、共通電極パッド47に溝81b〜81qを加工する。溝81a〜81qによって共通電極パッド47から形成された電極パッド47a〜47qと、振動要素を駆動させる駆動信号が伝達される信号パターン71a〜71qとをワイヤボンディング72a〜72qにより接続することで、振動要素を長軸方向Xに所定の素子ピッチで分割する。
長軸方向Xの素子ピッチを上記の素子ピッチと異なる素子ピッチに設定する場合には、図11に示すように、共通電極パッド47によって上部長軸素子電極4列が接続されるように、共通電極パッド47に対して溝81a’〜81q ’を追加工する。具体的には、共通電極パッド47の上部長軸素子電極46−1〜46−4が接続されている部分(電極パッド47a’)とそれ以外の部分とを分割するように、共通電極パッド47に溝81a’を加工する。同様にして、電極パッド47b’〜47q ’を共通電極パッド47から分割するように、共通電極パッド47に溝81b’〜81q ’を加工する。溝81a’〜81q ’によって共通電極パッド47から形成された電極パッド47a’〜47q ’と、信号パターン71a’〜71q ’とをワイヤボンディング72a’〜72q ’により接続する。これにより、長軸方向Xの素子ピッチが変更できる。
なお、本実施例では、上部長軸素子電極を3列又は4列で端子パッドを構成したが、接続される上部長軸素子電極の列数はこれに限らない。また、本実施例では、分割後の共通電極パッド47a〜47qの数と、信号パターン71a〜71qの数と、ワイヤボンディング72a〜72qの数とを同数にしたが、異なる数でもよい。
共通電極パッドに溝を追加工する場合において、素子ピッチを変えたことにより上部長軸素子電極の列数が合わない振動子が生じてしまうことが容易に予想されるが、これはウエハから半導体基板40をダイシングなどにより切り出す際にピッチと振動子数を考慮した寸法に合わせて加工することで対応可能である。なお、素子ピッチと振動子の数に対応して半導体基板40をウエハから切り出すのみでなく、機種毎に要求される寸法に応じて半導体基板40をウエハから切り出すようにしてもよい。
次に、短軸方向Yの分割構造(短軸方向Yの分割数および幅)を変える方法について説明する。
図10に示すように、下部共通電極48−1〜48−4を一体としている端部に対して溝82−1〜82−3を追加工することにより、下部短軸共通電極48−1〜48−4を分割する。加工方法としては、共通電極パッド47の場合と同様に、例えばレーザや電子ビーム照射による方法などがある。下部短軸共通電極48−1〜48−4と、振動要素を駆動させる駆動信号が伝達される信号パターン76−1〜76−4とをワイヤボンディング77−1〜77−4により接続することで、振動要素を短軸方向Yに所定の分割数で分割する。
短軸方向Yの分割構造を上記とは異なる分割構造に設定する場合には、例えば、以下のように分割構造を設定する。
短軸方向Yを分割しない場合には、下部共通電極48−1〜48−4を一体に形成している端部に溝を追加工することなく、そのままとする。下部共通電極48−1〜48−4を一体に形成している端部と、信号パターン76−1とをワイヤボンディング77−1により接続することで、下部共通電極48−1〜48−4を同時に駆動させる。
隣り合う2列が共通になるように分割する場合には、図12に示すように、下部共通電極48−1〜48−4を一体に形成している端部に溝82’を追加工することで、下部短軸共通電極48−1〜48−2と、下部短軸共通電極48−3〜48−4とを分割する。下部短軸共通電極48−1〜48−2と信号パターン76−1’とをワイヤボンディング77−1’により接続し、下部短軸共通電極48−3〜48−4と信号パターン76−2’ とをワイヤボンディング77−2’により接続することで、下部短軸共通電極48−1〜48−2と下部短軸共通電極48−3〜48−4とを別々に駆動させる。
内側2列と外側2列とに分割する場合には、図13に示すように、下部共通電極48−1〜48−4を一体に形成している端部に溝82’’を追加工することで、下部短軸共通電極48−1、48−4と、下部短軸共通電極48−2、48−3とを分割する。下部短軸共通電極48−2、48−3と信号パターン76−1’’とをワイヤボンディング77−1’’により接続し、下部短軸共通電極48−1、48−4と信号パターン76−2’’とをワイヤボンディング77−2’’により接続することで、下部短軸共通電極48−1、48−4と下部短軸共通電極448−2、48−3とを別々に駆動させる。
これにより、短軸方向Yの分割構造が変更できる。
また、長軸方向Xと同様に、短軸方向Yについても、ウエハから半導体基板40をダイシングなどにより切り出す際に、下部短軸共有電極の幅、要求される外径寸法等の所定幅寸法に合わせて加工することで、組み合わせる下部短軸共有電極の数が合わない等の問題に対応可能である。
本実施の形態によれば、1種類の半導体基板で、長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造の仕様が異なる複数の機種に対応することができる。すなわち、複数の振動要素が直列に接続されている複数の上部長軸素子電極(基本構造)が接続されている第1の共通電極を基板又は超音波探触子の製造時に任意に分割することにより、1種類の半導体基板で、要求される仕様に応じて長軸方向の素子ピッチを変えることができる。また、短軸方向Yに複数配列された短冊状の下部短軸共通電極の一端が短軸方向Yに沿って連結されており、連結された下部短軸共通電極の端部を基板又は超音波探触子の製造時に任意に分割することにより、1種類の半導体基板で、要求される仕様に応じて短軸方向の分割構造を変えることができる。
また、本実施の形態によれば、振動要素を接続する基本となる構造である上部長軸素子電極及び下部短軸共有電極を任意に組み合わせることで超音波探触子を駆動させるため、基板の外径を任意に切断しても上部長軸素子電極及び下部短軸共有電極を信号パターンに接続することで超音波探触子を駆動できる。基板の外径を所定の大きさに切り出せるため、1種類の半導体基板で長軸方向の素子ピッチ、短軸方向の分割構造、外径寸法が異なる様々な機種に対して対応することができる。1種類の半導体基板を作成するためには1枚のマスクを用意すればよいため、初期費用を小さくすることができる。また、初期費用を小さくできるため、多品種少量生産にも対応することができる。
なお、上記実施の形態では、振動要素としてcMUTを適用したが、cMUTに限らず、超微細加工超音波トランスデューサ等、他の形態の振動要素を適用することができる。また、上記実施の形態では、直方体の超音波振動子の場合について説明したが、直方体に限らず、円筒形や扇形等、他の形状の超音波探触子の場合にも適用できる。
本発明が適用された超音波診断装置の全体構成を示す概略図である。 本発明が適用された超音波診断装置における超音波探触子の第1の実施の形態の構成図である。 上記超音波探触子の振動子の模式図である。 上記超音波探触子の振動要素の模式図である。 上記超音波探触子の振動子の基本構造を示した説明図であり、(a)は振動子の全体図を示し、(b)は半導体基板の一部拡大図を示す。 上記超音波探触子の振動子の長軸方向Xピッチの変更方法の説明図である。 上記超音波探触子の振動子の長軸方向Xピッチの変更方法の説明図である。 上記超音波探触子の振動子の短軸方向Yの分割構造の変更方法の説明図である。 上記超音波探触子の振動子の短軸方向Yの分割構造の変更方法の説明図である。 本発明が適用された超音波診断装置における超音波探触子の第2の実施の形態の振動子の基本構造を示した説明図である。 上記超音波探触子の振動子の長軸方向Xピッチの変更方法の説明図である。 上記超音波探触子の振動子の短軸方向Yの分割構造の変更方法の説明図である。 上記超音波探触子の振動子の短軸方向Yの分割構造の変更方法の説明図である。
符号の説明
1:超音波診断装置、2:超音波探触子、26:振動子、28:バッキング材、30:マッチング層、32:音響レンズ、34:振動要素、40:半導体基板、42:センサ部、43:枠体、44:膜体、45:内部空間、46:上部長軸素子電極、47:共通電極パッド、48:下部短軸共通電極、52:下部電極、50、55、70、75:外部基板、53、58:スイッチ回路、81、82:溝

Claims (11)

  1. 複数の振動要素と、第1の電極と、前記複数の振動要素を挟んで前記第1の電極と対向して設けられた第2の電極とを有する超音波探触子の電極構造において、
    前記第1の電極は、超音波探触子の第1の方向に配列された各振動要素をそれぞれ直列に連結する基本構造と、前記基本構造を任意の本数ずつ電気的に連結する第1の連結部と、を備えたことを特徴とする超音波探触子の電極構造。
  2. 前記第1の連結部は前記基本構造が電気的に接続されたスイッチ部を有し、前記スイッチ部は前記基本構造を任意の本数ずつ電気的に連結することを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子の電極構造。
  3. 前記第1の連結部は、前記基本構造を超音波探触子の前記第1の方向に直交する第2の方向に沿った端部において連結する第1の共通電極を有し、前記第1の共通電極は任意に分離可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子の電極構造。
  4. 複数の振動要素と、第1の電極と、前記複数の振動要素を挟んで前記第1の電極と対向して設けられた第2の電極とを有する超音波探触子の電極構造において、
    前記第2の電極は、超音波探触子の第1の方向に隣接して配列された複数の短冊状の電極と、前記短冊状の電極を任意にそれぞれ組み合わせて電気的に連結する第2の連結部と、を備えたことを特徴とする超音波探触子の電極構造。
  5. 前記第2の連結部は前記短冊状の電極が電気的に接続されたスイッチ部を有し、前記スイッチ部は接続されている前記短冊状の電極を任意に組み合わせて電気的に連結することを特徴とする請求項4に記載の超音波探触子の電極構造。
  6. 前記第2の連結部は、前記短冊状の電極の一端を超音波探触子の前記第1の方向に沿って連結する第2の共通電極を有し、前記第2の共通電極は任意に分離可能に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の超音波探触子の電極構造。
  7. 前記複数の短冊状の電極は、前記振動要素の形状にあった波型であることを特徴とする請求項4に記載の超音波探触子の電極構造。
  8. 請求項1〜3のうちいずれか1に記載の超音波探触子の電極構造を有する超音波探触子であって、
    前記基本構造は、信号の入出力パターンを有する第1の基板と電気的に接続されていることを特徴とする超音波探触子。
  9. 請求項4〜7のうちいずれか1に記載の超音波探触子の電極構造を有する超音波探触子であって、
    前記短冊状の電極は、信号の入出力パターンを有する第2の基板と電気的に接続されていることを特徴とする超音波探触子。
  10. 請求項2又は5に記載の超音波探触子の電極構造を有する超音波探触子であって、
    前記スイッチ部は、フォーカス設定条件に応じて制御されることを特徴とする超音波探触子。
  11. 請求項1〜7のうちいずれか1に記載の超音波探触子の電極構造を有する基板であって、超音波探触子の別々の機種に要求される素子ピッチ、分割構造、寸法に応じて切断が可能であることを特徴とする超音波探触子の基板。
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