JPH1056690A - 超音波トランスデューサ - Google Patents

超音波トランスデューサ

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JPH1056690A
JPH1056690A JP21014796A JP21014796A JPH1056690A JP H1056690 A JPH1056690 A JP H1056690A JP 21014796 A JP21014796 A JP 21014796A JP 21014796 A JP21014796 A JP 21014796A JP H1056690 A JPH1056690 A JP H1056690A
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JP
Japan
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vibrating
impedance
ultrasonic transducer
piezoelectric body
electric
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JP21014796A
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Takashi Takeuchi
俊 武内
Satoshi Yamazaki
聡 山崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合圧電体の音響インピーダンス及び電気イ
ンピーダンスを小さくする超音波トランスデューサを提
供する。 【解決手段】 音響インピーダンスの異なる複数の素材
からなる複合圧電体13と、複合圧電体の上面及び下面
に設けられる電極21a,21bとを備え、この電極を
介して複合圧電体に入力された電気信号を機械的振動に
変換すると共に機械的振動を電気信号に変換する超音波
トランスデューサであって、前記複合圧電体は、電極の
一部分に対応して分極され前記機械的振動を行う振動部
14と、この振動部の電気インピーダンスを含めて電極
全体に対応する圧電体部分の電気インピーダンスを調整
する電気的有効部18とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
接続された超音波トランスデューサに関し、特に、音響
インピーダンスが低い被検査対象物に対して用いられる
医療用超音波トランスデューサ、水中探査用超音波トラ
ンスデューサ等に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置では、超音波プローブに
より超音波を被検体に送受信することによって被検体の
軟部組織の断層像を得ている。
【0003】この種の超音波プローブは、圧電セラミッ
クスや高分子圧電体の圧電効果を利用して、加えられた
電気信号に対応した超音波を被検体に送波し、また、被
検体からの超音波に対応する電気信号を発生する。
【0004】この種の超音波プローブの側面図を図12
に示す。超音波プローブは、バッキング材11、圧電体
12、2層の音響整合層101a,101b、音響レン
ズ17を備えて構成される。
【0005】バッキング材11は、短い超音波パルスを
発生するさせるために不要振動を吸収する。圧電体12
は、圧電セラミックスなどからなる圧電振動子であり、
バッキング材11の上面に積層され、電気信号を機械的
振動(超音波)に変換すると共に機械的振動(超音波)
を電気信号に変換する。
【0006】2層の音響整合層101a,101bは、
被検体の音響インピーダンスと圧電体12の音響インピ
ータンスダンスとの整合を行なう。音響整合層101a
は圧電体12の上面に積層され、音響整合層101bは
音響整合層101aの上面に積層される。音響レンズ1
7は、シリコンゴムなどからなり、音響整合層101b
に積層され、音場をよくする。
【0007】なお、前記圧電体12の下部には電極19
a,19bが設けられ、この電極19a,19bに電圧
が印加され、圧電体12が機械的振動する。圧電体12
は、所定間隔で切断され、図示しないが、複数の振動子
片が形成されている。
【0008】また、超音波プローブには、図示しないパ
ルサーや、レシーバー回路が接続される。
【0009】このような超音波プローブは電極19a,
19bに印加された電圧により超音波を発生すると共
に、反射した超音波を受信して電気信号に変換して、超
音波診断装置本体(図示せず)に供給する。そして、超
音波診断装置本体では、超音波プローブから供給された
電気信号に基づいて断層像を得る。
【0010】このような超音波プローブ内には前記圧電
体12からなる超音波トランスデューサが設けられる。
この種の超音波トランスデューサとしては、例えば、医
療用及び水中探査用超音波トランスデューサがあり、被
検査対象物は、被検体(例えば、生体)や水中の物質な
どであり、音響インピーダンスが低い。
【0011】一方、超音波トランスデューサを構成する
圧電体は、電気音響変換効率が高いPZT(チタンジル
コン酸鉛)などにより構成されるが、その音響インピー
ダンスは高い。このため、圧電体部分と被検査対象物と
の音響的整合が悪かった。
【0012】この問題を解決するために、超音波トラン
スデューサを圧電体と樹脂とで複合化した複合圧電体に
より構成し、音響インピーダンスを低くすることにより
音響整合をより良くさせるコンポジットトランスデュー
サが考えられている。
【0013】この超音波トランスデューサとしては、例
えば、図13に示すように、垂直方向に切断溝部27を
形成し(例えば、振動子配列方向(アレイ方向)と振動
子配列方向に直交する方向(スライス方向))、切断溝
部27に樹脂を充填する1−3型のコンポジットトラン
スデューサが代表的である。
【0014】図14にスライス方向から見たコンポジッ
トトランスデューサを示す。図14に示すように、コン
ポジットトランスデューサは、圧電体13aと樹脂13
bとの複合圧電体と、この複合圧電体の上面及び下面に
設けられた電極21a,21bとから構成される。
【0015】このコンポジットトランスデューサにおい
ては、前記パルサーにより機械的振動を行なう有効な振
動部と、前記パルサーやレシーバ回路に接続され、電気
インピーダンスに寄与する電気的有効部とが一致してい
る。
【0016】また、前記樹脂13bなどの充填材として
は、シリコンなどの音響インピーダンスの低い部材が好
ましい。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、音響イ
ンピーダンスの低い部材は、比誘電率も低く、圧電体1
3aと複合化した際における超音波トランスデューサの
電気インピーダンスが高くなる。
【0018】すなわち、音響インピーダンスの低い部材
の体積分率を大きくして、圧電体の体積分率を小さくす
れば、比誘電率は下がり、電気インピーダンスは、比誘
電率の逆数に比例するので、超音波トランスデューサの
電気インピーダンスが高くなる。
【0019】例えば、PZTの比誘電率は2000程度
であるが、シリコンの比誘電率は2程度であり、圧電体
の体積分率が50%では、比誘電率は約1000、30
%では約600と小さくなる。
【0020】ここで、受信信号の伝達効率は、超音波ト
ランスデューサの電気インピーダンスと受信系の電気イ
ンピーダンスとの分圧により決定されるため、超音波ト
ランスデューサの電気インピーダンスが小さくなるほ
ど、感度が高くなる。
【0021】このため、圧電体の体積分率を小さくする
ことにより、圧電体と被検体との整合をとると、圧電体
と受信回路系との電気的整合が悪化し、受信感度が低下
してしまう問題があった。
【0022】本発明の目的は、複合圧電体の音響インピ
ーダンスを小さくすると共に、電気インピーダンスも小
さくすることのできる超音波トランスデューサを提供す
ることにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の手段を採用した。請求項1の発明
は、音響インピーダンスの異なる複数の素材からなる複
合圧電体と、この複合圧電体の上面及び下面に設けられ
る電極とを備え、この電極を介して前記複合圧電体に入
力された電気信号を機械的振動に変換すると共に機械的
振動を電気信号に変換する超音波トランスデューサであ
って、前記複合圧電体は、前記電極の一部分に対応して
分極され前記機械的振動を行う振動部と、この振動部の
電気インピーダンスを含めて前記電極全体に対応する圧
電体部分の電気インピーダンスを調整するインピーダン
ス調整部とを有することを要旨とする。
【0024】この発明によれば、振動部は、前記電極の
一部分に対応して分極され前記機械的振動を行い、イン
ピーダンス調整部は、振動部の電気インピーダンスを含
めて前記電極全体に対応する圧電体部分の電気インピー
ダンスを調整するので、電気インピーダンスを小さくす
ることができる。また、音響インピーダンスに対して
は、振動部のみが寄与するので、従来のように、音響イ
ンピーダンスは複合圧電体の体積分率により小さくする
ことができる。
【0025】請求項2の発明において、前記インピーダ
ンス調整部は前記電極の一部分以外の前記機械的振動を
行なわない非振動部の電気インピーダンスと前記振動部
の電気インピーダンスとにより電気インピーダンスを調
整することを要旨とする。
【0026】この発明によれば、インピーダンス調整部
は前記電極の一部分以外の前記機械的振動を行なわない
非振動部の電気インピーダンスと前記振動部の電気イン
ピーダンスとにより電気インピーダンスを調整するの
で、電気インピーダンスを小さくすることができる。
【0027】例えば、振動部と非振動部とを電極に対し
て並列接続すれば、電気インピーダンスは振動部の比誘
電率と非振動部の比誘電率との総和の逆数となるので、
このときの電気インピーダンスは振動部のみで構成され
る電気インピーダンスよりも小さくなる。
【0028】請求項3の発明は、前記振動部を電源から
の電圧により分極し、分極された振動部と前記非振動部
との夫々を複数に切断して複数の振動子と複数の非振動
子とを形成し、切断溝部に前記素材を充填することを要
旨とする。
【0029】この発明によれば、振動部を電源からの電
圧により分極し、分極された振動部と前記非振動部との
夫々を複数に切断して複数の振動子と複数の非振動子と
を形成し、切断溝部に前記素材を充填することで、前記
複合圧電体を形成することができる。
【0030】請求項4の発明において、各非振動子の一
方向のサイズは各振動子の一方向のサイズよりも大き
く、各非振動子は、前記一方向に直交する方向に沿って
複数併設されることを要旨とする。
【0031】この発明によれば、各非振動子の一方向の
サイズを各振動子の一方向のサイズよりも大きく、各非
振動子を、前記一方向に直交する方向に沿って複数併設
することで、各非振動子により電気インピーダンスが低
下する。
【0032】請求項5の発明において、各非振動子の一
方向のサイズが各振動子の一方向のサイズの複数倍であ
ることを要旨とする。
【0033】この発明によれば、各非振動子の一方向の
サイズを各振動子の一方向のサイズの複数倍とすれば、
非振動子の体積分率が大きくなるから、さらに、電気イ
ンピーダンスを低下させることができる。
【0034】請求項6の発明は、複数の柱状圧電体から
なる前記振動部と各柱状圧電体間の溝部とを囲んで前記
非振動部を配置し、前記溝部に前記素材を充填し、電源
からの電圧により前記振動部を分極することを要旨とす
る。
【0035】この発明によれば、複数の柱状圧電体から
なる前記振動部と各柱状圧電体間の溝部とを囲んで前記
非振動部を配置し、前記溝部に前記素材を充填し、電源
からの電圧により前記振動部を分極することで、前記複
合圧電体が形成されると共に、非振動部の体積分率が大
きくなるから、さらに、電気インピーダンスを低下させ
ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の超音
波トランスデューサを図面を参照して説明する。
【0037】<実施の形態1>図1に本発明の実施の形
態1の複合圧電体の外観図を示す。図2に実施の形態1
の超音波プローブをスライス方向から見た図を示す。図
3に超音波トランスデューサをスライス方向より見た図
を示す。
【0038】図2に示す超音波プローブは、基材として
のバッキング材11、複合圧電体13、2層の音響整合
層15a,15b、音響レンズ17を備えて構成され
る。
【0039】バッキング材11は、短い超音波パルスを
発生するさせるために不要振動を吸収する。複合圧電体
13は、バッキング材11の上面に積層され、電気信号
を機械的振動(超音波)に変換すると共に機械的振動
(超音波)を電気信号に変換するもので、圧電セラミッ
クスなどからなる圧電振動子を含む。
【0040】2層の音響整合層15a,15bは、被検
体の音響インピーダンスと複合圧電体13の音響インピ
ータンスダンスとの整合を行なう。音響整合層15a
は、複合圧電体13の上面に積層され、音響整合層15
bは、音響整合層15aの上面に積層される。音響レン
ズ17は、音響整合層15bに積層され、音場をよくす
るためにシリコンゴムなどからなる。
【0041】図3に示す超音波トランスデューサは、図
1に示す複合圧電体13と、この複合圧電体13の上面
及び下面に設けられる電極21a,21bとからなる。
【0042】複合圧電体13の中央部付近には、圧電体
13aと樹脂13bとを交互に配置した振動部14が設
けられ、かつ、複合圧電体13の両端部付近には、非振
動部13cが設けられる。樹脂13bは、例えばシリコ
ン樹脂などからなる。
【0043】すなわち、電気的一素子のスライス方向の
中央部付近に1−3型構造の有効な振動部14を配置
し、電気的一素子のスライス方向の外側に2−2型構造
の非振動部13cを配置したものである。
【0044】ここで、1−3型構造とは、振動部14を
アレイ方向及びスライス方向に分割したものである。2
−2型構造とは、アレイ方向のみに非振動部13cを分
割したものである。
【0045】前記振動部14は、上面及び下面の電極2
1a,21bに接触して設けられ、分極されており、前
記機械的振動を行う部分である。前記非振動部13c
は、上面及び下面の電極21a,21bに接触して設け
られ、未分極であり、前記機械的振動を行なわない部分
である。
【0046】前記振動部14及び前記非振動部13cか
らなる電気的有効部18は、電極21a,21bを含む
電気的有効部分の電気インピーダンスを調整するインピ
ーダンス調整部を構成する。
【0047】また、電極21a,21bには電気信号を
複合圧電体13に供給するためのパルサー23が電気的
に接続されており、また、電極21a,21bには複合
圧電体13からの電気信号を増幅するための受信系の信
号増幅器25が電気的に接続されている。
【0048】次に、実施の形態1の超音波トランスデュ
ーサの製造方法を図4を参照して説明する。
【0049】まず、図4(a)に示すように、PZTな
どの圧電体の内の有効な振動部14に電源22から電圧
を印加し、その振動部14のみを分極する。
【0050】次に、図4(b)に示すように、スライス
方向に沿って、dice−fill法によって、図示し
ない切断機を用いて有効な振動部14のみを複数に切断
する。また、アレイ方向に沿って、dice−fill
法によって、図示しない切断機を用いて有効な振動部1
4及び非振動部13cを複数に切断することにより、複
数の振動子(圧電体13a)と複数の非振動子とが形成
される。
【0051】そして、図4(b)に示す切断溝部27に
樹脂13bを充填すると、図1に示すように、1−3型
のコンポジットの有効な振動部14と、2−2型のコン
ポジットの非振動部13cとが形成される。
【0052】この場合、各非振動子のスライス方向のサ
イズは、各振動子のスライス方向のサイズの約3倍程度
であり、各非振動子は、アレイ方向に沿って複数併設さ
れている。
【0053】その後、図4(b)に示すように、信号用
の電極21a,21bを振動部14及び非振動部13c
の全面に付加する。
【0054】以上のように構成された実施の形態1の超
音波トランスデューサにおいて、複合圧電体13は、電
極21a,21bを介してパルサー23及び信号増幅器
25に接続される。
【0055】振動部14と非振動部13cとは、上面及
び下面の電極21a,21bに接触して設けられている
ので、電気的有効部18は、振動部14と非振動部13
cとの並列から構成されるから、電気的有効部18の電
気インピーダンスは振動部14の比誘電率と非振動部1
3cの比誘電率との総和の逆数となる。
【0056】すなわち、このときの電気インピーダンス
は、振動部14のみで構成される電気インピーダンスよ
りも小さくなる。
【0057】また、音響インピーダンスに対しては、分
極されており機械的振動を行う振動部14のみが寄与す
るので、従来のように、音響インピーダンスは複合圧電
体の体積分率により小さくすることができる。
【0058】例えば、圧電体13aがPZTで比誘電率
εを2000とし、充填材である樹脂13bがシリコン
樹脂で比誘電率εを2とし、圧電体の体積分率を30%
として考える。従来では、比誘電率は、約600とな
り、電気インピーダンスが高くなる。
【0059】本発明の実施の形態1においては、有効な
振動部14を10mmとし、非振動部13cを4mmと
すると、比誘電率が約1000となる。このため、電気
インピーダンスが小さくなるから、電気インピーダンス
を約70%改善することができる。
【0060】<実施の形態2>次に、本発明の超音波ト
ランスデューサの実施の形態2を説明する。図5に本発
明の実施の形態2の複合圧電体の外観図を示す。図6に
実施の形態2の超音波トランスデューサをアレイ方向よ
り見た図を示す。
【0061】図6に示す超音波トランスデューサは、ア
レイ方向より見たものであり、図3に示す実施の形態1
の超音波トランスデューサをスライス方向から見たもの
と構成が全く同じであるので、その詳細は省略する。
【0062】すなわち、電気的一素子のアレイ方向の中
央部付近に1−3型構造の有効な振動部14を配置し、
電気的一素子のアレイ方向の外側に2−2型構造の非振
動部13cを配置したものである。
【0063】次に、実施の形態2の超音波トランスデュ
ーサの製造方法を図7を参照して説明する。
【0064】まず、PZTなどの圧電体の内の有効な振
動部14に電源22から電圧を印加し、その振動部14
のみを分極する。
【0065】次に、図7に示すように、アレイ方向に沿
って、dice−fill法によって、図示しない切断
機を用いて有効な振動部14のみを複数に切断する。ま
た、スライス方向に沿って、dice−fill法によ
って、図示しない切断機を用いて有効な振動部14及び
非振動部13cを複数に切断することにより、複数の振
動子と複数の非振動子とが形成される。
【0066】そして、図7に示す切断溝部27に樹脂1
3bを充填すると、図5に示すように、1−3型のコン
ポジットの有効な振動部14と、2−2型のコンポジッ
トの非振動部13cとが形成される。
【0067】この場合、各非振動子のアレイ方向のサイ
ズは各振動子のアレイ方向のサイズの複数倍であり、各
非振動子は、スライス方向に沿って複数併設される。
【0068】その後、図7に示すように、信号用の電極
21a,21bを振動部14及び非振動部13cの全面
に付加する。
【0069】以上のように構成された実施の形態2の超
音波トランスデューサにおいても、実施の形態1の超音
波トランスデューサと同様に、電気インピーダンス及び
音響インピーダンスは小さくなる。
【0070】<実施の形態3>次に、本発明の超音波ト
ランスデューサの実施の形態3を説明する。図8に本発
明の実施の形態3の複合圧電体の外観図を示す。図9に
実施の形態3の超音波トランスデューサの製造方法を説
明する図を示す。
【0071】図9に示す超音波トランスデューサは、電
気的一素子の中央部付近には1−3型構造の有効な振動
部14を配置し、外側へ2−2型構造の非振動部13
c,13dを配置したものである。
【0072】非振動部13cはアレイ方向に沿って複数
併設されると共に、スライス方向に沿って複数併設され
る。また、非振動部13dは、超音波トランスデューサ
の端部に設けられ、非振動部13dのアレイ方向及びス
ライス方向のサイズは、非振動部13cの長手方向のサ
イズと同一サイズである。
【0073】次に、実施の形態3の超音波トランスデュ
ーサの製造方法を図9を参照して説明する。
【0074】まず、PZTなどの圧電体の内の有効な振
動部14に電源22から電圧を印加し、その振動部14
のみを分極する。
【0075】次に、図9に示すように、スライス方向の
両端の非振動部を残して、スライス方向に沿って、di
ce−fill法によって、図示しない切断機を用いて
振動部14及び非振動部13cを複数に切断する。
【0076】また、アレイ方向の両端の非振動部を残し
て、アレイ方向に沿って、dice−fill法によっ
て、図示しない切断機を用いて有効な振動部14及び非
振動部13cを複数に切断することにより、複数の振動
子と複数の非振動子とが形成される。
【0077】そして、図9に示す切断溝部27に樹脂1
3bを充填すると、図8に示すように、1−3型のコン
ポジットの有効な振動部14と2−2型のコンポジット
の非振動部13c,13dとが形成される。
【0078】その後、図9に示すように、信号用の電極
21a,21bを振動部14及び非振動部13c,13
dの全面に付加する。
【0079】以上のように構成された実施の形態3の超
音波トランスデューサにおいても、実施の形態1の超音
波トランスデューサと同様に、電気インピーダンス及び
音響インピーダンスは小さくなる。この場合、非振動部
13c,13dの体積分率が大きくなるので、さらに、
電気インピーダンスを小さくすることができる。
【0080】<実施の形態4>次に、本発明の超音波ト
ランスデューサの実施の形態4を説明する。図10に本
発明の実施の形態4の複合圧電体の外観図を示す。図1
1に実施の形態4の超音波トランスデューサの製造方法
を説明する図を示す。
【0081】図11に示す超音波トランスデューサは、
実施の形態3と同様に、電気的一素子の中央部付近には
1−3型構造の有効な振動部14を配置し、外側へ2−
2型構造の非振動部13eを配置したものである。
【0082】なお、非振動部13eは、振動部14を囲
んで配置され、分割されておらず、板状の圧電体材料で
ある。
【0083】次に、実施の形態4の超音波トランスデュ
ーサの製造方法を図11を参照して説明する。
【0084】まず、射出方法により、有効な振動部14
のみを柱状圧電体ロッドとし、溝部27を隔てて、非振
動部13eを形成する。その後に、溝部27に樹脂13
bを充填し、有効な振動部14のみを分極する。その
後、信号用の電極21a,21bを振動部14及び非振
動部13eの全面に付加する。
【0085】以上のように構成された実施の形態4の超
音波トランスデューサにおいても、実施の形態3の超音
波トランスデューサと同様に、電気インピーダンス及び
音響インピーダンスは小さくなる。この場合、非振動部
13eの体積分率が実施の形態3の体積分率よりも大き
くなるので、さらに、電気インピーダンスを小さくする
ことができる。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、振動部は、電極の一部
分に対応して分極され機械的振動を行い、インピーダン
ス調整部は、振動部の電気インピーダンスを含めて電極
全体に対応する圧電体部分の電気インピーダンスを調整
するので、電気インピーダンスを小さくすることができ
る。また、音響インピーダンスに対しては、振動部のみ
が寄与するので、従来のように、音響インピーダンスは
複合圧電体の体積分率により小さくすることができる。
【0087】また、インピーダンス調整部は電極の一部
分以外の前記機械的振動を行なわない非振動部の電気イ
ンピーダンスと前記振動部の電気インピーダンスとによ
り電気インピーダンスを調整するので、電気インピーダ
ンスを小さくすることができる。
【0088】例えば、振動部と非振動部とを電極に対し
て並列接続すれば、電気インピーダンスは振動部の比誘
電率と非振動部の比誘電率との総和の逆数となるので、
このときの電気インピーダンスは振動部のみで構成され
る電気インピーダンスよりも小さくなる。
【0089】また、振動部を電源からの電圧により分極
し、分極された振動部と非振動部との夫々を複数に切断
して複数の振動子と複数の非振動子とを形成し、切断溝
部に素材を充填することで、複合圧電体を形成すること
ができる。
【0090】また、各非振動子の一方向のサイズを各振
動子の一方向のサイズよりも大きく、各非振動子を、一
方向に直交する方向に沿って複数併設することで、各非
振動子により電気インピーダンスが低下する。
【0091】また、各非振動子の一方向のサイズを各振
動子の一方向のサイズの複数倍とすれば、非振動子の体
積分率が大きくなるから、さらに、電気インピーダンス
を低下させることができる。
【0092】また、複数の柱状圧電体からなる前記振動
部と各柱状圧電体間の溝部とを囲んで非振動部を配置
し、溝部に素材を充填し、電源からの電圧により振動部
を分極することで、複合圧電体が形成されると共に、非
振動部の体積分率が大きくなるから、さらに、電気イン
ピーダンスを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の複合圧電体の外観図で
ある。
【図2】実施の形態1の超音波プローブをスライス方向
から見た図である。
【図3】実施の形態1の超音波トランスデューサをスラ
イス方向より見た図である。
【図4】実施の形態1の超音波トランスデューサの製造
方法を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態2の複合圧電体の外観図で
ある。
【図6】実施の形態2の超音波トランスデューサをアレ
イ方向より見た図である。
【図7】実施の形態2の超音波トランスデューサの製造
方法を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態3の複合圧電体の外観図で
ある。
【図9】実施の形態3の超音波トランスデューサの製造
方法を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態4の複合圧電体の外観図
である。
【図11】実施の形態4の超音波トランスデューサの製
造方法を説明する図である。
【図12】従来の超音波プローブをスライス方向から見
た図である。
【図13】従来の1−3型超音波トランスデューサの外
観図である。
【図14】図13に示す超音波トランスデューサのスラ
イス方向から見た図である。
【符号の説明】 11 バッキング材 13 複合圧電体 12,13a 圧電体 13b 樹脂 13c,13d,13e 非振動部 14 振動部 15a〜15d 音響整合層 17 音響レンズ 18 電気的有効部 19a,19b 電極 21a,21b 電極 22 電源 23 パルサー 25 信号増幅器 27 切断溝部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響インピーダンスの異なる複数の素材
    からなる複合圧電体と、この複合圧電体の上面及び下面
    に設けられる電極とを備え、この電極を介して前記複合
    圧電体に入力された電気信号を機械的振動に変換すると
    共に機械的振動を電気信号に変換する超音波トランスデ
    ューサであって、 前記複合圧電体は、前記電極の一部分に対応して分極さ
    れ前記機械的振動を行う振動部と、 この振動部の電気インピーダンスを含めて前記電極全体
    に対応する圧電体部分の電気インピーダンスを調整する
    インピーダンス調整部とを有することを特徴とする超音
    波トランスデューサ。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス調整部は、前記電極
    の一部分以外の前記機械的振動を行なわない非振動部の
    電気インピーダンスと前記振動部の電気インピーダンス
    とにより電気インピーダンスを調整することを特徴とす
    る請求項1記載の超音波トランスデューサ。
  3. 【請求項3】 前記振動部を電源からの電圧により分極
    し、分極された振動部と前記非振動部との夫々を複数に
    切断して複数の振動子と複数の非振動子とを形成し、切
    断溝部に前記素材を充填することを特徴とする請求項2
    記載の超音波トランスデューサ。
  4. 【請求項4】 各非振動子の一方向のサイズは各振動子
    の一方向のサイズより大きく、各非振動子は、前記一方
    向に直交する方向に沿って複数併設されることを特徴と
    する請求項3記載の超音波トランスデューサ。
  5. 【請求項5】 前記各非振動子の一方向のサイズが各振
    動子の一方向のサイズの複数倍であることを特徴とする
    請求項4記載の超音波トランスデューサ。
  6. 【請求項6】 複数の柱状圧電体からなる前記振動部と
    各柱状圧電体間の溝部とを囲んで前記非振動部を配置
    し、前記溝部に前記素材を充填し、電源からの電圧によ
    り前記振動部を分極することを特徴とする請求項2記載
    の超音波トランスデューサ。
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