JP4466107B2 - 窒化物半導体素子、および窒化物半導体素子を形成する方法 - Google Patents

窒化物半導体素子、および窒化物半導体素子を形成する方法 Download PDF

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本発明は、窒化物半導体素子、および窒化物半導体素子を形成する方法に関する。
文献1(Phys. Stat. Sol. (a) 194, No. 2 pp407-413, 2002)には、青紫レーザダイオードが記載されている。青紫レーザダイオードでは、AlGaN電子ブロック層が活性層に隣接して設けられる。特に、InGaN/InGaN量子井戸構造から電子が溢れ出ることを抑えるために、AlGaN電子ブロック層が高いアルミニウム濃度を有することが必要である。低温でp型窒化ガリウム半導体層をサファイア基板上に形成されると、ピットが形成される。このピット密度を利用して、欠陥密度を見積もっている。
Phys. Stat. Sol. (a) 194, No. 2 pp407-413, 2002
従来の窒化物半導体発光素子は、有機金属気相成長(MOVPE)法によりサファイア基板上に設けられている。サファイア基板上には低温バッファ層が形成されており、低温バッファ層上にはInGaN半導体層が形成される。InGaN半導体層上には、摂氏1000度を超える高い温度で、p型AlGaN半導体層が形成される。
マグネシウム(Mg)ドープのp型半導体層を摂氏1000度以下の温度で形成すると、p型半導体層の表面に多数のピットが発生する。このピットにより、半導体素子の寿命が短くなる。一方、活性層の特性は、p型半導体層の形成中に高温にさらされると劣化する。その時間が長くなるにつれて、特性の劣化は大きくなる。つまり、求められていることは、インジウムを含むIII族窒化物半導体層の劣化を窒化物半導体素子において抑えることである。
そこで、本発明は、このような事情を鑑みて為されたものであり、インジウムを含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子を提供することを目的とするものであり、また、この窒化物半導体素子を製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明の一側面によれば、窒化物半導体素子は、(a)III族窒化物基板と、(b)インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みクラッド層のための半導体領域と、(c)インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を含んでおり前記III族窒化物基板と前記第1のIII−V化合物半導体層との間に設けられた活性領域と、(d)p型のInGaN層からなるコンタクト層と、(e)前記クラッド層及び前記コンタクト層と前記活性領域との間に設けられた別のクラッド層とを備える。前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、前記別のクラッド層はInGaN層からなり、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている。
また、本発明の一側面によれば、窒化物半導体素子は、(a)III族窒化物基板と、(b)インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みコンタクト層のための半導体領域と、(c)インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を含んでおり前記III族窒化物基板と前記第1のIII−V化合物半導体層との間に設けられた活性領域と、(d)p型のInAlGaN層からなるクラッド層と、(e)前記クラッド層及び前記コンタクト層と前記活性領域との間に設けられた別のクラッド層とを備える。前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、前記別のクラッド層はInGaN層からなり、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている。
少なくともインジウムを含むIII−V化合物半導体層が活性領域上に設けられているので、半導体領域の第1のIII−V化合物半導体層を形成する際に活性領域内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
本発明の別の側面によれば、窒化物半導体素子は、(a)III族窒化物基板と、(b)第1のInX1AlY1Ga1−Y1−X1N井戸層(0<X1<1、0≦Y1<1、0<X1+Y1<1)および第2のInX2AlY2Ga1−Y2−X2Nバリア層(0<X2<1、0≦Y2<1、0<X2+Y2<1)を含む量子井戸領域と、(c)インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みクラッド層のための半導体領域と、(d)p型のInGaN層からなるコンタクト層と、(e)前記クラッド層および前記コンタクト層と前記量子井戸領域との間に設けられた別のクラッド層とを備える。前記量子井戸領域は、前記III族窒化物基板と前記半導体領域との間に設けられ、
前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、前記別のクラッド層はInGaN層からなり、前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている。
また、本発明の別の側面によれば、窒化物半導体素子は、(a)III族窒化物基板と、(b)第1のInX1AlY1Ga1−Y1−X1N井戸層(0<X1<1、0≦Y1<1、0<X1+Y1<1)および第2のInX2AlY2Ga1−Y2−X2Nバリア層(0<X2<1、0≦Y2<1、0<X2+Y2<1)を含む量子井戸領域と、(c)インジウム、ガリウム、アルミニウムおよび窒素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みコンタクト層のための半導体領域と、(d)p型のInAlGaN層からなるクラッド層と、(e)前記クラッド層および前記コンタクト層と前記量子井戸領域との間に設けられた別のクラッド層とを備える。前記量子井戸領域は、前記III族窒化物基板と前記半導体領域との間に設けられ、前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、前記別のクラッド層はInGaN層からなり、前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている。
少なくともインジウムを含むIII−V化合物半導体層が量子井戸構造上に設けられているので、半導体領域の第1のIII−V化合物半導体層を形成する際に量子井戸構造が劣化することがない。
本発明の窒化物半導体素子では、前記半導体領域は量子井戸構造を有しており、前記半導体領域は第2および第3のIII−V化合物半導体層を更に含み、前記第1のIII−V化合物半導体層は前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は量子井戸構造のバリア層である。
本発明の窒化物半導体素子では、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々はInGaN半導体から成ることができ、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成るようにしてもよい。
この窒化物半導体素子によれば、InAlGaN半導体は比較的低い温度で形成することができ、またInGaN半導体とInAlGaN半導体とを組み合わせて量子井戸構造を形成することができる。
好適な実施の形態としては、下記のものがある。本発明の窒化物半導体素子では、前記InGaN半導体層はp型ドーパントでドープされており、前記InAlGaN半導体層はアンドープであるようにしてもよい。また、本発明の窒化物半導体素子では、前記InAlGaN半導体層はp型ドーパントでドープされており、前記InGaN半導体層はアンドープであるようにしてもよい。さらに、本発明の窒化物半導体素子では、前記InGaN半導体層はp型ドーパントでドープされており、前記InAlGaN半導体層はp型ドーパントでドープされているようにしてもよい。
本発明の窒化物半導体素子では、前記半導体領域はクラッド層であることができる。
この窒化物半導体素子によれば、クラッド層を形成する際に、活性領域内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
本発明の窒化物半導体素子では、前記半導体領域はコンタクト層であることができる。
この窒化物半導体素子によれば、コンタクト層を形成する際に、活性領域内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
本発明のまた更なる別の側面は、窒化物半導体素子を形成する方法に係る。この方法は、(a)インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、(b)前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、クラッド層を成長する工程と、(c)前記クラッド層上に別のクラッド層を成長する工程と、(d)前記別のクラッド層上にIII族窒化物半導体コンタクト層を成長する工程とを備え、前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている。前記別のクラッド層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、前記III族窒化物半導体コンタクト層はInGaN層を有し、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板であり、前記クラッド層、前記別のクラッド層及び前記III族窒化物半導体コンタクト層は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成る。
また、本発明のまた更なる別の側面に係る方法は、(a)インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、(b)前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、クラッド層を成長する工程と、(c)前記クラッド層上に別のクラッド層を成長する工程と、(d)前記別のクラッド層上にIII族窒化物半導体コンタクト層を成長する工程とを備え、前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている。前記III族窒化物半導体コンタクト層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、前記別のクラッド層はInAlGaN層を有し、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板であり、前記クラッド層、前記別のクラッド層及び前記III族窒化物半導体コンタクト層は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成る。
この方法によれば、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体層を活性領域を形成した後に形成するので、半導体領域の第1のIII−V化合物半導体層を形成する際に活性領域内のインジウムを含むIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
本発明の更なる別の側面は、窒化物半導体素子を形成する方法に係る。この方法は、(a)インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、(b)前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、InGaNからなる第1のIII−V化合物半導体層および一または複数の第2のIII−V化合物半導体層を有する半導体領域を形成する工程とを備え、前記半導体領域の少なくとも一部分はマグネシウムでドープされている。前記III族窒化物半導体クラッド層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、III族窒化物半導体コンタクト層はInGaN層を有し、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板であり、前記半導体領域は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成る。
また、窒化物半導体素子を形成する方法に係る方法は、(a)インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、(b)前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、InGaNからなるIII−V化合物半導体層、III族窒化物半導体クラッド層およびIII族窒化物半導体コンタクト層を含む半導体領域を形成する工程とを備える。前記III族窒化物半導体コンタクト層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、前記III族窒化物半導体クラッド層はInAlGaN層を有し、前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板であり、前記半導体領域は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、前記半導体領域の少なくとも一部分はマグネシウムでドープされている。


この方法によれば、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体層を活性領域を形成した後に形成するので、半導体領域の第1のIII−V化合物半導体層を形成する際に、活性領域内のインジウムを含むIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
本発明の方法では、前記半導体領域は、摂氏1000度以下の温度で形成されることができる。
好適な実施の形態では、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体層を有する半導体領域は、摂氏1000度以下の温度で形成することができるので、上記III−V化合物半導体層、クラッド層およびコンタクト層を形成する際に、活性領域内のインジウムを含むIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
また、前記III族窒化物基板、および該III族窒化物基板上の半導体膜の転位密度は、1×10cm−2以下である。よって、摂氏1000度以下でのマグネシウムドープ層を形成しても、素子寿命を損ねることがない。
本発明の方法では、前記半導体領域は、摂氏700度以上の温度で形成されることができる。
この方法によれば、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体層を含む半導体領域は、摂氏700度以上の温度で良好な結晶性を示す。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明の窒化物半導体素子によれば、インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子が提供される。また、本発明によれば、この窒化物半導体素子を製造する方法が提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、半導体光素子といった半導体素子、および半導体素子を形成する方法に係わる実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(第1の実施の形態)
図1(A)は、第1の実施の形態に係る窒化物半導体素子を示す図面である。図1(B)は、第1の実施の形態の一変形例の窒化物半導体素子を示す図面である。
図1(A)を参照すると、窒化物半導体素子1は、III族窒化物基板3と、半導体領域5と、III族窒化物半導体層7とを備える。半導体領域5は、一実施例では、第1のIII−V化合物半導体から成り、第1のIII−V化合物半導体の層はインジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含む半導体から成る。III族窒化物半導体層7は活性領域であり、インジウム元素を含む半導体から成る。この活性領域は、III族窒化物基板3と半導体領域5との間に設けられている。
半導体領域5がインジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むのIII−V化合物半導体層から成るので、このIII−V化合物半導体層はAlGaN半導体の成膜温度より低い温度で成膜される。また、半導体領域5が活性領域7上に設けられているので、半導体領域5の成長中に、活性領域7のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
窒化物半導体素子1は、III族窒化物基板3上に設けられた第1のクラッド層11および第2のクラッド層13を含むことができる。活性領域7は、第1のクラッド層11と第2のクラッド層13との間に設けられている。第1のクラッド層11は、例えば、アンドープまたはn型InGaN半導体から成ることができる。第2のクラッド層13は、例えば、アンドープまたはp型InGaN半導体から成ることができる。
窒化物半導体素子1では、III族窒化物基板3は導電性を有しており、例えばn型半導体から成ることができる。窒化物半導体素子1は、III族窒化物基板3上に設けられたIII族窒化物半導体層15を含むことができる。III族窒化物半導体層15は、例えば、III族窒化物基板の材料と同じ半導体材料、具体的に記載すれば、GaN半導体から成ることができる。
窒化物半導体素子1は、III族窒化物基板3上に設けられたコンタクト層17を含むことができる。半導体領域5は、コンタクト層17とクラッド層13との間に設けられている。窒化物半導体素子1では、電子およびホールの一方のキャリアがIII族窒化物半導体層15から活性領域7に提供され、電子およびホールの他方のキャリアが半導体領域5から活性領域7に提供され、これらのキャリアは活性領域7に閉じ込められる。活性領域7は、光を発生する。
窒化物半導体素子1は、コンタクト層17上に設けられた電極19を含むことができ、またIII族窒化物基板3の裏面3a上に設けられた電極21を含むことができる。
III族窒化物基板3は、例えば窒化ガリウム基板であることができ、他に、窒化アルミニウム基板を用いることができる。
半導体領域5内の第1のIII−V化合物半導体層は、例えばIII族窒化物半導体層であり、一例を示せば、InGaAlN半導体層である。活性領域7内のIII族窒化物半導体層は、例えばInGaN半導体から成る。この窒化物半導体素子1によれば、InAlGaN半導体は比較的低い温度で形成することができ、InGaN半導体も比較的低い温度で形成することができる。
図1(B)を参照すると、窒化物半導体素子1aは、III族窒化物基板3と、半導体領域5と、量子井戸領域9とを備える。量子井戸領域9は、井戸層9aおよびバリア層9bを含む。井戸層9aは、第1のInX1AlY1Ga1−Y1−X1N半導体(0<X1<1、0≦Y1<1、0<X1+Y1<1)から成り、バリア層9bは、第2のInX2AlY2Ga1−Y2−X2N半導体(0<X2<1、0≦Y2<1、0<X2+Y2<1)から成る。図1(B)に示されるように、バリア層9bは、井戸層9aに対して電位障壁を提供する。量子井戸領域9は、III族窒化物基板3と半導体領域5との間に設けられている。半導体領域5は、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層5aを含むことができる。
III−V化合物半導体層5aが量子井戸構造9上に設けられているので、半導体領域5の第1のIII−V化合物半導体層5aを形成する際に量子井戸構造9が劣化することがない。
窒化物半導体素子1aは、発光ダイオードまたはレーザダイオードといった半導体発光素子であることができ、例えば発光ダイオードAは、下記に示す
III族窒化物基板3:n型GaN基板、
III族窒化物半導体層15:Siドープn型GaN半導体
2マイクロメートル
第1のクラッド層11:アンドープIn0.01Ga0.99N半導体
15ナノメートル
量子井戸構造9:5周期
井戸層9a:アンドープIn0.15Ga0.85N半導体
1.6ナノメートル
バリア層9b:アンドープIn0.01Ga0.99N半導体
15ナノメートル
第2のクラッド層13:アンドープIn0.01Ga0.99N半導体
15ナノメートル
III族窒化物半導体層7:Mgドープp型In0.05Al0.25Ga0.80N半導体
20ナノメートル
バンドギャップ:3.7eV
コンタクト層17:Mgドープp型In0.01Ga0.99N半導体
50ナノメートル
電極(アノード):Ni/Au
電極(カソード):Ti/Au
から構成される。
発光ダイオードBは、下記の点
III族窒化物半導体層:Mgドープp型Al0.15Ga0.85N半導体
20ナノメートル
コンタクト層:Mgドープp型GaN半導体
50ナノメートル
で発光ダイオードAと異なる。
発光ダイオードAのMgドープp型In0.05Al0.25Ga0.80N半導体層およびp型In0.01Ga0.99N半導体コンタクト層は、摂氏830度で成長されており、発光ダイオードBのMgドープp型Al0.15Ga0.85N半導体層およびp型GaN半導体コンタクト層は、摂氏1100度で成長される。発光ダイオードA、Bは、ともに、波長440ナノメートルで発光し、発光ダイオードAの光出力は、発光ダイオードBの光出力の約1.7倍である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、インジウムを含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子1が提供される。
(第2の実施の形態)
図2(A)は、本発明の第2の実施の形態に係る窒化物半導体素子を示す図面である。図2(B)は、この窒化物半導体素子の一変形例を示す図面である。図2(C)は、この窒化物半導体素子の別の変形例を示す図面である。
図2(A)を参照すると、窒化物半導体素子2では、半導体領域25は量子井戸構造を有している。半導体領域25は、複数の井戸層27を有する。また、半導体領域25は、複数のバリア層29を含むことができる。井戸層27は第1のIII−V化合物半導体から成ることができ、バリア層29は、第1のIII−V化合物半導体より大きなバンドギャップを示す第2のIII−V化合物半導体から成ることができる。
窒化物半導体素子2では、半導体領域25はクラッド層であることができる。この窒化物半導体素子2によれば、クラッド層を形成する際に、活性領域9内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。多重量子井戸構造のクラッド層によれば、大きな実効バンドギャップと高いキャリア濃度を両立できるという利点がある。
一実施例の窒化物半導体素子2では、井戸層27はInGaN半導体層であることができ、障壁層29はInAlGaN半導体層であることができる。
これらの半導体層は共に、AlGaN半導体より低い温度で形成できる。また、活性領域に対する電位障壁を提供して、活性領域にキャリアを閉じ込めるように働く。
また、井戸層27のInGaN半導体層はp型ドーパントでドープされており、障壁層29のInAlGaN半導体層はアンドープであるようにしてもよい。
半導体領域25の構成例は、5周期
MgドープIn0.01Ga0.99N半導体層: 厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
アンドープIn0.02Al0.32Ga0.66N半導体層:
厚さ2ナノメートル、
p型In0.01Ga0.99N半導体層17: 厚さ50ナノメートル
である。In0.02Al0.32Ga0.66N半導体のバンドギャップは、約4エレクトロンボルト(だたし、1eVは1.602×10―19ジュール)である。
上記の構造を有する発光ダイオードCを作製している。発光ダイオードCは、比較として、半導体領域25のInAlGaN半導体層およびInGaN半導体層に替えて、Al0.3Ga0.7N半導体層(厚さ:2ナノメートル)とp型GaN半導体層(厚さ:2ナノメートル)とを含み、コンタクト層17をp型GaNとした発光ダイオードIを作製している。半導体領域25およびコンタクト層17の成長温度は、発光ダイオードCでは摂氏830度であり、発光ダイオードIでは摂氏1100度である。波長440ナノメートルにおいて、発光ダイオードCの光パワーは、発光ダイオードIの光パワーの約1.7倍である。
一変形例の窒化物半導体素子2aは、半導体領域25に替えて半導体領域25aを有する。半導体領域25aは、井戸層31およびバリア層33を有している。井戸層31のInGaN半導体層はアンドープであるようにしてもよく、障壁層33のInAlGaN半導体層はp型ドーパントでドープされていてもよい。
半導体領域25aの構成例は、5周期
アンドープIn0.01Ga0.99N半導体層: 厚さ2ナノメートル、
MgドープIn0.02Al0.32Ga0.66N半導体層:
厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
である。
上記の構造を有する発光ダイオードDを作製している。波長440ナノメートルにおいて、発光ダイオードDの光パワーは、発光ダイオードIの光パワーの約1.7倍である。
別の変形例の窒化物半導体素子2bは、半導体領域25に替えて半導体領域25bを有する。半導体領域25bは、井戸層35およびバリア層37を有している。井戸層35のInGaN半導体層はp型ドーパントでドープされており、バリア層37のInAlGaN半導体層はp型ドーパントでドープされているようにしてもよい。
半導体領域25bの構成例は、5周期
MgドープIn0.01Ga0.99N半導体層: 厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
MgドープIn0.02Al0.32Ga0.66N半導体層:
厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
である。
上記の構造を有する発光ダイオードEを作製している。波長440ナノメートルにおいて、発光ダイオードEの光パワーは、発光ダイオードIの光パワーの約1.7倍である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、インジウムを含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子2、2a、2bが提供される。
(第3の実施の形態)
図3(A)は、本発明の第3の実施の形態に係る窒化物半導体素子を示す図面である。図3(B)は、この窒化物半導体素子の一変形例を示す図面である。図3(C)は、この窒化物半導体素子の別の変形例を示す図面である。
図3(A)を参照すると、窒化物半導体素子4は、コンタクト層17に替えてコンタクト層18を有する。窒化物半導体素子4では、コンタクト層18は量子井戸構造を有している。コンタクト層18は、複数のバリア層39を有する。また、コンタクト層18は、複数の井戸層41を含むことができる。井戸層41は第1のIII−V化合物半導体から成ることができ、バリア層39は、第1のIII−V化合物半導体より大きなバンドギャップを示す第2のIII−V化合物半導体から成ることができる。この窒化物半導体素子4によれば、コンタクト層を形成する際に、活性領域9内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
一実施例の窒化物半導体素子4では、井戸層41はInGaN半導体層であることができ、障壁層39はInAlGaN半導体層であることができる。
また、井戸層41のInGaN半導体層はp型ドーパントでドープされており、障壁層39のInAlGaN半導体層はアンドープであるようにしてもよい。
コンタクト層18の構成例は、12周期
MgドープIn0.01Ga0.99N半導体層: 厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
アンドープIn0.02Al0.07Ga0.91N半導体層:
厚さ2ナノメートル
である。In0.02Al0.07Ga0.91N半導体のバンドギャップは、約3.45エレクトロンボルト(1eVは、1.602×10−19ジュール)であり、アルミニウム組成は、クラッド層の半導体より小さい。
上記の構造を有する発光ダイオードFを作製している。波長440ナノメートルにおいて、発光ダイオードFの光パワーは、発光ダイオードBの光パワーの約1.7倍である。
一変形例の窒化物半体素子4aは、コンタクト層18に替えてコンタクト層18aを有する。コンタクト層18aは、井戸層45およびバリア層43を有している。井戸層45のInGaN半導体層はアンドープであるようにしてもよく、障壁層43のInAlGaN半導体層はp型ドーパントでドープされていてもよい。
コンタクト層18aの構成例は、12周期
アンドープIn0.01Ga0.99N半導体層: 厚さ2ナノメートル、
MgドープIn0.02Al0.07Ga0.91N半導体層:
厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
である。
上記の構造を有する発光ダイオードGを作製している。波長440ナノメートルにおいて、発光ダイオードGの光パワーは、発光ダイオードBの光パワーの約1.7倍である。
別の変形例の窒化物半導体素子4bは、コンタクト層18に替えてコンタクト層18bを有する。コンタクト層18bは、井戸層49およびバリア層47を有している。井戸層49のInGaN半導体層はp型ドーパントでドープされており、バリア層47のInAlGaN半導体層はp型ドーパントでドープされているようにしてもよい。
コンタクト層18bの構成例は、12周期
MgドープIn0.01Ga0.99N半導体層: 厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
MgドープIn0.02Al0.07Ga0.91N半導体層:
厚さ2ナノメートル、
ドーパント濃度1×1020cm−3
である。
上記の構造を有する発光ダイオードHを作製している。波長440ナノメートルにおいて、発光ダイオードHの光パワーは、発光ダイオードBの光パワーの1.7倍である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子4、4a、4bが提供される。
(第4の実施の形態)
図4(A)、図4(B)および図4(C)は、第4の実施の形態に係る窒化物半導体素子を形成する方法の工程を示す図面である。図5(A)、図5(B)および図5(C)は、この実施の形態に係る窒化物半導体素子を形成する方法の工程を示す図面である。
III族化合物導電性基板を準備する。III族化合物導電性基板は、図4(A)に示されるように、例えば窒化ガリウム基板51であることができる。この窒化ガリウム基板の転位密度は、1×10cm−2以下である。窒化ガリウム基板51にアンモニア(NH)を用いて前処理を行う。この前処理の温度は、例えば、摂氏1100度であることができる。次いで、窒化ガリウム基板51上に窒化ガリウム(GaN)膜53を形成する。窒化ガリウム(GaN)膜53は、例えばn導電型を有する。窒化ガリウム膜53は、例えば、有機金属気相成長装置を用いて成長される。成膜温度は、例えば、摂氏1150度である。その膜厚は、例えば、約2マイクロメートルである。
次いで、図4(B)に示されるように、窒化ガリウム膜53上に、第1のクラッド膜55を形成する。第1のクラッド膜55は、例えばIn0.01Ga0.99N半導体膜であることができ、このInGaN半導体膜はアンドープであることができる。その成膜温度は、例えば摂氏800度であることができる。その膜厚は、例えば15ナノメートルである。
この後に、III族窒化物半導体層を含む活性領域57をIII族化合物導電性基板上に形成する。活性領域57は、インジウム元素およびガリウム元素を含む窒化物半導体層を含んでおり、例えばInGaN半導体層を含むことができる。好適な実施例では、図4(C)に示されるように、活性領域57は、量子井戸構造を有することができる。この活性領域57は、井戸膜59およびバリア膜61を含むことができる。井戸膜59およびバリア膜61の各々は、InGaN半導体膜であることができる。井戸膜59は、例えばアンドープIn0.15Ga0.85N半導体膜であることができ、バリア膜61は、例えばアンドープIn0.01Ga0.99N半導体膜であることができる。この量子井戸構造では、これらの井戸膜59およびバリア膜61が交互に5周期の繰り返して形成される。例えば、井戸膜59の厚さは1.6ナノメートルであることができ、バリア膜61の厚さは15ナノメートルであることができる。井戸膜59およびバリア膜61の成膜温度は、例えば摂氏800度であることができる。
次いで、図5(A)に示されるように、活性領域57上に、第2のクラッド膜63を形成する。第2のクラッド膜63は、例えばIn0.01Ga0.99N半導体膜であることができ、このInGaN半導体膜はアンドープであることができる。その成膜温度は、例えば摂氏800度であることができる。その膜厚は、例えば15ナノメートルである。
この後に、図5(B)に示されるように、第2のクラッド膜63上に、第3のクラッド膜を形成する。第3のクラッド膜はp型導電性を示しており、例えばマグネシウムドーパントを含む。また、第3のクラッド膜は、III−V化合物半導体膜65である。III−V化合物半導体膜65は、例えば、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むことができる。この方法によれば、活性領域57を形成した後に、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜65を形成するので、第3のクラッド膜を形成する際に活性領域57内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。第3のクラッド膜の成膜温度は、例えば摂氏830度程度である。
好適な実施の形態では、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜65は、摂氏1000度以下の温度で形成することができる。これ故に、この第1のIII−V化合物半導体膜65を形成する際に、インジウム元素を含む活性領域57が劣化することがない。
III−V化合物半導体膜65は、摂氏700度以上の温度で形成されることができる。この方法によれば、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜65は、摂氏700度以上の温度で良好な結晶性を示す。その膜厚は、例えば20ナノメートル(nm)であることができる。
以上の工程によれば、インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑えることができる窒化物半導体素子を製造可能なエピタキシャル基板E1が提供される。
この後に、図5(C)に示されるように、第3のクラッド膜上に、コンタクト膜67を形成する。コンタクト膜67は、p型導電性を示すIII−V化合物半導体であり、例えばマグネシウムドーパントを含むIn0.01Ga0.99N半導体で形成することができる。また、コンタクト膜67の半導体は、第3のクラッド膜の半導体のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有しており、第3のクラッド膜と同じく、摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成されることができる。
以上の工程によれば、インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑えることができる窒化物半導体素子を製造可能なエピタキシャル基板E2が提供される。また、転位欠陥の少ない窒化ガリウム基板を用いるので、低温でマグネシウムをドープしてもピットの発生が少なく、素子寿命の長い窒化物半導体素子が提供される。
この後に、アノード電極のための電極膜をコンタクト膜67上に形成する。カソード電極のための電極膜を基板の裏面51上に形成する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子を製造する方法が提供される。
図6(A)および図6(B)はこの実施の形態の一変形例を示す図面である。
この方法では、図6(A)に示されるように、第2のクラッド膜63上に、第3のクラッド領域71を形成する。第3のクラッド領域71は、井戸膜73およびバリア膜75を含む。井戸膜73は、インジウム元素およびガリウム元素を少なくとも含むIII族窒化物半導体から成り、例えばIn0.01Ga0.99N半導体膜であることができる。また、バリア膜75は、インジウム、ガリウム、アルミニウムおよび窒素を少なくとも含むIII−V化合物半導体から成り、例えばIn0.02Al0.32Ga0.66N半導体膜であることができる。この量子井戸構造では、これらの井戸膜73およびバリア膜75が交互に5周期の繰り返して形成される。例えば、井戸膜73の厚さは2ナノメートルであることができ、バリア膜75の厚さは2ナノメートルであることができる。井戸膜73およびバリア膜75の成膜温度は、例えば摂氏830度であることができる。これ故に、第3のクラッド領域71を形成する際に活性領域57内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
好適な実施の形態では、インジウム元素、ガリウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜73、75は、摂氏1000度以下の温度で形成することができる。また、III−V化合物半導体膜73、75は、摂氏700度以上の温度で形成されることができる。
井戸膜73およびバリア膜75の少なくともいずれかは、マグネシウムといったp型ドーパントを含むことができる。
以上の工程によれば、インジウムを含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑えることができる窒化物半導体素子を製造可能なエピタキシャル基板E3が提供される。
この後に、図6(B)に示されるように、第3のクラッド領域71上に、コンタクト膜77を形成する。コンタクト膜77は、p型導電性を示すIII−V化合物半導体であり、例えばマグネシウムドーパントを含むIn0.01Ga0.99Nで形成されることができる。また、コンタクト膜77の半導体は、クラッド領域71の半導体のフォトルミネッセンスのピーク波長よりも大きいフォトルミネッセンスのピーク波長を有し、第3のクラッド領域と同じく摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で成長されることができる。
以上の工程によれば、インジウムを含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑えることができる窒化物半導体素子を製造可能なエピタキシャル基板E4が提供される。また、転位欠陥の少ない窒化ガリウム基板を用いるので、低温でマグネシウムをドープしてもピットの発生が少なく、素子寿命の長い窒化物半導体素子が提供される。
この方法によれば、活性領域57を形成した後に、インジウム元素、ガリウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜を形成するので、コンタクト膜を形成する際に活性領域57が劣化することがない。
図7(A)および図7(B)は該実施の形態の別の変形例を示す図面である。
この方法では、図7(A)に示されるように、第2のクラッド膜63上に、第3のクラッド膜81を形成する。第3のクラッド膜81は、p型導電性を示すIII−V化合物半導体であり、例えばマグネシウムドーパントを含む。また、第3のクラッド膜81は、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜であることができる。
好適な実施の形態では、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜81は、摂氏1000度以下の温度で形成することができる。また、III−V化合物半導体膜81は、摂氏700度以上の温度で形成されることができる。III−V化合物半導体膜は、Mgドープp型In0.05Al0.25Ga0.80N半導体(バンドギャップ:3.7eV)からなることができ、その膜厚は、例えば20ナノメートル(nm)であることができる。
以上の工程によれば、インジウムを含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子を製造できるエピタキシャル基板E5が提供される。
この後に、図7(B)に示されるように、第3のクラッド領域81上に、コンタクト膜83を形成する。コンタクト膜83は、井戸膜85およびバリア膜87を含む。井戸膜85は、少なくともインジウム元素およびガリウム元素を含むIII族窒化物半導体から成り、例えばIn0.01Ga0.99N半導体膜であることができる。また、バリア膜87は、インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体から成り、例えばIn0.02Al0.07Ga0.91N半導体膜であることができる。この量子井戸構造では、これらの井戸膜85およびバリア膜87が交互に12周期の繰り返して形成される。例えば、井戸膜85の厚さは2ナノメートルであることができ、バリア膜87の厚さは2ナノメートルであることができる。井戸膜85およびバリア膜87の成膜温度は、例えば摂氏830度であることができる。コンタクト層83を形成する際に活性領域57内のIII族窒化物半導体層が劣化することがない。
好適な実施の形態では、インジウム元素、ガリウム元素および窒素元素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜85、87は、摂氏1000度以下の温度で形成することができる。また、III−V化合物半導体膜85、87は、摂氏700度以上の温度で形成されることができる。
井戸膜85およびバリア膜87の少なくともいずれかは、マグネシウム元素といったp型ドーパントを含むことができる。
以上の工程によれば、インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層の劣化を抑える窒化物半導体素子を製造できるエピタキシャル基板E6が提供される。
以上説明したように、この方法によれば、活性領域57を形成した後に、インジウム、ガリウムおよび窒素を少なくとも含むIII−V化合物半導体膜を形成するので、コンタクト膜を形成する際に活性領域57が劣化することがない。また、転位欠陥の少ない窒化ガリウム基板を用いるので、マグネシウムを低温でドープしてもピットの発生が少なく、素子寿命の長い窒化物半導体素子が提供される。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。例えば、窒化物半導体素子は、半導体発光素子、半導体受光素子であることができ、これらに限定されることなく、半導体電子デバイスであってもよい。半導体発光素子としては、例えば、レーザダイオード、発光ダイオード等であることができる。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1(A)は、第1の実施の形態に係る窒化物半導体素子を示す図面である。図1(B)は、第1の実施の形態の一変形例の窒化物半導体素子を示す図面である。 図2(A)は、本発明の第2の実施の形態に係る窒化物半導体素子を示す図面である。図2(B)は、この窒化物半導体素子の一変形例を示す図面である。図2(C)は、この窒化物半導体素子の別の変形例を示す図面である。 図3(A)は、本発明の第3の実施の形態に係る窒化物半導体素子を示す図面である。図3(B)は、この窒化物半導体素子の一変形例を示す図面である。図3(C)は、この窒化物半導体素子の別の変形例を示す図面である。 図4(A)、図4(B)および図4(C)は、第4の実施の形態に係る窒化物半導体素子を形成する方法の工程を示す図面である。 図5(A)、図5(B)および図5(C)は、この実施の形態に係る窒化物半導体素子を形成する方法の工程を示す図面である。 図6(A)および図6(B)はこの実施の形態の一変形例を示す図面である。 図7(A)および図7(B)は該実施の形態の別の変形例を示す図面である。
符号の説明
1、1a、1b…窒化物半導体素子、3…III族窒化物基板、7…III族窒化物半導体層、9…量子井戸構造、9a…井戸層、9b…バリア層、11…第1のクラッド層、13…第2のクラッド層、15…III族窒化物半導体層、17…コンタクト層、2、2a、2b…窒化物半導体素子、25、25a、25b…半導体領域、27、31、35…井戸層、29、33、37…バリア層、18、18a、18b…コンタクト層、39、43、47…バリア層、41、45、49…井戸層、51…窒化ガリウム基板、53…窒化ガリウム膜、55…第1のクラッド膜、57…活性領域、59…井戸膜、61…バリア膜、
63…第2のクラッド膜、65…III−V化合物半導体膜、67…コンタクト膜、71…第3のクラッド領域、73…井戸膜、75…バリア膜、77…コンタクト膜、81…第3のクラッド膜、83…コンタクト膜、85…井戸膜、87…バリア膜

Claims (10)

  1. III族窒化物基板と、
    インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みクラッド層のための半導体領域と、
    インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を含んでおり前記III族窒化物基板と前記第1のIII−V化合物半導体層との間に設けられた活性領域と、
    p型のInGaN層からなるコンタクト層と、
    前記クラッド層及び前記コンタクト層と前記活性領域との間に設けられた別のクラッド層と
    を備え、
    前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、
    前記別のクラッド層はInGaN層からなり、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、
    前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、
    前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている、窒化物半導体素子。
  2. III族窒化物基板と、
    第1のInX1AlY1Ga1−Y1−X1N井戸層(0<X1<1、0≦Y1<1、0<X1+Y1<1)および第2のInX2AlY2Ga1−Y2−X2Nバリア層(0<X2<1、0≦Y2<1、0<X2+Y2<1)を含む量子井戸領域と、
    インジウム、ガリウム、アルミニウムおよび窒素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みクラッド層のための半導体領域と、
    p型のInGaN層からなるコンタクト層と、
    前記クラッド層および前記コンタクト層と前記量子井戸領域との間に設けられた別のクラッド層と
    を備え、
    前記量子井戸領域は、前記III族窒化物基板と前記半導体領域との間に設けられ、
    前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、
    前記別のクラッド層はInGaN層からなり、
    前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、
    前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている、窒化物半導体素子。
  3. III族窒化物基板と、
    インジウム元素、ガリウム元素、アルミニウム元素および窒素元素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みコンタクト層のための半導体領域と、
    インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を含んでおり前記III族窒化物基板と前記第1のIII−V化合物半導体層との間に設けられた活性領域と、
    p型のInAlGaN層からなるクラッド層と、
    前記クラッド層及び前記コンタクト層と前記活性領域との間に設けられた別のクラッド層と
    を備え、
    前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、
    前記別のクラッド層はInGaN層からなり、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、
    前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、
    前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている、窒化物半導体素子。
  4. III族窒化物基板と、
    第1のInX1AlY1Ga1−Y1−X1N井戸層(0<X1<1、0≦Y1<1、0<X1+Y1<1)および第2のInX2AlY2Ga1−Y2−X2Nバリア層(0<X2<1、0≦Y2<1、0<X2+Y2<1)を含む量子井戸領域と、
    インジウム、ガリウム、アルミニウムおよび窒素を少なくとも含む第1のIII−V化合物半導体層を含みコンタクト層のための半導体領域と、
    p型のInAlGaN層からなるクラッド層と、
    前記クラッド層および前記コンタクト層と前記量子井戸領域との間に設けられた別のクラッド層と
    を備え、
    前記量子井戸領域は、前記III族窒化物基板と前記半導体領域との間に設けられ、
    前記コンタクト層は前記クラッド層上に設けられ、
    前記別のクラッド層はInGaN層からなり、
    前記半導体領域は、量子井戸構造を有しており、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、
    前記半導体領域は、さらに第2および第3のIII−V化合物半導体層を含み、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている、窒化物半導体素子。
  5. 前記コンタクト層上に設けられた電極と、
    前記GaN基板の裏面に設けられた別の電極と
    を更に備え、
    前記GaN基板は導電性を有する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の窒化物半導体素子。
  6. 窒化物半導体素子を形成する方法であって、
    インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、
    前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、クラッド層を成長する工程と、
    前記クラッド層上に別のクラッド層を成長する工程と、
    前記別のクラッド層上にIII族窒化物半導体コンタクト層を成長する工程と
    を備え、
    前記別のクラッド層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、
    前記III族窒化物半導体コンタクト層はInGaN層を有し、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板であり、
    前記クラッド層、前記別のクラッド層及び前記III族窒化物半導体コンタクト層は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている、方法。
  7. 窒化物半導体素子を形成する方法であって、
    インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、
    前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、InGaNからなるIII−V化合物半導体層、III族窒化物半導体クラッド層およびIII族窒化物半導体コンタクト層を含む半導体領域を形成する工程と
    を備え、
    前記III族窒化物半導体クラッド層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、
    前記III族窒化物半導体コンタクト層はInGaN層を有し、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板であり、
    前記半導体領域は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記半導体領域の少なくとも一部分はマグネシウムでドープされている、方法。
  8. 窒化物半導体素子を形成する方法であって、
    インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、
    前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、クラッド層を成長する工程と、
    前記クラッド層上に別のクラッド層を成長する工程と、
    前記別のクラッド層上にIII族窒化物半導体コンタクト層を成長する工程と
    を備え、
    前記III族窒化物半導体コンタクト層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、
    前記別のクラッド層はInAlGaN層を有し、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板であり、
    前記クラッド層、前記別のクラッド層及び前記III族窒化物半導体コンタクト層は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層および前記第2のIII−V化合物半導体層の少なくとも一層は、マグネシウムでドープされている、方法。
  9. 窒化物半導体素子を形成する方法であって、
    インジウム元素を含むIII族窒化物半導体層を有する活性領域をIII族窒化物基板上に形成する工程と、
    前記活性領域をIII族窒化物基板上に形成した後に、InGaNからなるIII−V化合物半導体層、III族窒化物半導体クラッド層およびIII族窒化物半導体コンタクト層を含む半導体領域を形成する工程と
    を備え、
    前記III族窒化物半導体コンタクト層は、第1、第2及び第3のIII−V化合物半導体層を有し、
    前記III族窒化物半導体クラッド層はInAlGaN層を有し、
    前記III族窒化物基板は貫通転位密度1×10 cm −2 以下のGaN基板を含み、
    前記半導体領域は摂氏700度以上摂氏1000度以下の温度で形成され、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、前記第2のIII−V化合物半導体層と前記第3のIII−V化合物半導体層との間に設けられており、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、量子井戸構造の井戸層であり、
    前記第1のIII−V化合物半導体層は、量子井戸構造のバリア層であり、
    前記第2および第3のIII−V化合物半導体層の各々は、InGaN半導体から成り、
    前記第1のIII−V化合物半導体層はInAlGaN半導体から成り、
    前記半導体領域の少なくとも一部分はマグネシウムでドープされている、方法。
  10. 前記III族窒化物半導体コンタクト層上にアノード電極のための電極を形成する工程を更に備える、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載された方法。
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