JP2006135001A - 半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 GaInN混晶層などのインジウム含有層に含まれるインジウム組成比を大きくすると共に結晶品質を高めることができ、特性を向上させることができる半導体素子を提供する。
【解決手段】 基板10の一面側に、低温バッファ層11,第1中間層21,極性反転層20,第2中間層22,n側コンタクト層31,n型クラッド層32,第1ガイド層33,活性層34,第2ガイド層35,p型クラッド層36およびp側コンタクト層37が順に積層されている。極性反転層20は、例えばGaNにより構成され、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転されている。第2中間層22より上部(p側コンタクト層37まで)がN極性となり、活性層34は、Ga極性の層上に形成された場合に比べて、インジウム組成比が高く結晶品質の高いものとなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、GaInN混晶などよりなるインジウム(In)含有層を有する半導体素子およびその製造方法に関する。
GaInN混晶は、直接遷移の半導体材料であると共に、禁制帯幅が0.8〜3.2eVにわたっているという特徴を有している。したがって、GaInN混晶は、発光波長λ=360〜1550nmの発光素子の構成材料として注目されており、既に、青色および緑色の発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)、紫外および青色の半導体レーザ(LD;Laser Diode )が実用化されている。現在は、これらの発光素子の発光波長を広げることを目的として研究開発が行われているが、より長い発光波長のLEDやLDを実現するためには、より高いインジウム組成比を有するGaInN混晶半導体が必要である。なお、従来、LEDでは、発光波長500nm以上の緑色LEDより長波長領域においては発光効率の低下が顕著であり、このときのインジウム組成比は20%以上に相当する。また、LDでは、460nm以上の長い発振波長のものは研究レベルでも実現されておらず、このときのインジウム組成比は16%程度である。
特開2001−148532号公報 特開2001−267692号公報
しかしながら、高インジウム組成比のGaInN混晶層をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属気相成長)法またはMBE(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシ)法で成長させると、その光学的特性は、インジウム組成比が大きくなるに従い、急激に低下する。なぜなら、GaInN混晶のインジウム組成比を大きくするには、成長温度を下げることにより、蒸発しやすいインジウムを高効率で結晶に取り込むことが有効であるが、成長温度を下げると同時に、結晶中に非発光のインジウム金属やインジウムリッチGaInN混晶が形成され、発光効率が極端に低下してしまうからである。この問題を解決するには、より高い成長温度を維持しながら、インジウムの取り込み効率を上げることのできる結晶成長技術を確立することが求められている。
ちなみに、例えば特許文献1では、p側電極直下のp型GaNよりなるコンタクト層の途中にマグネシウム(Mg)を添加することにより、GaN結晶の極性をGa極性からN極性に反転し、これによりp側電極とコンタクト層との接触抵抗を低減するようにしている。また、例えば特許文献2には、転位を低減するため、凹凸パターンを有する下地をGaN層により被覆して平坦化する場合において、GaN層にマグネシウム(Mg)を添加することにより横方向成長速度を大きくし、短時間に平坦化することが記載されている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、GaInN混晶層などのインジウム含有層に含まれるインジウム組成比を大きくすると共に結晶品質を高めることができ、特性を向上させることができる半導体素子、および、高い成長温度を維持しながらインジウム含有層へのインジウムの取り込み効率を上げることのできる半導体素子の製造方法を提供することにある。
本発明による半導体素子は、基板と、基板の一面側に設けられると共に3B族元素のうちの少なくともガリウム(Ga)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体により構成され、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性が反転してなる極性反転層と、極性反転層の基板と反対側に設けられると共に3B族のうちの少なくともインジウム(In)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体よりなるインジウム含有層とを備えたものである。
本発明による半導体素子の製造方法は、基板の一面側に、3B族元素のうちの少なくともガリウム(Ga)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体に不純物としてマグネシウム(Mg)を添加して極性を反転させることにより極性反転層を形成する工程と、極性反転層の基板と反対側に、3B族のうちの少なくともインジウム(In)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体よりなるインジウム含有層を形成する工程とを含むようにしたものである。
本発明の半導体素子によれば、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転した極性反転層を設けるようにしたので、極性反転層より上部(すなわち、極性反転層の基板とは反対側)の層をN極性とすることができる。よって、インジウム含有層を、Ga極性の層上に形成された場合に比べて、インジウム組成比が高く結晶品質の高いものとすることができ、このインジウム含有層をLDの活性層またはLEDの発光層として用いることにより、緑色や赤色のLED,緑色LDなど、より長波長で発光する高性能な発光素子を実現することができる。
本発明の半導体素子の製造方法によれば、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転した極性反転層を設けるようにしたので、極性反転層より上部の層をN極性で成長させることができる。よって、従来のようにGa極性の層上にインジウム含有層を形成する場合に比べて、インジウムの取り込み効率を高めることができる。その結果、インジウム含有層を成長させる際の基板の温度(成長温度)を高くしても、インジウムの取り込み効率を高くすることができる。
本発明の半導体素子、または本発明の半導体素子の製造方法は、特に、インジウム含有層に含まれるインジウム組成比が10%以上である場合に好適である。なお、インジウム含有層に含まれるインジウム組成比が10%またはそれ未満と低い場合には、Ga極性の層上に形成されたインジウム含有層を活性層として用いた場合でも、問題ない発光特性が得られる。
特に、極性反転層をAlGaN混晶により構成すれば、極性反転層に含まれるマグネシウム濃度を低くしても極性反転を起こさせることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る半導体レーザの断面構成を表すものである。この半導体レーザは、例えば、基板10の一面側に、低温バッファ層11,第1中間層21,極性反転層20,第2中間層22,n側コンタクト層31,n型クラッド層32,第1ガイド層33,活性層34,第2ガイド層35,p型クラッド層36およびp側コンタクト層37が順に積層された構成を有している。基板10は、例えば積層方向の厚さ(以下、単に厚さという。)が80μmのサファイア(Al2 3 )により構成され、低温バッファ層11ないしp側コンタクト層37は、基板10のc面に形成されている。
低温バッファ層11は、例えば、厚みが30nm程度であり、GaNにより構成されている。
第1中間層21は、例えば、GaNにより構成されている。第1中間層21の厚みは、例えば2μm程度であることが好ましい。この程度の厚みで貫通転位密度が安定するからである。
極性反転層20は、例えば、厚みが100nmないし1μm程度であり、短周期型周期律表における3B族元素のうちの少なくともガリウム(Ga)と短周期型周期律表における5B族元素のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体、具体的には、GaNにより構成されている。
また、極性反転層20は、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転している。これにより、この半導体レーザでは、第2中間層22よりも上部(p側コンタクト層37まで)をN極性とし、活性層34のインジウム組成比を高めると共に結晶品質を向上させることができるようになっている。極性反転層20に含まれるマグネシウム濃度は、例えば1×1019cm-3ないし1×1021cm-3であることが好ましい。
第2中間層22は、例えば、厚さが100nmであり、GaNにより構成されている。
n側コンタクト層31は、例えば、厚さが5μmであり、n型不純物としてケイ素(Si)を添加したn型GaNにより構成されている。n型クラッド層32は、例えば、厚さが1.3μmであり、n型不純物としてケイ素を添加したn型AlGaN混晶により構成されている。第1ガイド層33は、例えば、厚さが50nmであり、GaNにより構成されている。
活性層34は、例えば、厚さが30nm程度であり、全体としてGaInN混晶により構成されている。すなわち、活性層34は、インジウム含有層となっている。具体的には、活性層34は、例えば、組成の異なるGax In1-x N(但し、x≧0)混晶よりなる障壁層と井戸層とを交互に積層した多重量子井戸構造を有している。活性層34の量子井戸中に含まれるインジウム組成比は例えば10%以上であることが好ましく、特に緑色など長波長の発光を得るためには例えば20%以上であることが好ましい。
第2ガイド層35は、例えば、厚さが50nmであり、GaNにより構成されている。p型クラッド層36は、例えば、厚さが0.5μmであり、p型不純物としてマグネシウムを添加したp型AlGaN混晶により構成されている。p側コンタクト層37は、例えば、厚さが0.1μmであり、p型不純物としてマグネシウムを添加したp型GaNにより構成されている。
p側コンタクト層37上には、p側電極41が形成されている。このp側電極41は、例えば、p側コンタクト層37の側からパラジウム(Pd),白金(Pt)および金(Au)が順次積層された構造を有しており、p側コンタクト層37と電気的に接続されている。p側電極41は、また、電流狭窄をするように帯状に延長されており、p側電極41に対応する活性層34の領域が発光領域となっている。一方、n側コンタクト層31上には、n側電極42が形成されている。n側電極42は、例えば、チタン(Ti),白金(Pt)および金(Au)が順次積層された構造を有しており、n側コンタクト層31と電気的に接続されている。
なお、この半導体レーザでは、例えばp側電極41の長さ方向において対向する一対の側面が共振器端面となっており、この一対の共振器端面に図示しない一対の反射鏡膜がそれぞれ形成されている。これら一対の反射鏡膜のうち一方の反射鏡膜の反射率は低くなるように、他方の反射鏡膜の反射率は高くなるようにそれぞれ調整されている。これにより、活性層34において発生した光は一対の反射鏡膜の間を往復して増幅され、一方の反射鏡膜からレーザビームとして出射するようになっている。
この半導体レーザは、例えば、次のようにして製造することができる。
図2は、その製造方法を工程順に表すものである。まず、図2(A)に示したように、例えば、厚さ400μm程度のサファイアよりなる基板10を用意し、この基板10を通常水素中で例えば1050℃程度の温度でサーマルクリーニングしたのち、基板10の例えばc面に、例えばMOCVD法により、例えば500℃程度で、上述した厚みおよび材料よりなる低温バッファ層11を形成する。
次いで、基板10の温度を例えば1000℃に昇温し、同じく図2(A)に示したように、低温バッファ層12上に、例えばMOCVD法により、上述した厚みおよび材料よりなる第1中間層21および極性反転層22を順に形成する。極性反転層22を成長させる際には、不純物としてマグネシウム(Mg)を添加することにより、極性をGa極性からN極性に反転させる。
続いて、同じく図2(A)に示したように、極性反転層20上に、例えばMOCVD法により、上述した厚みおよび材料よりなる第2中間層22,n側コンタクト層31,n型クラッド層32および第1ガイド層33を順に成長させる。
そののち、同じく図2(A)に示したように、キャリアガスを水素から窒素に変更し、基板10の温度を例えば700℃程度まで下げて、例えばMOCVD法により、組成の異なるGaInN混晶よりなる障壁層および井戸層を交互に成長させることにより、GaInN混晶よりなる活性層34を形成する。ここでは、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転した極性反転層20を設けたので、第2中間層22より上部(p側コンタクト層37まで)をN極性で成長させることができる。GaInN混晶よりなる活性層34を成長する際、Ga極性の層上に形成するよりもN極性の層上に形成するほうが、インジウム原子の取り込み効率を上げることが可能である。よって、基板10の温度(成長温度)を高くしても活性層34へのインジウムの取り込み効率が高くなる。
これに対して、従来では、前述のようにGaInN混晶よりなる活性層の成長温度を低くすることにより、蒸発しやすいインジウムの取り込み効率を高めるようにしていた。しかし、活性層の成長温度を低くすればするほど、インジウム組成比は高まるが、結晶中に非発光のインジウム金属やインジウムリッチGaInN混晶が形成され、結晶性が低下してしまうという問題が生じていた。
活性層34を形成したのち、同じく図2(A)に示したように、上述した厚みおよび材料よりなる第2ガイド層35を形成する。続いて、キャリアガスを窒素から水素に変更し、基板10の温度を例えば1000℃程度まで上げて、第2ガイド層35の上に、例えばMOCVD法により、上述した厚みおよび材料よりなるp型クラッド層36およびp側コンタクト層37を順次成長させる。
p側コンタクト層37を成長させたのち、例えば、p側コンタクト層37の上にレジストよりなる図示しないマスクを選択的に形成し、このマスクを利用してp側コンタクト層37,p型クラッド層36,第2ガイド層35,活性層34,第1ガイド層33,n型クラッド層32およびn側コンタクト層31の一部を順次エッチングして、図2(B)に示したように、n側コンタクト層31を表面に露出させる。続いて、チタン(Ti),白金(Pt)および金(Au)を順次蒸着してn側電極42を形成する。また、パラジウム(Pd),白金(Pt)および金(Au)を順次蒸着してp側電極41を形成する。
p側電極41を形成したのち、基板10を例えば80μm程度の厚さとなるように研削する。基板10を研削したのち、所定の大きさに整え、p側電極41の長さ方向において対向する一対の共振器端面に図示しない反射鏡膜を形成する。これにより、図1に示した半導体レーザが完成する。
なお、上述の製造方法により実際に基板10上に極性反転層20を形成し、第1中間層21および第2中間層22の極性をCBED(Convergent Beam Electron Diffraction;収束電子線回折)により調べた。図3(A)は第2中間層22のCBED結果、図3(B)は第1中間層21のCBED結果をそれぞれ表すものであり、図3(C)は第1中間層21,極性反転層20および第2中間層22の断面のTEM(Transmission Electron Microscope;透過電子顕微鏡)写真である。図3(A)および図3(B)から分かるように、第1中間層21はGa極性、第2中間層23はN極性となっており、極性反転層20の極性がGa極性からN極性に反転していることが確認された。また、第2中間層22において、光デバイスの特性を大きく低下させる新たな貫通転位は形成されていなかった。なお、第1中間層21および第2中間層22は、図3(C)に示したように三角形の微小欠陥を有していた。これらの微小欠陥は、第1中間層21では逆ピラミッド形であるのに対して、第2中間層22では第1中間層21とは逆向きのピラミッド形になっていた。このことから、微小欠陥の内部の極性は母相の極性に対して反転していると考えられた。
この半導体レーザでは、n側電極42とp側電極41との間に所定の電圧が印加されると、活性層34に電流が注入され、電子−正孔再結合により発光が起こる。この光は、図示しない反射鏡膜により反射され、その間を往復しレーザ発振を生じ、レーザビームとして外部に出射される。ここでは、マグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転した極性反転層20が設けられているので、第2中間層22より上部(p側コンタクト層37まで)がN極性となっており、GaInN混晶よりなる活性層34のインジウム組成比が高くなっている。よって、より長波長の発光が得られる。また、活性層34が高い成長温度で形成され、結晶品質が良くなっている。よって、特性が向上する。
このように本実施の形態では、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転した極性反転層20を設けるようにしたので、第2中間層22より上部(p側コンタクト層37まで)をN極性とすることができる。よって、活性層34のインジウム組成比を高めると共に結晶品質を向上させることができ、緑色など、より長波長で発光する高性能な半導体レーザを実現することができる。
また、本実施の形態の製造方法では、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性がGa極性からN極性に反転した極性反転層20を設けるようにしたので、第2中間層22より上部(p側コンタクト層37まで)をN極性で成長させることができる。よって、従来のようにGa極性の層上に形成する場合に比べて、活性層34へのインジウムの取り込み効率を高めることができる。その結果、活性層34を成長させる際の基板10の温度(成長温度)を高くしても、インジウムの取り込み効率を高くすることが可能になる。
また、極性反転層20を形成する際に、基板10の面内でマグネシウム濃度を変化させることにより、局所的に極性反転層20の極性を反転させることも可能である。このように局所的に極性反転させた極性反転層20の上に素子を形成することにより、活性層34内に局所的にインジウム組成比の異なる領域を形成することができる。これを応用すれば、例えば、一つの基板10上にRGB3色のLEDを作製することなども可能となる。
なお、本実施の形態では基板10としてサファイア基板を用いる場合について示したが、基板10はGaN,SiC,ZnOまたはZrB2 など他の材料により構成されたものでもよい。
〔変形例〕
図4は、本発明の変形例に係る半導体レーザの構成を表すものである。この半導体レーザは、極性反転層20をAlGaN混晶により構成することにより極性反転を起こしやすくしたことを除いては、上記実施の形態の半導体レーザと同様である。よって、対応する構成要素には同一の符号を付して説明する。
低温バッファ層11と極性反転層20との間には、基板10側から順に、GaNよりなる第1中間層23およびAlGaN混晶よりなる第2中間層24が順に積層されている。
極性反転層20は、上述したようにp型AlGaN混晶により構成されている。これにより、この半導体レーザでは、極性反転層20に含まれるマグネシウム濃度を低くしても極性反転を起こしやすくすることができるようになっている。
極性反転層20に含まれるアルミニウム(Al)組成比xは、例えば0<x≦0.2であることが好ましい。極性反転層20に含まれるマグネシウム濃度は、例えば1×1019cm-3ないし1×1021cm-3であることが好ましい。
極性反転層20とn側コンタクト層31との間には、AlGaN混晶よりなる第3中間層25およびGaNよりなる第4中間層26が順に積層されている。なお、第4中間層26は必ずしも設けなくてもよく、例えば図5に示したように、第3中間層25の厚さを大きくして第4中間層26を設けないようにしてもよい。
この半導体レーザは、上記実施の形態と同様にして製造することができる。また、この半導体レーザの作用は、上記実施の形態と同様である。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚さ、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚さとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
また、上記実施の形態では、活性層34をGaInN混晶により構成するようにしたが、3B族元素のうちの少なくともインジウムと5B族元素のうちの少なくとも窒素とを含む他の窒化物系III−V族化合物半導体により構成するようにしてもよい。このような窒化物系III−V族化合物半導体としては、InNあるいはAlGaInN混晶などが挙げられる。
また、上記実施の形態では、半導体レーザの構成を具体的に挙げて説明したが、全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。
また、上記実施の形態では半導体レーザを例として説明したが、本発明は、半導体レーザ以外にも、発光ダイオードなどの他の半導体発光素子にも適用可能である。また、本発明により得られた高インジウム組成比のGaInN混晶層をトランジスタのチャネル層などに適用することも可能であり、これにより、高速電子素子を実現することができる。
本発明は、半導体レーザまたは発光ダイオードのみならず、フォトディテクタ(Photo Ditector;PD)などの他の光素子にも適用可能である。また、FET(Field Effect Transistor ;電界効果トランジスタ)等を含む電子素子にも適用することができる。更に、これらの光素子または電子素子を用いた集積素子に応用することができる。
本発明の一実施の形態に係る半導体レーザの構成を表す断面図である。 図1に示した半導体レーザの製造方法を工程順に表す断面図である。 図1に示した極性反転部の断面を表す写真である。 本発明の変形例に係る半導体レーザの構成を表す断面図である。 本発明の他の変形例に係る半導体レーザの構成を表す断面図である。
符号の説明
10…基板、11…低温バッファ層、20…極性反転層、21,23…第1中間層、22,24…第2中間層、25…第3中間層、26…第4中間層、31…n側コンタクト層、32…n型クラッド層、33…第1ガイド層、34…活性層、35…第2ガイド層、36…p型クラッド層、37…p側コンタクト層、41…p側電極、42…n側電極

Claims (12)

  1. 基板と、
    前記基板の一面側に設けられると共に3B族元素のうちの少なくともガリウム(Ga)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体により構成され、不純物としてマグネシウム(Mg)を含み極性が反転してなる極性反転層と、
    前記極性反転層の前記基板と反対側に設けられると共に3B族のうちの少なくともインジウム(In)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体よりなるインジウム含有層と
    を備えたことを特徴とする半導体素子。
  2. 前記インジウム含有層に含まれるインジウム組成比は10%以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
  3. 前記インジウム含有層はGaInN混晶により構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
  4. 前記極性反転層は、GaNにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
  5. 前記極性反転層は、AlGaN混晶により構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
  6. 前記基板はサファイア(Al2 3 ),SiCまたはGaNにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
  7. 基板の一面側に、3B族元素のうちの少なくともガリウム(Ga)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体に不純物としてマグネシウム(Mg)を添加して極性を反転させることにより極性反転層を形成する工程と、
    前記極性反転層の前記基板と反対側に、3B族のうちの少なくともインジウム(In)と5B族のうちの少なくとも窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導体よりなるインジウム含有層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  8. 前記インジウム含有層に含まれるインジウム組成比を10%以上とする
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造方法。
  9. 前記インジウム含有層をGaInN混晶により構成する
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造方法。
  10. 前記極性反転層を、GaNにより構成する
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造方法。
  11. 前記極性反転層を、AlGaN混晶により構成する
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造方法。
  12. 前記基板としてサファイア(Al2 3 ),SiCまたはGaNにより構成されたものを用いる
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造方法。
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