JP4465732B2 - 硬質ポリウレタンフォーム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は硬質ポリウレタンフォームに係り、特に、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、発泡剤、触媒及びその他の助剤を混合した配合液とをミキシングヘッドで混合して発泡させるエアレススプレー発泡で得られる硬質ポリウレタンフォームに関する。
【0002】
【従来の技術】
硬質ポリウレタンフォームは、断熱性及び自己接着性に優れることから、住宅、冷蔵庫等の断熱材として広く利用されている。
【0003】
これらの用途に用いられる硬質ポリウレタンフォームは、一般にポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合した配合液とをミキシングヘッドで混合して発泡させるエアレススプレー発泡で得られ、この方法であれば、施工対象物に直接吹き付け施工するという簡単な作業で、良好な硬質ポリウレタンフォームの断熱層を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
硬質ポリウレタンフォームにおいては、現在、主たる発泡剤として用いられているジクロロモノフルオロエタン(HCFC−141b)にはオゾン層破壊の問題がある。これに代る次世代の発泡剤として、オゾン層を破壊することのないハイドロフルオロカーボン(HFC)が候補に挙げられているが、一方で、このものは強い地球温暖化作用が問題となる。このようなことから、これらのフロン系発泡剤を用いることなく、発泡を行う技術の開発が一つの課題とされている。
【0005】
一方、水とイソシアネートとを反応させて生成する炭酸ガスを発泡剤として用いる方法も提案されているが、従来の硬質ポリウレタンフォームでは、泡化反応速度が遅いために、スプレーパタンが狭い、液ダレがあるなどの欠点があり、エアレススプレー発泡における重要な要素である施工性に劣る上に、作業性が施工環境温度に大きく影響され、作業の安定性に劣るという問題点がある。また、通常の密度範囲(25〜35kg/m3)ではフォームの寸法安定性が著しく劣り、商品化が困難であるという問題点もあった。
【0006】
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、発泡剤としてHCFC−141bやHFC等のフロン系発泡剤を全く使用しない完全水発泡の硬質ポリウレタンフォームであって、施工性、作業性、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、水、触媒及びその他の助剤を混合した配合液とをミキシングヘッドで混合し、ポリイソシアネート成分と水との反応で発生する炭酸ガスを発泡剤として発泡させるエアレススプレー発泡で得られる硬質ポリウレタンフォームであって、ポリオール成分100重量部に対する水の割合が3〜9重量部であり、ポリオール成分中にアクリロニトリルと酢酸ビニルとの共重合体を1.33〜5重量%含むことを特徴とする。
【0008】
配合液の含水率が上記範囲であり、かつ、全ポリオール成分中に所定量のアクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体を含む硬質ポリウレタンフォームであれば、完全水発泡の硬質ポリウレタンフォームであって、施工性、作業性、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームを実現することができる。
【0009】
本発明において、施工環境温度に影響を受けることなく、安定したスプレーパタンを得て良好な作業性のもとにフォーム形成するために、前記配合液の温度20℃における粘度は500cps以下であることが好ましい。
【0010】
また、反応速度を高めて施工性を向上させるために、ポリオール成分中に開始剤としてピペラジン及び/又はアミノアルキルピペラジンを用いたポリオールを含むことが好ましい。
【0011】
また、ポリイソシアネート成分としては、炭酸ガスを速やかに発生させてスプレー施工に必要な施工性を維持するために、水との親和性が高いイソシアネート成分を用いることが重要であり、該ポリイソシアネート成分は、当該ポリイソシアネート成分100重量部と水5重量部とをいずれも温度20℃で混合して得られた混合物の混合当初30分間の平均昇温速度(以下、単に「平均昇温速度」と称す。)が0.2〜3.0℃/minであるような、水との反応性の高いポリイソシアネート成分であることが好ましい。
【0012】
更に、フォームの寸法安定性を高めるために、該配合液及び該ポリイソシアネート成分はいずれも界面活性剤を含まず、これにより気泡のオープン化を図ることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
本発明において、発泡剤として用いる水の使用量が、ポリオール成分100重量部に対し3重量部よりも低いと、得られるフォームが高密度となりコストアップを招き実用的でない。この水の割合が9重量部よりも高いとフライアビリティーが顕著になり、エアレススプレー発泡の施工に当り、躯体面との接着性が低下する他、フォームの収縮傾向が顕著になるなど、好ましくない。従って、水の使用量はポリオール成分100重量部に対して3〜9重量部、好ましくは4〜7重量部とする。
【0015】
本発明において、ポリオール成分中のアクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体には、フォームのセルの一部を連続気泡化する作用があり、フォームの収縮を抑制することに効果を発揮する。即ち、セル内の炭酸ガスはセル膜を透過し空気と置換しやすい性質を持つことから、独立気泡の割合が高いとフォームが収縮するという現象となって現れる。これに対して、アクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体を用いることで、フォームの独立気泡の割合を低くして炭酸ガスの空気置換によるフォームの収縮を防止することができる。このポリオール成分中のアクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体の割合が0.5重量%未満ではフォームの独立気泡の割合が増大し、フォームは収縮する傾向が顕著となる。この割合が5重量%より大きい場合には、アクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体が配合液中で安定して分散状態を保つことが難しくなり、短時間で沈降してしまい、配合液の貯蔵安定性に欠けるものとなる。ポリオール成分中のアクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体の割合は、好ましくは1.0重量%〜3.0重量%である。
【0016】
また、この配合液の粘度は、低温環境下で良好な霧化状態を保つには温度20℃で500cps以下であることが好ましく、この粘度が500cpsより大きいと環境温度が比較的高い場合(夏期)には問題がないが、低い場合(冬期)には霧化幅が狭くなり良好なスプレーパタンが得られない。特に、低温環境温度下でも良好な霧化幅を維持しようとする場合には、温度20℃において配合液の粘度は300cps以下であることが望ましい。
【0017】
また、本発明に係るポリオール成分中には、下記構造式(I)で表されるピペラジンや下記一般式(II)で表されるアミノアルキルピペラジンを開始剤とするポリオールを含むことが好ましい(なお、下記一般式(II)において、nは1以上の整数であり、好ましくは2〜3である。)。
【0018】
【化1】
Figure 0004465732
【0019】
即ち、スプレー発泡では高い活性が要求されるため、従来はエチレンジアミンやエタノールアミン、トリレンジアミンなどを開始剤として用い、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを開環付加重合させて得られるポリオールが用いられてきたが、炭酸ガスを発泡剤として利用する場合には、水とイソシアネートが反応して炭酸ガスを生成する反応が緩やかなため、この反応を促進するために、ポリオールにはより高い活性を持たせることが好ましい。そこで、通常は触媒として用いられるピペラジン或いはアミノアルキルピペラジンをポリオールの開始剤とすることで、ポリオールとイソシアネートとからウレタン結合を生成する樹脂化反応、水とイソシアネートとから炭酸ガスを生成する泡化反応を速やかに進めることができる。特に、ピペラジン系化合物は泡化作用が強いので、水を発泡剤とする場合にも、速やかな炭酸ガス発生作用が期待でき、スプレー施工には有効である。
【0020】
このようなピペラジンやアミノアルキルピペラジンを開始剤としてエチレンオキサイド(EO)やプロピレンオキサイド(PO)を開環付加重合させて得られるポリオールの全ポリオール成分中の割合は、20〜90重量%であることが好ましい。この割合が20重量%未満では、この特定の開始剤を用いたポリオールを配合することによる反応の促進効果が十分に得られず、90重量%を超えると反応が速くなり独立気泡傾向が強くなり、好ましくない。
【0021】
本発明において用いるポリイソシアネート成分は、炭酸ガスを速やかに発生させてスプレー施工に必要な施工性を維持するために、水との親和性が高いイソシアネート成分を用いることが好ましい。本発明では、水と混合した場合の平均昇温速度により、このポリイソシアネート成分の親水性を定量化した。即ち、通常のポリイソシアネートは水と混合しても殆ど発熱しない。平均昇温速度が0.2℃/min未満の通常のポリイソシアネートでは反応が遅くなり、特にスプレー施工するときの環境温度が低い場合には良好なスプレーパタンが得られず、発泡速度が遅くなるなどの不具合を生じる。平均昇温速度が3.0℃/minより大きい場合には、ポリイソシアネートの液表面が大気中の水分と反応して固化し易くなり、安定性が悪化して実使用に耐えられなくなる。従って、用いるポリイソシアネート成分の平均昇温速度は0.2〜3.0℃/min、特に0.3〜2.5℃/minであることが好ましい。
【0022】
本発明において、ポリイソシアネート成分としては、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート等の脂環族系ポリイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート類等の1種又は2種以上を使用することができ、上述のような水との親和性に優れたポリイソシアネート成分は、例えば粗製ジフェニルメタンジイソシアネートで言えば、ベンゼン環の周囲を親水性の高い基で置換する、或いはベンゼン環間のアルキレン部分に親水性の高い変性基を導入することにより実現することができる。なお、ポリイソシアネート成分のイソシアネート指数は100〜200であることが好ましい。
【0023】
本発明では、また、整泡剤にウレタンフォーム製造用として効果のある界面活性剤を一切使用しないことにより、気泡のオープン化、即ち、セルの連続気泡化を図り易くして、フォームの寸法安定性を向上させることができる。
【0024】
即ち、本発明に係るスプレー発泡で要求される高い反応系のもとでは、通常は気泡のオープン化を図ることが難しく、市販の破泡性の整泡剤を用いても効果は限定される。フォームの寸法安定性をより重視する場合には、むしろ整泡剤としての界面活性剤を一切使用しないことで効果を得ることができきる。
【0025】
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、上述した条件を満たすようにポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、水、触媒及びその他の助剤を混合した配合液とをミキシングヘッドで混合して吹き付け発泡させることにより製造される。
【0026】
本発明で使用されるその他の原料については、以下に示す通りである。
【0027】
(1) ポリオール成分
アクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体及びピペラジン又はアミノアルキルピペラジンを開始剤とするポリオール以外のポリオール成分としては、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、シュークローズなどの多価アルコールを主体としたポリエーテル又はポリエステルの1種又は2種以上を使用することができる。
【0028】
なお、本発明に係るポリオール成分の水酸基価は250〜350mg−KOH/gであることが好ましい。
【0029】
(2) 触媒
触媒としては、トリエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン等のアミン触媒や、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸鉛、スタナスオクトエート、オクチル酸カリウム(2−エチルヘキシル酸カリウム)、酢酸カリウムなどの有機金属系触媒の1種又は2種以上を使用することができる。
【0030】
(3) 発泡剤
水を添加し、水とイソシアネート成分との尿素化反応で生成する炭酸ガスを発泡剤とする。
【0031】
また、本発明においては、上記以外の任意の成分、例えば難燃剤、充填剤等も本発明の目的を妨げない範囲で使用することができる。また、必要に応じて、汎用の整泡剤を用いても良い。
【0032】
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、発泡剤としての水、触媒及びその他の助剤を所定量のアクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体を含むポリオール成分、好ましくは更に開始剤としてピペラジン又はアミノアルキルピペラジンを含むポリオール成分に混合した配合液と、ポリイソシアネート成分、好ましくは、前述の平均昇温速度を満たす親水性のポリイソシアネート成分とを前記配合液の水重量部数を満たすように、好ましくは、界面活性剤の不存在下で、30〜50℃でミキシングヘッドを用いて混合し、施工対象面に吐出圧力40〜80kg/cm2で吹き付け、所定の厚さとなるまで吹き付けを繰り返して発泡させることにより製造することができる。
【0033】
このようにして製造される本発明の硬質ポリウレタンフォームは、特に、後述の実施例の方法で測定されるフォームの独立気泡率が10〜50%であることが好ましい。
【0034】
【実施例】
以下に実験例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0035】
実験例1
下記3種類のポリイソシアネート成分1〜3を準備し、下記方法に従って、その親水性及び安定性の評価を行った。
【0036】
Figure 0004465732
[親水性]
容積500ccのビーカーにいずれも液温20℃のイソシアネート成分200gと水10gを採り、十分攪拌した後熱伝対を挿入し、攪拌30分後の混合物の温度を測り、平均昇温速度を求めた。このときの混合液の状態と平均昇温速度を表1に示す
【0037】
【表1】
Figure 0004465732
【0038】
[安定性]
容積200ccのビーカーに各イソシアネート成分を100g採り、温度22℃、相対湿度55%、及び、温度35℃、相対湿度85%に調整した恒温槽内にそれぞれ投入し、それぞれ一定の時間毎に試験体の状態を観察し、下記基準で評価して結果を表2,3に示した。
【0039】
<評価基準>
○:問題なし
△:液面に薄皮発生
×:液面全体が固化して使用不能
【0040】
【表2】
Figure 0004465732
【0041】
【表3】
Figure 0004465732
【0042】
表2,3より明らかなように、平均昇温速度が大きく、親水性の高いポリイソシアネートほど雰囲気中の水分と反応して固化し易い。
【0043】
実使用に際しては、開封したドラム缶にスプレー発泡機のエアーポンプを挿入してポリイソシアネート成分を吸い上げるので、ポリイソシアネート成分の保管状態は完全な密閉状態とは言えない。このような状況での実使用において、ポリイソシアネート2(汎用)は実際には問題なく使用できる実績があることから、安定性評価で同性状を示すポリイソシアネート1については問題なく使用できると考えられる。
【0044】
ポリイソシアネート3は可使時間が温度22℃、相対湿度55%では一日分の作業時間である8時間を超えていることから、使用は可能であるが、実際に使用できる温湿度条件は限定されるので、これを超えるの親水性は実用途上の十分な安定性を損なうので好ましくない。
【0045】
従って、表1〜3の結果から、ポリイソシアネート1〜3のうち、平均昇温速度0.6℃/minのポリイソシアネート1が最も好適であることがわかる。
【0046】
実施例1〜3、比較例1〜3
表4に示した配合処方に従って、まず配合液Aを調製した。また、実験例1で試料として用いたポリイソシアネート1,2を用意した。
【0047】
配合液Aに用いた原料は次の通りである。
Figure 0004465732
Figure 0004465732
エアレス混合タイプの高圧スプレー発泡機システムとしてガスマーモデルFF1600(ガスマー社製)を用い、配合液A及び表1に示す量のポリイソシアネートをメインポンプから圧送し、躯体(珪酸カルシウム板)に吹き付けて硬質ポリウレタンフォームを形成した。なお、表4に示す施工環境温度とし、躯体温度は環境温度と等しく設定し、発泡機における吐出液温は35℃で、エアポンプの空気圧は5kg/cm2とした。
【0048】
調製された粘度と、得られた硬質ポリウレタンフォームのコア密度や施工性等を、下記方法により調べ、結果を表4に示した。
【0049】
▲1▼ 配合液Aの粘度
B型粘度計を用いて20℃における粘度を測定した。
▲2▼ コア密度
JIS A9526に従って測定した。
▲3▼ 独立気泡の割合
ASTM D2856による。総厚味90〜100mmに積層した試験体より採取して測定した。
【0050】
▲4▼ 寸法変化率
総厚味90〜100mmになるよう積層したものから、コア部分を寸法50mm×50mm×50mmで裁断して採取したものを高湿熱環境下(温度50℃・湿度RH95%)に24時間投入し、前後の変化率を調べた。
【0051】
▲5▼ 自己接着性
JIS A 9526による。躯体面が接着した状態で縦50mm×横50mm×厚味30mmで裁断し、試験体の両面に接着剤を用いて金属治具を取り付け、10mm/minの一定速度で引張り、破壊荷重を求めた。
【0052】
▲6▼ スプレーパタン
躯体面から1mの位置から吐出しフォーム付着部分の径を測定し、径が40〜60cmのとき「良好」、40cm未満のとき「狭い」とした。
【0053】
▲7▼ 発泡性
各施工環境温度下(躯体も同温度)で吐出液温35℃で1秒間吹き付けてスプレー発泡させたときの液化速度(原料が発泡を開始して白色化するまでの時間)を測定。5秒以内を「良好」、5秒を超える場合を「遅い」とした。
【0054】
【表4】
Figure 0004465732
【0055】
表4より、本発明の硬質ポリウレタンフォームは、施工性、作業性に優れ、寸法精度も良好であることがわかる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の硬質ポリウレタンフォームによれば、発泡剤としてHCFC−141bやHFC等のフロン系発泡剤を全く使用しない完全水発泡の硬質ポリウレタンフォームにおける施工性や寸法精度の問題を、水使用量の最適化、所定量のアクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体を含むポリオール成分の適用といった条件を組み合わせることにより解決し、泡化速度が速く、スプレーパタンも安定して広く、施工性、作業性に優れ、しかも寸法精度も良好な硬質ポリウレタンフォームを提供することができる。
【0057】
請求項2によれば、施工環境温度の自由度が広く、作業性に優れた硬質ポリウレタンフォームが提供される。
【0058】
請求項3によれば、泡化反応をより一層促進して、より良好な施工性を得ることができる。
【0060】
請求項によれば、気泡のオープン化を図ることにより、寸法安定性をより一層高めることができる。

Claims (4)

  1. ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、水、触媒並びに難燃剤及び/又は整泡剤を混合した配合液とをミキシングヘッドで混合し、ポリイソシアネート成分と水との反応で発生する炭酸ガスを発泡剤として発泡させるエアレススプレー発泡で得られる硬質ポリウレタンフォームであって、ポリオール成分100重量部に対する水の割合が3〜9重量部であり、ポリオール成分中にアクリロニトリルと酢酸ビニルとの共重合体を1.33〜5重量%含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
  2. 請求項1において、該配合液の温度20℃における粘度が500cps以下であることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
  3. 請求項1又は2において、該ポリオール成分中に、ピペラジン及び/又はアミノアルキルピペラジンを開始剤とするポリオールを含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項において、該配合液及び該ポリイソシアネート成分はいずれも界面活性剤を含まないことを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
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