JP4465206B2 - SiOの製造方法及び製造装置 - Google Patents

SiOの製造方法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4465206B2
JP4465206B2 JP2004044260A JP2004044260A JP4465206B2 JP 4465206 B2 JP4465206 B2 JP 4465206B2 JP 2004044260 A JP2004044260 A JP 2004044260A JP 2004044260 A JP2004044260 A JP 2004044260A JP 4465206 B2 JP4465206 B2 JP 4465206B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sio
molten metal
vacuum
vessel
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004044260A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005231957A (ja
Inventor
正樹 岡島
慎司 徳丸
次郎 近藤
信明 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd filed Critical Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Priority to JP2004044260A priority Critical patent/JP4465206B2/ja
Publication of JP2005231957A publication Critical patent/JP2005231957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4465206B2 publication Critical patent/JP4465206B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Description

本発明は、ファインセラミックス原料、あるいは蒸着剤原料、さらに高純度シリコン製造の中間原料等としても利用価値の高い高純度なSiOを量産するための方法及び装置に関するものである。
SiOの製造に関する従来技術として、例えば、特許文献1に開示されているような、SiOと炭素あるいは金属Siの混合物を1500℃以上の高温度の減圧下で反応させてSiO蒸気を発生させ、このSiO蒸気を還元窒化、還元炭化もしくは減圧した酸素雰囲気内に断熱膨張で噴射することにより、粒径0.1μm以下のアモルファス状のSiO微粉末を得る方法が知られている。
あるいは、特許文献2に開示されているような、SiO系原料と炭素含有物及び/又は金属Si粉末との混合物を、0.1気圧以下に減圧した非酸化性雰囲気中の1300〜2000℃の温度域で熱処理し、SiO蒸気を発生させ、該SiO蒸気を非酸化性ガスにより凝縮させかつ搬送し、SiO微粉末として回収することにより、0.1μm以下のSiO微粉末を製造する方法が知られている。
また、特許文献3に開示されているような、主としてSiO系酸化物粉末からなる原料混合物を減圧非酸化性雰囲気中で熱処理することによりSiO蒸気を発生させ、その後このSiO蒸気を気相中で凝縮させてSiO粉を回収する装置であって、上・下にそれぞれ原料供給系、副製品取り出し系を接続してなる主反応塔内に、上下方向から予熱帯、均熱帯、冷却帯として作用するマッフルを設け、このマッフルの中央部均熱帯からは水平方向に突出するSiO蒸気搬送用パイプを配置すると共にその搬送用パイプの他端にはSiO粉末回収室を配設し、そして前記マッフル及び搬送用パイプのまわりには発熱帯を配設した構成を有するSiO粉末の製造装置が知られている。
さらに、特許文献4に開示されているような、主としてSiO系酸化物粉末からなる原料混合物を減圧非酸化性雰囲気中で熱処理することによりSiO蒸気を発生させ、その後このSiO蒸気を気相中で凝縮させてSiO粉を回収する装置であって、熱処理反応本体内に、移動機構を使って自動的に供給される原料混合物を収容しておくマッフルを設置し、このマッフルには発生SiO蒸気の搬送用パイプ複数個を接続すると共に、これらの搬送用パイプに対しては発熱体を付帯させ、そして各搬送用パイプの他端にSiO粉末回収室を複数個配設したSiO粉末の製造装置が知られている。
特公昭59−50601号公報 特開昭60−165676号公報 特開昭63−103815号公報 特開昭63−103814号公報
しかしながら、上述した特許文献1の方法は、多量にSiOを生産しようとすると、SiO蒸気搬送用のパイプが閉塞する、あるいは断熱膨張で噴射させるためのノズルがSiO蒸気により侵食されたりする問題がある。また、特許文献2の方法は、回分法であるため、多量のSiOを生産するには適さない。このように、これらの方法は少量のSiO製造のためのものであり、工業的に量産するための方法とはいえない。
一方、特許文献3の装置は、連続的なSiO製造を行なうことを目的としており、縦型炉の形式であって、上部から供給した粉状原料混合物が炉内に充填され、減圧非酸化性雰囲気で熱処理されてSiO蒸気を発生させるが、このような形式の炉にあってはSiOが昇華性の固体であるため、原料充填層の低温部に凝縮して通気性が損なわれることがしばしば起こり、SiO蒸気の発生が阻害されて連続的製造ができなくなる。
さらに、特許文献4の装置もSiOの連続的な製造を目的としており、移動台車に載置された収納容器に粉状原料混合物を積載し主反応室に運び込み、減圧非酸化性雰囲気で熱処理してSiO蒸気を発生させるが、このような装置にあっては、原料粉末だけでなく収納容器、及び台車が一緒に加熱される。さらに熱処理の後、原料粉末を再度積載するためには積載作業が可能な温度まで収納容器、及び台車を冷却する必要があるため、熱効率が低く、また原料粉末の積載作業が煩雑で生産性が低い。
さらに、これら従来技術に共通した問題として、これらの方法では粉状の原料混合物を用いるため原料の熱伝導率が低く、また、SiOの発生する反応は大きな吸熱反応であるため、SiOの生産性が伝熱速度の低さにより制約を受けてしまうことがある。
本発明は、上記の従来技術の課題を克服するためになされたものであり、高純度なSiOを高効率で連続的に製造する方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった結果、Si融点〜1800℃の溶融金属Siの保持容器と、その上部に溶融金属Siの輸送管を持つ真空容器を配置して、保持容器から真空容器内に溶融金属Si吸い上げ、真空容器内の溶融金属SiにSiO系原料を供給、反応させて、SiO蒸気を発生させ、その後、このSiO蒸気を冷却して、固体SiOを析出させ回収する方法によって、高純度なSiOを高い生産性で量産することが可能なことを確認した。さらに、溶融金属Siの保持容器に、又は、保持容器と真空容器の双方に、加熱手段を備え、溶融金属Siを加熱することにより、好適にSiOを製造可能であることを確認した。
また、溶融金属Siの保持容器と真空容器の高さ方向の相対位置を周期的に変化させ溶融金属Siを循環させることが好適であり、さらに、溶融金属Siの輸送管を2本以上とし、その一部はガス吹き込み又は電磁力により溶融金属Siを上昇させて真空容器に溶融金属Siを送り込むと共に、他の輸送管は溶融金属Siを真空容器から保持容器に戻して溶融金属Siを循環させることでも、好適にSiOを製造可能なことを確認した。
さらに、真空容器へSiOを連続的、あるいは間欠的に供給すると共に、溶融金属Siの保持容器に金属Siを連続的、あるいは間欠的に供給することによって、SiOを連続して製造することが可能であることを確認した。
一方、これらの方法を実現するためには、溶融金属Siの保持容器と、その上部に溶融金属Siの輸送管を持つ真空容器を配置して、該真空容器中にSiO系原料を供給する手段と、該真空容器からSiO蒸気を搬送する手段と、該SiO蒸気を冷却して固体SiOを析出させ回収する手段とを少なくとも有する装置によって、高純度なSiOを高い生産性で量産することが可能であることを確認した。さらに、溶融金属Siの保持容器に、又は、保持容器と真空容器の双方に、加熱手段を備えた製造装置が好適であることを確認した。
さらに、溶融金属Siの保持容器と真空容器の高さ方向の相対位置を周期的に変化させ、溶融金属Siを循環させる手段を有する、あるいは、真空容器の溶融金属Si輸送管は2本以上あり、その一部はガス吹き込み又は電磁力の一方又は双方で溶融金属Siを上昇させる手段を有する製造装置が好適であることを確認した。
また、真空容器へSiOを連続的、あるいは、間欠的に供給する手段を有すると共に、溶融金属Siの保持容器に金属Siを連続的、あるいは間欠的に供給する手段を有する製造装置によって、SiOを連続して製造することが可能であることを確認した。
本発明のSiO製造方法及び製造装置によれば、利用価値の高い高純度なSiOを高効率で連続的に製造することができ、結果として、安価な高純度SiOを市場に供給でき、ひいてはこれを利用したファインセラミックス、真空蒸着剤、高純度シリコン等の製品コストを下げることができる。
本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明のSiO製造方法において、原料として用いる金属Siとしては、けい石を電気炉等で還元して製造したもの、あるいは半導体工場で産出されるいわゆるスクラップSi等が利用される。SiO系原料としては、けい石や、シリカガラス片、その他SiOを含有する酸化物等が利用され、その粒径が0.5〜100mm程度のものが好ましい。
金属Siは、加熱炉において融点〜1800℃の温度で溶融され、保持容器に移されるか、あるいは、保持容器に備えられた加熱手段により融点〜1800℃の温度で加熱溶融される。ここで、溶融金属Siの温度上限を1800℃としたのは、これ以上の温度では溶融金属Siの保持容器や後述の真空容器等の耐火物の耐久性が著しく悪化するためである。次に、この溶融金属Siは輸送管を通って真空容器に吸い上げられるが、その真空度は0.1気圧以下であることが好ましい。また、真空容器には、容器内で金属Siが凝固するのを防ぐための加熱手段を備えることが好ましい。真空容器内の溶融金属SiにSiO系原料を供給するとSiO蒸気が発生する。ここで、溶融金属SiにSiO系原料を供給するのは、溶融金属Siは、従来技術のように粉状の金属SiとSiOを反応させる場合に比べ、はるかに熱伝達率が高く、伝熱速度が大きいため、従来技術のようにSiOの生産性が伝熱速度により制約を受ける問題を回避できるためである。
ここで、溶融金属Siの保持容器は、溶融金属Siを保持できれば特に制限はないが、例えば、溶融状態を維持するために又は金属Siを溶融できるように断熱側壁中に間接的にSiを加熱する加熱手段を有し、上部に、真空容器と結ばれた溶融金属Siの輸送管が挿入できる開口部を有し、さらに、昇降機構に載置して上下に移動可能である容器を挙げることができる。SiO系原料供給手段は、該原料を真空容器に供給できれば特に制限はされないが、例えば、ベルトコンベアーを挙げることができる。ベルトコンベアーは連続的に、または間欠的に作動させて、該原料を供給できる。また、かかるベルトコンベアーは真空容器と接続されているため、真空可能な容器で覆われていることが好ましい。なお、該原料供給手段は従来公知の材料を用いて作られるが、真空容器内に突出した部分は、容器内の高温、真空に耐える高純度黒鉛などが例示できる。
また、溶融金属Siを保持容器から真空容器中に吸い上げる場合、溶融金属Siの保持容器と真空容器の高さ方向の相対位置を周期的に変化させ、溶融金属Siを循環させることができる。これは、例えば、周期的に保持容器を上昇、下降させた場合、真空容器内の溶融金属Siの液面高さと保持容器内の溶融金属Siの液面高さの差は、両容器の圧力差に相当するもので、一定に調整することができる。このため、保持容器を上昇した場合、保持容器から真空容器内に溶融金属Siが流入し、逆に保持容器を下降させた場合には、溶融金属Siが真空容器から流出することになり、溶融金属Siが保持容器と真空容器の間で循環するためである。ここで、Si循環手段としては、溶融金属の保持容器はたな真空容器のいずれかの高さ方向の位置を周期的に変化させるリフトなどの昇降機構が例示できる。
同様の循環効果が、真空容器の溶融金属Si輸送管を2本以上とし、その一部は溶融金属Siを上昇させる手段により真空容器に溶融Siを送り込み、他の輸送管は溶融金属Siを真空容器から保持容器に戻すことでも得られる。このように、溶融金属Siを循環させることにより、さらに好適にSiO蒸気を発生させることができる。これは、溶融金属Siの循環流れにより溶融SiとSiO系原料が攪拌され、伝熱がさらに促進されるとともに、SiO蒸気の発生する反応が促進されるためである。
上記の溶融金属Si輸送管を2本以上とし、その一部は溶融金属Siを上昇させる手段を有する場合の具体的な方法としては、ガス吹き込みによりリフト効果を起こさせるもの、あるいは溶融Siに交流電場を印加して電磁的な力で溶融金属Siを上昇させるもの等が挙げられる。
ここで、溶融金属Siの輸送管を持つ真空容器は、溶融金属Si用の輸送管を備える真空容器であれば特に制限はないが、例えば、真空容器の下部に少なくとも一つの溶融金属Siの輸送管を備え、溶融状態を維持するために断熱側壁中に間接的に内部を加熱する加熱手段を有し、さらに、真空状態の維持が容易なように(内部の)形状が円筒形、多角形状(水平断面)、球形または楕円形(垂直断面)である真空容器を挙げることができる。また、該真空容器にはSiO系原料供給手段及び発生したSiO蒸気搬送手段が取り付けられている。SiO系原料供給手段は、該原料を真空容器に落下させて溶融金属Siと接触させることから融液面より高い位置に設ける、また、融液面が移動することから、例えば容器の下から半分から3/5の程度の高さを例示できる。さらに、SiO蒸気搬送手段は、反応により発生した蒸気を搬送するものであり、該原料供給手段よりも高い位置、例えば容器の頂部から上部の少なくとも1箇所に設ける。かかる真空容器の真空は、該原料供給手段及び後述の冷却室に取り付けられたエアロック機構によって維持される。また、通常、真空容器に取り付けられた該輸送管の他端は開放されているが、内部に溶融金属Siが含まれており、この質量によって、真空を維持することができる。必要により、該輸送管に開閉機構を設けてもよい。なお、輸送管および真空容器は従来公知の材料を用いて作られるが、真空下でほとんど溶存されない高密度黒鉛を例示できる。
このようして発生したSiO蒸気は、搬送用パイプによって冷却室まで搬送される。この搬送用パイプは、SiOが搬送途中で凝縮しパイプの閉塞が発生しないよう、1300℃以上の温度に保温される。このようにして冷却室に搬送されたSiOの蒸気は、冷却室内に設置された冷却板上で凝縮し、固体SiOとなる。ここで、冷却板としては水冷、空冷、あるいは熱媒体により冷却された金属板等が利用できる。さらに、凝縮した固体のSiOは、スクレーパー、あるいは加振等により冷却板から剥離され、エアロック機構を有する搬出手段により装置外に搬出され、製品あるいは中間製品となる。
ここで、SiO蒸気搬送手段は、発生したSiO蒸気を搬送できれば特に制限はされないが、例えば、SiO蒸気が付着しないように、加熱手段を内部に備える断熱材で被覆されたパイプを挙げることができる。該蒸気搬送手段は真空容器と冷却室の間に設けられている。なお、該蒸気搬送手段は従来公知の材料を用いて作られるが、内面を高純度黒鉛貼りした材料を例示できる。固体SiO析出手段は、SiO蒸気搬送手段を介して搬送されたSiO蒸気を固体として析出できれば特に制限はされないが、例えば、冷却室の中ほどで該蒸気搬送手段からSiO蒸気を受けることができ、その内部にSiO蒸気が析出可能な冷却板を備える冷却室を挙げることができる。冷却板としては、水冷、空冷、熱媒体で冷却された金属板が利用できる。また、該析出手段は、該蒸気搬送手段を介して真空容器と結合しており、真空を維持することが必要なため、冷却室(の内部)の形状は円筒形、多角形(水平断面)、球形、または楕円形(垂直断面)であることが好ましい。なお、該析出手段は従来公知の材料を用いて作られるが、SiOの汚染原因となる錆が発生せず、比較的高温耐えるステンレス鋼などが例示できる。
また、本発明の特徴の一つとして、金属Siを保持する部分と真空中でSiO蒸気を発生させる部分を分離することがあるが、これによって高価な真空装置の部分を少なくすることができ、かつ簡単な構造で済むことにより、装置費用の削減と共にメンテナンス性の大幅な向上を図ることができる。さらに、金属Siを加熱溶融する機能を保持する容器に兼ね備えさせることも可能であり、こうすることで、さらに工程の簡略化が図れ生産効率が向上する。
また、溶融金属Siを保持する部分は、真空容器より高い圧力下にあるため、この部分の耐火物として、真空中では溶融Siと反応し易く使用が困難なシリカ含有物等の酸化物系の安価な耐火物が使用可能であり、装置費用の削減が可能である。さらに、この部分の加熱手段として、誘導加熱や抵抗加熱のみならず燃焼加熱等の真空中では使用が困難な安価な加熱手段の採用が可能であり、装置費用のみならずエネルギー費用の面でも有利である。
さらに、本発明においては、真空容器内に吸い上げられた溶融金属SiへSiO系原料を連続的あるいは間欠的に供給すると共に、溶融金属Siを保持容器に連続的あるいは間欠的に供給するか、加熱・溶融機能を併せ持つ保持容器に固体の金属Siを、例えば、ベルトコンベアーによって連続的あるいは間欠的に供給することにより、真空容器内でSiO蒸気を連続的に発生させることができ、この後、SiO蒸気を冷却し固体SiOとすることで、SiOを効率的に連続して量産することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
原料としてSi含有量98%で粒径が10〜50mmの金属Siを使用し、図1に示すような装置を用いて、図1中の加熱溶解・保持容器1で1500℃の温度で溶解した。この容器の上には、溶融金属Si輸送管3を一本有する真空容器2を設置し、その内部の圧力を0.01気圧にした。このようにすることで、真空容器2には、加熱溶解・保持容器1から溶融金属Siが吸い上げられる。なお、加熱溶解・保持容器1を1サイクル/分の周期で昇降し、熔融金属Siを循環させた。次に、真空容器2にエアロック機構を持った供給手段11により、SiO含有量99%で粒径3〜7mmのけい石を添加し、SiO蒸気を発生させた。このSiO蒸気は、加熱手段9により1400℃以上に保温されたSiO蒸気搬送パイプ6を通って、途中で凝縮することなく冷却室7に搬送された。そして、500〜600℃に保たれた冷却板8の上で析出し、スクレーパー10により掻き落とされ、エアロック機構13を介して、冷却室7から排出される。このようにしてSiOの製造を行ったところ、反応収率70%以上でSiOが連続的に製造できた。また、このとき得られたSiOの純度は99.9999%以上の高純度であった。
(実施例2)
原料としてSi含有量98%で粒径が10〜50mmの金属Siを使用し、図2に示すような装置を用いて、図2中の加熱溶解・保持容器1で1500℃の温度で溶解した。この容器の上には、溶融金属Si輸送管3を2本有する真空容器2を設置し、その内部の圧力を0.01気圧にした。このようにすることで、真空容器2には、加熱溶解・保持容器1から溶融金属Siが吸い上げられる。この時、溶融金属Si輸送管3の内の1本からガス供給手段12によりArガスを吹き込んで、溶融金属Siを循環させた。次に、真空容器2にエアロック機構を有する供給手段11により、SiO含有量99%で粒径3〜7mmのけい石を添加し、SiO蒸気を発生させた。このSiO蒸気は、加熱手段9により1400℃以上に保温されたSiO蒸気搬送パイプ6を通って、途中で凝縮することなく冷却室7に搬送された。そして、500〜600℃に保たれた冷却板8の上で析出し、スクレーパー10により掻き落とされ、エアロック機構13を介して、冷却室7から排出される。このようにしてSiOの製造を行ったところ、反応収率70%以上でSiOが連続的に製造できた。また、このとき得られたSiOの純度は99.9999%以上の高純度であった。
なお、Arガス吹き込みによる循環に代えて、電磁力による循環を行った場合も、同様の効果が得られた。
本発明の一実施例を示す概略図である。 本発明の別の実施例を示す概略図である。
符号の説明
1 加熱溶解・保持容器、
2 真空容器、
3 溶融Si輸送管、
4 溶融Si、
5 SiO系原料、
6 SiO蒸気搬送用パイプ、
7 冷却室、
8 冷却板、
9 加熱手段、
10 スクレーパー、
11 供給手段、
12 昇降機構、
13 エアロック機構、
14 真空ポンプ、
15 ガス吹き込み手段。

Claims (12)

  1. Si融点〜1800℃の溶融金属Siの保持容器と、その上部に溶融金属Siの輸送管を持つ真空容器を配置して、保持容器から真空容器内に溶融金属Siを吸い上げ、真空容器内の溶融金属SiにSiO系原料を供給、反応させて、SiO蒸気を発生させ、その後、このSiO蒸気を冷却して、固体SiOを析出回収することを特徴とするSiOの製造方法。
  2. 前記保持容器に、又は、前記保持容器と前記真空容器の双方に、加熱手段を備えて溶融金属Siを加熱することを特徴とする請求項1に記載のSiOの製造方法。
  3. 前記保持容器と前記真空容器の高さ方向の相対位置を周期的に変化させ溶融金属Siを循環させることを特徴とする請求項1又は2に記載のSiOの製造方法。
  4. 前記真空容器の溶融金属Si輸送管は2本以上であり、その一部は溶融金属Siを上昇させる手段によって真空容器に溶融Siを送り込み、他の輸送管は溶融金属Siを真空容器から保持容器に戻すことで溶融金属Siを循環させることを特徴とする請求項1又は2に記載のSiOの製造方法。
  5. 前記溶融金属Siを上昇させる手段が、ガス吹き込み又は電磁力の一方又は双方であることを特徴とする請求項4に記載のSiOの製造方法。
  6. 前記真空容器へSiOを連続的、あるいは間欠的に供給すると共に、前記溶融金属Siの保持容器に金属Siを連続的、あるいは間欠的に供給することによって、SiO蒸気を連続して発生させることを特徴とする請求項1又は2に記載のSiOの製造方法。
  7. 溶融金属Siの保持容器と、その上部に溶融金属Siの輸送管を持つ真空容器を配置して、該真空容器中にSiO系原料を供給する手段と、該真空容器からSiO蒸気を搬送する手段と、該SiO蒸気を冷却して固体SiOを析出させ回収する手段とを少なくとも有することを特徴とするSiOの製造装置。
  8. 前記溶融金属Siの保持容器に、又は、前記保持容器と前記真空容器の双方に、加熱手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載のSiOの製造装置。
  9. 前記溶融金属Siの保持容器と前記真空容器の高さ方向の相対位置を周期的に変化させ溶融金属Siを循環させる手段を有することを特徴とする請求項7又は8に記載のSiOの製造装置。
  10. 前記真空容器の溶融金属Si輸送管は2本以上あり、その一部は溶融金属Siを上昇させる手段を有することを特徴とする請求項7又は8に記載のSiOの製造装置。
  11. 前記溶融金属Siの上昇手段がガス吹き込み又は電磁力の一方又は双方であることを特徴とする請求項10に記載のSiOの製造装置。
  12. 前記真空容器へSiOを連続的、あるいは間欠的に供給する手段を有すると共に、前記溶融金属Siの保持容器に金属Siを連続的、あるいは間欠的に供給する手段を有することを特徴とする請求項7又は8に記載のSiOの製造装置。
JP2004044260A 2004-02-20 2004-02-20 SiOの製造方法及び製造装置 Expired - Fee Related JP4465206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004044260A JP4465206B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 SiOの製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004044260A JP4465206B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 SiOの製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005231957A JP2005231957A (ja) 2005-09-02
JP4465206B2 true JP4465206B2 (ja) 2010-05-19

Family

ID=35015301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004044260A Expired - Fee Related JP4465206B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 SiOの製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4465206B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI477667B (zh) * 2011-10-24 2015-03-21 Wen Pin Sun 真空循環精煉太陽能級多晶矽設備及太陽能級多晶矽提煉方法
JP5942897B2 (ja) 2012-03-22 2016-06-29 信越化学工業株式会社 酸化珪素析出体の連続製造方法及び製造装置
CA2835583A1 (fr) * 2013-11-28 2015-05-28 Hydro-Quebec Methode de preparation de siox nano-structure, et son utilisation comme anode de batterie lithium-ion
JP6496672B2 (ja) * 2016-01-21 2019-04-03 信越化学工業株式会社 負極活物質の製造方法及び非水電解質二次電池の製造方法
CN107601515B (zh) * 2017-10-27 2023-06-16 北方民族大学 一种制备SiO粉末的装置
KR102299178B1 (ko) * 2020-04-16 2021-09-07 주식회사 테라테크노스 규소산화물 제조장치 및 제조방법, 규소산화물 음극재
TWI759209B (zh) * 2021-05-19 2022-03-21 中美矽晶製品股份有限公司 矽氧化物之製備裝置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005231957A (ja) 2005-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3865033B2 (ja) 酸化珪素粉末の連続製造方法及び連続製造装置
JP5805110B2 (ja) 太陽電池用金属シリコンを精製するための装置及び方法
JP5350753B2 (ja) 石英ガラスの製造方法及び製造装置
TWI386526B (zh) 高純度多結晶矽的製造方法及製造裝置
CN101999005B (zh) 一种真空环流熔态硅热法炼镁的方法及其设备
TW201009139A (en) Direct silicon or reactive metal casting
JP4465206B2 (ja) SiOの製造方法及び製造装置
JP4692247B2 (ja) 高純度多結晶シリコンの製造方法
JP4815003B2 (ja) シリコン結晶成長用ルツボ、シリコン結晶成長用ルツボ製造方法、及びシリコン結晶成長方法
JP4451671B2 (ja) SiOの製造方法及び製造装置
JP4638002B2 (ja) 太陽電池用シリコンの製造方法および装置
JP2010053008A (ja) 坩堝及びその製造方法、並びに結晶シリコン粒子の製造装置
JP3770566B2 (ja) シリンダー状石英ガラスの製造方法
CN113265550A (zh) 从电石渣中提取金属钙的真空蒸馏、成型装置及方法
JP2016175806A (ja) 高純度シリコンの製造方法
JP6028702B2 (ja) 酸化珪素の製造方法
WO1980001489A1 (en) Cold crucible semiconductor deposition process and apparatus
CN217844710U (zh) 一种具有电磁穿透以及磁悬浮能力的新型坩埚
JP5637601B2 (ja) 窒化物単結晶の育成装置
CN216680170U (zh) 用于球铁生产的冷却装置
KR101316689B1 (ko) 불순물 유입 방지 효과가 우수한 실리콘 용융 반응기 및 이를 포함하는 실리콘 기판 제조 장치
KR940000105B1 (ko) 일산화규소 미분말의 제조 방법 및 장치
CN106365169A (zh) 一种由硅烷直接铸造多晶硅锭的设备及方法
TWI482736B (zh) Manufacture of high purity silicon micropowder
WO2012043316A1 (ja) 多結晶シリコン製造装置および多結晶シリコン製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061127

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140226

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees