JP4463448B2 - SiC基板及びSiC半導体素子の製造方法 - Google Patents

SiC基板及びSiC半導体素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化珪素基板、炭化珪素半導体素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
炭化珪素(シリコンカーバイド、SiC)は珪素(Si)に比べてバンドギャップが大きい半導体であることから、高い絶縁耐性を有し、また、高温においても安定な半導体である。このような特性から、SiCは、次世代のパワーデバイスや高周波デバイス、高温動作デバイス等へ応用されることが期待されている半導体材料である。SiCは、立方晶系の3C−SiCや六方晶系の6H−SiC、4H−SiC、あるいは菱面体系の15R−SiC等の多くの結晶構造をとりうることが知られている。この中で、実用的なSiCの半導体素子を作製するために一般的に使用されているのが6H−SiC及び4H−SiCである。そして、c軸の結晶軸に対し垂直な(0001)面にほぼ一致する面を主面とする基板が広く用いられる。
【0003】
炭化珪素半導体素子(SiC半導体素子)は、炭化珪素基板(SiC基板)上に半導体素子の活性領域となるエピタキシャル成長層を形成し、この層に素子の種類に応じて必要な領域を設けることにより形成される。例えば、ダイオードであれば、p型ドープ層、i層(イントリンシック(真性半導体)層);トンネルダイオードの場合は絶縁層でもよい、n型ドープ層などを形成することになり、FETの場合には、ソース・ドレイン領域、チャネル層などを設けることになる。
【0004】
大容量・高耐圧のパワーデバイスは、素子の縦方向、つまり素子の表面から裏面に向かって電流が流れたり、表面と裏面の間に電圧が印加されるという縦型の素子構造をしている。そのために、半導体素子の表面と裏面のそれぞれに電極を有する構成となっている。例えば、ショットキーダイオードの場合、素子の表面にショットキー電極を、裏面にオーミック電極を有する構成となっている。また、縦型MOSFETの場合、基板表面にソース電極及びゲート電極を、裏面にオーミック電極であるドレイン電極を有する構成となっている。SiC半導体素子の製造工程における従来技術では、SiC基板上にSiCエピタキシャル成長層を形成した後に、裏面に金属を蒸着して加熱することでオーミック電極を形成させることが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では以下のような不具合があった。
【0006】
パワーデバイスにおける電気特性は、基板の裏面とオーミック電極との界面に存在する接触抵抗に大きく依存している。そのため、この接触抵抗が大きい場合には、接触抵抗が小さい場合に比べて両者で同じ電圧を印加したとしても、デバイスの動作時に素子に流れる電流(オン電流)は小さくなってしまう。逆にいえば、両者で同じオン電流を得るためには、接触抵抗が大きい場合では、より高い電圧を印加することが必要となる。このような問題に加えて、この接触抵抗によって消費された電力は、オーミック電極と基板裏面との界面において、熱を発生させる。このために、接触抵抗が大きい場合は、デバイスの動作時に素子が加熱されてしまい、無視できないほど素子の温度が上昇するという不具合がある。この温度上昇によって、半導体素子は正常な動作をしなくなってしまう。以上のことから、オーミック電極と基板裏面との界面に存在する接触抵抗を可能な限り低減して、素子自体の電力損失を抑制することがパワーデバイスに強く求められている。
【0007】
オーミック電極と基板裏面との間の接触抵抗は、両者の界面における基板のキャリア濃度に反比例して減少する。しかしながら、現在実現可能なSiC基板のキャリア濃度は、最高でも1×1019cm-3である。これ以上のキャリア濃度では、不純物であるドーパントのSiCの格子間隔への影響が大きくなって基板内で格子歪み等が発生し、結果としてSiC基板の結晶性が劣化してしまう。そのため、結晶性が良好で、かつキャリア濃度が1×1019cm-3以上のSiC基板を実現することは極めて困難であった。そのため、オーミック電極との接触抵抗を低減し、且つ良好な結晶性を持つSiC基板として、キャリア濃度が1018cm-3オーダーの基板が一般に用いられているが、接触抵抗を十分に減らせているとはいえない。
【0008】
このように、従来技術では、基板のキャリア濃度を高くすることによって基板裏面とオーミック電極との間の接触抵抗をこれ以上低減することは困難である。
【0009】
本発明の目的は、SiC等のバンドギャップが大きい半導体基板のうちオーミック電極と接する部分のキャリア濃度を高めることにより、基板とオーミック電極との間の接触抵抗の低減を図り、電力損失の少ないSiC半導体素子及びその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のSiC基板は、SiCバルク基板と、上記SiCバルク基板の主面に対向する面側に設けられ、不純物を上記SiCバルク基板の内部領域とは異なる濃度で含むSiCからなる不純物ドープ層とを有している。
【0011】
これにより、例えば上記不純物ドープ層上に金属電極を設ける場合に、不純物ドープ層と電極との間に生じる接触抵抗を低減することができるなど、従来基板中のキャリア濃度によって制限されていたオーミック電極とSiC基板裏面との界面での接触抵抗を低減させることができる。
【0012】
上記SiCバルク基板の内部領域と上記不純物ドープ層とに含まれる不純物の導電型は互いに同じであり、上記不純物ドープ層は上記SiCバルク基板の内部領域よりも高濃度で不純物を含むことにより、上述のように、オーミック電極とSiC基板裏面との界面に存在する接触抵抗を効果的に低減することができる。
【0013】
上記SiC基板の主面上にエピタキシャル成長させたSiCからなるエピタキシャル成長層がさらに設けられていることにより、エピタキシャル成長層を活性領域とし、SiC基板の裏面における電極との接触抵抗が低減された整流素子やパワーMOSFETなどの縦型の半導体素子の製造に利用することができる。
【0014】
上記不純物ドープ層に含まれる不純物濃度のピークが、上記不純物ドープ層のうち表面から深さ1000nm以内の領域にあることにより、オーミック電極を不純物ドープ層の上に設けたときに、不純物ドープ層のうち電極と接触する界面近傍に高濃度のキャリアが存在することになり、接触抵抗を低減する効果がより大きくなる。
【0015】
次に、本発明のSiC半導体素子は、SiCバルク基板と、上記SiCバルク基板の主面上にエピタキシャル成長させた不純物を含むSiCからなるエピタキシャル成長層と、上記エピタキシャル成長層の上に設けられた導電体からなる少なくとも1つの上部電極と、上記SiCバルク基板の主面と対向する面側に設けられた不純物を上記SiCバルク基板の内部領域とは異なる濃度で含むSiCからなる不純物ドープ層と、上記不純物ドープ層の上に設けられたオーミック電極となる下部電極とを有している。
【0016】
これにより、例えばSiC半導体素子がダイオードの場合、下部電極から上部電極へ順方向に電流が流れる際に、SiC基板の裏面のうち下部電極とオーミック接触する部分(不純物ドープ層)のキャリア濃度が高くなっているので、下部電極との接触抵抗が大きく低減される。そのため、大容量で且つ動作時の電力損失を抑えることが可能となる。
【0017】
上記SiCバルク基板の内部領域と上記不純物ドープ層とに含まれる不純物の導電型は互いに同じであり、上記不純物ドープ層は上記SiCバルク基板の内部領域よりも高濃度で不純物を含まれていることにより、素子間を流れる際の抵抗が小さくなるうえ、下部電極と接触する領域近傍での不純物濃度が高いことにより、上述のように下部電極との接触抵抗を低減することができる。また、SiCバルク基板と不純物ドープ層とで同じ導電型の不純物が含まれているので、上部電極がショットキー電極であればSiC半導体素子を整流作用を有するショットキーダイオードとして機能させることができる。
【0018】
上記SiCバルク基板の内部領域に含まれる不純物の導電型と上記エピタキシャル成長層に含まれる不純物の導電型とが同じであり、ショットキーダイオードとして機能することにより、電力損失の少ないショットキーダイオードとすることができる。
【0019】
また、本発明のSiC半導体素子は、上記SiCバルク基板は第1導電型不純物を含み、上記エピタキシャル成長層は、上記SiCバルク基板上に設けられた第1導電型第1エピタキシャル層と、上記第1エピタキシャル層の上に設けられた第2導電型第2エピタキシャル層と、上記第2エピタキシャル層の上に設けられた第1導電型第3エピタキシャル層とを有し、上記上部電極は上記第3エピタキシャル層に接触しており、上記第2及び第3エピタキシャル層を貫通して上記第1エピタキシャル層の上に設けられた導電体からなるゲート電極とを有する縦型MOSFETとして機能する。
【0020】
これにより、不純物ドープ層のうち下部電極と接する界面付近のキャリア濃度が高くなっているので、下部電極との接触抵抗が低減され、電力損失が少なく大きいドレイン電流が得られる縦型パワーMOSFETが実現できる。
【0021】
上記不純物ドープ層に含まれる不純物濃度のピークが、上記不純物ドープ層のうち表面から深さ1000nm以内の領域にあることにより、不純物ドープ層と下部電極との界面において生じる接触抵抗を一層低減することができる。
【0022】
本発明のSiC基板の製造方法は、SiCバルク基板内に不純物イオンを注入して上記SiCバルク基板の内部領域とは異なる濃度で不純物を含む不純物ドープ層を形成する工程(a)と、上記工程(a)の後に、基板をアニーリングすることにより上記不純物ドープ層に含まれる不純物を活性化する工程(b)と、上記SiCバルク基板の主面と対向する面の上にCVD法によりSiCをエピタキシャル成長させてエピタキシャル成長層を堆積する工程(c)とを含んでいる。
【0023】
この方法により、裏面に不純物を含み良好な結晶性を持つSiC基板が製造できるので、SiC基板の裏面上にオーミック電極となる金属電極を設ける場合に、金属電極との接触抵抗が従来のSiC基板のものに比べて低減される。
【0024】
また、上記工程(a)で上記SiCバルク基板内に注入される不純物イオンは、上記SiC基板の内部領域に含まれる不純物と同じ導電型であり、形成された不純物ドープ層に含まれる不純物濃度は上記SiCバルク基板よりも高いことが好ましい。
【0025】
この方法により、工程(c)において、例えばSiCバルク基板と同じ導電型のSiC層をエピタキシャル成長させれば電力損失が少なく大きな電流が得られるショットキーダイオード用のSiC基板、SiCバルク基板をn型、その上に形成するエピタキシャル成長層を順にアンドープ、p型とすることでやはり電力損失が少ないPINダイオード用のSiC基板を製造することができる。
【0026】
また、上記工程(b)と工程(c)とが同時に行われることにより、不純物の活性化とエピタキシャル層の形成とが1工程でできるので、製造工程数を減らすことができ、生産コストを下げることができる。
【0027】
基板の熱処理を行って、上記不純物ドープ層に含まれる不純物濃度のピークが、上記不純物ドープ層表面から深さ1000nm以内の領域に位置するように上記不純物ドープ層の表面を昇華させる工程をさらに含み、同工程が上記工程(c)と同時に行われることにより、追加工程なしに不純物濃度のピークを不純物ドープ層の表面(ひょうめん)近傍に位置させることができる。後工程でSiC基板の裏面(主面と対向する面)上にオーミック電極を設れば、電極との接触抵抗を低減したSiC基板を簡便な工程で作製することができる。また、同工程がさらに工程(b)とも同時に行なう場合には、より少ない工程数でSiC基板を製造することができる。
【0028】
また、上記工程(c)における基板の温度は1300〜2300℃の範囲にあることにより、良好なエピタキシャル成長層を形成できるとともに、工程(a)のイオン注入の際に不純物ドープ層内に生じた損傷の回復させることができる。
【0029】
本発明のSiC半導体素子の製造方法は、SiCバルク基板に第1導電型の不純物イオンを注入して上記SiCバルク基板の主面と対向する面上に不純物ドープ層を形成する工程(a)と、上記工程(a)の後に、基板をアニーリングすることにより上記不純物ドープ層に含まれる不純物を活性化する工程(b)と、上記SiCバルク基板の上記不純物ドープ層が形成されていない側の上にCVD法によりSiCをエピタキシャル成長させてエピタキシャル成長層を堆積する工程(c)と、上記エピタキシャル成長層の上に少なくとも1つの上部電極を形成する工程(d)と、上記不純物ドープ層の上にオーミック電極となる下部電極を形成する工程(e)とを含んでいる。
【0030】
この方法により、工程(a)においてSiC基板の裏面の、下部電極と接する領域に不純物を高濃度で含み結晶性のよい不純物ドープ層が形成されているので、下部電極との接触抵抗が小さい半導体素子を製造することができる。すなわち、電力損失が小さくなるので、SiC基板の下部電極との接合面での熱の発生が抑制された半導体素子を製造することができる。
【0031】
上記工程(a)で上記SiCバルク基板内に注入される不純物イオンは、上記SiCバルク基板の内部領域に含まれる不純物と同じ導電型であり、形成された不純物ドープ層に含まれる不純物濃度は上記SiCバルク基板の内部領域の不純物濃度よりも高いことにより、電力損失が少なく、オン電流の大きいSiC半導体素子を製造することができる。
【0032】
上記工程(b)と上記工程(c)とを同時に行うことにより、少ない工程でSiC半導体素子を製造することができる。
【0033】
基板の熱処理を行って、上記不純物ドープ層に含まれる不純物濃度のピークが、上記不純物ドープ層表面から深さ1000nm以内の領域に位置するように上記不純物ドープ層の表面を昇華させる工程をさらに含み、同工程が上記工程(c)と同時に行われることにより、少ない工程で本発明のSiC半導体素子を製造することができる。同工程と工程(b)、工程(c)とが同時に行われる場合には、さらに製造工程数が削減され、製造コストを低減することができる。
【0034】
上記工程(c)では、上記SiCバルク基板上に第1導電型第1エピタキシャル層を、上記第1エピタキシャル層の上に第2導電型第2エピタキシャル層を、上記第2エピタキシャル層の上に第1導電型第3エピタキシャル層をそれぞれ順に形成し、上記工程(c)の後、工程(d)の前に、上記第2及び第3エピタキシャル層を貫通して上記第1エピタキシャル層に至るトレンチを形成する工程(c’)及び上記トレンチを覆うゲート絶縁膜を挟んで上記第1エピタキシャル層の上方にゲート電極を形成する工程(c”)をさらに含むことにより、下部電極との接触抵抗が不純物のドーピング・活性化により低減されているので、電力損失が低減され、且つ大容量の縦型MOSFETを製造することができる。
【0035】
上記工程(c)における基板の温度は1300〜2300℃の範囲にあることにより、結晶性の良好なエピタキシャル成長層を有するSiC半導体素子を製造することができる。また、工程(a)のイオン注入の際に生じた不純物ドープ層の結晶欠陥の修復も同時に行われる。
【0036】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態である、基板裏面に活性化されたドーパントイオンを含み、基板上にSiCのエピタキシャル成長層を備えたSiC基板の製造方法について説明する。
【0037】
図1(a)〜(c)は、本実施形態に係るSiC基板の製造方法を示す断面図である。
【0038】
図1(a)に示す工程で、SiCバルク基板11を準備する。SiCバルク基板11としては、例えば、主面が(0001)面(c面)から[11 -20](112バー0)方向に8度のオフ角度がついた面で、表面にSi原子が並んでいる、直径25mmのSiC基板(4H−SiC基板)を用いる。この基板はn型で、キャリア濃度は1×1018cm-3である。なお、ここで主面とは、表面荒さが小さい方の面であって、以下の工程ではこの面に半導体素子として動作するために必要な領域が形成される。
【0039】
次に、n型のドーパントイオンである窒素イオン13を、注入エネルギーが互いに異なる、例えば7回のイオン注入工程に分けてSiCバルク基板11の裏面全面に注入する。ここで、イオン注入の条件は、7.0MeVの加速電圧のイオンドーズ量を1×1015atoms・cm-2、5.6MeVの加速電圧のドーズ量を1×1015atoms・cm-2、4.4MeVの加速電圧のドーズ量を7×1014atoms・cm-2、3.3MeVの加速電圧のドーズ量を7×1014atoms・cm-2、2.4MeVの加速電圧のドーズ量を3×1014atoms・cm-2、1.6MeVの加速電圧のドーズ量を3×1014atoms・cm-2、1.0MeVの加速電圧のドーズ量を3×1014atoms・cm-2とした。イオン注入の方向は、いずれの場合にもSiCバルク基板11の法線に対して7°傾いた方向であり、イオン注入は室温下で行っている。
【0040】
これにより、SiCバルク基板11の裏面上には注入層12が形成される。なお、このとき、裏面の表面から深さ約1000nm以内の領域では後で説明するように、窒素濃度がそのピーク濃度よりも薄くなっている。
【0041】
次に、図1(b)に示す工程で、CVD法によりSiCバルク基板11上にSiC層をエピタキシャル成長させる。具体的な方法を以下に述べる。
【0042】
図2は、本発明の各実施形態において用いるCVD炉の構成を示す断面図である。
【0043】
同図に示すように、このCVD炉は石英製のチャンバー50と、チャンバー内に配置されSiCバルク基板11を設置するためのカーボン製の基板支持冶具51と、基板支持治具51やSiCバルク基板11を高周波電力によって加熱するための誘導加熱用コイル52と、ガス供給系53と、ガス排気系54とを備えている。
【0044】
まず、このCVD炉のチャンバー50内を10-6Pa程度の真空度になるまで減圧した後、ガス供給系53から希釈ガスを供給する。
【0045】
希釈ガスとしては水素ガスを選択し、流量は2L/minとした。エピタキシャル成長時のチャンバー内の圧力は常圧(1気圧)で一定とする。誘導加熱用コイル52に、20.0kHz、20kWの高周波電力を印加して、SiC基板を1600℃に加熱する。
【0046】
続いて、基板温度が成長温度に到達した時点で、エピタキシャル成長用の原料ガス及びドーパントガスを供給する。原料ガスとしては、SiH4及びC38を用い、SiH4及びC38の流量はそれぞれ3mL/minと2mL/minとする。n型のドーパントガスとしては窒素を用い、その流量を3mL/minとする。
【0047】
図3は、SiCエピタキシャル成長層の形成工程において、原料ガスの供給量(SiH4の供給量とC38の供給量との合計 )及び基板温度(加熱時1600℃)の時間変化のプロセスを示す図である。SiCバルク基板11上に形成されるエピタキシャル成長層14の厚みは約3μmで、この成長層中のキャリア濃度は1×1018cm-3である。
【0048】
次に、図1(c)に示す工程で、原料ガス及びドーパントガスを停止すると同時に基板への加熱を停止してエピタキシャル成長を終了させる。
【0049】
本工程において、基板を1600℃に加熱することにより、図1(a)に示す工程で行ったイオン注入により生じたSiCバルク基板11の結晶構造の損傷を修復させることができる。さらに、注入された窒素イオンの活性化も本工程中で同時に行われ、注入層12はn型ドープ層15となる。
【0050】
また、基板裏面のn型ドープ層15の表層部分はエピタキシャル成長層14の形成の際に昇華する。このため、エッチング等の操作を行うことなしにn型ドープ層15のうち窒素を高濃度で含む部分を露出させることができる。
【0051】
上述の方法により製造された本実施形態のSiC基板は、4H−SiC基板であるSiCバルク基板11と、SiCバルク基板11上にエピタキシャル成長させたSiCからなる厚さ約3μmのエピタキシャル成長層14と、SiCバルク基板内の裏面側に設けられた濃度約1×1019cm-3の窒素を含む厚さ約3μmのn型ドープ層とを備えている。また、SiCバルク基板11とエピタキシャル成長層14とは共に1018cm-3の窒素を含んでいる。
【0052】
−基板中の窒素プロファイル−
次に、エピタキシャル成長層14の形成後の基板裏面におけるn型ドープ層15の深さ方向の窒素濃度のプロファイルについて、2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて測定した。
【0053】
図4は、SIMSを用いて分析した窒素の濃度分布を示す図である。同図から、上記SiCバルク基板11の裏面上に厚みが約3μmでドーパント濃度が約1×1019cm-3と、SiCバルク基板11に比べて約一桁高い濃度のn型不純物を含むn型ドープ層15が形成されていることが確認された。
【0054】
また、図4から、基板の裏面側から見て最も浅い位置にある窒素濃度のピークは、n型ドープ層15のうち表面から深さ約500nm以下の領域にあることが分かる。これは、上記のイオン注入条件では注入された不純物濃度のピークは表面から深さ1000nm以上の領域に位置することから、注入層12(またはn型ドープ層15)の表面部分は約500nm以上昇華したことを示している。
【0055】
なお、ここではn型ドープ層15のうち表面付近の窒素濃度は約1×1018cm-3となっているが、図1(b)〜(c)に示すエピタキシャル成長層14の形成工程において、基板温度を上げる、もしくはエピタキシャル成長の時間を延長するなど、条件を調整することにより、n型ドープ層15中の高濃度に窒素を含む部分を露出させることができる。
【0056】
−電気特性の比較−
次に、本実施形態のSiC基板と電気特性を比較するために、裏面にドーパントイオンを注入しないで、表(おもて)面側にエピタキシャル成長させたSiC層を有する従来のSiC基板を作成した。使用したSiC基板はn型の4H−SiCで、基板中のキャリア濃度は1×1018cm-3であった。なお、エピタキシャル成長層の形成条件及びエピタキシャル成長層の厚みは本実施形態のSiC基板と同一とした。
【0057】
次に、本実施形態のSiC基板及び従来技術によって作製した従来のSiC基板の各々の表面及び裏面にオーミック電極を形成して各SiC基板の電気特性を測定し、この測定結果より、基板裏面とオーミック電極との界面での接触抵抗について評価した。
【0058】
まず、各SiC基板の裏面に直径0.5mmのニッケル(Ni)ドット電極を電子ビーム(EB)蒸着装置によって蒸着した後、加熱炉で1000℃で加熱することでオーミック電極とした。さらに、基板の表(おもて)面にも直径0.5mmのNiドット電極をEB蒸着装置によって蒸着した後、加熱炉で1000℃で加熱することでオーミック電極とした。
【0059】
次いで、各SiC基板の表(おもて)面と裏面に形成したオーミック電極を通して各SiC基板に電流を流した。
【0060】
図5は、本実施形態のSiC基板と、従来技術によって作製した従来のSiC基板のそれぞれについての印加電圧と電流との関係を測定した結果を示す図である。同図から、本実施形態のSiC基板においては、従来のSiC基板と比べて、同一の電圧を印加した時におよそ2倍近くの電流が流れていることが分かる。
【0061】
この結果から、本実施形態のSiC基板では、基板裏面とオーミック電極との界面の接触抵抗は大きく低減されていることが明らかになった。このことは、ドーパントイオンが注入された領域(注入層12)は、エピタキシャル成長層14の形成中に活性化されることにより、SiC基板のキャリア濃度に比べて高い濃度の窒素を含むn型ドープ層15となっていることを示している。
【0062】
なお、本実施形態のSiC基板は、基板の裏面とオーミック電極との間の接触抵抗が従来のSiC基板に比べ大きく低減されているので、以下の実施形態で述べるショットキーダイオードやPINダイオード等の整流素子や縦型パワーMOSFETをなどの半導体素子に利用された場合、これらの半導体素子での電力損失を低減するとともに、動作時の熱の発生を抑制することができる。
【0063】
また、本実施形態のSiCの製造方法によれば、導入した不純物の活性化,イオン打ち込みによってできた結晶欠陥の修復及びn型ドープ層のうち高濃度に不純物を含む部分の露出がCVD法によるエピタキシャル成長層の形成工程において行われるので、基板裏面とオーミック電極との接触抵抗が小さいSiC基板を工程を増やすことなく効率的に製造することができる。
【0064】
また、本実施形態のSiC基板の製造方法によれば、上述のように、エピタキシャル成長の温度条件を調整することなどにより、n型ドープ層15のうち窒素を高濃度で含む領域を露出させることができる。これにより、基板裏面とオーミック電極との間の接触抵抗をさらに小さくすることができる。
【0065】
なお、本実施形態のSiC基板の製造方法においては、n型のSiC基板の裏面に、n型のドーパントとして窒素をイオン注入したが、n型の伝導性を示す他のイオン種、例えば、リンをイオン注入しても効果がある。また、n型に代えてp型のSiC基板の裏面にホウ素(B)など、p型のドーパントをイオン注入しても効果がある。
【0066】
また、本実施形態のSiC基板の製造方法においては、注入エネルギーが互いに異なるイオンを多段階で注入している。これはn型ドープ層15の表面が昇華により削られるため、あらかじめドーピングする層を厚めに取る意味がある。しかし、実際には単一の注入エネルギーでイオンを注入したときでも基板裏面とオーミック電極との接触抵抗を低減することができる。
【0067】
なお、本実施形態ではn型ドープ層15を形成するためにイオン注入の加速電圧を1.0〜7.0MeVに設定したが、注入するイオンの加速電圧をさらに低くすることで、不純物濃度のピーク位置をより表面に近づけることができる。ただし、この場合にはn型ドープ層15の厚みは薄くなる。
【0068】
また、本実施形態のSiC基板の製造方法においては、SiC基板裏面の全面にドーパントイオンを注入したが、SiC基板裏面のある部分をマスク等で覆うことによって、一部分にのみドーパントイオンを注入しても構わない。
【0069】
また、本実施形態においては、SiCバルク基板上に形成するSiCのエピタキシャル成長層にはn型不純物イオンとして窒素イオンを導入したが、他にリン(P)などを用いてもよく、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)などのp型不純物を用いてもよい。また、SiCのエピタキシャル成長層がn型不純物を含む層とp型不純物を含む層の両方を含んでいてもよい。
【0070】
また、本実施形態においては、エピタキシャル成長と基板裏面に注入されたイオンの活性化を同時に行ったが、この2つの工程を同時に行なう必要は必ずしもない。
【0071】
図6は、エピタキシャル成長工程の前に基板の活性化アニールを行なう場合の原料ガス,活性化アニール時の水素ガス供給量及び基板温度の時間変化のプロセスの一例を示す図である。同図に示すように、例えば、活性化アニールに必要な温度が成長温度より高い場合などには、エピタキシャル成長工程の前に基板を加熱することで活性化アニールしても差し支えない。なお、この工程において供給されるガスとしては、水素ガスの他にアルゴンガスであってもよい。
【0072】
また、図7は、エピタキシャル成長工程の後に基板の活性化アニールを行なう場合の原料ガス,活性化アニール時の水素ガス供給量及び基板温度の時間変化のプロセスの一例を示す図である。同図に示すように、エピタキシャル成長層の形成工程後に基板を加熱することで活性化アニールしても差し支えない。このように、エピタキシャル成長工程と基板の活性化アニールを別工程で行なう方法によれば、エピタキシャル成長層の形成工程の設定によらずにSiC基板の裏面の昇華量を調節することができる。
【0073】
また、本実施形態のSiC基板の製造方法においては、エピタキシャル成長層14を形成する基板温度として1600℃を選択したが、この温度に限られず、1300〜2300℃の範囲にあることが好ましい。2300℃を越えるとSiCバルク基板11が分解するおそれがあり、1300℃未満ではSiC基板中の損傷の回復が進行しないからである。
【0074】
加えて、SiCのエピタキシャル成長工程と同時にSiC基板の裏面を昇華させる場合には、圧力にも影響されるが、基板温度が1400℃以上であることが必要である。
【0075】
そして、上述の基板温度の範囲の中でも、結晶性の良好なエピタキシャル成長層を半導体素子を作製するのに十分な厚みで形成するために、エピタキシャル成長工程における基板温度は1500℃〜2000℃の範囲であることがより好ましい。
【0076】
また、本実施形態においては、基板裏面への窒素イオンの注入工程の後にSiCのエピタキシャル成長層を形成したが、このエピタキシャル成長層を形成せずに、SiCバルク基板自体を半導体素子の半導体層として用いることもできる。ただし、その際にも、1300℃以上で基板中に含まれる不純物の活性化アニール工程は必要になる。この方法により製造したSiC基板のn型ドープ層においては、窒素濃度のピークは表面から深さ1000nm以上の領域にあるものの、従来のSiC基板と比べると、オーミック電極との接触抵抗は低減される。
【0077】
なお、本実施形態においてはSiCバルク基板として4H−SiC基板を用いたが、6H−SiC基板など他のSiC基板を用いてもよい。
【0078】
また、SiCバルク基板に代えて、SiCと同様にバンドギャップの大きいダイヤモンド基板あるいはGaN(ガリウムナイトライド)基板を用いることもできる。
【0079】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態として、第1の実施形態に係るSiC基板を利用してショットキーダイオードを製造する方法について説明する。
【0080】
図8(a)〜(c)は、本実施形態に係るショットキーダイオードの製造方法を示す断面図である。
【0081】
まず、図8(a)に示す工程で、SiCバルク基板21を準備する。SiCバルク基板21としては、例えば、主面が(0001)面(c面)から[11 -20](112バー0)方向に8度のオフ角度がついた面である、直径25mmのSiC基板(4H−SiC基板)を用いる。この基板はn型で、キャリア濃度は1×1018cm-3である。そして、加速電圧、ドーズ量、注入角といったイオン注入条件を第1の実施形態のSiC基板の製造方法と同じにして、SiCバルク基板21の裏面に窒素イオン23を注入する。これにより、SiCバルク基板21の裏面には注入層22が形成される。
【0082】
次に、図8(b)に示す工程で、SiCバルク基板21を図2に示すような構造を有するCVD炉のチャンバー内に設置し、SiCからなるエピタキシャル成長層24の形成を行なう。この工程において、基板裏面に注入されたドーパントイオンの活性化アニールが同時に行われると共に、イオン注入の際に生じた結晶欠陥の修復が行われ、また、注入層22の表面部分の昇華も起こる。
【0083】
本工程でのエピタキシャル成長の条件は、希釈ガスである水素ガスの流量が2L/min、原料ガスであるSiH4及びC38の流量はそれぞれ3mL/minと2mL/min、ドーパントガスである窒素の流量は0.1mL/minとする。また、エピタキシャル成長時のチャンバー内の圧力は常圧(1気圧)で一定とし、成長温度は1600℃とする。この条件下で形成されたSiCのエピタキシャル成長層は厚みが約3μmで、キャリア濃度は1×1016cm-3であった。
【0084】
次に、図8(c)に示す工程で、原料ガスの供給を止めて、エピタキシャル成長層24の形成を終わらせる。このとき、注入層22中に含まれる窒素が活性化されてn型ドープ層25となる。
【0085】
このようにして形成した基板裏面上のn型ドープ層25の深さ方向の窒素濃度は、図4に示すSIMSによるプロファイルと同様のプロファイルを示す。すなわち、上記SiCバルク基板21の裏面上に厚みが約3μmで、ドーパント濃度が約1×1019cm-3で基板に比べて約一桁高い濃度の窒素を含むn型ドープ層25が形成されていることが分かる。また、n型ドープ層25のうち表面部分は昇華により削られており、窒素濃度のピークのうち最も浅いものは、n型ドープ層25の表面から深さ500nm以内にある。
【0086】
次に、SiCバルク基板21の裏面にEB蒸着装置を用いてNiを蒸着した後、加熱炉で1000℃で加熱することでNiからなるオーミック電極28を形成する。
【0087】
続いて、エピタキシャル成長層24の上にCVD法などによりシリコン酸化膜を形成した後、その一部を開口してガードリング26を形成する。次いで、エピタキシャル成長層24のうちガードリング26が開口した領域の上に、金(Au)からなるショットキー電極27を形成する。
【0088】
以上の工程により製造される本実施形態のショットキーダイオードは、SiCバルク基板21と、SiCバルク基板21上に形成されたSiCからなる厚さ3μmのエピタキシャル成長層24と、エピタキシャル成長層24上に形成されてその一部が開口したシリコン酸化物(SiO2 )からなるガードリング26と、エピタキシャル成長層24のうちガードリング26が開口した領域の上に形成されたAuからなるショットキー電極27と、SiCバルク基板21の裏面上に形成されたn型不純物を高濃度で含む厚さ3μmのn型ドープ層25と、n型ドープ層上に蒸着により形成されたNiからなるオーミック電極28とを備えている。エピタキシャル成長層24,SiCバルク基板21及びn型ドープ層25に含まれる窒素の濃度は、それぞれ、1×1016cm-3、約1×1018cm-3約1×1019cm-3である。
【0089】
次に、本実施形態のショットキーダイオードと電気特性を比較するため、従来技術によって作製したSiC基板を用いてショットキーダイオードを作製した。なお、両基板ともn型の4H−SiC基板を使用しており、基板中のキャリア濃度は1×1018cm-3である。エピタキシャル成長層の形成条件ほか、ショットキーダイオードの形成条件は、本実施形態のショットキーダイオードと同一とした。なお、形成したエピタキシャル成長層は厚みを約3μm、キャリア濃度は1×1016cm-3とした。
【0090】
両ショットキーダイオードの性能比較は、順方向電圧印加時の電流(オン電流)について測定することにより行なった。
【0091】
図9は、本実施形態のショットキーダイオード及び従来技術によって作製したショットキーダイオードの電流−電圧特性を示す図である。同図から、本実施形態のショットキーダイオードでは、従来の方法で作製したショットキーダイオードに比べてオン電流が約2倍以上大きくなっていることが分かる。これは、本実施形態のショットキーダイオードにおいて、n型ドープ層25とオーミック電極28との間の接触抵抗が大幅に低減したために順方向電圧を印加した時のオン電流が大きくなったと考えられる。
【0092】
また、オン電圧(オン電流が流れ始めるときの順方向電圧)は両ダイオードとも約1Vで差は見られなかった。
【0093】
なお、上記のショットキーダイオードに逆方向電圧を印加した場合の漏れ電流は数pA(10-12A)程度と両ダイオードでほぼ同一であり、逆バイアス印加時の耐圧も両者でほぼ同じであった。このことは、基板裏面にドーパントイオンを注入する工程が基板及びエピタキシャル成長層の結晶性にほとんど影響を与えていないことを示している。これらの結果から、基板の裏面にドーパントイオンを注入し、この基板の表(おもて)面上にエピタキシャル成長層を形成することで、オン電流が従来技術に比べて2倍以上大きいという特徴をもったショットキーダイオードを作製できることが示された。これは、本実施形態のショットキーダイオードは、従来のものと比べて動作時の電力損失が少ないことを意味する。
【0094】
加えて、本実施形態のショットキーダイオードでは、オーミック電極28とn型ドープ層25との界面における接触抵抗が小さくなっていることから、動作時に上記界面での熱の発生が抑制される。よって、本実施形態のショットキーダイオードによれば、これを組み込まれた半導体素子において熱による動作不良の発生を抑制することができる。
【0095】
なお、本実施形態のショットキーダイオードにおいてはSiCバルク基板、エピタキシャル成長層及び不純物ドープ層(n型ドープ層)のドーパントとしてn型不純物を用いたが、これに代えてp型不純物を用いてもよい。
【0096】
なお、本実施形態においてはショットキーダイオードを作製した例を示したが、エピタキシャル成長工程において、まずn型不純物を加え、次いでp型不純物を加えることにより、SiCからなるn型のドープ層とp型のドープ層とをSiC基板上にそれぞれエピタキシャル成長させたpnダイオードを作製することもできる。
【0097】
また、第1の実施形態のSiC基板と同様に、ショットキーダイオード中の各層がn型不純物の代わりに、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)などのp型不純物を含んでいてもよい。
【0098】
なお、本実施形態のショットキーダイオードの製造方法においても、第1の実施形態のSiC基板の製造方法と同様に、SiC層のエピタキシャル成長工程を基板のアニーリング工程の前あるいは後に分けて行ってもよい。そのとき、温度条件を調節すれば、どちらの工程においてもSiC基板裏面の昇華を起こすことができる。
【0099】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態として、第1の実施形態に係るSiC基板の製造方法を利用して、縦型パワーMOSFETを作製する方法について説明する。
【0100】
図10(a)〜(c)は、本実施形態に係る縦型パワーMOSFETを製造方法を示す断面図である。
【0101】
まず、図10(a)に示す工程で、SiCバルク基板31を準備する。SiCバルク基板31としては、例えば、主面が(0001)面(c面)から[11 -20](112バー0)方向に8度のオフ角度がついた面である、直径25mmのSiC基板(4H−SiC基板)を用いる。この基板はn型で、キャリア濃度は1×1018cm-3である。
【0102】
次に、加速電圧、ドーズ量、注入角などの条件を第1及び第2の実施形態と同一にして、SiCバルク基板31の裏面側に窒素イオン33を注入する。これにより、SiCバルク基板31の裏面側に注入層32が形成される。
【0103】
次に、図10(b)に示す工程で、SiC基板を図2に示すCVD炉のチャンバー内に設置し、上述の第1の実施形態と同様の条件で、SiCバルク基板31上にSiC層をエピタキシャル成長させると同時に基板裏面に注入されたドーパントイオンの活性化アニールを行なう。
【0104】
この際に、始めにn型ドーパントガス、次いでp型ドーパントガス、その次にn型ドーパントガスを装置内に導入することにより、SiCバルク基板31上に順にn型、p型、n型のSiC層を形成する。
【0105】
エピタキシャル成長条件は、希釈ガスの水素ガスの流量が2L/min、原料ガスのSiH4及びC38の流量がそれぞれ3mL/minと2mL/minとする。また、n型のドーパントガスとしては窒素を、p型のドーパントガスとしてはトリメチルアルミニウム(TMA)を用いた。エピタキシャル成長時のチャンバー内の圧力は常圧(1気圧)で一定とし、成長温度は1600℃とする。
【0106】
このようにして、上記SiCバルク基板31上に、キャリア濃度約2×1017cm-3の窒素イオンが導入されたSiCからなる厚みが10μmのn型エピタキシャル成長層34と、キャリア濃度約1×1016cm-3のアルミニウムイオンが導入された厚みが3μmのp型エピタキシャル成長層35と、キャリア濃度約1×1018cm-3の窒素イオンが導入された厚みが0.3μmのn型エピタキシャル成長層36とを形成した。
【0107】
また、注入層32は、SiCのエピタキシャル成長と同時に窒素が活性化されることによりn型ドープ層37となる。
【0108】
さらに、本工程において、基板裏面に注入されたドーパントイオンの活性化アニールが同時に行われると共に、イオン注入の際に生じた結晶欠陥の修復が行われ、また、注入層32の表面部分の昇華も起こる。
【0109】
このとき、n型ドープ層37の深さ方向の窒素濃度は、図4に示したSIMSによるプロファイルと同様のプロファイルとなる。この図より、n型ドープ層37は、厚みが約3μmで、約1×1019cm-3と基板に比べて約一桁高い濃度の窒素を含むことが分かる。また、n型ドープ層37のうち表面部分は昇華により削られており、窒素濃度のピークのうち最も浅いものは、n型ドープ層37のうち表面から深さ500nm以内の領域にある。
【0110】
次に、図10(c)に示す工程で、基板上にトレンチ形成領域を開口したシリコン酸化膜及びニッケル膜からなるエッチングマスク(図示せず)を形成し、CF4とO2とを用いた反応性イオンエッチングを行なって、p型エピタキシャル成長層35を貫通し、n型エピタキシャル成長層36内に達するトレンチを形成する。
【0111】
次いで、約1100℃の温度下で基板を熱酸化することでトレンチの側壁部及び底部にSiO2 からなるゲート絶縁膜39を形成し、その後、トレンチ内にポリシリコン膜を堆積することでゲート電極40を形成する。
【0112】
続いて、エッチングマスクを除去した後、基板の表(おもて)面及び裏面にEB蒸着装置によってNiを蒸着する。次いで、加熱炉中で基板を1000℃に加熱することにより、n型エピタキシャル成長層36の上にソース電極41を、基板裏面側のn型ドープ層37の上にドレイン電極38をそれぞれ形成する。これにより、本実施形態の縦型MOSFETが作製される。
【0113】
すなわち、以上の製造方法により作製される本実施形態の縦型MOSFETは、n型不純物を含むSiCバルク基板31と、SiCバルク基板31上に順に形成されたn型エピタキシャル成長層34,p型エピタキシャル成長層35及びn型エピタキシャル成長層36と、n型エピタキシャル成長層36及びp型エピタキシャル成長層35を貫通してn型エピタキシャル成長層34内に至るトレンチの側壁部及び底部に設けられたSiO2 からなるゲート絶縁膜39と、ゲート絶縁膜上に設けられたポリシリコンからなるゲート電極40と、n型エピタキシャル成長層36上に設けられたNiからなるソース電極41と、SiCバルク基板31の裏面上に形成された高濃度の窒素を含むSiCからなるn型ドープ層37と、n型ドープ層37の上に形成されたNiからなるドレイン電極38とを備えている。なお、n型ドープ層37には濃度が1×1019cm-3の窒素が含まれている。また、ソース電極41及びドレイン電極38は共にオーミック電極となっている。
【0114】
次に、従来技術によって作製された従来のSiC基板を用いた縦型パワーMOSFETを作製して、その電流−電圧特性を本実施形態の縦型パワーMOSFETと比較した。なお、SiC基板は共にn型の4H−SiCで、SiC基板内のSiCバルク基板中に含まれるキャリア濃度は1×1018cm-3である。従来のSiC基板を用いた縦型パワーMOSFETにおいて、エピタキシャル成長させた各SiC層やゲート電極及び各電極の形成条件は本実施形態の縦型MOSFETと同一とした。
【0115】
両パワーMOSFETの電流−電圧特性について測定した結果、しきい値以上の同じ電圧をゲート電極に印加した場合、本実施形態の縦型パワーMOSFETを流れる電流が、従来技術により作製した縦型パワーMOSFETを流れる電流に比べて約2倍以上大きくなっていることが分かった。
【0116】
これは、本実施形態の縦型パワーMOSFETにおいて、基板裏面側のn型ドープ層37とドレイン電極38の間の接触抵抗が大幅に低減したために、順方向電圧を印加したときのドレイン電流が大きくなったものと考えられる。
【0117】
この結果から、基板の裏面にドーパントイオンを注入し、この基板表面にエピタキシャル成長層を形成することで、オン電流が従来技術に比べて2倍以上大きいという特徴を持った縦型パワーMOSFETを作製できることが示された。
【0118】
つまり、本実施形態の縦型パワーMOSFETの製造方法によれば、従来に比べて電力損失の少ない縦型パワーMOSFETを作製することができる。
【0119】
加えて、本実施形態の縦型パワーMOSFETでは、ドレイン電極とオーミック接触する界面における接触抵抗が小さくなっていることから、動作時に上記界面での熱の発生が抑制される。よって、本実施形態の縦型パワーMOSFETにおいては、熱による動作不良の発生が抑制されている。
【0120】
なお、本実施形態のパワーMOSFETの製造方法においても、第1の実施形態のSiC基板の製造方法と同様に、SiC層のエピタキシャル成長工程を基板のアニーリング工程の前あるいは後に分けて行ってもよい。
【0121】
なお、本実施形態においては、縦型パワーMOSFETの製造方法について述べたが、オーミック電極を備えた縦型構造を持ち、SiCなどのバンドギャップの大きな半導体層を有する半導体素子であれば、本実施形態の縦型パワーMOSFETと同様に省電力化、発熱の抑制などの効果が得られる。
【0122】
【発明の効果】
本発明のSiC基板、SiC半導体素子及びその製造方法によれば、SiCバルク基板の裏面上にSiCバルク基板中のキャリア濃度に比べてキャリア濃度の高い不純物ドープ層を設けることにより、基板裏面とオーミック電極との界面における接触抵抗を低下させるので、電力損失を低減し、発熱を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係るSiC基板を形成するための基本的な手順を示す図である。
【図2】本発明の各実施形態において用いたCVD炉の構成を示す断面図である。
【図3】SiCエピタキシャル成長層の形成工程において、原料ガスの供給量及び基板温度の時間変化のプロセスを示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の方法によってエピタキシャル成長層の形成と同時に注入されたドーパントイオンを活性化した場合のドーパント濃度のプロファイルをSIMSを用いて測定した結果を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るSiC基板と従来のSiC基板の電流−電圧特性を測定した結果を示す図である。
【図6】本発明の製造方法において、エピタキシャル成長工程の前に活性化アニール工程を行なう場合のプロセスの流れを示す図である。
【図7】本発明の製造方法において、エピタキシャル成長工程の後に活性化アニール工程を行なう場合のプロセスの流れを示す図である。
【図8】(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係るショットキーダイオードの製造工程を示す断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るショットキーダイオード及び従来のショットッキーダイオードの電流−電圧特性を示す図である。
【図10】(a)〜(c)は、本発明の第3の実施形態に係る縦型パワーMOSFETの製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11 SiCバルク基板
12 注入層
13 窒素イオン
14 エピタキシャル成長層
15 n型ドープ層
21 SiCバルク基板
22 注入層
23 窒素イオン
24 エピタキシャル成長層
25 n型ドープ層
26 ガードリング
27 ショットキー電極
28 オーミック電極
31 SiCバルク基板
32 注入層
33 窒素イオン
34 n型エピタキシャル成長層
35 p型エピタキシャル成長層
36 n型エピタキシャル成長層
37 n型ドープ層
38 ドレイン電極
39 ゲート絶縁膜
40 ゲート電極
41 ソース電極
50 チャンバー
51 基板支持冶具
52 誘導加熱コイル
53 ガス供給系
54 ガス排気系

Claims (5)

  1. SiCバルク基板内に不純物イオンを注入して上記SiCバルク基板の内部領域とは異なる濃度で不純物を含む不純物ドープ層を、上記SiCバルク基板内の主面に対向する面側に形成する工程(a)と、
    上記工程(a)の後に、基板をアニーリングすることにより上記不純物ドープ層に含まれる不純物を活性化する工程(b)と、
    上記SiCバルク基板の主面上にCVD法によりSiCをエピタキシャル成長させてエピタキシャル成長層を堆積する工程(c)と
    を含むSiC基板の製造方法であって、
    基板の熱処理を行って、上記不純物ドープ層に含まれる不純物濃度のピークが、上記不純物ドープ層表面から深さ1000nm以内の領域に位置するように上記不純物ドープ層の表面を500nm以上昇華させる工程をさらに含み、
    同昇華工程が上記工程(b)と同時に行われ、
    上記工程(c)における基板の温度は1300〜2300℃の範囲にあり、
    上記工程(b)における基板の温度は、上記工程(c)における基板の温度よりも高く、
    上記SiCバルク基板の主面の表面にSi原子が並んでいる、SiC基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載のSiC基板の製造方法において、
    上記工程(a)で上記SiCバルク基板内に注入される不純物イオンは、上記SiCバルク基板の内部領域に含まれる不純物と同じ導電型であり、形成された不純物ドープ層に含まれる不純物濃度は上記SiCバルク基板の内部領域の不純物濃度よりも高いことを特徴とするSiC基板の製造方法。
  3. SiCバルク基板に第1導電型の不純物イオンを注入して上記SiCバルク基板の主面と対向する面上に不純物ドープ層を形成する工程(a)と、
    上記工程(a)の後に、基板をアニーリングすることにより上記不純物ドープ層に含まれる不純物を活性化する工程(b)と、
    上記SiCバルク基板の上記不純物ドープ層が形成されていない側の上にCVD法によりSiCをエピタキシャル成長させてエピタキシャル成長層を堆積する工程(c)と、
    上記エピタキシャル成長層の上に少なくとも1つの上部電極を形成する工程(d)と、
    上記不純物ドープ層の上にオーミック電極となる下部電極を形成する工程(e)と
    を含むSiC半導体素子の製造方法であって、
    基板の熱処理を行って、上記不純物ドープ層に含まれる不純物濃度のピークが、上記不純物ドープ層表面から深さ1000nm以内の領域に位置するように上記不純物ドープ層の表面を500nm以上昇華させる工程をさらに含み、
    同昇華工程が上記工程(b)と同時に行われ、
    上記工程(c)における基板の温度は1300〜2300℃の範囲にあり、
    上記工程(b)における基板の温度は、上記工程(c)における基板の温度よりも高く、
    上記SiCバルク基板の主面の表面にSi原子が並んでいる、SiC半導体素子の製造方法。
  4. 請求項3に記載のSiC半導体素子の製造方法において、
    上記工程(a)で上記SiCバルク基板内に注入される不純物イオンは、上記SiCバルク基板の内部領域に含まれる不純物と同じ導電型であり、形成された不純物ドープ層に含まれる不純物濃度は上記SiCバルク基板の内部領域の不純物濃度よりも高いことを特徴とするSiC半導体素子の製造方法。
  5. 請求項3または4に記載のSiC半導体素子の製造方法において、
    上記工程(c)では、上記SiCバルク基板上に第1導電型第1エピタキシャル層を、上記第1エピタキシャル層の上に第2導電型第2エピタキシャル層を、上記第2エピタキシャル層の上に第1導電型第3エピタキシャル層をそれぞれ順に形成し、
    上記工程(c)の後、工程(d)の前に、上記第2及び第3エピタキシャル層を貫通して上記第1エピタキシャル層に至るトレンチを形成する工程(c’)及び上記トレンチを覆うゲート絶縁膜を挟んで上記第1エピタキシャル層の上方にゲート電極を形成する工程(c”)をさらに含むことを特徴とするSiC半導体素子の製造方法。
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