図1は、本発明の一実施例におけるファクシミリ通信システムを表わしたものである。このファクシミリ通信システム100で、ある事業所Aは、公衆電話網101に電話回線102によって接続された中継装置103と、この中継装置103とLAN104を介して接続された受信機装置105を備えている。たとえば、中継装置103は複数の部署に対して1台配置されており、ファクシミリの送受信機能を備えている。受信機装置105は各部署に1台ずつ配置されている。ただし、この図では図示を簡略化するために、中継装置103も受信機装置105もそれぞれ1台ずつ示している。公衆電話網101には、事業所A以外に配置されたファクシミリ装置106が電話回線107によって接続されている。ファクシミリ装置106も1台のみを示している。
このようなファクシミリ通信システム100で、中継装置103は第1のLAN制御部111を備え、受信機装置105は第2のLAN制御部131を備えている。これにより、中継装置103と受信機装置105は、LAN104によって互いにデータの送受信が可能になっている。
中継装置103は、第1のLAN制御部111の他に、モデム制御部112、ポーリングデータ解析部113、転送データ生成部114、Fコード生成部115および第1の記憶部116を備えている。このうち、モデム制御部112は公衆電話網101を介してファクシミリの送受信を行うための制御を行うようになっている。ポーリングデータ解析部113は、受信したポーリングデータを解析して画データに変換するようになっている。転送データ生成部114は、受信機装置105に対する転送データを生成するようになっている。Fコード生成部115は、Fコードを生成するようになっている。ここでFコードとはITU−T(International Telecommunications Union - Telecommunications Standardization Sector)T.30の国際標準規格に基づくものであり、これによって予めサブアドレスやパスワードを設定して、これらが登録されたFコードボックスを作成することで、Fコード通信に対応した親展通信や掲示板機能あるいは中継送信が利用できる。本実施例では、このFコードを利用することで、複数のFコードボックスの中から希望するポーリングデータを選択してポーリング受信を行うことができる。
第1の記憶部116は、各種のデータを記憶するためのものである。具体的には、ポーリング受信の指示を受けた際に取得するポーリング用のID(Identification)119、パスワード120およびファクシミリ番号121と、ID119およびパスワード120から作成されるFコード122、モデム制御部112を介して受信したポーリングデータ123、このポーリングデータ123を解析して得られる画データ124および受信機装置105に対して送信する転送データ125が第1の記憶部116に記憶される。
ここでID119は、20桁まで任意の桁数の「0」から「9」までの数字で構成されている。ID119が0桁の場合は無効データとする。パスワード120は、20桁までの任意の桁数の「0」から「9」までの数字、「*」および「#」の記号から構成されている。パスワード120も0桁の場合は無効データとなる。
ID119、パスワード120、ファクシミリ番号121および画データ124は相互に関連付けられている。本実施例のファクシミリ通信システム100では、受信機装置105からポーリング受信の指示を受けると、ID119、パスワード120およびファクシミリ番号121の組み合わせから該当する画データ124が特定できるようになっている。ポーリングデータ123とはITU−T.30で規定されたファクシミリデータである。画データ124はポーリングデータ123における画像部分のみ抜き出した可逆処理可能な画像形式で圧縮したデータである。転送データ125は勧告RFC2822(Request For Comments 2822)で示される電子メールのフォーマットの形式で作られており、画像データをインターネットファクシミリに関する勧告RFC3949(Request For Comments 3949)で示されるTIFF(Tagged Image File Format)の画像ファイルとして添付した電子メールデータである。
このような構成の中継装置103では、モデム制御部112がポーリングデータ123を電話回線102から受信したり、相手のファクシミリ装置106にポーリングデータ123の問い合わせを行うようになっている。ポーリングデータ解析部113は、ポーリングデータ123を解析して、画データ124に変換するようになっている。転送データ生成部114は、画データ124から転送データ125を生成する。Fコード生成部115は、ID119およびパスワード120からFコード122を生成するようになっている。LAN制御部111は、LAN104を経由して受信機装置105からポーリング受信の指示を受けると、その受信機装置105に対して転送データ125の送信を行うようになっている。
一方、受信機装置105は、第2のLAN制御部131の他に、入力部132、転送データ解析部133、Fコード解析部134、印刷部135および第2の記憶部136を備えている。第2の記憶部136は、ID138、パスワード139、ファクシミリ番号140、転送データ141、画データ142およびFコード143を記憶するようになっている。
第2のLAN制御部131は、LAN104に対してデータの送受信をする回路部分であり、また、LAN104を経由して中継装置103から転送データ125の受信を行ったり、中継装置103にポーリング受信の指示を行ったりするようになっている。入力部132はFコードを入力する回路部分である。転送データ解析部133は、受信した転送データを解析して画データに変換するようになっている。Fコード解析部134は、入力部132から入力されたFコードをIDとパスワードに変換する。印刷部135は、画データ142を印刷するようになっている。
このような受信機装置105で、入力部132は、ポーリング受信を行うために、ポーリング受信先のファクシミリ番号140ならびにFコード143の入力を受け付けるようになっている。Fコードは、ファクシミリでポーリング受信を行う際、ポーリングする文書を選択するために利用するコマンドとしてのSEP(Selective Polling)コードと、ポーリングを行う際に使用するパスワードを表わしたPWD(Password)コードから成っている。このうちSEPコードは20桁までの任意の桁数の「0」から「9」までの数字から構成されている。0桁の場合には無効データとなる。PWDコードは20桁までの任意の桁数の「0」から「9」までの数字、「*」あるいは「#」から構成されており、同様に0桁の場合は無効データとなる。Fコード解析部134は、Fコード143からID138およびパスワード139を生成するようになっている。
なお、中継装置103および受信機装置105は、図示しないが共にCPU(Central Processing Unit)および制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)等の記憶媒体を備えている。そして、以上説明したモデム制御部112等の各回路部品の少なくとも一部をソフトウェアで実現するようになっている。
このようなファクシミリ通信システム100で、受信機装置105の使用者が事業所A以外に配置されたファクシミリ装置106からポーリング受信を行うものとする。ポーリング受信機能を備えた通常のファクシミリ装置の場合には、ポーリング受信モードに設定した後に、この例ではファクシミリ装置106に電話して図示しない通信ボタンまたはスタートボタンを押せば相手方から画像を受信することができる。本実施例の受信機装置105はポーリング受信を直接行う機能を持っていない。そこで本実施例では中継装置103を経由する形でポーリング受信を行う。
図2は、ポーリング受信を要求する際の受信機装置の制御の様子を表わしたものである。図1と共に説明を行う。ポーリング受信のモードで、受信機装置105の使用者は、入力部132を用いてポーリング受信先のファクシミリ装置106のファクシミリ番号とFコードを入力する(ステップS201)。受信機装置105は、入力されたファクシミリ番号とFコードを、ファクシミリ番号140およびFコード143として第2の記憶部136に蓄積する(ステップS202)。
この後、受信機装置105のFコード解析部134は、第2の記憶部136からFコード143を読み出して、これをIDとパスワードに変換する(ステップS203)。具体的には、FコードのSEPコードをIDに読み替える。ただしSEPコードが0桁の場合にはこれを無効データとみなして、IDにはNULL(ヌル)データを入れる。FコードのPWDコードは、パスワードに読み替える。ただしPWDコードが0桁の場合にはこれを無効データとみなして、パスワードにはNULL(ヌル)データを入れる。変換後のIDとパスワードは、第2の記憶部136にID138、パスワード139として格納する(ステップS204)。次に受信機装置105は、第2のLAN制御部131を介して中継装置103に対してポーリング受信の指示を送信する(ステップS205)。
図3は、ポーリング受信の指示が行われたときで、転送データが存在しないときの受信機装置と中継装置のシーケンスを表わしたものである。図1と共に説明を行う。このシーケンスでは、規格RFC(Request For Comments)1939に示されるPOP(Post Office Protocol)プロトコルを拡張してデータ転送を行うようになっている。まず、受信機装置105は中継装置103に対して接続を行う(ステップS221)。接続が完了したら受信機装置105は中継装置103にユーザ(USER)コマンドを送信する(ステップS222)。パラメータとしては、ID119とファクシミリ番号121を「@」(アットマーク)で連結した文字列「ID@ファクシミリ番号」を使用する。このとき、IDがヌルの場合には、アットマーク「@」を先頭に付けたファクシミリ番号の文字列を使用する。
中継装置103は、送られてきたユーザコマンドに問題がなければ、受信機装置105に対して「+OK」(肯定)の返答を行う(ステップS223)。この「+OK」の返答を受信すると、受信機装置105は中継装置103に対してパス(PASS)コマンドを送信する(ステップS224)。このときのパラメータとしてパスワード139が使用される。パスワード139がヌルの場合には、パスコマンドのみの送信となる。このパスコマンドに問題がなければ、中継装置103は受信機装置105に対して「+OK」を返信する(ステップS225)。
受信機装置105はこの「+OK」を受信すると、中継装置103に対して、メールボックスにあるメール数の取得の要求を行うコマンドとしてのSTATコマンドを送信する(ステップS226)。このSTATコマンドを受信すると、中継装置103は受信機装置105に転送データの有無とサイズを返信する(ステップS227)。ただし、この時点で転送データの有無は確定していない。このため「+OK」の後に「−1」を記述するとともにサイズに「0」を記述して返信する。
転送データの有無とサイズを受信した受信機装置105は、中継装置103に対して、セッションのクローズの要求を行うコマンドとしてのQUITコマンドを送信する(ステップS228)。中継装置103はQUITコマンドを受信すると、受信機装置105に対して「+OK」を返信する(ステップS229)。受信機装置105は、この「+OK」を受信すると通信を切断する(ステップS230)。これにより、受信機装置105から中継装置103に対して、ポーリング受信の指示が行われると共に、ポーリング受信に必要なID、パスワード、ファクシミリ番号が転送されたことになる。
図4は、ポーリング受信の指示を受けた中継装置側の処理の様子を表わしたものである。図1と共に説明を行う。中継装置103は、図2のステップS205によるポーリング受信の指示を受信すると(ステップS251:Y)、この指示の際に転送された、ID、パスワードおよびファクシミリ番号を第1の記憶部116に、ID119、パスワード120およびファクシミリ番号121として格納する(ステップS252)。
次に、中継装置103は、第1の記憶部116からID119とパスワード120を読み出して、Fコード生成部115でFコードに変換する(ステップS253)。具体的には、ID119をFコードのSEPコードに読み替える。ただし、ID119がヌルの場合には、SEPコードの生成は行わない。パスワード120については、FコードのPWDコードに読み替える。ただし、パスワードがヌルの場合には、PWDコードの生成は行わない。変換されたFコードは、第1の記憶部116にFコード122として格納する(ステップS254)。
この後、中継装置103は、モデム制御部112を用いてファクシミリ番号121のファクシミリ装置106に対して発呼を行い(ステップS255)、ポーリング受信を行う(ステップS256)。このときFコード122を利用してポーリング受信を実施する。ポーリング受信処理の終了後、Fコード122は第1の記憶部116から削除する(ステップS257)。
ところでステップS256のポーリング受信処理は、以下の3通りのいずれかの態様となる。
(1)ポーリングデータがあった場合。ファクシミリ装置106から正常にポーリングデータを受信した場合である。
(2)ポーリングデータがなかった場合。
(3)ポーリング受信先としてのファクシミリ装置106にFコードで示される該当ボックスがなかった場合。すなわち、受信機装置105で入力されたFコードが間違っており、そのFコードで特定されるポーリングのボックスがファクシミリ装置106に存在しなかったとき。
なお、受信機装置105からポーリング処理を見た場合には、この他に、(4)として、中継装置103がポーリング処理中またはポーリング未処理の状態を挙げることができる。
図5は、前記した(1)のポーリングデータがあった場合におけるポーリング受信処理を表わしたものである。図1と共に説明を行う。ポーリングデータがあった場合、中継装置103は受信したポーリングデータを第1の記憶部116にポーリングデータ123として格納する(ステップS271)。次に中継装置103は、ポーリングデータ解析部113を用いてポーリングデータ123を解析し、画データに変換する(ステップS272)。変換後の画データは、第1の記憶部116に画データ124として格納する(ステップS273)。ファクシミリ装置106から受信したファクシミリデータであるポーリングデータ123は、そのままではサイズが大きく第1の記憶部116の記憶容量を超える場合がある。そこで、可逆処理可能な画像形式に圧縮して、画データ124として第1の記憶部116に蓄積することになる。
次に中継装置103は、転送データ生成部114において画データ124から転送データを生成する(ステップS274)。生成した転送データは、第1の記憶部116に転送データ125として格納される(ステップS275)。このとき、転送データ125は、画データ124、ID119、パスワード120およびファクシミリ番号121と関連付けを行って第1の記憶部116に蓄積する。
本実施例のファクシミリ通信システム100では、ファクシミリ装置106から受信したファクシミリデータであるポーリングデータ123を、中継装置103が受信機装置105に積極的に転送する処理は行わない。そして、受信機装置105がポーリング受信の指示を再度行うのを待って転送データを転送するようになっている。すなわち、受信機装置105は、前回、ポーリング受信の指示を行った際に、STATコマンドの返信にポーリングデータの有無として「−1」を中継装置103より受信しており、ポーリングデータの有無が確定していないことを認識している。このため、受信機装置105はこれから一定時間をおいて、ポーリング受信の指示を再度、中継装置103に対して行うようになっている。このポーリング受信の指示が行われた段階で、対応するポーリングデータが中継装置103に存在すれば、ポーリングデータの転送が行われることになる(ステップS276)。
図6は、ポーリング受信の指示が行われたときで、転送データが存在するときの受信機装置と中継装置のシーケンスを表わしたものである。図6で図3と一致する処理の部分には同一のステップ番号を付している。図1と共に説明を行う。まず、受信機装置105は中継装置103に対して接続を行う(ステップS221)。接続が完了したら受信機装置105は中継装置103にユーザコマンドを送信する(ステップS222)。パラメータとしては、ID119とファクシミリ番号121を@(アットマーク)で連結した文字列を使用する。
中継装置103は、送られてきたユーザコマンドに問題がなければ、受信機装置105に対して「+OK」の返答を行う(ステップS223)。この「+OK」の返答を受信すると、受信機装置105は中継装置103に対してパスコマンドを送信する(ステップS224)。このパスコマンドに問題がなければ、中継装置103は受信機装置105に対して「+OK」を返信する(ステップS225)。
受信機装置105はこの「+OK」を受信すると、中継装置103に対してSTATコマンドを送信する(ステップS226)。このSTATコマンドを受信すると、中継装置103は受信機装置105に転送データの有無とサイズを返信することになる。現在説明している(1)のポーリングデータがあった場合では、第1の記憶部116には、この時点で、ID119、パスワード120、ファクシミリ番号121と関連づけられた転送データ125がある。このため中継装置103は受信機装置105に「+OK」の後に「1」を記述するとともにサイズに転送データ125のサイズ(図6の場合は「100」)を記述して返信を行う(ステップS291)。
このステップS291の返信に対応させて、受信機装置105は転送データを実際に受信するために中継装置103に対して、指定されたメールのダウンロードを要求するコマンドとしてのRETRコマンドを送信する(ステップS292)。RETRコマンドの後に付いている「1」はダウンロードもしくは削除したいメールの番号を表わしている。このRETRコマンドに問題がなければ、受信機装置105は中継装置103に「+OK」を返信する(ステップS293)。「+OK」の後の「100」は転送データのサイズを表わしている。これにより、中継装置103は受信機装置105に対して転送データ125を送信することになる(ステップS294)。
転送データ125の転送が終了したら、受信機装置105は中継装置103にDELEコマンド送信する(ステップS295)。これに対して、中継装置103は受信機装置105に「+OK」を返信する(ステップS296)。
以上の処理の後、受信機装置105は中継装置103に対してQUITコマンドを送信する(ステップS228)。中継装置103はQUITコマンドを受信すると、受信機装置105に対して「+OK」を返信する(ステップS229)。受信機装置105は、この「+OK」を受信すると通信を切断する(ステップS230)。このようにして、中継装置103から受信機装置105に対して、転送データ125の転送が行われる。
図5に戻って説明を続ける。転送データ125の転送終了後(ステップS276:Y)、第1の記憶部116から、該当する転送データ125、この転送データ125に関連付けられた画データ124、ID119、パスワード120およびファクシミリ番号121が削除されることになる(ステップS277)。
図7は、転送データを受信したときの受信機装置の処理を表わしたものである。図1と共に説明を行う。受信機装置105は、転送データを受信すると(ステップS301:Y)、第2の記憶部136に転送データ141として格納する(ステップS302)。これによりポーリング受信が完了したので、次にID138、パスワード139、ファクシミリ番号140を第2の記憶部136から削除する(ステップS303)。
以上の処理が終了すると、受信機装置105は、転送データ解析部133で転送データ141を解析して画データに変換する(ステップS304)。変換後の画データは、第2の記憶部136に画データ142として格納される(ステップS305)。この後、受信機装置105は、印刷部135で画データ142を印刷する(ステップS306)。このようにして、ファクシミリの送受信ができずLAN104を介して画像の転送のみができる受信機装置105でポーリング受信が可能となる。
次に、前記した(2)のポーリングデータがなかった場合について説明する。図1に示すファクシミリ装置106に対象となるポーリングデータがなかった場合である。
図8は、ポーリングデータがなかった場合の中継装置の受信処理を表わしたものである。図1と共に説明を行う。ポーリングデータがなかった場合、中継装置103は第1の記憶部116に転送データなしを表わすダミーデータを転送データ125として格納する(ステップS321)。このとき転送データ125はID119、パスワード120およびファクシミリ番号121と関連付けを行って蓄積しておく。
先に、ポーリングデータが存在する場合の転送データの処理の箇所で説明したと同様に、本実施例のファクシミリ通信システム100では、中継装置103が受信機装置105に対してポーリングデータが存在しない旨の積極的な通知は行わない。すなわち、受信機装置105が一定時間を置いてポーリング受信の指示を再度行うのを待って、ポーリングデータが存在しないことの通知を行うようになっている(ステップS322)。
図9は、ポーリング受信の指示が行われたときで、転送データが存在しなかったときの受信機装置と中継装置のシーケンスを表わしたものである。図9で図3と一致する処理の部分には同一のステップ番号を付している。図1と共に説明を行う。まず、受信機装置105は中継装置103に対して接続を行う(ステップS221)。接続が完了したら受信機装置105は中継装置103にユーザコマンドを送信する(ステップS222)。パラメータとしては、ID119とファクシミリ番号121を@(アットマーク)で連結した文字列を使用する。
中継装置103は、送られてきたユーザコマンドに問題がなければ、受信機装置105に対して「+OK」の返答を行う(ステップS223)。この「+OK」の返答を受信すると、受信機装置105は中継装置103に対してパスコマンドを送信する(ステップS224)。このパスコマンドに問題がなければ、中継装置103は受信機装置105に対して「+OK」を返信する(ステップS225)。
受信機装置105はこの「+OK」を受信すると、中継装置103に対してSTATコマンドを送信する(ステップS226)。このSTATコマンドを受信すると、中継装置103は受信機装置105に転送データの有無とサイズを返信することになる。現在説明している(2)のポーリングデータがなかった場合では、第1の記憶部116には、この時点で、ID119、パスワード120、ファクシミリ番号121と関連づけられた転送データなしのダミーデータとしての転送データ125がある。このため中継装置103は受信機装置105に「+OK」の後に「0」を記述するとともにサイズに転送データ125のサイズ「0」を記述して返信を行う(ステップS341)。
これに対して、受信機装置105は中継装置103に対してQUITコマンドを送信する(ステップS228)。中継装置103はQUITコマンドを受信すると、受信機装置105に対して「+OK」を返信する(ステップS229)。受信機装置105は、この「+OK」を受信すると通信を切断する(ステップS230)。このようにして、中継装置103から受信機装置105に対して、ポーリングデータがないことが通知される。
図8に戻って説明を続ける。ポーリングデータがないことが通知されると(ステップS322:Y)、第1の記憶部116から、該当する転送データ125、この転送データ125に関連付けられた画データ124、ID119、パスワード120およびファクシミリ番号121が削除されることになる(ステップS323)。
図10は、転送データがなかった場合の受信機装置の処理を表わしたものである。図1と共に説明を行う。受信機装置105は、ポーリングデータがないことを示す通知を受信すると(ステップS361:Y)、第2の記憶部136からID138、パスワード139、ファクシミリ番号140を削除する(ステップS362)。この後、受信機装置105は、印刷部135でポーリングデータがない旨のレポートを印刷する(ステップS363)。これにより、ポーリング受信を完了する。受信機装置105の使用者は、このようにして、ポーリングデータがないことを知ることができる。
次に、前記した(3)のポーリング受信先としてのファクシミリ装置106にFコードで示される該当ボックスがなかった場合について説明する。
図11は、ポーリング受信先にFコードで示される該当ボックスがなかった場合の中継装置の受信処理を表わしたものである。ポーリング受信先のファクシミリ装置106にFコードで示される該当ボックスがなかった場合、中継装置103は第1の記憶部116に該当ボックスなしを表わすダミーデータを転送データ125として格納する(ステップS381)。このとき転送データ125はID119、パスワード120およびファクシミリ番号121と関連付けを行って蓄積しておく。
先に、ポーリングデータが存在する場合の転送データの処理の箇所で説明したと同様に、本実施例のファクシミリ通信システム100では、中継装置103が受信機装置105に対してFコードで示される該当ボックスが存在しない旨の積極的な通知は行わない。すなわち、受信機装置105が一定時間を置いてポーリング受信の指示を再度行うのを待って、Fコードで示される該当ボックスが存在しないことの通知を行うようになっている(ステップS382)。なお、この図11の処理は、ファクシミリ装置106に対するポーリング受信が失敗したその他の場合についても同様に適用することができる。
図12は、ポーリング受信の指示が行われたときで、Fコードで示される該当ボックスが存在しなかったときの受信機装置と中継装置のシーケンスを表わしたものである。図11で図3と一致する処理の部分には同一のステップ番号を付している。図1と共に説明を行う。まず、受信機装置105は中継装置103に対して接続を行う(ステップS221)。接続が完了したら受信機装置105は中継装置103にユーザコマンドを送信する(ステップS222)。パラメータとしては、ID119とファクシミリ番号121を@(アットマーク)で連結した文字列を使用する。
中継装置103は、送られてきたユーザコマンドに問題がなければ、受信機装置105に対して「+OK」の返答を行う(ステップS223)。この「+OK」の返答を受信すると、受信機装置105は中継装置103に対してパスコマンドを送信する(ステップS224)。パラメータとしてパスワード120を利用する。この時点で、第1の記憶部116には、ID119、パスワード120、ファクシミリ番号121と関連づけられた該当ボックスなしのダミーデータとしての転送データ125がある。このため、パスコマンドに対して中継装置103は受信機装置105に「−NG」を返信する(ステップS401)。
これに対して、受信機装置105は中継装置103に対してQUITコマンドを送信する(ステップS228)。中継装置103はQUITコマンドを受信すると、受信機装置105に対して「+OK」を返信する(ステップS229)。受信機装置105は、この「+OK」を受信すると通信を切断する(ステップS230)。このようにして、中継装置103から受信機装置105に対して、該当ボックスなし等の理由によりポーリング受信が失敗したことが通知される。
図11に戻って説明を続ける。該当ボックスないことによりポーリング受信が失敗したことが通知されると(ステップS382:Y)、第1の記憶部116から、該当する転送データ125、この転送データ125に関連付けられた画データ124、ID119、パスワード120およびファクシミリ番号121が削除されることになる(ステップS383)。
図13は、Fコードで示される該当ボックスが存在しなかった場合の受信機装置の処理を表わしたものである。図1と共に説明を行う。受信機装置105は、Fコードで示される該当ボックスがなかったことを通知されると(ステップS421:Y)、第2の記憶部136からID138、パスワード139、ファクシミリ番号140を削除する(ステップS422)。この後、受信機装置105は、印刷部135でFコードで示される該当ボックスがない旨のレポートを印刷する(ステップS423)。これにより、ポーリング受信を完了する。受信機装置105の使用者は、このようにして、Fコードで示される該当ボックスがないことを知ることができる。
最後に、前記した(4)として挙げた中継装置103がポーリング処理中またはポーリング未処理の状態である場合について説明する。既に説明したように、受信機装置105は、ポーリングデータの有無が確定していない場合には、一定期間をおいて再度、ポーリング受信の指示を行う。このとき、中継装置103がポーリング受信の指示に間に合わない結果として、中継装置103がポーリング処理中またはポーリング未処理となっている場合がある。たとえば、中継装置103の扱うポーリングデータが多く、通信に時間がかかったり、回線ビジーのために回線接続に時間がかかったりした結果として、このような事態が生じ得る。
このような場合、本実施例では、中継装置103が受信機装置105にSTATコマンドの返信に対して、再度、「−1」を通知するようになっている。これにより、受信機装置105は、ポーリングデータの有無が確定していないことを認識することができ、所定時間が経過した時点で、再度ポーリング受信の指示を行うことになる。すなわち、ポーリング受信の指示が時間を置いて順次繰り返されることで、(4)に示した事態が発生しても時間の経過によって解消する。
図14は、本実施例で受信機装置からポーリング受信の指示が行われた場合の中継装置の処理の概要を表わしたものである。中継装置103は受信機装置105からファクシミリ装置106に対するポーリング受信の指示があると(ステップS441:Y)、第1の記憶部116にそのポーリング受信の対象となるID、パスワードおよびファクシミリ番号と関連付けられた画データ124が存在するかどうかを検索する(ステップS442)。この結果、該当の画データ124が存在すれば(ステップS443:Y)、要求のあった受信機装置105に該当の転送データ125を転送することになる(ステップS444)。
これに対して、第1の記憶部116にそのポーリング受信の画データ124が存在しなかった場合には(ステップS443:N)、該当するファクシミリ装置106と中継装置103が通信中であるかどうかを判別する(ステップS445)。通信中でなければ(N)、該当するそのファクシミリ装置106に接続して、ポーリング受信を要求する(ステップS446)。ファクシミリ通信中であった場合には(ステップS445:Y)、ステップS441で行われた今回のポーリング受信指示を無視して、処理を終了させる(エンド)。これは、次に受信機装置105が再びポーリング受信を指示してきたときに受信済みの画データを転送データ125として転送すれば足りるからである。
以上説明したように、本実施例によれば、ファクシミリ装置と直接送受信できない装置であってもポーリング受信を可能にすることができるという効果がある。このような装置にポーリング受信の要求が出た場合には、ポーリング受信の要求をポーリング受信が可能な装置に対して行い、このポーリング受信が可能な装置がポーリング受信を代行するからである。
また、本実施例によれば、POPプロトコルを使用してポーリング受信とその要求を行うので、システムの開発が容易となるという効果がある。POPプロトコルのコマンドは増やさずユーザコマンドのパラメータや、パスコマンドのパラメータ、およびSTATコマンドの応答に対して変更を加えることでポーリング受信の要求を実現することができる。また、ポーリングデータの転送自体は、従来からのPOPプロトコルを利用することが可能である。
<発明の変形例>
図15は、本発明の変形例におけるファクシミリ通信システムの構成を表わしたものである。この図15で図1に示したファクシミリ通信システム100と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
この変形例のファクシミリ通信システム100Aでは、受信機装置105Aの第2の記憶部136Aが、図1に示した第2の記憶部136の記憶する各種のデータに加えて、サイズデータ501、解像度データ502および符号化データ503を格納できるようになっている。これに対応する形で、中継装置103Aの第1の記憶部116Aには、サイズデータ511、解像度データ512および符号化データ513がそれぞれ格納できるようになっている。
ここで、サイズデータ501、511とは、受信機装置105Aが受信可能な原稿サイズを示すデータであり、この変形例ではA4幅サイズ、B4幅サイズ、A3幅サイズの3種類のサイズから選択できるようになっている。使用者は、印刷部135との関係で、印刷できる原稿サイズの最大サイズを指定することになる。
解像度データ502、512は、画像の解像度を示すデータであり、この変形例では200×100dpi(ドット/インチ)、200×200dpi、200×400dpi、400×400dpiの4種類から選択できるようになっている。使用者は、受信機装置105Aの印刷部135との関係で、印刷できる原稿の最大の解像度を指定することになる。
符号化データ503、513とは、受信機装置105Aが受信可能な符号化データである。本変形例ではMH(Modified Huffman)、MR(Modified Relative element address)およびMMR(Modified Modified Relative element address)の3種類の符号化データについて、受信機装置105Aが受信可能なものを指定することができるようになっている。MHよりもMRの方が処理が複雑になり、MRよりもMMRの方が処理が複雑となる。したがって、MMRに対応すればMRにも対応し、MRに対応すればMHにも対応する。受信機装置105Aの対応する最も処理の複雑な符号化を符号化データ503、513として設定することになる。
図16は、実施例の図2に対応するもので、この変形例のポーリング受信を要求する際の受信機装置の制御の様子を表わしたものである。図15と共に説明を行う。ポーリング受信のモードで、受信機装置105Aの使用者は、入力部132を用いてポーリング受信先のファクシミリ装置106のファクシミリ番号とFコードの他に、サイズデータ、解像度データおよび符号化データを入力する(ステップS601)。受信機装置105Aは、入力されたファクシミリ番号、Fコード、サイズデータ、解像度データおよび符号化データを、ファクシミリ番号140、Fコード143、サイズデータ501、解像度データ502および符号化データ503として第2の記憶部136Aに蓄積する(ステップS602)。
この後、受信機装置105AのFコード解析部134は、第2の記憶部136AからFコード143を読み出して、これをIDおよびパスワードに変換する(ステップS603)。具体的には、FコードのSEPコードをIDに読み替える。ただしSEPコードが0桁の場合にはこれを無効データとみなして、IDにはNULL(ヌル)データを入れる。FコードのPWDコードは、パスワードに読み替える。ただしPWDコードが0桁の場合にはこれを無効データとみなして、パスワードにはNULL(ヌル)データを入れる。変換後のIDとパスワードは、第2の記憶部136AにID138、パスワード139として格納する(ステップS604)。次に受信機装置105Aは、第2のLAN制御部131を介して中継装置103Aに対してポーリング受信の指示を送信する(ステップS605)。
図17は、ポーリング受信の指示が行われたときで、転送データが存在しないときの受信機装置と中継装置のシーケンスを表わしたものである。このシーケンスでは、規格RFC1939に示されるPOPプロトコルを拡張してデータ転送を行ようになっている。この図17で図3と同一部分には同一の符号を付している。また、図15と共に説明を行う。
まず、受信機装置105Aは中継装置103Aに対して接続を行う(ステップS221)。接続が完了したら受信機装置105Aは中継装置103Aにユーザコマンドを送信する(ステップS222)。パラメータとしては、ID119とファクシミリ番号121をアットマーク「@」で連結した文字列を使用する。このとき、IDがヌルの場合には、アットマーク「@」を先頭に付けたファクシミリ番号の文字列を使用する。
中継装置103Aは、送られてきたユーザコマンドに問題がなければ、受信機装置105Aに対して「+OK」の返答を行う(ステップS223)。この「+OK」の返答を受信すると、受信機装置105Aは中継装置103Aに対してパスコマンドを送信する(ステップS224)。このときのパラメータとしてパスワード139が使用される。パスワード139がヌルの場合には、パスコマンドのみの送信となる。このパスコマンドに問題がなければ、中継装置103Aは受信機装置105Aに対して「+OK」を返信する(ステップS225)。
受信機装置105Aはこの「+OK」を受信すると、中継装置103Aに対して、NEGO(NEGOtiation)コマンドを送信する。ここでNEGOコマンドとは、受信機装置105Aの受信可能な能力あるいは能力範囲を通知するコマンドである。たとえば受信機装置105Aの受信可能な最大能力が、受信可能サイズとしてA4、解像度として400×400dpi、符号化方式としてMMRであるとする。この場合には、「NEGO A4,400×400,MMR」と指定されたコマンドが中継装置103Aに対して送信される(ステップS621)。
このNEGOコマンドに問題がなければ、中継装置103Aは受信機装置105Aに対して「+OK」を返信する(ステップS622)。受信機装置105Aは、中継装置103Aに対してSTATコマンドを送信する(ステップS226)。このSTATコマンドを受信すると、中継装置103Aは受信機装置105Aに転送データの有無とサイズを返信する(ステップS227)。ただし、この時点で転送データの有無は確定していない。このため「+OK」の後に「−1」を記述するとともにサイズに「0」を記述して返信する。
転送データの有無とサイズを受信した受信機装置105Aは、中継装置103Aに対してQUITコマンドを送信する(ステップS228)。中継装置103AはQUITコマンドを受信すると、受信機装置105Aに対して「+OK」を返信する(ステップS229)。受信機装置105Aは、この「+OK」を受信すると通信を切断する(ステップS230)。これにより、受信機装置105Aから中継装置103Aに対して、ポーリング受信の指示が行われると共に、ポーリング受信に必要なID、パスワード、ファクシミリ番号、サイズデータ、解像度データおよび符号化データが転送されたことになる。
以上のシーケンスにより、受信機装置105Aから中継装置103Aに対して、ポーリング受信の指示がされるとき、ポーリング受信に必要なID、パスワードならびにファクシミリ番号が転送されるとともに、受信機装置105Aの受信可能なサイズ、解像度および符号化についてのデータも転送されることになる。
図18は、ポーリング受信の指示を受けた中継装置側の処理の様子を表わしたものである。図18で図4と同一部分には同一の符号を付している。また、図15と共に説明を行う。中継装置103Aは、図16のステップS605によるポーリング受信の指示を受信すると(ステップS251:Y)、この指示の際に転送された、ID、パスワード、ファクシミリ番号、サイズデータ、解像度データおよび符号化データを第1の記憶部116Aに、ID119、パスワード120、ファクシミリ番号121、サイズデータ511、解像度データ512および符号化データ513として格納する(ステップS622)。
次に、中継装置103Aは、第1の記憶部116AからID119とパスワード120を読み出して、Fコード生成部115でFコードに変換する(ステップS253)。具体的には、ID119をFコードのSEPコードに読み替える。ただし、ID119がヌルの場合には、SEPコードの生成は行わない。パスワード120については、FコードのPWDコードに読み替える。ただし、パスワードがヌルの場合には、PWDコードの生成は行わない。変換されたFコードは、第1の記憶部116AにFコード122として格納する(ステップS254)。
この後、中継装置103Aは、モデム制御部112を用いてファクシミリ番号121のファクシミリ装置106に対して発呼を行い(ステップS255)、ポーリング受信を行う(ステップS626)。このときFコード122を利用してポーリング受信を実施する。図15に示すファクシミリ装置106にポーリングデータがあった場合、中継装置103Aは、サイズデータ511、解像度データ512および符号化データ513を使用してファクシミリ装置106とネゴシエーションを行う。これにより受信機装置105Aにとって受信可能な受信サイズ、解像度および符号化方式でポーリングデータが受信されることになる。
なお、以上のサイズデータ511、解像度データ512および符号化データ513についての条件は、中継装置103Aで満足していることが前提である。中継装置103Aの能力範囲を超えた仕様で受信機装置105Aが画データを取得することはできないからである。中継装置103Aの能力が受信機装置105Aよりも劣っているものがある場合は、ステップS626のポーリング受信処理におけるファクシミリ装置106とのネゴシエーションの過程で、該当する能力に関しては中継装置103Aの能力の最大値を採用することになる。
ステップS626のポーリング受信処理が終了したら、中継装置103AでFコード122は第1の記憶部116Aから削除される(ステップS257)。
また、受信機装置105Aから中継装置103Aに対して接続が行われたとき、転送データ125が転送されることになる。転送データ125の転送終了後、第1の記憶部116Aから転送データ125、画データ124、ID119、パスワード120、ファクシミリ番号121、サイズデータ511、解像度データ512および符号化データ513が削除されることになる(図5ステップS277参照)。
図19は、転送データを受信したときの受信機装置の処理を表わしたものである。図19で図7と同一部分には同一の符号を付している。また、図15と共に説明を行う。受信機装置105Aは、転送データを受信すると(ステップS301:Y)、第2の記憶部136Aに転送データ141として格納する(ステップS302)。これによりポーリング受信が完了したので、次にID138、パスワード139、ファクシミリ番号140、サイズデータ501、解像度データ502および符号化データ503を第2の記憶部136Aから削除する(ステップS643)。
以上の処理が終了すると、受信機装置105Aは、転送データ解析部133で転送データ141を解析して画データに変換する(ステップS304)。変換後の画データは、第2の記憶部136Aに画データ142として格納される(ステップS305)。この後、受信機装置105Aは、印刷部135で画データ142を印刷する(ステップS306)。このようにして、ファクシミリの送受信ができずLAN104を介して画像の転送のみができる受信機装置105Aで、印刷部135の能力の範囲内でのポーリング受信が可能となる。すなわち、受信した画データのサイズが異なる等の不具合が発生せず、確実に画データを印刷することができる。
ポーリングデータがなかった場合や、Fコードを間違えたことによって該当ボックスがなかった場合、あるいは中継装置103Aがポーリング処理中やポーリング未処理である場合については、先の実施例の動作と同様である。
以上説明した実施例および変形例では、ファクシミリ装置同士を使用した画データの通信について説明したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、遠隔地に設置された所定の装置と通信を行う特定の装置にLANを介して接続し、この特定の装置に受信を指示することで要求した所定の装置から必要なデータを受信する場合にも、本発明を同様に適用することができる。