JP4462677B2 - 体温計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、人の耳孔内の温度を短時間で正確に計るための体温計の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人の体温を測定するための体温計は、口や脇の下、あるいは直腸で測定されている。ところで、人体内において、脳は多量の血液を循環させている関係で、正確な体温は脳の温度を測定することにより得られる。そして、口は脳に近いので口腔内の温度は体温にほぼ等しいことから、口腔内で計るのが最も適している。
このため、口腔内に水銀体温計や電子体温計を差し込むことで体温を測定することが広く行われている。
【0003】
しかしながら、水銀体温計は、測定に約10分と長い時間がかかる欠点がある。この点、電子体温計の測定時間は、予測式で約60程度と、比較的短いが、両者ともに測定時に口腔内に直接差し込まれるため、ウイルス等の感染の問題があり、衛生上好ましくない。また、予測式では正確な体温測定ではなく、実測式では、約6分程度とやはり測定時間が長くかかってしまう。
【0004】
そこで、耳孔内に測定部を差し込んで計測することができる体温計が提案されている。
すなわち、耳孔内は、脳に近く、その温度は体温にほぼ一致しており、体温測定には適しているからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような耳孔式の体温計で、乳幼児の体温を測定しようとすると、従来の体温計の測定部(プローブ部)は、太過ぎて、乳幼児の耳孔内に適切に挿入することができない。
このため、乳幼児の耳孔の形態に適合し、その体温を正確に計測できると共に、乳幼児の使用環境に配慮して清潔に保つようにした体温計の開発が望まれていた。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、乳幼児の小さな耳孔に適合して、迅速かつ正確に体温測定を行うことができるとともに、常に清潔に保つことができる体温計を提供すること目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明によれば、温度測定手段を収容した本体と、この本体に設けた開口部に取付けられるプローブ部とを有しており、前記プローブ部が、赤外線を体温計本体内に導く導波管と、この導波管の周囲を覆うとともに、乳幼児の外耳道に挿入されるように細く形成したカバー部材と、このカバー部材の周囲の基端部に位置し、前記本体側と着脱されるとともに、耳孔周縁に当接して、内部を密閉空間を作るように、前記カバー部材よりも大きな外形を有する位置決め部材とを備えており、前記カバー部材が、先端に開口を有していて、前記導波管の周囲に密着され、基端部が前記本体内に配置されるプローブサブカバーと、このプローブサブカバーと前記位置決め部材の間に着脱可能に介在し、プローブサブカバーの先端開口を塞ぐ透光機能を備えたプローブカバーとを備え、さらに、前記プローブサブカバーの基端部には、前記本体開口部周縁に対して当接する当接部を備えており、前記位置決め部材を前記本体に対して装着することにより、前記当接部が本体の開口部に露出したシール手段に対して当接されることにより、前記プローブ部と前記本体の開口部とがシールされる構成とした体温計により、達成される。
【0008】
上記構成によれば、本体内には、プローブ部から伝えられる赤外線を検出して温度検出するための赤外線センサ等の温度測定手段が設けられている。
このプローブ部は、赤外線を導くための長く延びる導波管を備えており、この導波管の周囲はカバー部材により覆われている。このカバー部材は乳幼児の耳孔内に挿入できるように細く形成されている。
【0009】
また、カバー部材の基端部には、位置決め部材が着脱可能に配置されている。この位置決め部材はカバー部材に覆われた導波管の先端側が乳幼児の耳孔内に挿入されたとき、カバー部材よりも大きな外形に基づいて、耳孔周縁に当接して、導波管先端の挿入深さや方向を位置決めし、かつ耳孔周縁に密着することで、耳孔内に密閉空間を形成する作用を発揮する。つまり、位置決め部材は、特にカバー部材の基端部に形成されることから、導波管を覆う細いカバー部材が耳孔内に侵入する妨げとならないようになっている。
【0010】
また、位置決め部材を着脱することにより、身体に触れるカバー部材を完全に露出させ、位置決め部材を本体から取り外して洗浄することができ、清潔にたもつことができる。
【0012】
プローブサブカバーの先端には開口が形成されているので、内部の導波管に適切に赤外線を導くことができる。そして、プローブカバーは、このプローブサブカバーの先端開口を塞ぐことにより、透光機能に基づいて、赤外線の透過を許しつつ、ゴミ等の内部への侵入を阻止する作用を発揮する。また、位置決め部材を外すことで、このプローブカバーを含めて身体に触れる部分は取り外して、取替えたり、洗浄したりすることができる。
また、プローブサブカバーと本体との間でシールする構成としたので、シール機能が完全となり、位置決め部材等を外しても汗等の水分が本体内に侵入することがない。
【0013】
好ましくは、前記導波管と、前記プローブサブカバーとの間に配置され、前記導波管の先端開口を塞ぐ透明な封止手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、位置決め部材を外して、プローブカバーを外した状態においても、前記封止手段により導波管内部にゴミ等が侵入することがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0018】
図1は、本発明の実施形態による体温計を示し、(a)はその概略正面図、(b)はその概略背面図である。また、図2は、図1の体温計の概略平面図、図3はその概略分解斜視図である。
これらの図において、体温計10は、体温計本体11と、この本体11から突出するプローブ部12とを備えている。
【0019】
本体11は、図3に示されているように、全体として特徴ある形状でなっており、半割りされてなる上ケース11aと下ケース11bとにより所定の内部空間を有している。
すなわち、本体11は、図1に示すように、ほぼ左右対称の外形を備えており、中央に上方に突出したプローブ部12が位置し、図の下面である辺11cを底辺とする二等辺三角形の各等辺に対応するように同一の曲面で形成された側面部11dと11eを備えている。
この底面部11cは、後述するように、本体11を使用者が保持する場合に掌に当接される当接面となる。このため、好ましくは、後述するプローブ部12と直交する方向に延びている。
各側面部11dと11eは、後述するように、本体11を支持する場合に使用者の人指し指の内側を当てることができる第1の支持面及び第2の支持面として、これに適する長さに設定されている。
ここで、側面部11dと11eは外方に凸となった曲面で形成されていると、指の動きにそってその内側を当てるのに適している。そして、側面部11dと11eは必ずしも曲面でなくても、外方に凸となった多角形状の面等で形成してもよい。また、各側面部11dと11eは、図示のように同じ曲面で形成しなくてもよく、外方に凸の形状は片方だけでもよい。
【0020】
また、図1(b)及び図2に示すように、裏面側には、膨出部11fを有している。この膨出部11fは、本体11の厚み方向に膨らんだ形状で、上記側面部11dと11eよりも内側にて、ほぼ同様の曲面を有するように形成されている。これにより、膨出部11fは、後述するように、本体11を支持する場合に使用者の中指の内側を当てるのに適する形状と大きさとされている。
【0021】
図1に示すように、本体11の正面において、その下部のやや右寄りには、開口された窓部22aを介して、液晶パネル等の表示が露出するようになっており、表示手段34を構成している。
また、本体11の正面の下部領域の上記表示手段34に隣接して、操作スイッチ35が設けられている。
【0022】
本体11内には、温度測定手段としての赤外線センサ14と、この赤外線センサ14が接続される回路用基板25が収容されている。そして、この本体11内の上記回路基板25の図3において上側には、緩衝材24,24を介して、表示手段としての液晶パネル23と、この液晶パネル23の覆うカバーとしてのフィルタ22が配置される。このフィルタ22は、上ケース11aに設けた窓部22aから露出されることによって、外部から液晶パネル23の表示が読み取れるようになっている。
また、上ケース11aには、回路用基板25と接続された操作スイッチ35が露出する孔35aが設けられている。
【0023】
図3において、回路用基板25の下側には、この回路用基板25に設けた接点に接続される電極36,37及びこれら電極のホルダー26と、図示しないブザーを収容するためのブザーケース27が収容される。
さらに、電極ホルダー26の下側には、駆動用の電源となる円形のボタン電池31が収容される。この電池31は、Oリング32を介して着脱自在の蓋33により交換可能に収容される。
このように、厚みの薄いボタン電池31を、回路用基板25と重ねて収納するようにしたことによって、本体11の形状を従来の体温計のように一方向に長い形状とせずに、図1に示すようなほぼ二等辺三角形に近い偏平な形状とすることができる。これにより、本体11の大きさが使用者の手の中に納まるような大きさと形状とすることができ、しかも、後述するように使用に便利な構造とすることができる。
【0024】
ここで、上述した下ケース11bにおける図1(b)及び図2に示される膨出部11fは、この電池31の外形に対応して、これを覆うように形成されている。
これにより、本体11は、電池31を収容した箇所だけを膨出部11fとすることにより全体厚みを抑えて外形を小さくすることができると共に、本体11を保持する場合の中指の指がかりを形成することができる。
本体11は、このような内部構造を収容して、例えば、図3に示す下ケース11bと上ケース11aとの合わせ目に沿って形成した溝11g内にパッキン28を介在させて接着することにより、密閉されるようになっている。このパッキン28は、後述する本体11の開口部を除いて、本体11の側縁周囲を全周にわたってシールする形状となっている。
【0025】
次に、プローブ部12の構成を説明する。
プローブ部12は、図4及び図5に詳しく示されているので、上記図3とこれらの図をあわせて参照しながら説明する。
プローブ12は、図4に示すように、本体11の中心に沿って、その上端の開口41に固定されている。
【0026】
図において、プローブ部12は、中心を通り、長く延びる細い導波管13と、この導波管13の周囲をその全長にわたって覆うように配置されたカバー部材としてのプローブサブカバー16と、カバー部材の一部を構成しており、プローブサブカバーの外側に配置され、その先端を覆うプローブカバー17と、プローブカバー17の外側に配置され、カバー部材であるプローブサブカバー16の基端部付近に配置される位置決め部材としての位置決めキャップ18とを有している。
【0027】
導波管13は、例えば、赤外線を適切に導くことができる材料により、形成されており、例えば真鍮やアルミニウム等により直管状に形成されており、先端部に開口13aを有していて、耳孔内の鼓膜等の測定対象部位における熱に基づく赤外線を先端開口13aから内部に導入し、本体11側の赤外線センサ14まで導く機能を有している。
本実施形態では、特に、この導波管13は、その外径D1が例えば4.6mm程度となるように形成されている。
【0028】
導波管13の周囲に密着されるプローブサブカバー16は、例えば、エラストマー等の柔らかい材料で形成されており、その外径D2が3.5mmないし6.5mm程度となるように、例えば6mm程度となるように設定されている。
ここで、プローブサブカバー16の外径D2が3.5mm以下では、赤外線の導光が不足し、測定誤差を生じるとともに、先端が先鋭化して使用の際に危険である。また、プローブサブカバー16の外径D2が6.5mmよりも大きいと、乳幼児の外耳道を種々測定した結果から、挿入できないことが判明した。
【0029】
すなわち、プローブサブカバー16の先端側は、乳幼児の耳孔内に差し込まれたときに、金属製の導波管13の先端が耳孔の内壁を傷つけないように、柔軟な材料で形成されているとともに、耳孔内に挿入できるように十分な細い形状となるように硬い材料を削って形成されており、図3の下方に向かって、僅かにその外径が大きくなるように形成されている。
そして、プローブサブカバー16の下端の外周には、2つのフランジ部16a,16bが形成されている。
そして、本体11側のシール手段であるパッキン28の先端が本体の開口部41が露出してる箇所28aが、上記2つのフランジ部16a,16bの間に入り込むようになっている。なお、プローブサブカバー16を剛性樹脂等の硬い材料で形成した場合には、フランジ部16a,16bの間にシリコングリスやOリングを適用することにより本体開口41をシールしてもよい。
【0030】
また、導波管13及びプローブサブカバー16は、その先端部において、導波管13とプローブサブカバー16との間に、例えば、透明な樹脂フィルムでなる封止部材15が固定されている。これにより、導波管13の先端開口13aは赤外線が透過可能な状態で密閉されている。
【0031】
さらに、導波管13の先端を覆うように、光を透過する材料にて形成されたプローブカバー17が配置されている。
プローブカバー17は、図4の断面形状に示されているように、有底筒体の底部分が導波管13の先端を塞ぎ、開いた下端部分には、小さなフランジ状の係止部17aを有している。
【0032】
このプローブカバー17の外側に配置される位置決めキャップ18は、全体として円錐台状の筒体でなっている。この位置決めキャップ18は、柔らかい材料,例えばエラストマー等に形成され、耳孔周縁に当接されるように大きな外径を有している。そして、プローブカバー17の下端部には、その外周にネジ部43が設けられており、本体11の開口41に挿入されて、開口41の内周のネジ部と螺合するようになっている。
【0033】
この状態においては、位置決めキャップ18の全長(図4において高さ)は短く形成され、その先端から、プローブサブカバー16の先端が十分な長さLの状態で露出されるようになっている。この長さLに対応する部分は、後述するように使用者の耳孔に挿入される外耳道挿入部51とされている。
ここで、上記長さLは、例えば、2mm乃至10mm程度に設定されている。外耳道挿入部51の長さLが、上記下限値よりも短いと,鼓膜から赤外線を導くための方向を定めるためのガイドとして機能しない。また、上記上限値よりも長いと、外耳道の屈曲部に当接し、プローブ部の先端の向くべき角度が変わってしまい、正しく鼓膜に向かなくなる。
また、位置決めキャップ18の内側(内周)には、下向きの段部18aが設けられており、プローブカバー17の上記フランジ状の係止部17aと係止されるようになっている。
【0034】
そして、位置決めキャップ18の外周は、図4及び図5に表れているように、その下端部42の外径が最も大きくなるように円錐台状に形成され、断面においては下方に向かって徐々に開くテーパ状となっている。また、その側面には、指かかりとなる凹部44が周方向に沿って複数形成されている。
【0035】
本実施形態は以上のように構成されており、次のような作用を発揮する。
図6は、この実施形態の体温計10を手に持って保持した状態を示す説明図である。
この図では、通常の利き手である右手Hで体温計10を持った状態を示している。体温計10の正面(図1(a)の面)を手前にして、体温計10の底辺11cの中央付近を図のように人指し指F1の付け根の関節付近に当てる。これにより、体温計10の側面11eの曲線に沿うように、自然と人指し指F1の内側全体が側面11eに密着する。また、人指し指F1の紙面奥行き方向に位置する中指F2は、上述した膨出部11fが上記側面11eと同様に機能して、その指掛かりとして作用する。
【0036】
一方、使用者の親指F3は、他の指と対向している関係上、図6に示されているように体温計10の正面部のプローブ12寄りの部分に当接する。これにより、体温計10は人指し指F1,中指F2,人指し指F3にてしっかり保持されるとともに、人指し指F1と親指F3との間の空間から表示部34が露出するので、使用者によりその表示が視認し易い。
さらに、体温計10を保持したまま、この親指F3の位置をずらせるだけで、操作スイッチ35を操作することができ、起動等の操作性に優れている。また、表部34の図1(a)の左側に配置されることにより、親指F3の先端と離れて位置することになる。このため、測定中に誤って操作スイッチ35を操作することを防止することができる。
【0037】
また、この状態において、プローブ部12は、体温計10の左右対象の中心位置に設けられており、底面11cと反対の方向に突出していることから、体温計10を握った状態における使用者の手Hの仮想の中心線CEに沿って位置することになり、しかも矢印方向に向いている。そして、本体11コンパクトに形成されており、図示のように、本体11を持った時にプローブ部12は手の位置に近い。
これにより、従来の体温計のように、比較的長い形態の先端にプローブ部を有する場合と比べると、体温を計測する計測対象者の小さな耳孔に対して、プローブ部12を正しい方向と位置に、正確に導く上で極めて使用し易くなる。また、利き手でもつかどうかにかかわらず、つまり、どちらの手で持っても持ちやすい。
【0038】
図7は、このような実際の使用の状態と計測対象者Cの外耳道61との関係を示しており、図8は、母親等の操作者Mが自分自身Mもしくは計測対象者Cの体温を計測する様子を示している。特に図8においては、(a),(b),(c)は、母親Mが計測対象者としての乳幼児Cの体温を計測する場合について示し、(a)は、乳幼児Cを膝の上に抱いて正面を向かせての計測、(b)は、乳幼児Cの頭を膝の上に乗せて背面を向かせての計測、(c)は、乳幼児C膝の上に抱いて背面を向かせての計測の様子を示している。そして、図8(d)は、母親M自身が自己の体温を計測する様子を示している。
【0039】
図7において、図8のいずれの場合においても、体温計10は、外耳道61内に図示のように差し込まれる。
この場合、図6で説明したように、体温計10を手Hで保持すると、体温計10全体がほぼ手の中に収めることができ、しかもプローブ部12は、図6の矢印方向を向くことになる。つまり、プローブ部12は、使用者の手の中心付近でその内側に向くことから、図7に示す小さな耳孔62に対して、適切に位置合わせして挿入することができる。
【0040】
特に、図8に示すように、乳幼児Cを対象に、あらゆる体勢で、乳幼児Cの耳孔62に位置合わせして挿入することが可能であるし、また、図8(d)に示すように、操作者自身が自己Mのために使用する場合でも、プローブ部12は自分の手の中央付近に位置することから、耳孔を視認しなくても位置合わせが容易である。
【0041】
そして、プローブ部12を図7に示すように、耳孔62に挿入すると、位置決めキャップ18の外周のテーパ面を、深くなるにしたがって、徐々に狭くなる耳孔61の周縁に当接させることができる。これにより、体温計10のプローブ部12の先端は、外耳道61の中に侵入して、外耳道61の奥行き方向に適切に位置合わせされる。
【0042】
つまり、体温計10のプローブ部12は、位置決めキャップ18の機能により耳孔62の周縁に当接して位置決めされると、プローブ部12の外耳道挿入部51は、所定の長さLを備えることにより、適切に奥行き方向に案内され、外耳道61の奥の鼓膜Kに向かって位置決めされる。したがって、従来の体温計のように、プローブ部12が耳孔内で方向が定まらず、正しく鼓膜Kに向かないで、耳孔壁面等の温度を検出してしまい、正確な体温検出ができないといった事態が有効に回避されて、鼓膜Kの温度に対応した赤外線Rをプローブ部12内の導波管13に導くことができる。
したがって、操作者Mは、図8(a)乃至図8(c)の状態において、体温計10の表示手段34を視認しながら、操作スイッチ35を親指F3で簡単に操作することができ、測定結果を確認することができる。
【0043】
しかも、このような使用に当たっては、位置決めキャップ18は柔らかい材料い形成されていることから、乳幼児C等のデリケートな耳孔61に直接押しつけられても、肌等を傷つけることがない。そして、位置決めキャップ18が耳孔61の周縁に当接されることにより、この位置決めキャップ18は、上述したように柔軟な材料で形成されているから、耳孔付近に押しつけられたときに変形して、しかも、耳孔61内に完全に入り込まない太さ(外径)となっている。このため位置決めキャップ18は、耳孔の外耳導入口の周囲に密着して完全に塞ぎ、密閉して閉鎖空間をつくることから、外気温度に影響されることなく、密閉空間内は速やかに体温に対応した平衡温度となる。
【0044】
また、この密閉空間である外耳道62内に挿入された外耳道挿入部51は、その外径が上述したように細く設定されているので、外耳道内壁に挿入しやすく、プローブ部12の先端を正しく鼓膜Kに向けることができる。このため、体温計10側等の温度の影響を受けることなく、安定して鼓膜Kの発する赤外線に基づく温度を検出することができる。
【0045】
さらに、このような使用をした後においては、体温計10は、乳幼児が口に入れてしゃぶることで濡れてしまったり、あるいは、必要により、そのプローブ部12付近を洗浄しても、本体11の開口41は完全にシールされているので、本体11内の防水が保持され、内部機構を損なうおそれがない。
特に、位置決めキャップ18を締めこむことにより、最も浸水しやすい箇所である本体開口部41にて、シール手段28aが露出する箇所を、プローブサブカバーの下端部で押しつけることによって、シール効果を完全にすることができる。
また、上述したように位置決めキャップ18を取り外すことができる。これにより、プローブ部12の先端を覆うプローブカバー17は取り外すことができ、交換が容易である。プローブサブカバー16の大半も露出されるので、このプローブサブカバー16を容易に消毒綿等により拭きとれば、水分を除去して除菌することができる。
これにより、使用者は、体温計10を常に清潔に保持することができ、特に使用毎に洗浄することで、乳幼児C等の抵抗力の低い対象に使用する場合にも、耳孔61内を清潔にたもつことができて好ましい。
【0046】
また、このような手入れに際しては、位置決めキャップ18を外しても、導波管13の先端開口は、封止手段15により塞がれているから、導波管13内にゴミ等が侵入して、その機能を損なうこともない。
【0047】
図9及び図10は、本発明の体温計の他の実施形態を示している。図9の体温計70は、本発明の第2の実施形態であり、図10の体温計80は本発明の第3の実施形態で、これらの体温計において、上述の実施形態と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから重複する説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0048】
体温計70と体温計80において、は第1の実施形態の体温計10と比較すると、それぞれ本体71と本体81との形状が細く形成されている点が異なっている。
【0049】
本発明は、上述の実施形態に限定されない。
本実施形態の本体内の電気的構成は、共通した機能をもつ他の構成により置き換えてもよい。また、温度検出手段として、赤外線検知方式ではなく、熱電対等の構成を用いてもよい。
また、、上記本体11またはプローブ部12を予備的に加熱する手段を設けて、測定前に体温程度まで温度上昇させてから、検出を行う構成としてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、乳幼児の小さな耳孔に適合して、迅速かつ正確に体温測定を行うことができるとともに、常に清潔に保つことができる体温計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る体温計を示しており、(a)は概略正面図、(b)は概略背面図である。
【図2】図1の体温計の概略平面図である。
【図3】図1の体温計の概略分解斜視図である。
【図4】図1の体温計のプローブ部の構成例を示す概略断面図である。
【図5】図1の体温計の位置決めキャップの概略正面図である。
【図6】図1の体温計を使用するために手に持った状態を示す説明図である。
【図7】図6の状態で体温検出する状態を示す説明図である。
【図8】図1の体温計を母親等の操作者使用する様子を示す図であり、(a)は、乳幼児Cを膝の上に抱いて正面を向かせての計測、(b)は、乳幼児Cの頭を膝の上に乗せて背面を向かせての計測、(c)は、乳幼児C膝の上に抱いて背面を向かせての計測の様子を示している。(d)は、母親自身が自己の体温を計測する様子を示している。
【図9】本発明の体温計の第2の実施形態を示す図である。
【図10】本発明の体温計の第3の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
10・・・体温計、11・・・本体、11a・・・上ケース、11b・・・下ケース、11d,11e・・・(本体)側面、12・・・プローブ部、13・・・導波管、15・・・封止手段、16・・・プローブサブカバー、17・・・プローブカバー、34・・・表示手段、35・・・操作スイッチ。

Claims (2)

  1. 温度測定手段を収容した本体と、
    この本体に設けた開口部に取付けられるプローブ部と
    を有しており、
    前記プローブ部が、
    赤外線を体温計本体内に導く導波管と、
    この導波管の周囲を覆うとともに、乳幼児の外耳道に挿入されるように細く形成したカバー部材と、
    このカバー部材の周囲の基端部に位置し、前記本体側と着脱されるとともに、耳孔周縁に当接して、内部を密閉空間を作るように、前記カバー部材よりも大きな外形を有する位置決め部材と
    を備えており、
    前記カバー部材が、先端に開口を有していて、前記導波管の周囲に密着され、基端部が前記本体内に配置されるプローブサブカバーと、このプローブサブカバーと前記位置決め部材の間に着脱可能に介在し、プローブサブカバーの先端開口を塞ぐ透光機能を備えたプローブカバーと
    を備え、
    さらに、前記プローブサブカバーの基端部には、前記本体開口部周縁に対して当接する当接部を備えており、
    前記位置決め部材を前記本体に対して装着することにより、前記当接部が本体の開口部に露出したシール手段に対して当接されることにより、前記プローブ部と前記本体の開口部とがシールされる構成とした
    ことを特徴とする体温計。
  2. 前記導波管と、前記プローブサブカバーとの間に配置され、前記導波管の先端開口を塞ぐ透明な封止手段とを有していることを特徴とする請求項1に記載の体温計。
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