JP2001128942A - 体温計 - Google Patents

体温計

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JP2001128942A
JP2001128942A JP31028699A JP31028699A JP2001128942A JP 2001128942 A JP2001128942 A JP 2001128942A JP 31028699 A JP31028699 A JP 31028699A JP 31028699 A JP31028699 A JP 31028699A JP 2001128942 A JP2001128942 A JP 2001128942A
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thermometer
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temperature
cover
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JP31028699A
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Inventor
Yusuke Kawano
裕介 川野
Hiroyuki Uehara
弘之 上原
Yasushi Ishimaru
容司 石丸
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Pigeon Corp
Original Assignee
Pigeon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳幼児の小さな耳孔に適合して、迅速かつ正
確に体温測定を行うことができるとともに、常に清潔に
保つことができる体温計を提供すること。 【解決手段】 温度測定手段14を収容した本体11
と、この本体に設けた開口部に取付けられるプローブ部
12とを有しており、前記プローブ部が、赤外線を体温
計本体内に導く導波管13と、この導波管の周囲を覆う
とともに、乳幼児の外耳道に挿入されるように細く形成
したカバー部材16,17と、このカバー部材の周囲の
基端部に位置し、前記本体側と着脱されるとともに、耳
孔周縁に当接して、内部を密閉空間を作るように、前記
カバー部材よりも大きな外形を有する位置決めキャップ
18とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人の耳孔内の温
度を短時間で正確に計るための体温計の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】人の体温を測定するための体温計は、口
や脇の下、あるいは直腸で測定されている。ところで、
人体内において、脳は多量の血液を循環させている関係
で、正確な体温は脳の温度を測定することにより得られ
る。そして、口は脳に近いので口腔内の温度は体温にほ
ぼ等しいことから、口腔内で計るのが最も適している。
このため、口腔内に水銀体温計や電子体温計を差し込む
ことで体温を測定することが広く行われている。
【0003】しかしながら、水銀体温計は、測定に約1
0分と長い時間がかかる欠点がある。この点、電子体温
計の測定時間は、予測式で約60程度と、比較的短い
が、両者ともに測定時に口腔内に直接差し込まれるた
め、ウイルス等の感染の問題があり、衛生上好ましくな
い。また、予測式では正確な体温測定ではなく、実測式
では、約6分程度とやはり測定時間が長くかかってしま
う。
【0004】そこで、耳孔内に測定部を差し込んで計測
することができる体温計が提案されている。すなわち、
耳孔内は、脳に近く、その温度は体温にほぼ一致してお
り、体温測定には適しているからである。
【0005】図9は、従来の耳孔式体温計の一例を示し
ており、図9(a)は、体温計の概略斜視図、(b)
は、体温計の概略側面図、(c)は、体温計の概略背面
図である。これらの図において、体温計1は、温度計測
用の回路等を内蔵した本体2と、この本体2の一端にお
いて、本体と一体にて所定の角度で形成したアングル部
3とアングル部3の先端に設けられ、アングル部3の延
長方向に突出して形成されたプローブ部4とを備えてい
る。
【0006】本体2の上部には、図9(b)に示すよう
に、上記した温度センサ等を含む温度測定用の回路部8
が収容されていると共に、その下部には、蓋部6を着脱
することにより交換可能な電源電池7が収容されてい
る。この体温計1では、プローブ部4から取り入れた赤
外線を本体2に内蔵された温度センサ(図示せず)にて
検出し、温度検出用回路(図示せず)によって所定の演
算を行うことにより、赤外線発生源の温度を検出するよ
うになっている。使用者は、本体2の背面部に設けた操
作スイッチ5により体温計1を起動できるようになって
おり、温度検出の結果は、操作スイッチ5に隣接して設
けた表示部6に表示されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9の体温
計1では、その本体2内に温度測定用の回路部8と電源
電池7とを(縦方向に)並べて収容したことにより、本
体2は一方向に長い形状となっている。そして、使用者
が自己の体温を検出する際には、この長い本体2の下端
付近を片方,例えば右の手に持って、同じ右の耳孔にプ
ローブ部4を挿入することによって、体温検出を行うよ
うになっている。
【0008】すなわち、この体温計1では、プローブ部
4は、その先端から、耳孔内の鼓膜が発生する赤外線を
導くようにするため、使用者が上記のように長い本体2
の下端を持ってプローブ部4を耳孔内に挿入できるよう
に、アングル部3の角度が定められている。
【0009】ところが、このような体温計1は、自己の
体温を測定することには適しているかもしれないが、他
人の体温を測定しようとすると、以下のような欠点があ
る。すなわち、本体2が長い形状を有することは、片手
で本体2の下端付近を持って自分の耳孔内にプローブ4
を挿入する上では便利であるかもしれないが、例えば母
親等が乳幼児の体温をはかろうとする場合等では、不便
である。
【0010】つまり、母親等が、自分の膝の上に乳幼児
を抱いた状態で、子供の体温をはかろうとすると、母親
の手と子供の耳は距離が近すぎて、長い本体2はかえっ
て邪魔になり、嫌がる子供が動いた場合等では、子供の
身体と長い本体2が干渉してしまい使い勝手がきわめて
悪い。
【0011】また、アングル部3が所定の角度を有して
いることは、他人の耳孔内にプローブ部4を挿入する場
合には却って都合が悪い。つまり、耳孔内に延びる外耳
道に対して、アングル部3が所定の角度を有している
と、母親等は、これに対応して本体2を傾けなければな
らない。この場合、あいまいな角度に傾いているアング
ル部3があることによって、プローブ部4は、耳孔内に
正しい角度で挿入されないことがあり、その結果プロー
ブ部4の先端は鼓膜に対して正しく対向せず、耳孔内の
異なる部位の赤外線をひろってしまい、誤検出につなが
るという欠点がある。
【0012】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、他人の体温を検出する場合にも扱い
やすく、正しい体温測定を容易に行うことができる体温
計を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、温度測定手段を収容した本体と、この本
体から突出するプローブ部とを有しており、前記本体の
底面部を使用者に保持される際にその掌に当接される当
接面とされていて、この当接面と反対側にて、この当接
面に対して交差する方向に前記プローブ部が突出してお
り、前記プローブ部と前記当接面とを結ぶ側面部が外方
に凸となった曲面を形成することにより、前記保持状態
にて使用者の指の内側が当接される支持面が設けられて
いる体温計により、達成される。
【0014】請求項1の構成によれば、温度測定手段を
収容した本体に温度情報を導くプローブ部が本体から突
出するように形成されている。この本体の前記当接面を
掌に当てると、前記プローブ部は、掌と交差する方向、
すなわち使用者の手よりも内側に向かう方向にプローブ
部が延びることになる。また、この状態で、プローブ部
と前記当接面とを結ぶ側面部が外方に凸となる側面を形
成しているので、この側面には、指が曲がる方向に沿っ
た形状となるから、自然に指の内側を当てることができ
る。しかも、この場合、本体は被測定者の耳たぶ等の耳
介に干渉しないことから、プローブ部を正しい角度で耳
孔に挿入することができる。これにより、掌と指にて手
のなかに包むように前記本体を保持することが可能とな
り、しかも前記プローブ部は使用者の手元で、内側に向
かうように延びているから、他人の,特に使用者が膝の
上に乗せたりして身近に位置する子供の耳孔内に真っ直
ぐプローブ部を差し入れることが容易に可能となる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記本体が、その内部に温度測定用の回路基板と、
この回路基板と偏平な電源電池を、これらの厚み方向を
前記プローブ部の延びる方向と交差する方向に収容する
ことにより、全体として偏平に形成されていることを特
徴とする。
【0016】請求項2の構成によれば、回路基板に対し
て、偏平な電池を採用し、これを重ねて収容している。
しかも、これら回路基板と電池とはその厚み方向を前記
プローブ部の延びる方向と交差させて位置決めしている
ことから、上述したように、プローブ部を手よりも内側
の方向に延びるように保持する上で、きわめて保持しや
すい。
【0017】請求項3の発明は、請求項1または2のい
ずれかの構成において、前記本体の正面部の下部には、
温度表示手段及び操作スイッチが配置されていることを
特徴とする。
【0018】請求項3の構成によれば、上述したように
保持したときには、本体正面部の上部には他の指と対向
する親指がかかることから、本体正面部の下部に温度表
示手段及び操作スイッチが設けられていると、表示手段
を視認しやすく、また親指によってスイッチを操作しや
すく、また、測定中の誤操作を防止できる。
【0019】請求項4の発明は、請求項2または3のい
ずれかの構成において、前記支持面が、人指し指の内側
が当接される第1の支持面と、前記電源電池の収容部に
対応して形成される中指の内側が当接される第2の支持
面を有することを特徴とする。
【0020】請求項4の構成によれば、電源電池の厚み
を使用者の指の当接面として利用することにより、本体
側面に使用者の少なくとも二本の指を当接させることが
でき、その分確実の本体を保持することができる。
【0021】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかの構成において、前記本体が防水処理されている
ことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0023】図1は、本発明の実施形態による体温計を
示し、(a)はその概略正面図、(b)はその概略背面
図である。また、図2は、図1の体温計の概略底面図、
図3はその概略分解斜視図である。これらの図におい
て、体温計10は、体温計本体11と、この本体11か
ら突出するプローブ部12とを備えている。
【0024】本体11は、図3に示されているように、
全体として特徴ある形状でなっており、半割りされてな
る上ケース11aと下ケース11bとにより所定の内部
空間を有している。すなわち、本体11は、図1に示す
ように、ほぼ左右対称の外形を備えており、中央に上方
に突出したプローブ部12が位置し、図の下面である辺
11cを底辺とする二等辺三角形の各等辺に対応するよ
うに同一の曲面で形成された側面部11dと11eを備
えている。この底面部11cは、後述するように、本体
11を使用者が保持する場合に掌に当接される当接面と
なる。このため、好ましくは、後述するプローブ部12
と直交する方向に延びている。各側面部11dと11e
は、後述するように、本体11を支持する場合に使用者
の人指し指の内側を当てることができる第1の支持面及
び第2の支持面として、これに適する長さに設定されて
いる。ここで、側面部11dと11eは外方に凸となっ
た曲面で形成されていると、指の動きにそってその内側
を当てるのに適しており、耳介等に干渉しない。そし
て、側面部11dと11eは必ずしも曲面でなくても、
外方に凸となった多角形状の面等で形成してもよい。ま
た、各側面部11dと11eは、図示のように同じ曲面
で形成しなくてもよく、外方に凸の形状は片方だけでも
よい。
【0025】また、図1(b)及び図2に示すように、
裏面側には、膨出部11fを有している。この膨出部1
1fは、本体11の厚み方向に膨らんだ形状で、上記側
面部11dと11eよりも内側にて、ほぼ同様の曲面を
有するように形成されている。これにより、膨出部11
fは、後述するように、本体11を支持する場合に使用
者の中指の内側を当てるのに適する第2の支持面として
の形状と大きさとされている。
【0026】図1に示すように、本体11の正面におい
て、その下部のやや右寄りには、開口された窓部22a
を介して、液晶パネル等の表示が露出するようになって
おり、表示手段34を構成している。また、本体11の
正面の下部領域の上記表示手段34に隣接して、操作ス
イッチ35が設けられている。
【0027】本体11内には、温度測定手段としての赤
外線センサ14と、この赤外線センサ14が接続される
回路用基板25が収容されている。そして、この本体1
1内の上記回路基板25の図3において上側には、緩衝
材24,24を介して、表示手段としての液晶パネル2
3と、この液晶パネル23の覆うカバーとしてのフィル
タ22aが配置される。このフィルタ22aは、上ケー
ス11aに設けた窓部22aから露出されることによっ
て、外部から液晶パネル23の表示が読み取れるように
なっている。また、上ケース11aには、回路用基板2
5と接続された操作スイッチ35が露出する孔35aが
設けられている。
【0028】図3において、回路用基板25の下側に
は、この回路用基板25に設けた接点に接続される電極
36,37及びこれら電極のホルダー26と、図示しな
いブザーを収容するためのブザーケース27が収容され
る。さらに、電極ホルダー26の下側には、駆動用の電
源となる円形のボタン電池31が収容される。この電池
31は、Oリング32を介して着脱自在の蓋33により
交換可能に収容される。このように、厚みの薄いボタン
電池31を、回路用基板26と重ねて、かつそれぞれ厚
み方向をプローブ部12の延びる方向と交差する方向に
設定して、収納するようにしたことによって、本体11
の形状を従来の体温計のように一方向に長い形状とせず
に、図1に示すようなほぼ二等辺三角形に近い偏平な形
状とすることができる。これにより、本体11の大きさ
が使用者の手の中に納まるような大きさと形状とするこ
とができ、しかも、後述するように使用に便利な構造と
することができる。
【0029】ここで、上述した下ケース11bにおける
図1(b)及び図2に示される膨出部11fは、この電
池31の外形に対応して、これを覆うように形成されて
いる。これにより、本体11は、電池31を収容した箇
所だけを膨出部11fとすることにより全体厚みを抑え
て外形を小さくすることができると共に、本体11を保
持する場合の中指の指がかりを形成することができる。
本体11は、このような内部構造を収容して、例えば、
図3に示す下ケース11bと上ケース11aとの合わせ
目に沿って形成した溝11g内にパッキン28を介在さ
せて接着することにより、密閉されるようになってい
る。このパッキン28は、後述する本体11の開口部を
除いて、本体11の側縁周囲を全周にわたってシールす
る形状となっている。
【0030】次に、プローブ部12の構成を説明する。
プローブ部12は、図4及び図5に詳しく示されている
ので、上記図3とこれらの図をあわせて参照しながら説
明する。プローブ12は、図4に示すように、本体11
の中心に沿って、その上端の開口41に固定されてい
る。
【0031】図において、プローブ部12は、中心を通
り、長く延びる細い導波管13と、この導波管13の周
囲をその全長にわたって覆うように配置されたカバー部
材としてのプローブサブカバー16と、カバー部材の一
部を構成しており、プローブサブカバーの外側に配置さ
れ、その先端を覆うプローブカバー17と、プローブカ
バー17の外側に配置され、カバー部材であるプローブ
サブカバー16の基端部付近に配置される位置決め部材
としての位置決めキャップ18とを有している。
【0032】導波管13は、赤外線を導くのに適した形
態で、例えば、真鍮やアルミニウム等により直管状に形
成されており、先端部に開口13aを有していて、耳孔
内の鼓膜等の測定対象部位における熱に基づく赤外線を
先端開口13aから内部に導入し、本体11側の赤外線
センサ14まで導く機能を有している。本実施形態で
は、特に、この導波管13は、その外径D1が例えば
4.6mm程度となるように形成されている。
【0033】導波管13の周囲に密着されるプローブサ
ブカバー16は、ある程度弾性があり、耳孔内壁に接触
して傷つけない柔軟な材料でなり、例えば、シリコンや
エラストマーにより形成されている。または、プローブ
サブカバー16は、ABS等の合成樹脂による比較的固
い材料で形成されたとき、その角部を削って形成されて
いる。プローブサブカバー16の外径D2は、3.5m
mないし6.5mm程度に設定され、本実施形態では、
例えば6mm程度とされている。ここで、プローブサブ
カバー16の外径D2が3.5mm以下では、赤外線の
導光が不足し、測定誤差を生じるとともに、先端が先鋭
化して使用の際に危険である。また、プローブサブカバ
ー16の外径D2が6.5mmよりも大きいと、乳幼児
の外耳道を種々測定した結果から、挿入できないことが
判明した。
【0034】すなわち、プローブサブカバー16の先端
側は、乳幼児の耳孔内に差し込まれたときに、金属製の
導波管13の先端が耳孔の内壁を傷つけないように、固
い材料の先端角部を削って形成されているとともに、耳
孔内面に挿入できるように十分な細い形状となるように
されており、図3の下方に向かって、僅かにその外径が
大きくなるように形成されている。そして、プローブサ
ブカバー16の下端の外周には、2つのフランジ部16
a,16bが形成されている。そして、本体11側のシ
ール手段であるパッキン28の先端が、本体の開口部4
1が露出してる箇所28aにて、上記2つのフランジ部
16a,16bの間に入り込むようになっている。尚、
プローブサブカバー16を硬い材料で形成した場合に
は、フランジ16a,16bの間には、図示しないシリ
コングリスやOリングを配置し、開口41をシールする
ようにしてもよい。
【0035】また、導波管13は、その先端部におい
て、導波管13とプローブサブカバー16との間に、例
えば、透明な樹脂フィルムでなる封止部材15が固定さ
れている。これにより、導波管13の先端開口13aは
赤外線が透過可能な状態で密閉されている。
【0036】さらに、導波管13及びプローブサブカバ
ー16の先端を覆うように、光を透過する材料にて形成
されたプローブカバー17が配置されている。プローブ
カバー17は、図4の断面形状に示されているように、
有底筒体の底部分が導波管13の先端を塞ぎ、開いた下
端部分には、小さなフランジ状の係止部17aを有して
いる。
【0037】このプローブカバー17の外側に配置され
る位置決めキャップ18は、全体として円錐台状の筒体
でなっている。この位置決めキャップ18は、柔らかい
材料,例えばエラストマー等に形成され、耳孔周縁に当
接されるように大きな外径を有している。そして、プロ
ーブカバー17の下端部には、その外周にネジ部43が
設けられており、本体11の開口41に挿入されて、開
口41の内周のネジ部と螺合するようになっている。
【0038】この状態においては、位置決めキャップ1
8の全長(図4において高さ)は短く形成され、その先
端から、プローブサブカバー16の先端が十分な長さL
の状態で露出されるようになっている。この長さLに対
応する部分は、後述するように使用者の耳孔に挿入され
る外耳道挿入部51とされている。ここで、上記長さL
は、例えば、2mm乃至10mm程度に設定されてい
る。外耳道挿入部51の長さLが、上記下限値よりも短
いと,鼓膜から赤外線を導くための方向を定めるための
ガイドとして機能しない。また、上記上限値よりも長い
と、外耳道の屈曲部に当接し、プローブ部の先端の向く
べき角度が変わってしまい、正しく鼓膜に向かなくな
る。また、位置決めキャップ18の内側(内周)には、
下向きの段部18aが設けられており、プローブカバー
17の上記フランジ状の係止部17aと係止されるよう
になっている。
【0039】そして、位置決めキャップ18の外周は、
図4及び図5に表れているように、その下端部42の外
径が最も大きくなるように円錐台状に形成され、断面に
おいては下方に向かって徐々に開くテーパ状となってい
る。また、その側面には、指かかりとなる凹部44が周
方向に沿って複数形成されている。
【0040】本実施形態は以上のように構成されてお
り、次のような作用を発揮する。図6は、この実施形態
の体温計10を手に持って保持した状態を示す説明図で
ある。この図では、通常の利き手である右手Hで体温計
10を持った状態を示している。体温計10の正面(図
1(a)の面)を手前にして、体温計10の底面部11
cの中央付近を図のように人指し指F1の付け根の関節
付近に当てる。これにより、体温計10の側面11eの
曲線に沿うように、自然と人指し指F1の内側全体が側
面11eに密着する。また、人指し指F1の紙面奥行き
方向に位置する中指F2は、上述した膨出部11fが上
記側面11eと同様に機能して、その指掛かりとして作
用する。
【0041】一方、使用者の親指F3は、他の指と対向
している関係上、図6に示されているように体温計10
の正面部のプローブ12寄りの部分に当接する。これに
より、体温計10は人指し指F1,中指F2,人指し指
F3にてしっかり保持されるとともに、人指し指F1と
親指F3との間の空間から表示部34が露出するので、
使用者によりその表示が視認し易い。さらに、体温計1
0を保持したまま、この親指F3の位置をずらせるだけ
で、操作スイッチ35を操作することができ、起動等の
操作性に優れている。また、表部34の図1(a)の左
側に配置されることにより、親指F3の先端と離れて位
置することになる。このため、測定中に誤って操作スイ
ッチ35を操作することを防止することができる。
【0042】また、この状態において、プローブ部12
は、体温計10の左右対象の中心位置に設けられてお
り、底面11cと反対の方向に突出していることから、
体温計10を握った状態における使用者の手Hの仮想の
中心線CEに沿って位置することになり、しかも矢印方
向に向いている。そして、本体11コンパクトに形成さ
れており、図示のように、本体11を持った時にプロー
ブ部12は手の位置に近い。これにより、従来の体温計
のように、比較的長い形態の先端にプローブ部を有する
場合と比べると、体温を計測する計測対象者の小さな耳
孔に対して、プローブ部12を正しい方向と位置に、正
確に導く上で極めて使用し易くなる。また、利き手でも
つかどうかにかかわらず、つまり、どちらの手で持って
も持ちやすい。
【0043】図7は、このような実際の使用の状態と計
測対象者Cの外耳道61との関係を示しており、図8
は、母親等の操作者Mが自分自身Mもしくは計測対象者
Cの体温を計測する様子を示している。特に図8におい
ては、(a),(b),(c)は、母親Mが計測対象者
としての乳幼児Cの体温を計測する場合について示し、
(a)は、乳幼児Cを膝の上に抱いて正面を向かせての
計測、(b)は、乳幼児Cの頭を膝の上に乗せて背面を
向かせての計測、(c)は、乳幼児C膝の上に抱いて背
面を向かせての計測の様子を示している。そして、図8
(d)は、母親M自身が自己の体温を計測する様子を示
している。
【0044】図7において、図8のいずれの場合におい
ても、体温計10は、外耳道61内に図示のように差し
込まれる。この場合、図6で説明したように、体温計1
0を手Hで保持すると、体温計10全体がほぼ手の中に
収めることができ、しかもプローブ部12は、図6の矢
印方向を向くことになる。つまり、プローブ部12は、
使用者の手の中心付近でその内側に向くことから、図7
に示す小さな耳孔62に対して、適切に位置合わせして
挿入することができる。
【0045】特に、図8に示すように、乳幼児Cを対象
に、あらゆる体勢で、乳幼児Cの耳孔62に位置合わせ
して挿入することが可能であるし、また、図8(d)に
示すように、操作者自身が自己Mのために使用する場合
でも、プローブ部12は自分の手の中央付近に位置する
ことから、耳孔を視認しなくても位置合わせが容易であ
る。
【0046】そして、プローブ部12を図7に示すよう
に、耳孔62に挿入すると、位置決めキャップ18の外
周のテーパ面を、深くなるにしたがって、徐々に狭くな
る耳孔61の周縁に当接させることができる。これによ
り、体温計10のプローブ部12の先端は、外耳道61
の中に侵入して、外耳道61の奥行き方向に適切に位置
合わせされる。
【0047】つまり、体温計10のプローブ部12は、
位置決めキャップ18の機能により耳孔62の周縁に当
接して位置決めされると、プローブ部12の外耳道挿入
部51は、所定の長さLを備えることにより、適切に奥
行き方向に案内され、外耳道61の奥の鼓膜Kに向かっ
て位置決めされる。したがって、従来の体温計のよう
に、プローブ部12が耳孔内で方向が定まらずに、例え
ば、耳孔壁面の温度を検出してしまい、正確な体温検出
ができないといった事態が有効に回避されて、鼓膜Kの
温度に対応した赤外線Rをプローブ部12内の導波管1
3に導くことができる。したがって、操作者Mは、図8
(a)乃至図8(c)の状態において、体温計10の表
示手段34を視認しながら、操作スイッチ35を親指F
3で簡単に操作することができ、測定結果を確認するこ
とができる。
【0048】しかも、このような使用に当たっては、位
置決めキャップ18は柔らかい材料で形成されているこ
とから、乳幼児C等のデリケートな耳孔61に直接押し
つけられても、肌等を傷つけることがない。そして、位
置決めキャップ18が耳孔61の周縁に当接されること
により、この位置決めキャップ18は、上述したように
柔軟な材料で形成されているから、耳孔付近に押しつけ
られたときに変形して、しかも、耳孔61内に完全に入
り込まない太さ(外径)となっている。このため位置決
めキャップ18は、耳孔の外耳導入口の周囲に密着して
完全に塞ぎ、密閉して閉鎖空間をつくることから、外気
温度に影響されることなく、密閉空間内は速やかに体温
に対応した平衡温度となる。
【0049】また、この密閉空間である外耳道62内に
挿入された外耳道挿入部51は、その外径が上述したよ
うに細く設定されているので、外耳道内壁に挿入しやす
く、先端を正しく鼓膜に向けることができる。このた
め、体温計10側等の温度の影響を受けることなく、正
確に鼓膜Kの赤外線に基づく温度を検出することができ
る。
【0050】さらに、このような使用をした後において
は、体温計10は、乳幼児が口に入れてしゃぶることで
濡れてしまったり、あるいは、必要により、そのプロー
ブ部12付近を洗浄しても、本体11の開口41は完全
にシールされているので、本体11内の防水が保持さ
れ、内部機構を損なうおそれがない。特に、位置決めキ
ャップ18を締めこむことにより、最も浸水しやすい箇
所である本体開口部41にて、シール手段28aが露出
する箇所を、プローブサブカバーの下端部で押しつける
ことによって、シール効果を完全にすることができる。
また、上述したように位置決めキャップ18を取り外す
ことができる。これにより、プローブ部12の先端を覆
うプローブカバー17は取り外すことができ、交換が容
易である。プローブサブカバー16の大半も露出される
ので、このプローブサブカバー16を容易に消毒綿等に
より拭きとれば、水分を除去して除菌することができ
る。これにより、使用者は、体温計10を常に清潔に保
持することができ、特に使用毎に洗浄することで、乳幼
児C等の抵抗力の低い対象に使用する場合にも、耳孔6
1内を清潔にたもつことができて好ましい。
【0051】また、このような手入れに際しては、位置
決めキャップ18を外しても、導波管13の先端開口
は、封止手段15により塞がれているから、導波管13
内にゴミ等が侵入して、その機能を損なうこともない。
【0052】本発明は、上述の実施形態に限定されな
い。本実施形態の本体内の電気的構成は、共通した機能
をもつ他の構成により置き換えてもよい。また、温度検
出手段として、赤外線検知方式ではなく、熱電対等の構
成を用いてもよい。また、、上記本体11またはプロー
ブ部12を予備的に加熱する手段を設けて、測定前に体
温程度まで温度上昇させてから、検出を行う構成として
もよい。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、他
人の体温を検出する場合にも扱いやすく、正しく体温測
定を容易に行うことができる体温計を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る体温計を示して
おり、(a)は概略正面図、(b)は概略背面図であ
る。
【図2】図1の体温計の概略底面図である。
【図3】図1の体温計の概略分解斜視図である。
【図4】図1の体温計のプローブ部の構成例を示す概略
断面図である。
【図5】図1の体温計の位置決めキャップの概略正面図
である。
【図6】図1の体温計を使用するために手に持った状態
を示す説明図である。
【図7】図6の状態で体温検出する状態を示す説明図で
ある。
【図8】図1の体温計を母親等の操作者使用する様子を
示す図であり、(a)は、乳幼児Cを膝の上に抱いて正
面を向かせての計測、(b)は、乳幼児Cの頭を膝の上
に乗せて背面を向かせての計測、(c)は、乳幼児C膝
の上に抱いて背面を向かせての計測の様子を示してい
る。(d)は、母親自身が自己の体温を計測する様子を
示している。
【図9】従来の耳孔式体温計の一例を示しており、
(a)は、体温計の概略斜視図、(b)は、体温計の概
略側面図、(c)は、体温計の概略背面図である。
【符号の説明】
10・・・体温計、11・・・本体、11a・・・上ケ
ース、11b・・・下ケース、11c・・・当接面(底
面部)、11d,11e・・・(本体)側面、12・・
・プローブ部、13・・・導波管、15・・・封止手
段、16・・・プローブサブカバー、17・・・プロー
ブカバー、34・・・表示手段、35・・・操作スイッ
チ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 容司 東京都千代田区神田富山町5番地1 ピジ ョン株式会社内 Fターム(参考) 2G066 AC13 BA08 BA57 BB15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度測定手段を収容した本体と、 この本体から突出するプローブ部とを有しており、 前記本体の底面部を使用者に保持される際にその掌に当
    接される当接面とされていて、 この当接面と反対側にて、この当接面に対して交差する
    方向に前記プローブ部が突出しており、 前記プローブ部と前記当接面とを結ぶ側面部が外方に凸
    となった側面を形成することにより、前記保持状態にて
    使用者の指の内側が当接される支持面が設けられている
    ことを特徴とする、体温計。
  2. 【請求項2】 前記本体は、その内部に温度測定用の回
    路基板と、この回路基板と偏平な電源電池を、これらの
    厚み方向を前記プローブ部の延びる方向と交差する方向
    に収容することにより、全体として偏平に形成されてい
    ることを特徴とする、請求項1に記載の体温計。
  3. 【請求項3】 前記本体の正面部の下部には、温度表示
    手段及び操作スイッチが配置されていることを特徴とす
    る、請求項1または2のいずれかに記載の体温計。
  4. 【請求項4】 前記支持面は、人指し指の内側が当接さ
    れる第1の支持面と、前記電源電池の収容部に対応して
    形成される中指の内側が当接される第2の支持面を有す
    ることを特徴とする、請求項2または3のいずれかに記
    載の体温計。
  5. 【請求項5】 前記本体が防水処理されていることを特
    徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の体温
    計。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001128943A (ja) * 1999-10-29 2001-05-15 Pigeon Corp 体温計
JP2001137195A (ja) * 1999-11-15 2001-05-22 A & D Co Ltd 体温計

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001128943A (ja) * 1999-10-29 2001-05-15 Pigeon Corp 体温計
JP2001137195A (ja) * 1999-11-15 2001-05-22 A & D Co Ltd 体温計

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