JP2001128943A - 体温計 - Google Patents

体温計

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JP2001128943A
JP2001128943A JP31028899A JP31028899A JP2001128943A JP 2001128943 A JP2001128943 A JP 2001128943A JP 31028899 A JP31028899 A JP 31028899A JP 31028899 A JP31028899 A JP 31028899A JP 2001128943 A JP2001128943 A JP 2001128943A
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弘之 上原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳幼児の小さな耳孔に適合して、迅速かつ正
確に体温測定を行うことができるとともに、常に清潔に
保つことができる体温計を提供すること。 【解決手段】 温度測定手段14を収容した本体11
と、この本体に設けた開口部に取付けられるプローブ部
12とを有しており、前記プローブ部が、赤外線を体温
計本体内に導く導波管13と、この導波管の周囲を覆う
とともに、乳幼児の外耳道に挿入されるように細く形成
したカバー部材16,17と、このカバー部材の周囲の
基端部に位置し、前記本体側と着脱されるとともに、耳
孔周縁に当接して、内部を密閉空間を作るように、前記
カバー部材よりも大きな外形を有する位置決めキャップ
18とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人の耳孔内の温
度を短時間で正確に計るための体温計の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】人の体温を測定するための体温計は、口
や脇の下、あるいは直腸で測定されている。ところで、
人体内において、脳は多量の血液を循環させている関係
で、正確な体温は脳の温度を測定することにより得られ
る。そして、口は脳に近いので口腔内の温度は体温にほ
ぼ等しいことから、口腔内で計るのが最も適している。
このため、口腔内に水銀体温計や電子体温計を差し込む
ことで体温を測定することが広く行われている。
【0003】しかしながら、水銀体温計は、測定に約1
0分と長い時間がかかる欠点がある。この点、電子体温
計の測定時間は、予測式で約60程度と、比較的短い
が、両者ともに測定時に口腔内に直接差し込まれるた
め、ウイルス等の感染の問題があり、衛生上好ましくな
い。また、予測式では正確な体温測定ではなく、実測式
では、約6分程度とやはり測定時間が長くかかってしま
う。
【0004】そこで、耳孔内に測定部を差し込んで計測
することができる体温計が提案されている。すなわち、
耳孔内は、脳に近く、その温度は体温にほぼ一致してお
り、体温測定には適しているからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな耳孔式の体温計で、乳幼児の体温を測定しようとす
ると、従来の体温計の測定部(プローブ部)は、太過ぎ
て、乳幼児の耳孔内に適切に挿入することができない。
このため、乳幼児の耳孔の形態に適合し、その体温を正
確に計測できると共に、乳幼児の使用環境に配慮して清
潔に保つようにした体温計の開発が望まれていた。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、乳幼児の小さな耳孔に適合して、迅
速かつ正確に体温測定を行うことができるとともに、常
に清潔に保つことができる体温計を提供すること目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、温度測定手段を収容した本体と、この本
体に設けた開口部に取付けられるプローブ部とを有して
おり、前記プローブ部が、赤外線を体温計本体内に導く
導波管と、この導波管の周囲を覆うとともに、乳幼児の
外耳道に挿入されるように細く形成したカバー部材と、
このカバー部材の周囲の基端部に位置し、前記本体側と
着脱されるとともに、耳孔周縁に当接して、内部を密閉
空間を作るように、前記カバー部材よりも大きな外形を
有する位置決め部材とを備えている、体温計により、達
成される。
【0008】請求項1の構成によれば、本体内には、プ
ローブ部から伝えられる赤外線を検出して温度検出する
ための赤外線センサ等の温度測定手段が設けられてい
る。このプローブ部は、赤外線を導くための長く延びる
導波管を備えており、この導波管の周囲はカバー部材に
より覆われている。このカバー部材は乳幼児の耳孔内に
挿入できるように細く形成されている。
【0009】また、カバー部材の基端部には、位置決め
部材が着脱可能に配置されている。この位置決め部材は
カバー部材に覆われた導波管の先端側が乳幼児の耳孔内
に挿入されたとき、カバー部材よりも大きな外形に基づ
いて、耳孔周縁に当接して、導波管先端の挿入深さや方
向を位置決めし、かつ耳孔周縁に密着することで、耳孔
内に密閉空間を形成する作用を発揮する。つまり、位置
決め部材は、特にカバー部材の基端部に形成されること
から、導波管を覆う細いカバー部材が耳孔内に侵入する
妨げとならないようになっている。
【0010】また、位置決め部材を着脱することによ
り、身体に触れるカバー部材を完全に露出させ、位置決
め部材を本体から取り外して洗浄することができ、清潔
にたもつことができる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記カバー部材が、先端に開口を有していて、前記
導波管の周囲に密着され、基端部が前記本体内に配置さ
れるプローブサブカバーと、このプローブサブカバーと
前記位置決め部材の間に着脱可能に介在し、プローブサ
ブカバーの先端開口を塞ぐ透光機能を備えたプローブカ
バーとを備えることを特徴とする。
【0012】請求項2の構成によれば、プローブサブカ
バーの先端には開口が形成されているので、内部の導波
管に適切に赤外線を導くことができる。そして、プロー
ブカバーは、このプローブサブカバーの先端開口を塞ぐ
ことにより、透光機能に基づいて、赤外線の透過を許し
つつ、ゴミ等の内部への侵入を阻止する作用を発揮す
る。また、位置決め部材を外すことで、このプローブカ
バーを含めて身体に触れる部分は取り外して、取替えた
り、洗浄したりすることができる。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、前記導波管と、前記プローブサブカバーとの間に配
置され、前記導波管の先端開口を塞ぐ透明な封止手段を
備えていることを特徴とする。
【0014】請求項3の構成によれば、位置決め部材を
外して、プローブカバーを外した状態においても、前記
封止手段により導波管内部にゴミ等が侵入することがな
い。
【0015】請求項4の発明は、請求項2または3のい
ずれかの構成において、前記プローブサブカバーの基端
部には、前記本体開口部に露出したシール手段に対して
当接する当接部を備えており、前記位置決め部材を前記
本体に対して装着することにより、前記当接部が本体の
開口部周縁に対して当接されることにより、前記プロー
ブ部と前記本体の開口部とがシールされる構成としたこ
とを特徴とする。
【0016】請求項4の構成によれば、プローブサブカ
バーと本体との間でシールする構成としたので、シール
機能が完全となり、位置決め部材等を外しても汗等の水
分が本体内に侵入することがない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0018】図1は、本発明の実施形態による体温計を
示し、(a)はその概略正面図、(b)はその概略背面
図である。また、図2は、図1の体温計の概略平面図、
図3はその概略分解斜視図である。これらの図におい
て、体温計10は、体温計本体11と、この本体11か
ら突出するプローブ部12とを備えている。
【0019】本体11は、図3に示されているように、
全体として特徴ある形状でなっており、半割りされてな
る上ケース11aと下ケース11bとにより所定の内部
空間を有している。すなわち、本体11は、図1に示す
ように、ほぼ左右対称の外形を備えており、中央に上方
に突出したプローブ部12が位置し、図の下面である辺
11cを底辺とする二等辺三角形の各等辺に対応するよ
うに同一の曲面で形成された側面部11dと11eを備
えている。この底面部11cは、後述するように、本体
11を使用者が保持する場合に掌に当接される当接面と
なる。このため、好ましくは、後述するプローブ部12
と直交する方向に延びている。各側面部11dと11e
は、後述するように、本体11を支持する場合に使用者
の人指し指の内側を当てることができる第1の支持面及
び第2の支持面として、これに適する長さに設定されて
いる。ここで、側面部11dと11eは外方に凸となっ
た曲面で形成されていると、指の動きにそってその内側
を当てるのに適している。そして、側面部11dと11
eは必ずしも曲面でなくても、外方に凸となった多角形
状の面等で形成してもよい。また、各側面部11dと1
1eは、図示のように同じ曲面で形成しなくてもよく、
外方に凸の形状は片方だけでもよい。
【0020】また、図1(b)及び図2に示すように、
裏面側には、膨出部11fを有している。この膨出部1
1fは、本体11の厚み方向に膨らんだ形状で、上記側
面部11dと11eよりも内側にて、ほぼ同様の曲面を
有するように形成されている。これにより、膨出部11
fは、後述するように、本体11を支持する場合に使用
者の中指の内側を当てるのに適する形状と大きさとされ
ている。
【0021】図1に示すように、本体11の正面におい
て、その下部のやや右寄りには、開口された窓部22a
を介して、液晶パネル等の表示が露出するようになって
おり、表示手段34を構成している。また、本体11の
正面の下部領域の上記表示手段34に隣接して、操作ス
イッチ35が設けられている。
【0022】本体11内には、温度測定手段としての赤
外線センサ14と、この赤外線センサ14が接続される
回路用基板25が収容されている。そして、この本体1
1内の上記回路基板25の図3において上側には、緩衝
材24,24を介して、表示手段としての液晶パネル2
3と、この液晶パネル23の覆うカバーとしてのフィル
タ22が配置される。このフィルタ22は、上ケース1
1aに設けた窓部22aから露出されることによって、
外部から液晶パネル23の表示が読み取れるようになっ
ている。また、上ケース11aには、回路用基板25と
接続された操作スイッチ35が露出する孔35aが設け
られている。
【0023】図3において、回路用基板25の下側に
は、この回路用基板25に設けた接点に接続される電極
36,37及びこれら電極のホルダー26と、図示しな
いブザーを収容するためのブザーケース27が収容され
る。さらに、電極ホルダー26の下側には、駆動用の電
源となる円形のボタン電池31が収容される。この電池
31は、Oリング32を介して着脱自在の蓋33により
交換可能に収容される。このように、厚みの薄いボタン
電池31を、回路用基板25と重ねて収納するようにし
たことによって、本体11の形状を従来の体温計のよう
に一方向に長い形状とせずに、図1に示すようなほぼ二
等辺三角形に近い偏平な形状とすることができる。これ
により、本体11の大きさが使用者の手の中に納まるよ
うな大きさと形状とすることができ、しかも、後述する
ように使用に便利な構造とすることができる。
【0024】ここで、上述した下ケース11bにおける
図1(b)及び図2に示される膨出部11fは、この電
池31の外形に対応して、これを覆うように形成されて
いる。これにより、本体11は、電池31を収容した箇
所だけを膨出部11fとすることにより全体厚みを抑え
て外形を小さくすることができると共に、本体11を保
持する場合の中指の指がかりを形成することができる。
本体11は、このような内部構造を収容して、例えば、
図3に示す下ケース11bと上ケース11aとの合わせ
目に沿って形成した溝11g内にパッキン28を介在さ
せて接着することにより、密閉されるようになってい
る。このパッキン28は、後述する本体11の開口部を
除いて、本体11の側縁周囲を全周にわたってシールす
る形状となっている。
【0025】次に、プローブ部12の構成を説明する。
プローブ部12は、図4及び図5に詳しく示されている
ので、上記図3とこれらの図をあわせて参照しながら説
明する。プローブ12は、図4に示すように、本体11
の中心に沿って、その上端の開口41に固定されてい
る。
【0026】図において、プローブ部12は、中心を通
り、長く延びる細い導波管13と、この導波管13の周
囲をその全長にわたって覆うように配置されたカバー部
材としてのプローブサブカバー16と、カバー部材の一
部を構成しており、プローブサブカバーの外側に配置さ
れ、その先端を覆うプローブカバー17と、プローブカ
バー17の外側に配置され、カバー部材であるプローブ
サブカバー16の基端部付近に配置される位置決め部材
としての位置決めキャップ18とを有している。
【0027】導波管13は、例えば、赤外線を適切に導
くことができる材料により、形成されており、例えば真
鍮やアルミニウム等により直管状に形成されており、先
端部に開口13aを有していて、耳孔内の鼓膜等の測定
対象部位における熱に基づく赤外線を先端開口13aか
ら内部に導入し、本体11側の赤外線センサ14まで導
く機能を有している。本実施形態では、特に、この導波
管13は、その外径D1が例えば4.6mm程度となる
ように形成されている。
【0028】導波管13の周囲に密着されるプローブサ
ブカバー16は、例えば、エラストマー等の柔らかい材
料で形成されており、その外径D2が3.5mmないし
6.5mm程度となるように、例えば6mm程度となる
ように設定されている。ここで、プローブサブカバー1
6の外径D2が3.5mm以下では、赤外線の導光が不
足し、測定誤差を生じるとともに、先端が先鋭化して使
用の際に危険である。また、プローブサブカバー16の
外径D2が6.5mmよりも大きいと、乳幼児の外耳道
を種々測定した結果から、挿入できないことが判明し
た。
【0029】すなわち、プローブサブカバー16の先端
側は、乳幼児の耳孔内に差し込まれたときに、金属製の
導波管13の先端が耳孔の内壁を傷つけないように、柔
軟な材料で形成されているとともに、耳孔内に挿入でき
るように十分な細い形状となるように硬い材料を削って
形成されており、図3の下方に向かって、僅かにその外
径が大きくなるように形成されている。そして、プロー
ブサブカバー16の下端の外周には、2つのフランジ部
16a,16bが形成されている。そして、本体11側
のシール手段であるパッキン28の先端が本体の開口部
41が露出してる箇所28aが、上記2つのフランジ部
16a,16bの間に入り込むようになっている。な
お、プローブサブカバー16を剛性樹脂等の硬い材料で
形成した場合には、フランジ部16a,16bの間にシ
リコングリスやOリングを適用することにより本体開口
41をシールしてもよい。
【0030】また、導波管13及びプローブサブカバー
16は、その先端部において、導波管13とプローブサ
ブカバー16との間に、例えば、透明な樹脂フィルムで
なる封止部材15が固定されている。これにより、導波
管13の先端開口13aは赤外線が透過可能な状態で密
閉されている。
【0031】さらに、導波管13の先端を覆うように、
光を透過する材料にて形成されたプローブカバー17が
配置されている。プローブカバー17は、図4の断面形
状に示されているように、有底筒体の底部分が導波管1
3の先端を塞ぎ、開いた下端部分には、小さなフランジ
状の係止部17aを有している。
【0032】このプローブカバー17の外側に配置され
る位置決めキャップ18は、全体として円錐台状の筒体
でなっている。この位置決めキャップ18は、柔らかい
材料,例えばエラストマー等に形成され、耳孔周縁に当
接されるように大きな外径を有している。そして、プロ
ーブカバー17の下端部には、その外周にネジ部43が
設けられており、本体11の開口41に挿入されて、開
口41の内周のネジ部と螺合するようになっている。
【0033】この状態においては、位置決めキャップ1
8の全長(図4において高さ)は短く形成され、その先
端から、プローブサブカバー16の先端が十分な長さL
の状態で露出されるようになっている。この長さLに対
応する部分は、後述するように使用者の耳孔に挿入され
る外耳道挿入部51とされている。ここで、上記長さL
は、例えば、2mm乃至10mm程度に設定されてい
る。外耳道挿入部51の長さLが、上記下限値よりも短
いと,鼓膜から赤外線を導くための方向を定めるための
ガイドとして機能しない。また、上記上限値よりも長い
と、外耳道の屈曲部に当接し、プローブ部の先端の向く
べき角度が変わってしまい、正しく鼓膜に向かなくな
る。また、位置決めキャップ18の内側(内周)には、
下向きの段部18aが設けられており、プローブカバー
17の上記フランジ状の係止部17aと係止されるよう
になっている。
【0034】そして、位置決めキャップ18の外周は、
図4及び図5に表れているように、その下端部42の外
径が最も大きくなるように円錐台状に形成され、断面に
おいては下方に向かって徐々に開くテーパ状となってい
る。また、その側面には、指かかりとなる凹部44が周
方向に沿って複数形成されている。
【0035】本実施形態は以上のように構成されてお
り、次のような作用を発揮する。図6は、この実施形態
の体温計10を手に持って保持した状態を示す説明図で
ある。この図では、通常の利き手である右手Hで体温計
10を持った状態を示している。体温計10の正面(図
1(a)の面)を手前にして、体温計10の底辺11c
の中央付近を図のように人指し指F1の付け根の関節付
近に当てる。これにより、体温計10の側面11eの曲
線に沿うように、自然と人指し指F1の内側全体が側面
11eに密着する。また、人指し指F1の紙面奥行き方
向に位置する中指F2は、上述した膨出部11fが上記
側面11eと同様に機能して、その指掛かりとして作用
する。
【0036】一方、使用者の親指F3は、他の指と対向
している関係上、図6に示されているように体温計10
の正面部のプローブ12寄りの部分に当接する。これに
より、体温計10は人指し指F1,中指F2,人指し指
F3にてしっかり保持されるとともに、人指し指F1と
親指F3との間の空間から表示部34が露出するので、
使用者によりその表示が視認し易い。さらに、体温計1
0を保持したまま、この親指F3の位置をずらせるだけ
で、操作スイッチ35を操作することができ、起動等の
操作性に優れている。また、表部34の図1(a)の左
側に配置されることにより、親指F3の先端と離れて位
置することになる。このため、測定中に誤って操作スイ
ッチ35を操作することを防止することができる。
【0037】また、この状態において、プローブ部12
は、体温計10の左右対象の中心位置に設けられてお
り、底面11cと反対の方向に突出していることから、
体温計10を握った状態における使用者の手Hの仮想の
中心線CEに沿って位置することになり、しかも矢印方
向に向いている。そして、本体11コンパクトに形成さ
れており、図示のように、本体11を持った時にプロー
ブ部12は手の位置に近い。これにより、従来の体温計
のように、比較的長い形態の先端にプローブ部を有する
場合と比べると、体温を計測する計測対象者の小さな耳
孔に対して、プローブ部12を正しい方向と位置に、正
確に導く上で極めて使用し易くなる。また、利き手でも
つかどうかにかかわらず、つまり、どちらの手で持って
も持ちやすい。
【0038】図7は、このような実際の使用の状態と計
測対象者Cの外耳道61との関係を示しており、図8
は、母親等の操作者Mが自分自身Mもしくは計測対象者
Cの体温を計測する様子を示している。特に図8におい
ては、(a),(b),(c)は、母親Mが計測対象者
としての乳幼児Cの体温を計測する場合について示し、
(a)は、乳幼児Cを膝の上に抱いて正面を向かせての
計測、(b)は、乳幼児Cの頭を膝の上に乗せて背面を
向かせての計測、(c)は、乳幼児C膝の上に抱いて背
面を向かせての計測の様子を示している。そして、図8
(d)は、母親M自身が自己の体温を計測する様子を示
している。
【0039】図7において、図8のいずれの場合におい
ても、体温計10は、外耳道61内に図示のように差し
込まれる。この場合、図6で説明したように、体温計1
0を手Hで保持すると、体温計10全体がほぼ手の中に
収めることができ、しかもプローブ部12は、図6の矢
印方向を向くことになる。つまり、プローブ部12は、
使用者の手の中心付近でその内側に向くことから、図7
に示す小さな耳孔62に対して、適切に位置合わせして
挿入することができる。
【0040】特に、図8に示すように、乳幼児Cを対象
に、あらゆる体勢で、乳幼児Cの耳孔62に位置合わせ
して挿入することが可能であるし、また、図8(d)に
示すように、操作者自身が自己Mのために使用する場合
でも、プローブ部12は自分の手の中央付近に位置する
ことから、耳孔を視認しなくても位置合わせが容易であ
る。
【0041】そして、プローブ部12を図7に示すよう
に、耳孔62に挿入すると、位置決めキャップ18の外
周のテーパ面を、深くなるにしたがって、徐々に狭くな
る耳孔61の周縁に当接させることができる。これによ
り、体温計10のプローブ部12の先端は、外耳道61
の中に侵入して、外耳道61の奥行き方向に適切に位置
合わせされる。
【0042】つまり、体温計10のプローブ部12は、
位置決めキャップ18の機能により耳孔62の周縁に当
接して位置決めされると、プローブ部12の外耳道挿入
部51は、所定の長さLを備えることにより、適切に奥
行き方向に案内され、外耳道61の奥の鼓膜Kに向かっ
て位置決めされる。したがって、従来の体温計のよう
に、プローブ部12が耳孔内で方向が定まらず、正しく
鼓膜Kに向かないで、耳孔壁面等の温度を検出してしま
い、正確な体温検出ができないといった事態が有効に回
避されて、鼓膜Kの温度に対応した赤外線Rをプローブ
部12内の導波管13に導くことができる。したがっ
て、操作者Mは、図8(a)乃至図8(c)の状態にお
いて、体温計10の表示手段34を視認しながら、操作
スイッチ35を親指F3で簡単に操作することができ、
測定結果を確認することができる。
【0043】しかも、このような使用に当たっては、位
置決めキャップ18は柔らかい材料い形成されているこ
とから、乳幼児C等のデリケートな耳孔61に直接押し
つけられても、肌等を傷つけることがない。そして、位
置決めキャップ18が耳孔61の周縁に当接されること
により、この位置決めキャップ18は、上述したように
柔軟な材料で形成されているから、耳孔付近に押しつけ
られたときに変形して、しかも、耳孔61内に完全に入
り込まない太さ(外径)となっている。このため位置決
めキャップ18は、耳孔の外耳導入口の周囲に密着して
完全に塞ぎ、密閉して閉鎖空間をつくることから、外気
温度に影響されることなく、密閉空間内は速やかに体温
に対応した平衡温度となる。
【0044】また、この密閉空間である外耳道62内に
挿入された外耳道挿入部51は、その外径が上述したよ
うに細く設定されているので、外耳道内壁に挿入しやす
く、プローブ部12の先端を正しく鼓膜Kに向けること
ができる。このため、体温計10側等の温度の影響を受
けることなく、安定して鼓膜Kの発する赤外線に基づく
温度を検出することができる。
【0045】さらに、このような使用をした後において
は、体温計10は、乳幼児が口に入れてしゃぶることで
濡れてしまったり、あるいは、必要により、そのプロー
ブ部12付近を洗浄しても、本体11の開口41は完全
にシールされているので、本体11内の防水が保持さ
れ、内部機構を損なうおそれがない。特に、位置決めキ
ャップ18を締めこむことにより、最も浸水しやすい箇
所である本体開口部41にて、シール手段28aが露出
する箇所を、プローブサブカバーの下端部で押しつける
ことによって、シール効果を完全にすることができる。
また、上述したように位置決めキャップ18を取り外す
ことができる。これにより、プローブ部12の先端を覆
うプローブカバー17は取り外すことができ、交換が容
易である。プローブサブカバー16の大半も露出される
ので、このプローブサブカバー16を容易に消毒綿等に
より拭きとれば、水分を除去して除菌することができ
る。これにより、使用者は、体温計10を常に清潔に保
持することができ、特に使用毎に洗浄することで、乳幼
児C等の抵抗力の低い対象に使用する場合にも、耳孔6
1内を清潔にたもつことができて好ましい。
【0046】また、このような手入れに際しては、位置
決めキャップ18を外しても、導波管13の先端開口
は、封止手段15により塞がれているから、導波管13
内にゴミ等が侵入して、その機能を損なうこともない。
【0047】図9及び図10は、本発明の体温計の他の
実施形態を示している。図9の体温計70は、本発明の
第2の実施形態であり、図10の体温計80は本発明の
第3の実施形態で、これらの体温計において、上述の実
施形態と同一の符号を付した箇所は共通する構成である
から重複する説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0048】体温計70と体温計80において、は第1
の実施形態の体温計10と比較すると、それぞれ本体7
1と本体81との形状が細く形成されている点が異なっ
ている。
【0049】本発明は、上述の実施形態に限定されな
い。本実施形態の本体内の電気的構成は、共通した機能
をもつ他の構成により置き換えてもよい。また、温度検
出手段として、赤外線検知方式ではなく、熱電対等の構
成を用いてもよい。また、、上記本体11またはプロー
ブ部12を予備的に加熱する手段を設けて、測定前に体
温程度まで温度上昇させてから、検出を行う構成として
もよい。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、乳
幼児の小さな耳孔に適合して、迅速かつ正確に体温測定
を行うことができるとともに、常に清潔に保つことがで
きる体温計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る体温計を示して
おり、(a)は概略正面図、(b)は概略背面図であ
る。
【図2】図1の体温計の概略平面図である。
【図3】図1の体温計の概略分解斜視図である。
【図4】図1の体温計のプローブ部の構成例を示す概略
断面図である。
【図5】図1の体温計の位置決めキャップの概略正面図
である。
【図6】図1の体温計を使用するために手に持った状態
を示す説明図である。
【図7】図6の状態で体温検出する状態を示す説明図で
ある。
【図8】図1の体温計を母親等の操作者使用する様子を
示す図であり、(a)は、乳幼児Cを膝の上に抱いて正
面を向かせての計測、(b)は、乳幼児Cの頭を膝の上
に乗せて背面を向かせての計測、(c)は、乳幼児C膝
の上に抱いて背面を向かせての計測の様子を示してい
る。(d)は、母親自身が自己の体温を計測する様子を
示している。
【図9】本発明の体温計の第2の実施形態を示す図であ
る。
【図10】本発明の体温計の第3の実施形態を示す図で
ある。
【符号の説明】 10・・・体温計、11・・・本体、11a・・・上ケ
ース、11b・・・下ケース、11d,11e・・・
(本体)側面、12・・・プローブ部、13・・・導波
管、15・・・封止手段、16・・・プローブサブカバ
ー、17・・・プローブカバー、34・・・表示手段、
35・・・操作スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上原 弘之 東京都千代田区神田富山町5番地1 ピジ ョン株式会社内 (72)発明者 石丸 容司 東京都千代田区神田富山町5番地1 ピジ ョン株式会社内 (72)発明者 横山 優 埼玉県北本市朝日1丁目243番地 株式会 社エー・アンド・デイ開発・技術センター 内 Fターム(参考) 2G066 AC13 BA57 BB15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度測定手段を収容した本体と、 この本体に設けた開口部に取付けられるプローブ部とを
    有しており、 前記プローブ部が、 赤外線を体温計本体内に導く導波管と、 この導波管の周囲を覆うとともに、乳幼児の外耳道に挿
    入されるように細く形成したカバー部材と、 このカバー部材の周囲の基端部に位置し、前記本体側と
    着脱されるとともに、耳孔周縁に当接して、内部を密閉
    空間を作るように、前記カバー部材よりも大きな外形を
    有する位置決め部材とを備えていることを特徴とする、
    体温計。
  2. 【請求項2】 前記カバー部材が、先端に開口を有して
    いて、前記導波管の周囲に密着され、基端部が前記本体
    内に配置されるプローブサブカバーと、このプローブサ
    ブカバーと前記位置決め部材の間に着脱可能に介在し、
    プローブサブカバーの先端開口を塞ぐ透光機能を備えた
    プローブカバーとを備えることを特徴とする、請求項1
    に記載の体温計。
  3. 【請求項3】 前記導波管と、前記プローブサブカバー
    との間に配置され、前記導波管の先端開口を塞ぐ透明な
    封止手段を備えていることを特徴とする、請求項2に記
    載の体温計。
  4. 【請求項4】 前記プローブサブカバーの基端部には、
    前記本体開口部周縁に対して当接する当接部を備えてお
    り、 前記位置決め部材を前記本体に対して装着することによ
    り、前記当接部が本体の開口部に露出したシール手段に
    対して当接されることにより、前記プローブ部と前記本
    体の開口部とがシールされる構成としたことを特徴とす
    る、請求項2または3のいずれかに記載の体温計。
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