JP4460174B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応性を有するイミド化合物を含有する硬化性組成物に関する。更に詳しくは、硬化時に低沸点化合物の発生を伴わず、比較的低温で速やかに硬化し、耐熱性、耐薬品性及び機械的特性の優れた硬化物を与える硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、硬化性組成物として多くの組成物が開発されている。その中には、比較的低温で進行するヒドロシリル化反応を利用した硬化性組成物も開示されている(特開平1−138230号公報)。この組成物は、炭素−炭素二重結合含有成分及びヒドロシリル基含有成分が共にポリエーテルの主鎖を持つものである。該組成物を使用すると、硬化時に低沸点化合物の発生がほとんどなく、外観の良好な化合物が得られる。しかしながら、得られる硬化物は、耐熱性及び耐薬品性などが充分でなく、100℃といった低温でも短時間で機械的特性が大きく低下する、耐酸性及び耐溶剤性が悪い、などの欠点を有している。従って、耐熱性又は耐薬品性が要求される用途、たとえば電子部品周りのコーティング剤、耐熱性接着剤などの用途には適さないものであった。
【0003】
特開平4−261467号公報には、炭素−炭素二重結合含有成分にイミド化合物を用いることにより耐熱性及び耐薬品性の優れた硬化物を与える組成物が開示されている。しかしイミド化合物の分子量が低いため、組成物中のケイ素含量が多くなり、耐熱性向上に限界があった。
【0004】
さらに優れた耐熱性をもつ硬化物を与える組成物として、特開平6−080783号公報に、炭素−炭素二重結合含有成分及びヒドロシリル基含有成分の両方に高分子量のイミド化合物を用いたものが開示されている。しかし、原料のヒドロシリル基含有イミド化合物は特殊化合物であり、入手性に難があることから、工業的な実用性に欠けるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑み、硬化時に低沸点化合物の発生を伴わず、比較的低温で速やかに硬化し、耐熱性、耐薬品性及び機械的強度の優れた硬化物を与え、かつ工業的実用性の高い硬化性組成物を提供することを目的とするものである。また本発明は、調製が容易でありかつ作業性に優れた硬化性組成物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために本発明者らは鋭意研究の結果、炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個有するイミド化合物と、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物とをヒドロシリル化触媒を用いて反応させると、比較的低温でも速やかに硬化し、硬化時に低沸点化合物の発生を伴わないために硬化物の作成が容易で、耐熱性、耐薬品性及び機械的特性の優れた硬化物を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(A)一般式(I):
【0007】
【化4】
【0008】
[式中、R1は、芳香族基を含有する炭素数6〜30個の4価の有機基を表す。R2は、芳香族基を含有する炭素数6〜30個の2価の有機基、又は、一般式(II):
【0009】
【化5】
【0010】
(式中、R4は、炭素数1〜20個の2価の有機基を表す。R5は炭素数1〜20個の1価の有機基を表す。複数のR4及びR5は同一であってもよく、また異なっていてもよい。mは1〜20の正の整数を表す)で表される2価の有機基を表す。R3は、炭素−炭素二重結合を有する炭素数2〜20個の1価の有機基を表し、2つのR3は同一であってもよく、また異なっていてもよい。nは1〜100の整数を表す。]で表されるイミド化合物、及び、一般式(III):
【0011】
【化6】
【0012】
(式中、R1、R2及びnは前記と同じである。R6は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する炭素数2〜20個の2価の有機基を表す。2つのR6は同一であってもよく、また異なっていてもよい)で表されるイミド化合物からなる群より選択する少なくとも1種のイミド化合物、
(B)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物、並びに
(C)ヒドロシリル化触媒、
を含有することを特徴とする硬化性組成物。
である。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明においては、(A)成分として、上記一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物及び上記一般式(III)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物からなる群より選択される少なくとも1種のイミド化合物(以下、炭素−炭素二重結合含有イミド化合物とも言う)が使用される。
本発明の組成物は、炭素−炭素二重結合、例えばビニル基やアルケニル基を有するイミド化合物(A)が、触媒(C)の存在下でヒドロシリル基含有化合物(B)と反応して硬化物を生成することを利用したものである。後述するヒドロシリル基含有化合物(B)が分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するため、(A)成分である分子内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を有するイミド化合物との反応により、直鎖状又は網目状重合体を形成する。
【0014】
(A)成分中の炭素−炭素二重結合が1分子当たり2個未満の場合は、(B)成分と反応してもグラフト構造となるのみで架橋構造とはならないため、良好な硬化性が得られにくい。
本発明の硬化性組成物では、炭素−炭素二重結合を有する化合物中にイミド基があるので、耐熱性、耐薬品性及び機械的特性の優れた硬化物が得られる。
【0015】
(A)成分は、ヒドロシリル基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個有し、イミド基を含む化合物である限り特に限定はないが、例えば分子量500〜20000程度、さらには500〜10000程度のものが、溶解性や溶融性が良いため成形性に優れ、かつ、得られる硬化物の耐熱性が優れるなどの点から好ましい。
(A)成分の性状は、液体の物も固体の物も特に限定なく用いることができる。成形性が良いという点からは、250℃以下の融点を有する物が好ましい。
【0016】
上記一般式(I)及び(III)において、R1は、芳香族基を含有する炭素数6〜30個の4価の有機基を表す。本明細書中、「有機基」とは、炭化水素基、又は、スルホニル基、水酸基、カルボニル基、エーテル基、ハロゲン基などを含んだ炭化水素基をいう。R1としては、硬化後に耐熱性に優れた硬化物を与えるという点から、炭素数6〜30個の4価の芳香族基、及び、2価の基を介して結合した芳香族環からなる炭素数6〜30個の4価の有機基が好ましい。
特に好ましい具体例としては、ピロメリット酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸、
【0017】
【化7】
【0018】
(式中、R7は、炭素数1〜16個の2価の有機基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、フェニレン基、ナフチレン基、ベンジレン基、フェネチレン基、
【0019】
【化8】
【0020】
で表される基などを表す)で表されるテトラカルボン酸などからカルボン酸基を除いた残基などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記一般式(I)及び(III)において、R2は、芳香族基を含有する炭素数6〜30個の2価の有機基、又は、下記一般式(II)で表される2価の有機基を表す。
【0021】
【化9】
【0022】
式中、R4は、炭素数1〜20個の2価の有機基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、フェニレン基、ナフチレン基、ベンジレン基、フェネチレン基などを表す。R5は、炭素数1〜20個の1価の有機基、例えばメチル、エチル、プロピル、フェニルなどを表す。複数のR4及びR5は同一であってもよく、また異なっていてもよい。mは1〜20の正の整数を表す。
このようなR2のうち、芳香族基を含有する炭素数6〜30個の2価の有機基が、耐熱性をより向上しうるという点で好ましい。
【0023】
このようなR2の具体例としては、例えば、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(2−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)メタン、ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)メタン、4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,4−ジアミノトルエン、1,3−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノベンゼン、2,2′−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2′−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、9,9′−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、9,9′−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、オルトトリジンスルホン;1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,5−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサメチルトリシロキサン、
【0024】
【化10】
【0025】
(式中、R5及びmは上記と同じ)で表されるアミノ末端ポリシロキサンなどのシロキサンジアミンからアミノ基を除いた残基などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記一般式(I)において、R3は、炭素−炭素二重結合を有する炭素数2〜20個の1価の有機基を表すが、このような基の具体例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、イソプロぺニル基、2−メチル−2−プロピル基、2−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、4−ビニルフェニル基、アリロキシフェニル基などが挙げられる。
【0026】
上記一般式(III)において、R6は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する炭素数2〜20個の2価の有機基を表す。なかでも、環状オレフィンを含有する炭素数2〜20個の2価の有機基が好ましい。具体例としては、
【0027】
【化11】
【0028】
などが挙げられる。
上記一般式(I)及び(III)において、nは1〜100の正の整数を表す。なかでも、溶解性や溶融性が良いため成形性に優れ、かつ、得られる硬化物の耐熱性が優れるなどの点から、1〜50が好ましく、1〜20がより好ましい。
(A)成分は1種類のみを用いてもよいし、2種以上のものを混合して用いることも可能である。
【0029】
次に、本発明に使用する(A)成分の1種である一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の製法について説明する。
一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の製法には特に制限はなく、任意の方法により製造しうる。
具体的には、例えば、まず芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒中で反応させ、続いて炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物を反応させてポリアミド酸の溶液を得、次いで(i)上記ポリアミド酸の溶液を加熱することによりイミド化する方法、(ii)上記ポリアミド酸の溶液に無水酢酸などの脱水剤を作用させてイミド化する方法、又は、(iii)上記ポリアミド酸の溶液を、アミド酸に対する貧溶媒(例えば、水や炭化水素)と接触させてポリアミド酸を沈殿として析出させ、これを加熱する方法などが挙げられる。
【0030】
これらのいずれの方法によっても、一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物を製造することができ、特に制約を受けるものではないが、製造装置や製造工程がより簡便又は容易であることや、使用する原料の入手が容易であることから、(i)の方法、すなわち芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒中で反応させ、続いて炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物を反応させてポリアミド酸の溶液を得、次いで当該溶液を加熱することによりイミド化合物を得る方法が好ましい。
【0031】
反応は、芳香族テトラカルボン酸二無水物、ジアミン及び炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物を有機溶媒中で80℃以下の温度で反応させてポリアミド酸の溶液を得、次いでこれを100〜250℃に加熱することにより行うのが好ましい。
芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用量は、所望のnの値に応じて変化させる。例えば、nが9の式(I)で表される化合物を得たい場合には、モル比で、10:9である。
【0032】
炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応により新たに生成した酸無水物に対して、通常2〜5倍量(モル比、以下同様)、好ましくは2〜3倍量、より好ましくは2〜2.5倍量用いて反応させる。炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物の量が2倍量より少ないと、当然、未反応の酸無水物が残存し、目的のイミド化合物の収率は低下するので好ましくない。また、5倍量を超えて用いると、残存する未反応の酸無水物の量は減少するが、過剰に用いた炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物の除去が困難になるので好ましくない。
【0033】
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、上記R1の具体例として挙げた基のもとになった芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましい。
ジアミンとしては、上記R2の具体例として挙げた基のもとになったジアミンが好ましい。
炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物としては、アリルアミン、ブテニルアミン、o−アミノスチレン、m−アミノスチレン、p−アミノスチレン、o−アリロキシアニリン、m−アリロキシアニリン、p−アリロキシアニリンなどが挙げられる。
【0034】
上記有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、ピリジン、ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、これら2種以上の混合物などが挙げられる。
【0035】
上記のような製法で得られた炭素−炭素二重結合含有イミド化合物は、精製せずそのまま用いても良いし、精製して用いても良い。精製の方法としては、例えば、洗浄、再結晶、カラム精製、抽出(例えばソックスレー抽出)、イオン交換樹脂処理、ケイ酸アルミなどの吸着剤による処理などの方法が挙げられる。
【0036】
次に、一般式(III)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の製法について説明する。
一般式(III)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の製法には特に制限はなく、一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の場合と同様にして製造しうる。なお、一般式(III)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の製法においては、一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の製造に用いた炭素−炭素二重結合含有一級アミン化合物の代わりに、炭素−炭素二重結合を有する酸無水物、好ましくは環状オレフィン含有酸無水物が使用される。
【0037】
芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用量は、所望のnの値に応じて変化させる。例えば、nが9の式(III)で表される化合物を得たい場合には、モル比で、9:10である。
炭素−炭素二重結合を有する酸無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応により新たに生成したジアミンに対して、一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の場合と同様、2〜5倍量(モル比、以下同様)、好ましくは2〜3倍量、より好ましくは2〜2.5倍量用いて反応させるのが好ましい。また、好ましいテトラカルボン酸二無水物及びジアミンも一般式(I)で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物の場合と同様である。
一方、好ましい環状オレフィン含有酸無水物としては、
【0038】
【化12】
【0039】
などが挙げられる。
次に、(B)成分であるヒドロシリル基を有する化合物について説明する。
1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(以下、ヒドロシリル基含有化合物ともいう)としては、(A)成分と反応し、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物である限り特に制限無く使用できる。このようなヒドロシリル基含有化合物としては広範な化合物を用いることができ、特に制約を受けるものではないが、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するものなどが使用できる。
【0040】
これらのうち、入手性の面からは、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するポリシロキサンが好ましい。具体的には、下記式(IV)又は(V)
【0041】
【化13】
【0042】
(式中、R8は炭素数が1〜10の1価の有機基を表し、各々のR8は同じであっても異なっていてもよい。p、rは2以上の正の整数を表し、q、sは0又は正の整数を表し、かつ、1<p+q<50を満たす。r、sは0又は正の整数を表し、かつ、0≦r+s<50を満たす。上記のp、q、r、sは単に組成を表すもので、直鎖のブロック共重合体を表すものではない。R8の具体例としては、例えば、メチル基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基、γ−グリシドキシプロピル基などが挙げられ、好ましくはメチル基である。)等で表される鎖状、枝分かれ状、環状の各種の多価ハイドロジェンシロキサンが挙げられる。
【0043】
特に、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する鎖状及び/又は環状オルガノポリシロキサンがより好ましい。このようなオルガノポリシロキサンとしては、例えば、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,5,7,9,9,9−ノナメチルペンタシロキサンなどの鎖状ハイドロジェンポリシロキサン、1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサンなどの環状ハイドロジェンシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサンなどを挙げることができる。
上記したような各種(B)成分は単独又は2種以上のものを混合して用いることが可能である。
【0044】
なお、本明細書における1個のヒドロシリル基とは、Si−H結合を1個有する基のことをいい、Si(H)2を有する基は、少なくとも2個のヒドロシリル基を有する基になる。
上記ヒドロシリル基含有化合物(B)において、同一分子中にヒドロシリル基含有基が2個以上存在する場合には、それらの基は同一でもよく、異なっていてもよい。
【0045】
上記ヒドロシリル基含有化合物(B)のヒドロシリル基の数は、分子中に少なくとも2個あればよいが、耐熱性をより向上し得るという観点から、2を超えることが好ましく、3個以上であることがより好ましく、4個以上であることが特に好ましい。1分子中に含まれるヒドロシリル基の数が2個より少ないと、(A)成分と反応してもグラフト構造となるのみで架橋構造とはならないため、良好な硬化性が得られにくい。
(B)成分のヒドロシリル基含有化合物の分子量は特に制約はなく任意のものが好適に使用できるが、分子量としては100〜20000程度、さらには200〜10000程度のものであるのが溶解性や溶融性が良いため成形性に優れ、かつ、得られる硬化物の耐熱性が優れるなどの点から望ましい。
【0046】
(B)成分の性状は、液体であっても固体であっても特に限定なく用いることができる。成形性が良いという点からは、250℃以下の融点を有する物が好ましく、さらに好ましくは30℃以下の融点を有する物が好ましい。
(B)成分の製造方法には特に制限はなく、任意の方法を用いればよい。例えば、(i)分子内にSi−Cl基を持つ有機化合物をLiAlH4、NaBH4などの還元剤で処理して該化合物中のSi−Cl基をSi−H基に還元する方法、(ii)官能基Xを持つ有機化合物と、上記官能基Xと反応する官能基Y及びヒドロシリル基を両方持つ化合物とを反応させる方法、(iii)炭素−炭素二重結合含有化合物を、少なくとも2個のヒドロシリル基を持つポリヒドロシラン化合物で選択ヒドロシリル化することにより、反応後もヒドロシリル基を該化合物分子中に残存させる方法、(iv)高分子量のSiH含有化合物を熱分解して作る方法などが考えられる。これらのうち、反応の簡便さ、収率のよさ等の点から(iii)の方法が好ましい。また、原料入手性の良さの点からは(iv)の方法が好ましい。
【0047】
上記したような(A)成分/(B)成分の組み合わせとしては、(A)成分の具体例として挙げたもの又はそれらの各種混合物/(B)成分の具体例として挙げたもの又はそれらの各種混合物、の各種組み合わせを挙げることができる。
上記硬化性組成物における(A)成分と(B)成分の混合比率は、硬化物の物性を著しく損なわない限りは特に限定されないが、上記(A)成分中の炭素−炭素二重結合に対して、上記(B)成分中のヒドロシリル基が、モル比で0.5〜10倍量、より好ましくは0.5〜5倍量となるような比率が好ましい。0.5倍量より少ない、又は、10倍量より多い場合は、十分な硬化性が得られにくく、充分な強度が得られない場合があり、耐熱性も低くなりうる。
【0048】
次に(C)成分であるヒドロシリル化触媒について説明する。
本発明においては上記イミド化合物(A)とヒドロシリル基含有化合物(B)とを反応させるための触媒として、(C)成分であるヒドロシリル化触媒が使用される。ヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトンなどとの錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3]4)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
【0049】
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4などが挙げられる。
これらの中では、触媒活性の点から、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0050】
ヒドロシリル化触媒(C)の使用量は特に限定されないが、(A)成分の炭素−炭素二重結合1モルに対して10−1〜10−8モルの範囲が好ましく、より好ましくは、10−3〜10−6モルの範囲である。あるいは、(B)成分のヒドロシリル基1モルに対して、10−1〜10−8モルの範囲が好ましく、より好ましくは、10−2〜10−6モルの範囲である。触媒の使用量が10−8モルより少ないと硬化が十分に進行しにくくなる。また、ヒドロシリル化触媒は一般に高価で腐食性であり、水素ガスが大量に発生して硬化物が発泡してしまう場合があるので、10−1モルを超えて用いない方が好ましい。
【0051】
また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフェニルホスフィンなどのリン系化合物、ジメチルマレエートなどの1,2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチンなどのアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄などの硫黄系化合物、トリエチルアミンなどのアミン系化合物などが挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、触媒1モルに対して、10−2〜102モルの範囲が好ましく、より好ましくは10−1〜10モルの範囲である。
【0052】
本発明の組成物の保存安定性を改良する目的、又は、製造過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化遅延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物などが挙げられ、これらを併用してもかまわない。脂肪族不飽和結合を含有する化合物として、プロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、マレイン酸エステル類などが例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類などが例示される。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイドなどが例示される。窒素含有化合物としては、アンモニア、テトラメチルエチレンジアミンなどの1〜3級アルキルアミン類、アリールアミン類、尿素、ヒドラジンなどが例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズなどが例示される。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチルなどが例示される。
【0053】
これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチンが好ましい。高温での遅延活性が良好であるという観点からは、テトラメチルエチレンジアミン等のアルキルアミン類が好ましい。
これらの硬化遅延剤は単独で用いることもできるし、いくつかのものを併用することもできる。
硬化遅延剤の添加量は、使用するヒドロシリル化触媒1モルに対し、10−1〜103モルの範囲が好ましく、より好ましくは1〜50モルの範囲である。
【0054】
上記したような(A)成分/(B)成分/(C)成分の組み合わせとしては、(A)成分の具体例として挙げたもの又はそれらの各種混合物/(B)成分の具体例として挙げたもの又はそれらの各種混合物/(C)成分の具体例として挙げたもの又はそれらの各種混合物、の各種組み合わせを挙げることができる。
これらの組み合わせのうち、(A)成分及び(B)成分のうち少なくとも1成分が液体であり、かつ他の2成分に対して良好な相溶性・溶解性を示す組みあわせが、均一な組成物が得られるという観点から好ましい。
【0055】
本発明に用いられる(A)成分、(B)成分及び(C)成分のうち少なくとも1つ以上が固体である場合には、これらを適切な方法、例えば溶解、混練、含浸、担持、溶融などの方法により混合したものを組成物として用いてもよいし、又は、適当な溶媒に溶解した溶液を組成物として使用してもよい。このような溶媒としては、ヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、メタノール、エチレングリコールなどのアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、エチレングリコールジメチルエーテル、アニソールなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、安息香酸メチルなどのエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロベンゼン、ジブロモエタンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒などが挙げられる。溶媒の使用量は作業に支障を与えない範囲であれば特に制限はされないが、(A)成分、(B)成分及び(C)成分それぞれの濃度の合計が1〜60%(重量%、以下同様)、より好ましくは1〜40%になるように用いるのが好ましい。
【0056】
本発明の組成物には、その他、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難燃剤、充填剤、界面活性剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤、発泡剤、相溶化剤などを本発明の目的及び効果を損なわない範囲において添加することができる。添加剤の総量は硬化物の諸物性を著しく低下させない範囲ならば特に制限はないが、好ましくは上記イミド化合物(A)100重量部に対して1〜300重量部である。
【0057】
本発明の組成物を硬化させるには、(A)成分及び(B)成分の分解温度以下の温度範囲で加熱処理するだけで良い。反応温度としては種々設定できるが、例えば30〜300℃の温度が適用でき、100〜250℃がより好ましく、150〜200℃がさらに好ましい。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと硬化時に局部的な発熱や発泡が生じるなどして成形加工が困難となり良好な硬化物が得られにくくなるので好ましくない。
反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階又は連続的に温度を変化させてもよい。反応時間も種々設定できる。
反応時の圧力も必要に応じ種々設定でき、常圧、高圧又は減圧状態で反応させることもできる。
【0058】
硬化前、硬化中又は硬化後の任意の段階において、組成物の反応性を著しく損なわず、硬化物の物性を著しく損なわない範囲で、加熱以外の処理、例えば予備硬化、遠心脱泡処理、減圧脱揮処理、Bステージ化、冷却固化、超音波処理、光照射などを加えることもできる。
硬化物中に発泡が生じにくくなり、良好な成形性が得られるという観点からは、脱揮処理を行うことが好ましい。また、配合物の粘度及び相溶性を調整して成形性を良くするという観点からは、(A)成分中の炭素−炭素二重結合の一部及び(B)成分中のヒドロシリル基の一部を反応させた後、反応が完了する前に進行を止める、いわゆるBステージ化を行うことが望ましい。
【0059】
また、組成物が有機溶剤溶液の場合には、この組成物の硬化前、硬化中又は硬化後の任意の段階で有機溶媒を留去又は揮発し、上記の硬化条件にいたらしめることにより、硬化物を得ることができる。
本発明の組成物を硬化させて得られる硬化物は、優れた耐熱性、耐薬品性及び機械的特性を有するため、種々の成形体の材料に用いることができる。具体例としては、ポリイミド樹脂が通常用いられる用途をはじめ、プラスチック成形材料、繊維強化プラスチック、耐熱樹脂フィルム、発泡体材料、プラスチックセル、光学部品、プリント基板、電気絶縁材料などに用いることができる。
【0060】
本発明の組成物は硬化後に耐熱性、耐薬品性及び機械的特性に優れた硬化物を与えるという性質を有するため、本発明の組成物は種々の用途に用いることができる。具体例としては、例えば接着剤、電線被覆剤、素子などの封止剤、塗料、シーリングなどの建材、樹脂改質剤、コーティング剤、腐食防止処理剤、包装などに用いることができる。
【0061】
【実施例】
以下に、本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明は以下によって限定されるものではない。
(合成例1)
窒素気流下、冷却管と滴下漏斗をつけた1L三首フラスコ中に、
【0062】
【化14】
【0063】
で表されるテトラカルボン酸二無水物70.8gを入れ、ジメチルホルムアミド250gを加えて攪拌、溶解させた。室温(25℃)にてビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン47.8gのジメチルホルムアミド147g溶液を滴下漏斗から滴下した。アリルアミン2.8gのジメチルホルムアミド40g溶液を滴下漏斗から滴下した。β−ピコリン35.0gを滴下漏斗から滴下した後、無水酢酸60.0gを滴下漏斗から滴下した。オイルバス中で加熱し内温100℃で90分攪拌した。放冷後、得られたオレンジ色の溶液を激しく攪拌した2000mlのメタノール中に徐々に注ぎ込んで再沈した。ろ紙で固体をろ別し、メタノールでリスラリー洗浄した。得られた個体を、100℃に加熱した真空乾燥器中で2時間減圧乾燥した。
【0064】
【化15】
【0065】
で表される炭素−炭素二重結合含有イミド化合物(分子量は9412)を得た。
(実施例1)
窒素気流下、冷却管をつけた二口フラスコ中に
【0066】
【化16】
【0067】
で表されるイミド化合物1.0g(3.0mmol)と1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(信越化学工業(株)社製、KF−9902)1.83g(30mmol)を入れてトルエン10gに溶解し、3wt%Ptビニル触媒(Degussa、PTVTS)2.30μl(0.000304mmol)を加えて70℃2時間加熱した。これにベンゾチアゾール0.689mg(0.00510mmol)を加えた後、トルエンと未反応1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを減圧留去した。1g当たり0.0053molのSi−H基を含む組成物が得られた。
この組成物1.7gに合成例1で合成したイミド化合物84.7g(9.0mmol)を加えてテトラヒドロフラン200gに溶解し、均一な硬化性組成物を得た。この組成物を溶液流涎法によりポリイミドフィルム上にキャストし、オーブン中で200℃に加熱して硬化させ、硬化物を得た。
【0068】
(実施例2)
合成例1で合成したイミド化合物470mg(0.0500mmol)とポリメチルハイドロジェンシロキサン(信越化学工業(株)社製、KF−99)6.0mg(0.0024mmol)をテトラヒドロフラン2.0gに溶解し、3wt%Ptビニル触媒(Degussa、PTVTS)をトルエンで20倍希釈した溶液9.05μlを加えて均一な組成物にした。この組成物を平坦な銅箔に塗付し、溶媒を蒸発させた後、200℃のオーブン中で1時間加熱して硬化させた。タックの無いフィルム状の硬化物が得られた。
【0069】
【発明の効果】
本発明の硬化性組成物は、上述の構成よりなるので、工業的実用性に優れており、硬化時に低沸点化合物の発生を伴わず、比較的低温で速やかに硬化し、耐熱性、耐薬品性及び機械的特性が優れた硬化物を与える。また、本発明の硬化性組成物は、ヒドロシリル基含有イミド化合物のような特殊化合物を合成する工程を省略することができるので、調製が容易である。さらに、本発明の硬化性組成物は低粘度液体の成分から構成されるので、作業性に優れたものである。
Claims (1)
- (A)一般式(I):
(B)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物、並びに(C)ヒドロシリル化触媒、を含有することを特徴とする硬化性組成物であって、
化合物(B)が一般式(IV):
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