JP4459513B2 - 帯電防止ハードコートフィルム及びそれを用いた表示部材 - Google Patents

帯電防止ハードコートフィルム及びそれを用いた表示部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い永久帯電防止性を示し、干渉縞の発生を抑え、基材との密着性に優れ、且つ表面硬度、擦傷性に優れた帯電防止性ハードコートフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にプラスティックやフィルムなどの高分子材料の表面は比較的柔軟であることから、表面硬度を得る為に、物品表面にアクリル多官能化合物を重合させ、ハードコート層を設けるという手法がなされる。このようにして得られたハードコート層は、アクリル樹脂特有の性質である高い表面硬度、光沢性、透明性、擦傷性を有する。その一方で、絶縁特性に優れる為に帯電しやすく、ハードコート層を設けた製品表面への埃等の付着による汚れや、精密機械に使用された場合に、帯電してしまうことにより障害が発生するといった問題を抱えていた。
【0003】
これらの問題を解消するためには、ハードコート層に帯電防止剤を練り込むか、製品とハードコート層の間やハードコート層上に表面硬度を落とさない程度にきわめて薄く帯電防止層を設ける手法がなされる(特開平6−18706号公報など)。用いられる帯電防止剤としては、各種活性剤や、金属微粒子、導電性ポリマー、親水性モノマーがあげられるが、それぞれブリードアウトによる帯電防止性の欠落(活性剤)、着色による透過率の低下(金属微粒子、導電性ポリマー)、湿度依存性(親水性モノマー)等が問題となる。
また、帯電防止層を設けることにより、ハードコート層と帯電防止層の界面での密着性が低下し剥離現象が起きたり、層間の屈折率の差による干渉縞の発生等が新たに問題となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記課題を解消し、特に高い永久帯電防止性を示し、干渉縞の発生を抑え、基材との密着性に優れ、且つ表面硬度、擦傷性に優れた帯電防止性ハードコートフィルムを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、少なくともセルロースフィルムからなる基材(A)に、帯電防止層(E)、ハードコート層(F)の順に積層してなる帯電防止ハードコートフィルムであって、該帯電防止層(E)熱硬化性樹脂(B)と金属酸化物(C)と二酸化珪素中空微粒子(D)を含み、かつ、前記熱硬化性樹脂(B)10〜80重量部に対して、前記金属酸化物(C)10〜80重量部と、前記二酸化珪素中空微粒子(D)10〜80重量部であり、かつ、前記帯電防止層(E)の屈折率が1.46〜1.52の範囲内であり、かつ、前記帯電防止層(E)と前記ハードコート層(F)の屈折率差の絶対値が0.03以内であることを特徴とする帯電防止ハードコートフィルムである。
【0007】
請求項2の発明は、前記帯電防止層(E)に含まれる前記金属酸化物(C)が、酸化錫インジウム、アンチモンドープ酸化錫、アンチモン酸亜鉛、酸化アンチモンのいずれか一種類あるいは二種類以上の混合であり、且つ粒子径100nm以下であることを特徴とする、請求項1記載の帯電防止ハードコートフィルムである。
【0009】
請求項の発明は、前記二酸化珪素中空微粒子(D)が、粒子径100nm以下であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の帯電防止ハードコートフィルムである。
【0010】
請求項の発明は、さらに機能層を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の帯電防止ハードコートフィルムである。
【0011】
請求項の発明は、さらに偏光板を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の帯電防止ハードコートフィルムである。
【0012】
請求項の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の帯電防止ハードコートフィルムを表面部材として用いたことを特徴とする表示部材である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明では、少なくとも基材(A)に、帯電防止層(E)、ハードコート層(F)の順に積層したこと特徴とする帯電防止ハードコートフィルムにおいて、該帯電防止層が、熱硬化性樹脂(B)と金属酸化物(C)と二酸化珪素中空微粒子(D)を含み、かつ熱硬化性樹脂(B)10〜80重量部に対して、金属酸化物(C)10〜80重量部と、二酸化珪素中空微粒子(D)10〜80重量部とすることにより、帯電防止剤の欠落を防ぎ、帯電防止性を永久的に得ることができる。
【0014】
本発明の基材は特に限定するものではないが、セルロース系のフィルムであると干渉縞発生の抑制や透明性の点から、光学フィルムに応用した時に好ましい。
基材となるセルロースフィルムは特に限定されることはなく、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、モノアセチルセルロースフィルムなどを用いることができる。好ましくは、トリアセチルセルロースフィルムを用いた場合には、高い透明性と、干渉縞の発生を抑えることができる。
【0015】
また本発明の熱硬化性樹脂(B)は、帯電防止層(E)のバインダー成分となるものである。熱硬化性樹脂(B)を溶剤可溶性であることにより、帯電防止層(E)に溶剤を含有するハードコート層(F)を積層する際に溶剤成分が帯電防止層(E)の表面が溶解する。それにより、帯電防止層(E)とハードコート層(F)の界面が消去され、各層間の屈折率差の絶対値が0.03以内であるとき、干渉縞の発生を抑えることができる。
【0016】
熱硬化性樹脂(B)は特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂等が挙げることができる。得に熱硬化性樹脂(B)がセルロース樹脂の場合は、基材のセルロースフィルムとの高い密着性を示すため好ましい。また、2種類以上の熱硬化性樹脂(B)を同時に用いることができる。
【0017】
また本発明の金属酸化物(C)は帯電防止剤となるものである。金属酸化物(C)は特に限定されるものではなく、酸化錫インジウム、アンチモンドープ酸化錫、アンチモン酸亜鉛、酸化アンチモン等が挙げられる。
また本発明の金属酸化物(C)は粒径100nm以下が好適である。100nmを越える粒径の金属酸化物を用いた場合には、光の散乱が発生し、透過率の低下、あるいは着色による透明性の減少等が生じ好ましくない。
【0018】
また本発明の二酸化珪素中空微粒子(D)は、帯電防止層の屈折率を低下させる、いわゆる屈折率調整剤である。通常、高い屈折率を有する金属酸化物を樹脂に配合した場合、形成される帯電防止層の屈折率も高くなり、そのため基材となるセルロースフィルムとの層間の干渉縞が観察される。そこで本発明では、屈折率の低い二酸化珪素中空微粒子を金属酸化物と同時に用い、帯電防止層の屈折率が1.46〜1.52の範囲となるように屈折率を調整することにより、干渉縞のない帯電防止ハードコートフィルムを得ることが出来る。
【0019】
本発明では、帯電防止層(E)に含まれる成分の組成比が、熱硬化性樹脂(B)10〜80重量部に対して、金属酸化物(C)10〜80重量部と、二酸化珪素中空微粒子(D)10〜80重量部でなければならない。熱硬化性樹脂(B)が10重量部より少ないと金属酸化物(C)を十分に保持することができず、80重量部より多いと相対的に金属酸化物(C)が減少し、帯電防止効果が低下する。また、金属酸化物(C)が10重量部より少ないと十分な帯電防止効果が得られず、80重量部より多いと白化の原因となる。より好ましくは20〜60重量部である。また、二酸化珪素中空微粒子(D)10重量部より少ないと屈折率を十分に低下させることができず、80重量部より多いと白化や硬度の低下の原因となる。
【0020】
また本発明のハードコート層(F)は、特に限定されるものではなく、通常用いられる活性エネルギー線硬化性ハードコート樹脂を用いることができる。たとえば、アクリル多官能化合物(G)をベースとするアクリル樹脂を用いた場合に高い表面硬度と、擦傷性と、透明性を得ることができる。
【0021】
アクリル多官能化合物(G)の例としては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を挙げることができる。またアクリル多官能化合物(G)は単独あるいは二種類以上を同時に用いることもできる。更に、目的に応じてアクリル単官能樹脂を配合することもできるが。しかしこの時、表面硬度の低下等の問題も同時に発生する。
【0022】
また本発明のハードコート層(F)には、重合開始剤(H)を配合すると好ましい。重合開始剤(H)は特に限定されるものではなく、紫外線等の活性エネルギーを照射した際に、ラジカルを発生する化合物を用いることができる。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチルー1−フェニルプロパンー1−オン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパンー1−オン、2,2−ジメトキシー1,2−ジフェニルエタンー1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシー2−メチル1−プロパンー1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が使用できる。
【0023】
本発明において重合開始剤(H)の配合量は、アクリル多官能化合物(G)100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは1〜7重量部、更に好ましくは1〜5重量部とされる。0.1重量部未満の場合は、ハードコート層の硬度が不十分となり、10重量部を越えるとハードコート層にクラックが生じ易くなる場合がある。特に重合開始剤(H)の配合量を1〜5重量部に設定すると、ハードコート層が効率よく硬化し、クラックの発生を防ぐことができ好ましい。
【0024】
本発明における帯電防止ハードコートフィルムの帯電防止層(E)及びハードコート層(F)の基材への塗工方式は例えば、スロットコータ、スピンコータ、ロールコータ、カーテンコータ、スクリーン印刷等の従来の塗工方式により塗工することができる。
この時形成する帯電防止層(E)の膜厚は通常0.01〜5μmであり、好ましくは0.1〜3μmである。0.01μm未満では十分な帯電防止効果は得られず、5μmを越えると大幅な表面硬度の低下が生じるためである。
またハードコート層(F)の膜厚は通常0.1〜20μmであり、好ましくは0.5〜10μmである。0.1μm未満では十分な表面硬度は得られず、20μmを越えると、クラックが発生するためである。
【0025】
また、本発明ではさらに機能層などを積層することができる。機能層としては反射防止層、導電層、防汚層などがあげられる。いずれも公知の方法で設けることができる。また、さらに偏光板を設けてもよい。機能層は、ハードコート層上に設けることが好ましく、偏光板は基材の下に設けることが好ましい。
また、本発明の帯電防止製ハードコートフィルムは液晶やCRTやPDPなどの表示部材の表面部材として用いることができる。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0027】
<実施例1>
基材(A)としてセルロースフィルム(フジタックTD80UF、富士フイルム社製、厚さ80μm)に、熱硬化性樹脂(B)としてダイアナールBR85(三菱化レイヨン社製、アクリル樹脂)20重量部と、金属酸化物(C)として酸化錫インジウム(三井金属社製、パストランITO、粒径30nm)50重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)30重量部をメチルエチルケトン中に混合溶解し、ロールコータにて0.5μmの厚さに塗布し、オーブンにて溶媒除去により硬化させ、帯電防止層(E)を形成した。更に帯電防止層(E)上にアクリル多官能樹脂(G)として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD−DPHA)100重量部と、重合開始剤(H)として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー製、イルガキュア184)2重量部をメチルエチルケトン中に混合溶解し、ロールコータにて10μmの厚さに塗布し、オーブンにて溶媒除去後紫外線照射により硬化させ、ハードコート層(F)を形成し、帯電防止ハードコートフィルムを得た。
得られた帯電防止ハードコートフィルムは、表面抵抗値、密着性、鉛筆硬度、擦傷性を測定し、干渉縞を評価した。
【0028】
<実施例2>
熱硬化性樹脂(B)としてサンレタンTIM−2200(三洋化成社製、ウレタン樹脂)40重量部と、金属酸化物(C)としてアンチモンドープ酸化錫(三井金属社製、パストランATO、粒径30nm)35重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)25重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD−PET30)100重量部と、重合開始剤(H)として2−ヒドロキシー2−メチルー1−フェニルプロパンー1−オン(チバガイギー製、ダロキュア1173)4重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0029】
<実施例3>
熱硬化性樹脂(B)としてL−20(ダイセル化学社製、セルロース樹脂)10重量部と、金属酸化物(C)として酸化アンチモン(触媒化成社製、エルコムP、粒径20nm)70重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)20重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社製、ライトアクリレートPE−4A)100重量部と、重合開始剤(H)として2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバガイギー社製、イルガキュア907)2重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0030】
<実施例4>
熱硬化性樹脂(B)としてエリーテルUE3200(ユニチカ社製、ポリエステル樹脂)20重量部と、金属酸化物(C)としてアンチモン酸亜鉛(日産化学社製、セルナックス、粒径20nm)30重量部と、パストランITO20重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)30重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてKAYARAD−PET30を50重量部と、KAYARAD−DPHAを50重量部と、重合開始剤(H)としてダロキュア1173を0.5重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0031】
<実施例5>
熱硬化性樹脂(B)としてエピクロンN−665(大日本インキ社製、エポキシ樹脂)30重量部と、金属酸化物(C)としてエルコムP10重量部と、パストランATO30重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)30重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてKAYARAD−DPHA100重量部と、重合開始剤(H)としてイルガキュア184を10重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0032】
<実施例6>
熱硬化性樹脂(B)としてダイヤナールBR−85を40重量部と、L−20を40重量部と、金属酸化物(C)としてパストランITO10重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)10重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてライトアクリレートDP−4A30重量部と、KAYARAD−DPHA30重量部と、KAYARAD−PET30を40重量部と、重合開始剤(H)としてダロキュア1173を1重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0033】
<実施例7>
熱硬化性樹脂(B)としてL−20を10重量部と、エリーテルUE3200を10重量部と、金属酸化物(C)としてパストランITO20重量部と、セルナックス20重量部と、エルコムP20重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)20重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてPE−4A100重量部と、重合開始剤(H)としてイルガキュア184を0.5重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0034】
<比較例1>
熱硬化性樹脂(B)としてL−20を50重量部と、金属酸化物(C)としてパストランITO50重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてKAYARAD−PET30を100重量部と、重合開始剤(H)としてイルガキュア184を5重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0035】
<比較例2>
熱硬化性樹脂(B)としてL−20を5重量部と、金属酸化物(C)としてパストランATO5重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)90重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてKAYARAD−PET30を100重量部と、重合開始剤(H)としてイルガキュア907を2重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0036】
<比較例3>
熱硬化性樹脂(B)としてエリーテルUE3200を90重量部と、金属酸化物(C)としてセルナックス5重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)5重量部と、アクリル多官能樹脂(G)としてPE−4Aを100重量部と、重合開始剤(H)としてダロキュア1173を4重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0037】
<比較例4>
帯電防止層(E)のバインダとしてアクリル多官能樹脂KAYARAD−DPHA40重量部と、重合開始剤としてイルガキュア184を1重量部と、金属酸化物(C)としてパストランITO35重量部と、粒径60μmの二酸化珪素中空微粒子(D)25重量部をメチルエチルケトン中に混合溶解し、ロールコータにて0.5μmの厚さに塗布し、オーブンにて溶媒除去後紫外線照射により硬化させ帯電防止層(E)を形成した。更にこの帯電防止層上にアクリル多官能樹脂としてKAYARAD−DPHA100重量部と、光開始剤としてイルガキュア184を3重量部とした以外は実施例1と同様にして帯電防止ハードコートフィルムを得た。
【0038】
上記の実施例、比較例で評価した、表面抵抗値、密着性、鉛筆硬度、擦傷性、干渉縞は以下の方法で測定した。
(表面抵抗値)
JIS K6911に準拠して行った
(密着性)
ハードコート層を碁盤目上に切断後、テープにより180℃剥離を行い残存率(%)を測定した。
(鉛筆硬度)
JIS K5400に準拠して行った。
(擦傷性)
スチールウール(#0000)250gにて10往復擦傷し、傷の有無を目視にて確認した。
(干渉縞)
干渉縞の有無を目視にて確認した。
【0039】
【表1】
Figure 0004459513
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、高い永久帯電防止性を示し、更に密着性、表面硬度、擦傷性に優れたした帯電防止ハードコートフィルムを、干渉縞が発生することなく得ることができる。また帯電防止性ハードコートフィルムは、各種製品に用いることができるが、特にディスプレイ製品の保護フィルムとして好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. 少なくともセルロースフィルムからなる基材(A)に、帯電防止層(E)、ハードコート層(F)の順に積層してなる帯電防止ハードコートフィルムであって、
    該帯電防止層(E)熱硬化性樹脂(B)と金属酸化物(C)と二酸化珪素中空微粒子(D)を含み、かつ、
    前記熱硬化性樹脂(B)10〜80重量部に対して、前記金属酸化物(C)10〜80重量部と、前記二酸化珪素中空微粒子(D)10〜80重量部であり、かつ、
    前記帯電防止層(E)の屈折率が1.46〜1.52の範囲内であり、かつ、
    前記帯電防止層(E)と前記ハードコート層(F)の屈折率差の絶対値が0.03以内である
    ことを特徴とする帯電防止ハードコートフィルム。
  2. 前記帯電防止層(E)に含まれる前記金属酸化物(C)が、酸化錫インジウム、アンチモンドープ酸化錫、アンチモン酸亜鉛、酸化アンチモンのいずれか一種類あるいは二種類以上の混合であり、且つ粒子径100nm以下であることを特徴とする、請求項1記載の帯電防止ハードコートフィルム。
  3. 前記二酸化珪素中空微粒子(D)が、粒子径100nm以下であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の帯電防止ハードコートフィルム。
  4. さらに機能層を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の帯電防止ハードコートフィルム。
  5. さらに偏光板を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の帯電防止ハードコートフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の帯電防止ハードコートフィルムを表面部材として用いたことを特徴とする表示部材。
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