JP4458519B2 - 黒色化処理面を備える表面処理銅箔、その表面処理銅箔の製造方法及びその表面処理銅箔を用いたプラズマディスプレイの前面パネル用の電磁波遮蔽導電性メッシュ - Google Patents

黒色化処理面を備える表面処理銅箔、その表面処理銅箔の製造方法及びその表面処理銅箔を用いたプラズマディスプレイの前面パネル用の電磁波遮蔽導電性メッシュ Download PDF

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Description

黒色化処理面を備える表面処理銅箔及びその表面処理銅箔を用いたプラズマディスプレイの前面パネル用の電磁波遮蔽金属メッシュに関する。
プラズマディスプレイパネルのシールド用導電性メッシュは、進歩の過程において、金属化繊維織物から導電性メッシュへと変遷してきた。この導電性メッシュの製造には、いくつかの方法が確立されている。その一つは、表面処理銅箔をPETフィルムにラミネートして張り合わせ、フォトリソグラフエッチング法を用いて製造するものである。そして、もう一つは、表面処理銅箔を支持基材と共にフォトリソグラフエッチング法でエッチングして、その後、支持基材を剥がした表面処理銅箔単体の導電性メッシュである。
更に、近年の省電力化の要求から、プラズマ発生信号電圧を200Vから50Vレベルを目標として開発が行われており、当該電圧の低下に伴う輝度の減少を、導電性メッシュの回路幅を細線化し、導電性メッシュによる前面ガラスパネルの被覆率を減少させる試みがなされてきた。そのため、導電性メッシュの厚さを薄くして、エッチング加工を容易にすることが行われてきた。その一つが、PETフィルム上にスパッタリング蒸着法により、電気メッキの種となるシード層を形成し、その後電解銅メッキ等で薄い銅層を形成し、フォトリソグラフエッチング法で、メッシュ線幅を微細化した導電性メッシュの製造が行われてきた。
これらのいずれの方法で導電性メッシュが製造されるにせよ、導電性メッシュ自体は前面パネルの中に組み込まれ、前面ガラスを通して表面から視認できるものであるため、その導電性メッシュに加工される表面処理銅箔の片面は、黒色に処理され透過光の輝度を引き立たせるようにする。従来から、この処理には多層プリント配線板の、内層回路の樹脂層との接着性向上のために行う酸化銅層を形成する黒化処理等が転用されてきた。
PDP材料の技術動向 日立化成テクニカルレポート 第33号(1999−7) 特開平11−186785号公報 特開2000−31588号公報
しかしながら、上述の黒化処理には、重大な問題があった。即ち、銅箔表面に銅の黒色酸化物を多く付けると、確かに黒色の強い良好な黒色化面が得られる。ところが、銅箔の表面に形成した銅の黒色酸化物は、付着量が多くなるほど、黒色化面から脱落しやすく、いわゆる粉落ち現象が起きやすいのである。
粉落ち現象が発生すると、脱落した黒色酸化物が無用な箇所に混入したり、前面パネルのガラスと一体化させるための透明化処理の時に、透明接着剤層に分散して透明度を劣化させる要因ともなり得るのである。
一方で、黒化処理のように粉落ちがなく、良好な黒色面を形成することの出来る黒色化処理として、一般的な黒色ニッケルメッキ、硫化ニッケルメッキ、コバルトメッキ等が検討されてきたが、通常の銅のエッチングプロセスで黒色化処理面側からのエッチング加工ができないという問題が生じていた。
そこで、ニッケルメッキに関しての問題点は、本件発明者等が特願2003−045669にて解決方法を開示してきた。ところが、依然としてコバルトメッキを用いた黒色化処理面を備える表面処理銅箔に関しての問題解決は図れていなかったのである。特に、現在市場に流通しているコバルトの黒色系メッキ被膜を備えた銅箔には、銅のエッチャントを用いてのコバルト層のエッチング加工が困難であるという問題が生じているのである。
そのため、市場では、良好な黒色を持つ黒色化処理層を備え且つ通常の銅エッチングプロセスで容易にエッチング加工可能なコバルトメッキ被膜を備える表面処理銅箔、及び、そのような表面処理銅箔で製造された導電性メッシュが望まれてきたのである。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、以下に示すような表面処理銅箔を用いることで、黒色系のコバルトメッキ層を備える表面処理銅箔であっても、銅エッチャントで容易にエッチング加工可能で、高品質のプラズマディスプレイの前面パネル用の電磁波遮蔽導電性メッシュを得ることが可能であることに想到したのである。
<黒色化処理面を備える表面処理銅箔>
本件発明に係る黒色化処理面を備える表面処理銅箔は、防錆処理層を備えない場合と、防錆処理層を備える場合とを含むものである。従って、防錆処理層は必須のものではないが、表面処理銅箔として長期保存性を確保するためには必要となるものである。以下、本件発明に係る表面処理銅箔に関して説明する。
第1表面処理銅箔: 本件発明に係る表面処理銅箔は、「光沢面上に黒色化処理面を備える表面処理銅箔であって、銅箔層の片面に重量厚さ200mg/m〜400mg/mの硫酸コバルトメッキ層を設け、且つ、その黒色化処理面の断面高さが200nm以下であることを特徴とする表面処理銅箔(以下、「第1表面処理銅箔」と称する。)。」である。この表面処理銅箔1aの断面層構成を模式的に示したのが図1である。
この図1には、電解銅箔7の光沢面に硫酸コバルトメッキ層4を形成し、反対面(電解銅箔の場合には粗面に該当)には微細銅粒3で粗化処理を施した状態の表面処理銅箔1aを一例として模式的に記載している。しかしながら、このときに用いる銅箔の反対面は、粗化処理を行っても、粗化処理を行っていないものでも構わない。そこで図2には、反対面の粗化処理を省略した場合の表面処理銅箔1bを模式的に示している。微細銅粒3で構成する粗化処理層2は、基材等との接着性改善等を目的として形成されるものであり、必要に応じて設ければよいのである。この粗化処理層2を形成する場合の方法は、上述のように微細銅粒を付着形成する方法、微細な酸化銅を付着させる等の方法を採用することが可能であり、特に粗化処理方法に限定はない。なお、銅箔層7には、電解法で得られた電解銅箔、圧延法で得られた圧延銅箔が主に用いられるのである。
そして、この銅箔層7の滑らかな光沢面に硫酸コバルトメッキ層4を設けるのである。ここで言う硫酸コバルトメッキ層4とは、硫酸コバルト溶液を用いてメッキ法で形成した層を意味するものとして用いているのである。この硫酸コバルトメッキ層4は、後述する製造方法を採用し重量厚さ200mg/m〜400mg/mのものとすることで、銅エッチング液に対する溶解性に優れ、且つ、十分な黒色化が可能となるのである。従来のコバルト層を用いた黒色系メッキ被膜を備えた銅箔のコバルト層は、その重量厚さが1000mg/m前後であり、非常に厚く、メッキ層の溶解性という品質において異なるものであった。その結果、厚さがあるが故に銅エッチング液による溶解速度が遅くなると共に、コバルトという元素自体が銅エッチング液に高濃度に蓄積してエッチング液の力価を低下させる要因となっていたのである。なお、本件発明における換算重量は、コバルト重量に換算しての値である。換算重量は、表面処理銅箔を酸溶液に溶解させ、プラズマ発光分光分析法等により単位面積あたりのコバルト量を求め、表面処理銅箔1mあたりの重量に換算したものである。
また、コバルトメッキ層が銅エッチング液に溶解しやすいものとなるか否かは、コバルトメッキを行う際のメッキ条件によっても大きく影響を受けることも分かってきた。即ち、後述する本件発明に係る表面処理銅箔の製造方法を採用したときに得られるコバルトメッキ被膜が最もエッチング特性に優れるものとなるのである。
本件発明に係る表面処理銅箔の持つ第2の特色は、その黒色化処理面の表面形状が極めて粗いものではなく、当該黒色化処理面の持つ断面高さが200nm以下であることが大きな特徴である。即ち、極めて滑らかで光沢のある黒色化処理面ということができる。但し、誤解を招かないために明記しておくが、通常の製造工程の範囲内におけるバラツキが存在するのは当然であり、必ずしも全ての位置での断面高さが200nm以下である必要はなく、製造工程のバラツキを反映した程度で200nmを超える断面高さが存在する場合があるのは当然である。本件発明に係る表面処理銅箔1の硫酸コバルトメッキ層4の断面高さを測定するために、FIB分析装置を用いて断面観察したFIB観察像を図3に示す。この図3には、電解銅箔の光沢面に黒色化処理面を形成したものを示している。なお、このFIB観察像は、被観察面に対して60°の角度を持った方向から観察したものである。
この図3から分かるように、黒色化処理面の断面は一定の凹凸が存在することが明らかであり、このような凹凸をモニターする場合、触針式の表面粗さ計を用いるのが一般的である。ところが、図3のスケールから分かるように、表面粗さ計では正確な粗さ測定が不可能なレベルの凹凸であると考えられる。そこで、本件発明では、表面粗さ計で測ったときのRmaxに対応する値として、FIB観察像の視野の中の山部と谷部との最大差を「断面高さ」としているのである。この図3の中に「d」で示す箇所が、図3の断面高さとなり、約100nmと判断できるのである。しかも、図3において、硫酸コバルトメッキ層4は、極めて均一な厚さで銅箔表面の形状に沿って形成されており、下地の銅箔表面と完全に密着した状態を維持しており、硫酸コバルトメッキ層4が浮き上がる等の不具合箇所は見あたらず、粉落ちを予感させる箇所は見られないのである。
これに対し、従来の銅箔表面に形成した黒色化処理面を、上述したと同様に断面からFIB観察すると、図4及び図5に示すような結果となる。即ち、黒色化処理面を構成する形状が樹枝状に成長し、下地の銅箔からかなり突出した状態となっていることが分かるのである。従って、このときの断面高さ(d)を測定すると図4の場合が約480nm、図5の場合が約270nmとなり、かなり荒れた表面になっていることが理解できるのである。しかも、このような、樹枝形状を持つ黒色化処理面は、その樹枝状部が折れ易く損傷を受けやすい表面であると言え、しかも、折れた断片が脱落すれば粉落ちが発生するのも当然であり、黒色化処理表面を目視で見たとき色ムラを引き起こす原因となっていると考えられるのである。
以上に述べてきた本件発明に係る表面処理銅箔は、図3のFIB断面観察像から極めて滑らかな表面を持っていることが理解できる。ところが、光沢のある黒色化処理ではあるが、黒色化処理表面が受けた光を乱反射する程の光沢を有するわけではなく、電解銅箔及び圧延銅箔の光沢面に黒色化処理を施した場合でも、Lab表色系におけるL値が27以上となるのである。ここで、27以上と記載しているように、上限は特に限定していないが、経験的に41程度が上限となるようである。
黒色化処理面の光沢の度合いを表すには、Lab表色系よりも光沢度を用いて表すことの方が好ましい。本件発明に係る黒色化処理面の光沢度は、電解銅箔若しくは圧延銅箔の光沢面に当該黒色化処理面を形成した結果、光沢度[Gs(60°)]が30以下であることが好ましいのである。光沢度が30以上となると、所謂黒光りする状態となり金属光沢が目立つようになるのである。なお、ここでも、光沢度の下限値を定めていないが、経験的に18程度である。
第2表面処理銅箔: この表面処理銅箔は、上述の第1表面処理銅箔の表面に長期保存性を確保するための防錆処理層を形成したものである。図6の両面に防錆処理層5を備えた表面処理銅箔1cの断面層構成を模式的に例示した。そして、図7には、粗面側への粗化処理を省略した場合の表面処理銅箔1dを示している。銅箔としての防錆のみを目的とする限りにおいては、イミダゾール、ベンゾトリアゾール等の有機防錆、一般的に用いられている亜鉛又は真鍮等の亜鉛合金による無機防錆等を広く用いることが可能である。また、硫酸コバルトメッキ層を片面に形成した場合の防錆処理層は、少なくとも本件発明に係る表面処理銅箔の硫酸コバルトメッキ層を設けた反対面に設けるべきものであるが、両面に設けても差し支えないものである。
しかしながら、その両面に防錆処理層5を設けると、これらの防錆処理層は、粗化処理層2の微細銅粒3の脱落防止及び硫酸コバルト層4の保護層としての役割を果たすと同時に、表面処理銅箔としての外観を長期間に渡って維持する役割を果たすのである。この防錆処理層5には、亜鉛−ニッケル合金層若しくは亜鉛−コバルト層を設けることが特に好ましい。これらの防錆処理層5は、硫酸コバルトメッキ層4と組みあわせて用いることで、硫酸コバルトメッキ層4をエッチング溶解させる際の溶解プロモータとして機能しているように考えられる。即ち、硫酸コバルトメッキ層4が単独で存在する場合よりも、亜鉛−ニッケル合金層若しくは亜鉛−コバルト層を備える方が、硫酸コバルトメッキ層4の溶解が迅速に起こるのである。
更に、図8及び図9に防錆処理層5とクロメート処理層6とを両面に備えた表面処理銅箔1cの断面層構成を模式的に示した。図6と図8、図7と図9のそれぞれを対比することから分かるように、防錆処理層5を備える表面処理銅箔との違いは、クロメート処理層6を備える点のみであり、その他の構成は同様である。
このクロメート処理層6は、亜鉛−ニッケル合金又は亜鉛−コバルト合金等で構成した防錆処理層5を形成した後に、片面若しくは両面に形成するものである。そして、このクロメート処理層6が存在することで、表面処理銅箔の耐酸化性能を著しく向上させ、酸化変色などのコスメティックコロージョンを効果的に防止するのである。
<黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法>
(第1表面処理銅箔の製造方法) 上述した第1表面処理銅箔の製造方法は、以下のような工程を含む製造方法を採用することが望ましい。この製造方法は、攪拌浴を採用する場合と無攪拌浴を採用する場合とに、更に細分化する事が可能であり、「第1表面処理銅箔の製造方法A」、「第1表面処理銅箔の製造方法B」とに分けて説明する。
第1表面処理銅箔の製造方法A: ここでは、無攪拌浴を用いる場合の黒色化処理方法を採用した製造方法に関して説明する。
本件発明に係る表面処理銅箔の製造方法で用いる銅箔は、上述したように硫酸コバルトメッキ層を形成する反対面に粗化処理を行っているか否かは問われないものである。ここで念のために記載しておくが、粗化処理を施す場合の条件に特段の限定はなく、例えば、この極微細銅粒を形成する場合には、一般に砒素を含んだ銅電解液が用いることが可能である。例えば、硫酸銅系溶液であって、銅濃度5〜10g/l、硫酸濃度100〜120g/l、塩素濃度20〜30ppm、9−フェニルアクリジン50〜300mg/l、液温30〜40℃、電流密度5〜20A/dmの条件とする等である。
a)の工程では、上述した銅箔の光沢面上に、硫酸コバルトメッキ層を形成するのである。この硫酸コバルトメッキ層は、硫酸コバルト(7水和物)を8g/l〜10g/l含み、pHを4.0以上の範囲とした硫酸コバルトメッキ液を無攪拌浴として用い、2A/dm以上の電流密度で電解して、黒色系の硫酸コバルトメッキ層を形成するのである。即ち、溶液攪拌を行わない場合の硫酸コバルトメッキ条件である。ここで硫酸コバルトメッキ液中の硫酸コバルト(7水和物)が8g/l未満となると、形成される硫酸コバルトメッキ層の電着速度が遅くなり、しかも、硫酸ニッケル層の厚さが不均一となる傾向が強くなるのである。これに対し、硫酸コバルト(7水和物)が10g/lを超えると、形成される硫酸コバルトメッキ層の色調が良好な黒色化状態では無くなるのである。
また、このときの硫酸コバルトメッキ液の溶液pHは4.5〜5.5の範囲を目標に調整するのが好ましいのである。この範囲において、歩留まり良く、良好な黒色のコバルトメッキ層を得ることが出来るのである。このpH調整を行おうとして、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の他の電解質を添加することは好ましくない。コバルトメッキ層の黒色が金属色へと変質しやすくなるのである。
従って、溶液pHは、溶液中の金属イオン濃度を一定に維持することによって、結果として4.0以上の範囲で安定化させるのである。このように溶液中のコバルトイオン濃度を安定化させるためには、溶解性のコバルト電極を用い電着したコバルトイオン分を溶解供給させるか、金属イオン濃度を連続的にモニターして水酸化コバルトを用いて適宜添加することで、コバルトイオン濃度を安定化する手法等を採用することが望ましい。
そして、電解を行うときの電流密度には、2A/dm以上の電流を用いるのである。上述の硫酸コバルトメッキ液は、過剰な電解電流を流して、ある程度微細な凹凸のあるメッキ面が形成されても、そこから粉落ち現象が起こることは少ない。従って、特に電流密度の上限を設ける必要はなく、技術常識に照らして工程における生産性を考慮して任意に定めれば良いのである。
b)の工程では、以上の工程を経た銅箔を、水洗し、乾燥することで硫酸コバルトメッキ層を黒色化処理面とする表面処理銅箔を得るのである。ここでの水洗方法、乾燥方法に特段の限定はなく、通常考えられる方式を採用することが可能である。
第1表面処理銅箔の製造方法B: ここでは、攪拌浴を用いた場合の黒色化処理方法を採用した製造方法に関して説明する。
本件発明に係る表面処理銅箔の製造方法でも、硫酸コバルトメッキ層を形成するのは銅箔の光沢面であるが、以下の条件を採用することで、無攪拌の硫酸コバルトメッキ浴により形成した硫酸コバルトメッキ層と同様に緻密な黒色化処理面となるのである。
このときのa)の工程では、上述した銅箔の光沢面に、硫酸コバルト(7水和物)を10g/l〜40g/l含み、pHを4.0以上、液温30℃以下とした硫酸コバルトメッキ液を攪拌浴として用い、4A/dm以下の電流密度で電解して、黒色系の硫酸コバルトメッキ層を形成するのである。即ち、ここで第1表面処理銅箔の製造方法Aと根本的に異なるのは、硫酸コバルトメッキを行う際の前記硫酸コバルトメッキ液を攪拌しつつ電解する点である。この硫酸コバルト濃度は、硫酸コバルト濃度が低いほど、良好な黒色化状態を作り出すことが可能という傾向にある。しかしながら、硫酸コバルトメッキ液中の硫酸コバルト(7水和物)が10g/l未満となると、攪拌浴を採用して形成する硫酸コバルトメッキ層の電着速度が遅くなり、しかも、硫酸ニッケル層の厚さが不均一となる傾向が強くなり工業的生産性に欠ける結果となるのである。これに対し、硫酸コバルト(7水和物)が40g/lを超えると、形成される硫酸コバルトメッキ層が緻密な凹凸を形成しにくくなり、結果として良好な黒色化状態では無くなるのである。
また、このときの硫酸コバルトメッキ液の溶液pHは、4.0以上であり、特に4.5〜5.5の範囲を目標に調整するのが好ましいのである。この範囲において、歩留まり良く、良好な黒色のコバルトメッキ層を安定的に得ることが出来るのである。このpH調整には、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の他の電解質を添加することは好ましくない。コバルトメッキ層の黒色が金属色へと変質しやすくなるのは上述のとおりである。そして、溶液pHは、溶液中の金属イオン濃度を一定に維持することによって、結果として4.0以上の範囲で安定化させるのも、上述したと同様である。
そして、このときの硫酸コバルトメッキ液は、その液温を30℃以下として用いることが好ましいのである。このときの液温は、低いほど良好な黒色化処理面を得ることが出来る傾向にある。液温を30℃以下に設定すれば、上記第1表面処理銅箔の製造方法Aで、粗化処理のない銅箔表面に黒色化処理を施した以上に良好な黒色化処理面を得ることが可能となるのである。
そして、電解を行うときの電流密度には、4A/dm以下の電流を用いるのである。この範囲において、銅箔表面を粗化処理しなくても、有機材等との密着性に優れた良好な微細凹凸をもつ硫酸コバルトメッキ層が形成できるのである。通常、凹凸のある黒色系のメッキ表面を得ようとすると、過剰なヤケメッキ領域に入る電解電流を流す方法が採用される。しかしながら、ここでは電解に用いる電流密度が小さなものである程、安定的に良好な黒色化処理が可能となる傾向がある。従って、可能な限り小さな電流密度を採用すればよいのであるが、工業的な生産性を考慮すれば電流密度0.5A/dmを下限値と判断できるのである。一方、電流密度が4A/dmを超えると、上記第1表面処理銅箔の製造方法Aで、粗化処理のない銅箔表面に黒色化処理を施したと同様のレベルの黒色化処理面となり、製造方法Bを採用する意味が没却することとなるのである。しかも、上述した電流密度の範囲で形成した黒色化処理面は、そこから粉落ち現象が起こることもないのである。
b)の工程では、以上の工程を経た銅箔を、水洗し、乾燥することで硫酸コバルトメッキ層を黒色化処理面とする表面処理銅箔を得るのである。ここでの水洗方法、乾燥方法に特段の限定はなく、通常考えられる方式を採用することが可能である。
(第2表面処理銅箔の製造方法)
第2表面処理銅箔の場合には、上述の第1表面処理銅箔の製造方法と同様に、硫酸コバルトメッキ層を黒色化処理面とする表面処理銅箔を製造し、その後、防錆処理層の形成を行うのである。従って、製造フローは「a)銅箔の光沢面に黒色系の硫酸コバルトメッキ層を形成する。 b)黒色の硫酸コバルトメッキ層を形成した銅箔の両面若しくは片面に防錆処理層を形成する。 c)その後、水洗し、乾燥する。」となる。即ち、第1表面処理銅箔の製造方法(製造方法A及び製造方法B)に防錆処理層の形成工程が増えたに過ぎないものである。
よって、ここでは防錆処理層の形成工程に関してのみ説明する。黒色の硫酸コバルトメッキ層の形成が終了した銅箔の両面若しくは片面に、防錆処理層を形成するのである。従来知られたイミダゾール、ベンゾトリアゾール等の有機防錆、一般的に用いられている亜鉛又は真鍮等の亜鉛合金による無機防錆等を用いる場合に関しては、特に説明を要するものでは無く常法に従えばよいと考え、ここでの詳細な説明は省略する。
以下、防錆処理層を亜鉛−ニッケル合金メッキ液又は亜鉛−コバルト合金メッキ液を用いてメッキ処理して形成する場合に関して述べることとする。最初に、亜鉛−ニッケル合金メッキに関して説明する。ここで用いる亜鉛−ニッケル合金メッキ液に特に限定はないが、一例を挙げれば、硫酸ニッケルを用いニッケル濃度が1〜2.5g/l、ピロリン酸亜鉛を用いて亜鉛濃度が0.1〜1g/l、ピロリン酸カリウム50〜500g/l、液温20〜50℃、pH8〜11、電流密度0.3〜10A/dmの条件等を採用するのである。
次に、亜鉛−コバルト合金メッキに関して説明する。ここで用いる亜鉛−コバルト合金メッキ液に特に限定はないが、一例を挙げれば、硫酸コバルトを用いコバルト濃度が1〜2.5g/l、ピロリン酸亜鉛を用いて亜鉛濃度が0.1〜1g/l、ピロリン酸カリウム50〜500g/l、液温20〜50℃、pH8〜11、電流密度0.3〜10A/dmの条件等を採用するのである。この亜鉛−コバルト合金メッキと後述するクロメ−ト処理とを組み合わせた防錆処理層は、特に優れた耐蝕性能を示すのである。
第2表面処理銅箔の場合には、銅箔の表面に亜鉛−ニッケル合金層又は亜鉛−コバルト合金層等を形成した後に、クロメート層を形成すれば、より優れた耐蝕性を得ることが可能となるのである。即ち、上述の防錆処理層の形成後に、クロメート処理工程を設ければよいのである。このクロメート処理工程では、クロメート溶液と当該銅箔表面とを接触させての置換処理でも、クロメート溶液中で電解してクロメート被膜を形成する電解クロメート処理のいずれの方法を採用しても構わないのである。また、ここで用いるクロメート溶液に関しても、常法で用いられる範囲のものを使用することが可能である。そして、その後、水洗し、乾燥することで黒色化処理面を備える表面処理銅箔を得るのである。
<電磁波遮蔽導電性メッシュ> 以上に述べてきた本件発明に係る黒色化処理面を備えた表面処理銅箔は、黒色化処理面からの粉落ちがなく、しかも、良好な黒色を持ちつつも、その黒色化処理層は通常の銅エッチングプロセスでエッチング除去が可能である。よって、プリント配線板を製造するプロセスを使用して、容易に任意の形状に加工することが可能である。これらのことを考えると、プラズマディスプレイパネルの前面パネルに組み込まれる電磁波遮蔽導電性メッシュの用途に最適なものと言えるのである。
本件発明に係る黒色化処理面を備えた表面処理銅箔は、硫酸コバルトメッキ層が非常に薄いものであるにも拘わらず、プラズマディスプレイパネルの前面パネルの電磁波遮蔽導電性メッシュ用途に耐えるだけの良好な黒色を呈している。そして、コバルト含有量が少ないため、エッチング特性が良好であり、しかも、通常の塩化鉄、硫酸−過酸化水素系の銅エッチング液の力価を下げることなく、溶液寿命を長期化させることが可能となるのである。
また、本件発明に係る表面処理銅箔の製造方法は、上記表面処理銅箔を歩留まり良く製造することが可能であり、上述した製造条件を採用して形成した硫酸コバルトメッキ層が最も効率よく、銅のエッチング液に溶解するのである。
以下に、上述してきた黒色化処理面を備えた表面処理銅箔を製造し、銅エッチング液を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを製造した結果を示すこととする。
本実施形態では、図1に示した第1表面処理銅箔1aを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。
本実施形態では、硫酸銅溶液を電解することにより得られた公称厚さ15μmの銅箔を用いた。そして、銅箔を、硫酸濃度150g/l、液温30℃の希硫酸溶液を用いて、この溶液に30秒間浸漬して、表面の清浄化を行った。
そして、公称厚さ15μm電解銅箔の粗面に粗化処理を施した。このときの粗化処理は、この微細銅粒3を銅箔Bの片面に付着形成するものであり、硫酸銅系溶液であって、濃度が銅10g/l、硫酸100g/l、塩素25ppm、9−フェニルアクリジン140mg/lの溶液、液温38℃、電流密度15A/dm、電解時間2秒の電解条件を採用した。その粗化処理した銅箔表面を表したのが図10である。
a)工程として、当該電解銅箔の光沢面上に、硫酸コバルトメッキ層4を形成した。硫酸コバルトメッキ層4の形成は、硫酸コバルト(7水和物)を10g/l、pHを5.0に調整し、液温30℃とした硫酸コバルトメッキ液を無攪拌浴として用い、2A/dmの電流密度で8秒間電解することにより、黒色の硫酸コバルトメッキ層(換算厚さが320mg/m)として形成したのである。このとき溶液中のコバルトイオン濃度の調整は特に行っていない。短時間電解であるため金属イオン濃度の調整は不要と考えたためである。図11に形成した硫酸コバルトメッキ層を示している。
b)の工程として、十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1aを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示す断面が得られており、当該黒色化処理面の断面高さ(d)が100nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が30、光沢度[Gs(60°)]が19であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
以上のようにして得られた表面処理銅箔の両面にエッチングレジストとなるドライフィルムを張り合わせた。そして、黒色化処理面側のドライフィルムにのみ、電磁波遮蔽導電性メッシュを試作するための試験用のマスクフィルムを重ねて、メッシュピッチ200μm、メッシュ線幅10μm、メッシュバイアス角度45°であり、周囲にメッシュ電極部を備える導電性メッシュパターンを紫外線露光した。このとき、同時に反対面のエッチングレジスト層の全面にも、紫外線露光することにより、後の現像により除去できないものとした。その後、アルカリ溶液を用いて現像し、エッチングパターンを形成した。
そして、銅エッチング液である塩化鉄エッチング液を用いて、黒色化処理面側から銅エッチングして、その後、エッチングレジスト層を剥離することにより、電磁波遮蔽導電性メッシュを製造した。その結果、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。図12には、エッチング性を評価するためのテストパターン(13μm幅回路)のエッチング状態を示している。この図12から分かるように、エッチング残りもなく、極めてエッチングファクターに優れた美麗な回路が得られている。
本実施例は、図6に示すように、防錆処理層として亜鉛−ニッケル合金層を備えた第2表面処理銅箔1cを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。従って、硫酸コバルトメッキ層による黒色化処理層を形成するまでは、実施例1と共通するため、防錆処理条件に関してのみ説明する。なお、黒色の硫酸コバルトメッキ層の換算厚さは実施例1と同じく320mg/mである。
ここでは実施例1の片面に黒色の硫酸コバルトメッキ層の形成が終了した銅箔の両面に、亜鉛−ニッケル合金メッキ液を用いてメッキ処理して、両面に亜鉛−ニッケル合金層を形成したのである。亜鉛−ニッケル合金層は、硫酸ニッケルを用いニッケル濃度が2.0g/l、ピロリン酸亜鉛を用いて亜鉛濃度が0.5g/l、ピロリン酸カリウム250g/l、液温35℃、pH10、電流密度5A/dmの条件で5秒間電解して、両面に均一且つ平滑に電析させた。
そして、実施例1と同様に十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1cを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが115nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が28、光沢度[Gs(60°)]が21であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、防錆処理層が存在していてもエッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施例は、図8に示すように、防錆処理層として亜鉛−ニッケル合金層及びクロメート処理層を備えた第2表面処理銅箔1eを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。従って、硫酸コバルトメッキ層による黒色化処理層を形成するまでは、実施例1と共通するため、防錆処理条件に関してのみ説明する。なお、黒色の硫酸コバルトメッキ層の換算厚さは実施例1と同じく320mg/mである。
防錆処理層の形成は、実施例2と同様にして、亜鉛−ニッケル合金メッキ液を用いて、両面に亜鉛−ニッケル合金層を形成した後に、両面にクロメート処理を行ったのである。ここでは、電解クロメート処理を採用し、電解条件は、クロム酸5.0g/l、pH 11.5、液温35℃、電流密度8A/dm、電解時間5秒とした。
そして、クロメート層の形成が終了すると、十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1eを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが121nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が27、光沢度[Gs(60°)]が23であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、防錆処理層が存在していてもエッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施例は、図6に示すように、防錆処理層として亜鉛−コバルト合金層を備えた第2表面処理銅箔1cを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。従って、硫酸コバルトメッキ層による黒色化処理層を形成するまでは、実施例1と共通するため、防錆処理条件に関してのみ説明する。なお、黒色の硫酸コバルトメッキ層の換算厚さは実施例1と同じく320mg/mである。
ここでは実施例1の光沢面に黒色の硫酸コバルトメッキ層の形成が終了した銅箔の両面に、亜鉛−コバルト合金メッキ液を用いてメッキ処理して、両面に亜鉛−コバルト合金層を形成したのである。亜鉛−コバルト合金層は、硫酸コバルトを用いコバルト濃度が2.0g/l、ピロリン酸亜鉛を用いて亜鉛濃度が0.5g/l、ピロリン酸カリウム250g/l、液温35℃、pH10、電流密度5A/dmの条件で5秒間電解して、両面に均一且つ平滑に電析させた。
そして、実施例1と同様に十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1cを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが128nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が28、光沢度[Gs(60°)]が20であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、防錆処理層が存在していてもエッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施例は、図8に示すように、防錆処理層として亜鉛−コバルト合金層及びクロメート処理層を備えた第2表面処理銅箔1eを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。従って、硫酸コバルトメッキ層による黒色化処理層を形成するまでは、実施例1と共通するため、防錆処理条件に関してのみ説明する。なお、黒色の硫酸コバルトメッキ層の換算厚さは実施例1と同じく320mg/mである。
防錆処理層の形成は、実施例4と同様にして、亜鉛−コバルト合金メッキ液を用いて、両面に亜鉛−コバルト合金層を形成した後に、両面にクロメート処理を行ったのである。ここでは、電解クロメート処理を採用し、電解条件は、クロム酸5.0g/l、pH 11.5、液温35℃、電流密度8A/dm、電解時間5秒とした。
そして、クロメート層の形成が終了すると、十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1eを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが120nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が29、光沢度[Gs(60°)]が22であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、防錆処理層が存在していてもエッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施例は、実施例1と異なり電解銅箔の粗面に粗化処理を施さずに、以下実施例1と同様にして、電解銅箔の光沢面側に硫酸コバルトメッキ層による黒色化処理層を形成し、図2に示す第2表面処理銅箔1bを製造し、実施例1と同様の評価を行った。従って、工程の説明は実施例1と重複する物となるため、ここでの記載は省略する。なお、黒色の硫酸コバルトメッキ層は、換算厚さが310mg/mであった。図13にここで得られた表面処理銅箔の黒色化面(硫酸コバルトメッキ層)を示している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが116nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が27、光沢度[Gs(60°)]が23であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、エッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施形態では、実施例6と同様に電解銅箔の粗面に粗化処理を施さずに、上述の粗化処理を行わない銅箔を用いて黒色化処理を行い、図2に示した第1表面処理銅箔1bを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。
本実施形態では、硫酸銅溶液を電解することにより得られた公称厚さ15μmの銅箔を用いた。そして、銅箔を、硫酸濃度150g/l、液温30℃の希硫酸溶液を用いて、この溶液に30秒浸漬して、表面の清浄化を行った。
そして、当該銅箔の光沢面に、a)工程として、硫酸コバルトメッキ層を形成した。硫酸コバルトメッキ層の形成は、硫酸コバルト(7水和物)を20g/l、pHを5.5に調整し、液温27℃とした硫酸コバルトメッキ液を攪拌浴として用い、1A/dmの電流密度で15秒間電解することにより、黒色の硫酸コバルトメッキ層(換算厚さが334mg/m)として形成したのである。このとき溶液中のコバルトイオン濃度の調整は特に行っていない。短時間電解であるため金属イオン濃度の調整は不要と考えたためである。図14に形成した硫酸コバルトメッキ層を示している。
b)の工程として、十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1を得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが131nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が31、光沢度[Gs(60°)]が24であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、エッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施形態では、実施例6と同様に電解銅箔の粗面に粗化処理を施さずに、上述の粗化処理を行わない銅箔を用いて黒色化処理を行い、図2に示した第1表面処理銅箔1bを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。
本実施形態では、硫酸銅溶液を電解することにより得られた公称厚さ15μmの銅箔を用いた。そして、銅箔を、硫酸濃度150g/l、液温30℃の希硫酸溶液を用いて、この溶液に30秒浸漬して、表面の清浄化を行った。
そして、当該銅箔の光沢面に、a)工程として、硫酸コバルトメッキ層を形成した。硫酸コバルトメッキ層の形成は、硫酸コバルト(7水和物)を20g/l、pHを5.5に調整し、液温27℃とした硫酸コバルトメッキ液を攪拌浴として用い、2A/dmの電流密度で7秒間電解することにより、黒色の硫酸コバルトメッキ層(換算厚さが340mg/m)として形成したのである。このとき溶液中のコバルトイオン濃度の調整は特に行っていない。短時間電解であるため金属イオン濃度の調整は不要と考えたためである。形成した硫酸コバルトメッキ層の形態は図14に示すと同様に観察される。
b)の工程として、十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1bを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが124nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が33、光沢度[Gs(60°)]が20であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、エッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施形態では、実施例6と同様に電解銅箔の粗面に粗化処理を施さずに、光沢面に黒色化処理を行い、図2に示した第1表面処理銅箔1bを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。
本実施形態では、硫酸銅溶液を電解することにより得られた公称厚さ15μmの銅箔を用いた。そして、銅箔を、硫酸濃度150g/l、液温30℃の希硫酸溶液を用いて、この溶液に30秒浸漬して、表面の清浄化を行った。
そして、当該銅箔の光沢面に、a)工程として、硫酸コバルトメッキ層を形成した。硫酸コバルトメッキ層の形成は、硫酸コバルト(7水和物)を40g/l、pHを5.5に調整し、液温27℃とした硫酸コバルトメッキ液を攪拌浴として用い、1A/dmの電流密度で15秒間電解することにより、黒色の硫酸コバルトメッキ層(換算厚さが338mg/m)として形成したのである。このとき溶液中のコバルトイオン濃度の調整は特に行っていない。短時間電解であるため金属イオン濃度の調整は不要と考えたためである。形成した硫酸コバルトメッキ層の形態は図11に示すと同様に観察される。
b)の工程として、十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1bを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが134nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が34、光沢度[Gs(60°)]が21であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、エッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施例は、図7に示したような、防錆処理層として亜鉛−コバルト合金層を備えた第2表面処理銅箔1dを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。従って、硫酸コバルトメッキ層による黒色化処理層を形成するまでは、実施例7と共通するため、防錆処理条件に関してのみ説明する。なお、黒色の硫酸コバルトメッキ層の換算厚さは実施例7と同じく334mg/mである。
ここでは実施例7の片面に黒色の硫酸コバルトメッキ層の形成が終了した銅箔の両面に、実施例4と同様の条件で、両面に亜鉛−コバルト合金層を形成したのである。そして、実施例1と同様に十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1dを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが128nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が28、光沢度[Gs(60°)]が30であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、エッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本実施例は、図9にしめすような、防錆処理層として亜鉛−コバルト合金層及びクロメート処理層を備えた第2表面処理銅箔1fを製造し、電磁波遮蔽導電性メッシュ形状をエッチング法で試験的に製造しエッチング性能を確認した。従って、硫酸コバルトメッキ層による黒色化処理層を形成するまでは、実施例7と共通するため、防錆処理条件に関してのみ説明する。なお、黒色の硫酸コバルトメッキ層の換算厚さは実施例7と同じく334mg/mである。
防錆処理層の形成は、実施例4と同様にして、亜鉛−コバルト合金メッキ液を用いて、両面に亜鉛−コバルト合金層を形成した後に、両面に実施例5と同様のクロメート処理を行ったのである。
そして、クロメート層の形成が終了すると、十分に純水をシャワーリングして洗浄し、電熱器より雰囲気温度を150℃とした乾燥炉内に4秒間滞留させ、水分をとばし、非常に良好な色調の黒色化処理面を備えた表面処理銅箔1fを得た。なお、上述した各工程間には、原則、15秒間の純水による水洗工程を設け、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<表面処理銅箔の物性>
以上の工程を経て得られた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面をFIB装置で観察した結果、図3に示したと同様の断面が得られ、当該黒色化処理面の断面高さが115nmであり、当該黒色化処理面のLab表色系におけるL値が29、光沢度[Gs(60°)]が22であった。また、黒色化処理面に粘着性テープを貼り、引き剥がすことによるテープテストでの粉落ちも確認できなかった。
<プラズマディスプレイ用の電磁波遮蔽メッシュの製造>
実施例1と同様に、得られた表面処理銅箔を用いて電磁波遮蔽導電性メッシュを試作した。その結果、防錆処理層が存在していてもエッチング操作に支障なく、エッチング残りもなく、非常に良好なエッチングが行われた。
本件発明に係る黒色化処理面を備えた表面処理銅箔は、黒色化処理面からの粉落ちが無く、しかも、通常の銅エッチング液を用いてのエッチング加工が可能であり、プラズマディスプレイパネルの前面パネルの電磁波遮蔽導電性メッシュに用いることで、高品質のブラックマスクの形成が可能となる。また、黒色化処理面を備えた表面処理銅箔としての供給が出来れば、前面パネルの製造プロセスでの黒色化処理工程の省略が可能となる。更に、この黒色化処理面を備えた表面処理銅箔は、上述した製造方法を採用することで、従来の銅箔の表面処理プロセスを応用することが可能であり新たな製造設備を必要としない。従って、高品質の製品を歩留まり良く製造できるため、生産コストの低減が可能となる。
黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成を模式的に示した図。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成を模式的に示した図。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成のFIB観察像。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成のFIB観察像。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成のFIB観察像。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成を模式的に示した図。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成を模式的に示した図。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成を模式的に示した図。 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の断面層構成を模式的に示した図。 粗化処理した銅箔表面の走査型電子顕微鏡像。 硫酸コバルトメッキ層を観察した走査型電子顕微鏡像。 エッチングテストパターンの走査型電子顕微鏡像。 粗化処理を行うことなく、硫酸コバルトメッキ層を形成した銅箔表面の走査型電子顕微鏡像。 粗化処理を行うことなく、硫酸コバルトメッキ層を形成した銅箔表面の走査型電子顕微鏡像。
符号の説明
1a,1b,1c 表面処理銅箔
1d,1e,1f
2 粗化処理層
3 微細銅粒
4 硫酸コバルトメッキ層
5 防錆処理層(亜鉛−ニッケル合金層又は亜鉛−コバルト合金層)
6 クロメート処理層
7 銅箔層

Claims (11)

  1. 光沢面上に黒色化処理面を備える表面処理銅箔であって、
    当該黒色化処理面は、銅箔層の片面に設けた重量厚さ200mg/m〜400mg/mの硫酸コバルトメッキ層であり、且つ、その黒色化処理面の断面高さが200nm以下であることを特徴とする表面処理銅箔。
  2. 前記黒色化処理面は、Lab表色系におけるL値が27以上である請求項1に記載の表面処理銅箔。
  3. 前記黒色化処理面に防錆処理層を備えるものである請求項1又は請求項2に記載の表面処理銅箔。
  4. 防錆処理層は、亜鉛若しくは亜鉛合金を用いたものである請求項3に記載の黒色化処理面を備える表面処理銅箔。
  5. 防錆処理層は、亜鉛若しくは亜鉛合金を用いて形成した層と、クロメート処理層とからなる請求項3に記載の黒色化処理面を備える表面処理銅箔。
  6. 前記黒色化処理面は、電解銅箔若しくは圧延銅箔の光沢面に当該黒色化処理面を形成したものであり、且つ、光沢度[Gs(60°)]が30以下である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の表面処理銅箔。
  7. 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法であって、以下のa)及びb)の工程を備えることを特徴とした黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法。
    a) 銅箔の光沢面に、硫酸コバルト(7水和物)を8g/l〜10g/l含み、pHを4.0以上の範囲とした硫酸コバルトメッキ液の無攪拌浴を用いて、2A/dm以上の電流密度で電解して、黒色系の硫酸コバルトメッキ層を形成する。
    b) その後、水洗し、乾燥する。
  8. 黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法であって、以下のa)及びb)の工程を備えることを特徴とした黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法。
    a) 銅箔の光沢面に、硫酸コバルト(7水和物)を10g/l〜40g/l含み、pHを4.0以上、液温30℃以下とした硫酸コバルトメッキ液の攪拌浴を用い、4A/dm以下の電流密度で電解して、黒色系の硫酸コバルトメッキ層を形成する。
    b) その後、水洗し、乾燥する。
  9. 防錆処理層及び黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法であって、以下のa)〜c)の工程を備えることを特徴とした黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法。
    a) 銅箔の光沢面に、硫酸コバルト(7水和物)を8g/l〜10g/l含み、pHを4.0以上の範囲とした硫酸コバルトメッキ液を無攪拌浴として用い、2A/dm以上の電流密度で電解して、黒色系の硫酸コバルトメッキ層を形成する。
    b) 黒色の硫酸コバルトメッキ層を形成した銅箔の両面若しくは片面に、防錆処理層を形成する。
    c) その後、水洗し、乾燥する。
  10. 防錆処理層を備えた黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法であって、以下のa)〜c)の工程を備えることを特徴とした黒色化処理面を備える表面処理銅箔の製造方法。
    a) 銅箔の光沢面に、硫酸コバルト(7水和物)を10g/l〜40g/l含み、pHを4.0以上、液温30℃以下とした硫酸コバルトメッキ液を攪拌浴として用い、4A/dm以下の電流密度で電解して、黒色系の硫酸コバルトメッキ層を形成する。
    b) 黒色の硫酸コバルトメッキ層を形成した銅箔の両面若しくは片面に、防錆処理層を形成する。
    c) その後、水洗し、乾燥する。
  11. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の黒色化処理面を備える表面処理銅箔を用いて形成したプラズマディスプレイの前面パネル用の電磁波遮蔽導電性メッシュ。
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