JP2004119961A - チップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔 - Google Patents

チップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔 Download PDF

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鈴木 昭利
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大塚 英雄
Hisao Kimijima
君島 久夫
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Abstract

【課題】 チップオンフィルム(COF)用、高周波プリント配線板用として最適な銅箔、並びにプラズマディスプレイ(PDP)の電磁波シールド板に最適な銅箔、更にはこの銅箔を使用したプリント配線板、PDP電磁波シールド板及び高周波用プリント配線板を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、銅箔を圧延し、理想平滑面の1.30倍以下の表面積を持つよう表面を平滑化したチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波波持つよう表面を平滑化したチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔である。
【選択図】    なし

Description

 本発明はファインパターンプリント配線板、特にチップオンフィルム(COF)用、高周波プリント配線板用として最適な銅箔、並びにプラズマディスプレイ(PDP)の電磁波シールド板に最適な銅箔、更にはこの銅箔を使用したプリント配線板、PDP電磁波シールド板及び高周波用プリント配線板に関するものである。
 電子機器の小型化、軽量化に伴い、最近の各種電子部品は高度に集積化されている。これに対応して、プリント配線板における回路パターンも高密度化が要求され、微細な線幅と配線ピッチからなる回路パターンが形成されるようになってきている。特に高密度化が進んでいるのが、パソコン、携帯電話やPDAの表示部である液晶ディスプレイを駆動するIC実装基板であり、ICが直接基板フィルム上に載せられるところからチップオンフィルム(COF)と呼ばれている。
 COF実装では銅箔による配線パターンを形成したフィルムを透過する光によってIC位置を検出する。しかし、従来のプリント配線板用電解銅箔の視認性(光によるIC位置検出能力)は非常に悪い。その悪い原因は、銅箔の表面粗さが粗いことにある。光を透過させるフィルム部は、銅回路部以外の不要な銅箔部がエッチング除去された部分であり、銅箔をフィルムに貼り付けた時に銅箔表面の凹凸がフィルム面上に転写されて残り、フィルム表面の凹凸が大きくなり、光が通過する際、その凹凸のため直進できる光の量が少なくなり視認性が悪くなるためである。
 従来のプリント配線板用電解銅箔ではこの視認性が悪いために、ポリイミドフィルム上にスパッター(薄膜形成プロセス)で銅層を形成させ、その上に銅メッキを行う2層材料が使用されている。
 しかし、このスパッター銅層はフィルムとの密着力が弱く、回路作製加工時にエッチング液やメッキ液が銅箔とフィルムとの間を侵食するいわゆるアンダーカット現象を引き起こし、また、この密着力が弱いことから、製品として使用中に銅箔が基板から剥れる事故が発生する危険性をはらんでいた。
 電解銅箔は、通常、図1に示すような電解製箔装置により製箔された銅箔に、図2に示すような表面処理装置により密着性向上のための粗化処理や防錆処理等を施して製造される。電解製箔装置は、図1に示すように回転するドラム状のカソード2(表面はSUSまたはチタン製)と該カソード2に対して同心円状に配置されたアノード1(鉛または貴金属酸化物被覆チタン電極)からなる装置に、電解液3を流通させつつ両極間に電流を流して、該カソード2表面に所定の厚さに銅を析出させ、その後該カソード2表面から銅箔4として剥ぎ取る。本明細書においてはこの段階の銅箔を未処理銅箔4と称し、該未処理銅箔4の電解液3と接触していた面をマット面と呼び、回転するドラム状のカソード2と接していた面を光沢面と云う。
 未処理銅箔4は、プリント配線板用として必要とされる性能、即ち、樹脂基板と接触させる時の密着性を高めるために、図2に示すような表面処理装置に通され、電気化学的或いは化学的な表面処理、即ち粗化処理、金属メッキ処理、防錆処理、シランカップリング処理等が連続的に行われる。この前記表面処理の内、粗化処理は通常、未処理銅箔のマット面に施され、表面処理銅箔8としてプリント配線板に使用される。なお、図2において5、6は電解液、7は表面処理装置のアノードである。
 表面処理銅箔8のエッチング特性と視認性に影響する大きな要因のひとつは銅箔表面の粗さである。エッチング特性に対しては、銅箔のマット面及び光沢面の粗さが共に小さいこと、また、視認性に対しては、フィルムに接着される側の表面粗さが小さいことが重要である。
 また、PDP電磁波シールド板に用いられる銅箔に対しても表面粗さの小さい銅箔が求められている。PDPは「放電による発光を利用したディスプレイ」であり、真空にしたガラス管の中に水銀ガス等を入れ、電圧をかけて放電させ、この時に発生した紫外線が、あらかじめガラス管の内側に塗られた蛍光塗料に当たって、可視光を発光させるものである。PDPはこれまで主として、駅や公共施設、あるいは展示会やファミリーレストラン等におけるディスプレイ用途として使用されてきたが、近年、家庭用大型テレビ向けの需要が増加してきている。
 PDPでは、機器から発生する電磁波の漏洩を防ぐため、ディスプレイの前面(見る人に近い側)に電磁波シールド板を配置する。公共施設等で使用される機器から漏れる電磁波に対する電磁波シールド板としては、ガラス板全面に銀の薄膜層を設けたものや、微細のナイロン製メッシュ素材に銅メッキを行ったもの等が用いられてきている。
 しかし、家庭向けのテレビでは発生する電磁波を更に少なくすることが求められ、従来のシールド板では対応が困難となっている。このため、ポリエステルフィルムのような透明フィルムに銅箔を貼り、エッチングによって、メッシュ状の銅をフィルム上に残したタイプのものが使用されるようになってきた。このシールド板は、ディスプレイの前面に配置され、視聴者はこのメッシュ銅のない部分を通過した光を見ることになる。良好な画質を得るためには光の透過性が良いメッシュであることが必要であり、メッシュ銅箔幅10μm、間隔200μmのものが現在量産されている。
 このメッシュ作成はエッチングによって行われることから、PDP用銅箔に対する要求は高密度プリント配線板用銅箔に対する要求と類似している。即ち、ファインな幅のメッシュ銅箔を作製するためには、銅箔のマット面及び光沢面の粗さが共に小さいことが必要であり、表面粗さの小さい銅箔が求められている。
 また、電子機器は小型化、軽量化だけでなく、情報伝達量の増加に伴い高周波化が進む傾向にある。従来、1GHz以上の高周波信号は航空機や衛星通信などの限られた無線用途に使用されてきたが、携帯電話や無線LANなどの身近な電子機器にも使用されるようになってきている。この高周波用プリント配線板には、高周波特性に優れた樹脂を使用することが必要であるが、銅箔についても高周波伝送ロスの少ないものを選定する必要がある。即ち、高周波になるほど、信号は導体層の表面部分に集中して流れるいわゆる表皮効果の現象が顕著になるため、従来の凹凸の大きい銅箔では高周波伝送ロスが大きく、この用途向けには対応できなくなってきている。
 高周波伝送ロスに影響する大きな要因は表面の粗さである。高周波になるほど表皮効果の現象が顕著になるため、高周波伝送ロスに対しては、銅箔のマット面及び光沢面の粗さが共に小さいことが要求される。
 銅箔のマット面粗さに影響する要因は大きく分けて二つある。一つは未処理銅箔のマット面の表面粗さであり、二つは粗化処理の粒状銅の付きかたである。未処理銅箔のマット面の表面粗さが粗いと、粗化処理後の銅箔の表面粗さは粗くなる。粗化処理時の粒状銅の付着量は、粗化処理時に流す電流により調節が可能であるが、未処理銅箔の表面粗さは、前述した図1のドラム状のカソード2に銅を析出させる時の電解条件、電解液3に加える添加剤によって決まるところが大きい。
 一般の電解銅箔は、銅箔のマット面を粗化処理し、表面粗度:Rz(JISB 0601−1994)「表面粗さの定義と表示」の5.1「十点平均粗さの定義」に規定されたRzを言う。以下、同様)で表わして、12μm銅箔で6μm前後あり、厚さの厚い70μm銅箔では10μm前後の粗さである。
 このように樹脂基板と接着する銅箔接着面が比較的大きな表面粗度であると、銅箔の粗化面にあった銅粒子や樹枝状に析出した銅箔の一部が樹脂基板に深く食い込み大きな接着力が得られる反面、プリント回路を形成するためのエッチングにおいて、樹脂基板に入りこんだ銅粒子や樹枝状に析出した銅を完全に溶解するのに時間がかかり、いわゆる「根残り」という現象が発生する。
 その結果、銅箔と樹脂基板のボトムラインの直線性が乏しくなり、回路間隔を狭くすると、隣接する回路間の絶縁が悪くなり、著しい場合には回路が完全には作製できず、隣接する回路がブリッジしてしまうという現象を生じる。
 また、光沢面(ドラムに接触していた側の面)は、一見光沢があり平滑に見えるが、丁度ドラム表面のレプリカになっており、その粗さは平均してRzで、1.5〜2.0μm程度あるのが普通である。
 これは、当初のドラム表面は研磨された平滑な状態で製造をスタートするが、電解銅箔の製造を続けるうちに電解液が強酸であるため、ドラム表面が溶解されて次第に荒れてくるためである。ある一定の時間電解銅箔の製造を行った後、ドラム表面が荒れてくると再度研磨して平滑にするが、平均してみると、その粗さは1.5〜2.0μm位になる。
 表面粗さが粗いと、回路のエッチング時に銅箔表面に貼るドライフィルムエッチングレジストの密着性が局部的に良いところと悪いところとができるため、エッチングした時、回路が波を打つような形状になることがある。このように波を打つ形状になると、回路の直線性が悪くなり、ファインパターンが切りにくくなるという問題が発生する。また、液レジストの場合は、ドライフィルムレジストに比較すると程度は軽いが、銅箔の表面の凹の部分と凸の部分では溶解速度が異なるので、同様に回路の形状が波打つ現象が見られる。このようなファインパターン化要求に対しては、銅箔のマット面の粗さが小さいことに加え、光沢面の粗さも小さいことが重要である。
 上述した理由により、銅箔の表面を、視認性に関しては、フィルムに接着される側の表面粗さが小さいことが重要であり、プラズマディスプレイ用や高周波プリント配線板用に用いる銅箔としては両面共に表面粗さが小さいことが重要である。
 以上は電解銅箔につき、その表面粗さの重要性につき述べたが、圧延銅箔についても同様の問題点を含んでいることは勿論である。
 発明が解決しようとする問題は、前述した従来技術の問題点を解消することであり、高いエッチングファクターを持ち、回路パターンのボトムラインの直線性に優れ、なおかつ回路パターンの樹脂中に銅粒子が残ることなく、ファインパターンが作製でき、視認性に優れ、高周波伝送ロスの少ない銅箔を提供することである。
 請求項1に記載の本発明は、銅箔を圧延し、理想平滑面の1.30倍以下の表面積を持つよう表面を平滑化したチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔である。
 本発明は、銅箔(特に言及しない限り、以下銅箔とは電解銅箔、圧延銅箔を総称する)を圧延することにより、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 型番:VK−8510)で測定した場合の表面積を、理想平滑面の1.30倍以下、好ましくは1.20倍以下に平滑化させたことを特徴とする。
 本願発明者等は、
1.COFでの視認性を決めるファクターはフィルム自体の透明性だけでなく、銅箔の表面積(表面の凹凸)にもあり、表面が理想平滑面に近いほど視認性は良く、実用上許容できる表面積が理想平滑面の1.30倍以下であることを見出した。
2.PDPでのより理想に近いファインパターン化のポイントは銅箔の表面積(表面の凹凸)にあり、表面が理想平滑面に近いほどファインパターン化は良くなるが、接着性との兼ね合いで表面積が理想平滑面の1.30倍〜1.1倍であることが好ましいことを見出した。
3.高周波プリント配線板用銅箔で要求される通信の高速化、通信速度差は表面積(表面の凹凸)に関係し、電波が通る銅箔表面が理想平滑面に近いほど通信特性は良く、優れた通信特性を引き出すには表面積が理想平滑面の1.30倍以下であることを見出した。
 請求項2に記載の発明は、Ni及びZnのうちの、少なくともひとつの金属を平滑化した銅箔表面にメッキした請求項1に記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔である。
 銅箔表面を圧延により平滑化し、その表面にNi及びZnのうちの、少なくともひとつの金属を銅箔の平滑面にメッキすることで、密着力や耐薬品性を付与することができる。
 請求項3に記載の発明はCu、若しくはCuとMoの合金粒子、またはCuとNi、Co、Fe及びCrの群から選ばれる少なくとも1種の元素とから成る合金粒子、若しくは該合金粒子とV、Mo、及びWの群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物との混合物である微細粗化粒子を平滑化した表面に付着させた請求項1に記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔である。
 本請求項の発明も、銅箔表面を圧延により平滑化し、その表面に金属粒子、合金粒子、或いは種々粒子の混合物を平滑面に微細粗化粒子として付着させることにより、平滑化表面に微細粗化粒子が均一に付着し、基板樹脂との接着強度を補強する。
 本発明の請求項4に記載の発明は、平滑化した表面に付着させた微細粗化粒子の上にCu、Ni、Zn、Co、V、Mo、及びWの群から選ばれる少なくとも1種の金属メッキ層を設けた請求項3に記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔である。
 前記請求項3に記載の微細粗化粒子を付着した銅箔において、微細粗化粒子の付着条件によっては粒子が銅箔に強固に接着せず、次工程の加工工程によっては、上記微細粗化処理の一部が工程中に剥離して設備に付着するため粉落ちし難い微細粗化処理が求められる場合がある。このような要求には微細粗化粒子の表面を本請求項の金属をメッキ処理してその表面を覆うことにより、剥離現象(粉落ち)を抑えることができる。
 請求項5に記載の発明は、防錆処理が最外層表面に施された請求項1乃至4のいずれかに記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔であり、
 請求項6に記載の発明は、シランカップリング処理が最外層表面に施された請求項1乃至4のいずれかに記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔であり、
 請求項7に記載の発明は、防錆処理及びシランカップリング処理が最外層表面に施された請求項1乃至4のいずれかに記載記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔である。
 このように、圧延後の銅箔表面、あるいは該表面に付着した微細粗化粒子の表面を防錆処理、カップリング処理することで、銅箔の酸化、変色を防止することができる。
 本発明は銅箔の表面を平滑にすることにより、COF用、PDP用、ファインパターンプリント配線板(特に高周波用)に適した銅箔を提供することができる。
 ここで、本発明銅箔をCOF用に使用した実施形態につき説明する。
 銅箔を接着するポリイミド樹脂は、その製造メーカにより色調や銅箔との密着力等の性能に若干の相違がある。例えば、Aメーカー製ポリイミドフィルムは色調が濃いためにフィルム自体の視認性はやや劣るが、銅箔との密着性が良く、本発明請求項1に示す粗化処理無しの銅箔でも実用上充分な接着力が確保できる。このポリイミドフィルムに対しては銅箔を圧延処理し表面積が理想平滑面の1.30倍以下の銅箔に、クロメート防錆処理とシランカップリング処理を更に施し、ポリイミドフィルムに貼り合わせ、回路作成後、ICの位置を確認する視認性及び両者の密着力等を測定した結果満足のいく結果が得られた。
 更に、表面積が理想平滑面の1.30倍迄の原箔にNi或いはZn金属の少なくともひとつの金属をメッキし、その表面にクロメート防錆処理とシランカップリング処理を更に施し、視認性及び密着力等を測定したところ、満足する特性が満たされていることを確認した。
 一方、Bメーカー製ポリイミドフィルムでは、フィルム自体の透明性は良いが、銅箔との密着力が弱いため、密着力を上げる対策が必要となる。本実施形態では、表面積が理想平滑面の1.30倍迄の原箔に、Cu、若しくはCuとMoの合金粒子、またはCuとNi、Co、Fe及びCrの群から選ばれる少なくとも1種の元素とから成る合金粒子、若しくは該合金粒子とV、Mo、及びWの群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物との混合物である微細粗化粒子を付着させ、更に、クロメート防錆処理とシランカップリング処理を施してBメーカー製ポリイミドフィルムに貼着しエッチング処理により回路を構成した後、視認性及び密着力等の必要特性を測定した結果満足する結果が確認された。
 平滑化した銅箔表面に付着する微細粗化粒子はCuからなるものであってもよいが、CuとMoの合金粒子、またはCuとNi、Co、Fe及びCrの群から選ばれる少なくとも1種の元素(I)とから成る合金粒子(以下、「粒子I」という)であってもよいし、粒子IとV、Mo、及びWの群から選ばれる少なくとも1種の元素(II)の酸化物との混合物(以下、「粒子II」という)であってもよい。
 通常のリジッド配線板に使用されるFR−4等のエポキシ樹脂では、Cu粒子またはCuとMoの合金粒子で所望の密着強度が得られるが、粒子がより微細になるCOFに使用されるポリイミドの場合、Cu粒子またはCuとMoの合金粒子では密着強度が出にくくなるので、前記の粒子Iまたは粒子IIを付着させるのが効果的である。これらの粒子は、単なるアンカー効果のみでなく、ポリイミドとの化学結合を増大させるため、大きな密着強度が得られるためである。
 粒子Iとしては、例えば、Cu-Ni合金、Cu-Co合金、Cu-Fe合金、Cu-Cr合金などの粒子を好適例として挙げることができる。
 前記の合金粒子における前記元素(I)の存在量は、Cuの存在量1mg/dm2-箔当たり0.1〜3mg/dm2-箔が好ましく、また前記の混合物における前記元素(II)の存在量は、Cuの存在量1mg/ dm2-箔当たり0.02〜0.8mg/dm2-箔が好ましい。
 粒子Iにおいて、元素(I)の存在量がCuの存在量1mg/dm2-箔当たり3mg/dm2-箔より多くなるような合金組成では、回路パターンをエッチングする際に、Coを除いて溶解しにくく、樹脂基板の方に残るような問題が生じて不都合であり、逆に0.1mg/ dm2-箔より少ない合金組成では、樹脂基板、例えばBメーカー製ポリイミド樹脂基板に対して密着力向上が期待できないというような不都合を生ずるからである。
 このような粒子Iの内、Cu-Ni合金粒子またはCu-Co合金粒子は、NiまたはCoそれ自体がポリイミドのような樹脂基板に対して高い密着強度を示すので、合金粒子全体としても樹脂基材との間で高い密着強度を示すようになって好適である。その場合、Cuの箔本体への存在量(付着量)が絶対量で4〜20mg/dm2であり、NiまたはCoの存在量(付着量)が0.1〜3mg/mg-CuであるCu-Ni合金粒子またはCu-Co合金粒子は非常に高い密着性を示すという点で特に好適である。
 粒子IIは、前記の粒子Iと酸化物粒子との混合物である。箔本体への電気メッキ時に、結晶粒の粒界に粒子Iが析出するが、同時に元素(II)、例えばV、Mo、WはV2O5、MoO3、WO3のような酸化物粒子となって粒子Iと混在する状態で析出することによりこの粒子IIは形成される。したがって、この粒子IIは適度に相互分散した状態で共存している。
 なお、粒子Iは、銅箔結晶粒界に選択的に付着するが、その場合、全ての粒界に均一に付着するのではなく、ある特定の粒界に集中的に付着するという傾向を示す。このような付着状態が支配的に進行すると、全体としての付着量は増加していても、粒子Iは粒界全体に均一に付着しているとは限らず、未付着の箇所では樹脂基材との密着力が低下するという事態が発生することがある。
 しかしながら、元素(II)のV、Mo、Wなどの共存下で電気メッキを行うと、その理由は明確ではないが、V、Mo、Wの酸化物粒子の働きで、前記の粒子Iは、ある特定の粒界に集中して付着する傾向が低下し、多数の結晶粒の粒界に分散して付着するようになり、全体として均一付着が実現する。
 その結果、粒子IIの場合は、粒子Iが単独で付着している時よりも樹脂基材との密着性が向上するという効果が得られる。
 粒子IIにおいて、元素(II)の存在量が0.8 mg/mg-Cuより多い場合には、樹脂基板にプレス積層した後、引き剥がしテストを行った時に樹脂基板上に酸化物が残るような事態が生じることがあり、逆に0.02 mg/mg-Cuより少ない場合には元素(II)を添加する効果があまり見られず、0.8〜0.02 mg/mg-Cuの範囲を選定することが好ましい。
 銅箔表面を平滑化し微細粗化粒子を付着した銅箔をポリイミド樹脂基板に貼り合わせ、エッチングにより回路を形成した後、この回路形成銅箔上にSnメッキが行われる場合がある。この際、Snメッキ液の温度が非常に高い場合には、メッキ液が銅箔とフィルムとの間に侵入するいわゆるアンダーカット現象が起こる場合がある。従って、この用途向けには、上記微細粗化粒子元素組成をアンダーカットの起きないものに工夫する必要がある。
 本発明者等はこの点についても検討し、微細粗化粒子中の元素組成が、Cuの存在量 1 mg/dm2-箔当たりCo 0.1〜3.0 mg/dm2-箔、Ni 0.1〜3.0mg/dm2-箔のものが適しており、更に好ましいのは、Cuの存在量1mg/dm2-箔当たりCo 1.2〜2.2mg/dm2-箔、Ni 0.1〜2.0mg/dm2-箔の組成であり、最も好ましいのはCuの存在量1mg/dm2-箔当たりCo 1.5〜1.9mg/dm2-箔、Ni 1.3〜1.7mg/dm2-箔の組成であることを見出した。
 本発明に用いられる電解銅箔、圧延銅箔はどんなものであってもよく、圧延により、その表面積が理想平滑面の1.30倍以下になったものであればよい。接着される樹脂の種類や用途により、粗化処理、カバーメッキ処理、NiあるいはZn処理、防錆処理、シランカップリング処理のうちの必要なものを選定することができる。
 以上は、COF分野での視認性、接着性に重点を置いて説明を行ってきたが、この銅箔はCOF用途向けに限定されるものではなく、一般のファインパターンプリント配線板用、PDP電磁波シールド板用及び高周波プリント配線板用銅箔としても使用できる。
 以下に、本発明を具体例に基づいて更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
原箔1
 厚さ10μm、マット面表面粗さRz 1.03μm、光沢面表面粗さRz 1.20の未処理電解銅箔を、冷間圧延にて1パス圧延し、厚さ9μmの原箔1とした。圧延は、表面粗さRa 0.03μmの平滑なワークロールを用い、4センチストークスの低粘度圧延油にて、オイルピットが発生しない範囲に抑えた速度で行った。
 この圧延後マット面について、80μm×120μmの部分(理想平滑面積 9,600μm2)の表面積をレーザー顕微鏡(キーエンス社製 型番:VK-8510 )で測定した結果、表面面積11,403μm2の値を得た。この値は理想平滑面積の1.19倍である。また、圧延前のマット面についても測定し、12,871μm2(1.34倍)の値を得た
原箔2
 厚さ15μmの未処理電解銅箔を冷間圧延で2パス圧延し、12μm厚さの原箔2を製造した。この原箔2の表面をレーザー顕微鏡(キーエンス社製 型番:VK-8510)で測定し、表面積を計算したところ、理想平滑面の1.25倍に平滑化されていた。
原箔3
 厚さ18μmの未処理電解銅箔を冷間圧延で3パス圧延し、12μm厚さの原箔3を製造した。この原箔3の表面をレーザー顕微鏡(キーエンス社製 型番:VK-8510)で測定し、表面積を計算したところ、理想平滑面の1.22倍に平滑化されていた。
原箔4
 厚さ18μmの圧延銅箔を更に冷間圧延で3パス圧延し、12μm厚さの原箔4を製造した。この原箔4の表面をレーザー顕微鏡(キーエンス社製 型番:VK-8510)で測定し、表面積を計算したところ、理想平滑面の1.19倍に平滑化されていた。
電気メッキA(ニッケルメッキ)・
 [浴組成]  硫酸ニッケル(6水塩) : 240g/リットル
       塩化ニッケル(6水塩) :  45g/リットル
       硼酸          :  30g/リットル
       次亜燐酸ナトリウム   :  10g/リットル
 [条件]   温度    : 20℃
       pH    : 3.5
       電流密度  : 1A/dm2
       処理時間  : 0.7秒間
電気メッキB(亜鉛メッキ)
 [浴組成]  硫酸亜鉛(7水塩)  : 35g/リットル
       水酸化ナトリウム   : 70g/リットル
 [条件]   温度   : 20℃
       電流密度 : 0.25A/dm2
       処理時間 : 3秒間
電気メッキC(微細粗化処理)
 [浴組成]  硫酸銅(5水塩)  : 20g/リットル
       硫酸        : 45g/リットル
       砒素(As)     : 140mg/リットル
 [条件]   温度  : 20℃
       電流密度: 11A/dm2
       処理時間: 3秒間
電気メッキD(微細粗化処理)
 メッキ浴1の処理に続けてメッキ浴2の処理を行う。
 [メッキ浴1の組成]  硫酸銅(5水塩)     :  98g/リットル
            硫酸           : 100g/リットル
            モリブデン酸アンモニウム :   4g/リットル
 [条件]    温度    : 35℃
        電流密度  : 40A/dm2
        処理時間  : 3.5秒間
 [メッキ浴2の組成]  硫酸銅(5水塩) : 236g/リットル
            硫酸       : 100g/リットル
 [条件]    温度   : 50℃
        電流密度 : 20A/dm2
        処理時間 : 7秒間
電気メッキE(微細粗化処理)
 [浴組成]   硫酸銅(5水塩)    : 20g/リットル
        硫酸コバルト(7水塩) : 38g/リットル
        硫酸ニッケル(6水塩) : 36g/リットル
        硫酸アンモニウム    : 40g/リットル
        硼酸          : 20g/リットル
 [条件]    温度  : 40℃
        pH  : 3.5
        電流密度: 15 A/dm2
        処理時間: 3秒間
電気メッキF(微細粗化処理)
 [浴組成]   硫酸銅(5水塩)      : 20g/リットル
        硫酸ニッケル(6水塩)   : 54g/リットル
        メタバナジン酸アンモニウム :  2g/リットル
        硼酸            : 20g/リットル
 [条件]    温度   : 40℃
        pH   : 3.5
        電流密度 :10A/dm2
        処理時間 : 3秒間
電気メッキG(金属メッキ層)
 [浴組成]   硫酸コバルト(7水塩) : 76g/リットル
        硼酸          : 30g/リットル
 [条件]    温度   : 40℃
        pH   : 3.1
        電流密度 : 5.6 A/dm2
        処理時間 : 5秒間
電気メッキH(防錆処理:陰極クロメート処理)
 [浴組成]   三酸化クロム : 3g/リットル
 [条件]    温度     : 33℃
        電流密度   : 3A/dm2
        処理時間   : 1秒間
シランカップリング処理I
 [浴組成]   3-グリシドキシプロピルメトキシシラン : 1g/リットル
 [条件]    温度 : 室温
        処理 : 浸漬後、スキージーで絞り、加熱乾燥
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4にそれぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを施した後Aメーカー製ポリイミドフィルムに高温高圧で接着したところ密着性は良好であり、次いで銅箔表面にドライフィルムエッチングレジストを貼りエッチングし、COF用樹脂基板(COF)を作成した。このCOF用樹脂基板作製時、回路が波を打つような形状になることはなく、回路の直線性は頗る良く、幅15μm、導体間隔15μmのファインパターンのCOFが完成した。このCOFをパターンエッチングで抜けたポリイミドフィルムを通してICを視認しつつ位置合わせをしたが、ICの位置をフィルム上から容易に確認でき、ICとCOF回路とを正確に接続することができた。また、Snメッキ時のアンダーカット現象も見られなかった。
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4に電気メッキAによりニッケルメッキを行い、更に電気メッキBにより亜鉛メッキを行った後、それぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを施した。この銅箔表面にAメーカー製ポリイミドフィルムを高温高圧で接着したところ密着性は良好であり、次いで銅箔表面にドライフィルムエッチングレジストを貼りエッチングし、COF用樹脂基板(COF)を作成した。このCOF用樹脂基板作製時、回路が波を打つような形状になることはなく、回路の直線性は頗る良く、幅15μm、導体間隔15μmのファインパターンのCOFが完成した。このCOFをパターンエッチングで抜けたポリイミドフィルムを通してICを視認しつつ位置合わせをし、ICの位置をフィルム上から容易に確認しつつ、ICとCOF回路とを正確に接続することができた。また、Snメッキ時のアンダーカット現象も見られなかった。
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4に電気メッキCによる微細粗化処理を行った後、それぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを施した。この銅箔表面にBメーカー製ポリイミド樹脂を塗布し、加熱硬化して樹脂をフィルム化し、加熱エージング処理をして銅貼ポリイミドフィルムを作製した。この銅貼ポリイミドフィルムにおける銅とポリイミドフィルム間の密着性は良好であり、次いで銅箔表面にドライフィルムエッチングレジストを貼りエッチングし、COF用樹脂基板(COF)を作成した。このCOF用樹脂基板作製時、回路が波を打つような形状になることはなく、回路の直線性は頗る良く、幅25μm、導体間隔25μmのファインパターンのCOFが完成した。このCOFをパターンエッチングで抜けたポリイミドフィルムを通してICを視認しつつ位置合わせをし、ICの位置をフィルム上から容易に確認しつつ、ICとCOF回路とを正確に接続することができた。また、Snメッキ時のアンダーカット現象も見られなかった。
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4に電気メッキDによる微細粗化処理を行った後、それぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを施した。この銅箔表面にBメーカー製ポリイミド樹脂を塗布し、加熱硬化して樹脂をフィルム化し、加熱エージング処理をして銅貼ポリイミドフィルムを作製した。この銅貼ポリイミドフィルムにおける銅とポリイミドフィルム間の密着性は良好であり、次いで銅箔表面にドライフィルムエッチングレジストを貼りエッチングし、COF用樹脂基板(COF)を作成した。このCOF用樹脂基板作製時、回路が波を打つような形状になることはなく、回路の直線性は頗る良く、幅25μm、導体間隔25μmのファインパターンのCOFが完成した。このCOFをパターンエッチングで抜けたポリイミドフィルムを通してICを視認しつつ位置合わせをし、ICの位置をフィルム上から容易に確認しつつ、ICとCOF回路とを正確に接続することができた。また、Snメッキ時のアンダーカット現象も見られなかった。
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4に電気メッキEによる微細粗化処理を行った後、それぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを施した。この銅箔表面にBメーカー製ポリイミド樹脂を塗布し、加熱硬化して樹脂をフィルム化し、加熱エージング処理をして銅貼ポリイミドフィルムを作製した。この銅貼ポリイミドフィルムにおける銅とポリイミドフィルム間の密着性は良好であり、次いで銅箔表面にドライフィルムエッチングレジストを貼りエッチングし、COF用樹脂基板(COF)を作成した。このCOF用樹脂基板作製時、回路が波を打つような形状になることはなく、回路の直線性は頗る良く、幅20μm、導体間隔20μmのファインパターンのCOFが完成した。このCOFをパターンエッチングで抜けたポリイミドフィルムを通してICを視認しつつ位置合わせをし、ICの位置をフィルム上から容易に確認しつつ、ICとCOF回路とを正確に接続することができた。また、Snメッキ時のアンダーカット現象も見られなかった。
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4に電気メッキFによる微細粗化処理を行った後、それぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを施した。この銅箔表面にBメーカー製ポリイミド樹脂を塗布し、加熱硬化して樹脂をフィルム化し、加熱エージング処理をして銅貼ポリイミドフィルムを作製した。この銅貼ポリイミドフィルムにおける銅とポリイミドフィルム間の密着性は良好であり、次いで銅箔表面にドライフィルムエッチングレジストを貼りエッチングし、COF用樹脂基板(COF)を作成した。このCOF用樹脂基板作製時、回路が波を打つような形状になることはなく、回路の直線性は頗る良く、幅25μm、導体間隔25μmのファインパターンのCOFが完成した。このCOFをパターンエッチングで抜けたポリイミドフィルムを通してICを視認しつつ位置合わせをし、ICの位置をフィルム上から容易に確認しつつ、ICとCOF回路とを正確に接続することができた。また、Snメッキ時のアンダーカット現象も見られなかった。
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4に電気メッキEによる微細粗化処理を行った。この状態の箔では、PDP電磁波シールド板作製工程中のポリイミドフィルムラミネート時に微細粗化処理粒子がガイドロールに擦られて剥れ、ロール表面に付着する問題が発生することがある。それを防ぐため、微細粗化処理粒子の上に電気メッキGによりCo金属メッキ層をカバーメッキとして施した。その後、それぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを行った。この銅箔をそれぞれAメーカー製ポリイミドフィルムにラミネート接着したが、この工程時、ガイドロールへの微細粗化粒子の剥離付着は全く見られなかった。次いで銅箔表面に液状エッチングレジストを塗布してエッチングし、PDP電磁波シールド板を作成した。このPDP電磁波シールド板は回路の直線性は頗る良く、幅9μm、導体ピッチ200μmのファインパターンのPDP電磁波シールド板が完成した。このPDP電磁波シールド板は電磁波シールド性クラスB規格を満足し、家庭用テレビに採用することができた。
 原箔1、原箔2、原箔3、原箔4に電気メッキFによる微細粗化処理を行った後、それぞれ電気メッキHによる防錆処理及びシランカップリング処理Iを施した。この銅箔表面に高周波基板用樹脂を含浸させたガラス布プリプレグを置いて加熱プレスし銅貼積層板を作成した。次いで銅箔表面にドライフィルムエッチングレジストを貼りエッチングし、高周波プリント配線板を作成した。この高周波プリント配線板回路の直線性は頗る良く、幅100μm、導体間100μmパターンの高周波プリント配線板が完成した。この高周波プリント配線板で4GHzの信号を500mm送ったところ、伝送ロスは一般銅箔を使用した場合に比べて19%少なく、時間誤差も殆ど測定されなかった。
 本発明の活用例として、電子機器の小型化、軽量化に伴う最近の各種電子部品の高度な集積化に対応でき、プリント配線板の微細な線幅と配線ピッチからなる回路パターンの形成が可能となる。
電解銅箔製造装置の構造を示す説明図 電解銅箔の表面処理装置を示す説明図
符号の説明
1.アノード
2.カソード
3.電解液
4.未処理銅箔

Claims (7)

  1. 銅箔を圧延し、理想平滑面の1.30倍以下の表面積を持つよう表面を平滑化したチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔。
  2. Ni及びZnのうちの、少なくともひとつの金属を平滑化した銅箔表面にメッキした請求項1に記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔。
  3. Cu、若しくはCuとMoの合金粒子、またはCuとNi、Co、Fe及びCrの群から選ばれる少なくとも1種の元素とからなる合金粒子、若しくは該合金粒子とV、Mo、及びWの群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物との混合物である微細粗化粒子を平滑化した銅箔表面に付着させた請求項1に記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔。
  4. 平滑化した表面に付着させた微細粗化粒子の上にCu、Ni、Zn、Co、V、Mo、及びWの群から選ばれる少なくとも1種の金属メッキ層を設けた請求項3に記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔。
  5. 防錆処理が最外層表面に施された請求項1乃至4のいずれかに記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔。
  6. シランカップリング処理が最外層表面に施された請求項1乃至4のいずれかに記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔。
  7. 防錆処理及びシランカップリング処理が最外層表面に施された請求項1乃至4のいずれかに記載のチップオンフィルム用、プラズマディスプレイ用、または高周波プリント配線板用銅箔。
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