JP4457440B2 - データ記録/再生システム及びデータ記録/再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像・音声データ等を記録、再生するためのデータ記録/再生システム及びデータ記録/再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、放送局向けの映像・音声データの記録/再生装置として、急速に記録密度が向上し、低価格化しつつあるハードディスク等のランダムアクセス可能な記録/再生メディアを使用して、デジタル化された映像・音声データを記録/再生する装置が普及しつつある。
【0003】
一般的に、これらの映像・映像データの記録/再生装置(以下、AVサーバとも言う。)においては、要求されるデータの転送レートが高い上に、放送規格に則って一定時間に一定量のデータを確実に再生、若しくは記録することが要求される。そこで、最近は、ハードディスク装置を複数台並列運転して、転送レートを高速化し、更に、パリティデータを記録しておくことにより、万一いずれかのハードディスクが故障しても、元のデータを復元(再構築)できるようにすることで、信頼性を確保した記録/再生装置、いわゆるディスクアレイ装置が、AVサーバにおけるデータの記録/再生部として使用されている。
【0004】
このようなAVサーバでは、通常、一度に複数の映像・音声データを記録/再生することが可能である。そして、AVサーバとしては、ユーザのアプリケーションに合わせて、例えば、1入力2出力、2入力3出力、6入力6出力等、様々な入出力数のものが実用化されている。
【0005】
また、従来よりAVサーバでは、拡張用の記録/再生装置をファイバーチャンネル接続することで、大きな記録容量を確保するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、拡張用の記録/再生装置をファイバーチャンネル接続することで大きな記録容量を確保するようにした従来のAVサーバでは、ランダムアクセスの可能なAVサーバとして機能させるする上で、レスポンスの保証、接続の確認、コマンド実行後のステータスの確認などのため、スロット毎に制御コマンド情報とステータス情報の転送を相互に行う必要があり、上記制御コマンド情報とステータス情報の転送に要する時間によって、接続可能な拡張用の記録/再生装置の台数すなわち拡張可能な記憶容量に制限されてしまい、十分な記憶容量を確保することができないという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上述の如き従来のAVサーバにおける問題点に鑑み、制御コマンド情報とステータス情報の転送に要する時間を短縮して、接続可能な拡張用の記録/再生装置の台数を増やし、拡張可能な記憶容量を十分に確保することができるようにしたデータ記録/再生システム及びデータ記録/再生方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、外部より入力されたデータを記録するとともに、記録されているデータを再生して外部に出力するための主データ記録/再生装置と、この主データ記録/再生装置に接続された少なくとも1つの拡張データ記録/再生装置とからなるデータ記録/再生システムであって、上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置との間で、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行うためのインターフェース部と、割り当てられた前のタイムスロットで上記インターフェース部を介して受けとった制御コマンド情報の実行結果を示すステータス情報に基づいて、送信すべきステータス情報を作成して上記インターフェース部に渡す制御部と、上記インターフェース部を介して入力されるデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して上記インターフェース部を介して出力する拡張記録/再生部とを備え、上記主データ記録/再生装置は、データの入出力を行うデータ入出力部と、上記データ入出力部を介して入力されたデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体を介して記録/再生する主記録/再生部と、上記拡張データ記録/再生装置との間で、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行うためのインターフェース部と、上記拡張データ記録/再生装置との間で上記インターフェース部を介して全2重通信により、1フレームを複数のタイムスロットに分割し、1フレームの範囲内で各拡張データ記録/再生装置に順次タイムスロットを割り当てて、タイムスロットの開始時に制御コマンド情報を送り、ステータス情報を受信して拡張データ記録/再生装置にアクセスするための制御コマンド情報を作成し、制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うことにより動作状態を確定し、上記主データ記録/再生部と拡張データ記録/再生部により、上記データ入出力部を介して入力されたデータを複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して、再生したデータを単一化して上記データ入出力部を介して出力する制御を行う制御部を備え、上記拡張データ記録/再生装置のインターフェース部は、上記主データ記録/再生装置に返すステータス情報の作成が間に合わなかった場合には、上記ステータス情報の代わりに確認応答を上記主データ記録/再生装置に返しておき、送信すべきステータス情報が該拡張データ記録/再生装置の制御部から渡された時点でステータス情報を上記主データ記録/再生装置に返すことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明は、外部より入力されたデータを記録するとともに、記録されているデータを再生して外部に出力するための主データ記録/再生装置と、この主データ記録/再生装置に接続された少なくとも1つの拡張データ記録/再生装置とからなるデータ記録/再生システムにおけるデータ記録/再生方法であって、上記主データ記録/再生装置は、上記拡張データ記録/再生装置との間で、インターフェース部を介して全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行い、上記インターフェース部を介して全2重通信により、1フレームを複数のタイムスロットに分割し、1フレームの範囲内で各拡張データ記録/再生装置に順次タイムスロットを割り当てて、タイムスロットの開始時に制御コマンド情報を送り、ステータス情報を受信して拡張データ記録/再生装置にアクセスするための制御コマンド情報を作成し、制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うことにより動作状態を確定し、上記主データ記録/再生部と拡張データ記録/再生部により、上記データ入出力部を介して入力されたデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して、再生したデータを単一化して上記データ入出力部を介して出力し、上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置との間で、インターフェース部を介して、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行い、割り当てられた前のタイムスロットで上記インターフェース部を介して受けとった制御コマンド情報の実行結果を示すステータス情報に基づいて、送信すべきステータス情報を制御部により作成して上記インターフェース部に渡し、拡張記録/再生部により、上記インターフェース部を介して入力されるデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して上記インターフェース部を介して出力し、上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置に返すステータス情報の作成が間に合わなかった場合には、上記ステータス情報の代わりに確認応答を上記主データ記録/再生装置に返しておき、送信すべきステータス情報が該拡張データ記録/再生装置の制御部から渡された時点でステータス情報を上記主データ記録/再生装置に返すことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明は、例えば図1に示すような構成のデータ記録/再生システムに適用される。この図1に示したデータ記録/再生システムは、主データ記録/再生装置100と、この主データ記録/再生装置100にファイバーチャンネル接続された3台の拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cとからなる。
【0012】
主データ記録/再生装置100は、その具体的な構成例を図2に示してあるように、冗長性の確保、記録/再生時の転送レートの高速化及び大容量化を可能としたディスクアレイ構造のデータ記録/再生部120と、外部からAVデータを入力するためのデータ入力部121と、外部へAVデータを出力するための3つのデータ出力部122A〜122Cと、拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cとの間でデータを転送するためのデータ転送部としての高速インタフェース部123と、AVサーバ全体の制御を行うコントロール部124と、データ記録/再生部120、データ入力部121、データ出力部122A〜122C、高速インタフェース部123及びコントロール部124が接続された共通のデータバス125とを備えている。なお、上記データ入力部121やデータ出力部122A〜122Cは、それぞれシリアルデジタルインターフェース(SDI、SMPTE−259M)に対応したものとされている。
【0013】
データ記録/再生部120は、それぞれランダムアクセス可能な記録媒体を介して記録/再生する複数(ここでは8台)のハードディスク装置(以下、HDDと記す。〉181〜188と、これらのHDD181〜188を制御するディスクアレイコントローラ128と、このディスクアレイコントローラ128とデータバス125とを接続するためのバスインタフェース129とを有している。1台のHDD188は、パリティデータ専用になっている。ディスクアレイコントローラ128は、記録すべきデータを分割した分割データを7台のHDD181〜187によって記録させるとともに、記録すべきデータに対するエラー検出及び訂正用のパリティデータをHDD188に記録させるようになっている。また、ディスクアレイコントローラ128は、HDD181〜187によって記録された分割データを再生して単一化するとともにパリティデータを用いてエラー検出及びエラー訂正を行って再生データを生成するようになっている。
【0014】
データ入力部121は、外部からの映像データVIを入力するためのビデオインターフェース131と、外部からの音声データAIを入力するためのオーディオインタフェース132と、ビデオインタフェース131で入力した映像データVIとオーディオインタフェース132で入力した音声データAIとを圧縮処理(エンコード)して圧縮データを生成するエンコーダ133と、このエンコーダ133の出力データを一時的に記憶するためのバッファメモリ134と、このバッファメモリ134とデータバス125とを接続するためのバスインタフェース135とを有している。
【0015】
データ出力部122A〜122Cは、それぞれデータ記録/再生部120からの再生データを一時的に記憶するためのバッファメモリ137と、このバッファメモリ137とデータバス25とを接続するためのバスインタフェース136と、バッファメモリ137の出力データである圧縮データを伸長処理(デコード)して、映像データと音声データとを生成するデコーダ138と、このデコーダ138から出力される映像データV0を外部に出力するためのビデオインタフェース139と、デコーダ139から出力される音声データAOを外部に出力するためのオーディオインタフェース140とを有している。
【0016】
高速インタフェース部123は、拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cとファイバーチャンネル接続するためのファイバーチャンネルインタフェース148と、このファイバーチャンネルインタフェース148に接続されたバッファメモリ147と、このバッファメモリ147とデータバス125とを接続するためのバスインタフェース146とを有している。
【0017】
コントロール部124は、CPU(中央処理装置)141と、ROM(リード・オンリ・メモリ)及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を含むメモリ142と、CPU141及びメモリ142が接続されたCPUバス143と、CPUバス143とデータバス125とを接続するためのバスブリッジ144とを有している。
【0018】
本実施の形態では、高速インタフェース部123を介してファイバーチャンネル接続により複数(ここでは3台)の拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cを介して互いに接続することができるようになっている。なお、上記主データ記録/再生装置100及び各拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cは、外部同期信号により外部同期がかけられるようになっている。
【0019】
また、本実施の形態において、拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cは、それぞれ主データ記録/再生装置100と同様な構成のものが用いられている。なお、拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cには、上記主データ記録/再生装置100との間で制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行うための高速インタフェース部と、上記高速インタフェース部を介して入力されるデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して上記高速インタフェース部を介して出力する拡張記録/再生部とを備えていればよい。
【0020】
ここで、各拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cを代表して1台の拡張データ記録/再生装置200を主データ記録/再生装置100に接続した状態を図3に示してある。この図3では、主データ記録/再生装置100に拡張データ記録/再生装置200が高速インターフェース部123,223を介して互いにファイバーチャンネル接続されている。なお、図3では、各データ記録/再生部120,220、高速インタフェース部123,223、コントロール部124,224及びデータバス125,225以外は省略してある。また、100番代の指示番号を付して示した主データ記録/再生装置100の各構成要素に対応する拡張データ記録/再生装置200の各構成要素については、200番代の指示番号を付して示し、その詳細な説明を省略する。
【0021】
次に、このデータ記録/再生システムの動作について説明する。
【0022】
まず、データ入力部121に入力されたデータをデータ記録/再生部120によって記録する際の動作について説明する。
【0023】
このデータ記録/再生システムにおいて、外部から主データ記録/再生装置100に供給される映像データVIと音声データAIは、それぞれ、ビデオインタフェース131とオーディオインタフェース132を介して、エンコーダ133に入力され、圧縮処理されて圧縮データが生成される。この圧縮データは、バッファメモリ134に一時的に記憶された後、バスインタフェース35によってデータバス135に送出される。このデータは、データ記録/再生部120のバスインタフェース129に入力され、ディスクアレイコントローラ128によって複数のHDD181〜187に分割されて記録され、且つパリティデータが計算され、このパリティデータが専用のHDD188に記録される。
【0024】
次に、データ記録/再生部120によって記録されたデータをデータ出力部122A〜122Cより出力する際の動作について説明する。
【0025】
このときには、データ記録/再生部120のディスクアレイコントローラ128によって、各HDD181〜187より再生されたデータが入力時と同じように並べられて単一化され、旦つHDD188より再生されたパリティデータを用いたエラ−検出及びエラー訂正が行われて再生データが生成される。この再生データは、バスインタフェース129によってデータバス125に送出される。このデータは、データ出力部122に転送される。このデータは、データ出力部122A〜122Cのうちの1以上に転送される。転送されたデータは、バスインタフェース136に入力され、バッファメモリ137に一時的に記憶された後、デコーダ138によって伸長処理されて、映像データと音声データとが生成され、それぞれビデオインタフェース139、オーディオインタフェース140によって外部に出力される。
【0026】
このデータ記録/再生システムでは、データバス125上で、このデータバス125に接続された各ブロック間のデータ転送が競合してしまうことがないように、時間的な区切りであるタイムスロットを用いてデータの転送を制御している。ここで、このデータ転送の制御について、図4を参照して説明する。図4(a)は、タイムスロットの内容を示したものである。このように、このデータ記録/再生システムでは、一定時間間隔T1を4つのタイムスロットTS1〜TS4に分けている。タイムスロットTS1〜TS4は、それぞれ、データ入力部121及びデータ出力部122A〜122Cに割り当てられている。データ入力部121及びデータ出力部122A〜122Cは、自己に割り当てられたタイムスロットの間、データバス125を占有する。
【0027】
コントロール部124は、図4(a)に示したタイムスロットに従って、データの記録や再生に必要な制御コマンド情報をデータ入力部121及びデータ出力部122A〜122Cのいずれかとデータ記録/再生部120に送った後、データバス125の使用権をデータ入力部121及びデータ出力部122A〜122Cのいずれかに渡す。図4(b),(c)は、データバス25とデータ記録/再生部20の状態の変化の一例を示したものである。なお、図4(b)において、データバス(1)は、主データ記録/再生装置100のデータバス125を表している,また、図4(c)において、アレイ(1)は、主データ記録/再生装置100のデータ記録/再生部120を表している。
【0028】
図4(b)において、C1〜C4は、それぞれコントロール部124からデータ入力部121及びデータ出力部122とデータ記録/再生部120に送る制御コマンド情報を表している。また、W1は、データ入力部121からデータ記録/再生部120へ転送する記録データを表している。また、R1〜R3は、それぞれデータ記録/再生部120から各データ出力部122A〜122Cへ転送する再生データを表している。データ記録/再生部120では、各HDD181〜188に接続されたSCSI(Small Computer System lnterface )バスによってHDD181〜188に制御コマンド情報が送られ、HDD181〜188の内部では、制御コマンド情報を解釈し、実行する。すなわち、HDD181〜188は、シーク及び回転待ちの後、データの記録又は再生を行う。このデータの記録又は再生が終了した際には、HDD181〜188からSCSIバス上にその旨のステータス情報が返る。
【0029】
このように、各データ入力部121及びデータ出力部122が、タイムスロットを用いて時分割で、共通のデータ記録/再生部120にアクセスすることで、各データ入力部121及びデータ出力部122毎に、連続的なAVデータの記録/再生が可能になっている。
【0030】
ここで、データバス125の転送レートに余裕がある限り、データの転送先が複数であっても問題なく、記録/再生を行うことが可能である。つまり、前述のタイムスロット内に、時間T1に相当する映像・映像データの転送に対して、データバス125の転送レートが2倍であったとすると、例えばデータ入力部121から入力されたデータを同時に複数のディスクアレイ装置(データ記録/再生部120)ヘ転送することが可能であり、入出力データの転送レートが高速化しても対応が可能になる。
【0031】
しかし、一般的に、データの転送レートの高速化に応じてHDDの台数を変えることができるようにしたり、内蔵のディスクアレイ装置の数を変えることができるようにしておくと、例えば電源容量や筐体に余裕を持たせて主データ記録/再生装置100を構成する必要があり、コスト的には不利になってしまう。
【0032】
そこで、このデータ記録/再生システムでは、データバス125に対して、同等の転送レートを持った高速インタフェース部123を接続し、図3に示したように、高速インタフェース部123,223を介して主データ記録/再生装置100と拡張データ記録/再生装置200をファイバーチャンネル接続し、主データ記録/再生装置100内にあるデータ記録/再生部120と拡張データ記録/再生装置200内にあるデータ記録/再生部220との間でデータを分散させて記録/再生を行うことにより、転送レートの高速化に対応した記録/再生レートの高速化を可能にしている。
【0033】
ここで、図5を参照して、図3に示したように接続された主データ記録/再生装置100と拡張データ記録/再生装置200を用いてデータの記録/再生を行う際AVサーバの動作について説明する。図5(a)は、タイムスロットの内容を示している,図5(b),(c)は、主データ記録/再生装置100中のデータバス125とデータ記録/再生部120の状態の変化の一例を示したものである。なお、図5(b)において、データバス(1)は、主データ記録/再生装置100中のデータバス125を表している。また、図5(c)において、アレイ(1)は、主データ記録/再生装置100中のデータ記録/再生部120を表している。また、図5(d),(e)は、拡張データ記録/再生装置200中のデータバス225とデータ記録/再生部220の状態の変化の一例を示したものである,なお、図5(d)において、データバス(2)は、拡張データ記録/再生装置200中のデータバス225を表している,また、図5(e)において、アレイ(2)は、拡張データ記録/再生装置200中のデータ記録/再生部220を表している。
【0034】
図5(b),(d)において、C1〜C4は、それぞれ主データ記録/再生装置100中のコントロール部124から、主データ記録/再生装置100中のデータ入力部121及びデータ出力部122と、主データ記録/再生装置100及び拡張データ記録/再生装置200のデータ記録/再生部220に送る制御コマンド情報を表している。図5(b),(c)において、W1−1は、主データ記録/再生装置100中のデータ入力部121から主データ記録/再生装置100中のデータ記録/再生部120へ転送する記録データを表している。また、R1−1〜R3−1は、それぞれ主データ記録/再生装置100中のデータ記録/再生部120から主データ記録/再生装置100中の各データ出力部122へ転送する再生データを表している,図5(d),(e)において、W1−2は、主データ記録/再生装置100中のデータ入力部121から拡張データ記録/再生装置100中のデータ記録/再生部220へ転送する記録データを表している。R1−2〜R3−2は、それぞれ拡張データ記録/再生装置200中のデータ記録/再生部220から主データ記録/再生装置100中の各データ出力部122ヘ転送する再生データを表している。
【0035】
図5に示したように、タイムスロットTS1内で、主データ記録/再生装置100におけるデータW1−1の転送と拡張データ記録/再生装置200におけるデータW1−2の転送とが行われる。同様に、タイムスロットTS2内で、主データ記録/再生装置100におけるデータR1−1の転送と拡張データ記録/再生装置200におけるデータR1−2の転送とが行われ、タイムスロットTS3内で、主データ記録/再生装置100におけるデータR2−1の転送と拡張データ記録/再生装置200におけるデータR2−2の転送とが行われ、タイムスロットTS4内で、主データ記録/再生装置100におけるデータR3−1の転送と拡張データ記録/再生装置200におけるデータR3−2の転送とが行われる。
【0036】
このデータ記録/再生システムにおいて、主データ記録/再生装置100のコントロール部124は、上記拡張データ記録/再生装置200との間で上記高速インターフェース部123,223を介して全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うことにより動作状態を確定し、主データ記録/再生装置100中のデータ入力部121に入力されたデータW1−1,W1−2を主データ記録/再生装置100中のデータ記録/再生部120と拡張データ記録/再生装置200中のデータ記録/再生部220とに分散して記録し、また、主データ記録/再生装置100中のデータ記録/再生部120と拡張データ記録/再生装置200中のデータ記録/再生部220とに分散して記録されたデータR1−1,R1−2、R2−1,R2−2、R3−1,R3−2をそれぞれ単一化して主データ記録/再生装置100中のデータ出力部122より出力する制御を行う。
【0037】
すなわち、主データ記録/再生装置100のコントロール部124は、制御ポート(9PinControl) から記録の指示があれば、ファイルシステムが必要な記録エリアを確保し、それに従い、データ入力部121のエンコーダ133により生成した圧縮データを記録データとして主データ記録/再生装置100中のデータ記録/再生部120や拡張データ記録/再生装置200中のデータ記録/再生部220により記録する。また、上記コントロール部124は、制御ポート(9PinControl) から再生の指示があれば、ファイルシステムが再生すべきデータの記録エリアを検索して、必要なデータを再生してデータ出力部122A〜122Cよりデコードして出力する。
【0038】
主データ記録/再生装置100のコントロール部124は、ファイルシステムが拡張データ記録/再生装置200にアクセスする必要が生じたときに、主データ記録/再生装置100に必要な他の制御コマンド情報とともに、拡張データ記録/再生装置200にアクセスするための制御コマンド情報を作成する。主データ記録/再生装置100のコントロール部124による拡張データ記録/再生装置200との制御コマンド情報の授受は、拡張データ記録/再生装置200へのアクセスのあった次のタイムスロットでステータスを受け取る必要があり、処理が複雑になるのを防止するため及び接続の確認のために、ハードディスクへのアクセスの必要の有無に関わらず行うようにしているが、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うので、それらの通信に要する時間が短縮される。
【0039】
ここで、このデータ記録/再生システムにおいて全2重通信により行われる制御コマンド情報とステータス情報の授受の様子を図6に示す。
【0040】
すなわち、このデータ記録/再生システムにおいて、主データ記録/再生装置100のコントロール部124は、1フレームを複数のタイムスロットに分割し、1フレームの範囲内で各拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cに順次タイムスロットを割り当てて、タイムスロットの開始時にデータ記録/再生部120、データ入力部121及びデータ出力部122A〜122Cに制御コマンド情報DCCを送り、上記データ記録/再生部120、データ入力部121及びデータ出力部122A〜122Cからのステータス情報DSDを受信して、拡張データ記録/再生装置200にアクセスするための制御コマンド情報DCCを作成する。
【0041】
また、拡張データ記録/再生装置200のコントロール部224は、前のタイムスロットで受けとった制御コマンド情報DCCの実行結果を示すステータス情報DSDをタイムスロットの開始時にデータ記録/再生部220、データ出力部221及びデータ出力部222A〜222Cから受信し、送信すべきステータス情報DSD SENDを作成して高速インターフェース部223に渡す。
【0042】
そして、上記主データ記録/再生装置100と拡張データ記録/再生装置200との間のタイムスロット先頭の全2重通信では、高速インターフェース部123,223を介して、上記主データ記録/再生装置100から拡張データ記録/再生装置200に制御コマンド情報DCCが送られるとともに、上記拡張データ記録/再生装置200からステータス情報DSD SENDが主データ記録/再生装置100に返される。
【0043】
なお、拡張データ記録/再生装置200から主データ記録/再生装置100に返されるステータス情報DSD SENDの作成が間に合わなかった場合には、拡張データ記録/再生装置200の高速インターフェース部223は、ステータス情報DSD SENDの代わりにFC_ACKを拡張データ記録/再生装置200から主データ記録/再生装置100に返しておき、送信すべきステータス情報DSD SENDがコントロール部224から渡された時点でステータス情報DSD SENDを主データ記録/再生装置100に返す。
【0044】
このようにタイムスロット先頭の全2重通信により制御コマンド情報DCCとステータス情報DSDの授受を行った主データ記録/再生装置100と拡張データ記録/再生装置200は、主データ記録/再生装置100側でのコントロール部124による高速インターフェース部123からのステータス情報DSDの読み込み処理と、拡張データ記録/再生装置200でのコントロール部224による高速インターフェース部223からの制御コマンドCmdの読み込み処理とを並行して行うことができる。
【0045】
なお、このデータ記録/再生システムでは、主データ記録/再生装置100に3台の拡張データ記録/再生装置200A,200B,200Cをファイバーチャンネル接続したが、ファイバーチャンネルインタフェース148,248に代えてIEEE(Institute of Electrical Engineers)1394バスインターフェースを用いるようにして、拡張データ記録/再生装置200A,200B,200CをIEEE1394バスを介して相互に接続するようにしても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、外部より入力されたデータを記録するとともに、記録されているデータを再生して外部に出力するための主データ記録/再生装置と、この主データ記録/再生装置に接続された少なくとも1つの拡張データ記録/再生装置とからなるデータ記録/再生システムにおいて、上記主データ記録/再生装置は、上記拡張データ記録/再生装置との間で、インターフェース部を介して全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行い、上記インターフェース部を介して全2重通信により、1フレームを複数のタイムスロットに分割し、1フレームの範囲内で各拡張データ記録/再生装置に順次タイムスロットを割り当てて、タイムスロットの開始時に制御コマンド情報を送り、ステータス情報を受信して拡張データ記録/再生装置にアクセスするための制御コマンド情報を作成し、制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うことにより動作状態を確定し、上記主データ記録/再生部と拡張データ記録/再生部により、上記データ入出力部を介して入力されたデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して、再生したデータを単一化して上記データ入出力部を介して出力し、上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置との間で、インターフェース部を介して、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行い、割り当てられた前のタイムスロットで上記インターフェース部を介して受けとった制御コマンド情報の実行結果を示すステータス情報に基づいて、送信すべきステータス情報を制御部により作成して上記インターフェース部に渡し、拡張記録/再生部により、上記インターフェース部を介して入力されるデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して上記インターフェース部を介して出力し、上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置に返すステータス情報の作成が間に合わなかった場合には、上記ステータス情報の代わりに確認応答を上記主データ記録/再生装置に返しておき、送信すべきステータス情報が該拡張データ記録/再生装置の制御部から渡された時点でステータス情報を上記主データ記録/再生装置に返すので、制御コマンド情報とステータス情報の授受を全2重通信により行い、それらの通信に要する時間を短縮することができ、しかも制御コマンド情報に応じた処理とステータス情報に応じた処理を並行して行うことができ、これにより主データ記録/再生装置と接続可能な拡張用の記録/再生装置の台数を増やし、拡張可能な記憶容量を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデータ記録/再生システムの構成を示すブロック図である。
【図2】上記データ記録/再生システムにおける主データ記録/再生装置の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図3】上記主データ記録/再生装置に1台の拡張データ記録/再生装置を接続した状態を示すブロック図である。
【図4】主データ記録/再生装置におけるデータ転送の制御について説明するため図である。
【図5】上記主データ記録/再生装置に1台の拡張データ記録/再生装置を接続した状態でのデータの記録/再生動作を説明するための説明図である。
【図6】上記データ記録/再生システムにおいて全2重通信により行われる制御コマンド情報とステータス情報の授受の様子を示す図である。
【符号の説明】
100 主データ記録/再生装置、120 データ記録/再生部、121 データ入力部、122A〜122C データ出力部、123 高速インタフェース部、124 コントロール部、125 データバス、200,200A,200B,200C 拡張データ記録/再生装置、220 データ記録/再生部、223 高速インタフェース部、224 コントロール部、225 データバス
Claims (4)
- 外部より入力されたデータを記録するとともに、記録されているデータを再生して外部に出力するための主データ記録/再生装置と、この主データ記録/再生装置に接続された少なくとも1つの拡張データ記録/再生装置とからなるデータ記録/再生システムであって、
上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置との間で、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行うためのインターフェース部と、割り当てられた前のタイムスロットで上記インターフェース部を介して受けとった制御コマンド情報の実行結果を示すステータス情報に基づいて、送信すべきステータス情報を作成して上記インターフェース部に渡す制御部と、上記インターフェース部を介して入力されるデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して上記インターフェース部を介して出力する拡張記録/再生部とを備え、
上記主データ記録/再生装置は、データの入出力を行うデータ入出力部と、上記データ入出力部を介して入力されたデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体を介して記録/再生する主記録/再生部と、上記拡張データ記録/再生装置との間で、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行うためのインターフェース部と、上記拡張データ記録/再生装置との間で上記インターフェース部を介して全2重通信により、1フレームを複数のタイムスロットに分割し、1フレームの範囲内で各拡張データ記録/再生装置に順次タイムスロットを割り当てて、タイムスロットの開始時に制御コマンド情報を送り、ステータス情報を受信して拡張データ記録/再生装置にアクセスするための制御コマンド情報を作成し、制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うことにより動作状態を確定し、上記主データ記録/再生部と拡張データ記録/再生部により、上記データ入出力部を介して入力されたデータを複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して、再生したデータを単一化して上記データ入出力部を介して出力する制御を行う制御部を備え、
上記拡張データ記録/再生装置のインターフェース部は、上記主データ記録/再生装置に返すステータス情報の作成が間に合わなかった場合には、上記ステータス情報の代わりに確認応答を上記主データ記録/再生装置に返しておき、送信すべきステータス情報が該拡張データ記録/再生装置の制御部から渡された時点でステータス情報を上記主データ記録/再生装置に返す
ことを特徴とするデータ記録/再生システム。 - 上記インターフェース部は、上記主データ記録/再生装置と上記拡張データ記録/再生装置をファイバーチャンネル接続することを特徴とする請求項1記載のデータ記録/再生システム。
- 上記インターフェース部は、上記主データ記録/再生装置と上記拡張データ記録/再生装置をIEEE(Institute of Electrical Engineers)1394バスを介して相互に接続することを特徴とする請求項1記載のデータ記録/再生システム。
- 外部より入力されたデータを記録するとともに、記録されているデータを再生して外部に出力するための主データ記録/再生装置と、この主データ記録/再生装置に接続された少なくとも1つの拡張データ記録/再生装置とからなるデータ記録/再生システムにおけるデータ記録/再生方法であって、
上記主データ記録/再生装置は、上記拡張データ記録/再生装置との間で、インターフェース部を介して全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行い、上記インターフェース部を介して全2重通信により、1フレームを複数のタイムスロットに分割し、1フレームの範囲内で各拡張データ記録/再生装置に順次タイムスロットを割り当てて、タイムスロットの開始時に制御コマンド情報を送り、ステータス情報を受信して拡張データ記録/再生装置にアクセスするための制御コマンド情報を作成し、制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うことにより動作状態を確定し、上記主データ記録/再生部と拡張データ記録/再生部により、上記データ入出力部を介して入力されたデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して、再生したデータを単一化して上記データ入出力部を介して出力し、
上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置との間で、インターフェース部を介して、全2重通信により制御コマンド情報とステータス情報の授受を行うとともに、データの授受を行い、割り当てられた前のタイムスロットで上記インターフェース部を介して受けとった制御コマンド情報の実行結果を示すステータス情報に基づいて、送信すべきステータス情報を制御部により作成して上記インターフェース部に渡し、拡張記録/再生部により、上記インターフェース部を介して入力されるデータをそれぞれランダムアクセス可能な複数の記録媒体に分配して記録し、上記複数の記録媒体に分配して記録されたデータを再生して上記インターフェース部を介して出力し、
上記拡張データ記録/再生装置は、上記主データ記録/再生装置に返すステータス情報の作成が間に合わなかった場合には、上記ステータス情報の代わりに確認応答を上記主データ記録/再生装置に返しておき、送信すべきステータス情報が該拡張データ記録/再生装置の制御部から渡された時点でステータス情報を上記主データ記録/再生装置に返す
ことを特徴とするデータ記録/再生方法。
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