JP2004355707A - 記録再生方法および磁気ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続した単一の大きなデータを磁気ディスクへリード・ライトするHDDなどのような磁気ディスク装置において、この磁気ディスク装置に搭載されるバッファメモリの容量を削減でき、また基板の回路規模のコンパクト化とコストの削減が可能なインターリーブ方式による記録再生技術を提供する。
【解決手段】データの記録再生方法であって、磁気ディスクにデータを書込む際は、ホストコンピュータから転送されるストリームデータのビットレート、磁気ディスクのトラック空き容量及びデータ転送速度の条件に基づいて、磁気ディスクからデータを読出すタイミングをホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させるように、ストリーム入力データ23をセクタ単位で間隔を空けて並び替え、このセクタ単位で間隔を空けて並び替えたトラック書込みデータ24を磁気ディスクにインターリーブ方式で書込む。
【選択図】 図3
【解決手段】データの記録再生方法であって、磁気ディスクにデータを書込む際は、ホストコンピュータから転送されるストリームデータのビットレート、磁気ディスクのトラック空き容量及びデータ転送速度の条件に基づいて、磁気ディスクからデータを読出すタイミングをホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させるように、ストリーム入力データ23をセクタ単位で間隔を空けて並び替え、このセクタ単位で間隔を空けて並び替えたトラック書込みデータ24を磁気ディスクにインターリーブ方式で書込む。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターリーブ方式による記録再生技術に関し、特にバッファメモリを搭載した磁気ディスク装置において、連続した単一の大きなデータを磁気ディスクへリード・ライトするHDD(Hard Disk Drive:ハードディスク装置)などのような磁気ディスク装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者が検討したところによれば、例えばバッファメモリを搭載した磁気ディスク装置では、ホストコンピュータからリードコマンドを受信すると、要求されたデータがバッファメモリ内に存在するか(ヒット)、しないか(ミス)を調べ、ヒットした場合にはバッファメモリにアクセスし、ミスした場合には磁気ヘッドを磁気ディスクの目標トラックにシークさせ、シーク終了後、目標セクタが来るまで磁気ディスクの回転待ちをし、目標セクタに来たら磁気ディスクからデータをリードする。
【0003】
また、データをライトする場合には、ホストコンピュータから転送されたデータを一旦、バッファメモリに保存し、磁気ヘッドを磁気ディスクの目標トラックにシークさせ、シーク終了後、目標セクタが来るまで磁気ディスクの回転待ちをし、目標セクタに来たら磁気ディスクへデータをライトする。
【0004】
この様に、従来の磁気ディスク装置では、リード・ライト共に容量の大きなバッファメモリを必要とする。この方式での磁気ディスク装置のリード・ライトでは、ランダムなセクタにデータを書込み・読出しする場合や、ホストコンピュータとのインターフェースのデータ転送速度と磁気ディスクへのリード・ライト速度に差がある場合にバッファメモリが活用され、有効である。しかし、その反面、大容量のバッファメモリの実装が必要なため、基板への実装スペース、及びバッファメモリのコストがかかる。
【0005】
以上のように、従来の磁気ディスク装置は、様々なフォーマットのデータに対応するため、大きなバッファメモリを搭載し、前記と同様な流れでデータをインターリーブすることなく書込み・読み出しするため、本発明で対象とする音楽や動画などの連続した大きなストリームデータを転送する場合にも、当然であるが、大容量のバッファメモリを経由し、磁気ディスクに連続した単一データとしてリード・ライトを行っている。
【0006】
なお、このような磁気ディスク装置に関する技術としては、たとえば特許文献1、特許文献2に記載される技術などが挙げられる。特許文献1には、磁気ディスク装置にインターリーブ記録するインターリーブ書込みデータ処理手段と、インターリーブ記録されたデータを読出しするインターリーブ読出しデータ処理手段を有する磁気ディスク装置が開示されている。また、特許文献2には、光ディスクドライブ及びホスト間のデータ転送を最適に行うようにすることで、ホストに無関係に光ディスクドライブ自身で最も速いデータ転送を実現できるようにするために、セクタ単位でデータをリード・ライトするディスクドライブ装置が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−166299号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平7−129326号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような磁気ディスク装置の技術においては、近年、HDDの小型化は益々進んできている。それに伴い、HDD基板の実装面積もHDDの小型化に比例して小さくなるため、必然的に、基板上の実装部品の小型化が必要となる。また、小型化によって高度な開発技術、及び高価な部品が必要となり、開発コストも高くなるため、実装部品のコスト削減が切望されている。
【0010】
さらに、前述した従来の磁気ディスク装置は、様々な用途に適用できるように、大容量なバッファメモリを必要としていた。また、磁気ディスクにインターリーブすることなく連続してデータを書込み・読出ししているため、音楽や動画などの大容量かつ連続するストリームデータを記録・再生する場合にも、磁気ディスクから書込み・読取りするデータの磁気ディスク回転待ちを緩衝するため、比較的、大容量なバッファを必要とするという課題があった。
【0011】
また、前記特許文献1の技術は、ディスク容量を有効に活用し、かつ圧縮・伸長処理によるアクセス遅延を緩和するものであり、さらにインターリーブの方式が本発明とは異なっている。すなわち、特許文献1では、データをセクタ単位で間隔を空けて並び替えるような処理は行っていない。さらに、前記特許文献2は、ディスクドライブの性能向上を実現するものであり、本発明のような、ホストコンピュータ側でのストリームデータ再生の最適化を行うことによってバッファ容量を削減する技術ではない。
【0012】
そこで、本発明では、連続した単一の大きなデータを磁気ディスクへリード・ライトするHDDなどのような磁気ディスク装置において、この磁気ディスク装置に搭載されるバッファメモリの容量を削減することが可能なインターリーブ方式による記録再生技術を提供することを目的とするものである。
【0013】
また、本発明の他の目的は、バッファメモリを磁気ディスク装置の制御回路上のICと統合することによって、基板の回路規模のコンパクト化とコストの削減を可能とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ホストコンピュータと、磁気ディスクを備えた磁気ディスク装置との間で転送されるデータの記録再生方法に適用され、以下のような特徴を有するものである。
【0015】
(1)磁気ディスクにデータを書込む際は、ホストコンピュータから転送されるストリームデータのビットレート、磁気ディスクのトラック空き容量、及び磁気ディスクのデータ転送速度の条件に基づいて、磁気ディスクからデータを読出すタイミングをホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させるように、ストリームデータをセクタ単位で間隔を空けて並び替え、このセクタ単位で間隔を空けて並び替えたデータを磁気ディスクにインターリーブ方式で書込むものである。
【0016】
(2)磁気ディスクからデータを読出す際は、磁気ディスクからデータを読出すタイミングをホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ方式で読出すものである。
【0017】
また、本発明は、情報を記憶する磁気ディスクと、この磁気ディスクに情報をリード・ライトするための記録・再生用変換素子を備えた磁気ヘッドと、この磁気ヘッドをリード・ライト位置に移動させるための駆動装置と、ホストコンピュータからのコマンドにより磁気ディスク及び磁気ヘッドのリード・ライト制御を行うディスク制御部と、リード・ライトデータを一時的に格納するバッファメモリとから構成される磁気ディスク装置に適用され、以下のような特徴を有するものである。
【0018】
(3)ディスク制御部は、前記(1),(2)のように、インターリーブ方式で書込み、インターリーブ方式で読出す機能を有するものである。すなわち、ホストコンピュータから要求されたリード・ライトデータを磁気ディスクに転送する際に、音楽や動画などのストリームデータのビットレートに合わせてインターリーブ処理をする機能をディスク制御部に付加し、ストリームデータのビットレートと磁気ディスクにライトするタイミングを同期させるものである。
【0019】
(4)バッファメモリは、2セクタ分の容量を持つものである。
【0020】
(5)バッファメモリは、ディスク制御部の論理ICと同一プロセスで作製可能なSRAMで構成して、ディスク制御部の論理ICと統合するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
まず、図1〜図3により、本発明の一実施の形態の磁気ディスク装置及びホストコンピュータの構成および動作の一例を説明する。それぞれ、図1は本実施の形態の磁気ディスク装置及びホストコンピュータのブロック図、図2はインターリーブ書込みの概念図、図3はストリーム入力データからトラック書込みデータへ変換する工程の説明図を示す。
【0023】
本実施の形態の磁気ディスク装置6は、HDDなどのような磁気ディスク装置とされ、図1に示すように、情報を記憶する記録媒体である磁気ディスク12と、この磁気ディスク12に情報をリード・ライトするための記録・再生用変換素子を備えた磁気ヘッド13と、この磁気ヘッド13をリード・ライト位置に移動させるための磁気ヘッド駆動装置14と、ホストコンピュータ1からのコマンドにより磁気ディスク12及び磁気ヘッド13のリード・ライト制御を行うと共に、インターリーブ方式で書込み・読出し処理を行うインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11と、リード・ライトデータを一時的に格納するバッファメモリ10と、このバッファメモリ10への格納を制御するバッファ制御部9と、ホストコンピュータ1とのI/Oコントローラ8などから構成される。
【0024】
この磁気ディスク装置6の構成の内、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11、バッファメモリ10、バッファ制御部9、I/Oコントローラ8は、ハードディスクコントローラ7に含まれる。このハードディスクコントローラ7は、基板上に1つまたは複数のICが実装されて構成され、この1つまたは複数のIC内にはインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11、バッファメモリ10、バッファ制御部9、I/Oコントローラ8が形成されている。特に、バッファメモリ10は、従来、DRAMであったものが、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11などの論理ICと同一プロセスで作製できるSRAMで構成され、ハードディスクコントローラ7上のICと統合されている。
【0025】
本実施の形態の磁気ディスク装置6を記録装置とするホストコンピュータ1は、磁気ディスク装置6にI/Oコントローラ8を通じて接続され、記録再生を制御するCPU2と、リード・ライトデータを一時的に格納するバッファメモリ3と、マイクロプログラムを格納するROM4と、磁気ディスク装置6との入出力I/F5などから構成される。このホストコンピュータ1内のCPU2、バッファメモリ3、ROM4、及び入出力I/F5は、相互にデータ転送可能なバスを通じて接続されている。このホストコンピュータ1に対して、磁気ディスク装置6に書込むための音楽や動画などの大容量かつ連続するストリームデータが外部から入力される。
【0026】
本実施の形態のようなインターリーブ方式の書込み・読出しを行う磁気ディスク装置6においては、磁気ディスク12にデータを書込む際、通常、ストリームデータのビットレートと磁気ディスク12のデータ転送速度を考慮し、図2の概念図に示すように、ストリームデータ21を磁気ディスク12に書込む場合には、磁気ディスク12に書込むデータ22として間隔を空けてセクタ単位で書込みを行う。
【0027】
一例として、磁気ディスク12に書込むセクタの間隔は、ホストコンピュータ1から転送されたストリームデータ21のビットレートが8Mbps、磁気ディスク12のデータ転送速度が48MB/sとすると、48×8Mbps/8Mbps=48セクタ毎に書込みを行う。図2の例では、ストリームデータ21のセクタ0は磁気ディスク12に書込むデータ22の0セクタ目に、セクタ1は48セクタ目に、同様にセクタ2はさらに48セクタの間隔をおいた96セクタ目に、・・・、というように、48セクタ毎に間隔をおいて書込む。
【0028】
このようにインターリーブ書込みを行うことにより、ストリームデータの再生のため、ホストコンピュータ1から磁気ディスク装置6にリード要求があった場合には、ホストコンピュータ1で再生を行うストリームデータのビットレートと磁気ディスク12の回転が同期しているため、磁気ディスク12から読み出したデータをホストコンピュータ1に順次転送するだけでよいため、大きなデータをキャッシュする必要がないので、磁気ディスク装置6のバッファメモリ10の容量が少なくて済む。
【0029】
続いて、インターリーブ書込みの原理について、具体的に説明する。磁気ディスク装置6のバッファメモリ10を2セクタとすると、ホストコンピュータ1から送られて来たデータを一旦、磁気ディスク装置6のバッファメモリ10に2セクタ分保存し、磁気ヘッド13が目標セクタに来たら1セクタ分書込み、空いたバッファメモリ10の1セクタ分のデータをホストコンピュータ1から転送する。以降、1セクタ分毎のデータの保存、書込み処理を繰り返す。
【0030】
ここで、書込み時に、例えば前述の一例のように、48セクタ毎にシーケンシャルライトを行うと、書込み速度は1/48となり、パフォーマンスが著しく落ちる。そのため、本実施の形態においては、さらに図3に具体例を示すように、ホストコンピュータ1が転送するデータのセクタ順番を、磁気ディスク12に書込む順番に変換して磁気ディスク装置6に対して転送する。
【0031】
このセクタ順番を変更する前のデータ順番は、ホストコンピュータ1に入力されるデータ順番であるため、ストリーム入力データ23と呼ぶことにする。このストリーム入力データ23は、ストリーム再生時のデータ順番でもある。また、磁気ディスク12に書込むためにセクタ順番を並び替えたデータ順番は、磁気ディスク12のトラックに書込む順番であるため、トラック書込みデータ24と呼ぶことにする。
【0032】
図3の例では、セクタ0、セクタ1、セクタ2、・・・、セクタ98、セクタ99のように順に並ぶ100セクタ分のストリーム入力データ23に対して、セクタ順番を並び替えたトラック書込みデータ24は、0セクタ目にセクタ0、1セクタ目にセクタ91、2セクタ目にセクタ81、・・・、8セクタ目にセクタ21、9セクタ目にセクタ11のように順番を並び替え、さらに10セクタ目のセクタ1以降も同様にセクタの順番を並び替えると、90セクタ目はセクタ9、91セクタ目はセクタ90、92セクタ目はセクタ80、・・・、98セクタ目はセクタ20、99セクタ目はセクタ10となる。
【0033】
すなわち、このセクタ順番の並び替えは、ストリーム入力データ23のビットレート、磁気ディスク12のトラック空き容量、磁気ディスク12のデータ転送速度に基づいて、磁気ディスク12からデータを読出す際に、磁気ディスク12からデータを読出すタイミングをホストコンピュータ1上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ読出しが可能となるように、ストリーム入力データ23をセクタ単位で間隔を空けて並び替えている。
【0034】
次に、図4により、ホストコンピュータが磁気ディスク装置にライト要求を発行してから、ホストコンピュータが磁気ディスク装置へデータ転送を始めるまでの流れの一例を説明する。図4はホストコンピュータからの書込み要求からトラック書込みデータ転送までの流れの説明図を示す。
【0035】
まず、ホストコンピュータ1からインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11へデータ書込み要求を送信する(ステップS101)。すると、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11では、磁気ディスク12のトラック空き容量及び磁気ディスク12のデータ転送速度を確認し(ステップS102)、ホストコンピュータ1にトラック空き容量とデータ転送速度を送信する(ステップS103)。
【0036】
さらに、ホストコンピュータ1では、受信したトラック空き容量とデータ転送速度からインターリーブ書込み時のセクタ間隔を割り出し、その情報をインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11へ送信すると共に、トラック書込みデータの転送を開始する(ステップS104)。
【0037】
次に、図5により、前記図4に示した処理も含み、ホストコンピュータに入力されたストリーム入力データからトラック書込みデータに変換し、磁気ディスクに書込むまでの流れの一例を説明する。図5はストリーム入力データを変換して磁気ディスクにトラック書込みデータを書込むまでの流れのフロー図を示す。
【0038】
ストリーム入力データ23からトラック書込みデータ24に変換するためには、書込み時にホストコンピュータ1側にバッファメモリを必要とするが、このホストコンピュータ1のバッファメモリは、ホストコンピュータ1側でストリームデータ再生時に使用するバッファメモリ3を転用するため、新たにバッファメモリを追加する必要はない。但し、ホストコンピュータ1のバッファメモリ3を使用するため、ホストコンピュータ1側に磁気ディスク装置6を使用のための専用のマイクロプログラムをROM4に組み込む必要がある。
【0039】
まず、ホストコンピュータ1に対して、音楽や動画などの大容量かつ連続するストリームデータが外部から入力されると(ステップS201)、ホストコンピュータ1では、このストリーム入力データ23から磁気ディスク12に書込むトラック書込みデータ24を一旦、ホストコンピュータ1側のバッファメモリ3に格納する(ステップS202)。
【0040】
続いて、前述した、ステップS101のホストコンピュータ1からのデータ書込み要求の送信、ステップS102の磁気ディスク12のトラック空き容量及びデータ転送速度の確認、ステップS103のホストコンピュータ1へのトラック空き容量とデータ転送速度の送信を経て、ホストコンピュータ1が磁気ディスク12のトラック空き領域を確認し、書込み時のセクタ間隔を計算する(ステップS203)。
【0041】
さらに、前述した、ステップS104のセクタ間隔の情報のインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11への送信を経て、磁気ディスク12のトラック空き領域にインターリーブ書込みできるように、磁気ディスク12に書込む順番通りに、ホストコンピュータ1のバッファメモリ3からセクタ単位で読出し、順次、磁気ディスク装置6のバッファメモリ10へ転送する(ステップS204)。
【0042】
この際に、磁気ディスク12に書込む順番通りにセクタ単位で読出すため、ホストコンピュータ1において、ストリーム入力データ23のビットレート、磁気ディスク12のトラック空き容量とデータ転送速度に基づいて、磁気ディスク12からデータを読出すタイミングをホストコンピュータ1上のデータ再生タイミングに同期させるように、ストリーム入力データ23をセクタ単位で間隔を空けて並び替えている。
【0043】
なお、この磁気ディスク12に書込む際のデータ並び替えに関する遅延時間は、磁気ディスク12のトラック容量・データ転送速度の確認、インターリーブ書込み時のセクタ間隔の送信の時間だけであるため、大きな問題とはならない。
【0044】
そして、磁気ディスク装置6のインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11は、ホストコンピュータ1からバッファメモリ10に転送されて来たデータを、インターリーブ書込みセクタ間隔通りに磁気ディスク12に書込む(ステップS205)。
【0045】
また、磁気ディスク12にインターリーブ書込みセクタ間隔通りに書込んだデータを読出す際は、磁気ディスク12からデータを読出すタイミングをホストコンピュータ1上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ読出しが可能となる。
【0046】
従って、本実施の形態によれば、連続したデータの書込み・読出しに特化した磁気ディスク装置6において、磁気ディスク12にデータを書込む際に、ホストコンピュータ1から磁気ディスク装置6に対するデータ要求タイミングと、磁気ディスク12から読出すデータのタイミングが同期するように、セクタ単位で間隔を空けて並び替えたデータをインターリーブ方式で書込みを行うことにより、バッファメモリ10のサイズを大幅に削減することができる。
【0047】
例えば、従来のHDDでは、パフォーマンスを維持するために最低でも1トラック分のバッファメモリを必要とする。現在のHDDは、1トラック=約500kBytesであり、さらにランダムアクセス時の性能向上のため、通常、2MBytes以上のバッファメモリを搭載している。一方、本実施の形態の方式を用いれば、バッファメモリ10は最小で2セクタ=1kBytesだけであり、従来のHDDと比較して2000分の1以下にすることができる。
【0048】
また、従来、DRAMであったバッファメモリを、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11などの通常の論理ICと同一プロセスで作製できるSRAMで構成して、ハードディスクコントローラ7上のICと統合することにより、バッファメモリであるDRAMチップの削除、DRAMとの配線、ICピン数の削減などによって実装面積を縮小化できる。これにより、基板の回路規模のコンパクト化とコストの削減を実現することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、連続した単一の大きなデータを磁気ディスクへリード・ライトするHDDなどのような磁気ディスク装置において、この磁気ディスク装置に搭載されるバッファメモリの容量を削減することができるインターリーブ方式による記録再生技術を提供することが可能となる。
【0050】
また、本発明によれば、バッファメモリを磁気ディスク装置の制御回路上のICと統合することによって、基板の回路規模のコンパクト化とコストの削減を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の磁気ディスク装置及びホストコンピュータを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態において、インターリーブ書込みを示す概念図である。
【図3】本発明の一実施の形態において、ストリーム入力データからトラック書込みデータへ変換する工程を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態において、ホストコンピュータからの書込み要求からトラック書込みデータ転送までの流れを示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態において、ストリーム入力データを変換して磁気ディスクにトラック書込みデータを書込むまでの流れを示すフロー図である。
【符号の説明】
1…ホストコンピュータ、2…CPU、3…バッファメモリ、4…ROM、5…入出力I/F、6…磁気ディスク装置、7…ハードディスクコントローラ、8…I/Oコントローラ、9…バッファ制御部、10…バッファメモリ、11…インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部、12…磁気ディスク、13…磁気ヘッド、14…磁気ヘッド駆動装置、21…ストリームデータ、22…磁気ディスクに書込むデータ、23…ストリーム入力データ、24…トラック書込みデータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターリーブ方式による記録再生技術に関し、特にバッファメモリを搭載した磁気ディスク装置において、連続した単一の大きなデータを磁気ディスクへリード・ライトするHDD(Hard Disk Drive:ハードディスク装置)などのような磁気ディスク装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者が検討したところによれば、例えばバッファメモリを搭載した磁気ディスク装置では、ホストコンピュータからリードコマンドを受信すると、要求されたデータがバッファメモリ内に存在するか(ヒット)、しないか(ミス)を調べ、ヒットした場合にはバッファメモリにアクセスし、ミスした場合には磁気ヘッドを磁気ディスクの目標トラックにシークさせ、シーク終了後、目標セクタが来るまで磁気ディスクの回転待ちをし、目標セクタに来たら磁気ディスクからデータをリードする。
【0003】
また、データをライトする場合には、ホストコンピュータから転送されたデータを一旦、バッファメモリに保存し、磁気ヘッドを磁気ディスクの目標トラックにシークさせ、シーク終了後、目標セクタが来るまで磁気ディスクの回転待ちをし、目標セクタに来たら磁気ディスクへデータをライトする。
【0004】
この様に、従来の磁気ディスク装置では、リード・ライト共に容量の大きなバッファメモリを必要とする。この方式での磁気ディスク装置のリード・ライトでは、ランダムなセクタにデータを書込み・読出しする場合や、ホストコンピュータとのインターフェースのデータ転送速度と磁気ディスクへのリード・ライト速度に差がある場合にバッファメモリが活用され、有効である。しかし、その反面、大容量のバッファメモリの実装が必要なため、基板への実装スペース、及びバッファメモリのコストがかかる。
【0005】
以上のように、従来の磁気ディスク装置は、様々なフォーマットのデータに対応するため、大きなバッファメモリを搭載し、前記と同様な流れでデータをインターリーブすることなく書込み・読み出しするため、本発明で対象とする音楽や動画などの連続した大きなストリームデータを転送する場合にも、当然であるが、大容量のバッファメモリを経由し、磁気ディスクに連続した単一データとしてリード・ライトを行っている。
【0006】
なお、このような磁気ディスク装置に関する技術としては、たとえば特許文献1、特許文献2に記載される技術などが挙げられる。特許文献1には、磁気ディスク装置にインターリーブ記録するインターリーブ書込みデータ処理手段と、インターリーブ記録されたデータを読出しするインターリーブ読出しデータ処理手段を有する磁気ディスク装置が開示されている。また、特許文献2には、光ディスクドライブ及びホスト間のデータ転送を最適に行うようにすることで、ホストに無関係に光ディスクドライブ自身で最も速いデータ転送を実現できるようにするために、セクタ単位でデータをリード・ライトするディスクドライブ装置が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−166299号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平7−129326号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような磁気ディスク装置の技術においては、近年、HDDの小型化は益々進んできている。それに伴い、HDD基板の実装面積もHDDの小型化に比例して小さくなるため、必然的に、基板上の実装部品の小型化が必要となる。また、小型化によって高度な開発技術、及び高価な部品が必要となり、開発コストも高くなるため、実装部品のコスト削減が切望されている。
【0010】
さらに、前述した従来の磁気ディスク装置は、様々な用途に適用できるように、大容量なバッファメモリを必要としていた。また、磁気ディスクにインターリーブすることなく連続してデータを書込み・読出ししているため、音楽や動画などの大容量かつ連続するストリームデータを記録・再生する場合にも、磁気ディスクから書込み・読取りするデータの磁気ディスク回転待ちを緩衝するため、比較的、大容量なバッファを必要とするという課題があった。
【0011】
また、前記特許文献1の技術は、ディスク容量を有効に活用し、かつ圧縮・伸長処理によるアクセス遅延を緩和するものであり、さらにインターリーブの方式が本発明とは異なっている。すなわち、特許文献1では、データをセクタ単位で間隔を空けて並び替えるような処理は行っていない。さらに、前記特許文献2は、ディスクドライブの性能向上を実現するものであり、本発明のような、ホストコンピュータ側でのストリームデータ再生の最適化を行うことによってバッファ容量を削減する技術ではない。
【0012】
そこで、本発明では、連続した単一の大きなデータを磁気ディスクへリード・ライトするHDDなどのような磁気ディスク装置において、この磁気ディスク装置に搭載されるバッファメモリの容量を削減することが可能なインターリーブ方式による記録再生技術を提供することを目的とするものである。
【0013】
また、本発明の他の目的は、バッファメモリを磁気ディスク装置の制御回路上のICと統合することによって、基板の回路規模のコンパクト化とコストの削減を可能とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ホストコンピュータと、磁気ディスクを備えた磁気ディスク装置との間で転送されるデータの記録再生方法に適用され、以下のような特徴を有するものである。
【0015】
(1)磁気ディスクにデータを書込む際は、ホストコンピュータから転送されるストリームデータのビットレート、磁気ディスクのトラック空き容量、及び磁気ディスクのデータ転送速度の条件に基づいて、磁気ディスクからデータを読出すタイミングをホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させるように、ストリームデータをセクタ単位で間隔を空けて並び替え、このセクタ単位で間隔を空けて並び替えたデータを磁気ディスクにインターリーブ方式で書込むものである。
【0016】
(2)磁気ディスクからデータを読出す際は、磁気ディスクからデータを読出すタイミングをホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ方式で読出すものである。
【0017】
また、本発明は、情報を記憶する磁気ディスクと、この磁気ディスクに情報をリード・ライトするための記録・再生用変換素子を備えた磁気ヘッドと、この磁気ヘッドをリード・ライト位置に移動させるための駆動装置と、ホストコンピュータからのコマンドにより磁気ディスク及び磁気ヘッドのリード・ライト制御を行うディスク制御部と、リード・ライトデータを一時的に格納するバッファメモリとから構成される磁気ディスク装置に適用され、以下のような特徴を有するものである。
【0018】
(3)ディスク制御部は、前記(1),(2)のように、インターリーブ方式で書込み、インターリーブ方式で読出す機能を有するものである。すなわち、ホストコンピュータから要求されたリード・ライトデータを磁気ディスクに転送する際に、音楽や動画などのストリームデータのビットレートに合わせてインターリーブ処理をする機能をディスク制御部に付加し、ストリームデータのビットレートと磁気ディスクにライトするタイミングを同期させるものである。
【0019】
(4)バッファメモリは、2セクタ分の容量を持つものである。
【0020】
(5)バッファメモリは、ディスク制御部の論理ICと同一プロセスで作製可能なSRAMで構成して、ディスク制御部の論理ICと統合するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
まず、図1〜図3により、本発明の一実施の形態の磁気ディスク装置及びホストコンピュータの構成および動作の一例を説明する。それぞれ、図1は本実施の形態の磁気ディスク装置及びホストコンピュータのブロック図、図2はインターリーブ書込みの概念図、図3はストリーム入力データからトラック書込みデータへ変換する工程の説明図を示す。
【0023】
本実施の形態の磁気ディスク装置6は、HDDなどのような磁気ディスク装置とされ、図1に示すように、情報を記憶する記録媒体である磁気ディスク12と、この磁気ディスク12に情報をリード・ライトするための記録・再生用変換素子を備えた磁気ヘッド13と、この磁気ヘッド13をリード・ライト位置に移動させるための磁気ヘッド駆動装置14と、ホストコンピュータ1からのコマンドにより磁気ディスク12及び磁気ヘッド13のリード・ライト制御を行うと共に、インターリーブ方式で書込み・読出し処理を行うインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11と、リード・ライトデータを一時的に格納するバッファメモリ10と、このバッファメモリ10への格納を制御するバッファ制御部9と、ホストコンピュータ1とのI/Oコントローラ8などから構成される。
【0024】
この磁気ディスク装置6の構成の内、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11、バッファメモリ10、バッファ制御部9、I/Oコントローラ8は、ハードディスクコントローラ7に含まれる。このハードディスクコントローラ7は、基板上に1つまたは複数のICが実装されて構成され、この1つまたは複数のIC内にはインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11、バッファメモリ10、バッファ制御部9、I/Oコントローラ8が形成されている。特に、バッファメモリ10は、従来、DRAMであったものが、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11などの論理ICと同一プロセスで作製できるSRAMで構成され、ハードディスクコントローラ7上のICと統合されている。
【0025】
本実施の形態の磁気ディスク装置6を記録装置とするホストコンピュータ1は、磁気ディスク装置6にI/Oコントローラ8を通じて接続され、記録再生を制御するCPU2と、リード・ライトデータを一時的に格納するバッファメモリ3と、マイクロプログラムを格納するROM4と、磁気ディスク装置6との入出力I/F5などから構成される。このホストコンピュータ1内のCPU2、バッファメモリ3、ROM4、及び入出力I/F5は、相互にデータ転送可能なバスを通じて接続されている。このホストコンピュータ1に対して、磁気ディスク装置6に書込むための音楽や動画などの大容量かつ連続するストリームデータが外部から入力される。
【0026】
本実施の形態のようなインターリーブ方式の書込み・読出しを行う磁気ディスク装置6においては、磁気ディスク12にデータを書込む際、通常、ストリームデータのビットレートと磁気ディスク12のデータ転送速度を考慮し、図2の概念図に示すように、ストリームデータ21を磁気ディスク12に書込む場合には、磁気ディスク12に書込むデータ22として間隔を空けてセクタ単位で書込みを行う。
【0027】
一例として、磁気ディスク12に書込むセクタの間隔は、ホストコンピュータ1から転送されたストリームデータ21のビットレートが8Mbps、磁気ディスク12のデータ転送速度が48MB/sとすると、48×8Mbps/8Mbps=48セクタ毎に書込みを行う。図2の例では、ストリームデータ21のセクタ0は磁気ディスク12に書込むデータ22の0セクタ目に、セクタ1は48セクタ目に、同様にセクタ2はさらに48セクタの間隔をおいた96セクタ目に、・・・、というように、48セクタ毎に間隔をおいて書込む。
【0028】
このようにインターリーブ書込みを行うことにより、ストリームデータの再生のため、ホストコンピュータ1から磁気ディスク装置6にリード要求があった場合には、ホストコンピュータ1で再生を行うストリームデータのビットレートと磁気ディスク12の回転が同期しているため、磁気ディスク12から読み出したデータをホストコンピュータ1に順次転送するだけでよいため、大きなデータをキャッシュする必要がないので、磁気ディスク装置6のバッファメモリ10の容量が少なくて済む。
【0029】
続いて、インターリーブ書込みの原理について、具体的に説明する。磁気ディスク装置6のバッファメモリ10を2セクタとすると、ホストコンピュータ1から送られて来たデータを一旦、磁気ディスク装置6のバッファメモリ10に2セクタ分保存し、磁気ヘッド13が目標セクタに来たら1セクタ分書込み、空いたバッファメモリ10の1セクタ分のデータをホストコンピュータ1から転送する。以降、1セクタ分毎のデータの保存、書込み処理を繰り返す。
【0030】
ここで、書込み時に、例えば前述の一例のように、48セクタ毎にシーケンシャルライトを行うと、書込み速度は1/48となり、パフォーマンスが著しく落ちる。そのため、本実施の形態においては、さらに図3に具体例を示すように、ホストコンピュータ1が転送するデータのセクタ順番を、磁気ディスク12に書込む順番に変換して磁気ディスク装置6に対して転送する。
【0031】
このセクタ順番を変更する前のデータ順番は、ホストコンピュータ1に入力されるデータ順番であるため、ストリーム入力データ23と呼ぶことにする。このストリーム入力データ23は、ストリーム再生時のデータ順番でもある。また、磁気ディスク12に書込むためにセクタ順番を並び替えたデータ順番は、磁気ディスク12のトラックに書込む順番であるため、トラック書込みデータ24と呼ぶことにする。
【0032】
図3の例では、セクタ0、セクタ1、セクタ2、・・・、セクタ98、セクタ99のように順に並ぶ100セクタ分のストリーム入力データ23に対して、セクタ順番を並び替えたトラック書込みデータ24は、0セクタ目にセクタ0、1セクタ目にセクタ91、2セクタ目にセクタ81、・・・、8セクタ目にセクタ21、9セクタ目にセクタ11のように順番を並び替え、さらに10セクタ目のセクタ1以降も同様にセクタの順番を並び替えると、90セクタ目はセクタ9、91セクタ目はセクタ90、92セクタ目はセクタ80、・・・、98セクタ目はセクタ20、99セクタ目はセクタ10となる。
【0033】
すなわち、このセクタ順番の並び替えは、ストリーム入力データ23のビットレート、磁気ディスク12のトラック空き容量、磁気ディスク12のデータ転送速度に基づいて、磁気ディスク12からデータを読出す際に、磁気ディスク12からデータを読出すタイミングをホストコンピュータ1上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ読出しが可能となるように、ストリーム入力データ23をセクタ単位で間隔を空けて並び替えている。
【0034】
次に、図4により、ホストコンピュータが磁気ディスク装置にライト要求を発行してから、ホストコンピュータが磁気ディスク装置へデータ転送を始めるまでの流れの一例を説明する。図4はホストコンピュータからの書込み要求からトラック書込みデータ転送までの流れの説明図を示す。
【0035】
まず、ホストコンピュータ1からインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11へデータ書込み要求を送信する(ステップS101)。すると、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11では、磁気ディスク12のトラック空き容量及び磁気ディスク12のデータ転送速度を確認し(ステップS102)、ホストコンピュータ1にトラック空き容量とデータ転送速度を送信する(ステップS103)。
【0036】
さらに、ホストコンピュータ1では、受信したトラック空き容量とデータ転送速度からインターリーブ書込み時のセクタ間隔を割り出し、その情報をインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11へ送信すると共に、トラック書込みデータの転送を開始する(ステップS104)。
【0037】
次に、図5により、前記図4に示した処理も含み、ホストコンピュータに入力されたストリーム入力データからトラック書込みデータに変換し、磁気ディスクに書込むまでの流れの一例を説明する。図5はストリーム入力データを変換して磁気ディスクにトラック書込みデータを書込むまでの流れのフロー図を示す。
【0038】
ストリーム入力データ23からトラック書込みデータ24に変換するためには、書込み時にホストコンピュータ1側にバッファメモリを必要とするが、このホストコンピュータ1のバッファメモリは、ホストコンピュータ1側でストリームデータ再生時に使用するバッファメモリ3を転用するため、新たにバッファメモリを追加する必要はない。但し、ホストコンピュータ1のバッファメモリ3を使用するため、ホストコンピュータ1側に磁気ディスク装置6を使用のための専用のマイクロプログラムをROM4に組み込む必要がある。
【0039】
まず、ホストコンピュータ1に対して、音楽や動画などの大容量かつ連続するストリームデータが外部から入力されると(ステップS201)、ホストコンピュータ1では、このストリーム入力データ23から磁気ディスク12に書込むトラック書込みデータ24を一旦、ホストコンピュータ1側のバッファメモリ3に格納する(ステップS202)。
【0040】
続いて、前述した、ステップS101のホストコンピュータ1からのデータ書込み要求の送信、ステップS102の磁気ディスク12のトラック空き容量及びデータ転送速度の確認、ステップS103のホストコンピュータ1へのトラック空き容量とデータ転送速度の送信を経て、ホストコンピュータ1が磁気ディスク12のトラック空き領域を確認し、書込み時のセクタ間隔を計算する(ステップS203)。
【0041】
さらに、前述した、ステップS104のセクタ間隔の情報のインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11への送信を経て、磁気ディスク12のトラック空き領域にインターリーブ書込みできるように、磁気ディスク12に書込む順番通りに、ホストコンピュータ1のバッファメモリ3からセクタ単位で読出し、順次、磁気ディスク装置6のバッファメモリ10へ転送する(ステップS204)。
【0042】
この際に、磁気ディスク12に書込む順番通りにセクタ単位で読出すため、ホストコンピュータ1において、ストリーム入力データ23のビットレート、磁気ディスク12のトラック空き容量とデータ転送速度に基づいて、磁気ディスク12からデータを読出すタイミングをホストコンピュータ1上のデータ再生タイミングに同期させるように、ストリーム入力データ23をセクタ単位で間隔を空けて並び替えている。
【0043】
なお、この磁気ディスク12に書込む際のデータ並び替えに関する遅延時間は、磁気ディスク12のトラック容量・データ転送速度の確認、インターリーブ書込み時のセクタ間隔の送信の時間だけであるため、大きな問題とはならない。
【0044】
そして、磁気ディスク装置6のインターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11は、ホストコンピュータ1からバッファメモリ10に転送されて来たデータを、インターリーブ書込みセクタ間隔通りに磁気ディスク12に書込む(ステップS205)。
【0045】
また、磁気ディスク12にインターリーブ書込みセクタ間隔通りに書込んだデータを読出す際は、磁気ディスク12からデータを読出すタイミングをホストコンピュータ1上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ読出しが可能となる。
【0046】
従って、本実施の形態によれば、連続したデータの書込み・読出しに特化した磁気ディスク装置6において、磁気ディスク12にデータを書込む際に、ホストコンピュータ1から磁気ディスク装置6に対するデータ要求タイミングと、磁気ディスク12から読出すデータのタイミングが同期するように、セクタ単位で間隔を空けて並び替えたデータをインターリーブ方式で書込みを行うことにより、バッファメモリ10のサイズを大幅に削減することができる。
【0047】
例えば、従来のHDDでは、パフォーマンスを維持するために最低でも1トラック分のバッファメモリを必要とする。現在のHDDは、1トラック=約500kBytesであり、さらにランダムアクセス時の性能向上のため、通常、2MBytes以上のバッファメモリを搭載している。一方、本実施の形態の方式を用いれば、バッファメモリ10は最小で2セクタ=1kBytesだけであり、従来のHDDと比較して2000分の1以下にすることができる。
【0048】
また、従来、DRAMであったバッファメモリを、インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部11などの通常の論理ICと同一プロセスで作製できるSRAMで構成して、ハードディスクコントローラ7上のICと統合することにより、バッファメモリであるDRAMチップの削除、DRAMとの配線、ICピン数の削減などによって実装面積を縮小化できる。これにより、基板の回路規模のコンパクト化とコストの削減を実現することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、連続した単一の大きなデータを磁気ディスクへリード・ライトするHDDなどのような磁気ディスク装置において、この磁気ディスク装置に搭載されるバッファメモリの容量を削減することができるインターリーブ方式による記録再生技術を提供することが可能となる。
【0050】
また、本発明によれば、バッファメモリを磁気ディスク装置の制御回路上のICと統合することによって、基板の回路規模のコンパクト化とコストの削減を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の磁気ディスク装置及びホストコンピュータを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態において、インターリーブ書込みを示す概念図である。
【図3】本発明の一実施の形態において、ストリーム入力データからトラック書込みデータへ変換する工程を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態において、ホストコンピュータからの書込み要求からトラック書込みデータ転送までの流れを示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態において、ストリーム入力データを変換して磁気ディスクにトラック書込みデータを書込むまでの流れを示すフロー図である。
【符号の説明】
1…ホストコンピュータ、2…CPU、3…バッファメモリ、4…ROM、5…入出力I/F、6…磁気ディスク装置、7…ハードディスクコントローラ、8…I/Oコントローラ、9…バッファ制御部、10…バッファメモリ、11…インターリーブ書込み・読出しデータ処理機能付ディスク制御部、12…磁気ディスク、13…磁気ヘッド、14…磁気ヘッド駆動装置、21…ストリームデータ、22…磁気ディスクに書込むデータ、23…ストリーム入力データ、24…トラック書込みデータ。
Claims (5)
- ホストコンピュータと、磁気ディスクを備えた磁気ディスク装置との間で転送されるデータの記録再生方法であって、
前記磁気ディスクにデータを書込む際は、
前記ホストコンピュータから転送されるストリームデータのビットレート、前記磁気ディスクのトラック空き容量、及び前記磁気ディスクのデータ転送速度の条件に基づいて、前記磁気ディスクからデータを読出すタイミングを前記ホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させるように、前記ストリームデータをセクタ単位で間隔を空けて並び替え、
前記セクタ単位で間隔を空けて並び替えたデータを前記磁気ディスクにインターリーブ方式で書込むことを特徴とする記録再生方法。 - 請求項1記載の記録再生方法において、
前記磁気ディスクからデータを読出す際は、前記磁気ディスクからデータを読出すタイミングを前記ホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ方式で読出すことを特徴とする記録再生方法。 - 情報を記憶する磁気ディスクと、前記磁気ディスクに情報をリード・ライトするための記録・再生用変換素子を備えた磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドをリード・ライト位置に移動させるための駆動装置と、ホストコンピュータからのコマンドにより前記磁気ディスク及び前記磁気ヘッドのリード・ライト制御を行うディスク制御部と、リード・ライトデータを一時的に格納するバッファメモリとから構成される磁気ディスク装置であって、
前記ディスク制御部は、前記磁気ディスクにデータを書込む際は、前記ホストコンピュータから転送されるストリームデータのビットレート、前記磁気ディスクのデータ転送速度、及び前記磁気ディスクのトラック空き容量の条件に基づいて、前記磁気ディスクからデータを読出すタイミングを前記ホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させるように、前記ストリームデータをセクタ単位で間隔を空けて並び替えたデータを前記磁気ディスクにインターリーブ方式で書込み、前記磁気ディスクからデータを読出す際は、前記磁気ディスクからデータを読出すタイミングを前記ホストコンピュータ上のデータ再生タイミングに同期させたインターリーブ方式で読出す機能を有することを特徴とする磁気ディスク装置。 - 請求項3記載の磁気ディスク装置において、
前記バッファメモリは、2セクタ分の容量を持つことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 請求項3記載の磁気ディスク装置において、
前記バッファメモリは、前記ディスク制御部の論理ICと同一プロセスで作製可能なSRAMで構成して、前記ディスク制御部の論理ICと統合することを特徴とする磁気ディスク装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010010616A1 (ja) | 2008-07-23 | 2010-01-28 | 富士通株式会社 | 記録制御装置、記録制御方法および記録制御プログラム |
JP2022031185A (ja) * | 2020-08-05 | 2022-02-18 | 星宸科技股▲ふん▼有限公司 | ドライブレコーダの記憶装置の制御方法および記憶装置制御システム |
-
2003
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