JP4456984B2 - 保水性コンクリート部材 - Google Patents
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前記表層と前記中間層との厚さの比は、1:300〜1:1であることが好ましい。
また、本発明は、ポーラスコンクリートからなる表層と、ポーラスコンクリートの空隙に保水材が充填されてなる保水性下層とを具備し、前記表層の空隙率が、10〜25%であり、前記保水性下層が、スラリー状の無機系保水材を型枠内に流し込み、続けてポーラスコンクリート混練物を前記型枠に打設することにより形成されたものであることを特徴とする保水性コンクリート部材である。
なお、本発明において空隙率とは、社団法人日本コンクリート工学協会による、ポーラスコンクリートの空隙率試験方法(案)に準拠して測定した全空隙率である。
本発明の実施の形態1に係る保水性コンクリート部材1は、図1に示されるように、ポーラスコンクリート5からなる表層2と、ポーラスコンクリート5の空隙に保水材6が充填されてなる中間層3と、普通コンクリート7からなる下層4とを具備する。更に表層の空隙率が10〜25%であることを特徴とするものである。
この保水性コンクリート部材1の排水性は、透水性アスファルト舗装の現場透水試験方法(「舗装試験法便覧」、社団法人 日本道路協会編)により評価することができる。この方法では、舗装表面で水400mlを流下させるのに要する時間を1測定点につき3回測定して平均時間を算出する。そして、算出した平均時間から15秒当たりの流下した水量を算出し、それを透水量(ml/15秒)とする。このように算出した保水性コンクリート部材1の透水量(表層側で測定した透水量)は、全ての表面において1000ml/15秒以上が好ましく、3000ml/15秒以上が更に好ましい。
一方、表層2の空隙率が25%を超えると、保水性コンクリート部材1の強度が低下するため好ましくない。このようなポーラスコンクリート5の調製に際しては、例えば、セメント100質量部に対し、粗骨材300〜600質量部、細骨材0〜500質量部、混和材料0〜5.0質量部が混合されたセメント組成物が使用される。そして、例えば、セメント組成物100質量部に対して、水15〜35質量部を混合し、ミキサーで混練することによりポーラスコンクリート5混練物を調製することができる。ここで使用するセメントとしては、普通ポルトランドセメントや早強ポルトランドセメントなどの水硬性セメントを制限なく使用することができる。粗骨材としては、砂利、砕石などの普通骨材や軽量骨材等が挙げられる。これらの粗骨材は、粒径が5mm以上、好ましくは5〜40mmのものが好適である。また、細骨材としては、丘砂、砕砂などの普通骨材や軽量骨材等が挙げられる。これらの細骨材は、粒径が5mm以下、好ましくは0.3mm以下のものが好適である。混和材料としては、公知のものを制限なく使用することができ、例えば、減水効果を有する混和材、AE減水剤、高性能減水剤及び高性能AE減水剤等が挙げられる。これらの混和材料の中でも、減水効果を有する混和材(例えば、太平洋セメント株式会社製、商品名:ポアミックス−10K)をセメント組成物に使用することにより、ポーラスコンクリート5の強度を向上させることができる。
下層4を形成した後、所定量のスラリー状の保水材6を型枠9内に流し込み、続けて、所定量のポーラスコンクリート5混練物を打設し、ポーラスコンクリート5の空隙に保水材6を充填させて中間層3を形成する。加圧版10を降下させ、所定の荷重を掛けて中間層3の空隙率を調整する。このように下層4と中間層3との接合部に保水材6を介在させることにより、下層4と中間層3とを強固に付着させることができる。加圧版10を上昇させた後、必要に応じて保水材6を補充する。
中間層3を形成した後、所定量のポーラスコンクリート5混練物を型枠9内に打設し、表層2を形成する。加圧版10を降下させ、所定の荷重を掛けて、表層2の空隙率を10〜25%、好ましくは15〜20%に調整する。このとき、ポーラスコンクリート5混練物に含まれる粗骨材の一部が、中間層3にめり込むことがあるが差し支えない。そして、コンクリートを養生した後に脱型して、保水性コンクリート部材1を得ることができる。
本発明の実施の形態2に係る保水性コンクリート部材11は、図4に示されるように、ポーラスコンクリート5からなる表層2と、ポーラスコンクリート5の空隙に保水材6が充填されてなる保水性下層12とを具備する。更に表層の空隙率が10〜25%であることを特徴とするものである。
また、保水性コンクリート部材11の保水性下層12は、実施の形態1の中間層3と同様に、ポーラスコンクリート5の空隙に保水材6を充填することにより形成される。ここで使用する材料や材料の配合割合は、実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
保水性下層12を形成した後、所定量のポーラスコンクリート5混練物を型枠9内に打設し、表層2を形成する。加圧版10を降下させ、所定の荷重を掛けて、表層2の空隙率を10〜25%、好ましくは15〜20%に調整する。このとき、ポーラスコンクリート5混練物に含まれる粗骨材の一部が、保水性下層12にめり込むことがあるが差し支えない。そして、コンクリートを養生した後に脱型して、保水性コンクリート部材11を得ることができる。この保水性コンクリート部材11は、普通コンクリート7からなる下層4が形成されていないので軽量であり、歩道や建造物の屋上の敷設平板として好適である。保水性コンクリート部材11を歩道や建造物の屋上の敷設平板として使用する場合には、表層2の厚さを、5〜30mmとすることが好ましい。この範囲内であれば、歩道や建造物の屋上の敷設平板に求められる舗装路面の温度低減効果および排水性を向上させることができる。
まず、表1に示す配合割合の普通コンクリートの各原料をミキサーに投入し、混練して普通コンクリート混練物を調製した。この混練物を2700×3000×250mmの型枠内に打設し、常温で2時間前置きし、下層を形成した。
縦寸法:2700mm
横寸法:3000mm
表層の厚さ:17mm
中間層の厚さ:50mm
下層の厚さ:150mm
表層の空隙率:17%
これに対して、従来のポーラスコンクリートを打設した後に、上面から保水材を充填したコンクリート舗装は、測定点によって透水量のばらつきが大きいだけでなく、5点の平均透水量も560.2ml/15秒であり、排水性が著しく劣っていることが分かる。
まず、34質量部の無機系保水材(小野田ケミコ株式会社製、商品名:涼)と34質量部の水とを混合し、スラリー状にして300×300×60mmの型枠内に流し込み、続けて、上記表2に示す配合割合のポーラスコンクリートの各原料をミキサーに投入し、混練して、ポーラスコンクリート混練物を型枠内に打設し、保水性下層を形成した。加圧版により15〜25kN/m2の荷重を掛けて保水性下層の空隙率を調整した。
保水性下層を形成してから直ぐに、上記表3に示す配合割合のポーラスコンクリートの各原料をミキサーに投入し、混練して、ポーラスコンクリート混練物を型枠内に打設し、表層を形成した。加圧版により15〜25kN/m2の荷重を掛けて表層の空隙率を調整した。
表層を形成した後、コンクリートを蒸気養生(例えば、65℃で3時間)した後に脱型し、実施例2の保水性コンクリート部材を得た。
縦寸法:300mm
横寸法:300mm
表層の厚さ:10mm
保水性下層の厚さ:40mm
表層の空隙率:20%
Claims (5)
- ポーラスコンクリートからなる表層と、ポーラスコンクリートの空隙に保水材が充填されてなる中間層と、普通コンクリートからなる下層とを具備し、前記表層の空隙率が、10〜25%であり、前記中間層が、スラリー状の無機系保水材を型枠内の前記下層上面に流し込み、続けてポーラスコンクリート混練物を前記型枠に打設することにより形成されたものであることを特徴とする保水性コンクリート部材。
- 前記表層と前記中間層との厚さの比が、1:300〜1:1であることを特徴とする請求項1に記載の保水性コンクリート部材。
- ポーラスコンクリートからなる表層と、ポーラスコンクリートの空隙に保水材が充填されてなる保水性下層とを具備し、前記表層の空隙率が、10〜25%であり、前記保水性下層が、スラリー状の無機系保水材を型枠内に流し込み、続けてポーラスコンクリート混練物を前記型枠に打設することにより形成されたものであることを特徴とする保水性コンクリート部材。
- 前記表層と前記保水性下層との厚さの比が、1:300〜1:1であることを特徴とする請求項3に記載の保水性コンクリート部材。
- 透水量が全ての表面において1000ml/15秒以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の保水性コンクリート部材。
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