JP2001295212A - コンクリート舗装 - Google Patents

コンクリート舗装

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JP2001295212A
JP2001295212A JP2000108305A JP2000108305A JP2001295212A JP 2001295212 A JP2001295212 A JP 2001295212A JP 2000108305 A JP2000108305 A JP 2000108305A JP 2000108305 A JP2000108305 A JP 2000108305A JP 2001295212 A JP2001295212 A JP 2001295212A
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porous
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Kazuyoshi Shirai
一義 白井
Satoshi Kajio
聡 梶尾
Yoshihide Shimoyama
善秀 下山
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Taiheiyo Cement Corp
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A30/60Planning or developing urban green infrastructure

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 夏期炎天時等における路面温度の上昇を低減
できるコンクリート舗装を提供する。 【解決手段】 路盤3上に構築される不透水層2と、該
不透水層2上に構築される連続空隙率が20〜30%のポー
ラスコンクリート層1と、前記ポーラスコンクリート層
1の貯水能力以上の水分が該ポーラスコンクリート層上
面へ流出することを防止するための排水口4とを有し、
前記ポーラスコンクリート層1内に貯水することを特徴
とするコンクリート舗装。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、夏期炎天時等にお
ける路面温度の上昇を低減でき、都市部におけるヒート
アイランド現象を抑制するのに好適なコンクリート舗装
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市部において、都市部の気温が
郊外よりも高くなるヒートアイランド現象が問題になっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ヒートアイランド
現象の原因の一つとして、都市部の舗装構造が指摘され
ている。すなわち、都市部における舗装の大部分はアス
ファルトによって構築されているが、該アスファルト舗
装は、その色調が黒であるために太陽熱を吸収しやす
く、夏期炎天時等に路面温度が上昇しやすくなる。その
ため、都市部の舗装構造(アスファルト舗装)が、ヒー
トアイランド現象の原因の一つとして考えられている。
【0004】そこで、本発明においては、夏期炎天時等
における路面温度の上昇を低減できるコンクリート舗装
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究した結果、特定の構造のコンク
リート舗装であれば、上記目的を達成することができる
との知見を得、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明は、路盤上に構築される不透
水層と、該不透水層上に構築される連続空隙率が20〜30
%のポーラスコンクリート層と、前記ポーラスコンクリ
ート層の貯水能力以上の水分が該ポーラスコンクリート
層上面へ流出することを防止するための排水口とを有
し、前記ポーラスコンクリート層内に貯水することを特
徴とするコンクリート舗装である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のコンクリート舗装は、図1や図2に示す
ように、路盤3上に構築される不透水層2と、該不透水
層2上に構築される連続空隙率が20〜30%のポーラスコ
ンクリート層1と、前記ポーラスコンクリート層1の貯
水能力以上の水分が該ポーラスコンクリート層上面へ流
出することを防止するための排水口4とを有し、前記ポ
ーラスコンクリート層1内に貯水するものである。本発
明において、路盤3は、砕石や砂利等で構築すれば良
い。
【0008】本発明のコンクリート舗装においては、上
記路盤3の上に不透水層2が構築される。路盤3の上に
不透水層2を構築しないと、該不透水層2の上のポーラ
スコンクリート層1内に貯水することが不可能であり、
夏期炎天時等における路面温度の上昇の低減効果が低下
するので好ましくない。該不透水層としては、スランプ
5〜21cmのコンクリートやスランプフローが50〜70cmの
高流動コンクリートの硬化体や、アスファルト硬化体等
が挙げられる。該不透水層の厚さは、施工期間の短縮や
コスト面、コンクリート舗装の耐久性等から、5cm以上
が好ましく、5〜15cmがより好ましい。
【0009】本発明のコンクリート舗装においては、上
記不透水層2の上に連続空隙率が20〜30%、好ましくは
21〜27%のポーラスコンクリート層1が構築され、該ポ
ーラスコンクリート層1内に貯水するものである。ポー
ラスコンクリート層1内に貯水している水が蒸発するこ
とによって、夏期炎天時等における路面温度の上昇を低
減することができる。ポーラスコンクリート層1の連続
空隙率が20%未満では、該ポーラスコンクリート層内に
貯水される水量が少なくなるうえ、夏期炎天時等におけ
る水の蒸発速度が遅く路面温度の上昇の低減効果が低下
するので好ましくない。ポーラスコンクリート層1の連
続空隙率が30%を超えると、該ポーラスコンクリートの
曲げ強度が低下し適用できる道路が限定される(交通量
の多い車道に適用することが困難になる)うえ、夏期炎
天時等における水の蒸発速度が早くなるため、頻繁に給
水する必要があり好ましくない。ポーラスコンクリート
層1内に貯水しないと、夏期炎天時等における路面温度
の上昇の低減効果が低下するので好ましくない。ポーラ
スコンクリート層1の厚さは、コンクリート舗装の耐久
性や夏期炎天時等における路面温度の上昇の低減効果等
から、20〜30cmが好ましい。
【0010】本発明のコンクリート舗装においては、上
記ポーラスコンクリート層1の貯水能力以上の水分が該
ポーラスコンクリート層上面へ流出することを防止する
ための排水口4を備えるものである。該排水口4がない
と、ポーラスコンクリート層1の貯水能力を超える降雨
等があった場合、水分がポーラスコンクリート層上面へ
流出するため、車両や歩行者が滑りやすく、さらには、
歩行者の衣服の水濡れや水はね等が生じるため好ましく
ない。排水口4は、図1や図2に示すようにポーラスコ
ンクリート層の上端部に設けることが好ましい。該排水
口4の大きさは、2〜8cmが好ましく、2〜4cmがより好ま
しい。排水口4の大きさが2cm未満では、降雨等の水分
をポーラスコンクリート層から排水する能力が小さくな
り好ましくない。排水口4の大きさが8cmを超えると、
夏期炎天時等における路面温度の上昇の低減効果が低下
するので好ましくない。なお、排水口4の構築には、図
1に示すような片側の上部がポーラスコンクリートで形
成されたU字溝5や、図2に示すようなU字溝6を用い
れば良い。
【0011】本発明において、ポーラスコンクリート層
1内の貯水量は、ポーラスコンクリート層内の水面から
ポーラスコンクリート層上面までの高さが8cm以内にな
る量が好ましく、6cm以内になる量がより好ましい。ポ
ーラスコンクリート層内の水量が前記量よりも少ない場
合、すなわち、水面からポーラスコンクリート層上面ま
での高さが8cmを超える場合は、夏期炎天時等における
路面温度の上昇の低減効果が低下するので好ましくな
い。
【0012】本発明においては、ポーラスコンクリート
層は、 1)粗骨材と、2)該粗骨材100%に対する容積比が30〜80
%のペースト又はモルタルとからなる混練物を敷設して
なるものであり、3)該ペースト又はモルタルが、セメン
ト又はセメントを含む粉体混合物100重量部、細骨材0〜
140重量部、減水剤0.5〜2.0重量部及び水16〜28重量部
を含むものであることが好ましい。このようなポーラス
コンクリートでは、連続空隙率が20〜30%であっても、
曲げ強度を大きくすることができるので、歩道から車道
までの広い範囲の道路に適用することが可能となる。
【0013】なお、上記の粗骨材100%に対する容積比
が30〜80%のペースト又はモルタルとからなる混練物
は、粗骨材にペースト又はモルタルが被覆した状態の互
いに独立した粒体からなるものである。混練に用いるミ
キサは、通常のコンクリートの混練に用いられるどのタ
イプのものでもよく、例えば、揺動型ミキサ、パンタイ
プミキサ、二軸練りミキサ等が用いられる。
【0014】ポーラスコンクリート層用の材料について
説明する。粗骨材としては、粒径2.5〜30mmの砂利、砕
石及びこれらの混合物が挙げられる。セメントとして
は、普通、早強、中庸熱、低熱ポルトランドセメント等
のポルトランドセメントや、ホワイトセメント、アルミ
ナセメントが挙げられる。セメントを含む粉体混合物
は、前記セメントに、高炉スラグ粉末、フライアッシ
ュ、石灰石粉末、珪石粉、シリカフューム等の無機粉末
を添加してなるものをいう。なお、無機粉末としては、
高炉スラグ粉末又はフライアッシュが好ましい。 細骨
材としては、粗骨材の粒径が5〜30mmの場合は、粒径5mm
未満、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは1.0mm以下
の粒体、粗骨材の粒径が2.5〜5mmの場合は、粒径2.5mm
未満、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは0.5mm以下
の粒体であれば、任意の粒径のものを用いることができ
る。細骨材の種類としては、川砂、海砂、山砂、砕砂及
びこれらの混合物が挙げられる。減水剤としては、リグ
ニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカ
ルボン酸系の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高
性能AE減水剤を使用することができる。これらのう
ち、減水効果の大きい高性能減水剤又は高性能AE減水
剤を使用することが好ましい。水は、水道水等を使用す
ることができる。
【0015】本発明においては、ポーラスコンクリート
層の構築の際の施工性の改善等のために、ペースト又は
モルタルに、遅延剤、石膏及び/又は粘土を添加するこ
とは差し支えない。遅延剤としては、モノカルボン酸、
ポリカルボン酸、オキシカルボン酸、アミノ酸等の有機
酸又はこれらのナトリウム、カリウム、リチウム、カル
シウム、マグネシウム等の金属塩が挙げられる。石膏と
しては、無水石膏、半水石膏、2水石膏及びこれらの混
合物が挙げられる。粘土としては、ベントナイト、酸性
白土等のモンモリロナイト系粘土が挙げられる。これら
の添加量は、遅延剤はセメント又はセメントを含む粉体
混合物100重量部に対して0.2重量部以下が、石膏と粘土
はセメント又はセメントを含む粉体混合物100重量部に
対してそれぞれ5.0重量部以下が好ましい。
【0016】本発明のコンクリート舗装の構築方法とし
ては、例えば、 路盤3の上に、スランプ5〜21cmのコンクリートやス
ランプフローが50〜70cmの高流動コンクリート、又はア
スファルトを打設し、硬化させて不透水層2を形成し、
該不透水層2の上に粗骨材100%に対する容積比が30〜8
0%のペースト又はモルタルとからなる混練物をタンピ
ングランマー、プレートコンパクター、バイブロコンパ
クター、フイニッシャー等を用いて敷設し、硬化させる
方法が挙げられる。この場合、養生は、ポーラスコンク
リート層表面を養生シートで覆い、養生すれば良い。な
お、排水口4を構築するのにU字溝(5又は6)を使用
する場合は、該U字溝は、不透水層とポーラスコンクリ
ート層を構築(打設)する前から所定の位置に設置して
おいても良いし、不透水層とポーラスコンクリート層を
構築した後に所定の位置に設置しても良い。
【0017】本発明のコンクリート舗装を構築する別の
方法としては、例えば、 コンクリート製品工場において、不透水層2とポーラ
スコンクリート層1からなるプレキャスト版を製造し、
該プレキャスト版を施工現場まで運搬し、路盤3の上に
設置する方法が挙げられる。排水口4を構築するのにU
字溝(5又は6)を使用する場合は、該U字溝は、プレ
キャスト版の設置の前から所定の位置に設置しておいて
も良いし、プレキャスト版の設置後に所定の位置に設置
しても良い。
【0018】本発明において、ポーラスコンクリート層
1内への給水は、ポーラスコンクリート層の上面から行
えば良い。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 1.使用材料 以下に示す材料を使用した。 1)セメント ;普通ポルトランドセメント(太平洋セ
メント(株)製) 2)高炉スラグ;ファインセラメント10A(第一セメン
ト(株)製) 3)細骨材 ;市原産細目山砂(粒径2.5mm以下) 4)粗骨材 ;青梅産砕石6号(粒径範囲5〜13mm) 5)減水剤 ;ナフタレンスルホン酸系高性能減水剤
(花王(株)「マイティ150」) 6)水 ;水道水
【0020】1)供試体の作製 不透水層の構築 上記材料を使用して、水/セメント比50重量%、細骨材
率45%、高性能減水剤/セメント比1.0重量%の配合の
普通コンクリート(スランプ15cm)を調製し、該普通コ
ンクリートを150(縦)×150(横)×30(高さ)cmの型
枠(鋼製)に、高さ(厚さ)が5cmとなるように投入
し、成形した。 ポーラスコンクリート層の構築 粗骨材と、表1に示す配合割合のモルタルの各材料を、
粗骨材100%に対するモルタルの容積比が45%となるよ
うに二軸練りミキサに投入し、粗骨材にモルタルが被覆
した状態の互いに独立した粒体となるまで混練し、混練
物を調製した。該混練物を、空隙率が25%となるよう
に、上記型枠内にプレートコンパクター(MVC-110H;三
笠(株)製)で敷設した。敷設後、養生シートで供試体
表面を覆い、2日間養生して、不透水層(厚さ5cm)の上
にポーラスコンクリート層(厚さ25cm)を構築した供試
体を作製した。なお、後述するポーラスコンクリート層
上面温度の測定実験後、構築したポーラスコンクリート
層をコア抜きし、曲げ強度と連続空隙率を測定した。そ
の結果、曲げ強度は4.0N/mm2、連続空隙率は24%であっ
た。
【0021】
【表1】
【0022】2)ポーラスコンクリート層上面温度の測
定 上記作製した供試体(脱型していない状態)のポーラス
コンクリート層に、水面からポーラスコンクリート層上
面までの高さが表2に示す値となる量の水を貯水した。
貯水後、該供試体を屋外(直射日光が当たる場所)に放
置し、ポーラスコンクリート層上面の温度を測定した。
その結果を、表2に示す。なお、実験は、ほぼ無風状態
の晴天の日に、午前6時から午後5時まで行った。ポーラ
スコンクリート層上面の温度の測定は、1時間毎に行っ
た。実験日の気温は、午前6時で21℃、最高気温が31
℃、午後5時で25℃であった。実験日の気温の変化も表
2に示す。なお、ポーラスコンクリート層上面の温度
は、該面の中心点で測定した。また、比較用として、同
じ大きさのアスファルト供試体を作製し、同じ条件でア
スファルト供試体上面の温度を測定した。
【0023】
【表2】
【0024】表2から、連続空隙率が24%のポーラスコ
ンクリート層内に貯水することにより、夏期炎天時にお
けるポーラスコンクリート層上面の温度の上昇を低減で
きることがわかる。このことは、本発明で規定するコン
クリート舗装では、夏期炎天時等において、路面の温度
の上昇を低減できることを示している。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンクリ
ート舗装では、夏期炎天時等において、路面の温度の上
昇を低減することができる。そのため、本発明のコンク
リート舗装を都市部に適用することにより、都市部のヒ
ートアイランド現象を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコンクリート舗装の1例の断面
図である。
【図2】本発明に係わるコンクリート舗装の1例の断面
図である。
【符号の説明】
1 ポーラスコンクリート層 2 不透水層 3 路盤 4 排水口 5 U字溝(片側の上部がポーラスコンクリートで形成
されたもの) 6 U字溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路盤上に構築される不透水層と、該不透
    水層上に構築される連続空隙率が20〜30%のポーラスコ
    ンクリート層と、前記ポーラスコンクリート層の貯水能
    力以上の水分が該ポーラスコンクリート層上面へ流出す
    ることを防止するための排水口とを有し、 前記ポーラスコンクリート層内に貯水することを特徴と
    するコンクリート舗装。
  2. 【請求項2】 ポーラスコンクリート層が、 1)粗骨材と、2)該粗骨材100%に対する容積比が30〜80
    %のペースト又はモルタルとからなる混練物を敷設して
    なるものであり、3)該ペースト又はモルタルが、セメン
    ト又はセメントを含む粉体混合物100重量部、細骨材0〜
    140重量部、減水剤0.5〜2.0重量部及び水16〜28重量部
    を含むものである請求項1記載のコンクリート舗装。
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