JP3429723B2 - 透水性固形物及びその製造方法 - Google Patents

透水性固形物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、公園、遊歩道、道
路、駐車場等の舗装材となる透水性を有する透水性固形
物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護の観点から、透水性を有
する舗装材が注目され、種々の舗装材が施工されてい
る。
【0003】例えば、特開平10−194818号公報
では、セメント、水の比率0.25の混合物に7号砕石
(5〜2.5mm)、6号砕石(13〜5mm)、バイ
ンダー、顔料を混合/混練し、被舗装面に打設するか、
あるいは型枠内で硬化させ、透水性コンクリートを製造
することが開示されている。
【0004】しかしながら、この方法では、主原料とし
て砕石を用いており、材料費が高くなる。砕石は、アル
カリ存在下で硬化するポゾラン特性を有しているとは限
らず、石炭灰を原料とする場合に比べてセメントの添加
量が多くなるため、固形物内の空隙が少なくなり、透水
性が低下するといった問題があった。
【0005】また、特開平8−239281号公報で
は、火山砕屑物(火山砂、火山灰、火山岩)1m3 に対
して、300〜400kgのセメントと、セメント1重
量部に対して通常モルタルに使用されているバインダー
0.005〜0.1重量部と水0.3〜0.4重量部と
を混練し、被舗装面に打設するかあるいは型枠内で加圧
硬化させ、透水性コンクリートを製造することが開示さ
れている。
【0006】ここでは、主原料として火山砕屑物(火山
砂、火山灰、火山岩)を使用しているため、材料費は安
くなる。しかしながら、使用されているバインダーが適
切でないものと推測され、そのため、高い透水性に必要
な空隙を確保しつつ強度が発現できていない。
【0007】また、特開平4−198049号公報で
は、除冷スラグ、石灰石、水砕スラグの少なくとも1つ
と、水砕スラグ微粉末からなる骨材と、セメントや、石
膏等のアルカリ刺激材1〜14重量%とからなる透水性
組成物について開示されている。なお、バインダーは使
用されていない。
【0008】この方法では、骨材の結合にアルカリ刺激
材であるセメントや、石膏等を使用している。そして、
固化作用がこれらアルカリ刺激材の反応のみで行われて
いるため、透水性と強度とを兼備した組成物とはなって
いない。
【0009】ところで、近年、火力発電所などから大量
に発生する石炭灰は、年々増加傾向にあり、特にボイラ
ーの底部で発生するクリンカーアッシュと呼ばれるもの
はその廃棄方法に窮しており、有効利用の促進が求めら
れている。そうしたなか、これら大量に発生する石炭灰
を、前述までのような透水性の舗装材として利用する方
法が、特開平02−271952号公報で提案されてい
る。ここでは、白色セメント100重量部に対して、石
炭灰クリンカー100〜500重量部と、セメント硬化
剤10〜20重量部とを混合し、この混合物に加水し、
転圧工法により、成型、乾燥して土木用製品を製造する
ことが開示されている。
【0010】しかし、特開平02−271952号公報
による土木用製品は、石炭灰のポゾラン特性を有効に利
用することなく、セメントによる反応のみで固化作用が
行われている。また、強度を確保するために使用されて
いるセメントの量が多く、具体的な透水係数が示されて
いないため明らかではないが、固形物内に形成される空
隙が少なくなっているものと推測され、透水係数は低い
ものと推測される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、火
力発電所などから発生するクリンカーアッシュと呼ばれ
る石炭灰を有効利用して、舗装材としての強度、透水性
の両者を兼ね備えた透水性固形物を提供することを第1
の目的とする。さらに、固形物が舗装材として使用され
た際に、歩行者が転倒した時の擦り傷を防止するため、
固形物の表面を平坦にし、細かい表面の凹凸を可能な限
り低減することを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意研究を続け、石炭灰を骨材として
使用することで、石炭灰のもつポゾラン特性によって、
少ないセメントでも高強度で石炭灰を接合することが可
能となることを見出した。また、骨材の石炭灰の粒子間
に、無機系物質を介在させることで、セメントを少なく
した場合でも、強度を損なうことがないことを見出し
た。そして、これによって、石炭灰により形成される粒
子間の空隙を常に確保しつつ、透水性を保ち、また、一
定以上の強度を有した固形物が形成できることを見出
し、本発明を完成させた。
【0013】すなわち、本発明の請求項1の透水性固形
物は、石炭灰100重量部に対して、セメント9〜30
重量部、添加剤2〜7重量部を主成分とし、水を添加混
練し、乾燥硬化してなることを特徴とする。
【0014】このような配合とすることで、セメント量
が少なくても、石炭灰のポゾラン特性を利用して石炭灰
を強固に接合することが可能となる。そして、石炭灰が
各々の粒子の接点でセメントによって結合し、石炭灰の
各粒子によって形成される一部の空隙に添加剤が侵入
し、添加剤がセメントとともに石炭灰の各粒子を架橋
し、結合した状態となる。この結果、石炭灰だけの場合
よりも、これら添加剤を介して石炭灰同士の接点数が増
えるため、セメントのみの場合の結合の時よりも強固に
結合し、かつ、石炭灰によって形成される空隙を維持し
つつ高強度を得ることができる。ここで、石炭灰100
重量部に対して、セメント9〜30重量部、添加剤2〜
7重量部とは、例えば、石炭灰100gに対して、セメ
ント9〜30g、添加剤2〜7gであることを意味す
る。
【0015】ここで、石炭灰100重量部に対してセメ
ント量が9重量部よりも少ない場合は、舗装材としての
十分な強度が得られない。また、30重量部を越えて混
合させると、十分な空隙を確保することが困難となり、
十分な透水性を得ることができないために好ましくな
い。
【0016】また、石炭灰100重量部に対して、添加
剤は2重量部よりも少ない場合、添加剤を入れる効果が
余り発現せず、セメントのみの場合と強度がそれほど変
わらない。また、7重量部を越えて混合させると、空隙
が埋まってしまい、透水性が悪くなるため、好ましくな
い。
【0017】また、水の添加量は少なすぎるとセメント
の硬化作用が弱まり、強度が低くなる。また、多すぎる
とセメントの粘性がなくなり、空隙をセメントが埋めて
しまい、固化時に空隙を形成することなく固化してしま
うため好ましくない。したがって、水の添加量は0〜2
8重量部が好ましい。
【0018】なお、ここでいう、石炭灰のポゾラン特性
とは、セメントの硬化に際し、生成遊離する水酸化カル
シウムと化合して水に難溶性で、硬化強度を出す特性の
ことをいい、特に、その際に石灰珪酸塩水和物を形成す
る性質を有していることをいうものとする。また、ここ
で、舗装材として十分な強度とは、一軸圧縮強度で15
0kg/cm2 以上の強度を有することをいうものとす
る。
【0019】添加剤が、石炭灰の各粒子によって、形成
される空隙に侵入し、各石炭灰粒子を架橋するような形
で、各石炭灰粒子を結合する。これによって、石炭灰だ
けの場合よりも、これら添加剤を介して石炭灰同士の接
点数が増えるため、セメントのみの場合の結合の時より
も強固に結合し、かつ、石炭灰によって形成される空隙
を維持しつつ高強度を得ることができる。
【0020】また、請求項2の透水性固形物は、請求項
1における前記石炭灰が、クリンカーアッシュであるこ
とを特徴とする。これによって、火力発電所のボイラー
の底部で大量に発生し、廃棄処理方法に窮していた石炭
灰であるクリンカーアッシュを有効利用することができ
る。
【0021】また、請求項3の透水性固形物は、請求項
1における前記無機系添加剤が、微粒粘土、ベントナイ
ト、カオリン、タルク、または水ガラスの何れか1以上
からなることを特徴とする。ここで、使用する添加剤
は、石炭灰を結合させるものを使用することが好まし
く、例えば、微粒粘土とよばれるシリカ・アルミナ系の
焼成粉や、ベントナイト、カオリン、タルク、水ガラス
等の無機物質であることが好ましく、これらを単独もし
くは複数組み合わせて使用することが好ましい。
【0022】また、請求項4の透水性固形物は、請求項
1乃至3いずれかにおける前記石炭灰の粒度が10mm
以下、好ましくは0.3mm以上、10mm以下であ
り、透水係数0.01cm/秒以上である。また、請求
項5の透水性固形物は、請求項1乃至3いずれかにおけ
る前記石炭灰の粒度が2〜6mmであり、透水係数0.
1cm/秒以上で、表面が平坦で凹凸の少ないものであ
る。使用する石炭灰の粒度を調整することで、空隙量を
調整することができ、透水係数を制御することができ
る。また、石炭灰の粒度を均一なものに調整すること
で、滑らかな表面、すなわち凹凸の少ない表面を得るこ
とが可能となる。
【0023】また、請求項6の透水性固形物は、粒度が
10mm以下の石炭灰100重量部に対して、セメント
9〜30重量部、無機系添加剤2〜7重量部を主成分と
する透水性固形物の上に、表面が平坦で凹凸が少なくな
るように、粒度が2〜6mmの石炭灰100重量部に対
して、セメント9〜30重量部、無機系添加剤2〜7重
量部を主成分とする透水性固形物を積層してなることを
特徴とする。上層に粒度の均一なものからなる固形物を
形成し、その下層に粒度の不均一な固形物を積層した二
層構造とすることで、表面が平坦で凹凸が少なく、ま
た、表面に水たまり等があまりできない舗装道を提供す
ることができ、歩行者はもちろんであるが、車椅子や自
転車の通行にも支障を来すことが少なくなる。ここで、
透水係数は、本発明における透水性固形物に水を透過さ
せ、JIS A 1218に規格されている土の透水試
験方法の「定水位透水試験」に準拠して測定した。な
お、ここで、使用される石炭灰には、火力発電所等で発
生するクリンカーアッシュを使用することができる。ま
た、使用する添加剤は、石炭灰を結合させるものを使用
することが好ましく、例えば、微粒粘土と呼ばれるシリ
カ・アルミナ系の焼成粉や、ベントナイト、カオリン、
タルク、水ガラス等の無機物質であることが好ましく、
これらを単独もしくは複数組み合わせて使用することが
好ましい。
【0024】また、請求項7は、石炭灰100重量部
と、セメント9〜30重量部と、無機系添加剤2〜7重
量部と、水0〜28重量部とを混練し、この混練物を被
舗装面に打設するか、あるいは型枠内で加圧硬化させ成
形する透水性固形物の製造方法である。上記構成によれ
ば、舗装材として適した強度となり、空隙量を調整する
ことができ、優れた透水性を有した透水性固形物とする
ことができる。
【0025】また、請求項8は、粒度が10mm以下の
石炭灰100重量部と、セメント9〜30重量部と、無
機系添加剤2〜7重量部と、水0〜28重量部とを混練
し、この混練物を被舗装面に打設するか、あるいは型枠
内で加圧硬化させ成形した透水性固形物に、前記透水性
固形物が完全に硬化する前に、粒度2〜6mmの石炭灰
100重量部と、セメント9〜30重量部と、無機系添
加剤2〜7重量部と、水0〜28重量部とを混練し、こ
の混練物を前記透水性固形物の表面に打設するか、ある
いは型枠内で加圧硬化させ成形した後、積層する透水性
固形物の製造方法である。上記構成によれば、表面が平
坦で、細かい凹凸の少ない舗装材とすることができ、歩
行者が転倒した際にも擦り傷等を防止することができ
る。また、細かい凹凸が少ないため、車椅子等で通行し
た場合でも、振動することがなく、スムーズな通行が可
能となる。
【0026】本発明に使用される石炭灰は、火力発電所
等のボイラーの底で発生する全てのクリンカーアッシュ
を使用することができる。これらクリンカーアッシュの
うち、粒度が10mmを越えるものは粉砕して10mm
以下とする。10mmを越えるものを使用した場合、硬
化後の固形物としての強度が低下し、舗装材として適し
た強度とすることが難しくなる。この石炭灰100重量
部に、9〜30重量部のセメント、2〜7重量部の添加
剤、0〜28重量部の水を加えて、混練し固形物の原料
とする。
【0027】ここで、使用されるセメントは、特に制限
がなく、フライアッシュ、高炉セメント等を使用するこ
とができる。中でも、石炭灰のポゾラン特性による硬化
を促す酸化カルシウムを多く含むポルトランドセメント
が好ましい。また、フライアッシュも使用することがこ
とができるため、火力発電所等のボイラーから発生する
全ての種類の石炭灰を有効に再利用することができる。
【0028】また、使用される添加剤は、前述したよう
に、微粒粘土とよばれるシリカ・アルミナ系の焼成粉
や、ベントナイト、カオリン、タルク、水ガラス等の無
機物質であることが好ましい。特に、微粒粘土や、ベン
トナイト、水ガラス等が好ましく、これらを単独もしく
は組み合わせて使用することが好ましい。そして、これ
ら添加剤は平均粒径が100μm以下のものが好まし
い。
【0029】次に、これらを混練し、固化した固形物の
石炭灰と、セメントと、添加剤との結合状態を、その組
織図の観察結果を模式図として図1に示す。図におい
て、11は石炭灰(クリンカーアッシュ)、12は添加
剤、13はセメント、14は空隙を示す。
【0030】図1において、石炭灰11はそれぞれ各接
点でセメント13により結合される。この時、セメント
13の水和反応によって生成される水酸化カルシウムに
より、ポゾラン反応を起こし、石炭灰11は強固に結合
される。そして、このポゾラン反応によって、硬化し、
また、接点でのみ結合するため、セメント13の使用量
を極力少なくすることができると考えられる。そして、
セメント13は、硬化する際、石炭灰11の結合点であ
る各粒子の接点付近に凝集し、石炭灰11を強固に結合
しているものと推測される。
【0031】添加剤12は、石炭灰11により形成され
る空隙14に侵入し、各石炭灰11に架橋するようにし
てセメント13によって石炭灰11に結合している。ま
た、これら添加剤12は、セメント13中に介在する形
となっている。このため、セメントの水和反応による固
形化の度合いを低減させつつ十分な強度を確保し、粒子
間に形成される空隙を確保しているものと考えられる。
【0032】以上のような構造となっているため、従来
のこの種の透水性固形物の、骨材に対するセメントの量
を少なくしても、十分な強度とすることができる。ま
た、これによって、火力発電所等のボイラーの底部から
発生するクリンカーアシュと呼ばれる石炭灰を、高い透
水係数を有しつつ、且つ舗装材として十分な強度を持つ
固形物として、有効利用することが可能となる。
【0033】また、本発明の透水性固形物は、これら原
料を、混練し、型枠内にいれて加圧硬化させ、固形物を
形成後、被舗装面に敷きつめる。若しくは、被舗装面に
直接打設することで、舗装材とすることができる。そし
て、以上のような構造をしているため、粒度10mm以
下、好ましくは0.3mm以上、10mm以下のクリン
カーアッシュを使用した場合は、透水係数0.01cm
/秒以上の舗装材とすることができる。また、粒度2〜
6mmのクリンカーアッシュを使用することで透水係数
0.1cm/秒以上と調整することができる。
【0034】さらに、下層部に粒度が10mm以下、好
ましくは0.3mm以上、10mm以下のクリンカーア
ッシュからなる舗装材、若しくは粒度が10mm以下の
クリンカーアッシュから粒度が2〜6mmのクリンカー
アッシュを分級して除いたクリンカーアッシュからなる
舗装材を形成し、その上層部に粒度2〜6mmのクリン
カーアッシュからなる舗装材を形成する2層構造とする
こともできる。2層構造にする場合は、まず粒度が10
mm以下、好ましくは0.3mm以上、10mm以下の
クリンカーアッシュ、若しくは粒度が10mm以下、好
ましくは0.3mm以上、10mm以下のクリンカーア
ッシュから粒度が2〜6mmのクリンカーアッシュを分
級して除いたクリンカーアッシュからなる下層部を形成
後、この下層部が完全に硬化する前に、その表面に、上
層部となる粒度2〜6mmのクリンカーアッシュからな
る上層部を形成することによって、両層間で剥離が起こ
らない強固に接着された2層構造とすることができる。
2層構造とすることで、表面に雨水等が溜まることがな
く、表面が平坦で細かい凹凸を少なくすることができ、
歩行者等の歩行や、車椅子等による通行がスムーズに行
うことができる。また、仮に歩行者が転倒した場合でも
負傷することが少ない舗装材とすることができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるもの
ではない。
【0036】実施例1〜9、比較例1〜4 クリンカーアッシュと呼ばれる石炭灰、セメント、添加
剤、水を表1に示す配合割合でそれぞれ混練し、これら
混練物を、200×145×60mmの型枠内に入れ、
5kg/cm2 の圧力で一軸加圧成形し、硬化させて試
験用の固形物とした。なお、添加剤としては平均粒径1
00μm以下の微粒粘土、または、平均粒径100μm
以下のベントナイトを使用した。また、表中の石炭灰の
粒度を示すAは10mm以下の粒径の粒度からなる石炭
灰を示し、Bは0.3〜10mmの粒径からなる石炭灰
を示し、Cは4.0〜5.7mmの粒径の粒度からなる
石炭灰を示し、Dは2.0〜4.0mmの粒径の粒度か
らなる石炭灰を示している。また、実施例7は、粒度が
4.0〜5.7mmの石炭灰Cを、粒度が10mm以下
の石炭灰Aから分別して、石炭灰Cが分級された残りの
石炭灰Aを下層部に形成し、その上層部に、下層部の石
炭灰Aが完全に硬化する前に粒度の細かい石炭灰Cを積
層し、成形した2層構造の固形物となっている。なお、
下層部は85mm、上層部は15mmの厚みである。
【0037】(強度試験)強度は、舗装材として使用す
ることを考慮して、圧縮強度(材令28日)を測定し、
強度とした。
【0038】(透水係数測定)透水係数測定は、前述し
たように、JIS A 1218に規格されている土の
透水試験方法の「定水位透水試験」に準拠して測定し
た。
【0039】以上の強度試験の結果、透水係数測定の結
果及び表面の状態(粗度)を目視にて観察した結果を表
1にまとめて示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1より、実施例4の粒度が4.0〜5.
7mmの石炭灰を使用した固形物は表面が平坦で凹凸が
少なく、滑らかな面の固形物が得られた。また、粒度が
略均一であるため、同じ配合の実施例1の固形物に比べ
ると、透水係数が高くなった。また、2層構造の実施例
7は、実施例4と同様に表面が平坦で細かい凹凸の少な
い面の固形物が得られた。そして、透水係数は、下層部
が透水係数の低い固形物で形成されているため実施例4
よりも低くなった。また、添加剤にベントナイトを用い
た実施例8及び9であっても、添加剤に微粒粘土を用い
ている他の固形物と同等の透水係数、強度を示した。な
お、添加剤を他の材質のもの、例えば、水ガラスに変え
た場合であっても、微粒粘土と同等の結果を得ることが
できる。
【0042】
【発明の効果】本発明によると、火力発電所等から発生
する廃棄処理方法に窮していたクリンカーアッシュと呼
ばれる石炭灰を有効に利用し、透水性及び強度の両方に
優れた特性を兼備した固形物とすることが可能となり、
舗装材等多くの用途を持つものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における透水性固形物の構造の模式図で
ある。
【符号の説明】 11 石炭灰 12 添加剤 13 セメント 14 空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E01C 5/06 E01C 5/06 7/10 7/10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 14/10 C04B 18/10 C04B 22/08 C04B 38/00 E01C 5/06 E01C 7/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰100重量部に対して、セメント
    9〜30重量部、無機系添加剤2〜7重量部を主成分と
    し、水を添加混練後、乾燥硬化してなる透水性固形物。
  2. 【請求項2】 前記石炭灰が、クリンカーアッシュであ
    る請求項1記載の透水性固形物。
  3. 【請求項3】 前記無機系添加剤が、微粒粘土、ベント
    ナイト、カオリン、タルク、または水ガラスの何れか1
    以上からなる請求項1記載の透水性固形物。
  4. 【請求項4】 前記石炭灰の粒度が10mm以下であ
    り、透水係数0.01cm/秒以上である請求項1乃至
    3いずれか記載の透水性固形物。
  5. 【請求項5】 前記石炭灰の粒度が2〜6mmであり、
    透水係数0.1cm/秒以上で、表面が平坦で凹凸が少
    ない請求項1乃至3いずれか記載の透水性固形物。
  6. 【請求項6】 粒度が10mm以下の石炭灰100重量
    部に対して、セメント9〜30重量部、無機系添加剤2
    〜7重量部を主成分とする透水性固形物の上に、表面が
    平坦で凹凸が少なくなるように、粒度が2〜6mmの石
    炭灰100重量部に対して、セメント9〜30重量部、
    無機系添加剤2〜7重量部を主成分とする透水性固形物
    を積層してなる透水性固形物。
  7. 【請求項7】 石炭灰100重量部と、セメント9〜3
    0重量部と、無機系添加剤2〜7重量部と、水0〜28
    重量部とを混練し、この混練物を被舗装面に打設する
    か、あるいは型枠内で加圧硬化させ成形する透水性固形
    物の製造方法。
  8. 【請求項8】 粒度が10mm以下の石炭灰100重量
    部と、セメント9〜30重量部と、無機系添加剤2〜7
    重量部と、水0〜28重量部とを混練し、この混練物を
    被舗装面に打設するか、あるいは型枠内で加圧硬化させ
    成形した透水性固形物に、前記透水性固形物が完全に硬
    化する前に、粒度2〜6mmの石炭灰100重量部と、
    セメント9〜30重量部と、無機系添加剤2〜7重量部
    と、水0〜28重量部とを混練し、この混練物を前記透
    水性固形物の表面に打設するか、あるいは型枠内で加圧
    硬化させ成形した後、積層する透水性固形物の製造方
    法。
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