JP2002128560A - 吸水性を有する成形体及びその製造方法 - Google Patents

吸水性を有する成形体及びその製造方法

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JP2002128560A JP2000314303A JP2000314303A JP2002128560A JP 2002128560 A JP2002128560 A JP 2002128560A JP 2000314303 A JP2000314303 A JP 2000314303A JP 2000314303 A JP2000314303 A JP 2000314303A JP 2002128560 A JP2002128560 A JP 2002128560A
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Akihiko Kawahigashi
章彦 川東
Nobuaki Suzuki
伸明 鈴木
Takami Suzuki
孝己 鈴木
Nobutaka Hara
信貴 原
Tetsushi Iwashita
哲志 岩下
Yoshimi Goto
義己 後藤
Shigeru Nishiwaki
繁 西脇
Hiroyuki Aoyama
浩之 青山
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Yahashi Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境への負荷が少なく、品質が均一な成形体
が製造可能で、適度な透水性を有し、且つ長時間の保水
力とを併せ持ち、しかもポーラスコンクリートのような
目詰まりが発生しにくい自然な外観を有し、さらに劣化
・老朽化後も破砕・解きほぐしにより容易に土に戻すこ
とができる、吸水性を有する成形体を提供すること。 【解決手段】 日本統一土質分類法に定める任意の粘土
及びシルトから選ばれた1種または2種からなる細粒分
と、前記日本統一土質分類法にある砂及び礫からなる粗
粒分とを合わせた材料に、内割で5重量%以上の消石灰
を混合し、水を加えて混練後、加圧成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土の風合いと自然
な吸水性を有し歩道や自転車道等の景観用ブロック等に
利用できる吸水性を有する成形体及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、歩道や自転車道及び公園内の
遊歩道等はアスファルトで舗装され、降雨時には側溝か
ら河川へ排水したり、ヒートアイランド現象を抑制する
ためにポーラスコンクリート製の舗装ブロックにより地
下に還元したり、または、自然感を醸し出すために石灰
と土を使った舗装が広く利用されている。
【0003】ポーラスコンクリート製の舗装ブロックの
例としては、実公平4−37921号公報のものがあ
り、石灰と土を使った透水性舗装には、特許第2914
136号公報や特開平11−71582号公報に記載の
ものがある。
【0004】実公平4−37921号公報に記載の透水
性床板は、連続空隙が20〜80%ありセメントや樹脂
等のバインダで結合されたものである。また、特許第2
914136号公報に記載の不焼成タイルは、粒径1〜
5mmのシリカ系鉱物粒子を水酸化カルシウムによって
固化した不焼成タイルである。さらに、特開平11−7
1582号公報に記載の透水性土質改良材も石灰により
固化する現場打ち舗装としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
透水性舗装は、ポーラスコンクリート製の場合、空隙率
が高いため単に透水させるだけで、保水力に乏しい。ま
た、砂粒やゴミによる目詰まりが起こるので定期的なメ
ンテナンスが必要となる。水酸化カルシウムによって固
化させる不焼成タイルは骨材に5mm以上のものを使用
しないため、充分な空隙を得ることが難しく、吸水性は
有効であるものの透水性に難点がある。また、石灰によ
り固化する現場打ち舗装は、養生の条件が天候によって
左右されるし、施工期間が長くなるという問題がある。
【0006】本発明が解決すべき課題は、環境への負荷
が少なく、品質が均一な成形体が製造可能で、適度な透
水性を有し、且つ長時間の保水力とを併せ持ち、しかも
ポーラスコンクリートのような目詰まりが発生しにくい
自然な外観を有し、さらに劣化・老朽化後も破砕・解き
ほぐしにより容易に土に戻すことができる、吸水性を有
する成形体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の吸水性を有する
成形体は、日本統一土質分類法に定める任意の粘土及び
シルトから選ばれた1種または2種からなる細粒分と、
前記日本統一土質分類法にある砂及び礫からなる粗粒分
とを合わせた材料に、内割で5重量%以上の消石灰を混
合し、水を加えて混練後、加圧成形したことを特徴とす
る。
【0008】また、本発明の吸水性を有する成形体の製
造方法は、日本統一土質分類法に定める任意の粘土及び
シルトからなる群から選ばれた1種または2種の細粒分
と、前記日本統一土質分類法にある砂及び礫からなる粗
粒分とを合わせた材料に、内割で5重量%以上の消石灰
を混合した成形体材料100重量%に外割で7重量%以
上15重量%未満の水を加えて攪拌した後、8N/mm
2〜20N/mm2の圧力で加圧成形することを特徴とす
る。
【0009】本発明の吸水性を有する成形体は、ブロッ
ク状として成形でき、例えば複数の成形したブロックを
敷き並べて舗装材として使用することができる。1個の
ブロックの大きさは特に限定されないが、例えば厚さ3
0〜80mm、縦150〜600mm、横150〜600
mm程度の大きさが適当である。また、ブロックとする
のに代えて、偏平な形状に成形することによってタイル
としても利用できる。
【0010】本発明においては、粘土及びシルトからな
る細粒分との砂及び礫からなる粗粒分をそれぞれ粒径の
大小によって2種に大別し、これら細粒分と粗粒分を一
定の割合で混合し、さらに内割で5重量%以上の消石灰
を混ぜることにより、適度な空隙を有し、舗装材として
使用に耐え得る強度で、なお且つ自然の土に近似した外
観を持つものとすることができる。
【0011】成形体は適度な空隙を有しているので、降
雨時は雨水が成形体内に保持され、余剰分は成形体を通
過して地中へと還元される。成形体内に保持された雨水
は、晴天時に徐々に水蒸気となって放出され、その気化
熱により路盤の温度上昇を抑さえ、ヒートアイランド現
象を抑制する。また、空隙はごく小さなものとなるた
め、自然な風合いを醸し出すことができ、ポーラスコン
クリート製のような目詰まりも起こらない。
【0012】また、本発明においては、多孔質体を混入
することにより、さらに保水性を高めることができ長時
間にわたり温度上昇を抑えることができる。
【0013】混入する水は、細粒分(消石灰含む)と粗
粒分とを合わせた成形体材料100重量%に、外割で7
重量%以上で15重量%未満とするが、吸水性と成形性
を考慮して適宜決定される。
【0014】また、前述の通りヒートアイランド現象を
抑制するとともに、製造工程においても焼き物タイルや
コンクリート舗装材のように焼成や蒸気養生を必要とし
ないため、地球温暖化の原因である二酸化炭素の発生を
制限できる。さらに、消石灰は二酸化炭素と反応するこ
とによって固化するので、その減少にも寄与する。
【0015】また、セメントを使用しないので、原料で
ある粘土・シルト・砂・礫のそのものの風合いを創出す
ることができ、自然で落ち着いた雰囲気の成形体に仕上
げることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、日本統一土質分類法に
定める任意の粘土及びシルトから選ばれた1種または2
種からなる細粒分と、前記日本統一土質分類法に定める
砂及び礫からなる粗粒分とを合わせた材料に、内割で5
重量%以上の消石灰を混合し、水を加えて混練後、加圧
成形したことを特徴とする吸水性を有する成形体であ
る。
【0017】ここで、砂または礫の粗粒分は、主に成形
体に適度な空隙をもたせるために必要である。よって、
粗粒分が少なすぎると空隙が少なくなり、吸水性に乏し
い成形となり、多すぎると空隙が多くなりすぎて成形体
の強度が著しく低下する。また、粗粒分は成形体を成型
機による成形を容易にする働きを併せ持つ。具体的に
は、成型時に原料中に抱き込まれた空気を逃がしたり、
脱型に必要な力を低下させる。ただし、成形体を得ると
いうことから粗礫以上の大きな粒径のものは強度、作業
性、成形体の外観上使用しない方がよい。成型時に原料
中に抱き込まれた空気を逃がしたり、脱型に必要な力を
低下させることは、加圧による乾式成形を行う場合非常
に重要で、これらのことが充分に行われないと、成形体
に層状の剥離や亀裂が発生する。
【0018】粘土またはシルトの細粒分は、主に粗粒分
によってできた空隙を適度に埋め、成形体の強度を維持
するとともに、成形体に自然の風合いや色調を出す意味
で重要な役目を果たす。細粒分が少ないと、成形体の強
度低下を招くとともに自然な色合いや質感を損ね、多す
ぎれば吸水性の乏しい成形体となり、さらには前述の成
型時における空気の逃げを阻害したり、脱型に大きな力
を必要とするため、成形体に不良が発生する。
【0019】消石灰は、主に粘土、シルト、砂、礫を固
結させる。消石灰が、任意の粘土、シルト、砂、礫に含
まれるシリカ分やアルミナ分などとポゾラン反応を起こ
したり消石灰自身が空気中に含まれる炭酸ガスと反応し
て炭酸カルシウムとなり成形体の強度を発現させ、水に
濡れても崩壊しない成形体となる。使用する消石灰は工
業的に製造または市販されているものでよく、特別なも
のである必要はない。このような消石灰の粒度は粘土・
シルトの範囲に入るため、消石灰が多すぎると、粘土、
シルトが多すぎる場合と同様なことが起き、少なすぎる
と成形体の強度が得られないので少なくとも原料中に5
重量%以上含まれる必要がある。
【0020】このように原料となる任意の粘土、シル
ト、砂、礫及び消石灰の混合物の割合は、粘土、シルト
が合計で5〜22重量%、砂が30〜50重量%、礫が
0〜23重量%、消石灰が5〜18重量%で合計100
重量%に対して、外割で7重量%以上で15重量%未満
の水を加えて構成される。
【0021】このような各塑性の配合は、吸水性、強
度、作業性などを考慮して適宜決定される。
【0022】透水性及び吸水性を重視する場合は、粗粒
分である砂と礫を全体の65〜73重量%として、細粒
分である粘土、シルト及び消石灰を27〜35重量%の
範囲で混合して製造することが好ましい。
【0023】成形体の強度を重視する場合は、細粒分で
ある消石灰と粘土、シルトの割合を増やし、例えば粗粒
分である砂と礫を全体の50〜60重量%として、細粒
分である粘土、シルト、消石灰を30〜40重量%とす
ることが好ましい。
【0024】作業性を重視する場合は、上記2種の配合
に加える水の量を調整してやればよく、その量は成形体
材料100重量%に対して外割で7重量%以上15重量
%未満の中から適宜選択される。作業性の良い配合にす
るには、水の量を多くすればよい。しかしながら、15
重量%以上の水を入れると成形体材料の粘り気が強くな
り型枠に付着したまま即時脱型ができずに作業性が悪く
なるばかりか、成形性も悪く、成型時にエア抜きが充分
に行われないため、成形後にラミネーション等の不良品
が出る率が高く好ましくない。また、仕上げ面となる型
枠の底の部分に水分を多く含んだ材料が充填され、平滑
に仕上がるため土の持つ風合い、自然感が損なわれる。
水の量が7重量%未満だと、成形体材料のまとまりが悪
く型枠への充填がうまくいかず不良品発生の原因とな
る。
【0025】吸水性と作業性を考慮すると、粘土、シル
ト、砂、礫、消石灰を混合した成形体材料100重量%
に対して、水は9〜11重量%が好ましい。水が成形体
材料100重量%に対して10重量%であると、成形性
がよく材料が型枠にスムーズに充填され、脱型時も不必
要な力を必要とせず最小限の力で脱型することができ
る。
【0026】水をのぞく全材料を細粒分は粘土、シル
ト、消石灰とし、粗粒分は砂、礫として、細粒分は粒径
75μm以下のものとし、粗粒分は粒径75μmから2
0mmのものとする。
【0027】吸水性を良くするには、水以外の全材料の
70重量%を粗粒分とし、残りの30重量%を細粒分と
する。さらに、粗粒分の内、砂と礫を7.5:2.5か
ら6:4の間の任意の割合とすることによって、成形体
に適度な空隙率を有し、降雨時に多くの雨は地下へと還
元される。雨水の一部は成形体内に保持され、晴天時に
徐々に放出されることとなり、晴天時の舗装面の表面温
度の上昇を抑制する。しかも、強度についても舗装版と
して使用に耐え得る適度な値を得ることができる。
【0028】粗粒分を80重量%、細粒分を20重量%
とすると、強度を確保するために粗粒分中の消石灰の量
を増やしてやればよいが、粗粒分が多いため比較的大き
な空隙ができやすく、吸水性よりも透水性の方が向上す
るためヒートアイランド現象の抑制には不適である。
【0029】強度を重視した場合は、全体の60重量%
を粗粒分とし、残りの40重量%を細粒分とする。ま
た、粗粒分中の砂と礫を7.5:2.5から6:4の間
の任意の割合とし、細粒分中の粘土、シルトと消石灰の
割合を6:4から5:5とすることにより強度を確保す
ることができる。
【0030】さらに強度が要求される場合は、細粒分中
の消石灰の割合を上げて、絶対量を増やせばよいがコス
ト高となるため好ましくない。
【0031】細粒分は流紋岩、安山岩・玄武岩・花崗岩
・閃緑岩・斑レイ岩から選ばれるが、好ましくは花崗岩
や閃緑岩のような二酸化珪素を多く含んだものが好まし
い。また、これら岩石が風化したサバ土を使用してもよ
い。サバ土は中部東海地方に多く分布する土で、花崗岩
等の火成岩が長年の歳月を経て風化し砂や、土状になっ
たもので、通常は使用されることなく廃棄されているこ
とが多い。
【0032】粗粒分についても同様で、二酸化珪素を多
く含んだもの、あるいは、石灰岩やチャート等の石灰質
の礫とする。当然、花崗岩と石灰岩または、閃緑岩とチ
ャートというように二酸化珪素を多く含んだ礫と石灰質
の礫を任意の割合で混合したものでもよい。二酸化珪素
はオートクレーブ養生することによって消石灰と反応し
て、強度向上に寄与するので、特に高い強度が求められ
る時は、これを使用することが好ましい。また、細粒分
としても利用できるサバ土も粒径が75μm以上のもの
であれば粗粒分として利用できる。
【0033】また、細粒分及び粗粒分とも一部を高炉
滓、転炉滓、キュポラ滓などのスラグを全体の15重量
%まで置き換えてもよい。特に細粒分の場合、破砕粉砕
されたものを使用するので、表面に凹凸ができ他の材料
との付着性がよく、舗装材として使用に耐え得る強度を
維持し、スラグの再利用に貢献することができる。
【0034】消石灰の量や骨材の種類によって、強度と
吸水性をコントロールすることができるが、さらに多孔
質材料を混入することによって吸水性を高めることがで
きる。多孔質材料は特に限定されるものではないが、例
えば木炭や活性炭・ゼオライトを使用するとよい。ま
た、溶岩や軽石を使用しても良い。それ自身の吸水量が
大きいものが好ましい。多孔質材料を混入したものは、
より多くの空隙を有しているため、水質浄化のために水
路や河川護岸に使用することができ、また、吸音板とし
て道路脇や音楽スタジオに使用しても良い。
【0035】製造方法については、上記成形体材料を混
練後加圧成型機により周知の方法で即時脱型を行い養生
硬化するが、8N/mm2〜20N/mm2の圧力で加圧
成形する。
【0036】混練は一般的な装置で行えばよいが、好ま
しくは、2軸のミキサーやレディーゲミキサーのような
強力な攪拌力を持ったもので均一に混合する。水は成形
体の比重を上げ、脱型時には滑材としての役割を果た
す。よって、少なすぎれば成形体の比重が上がらず、強
度が低下する。多すぎると成形前の混合物が、粘土状ま
たはクリーム状になり、成形できなくなったり、工程で
のハンドリングが非常に悪くなる。水の量は、成形体材
料100重量%に対して外割で7重量%以上15重量%
未満が良い。
【0037】水を加えた成形体材料混合物は、次に加圧
による乾式成形を行う。
【0038】成型機としては、油圧プレス、フリクショ
ンプレスなどの一般的な成型機を用いればよい。成形圧
力としては少なくとも成形直後にハンドリングできる程
度の強度が必要であり、あまり高い圧力は特殊な装置が
必要となるため、8N/mm 2〜20N/mm2の圧力で
加圧成形することが好ましい。成形圧力が8N/mm 2
以下だと成形後の保持力が劣り変形の原因となるばかり
か、型枠に充分に充填されなかったり、厚みが一定にな
らず、大量に不良品が発生する。逆に成形圧力が20N
/mm2以上の圧力だと成形体材料が密に詰まりすぎて
土の風合いを損ね、吸水性も劣ってしまう。したがっ
て、成形性と外観及び、吸水性のすべてをバランスよく
保つためには製造時の加圧力を8N/mm2〜20N/
mm2とする。特に成形圧を10N/mm2〜15N/m
2にすると成形性、外観、吸水性のバランスが良いも
のとなる。
【0039】得られた成形体は、空気中で養生される。
養生中にポゾラン反応、炭酸化が進行し、自然乾燥され
る。ポゾラン反応及び炭酸化は徐々に進行するため、成
形体の強度は数ヶ月にわたり継続的に上昇していくが、
概ね7日程度の気中養生で使用に耐え得る強度となる。
気中養生の他に、オートクレーブ養生や炭酸ガス養生で
も差し支えない。
【0040】
【実施例】表1は実施例1〜4の各配合と成形圧による
7日強度と吸水性の評価と、比較例1〜5の評価を示す
ものである。
【0041】
【表1】
【0042】実施例1は、標準的な配合で、粗粒分とし
てのサバ土(株式会社丸圭商店製)49重量%、粗粒分
としての花崗岩21重量%、細粒分としての石灰石水洗
スラッジ18重量%、細粒分としての消石灰12重量%
の合計100重量%で構成され、これに水を外割で10
重量%加え充分に攪拌混練させた後、成形圧力12N/
mm2で加圧成形され、気中養生し、硬化させたもので
あって、舗装材として使用に耐え得るいわゆる7日強度
(曲げ強度)2.68N/mmと、良好な吸水性を兼ね
備える。
【0043】実施例2は、吸水性を重視した配合で、J
IS A5005に規定されている骨材品質を満足する
粗粒分としての砕砂50重量%、粗粒分としてのチャー
ト23重量%、細粒分としての石灰石水洗スラッジ17
重量%、細粒分としての消石灰10重量%の合計100
重量%で構成され、これに水を外割で9重量%加え充分
に攪拌混練させた後、成形圧力12N/mm2で加圧成
形され、気中養生し、硬化させたものであって、舗装材
として使用できる最低限の7日強度(曲げ強度)1.8
4N/mm2を有しており、吸水性については、特に優
れた性能を有する。
【0044】実施例3は、強度を重視した配合で、粗粒
分としてのサバ土40重量%、粗粒分としての石灰石2
0重量%、細粒分としての石灰石水洗スラッジ22重量
%、細粒分としての消石灰18重量%の合計100重量
%で構成され、これに水を外割りで11重量%加え充分
に攪拌混練させた後、成形圧力12N/mm2で加圧成
形され、気中養生し、硬化させたものであって、舗装材
として使用に耐え得るに充分で、優れた7日強度(曲げ
強度)3.46N/mm2と高い吸水性を有する。
【0045】実施例4は、更に吸水性を高めるため、実
施例1の配合の内、砂と砂利の一部を木炭の多孔質材料
に置き換えており、舗装材としての強度を充分に有し、
実施例2の吸水性重視の配合と同等またはそれ以上の吸
水性能を有するとともに、多孔質材料による保水力も兼
ね備える。また、7日強度(曲げ強度)も2.40N/
mm2の高い値を持つ。
【0046】比較例1〜5は表1に記載のとおりの配合
及び成形圧としたもので、比較例1〜4については、曲
げ強度は本発明の実施例1〜4に比べていずれも劣って
いることが判る。また、吸水性についてはいずれも不良
であった。比較例5は成形圧を20N/mm2と大きく
しているために曲げ強度は大きくなっているが、成形体
材料が密に詰まりすぎて土の風合いを損ね、吸水性も劣
っている。
【0047】ここで、加圧による乾式成形を行うために
は、できるだけ低い圧力で目的とする強度が得られ、工
程におけるハンドリング性が良好である必要である。さ
らに脱型は油圧あるいは空気圧を利用したシリンダを用
いて行われるが、加圧側の容量に比べてかなり小さいも
のが用いられているため、脱型時に大きな力が必要とな
る場合、脱型ができなくなることもある。また、本発明
の重要な要素の一つに吸水性がある。原料の土自体には
かなりの吸水性があるが、加圧による乾式成形を行うこ
とで吸水性は低下する。従って密度を上げることで強度
を得る方法は、吸水性を損なう可能性がある。これらの
問題を解決するために、原料となる粘土・シルト・砂・
礫・消石灰、場合によっては多孔質材料を含めた粒度構
成が、粗粒分と細粒分を6:4乃至7.5:2.5と
し、粗粒分のうち砂と礫を6:4乃至7.5:2.5と
し、細粒分のうち粘土・シルトと消石灰を5.5:4.
5乃至7:3となるようにする。さらに添加される水の
量も、成形体材料100重量%に対して、外割で7重量
%以上15重量%未満とすることで、作業性と強度・吸
水性などの機能性と色合い、質感などの意匠性を兼ねた
成形体の製造が可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明の吸水性を有する成形体およびそ
の製造方法によれば、舗装材として使用に耐え得る強度
を有し、透水性と吸水性に優れており、ヒートアイラン
ド現象の抑制に寄与し、また、地下水の枯渇化を防止す
ることができるので、ひいては地盤沈下を防止すること
ができる。セメント等のバインダーを使用せず、消石灰
によって固化するので、焼成や蒸気養生の必要がなく二
酸化炭素の発生がない。
【0049】成形体の表面は砂粒大の凹凸ができ、土の
持つ風合い、自然な感じが創出されるとともに、滑り止
め効果もある。しかも吸水性を有しているので降雨時で
も水によるスリップもおこらない。
【0050】水の量を成形体材料100重量%に対して
外割で7重量%以上15重量%未満とし、加圧による乾
式成形時の加圧力を8N/mm2から20N/mm2とす
ることで、作業性が改善されるとともに、強度と吸水性
などの機能性と色合い及び質感を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E01C 5/22 E01C 5/22 //(C04B 28/10 (C04B 28/10 14:10 14:10 Z 14:06 14:06 Z 14:04 14:04 Z 14:30 14:30 18:14 18:14 A F Z 18:10) 18:10) B 111:54 111:54 (72)発明者 鈴木 伸明 福岡県福岡市中央区大名1丁目12番56号 八重洲天神ビル 株式会社ヤマウ内 (72)発明者 鈴木 孝己 福岡県福岡市中央区大名1丁目12番56号 八重洲天神ビル 株式会社ヤマウ内 (72)発明者 原 信貴 福岡県福岡市中央区大名1丁目12番56号 八重洲天神ビル 株式会社ヤマウ内 (72)発明者 岩下 哲志 岐阜県大垣市赤坂町188−1 矢橋工業株 式会社内 (72)発明者 後藤 義己 岐阜県大垣市赤坂町188−1 矢橋工業株 式会社内 (72)発明者 西脇 繁 岐阜県大垣市赤坂町188−1 矢橋工業株 式会社内 (72)発明者 青山 浩之 岐阜県大垣市赤坂町188−1 矢橋工業株 式会社内 Fターム(参考) 2D051 AA02 AB03 AF07 DA01 4G012 PA04 PA06 PA07 PA11 PA26 PA29 PE03 4G054 AA01 AC01 AC04 AC11 BA02 BA39 4G066 AA04A AA04B AA17B AA63A AA63B AA66A AA66B AA76A AA76B AA80A AA80B AE06B AE20B BA22 CA43 DA20 EA20 FA03 FA11 FA20 FA28 FA35 FA37

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 日本統一土質分類法に定める任意の粘土
    及びシルトから選ばれた1種または2種からなる細粒分
    と、前記日本統一土質分類法に定める砂及び礫からなる
    粗粒分とを合わせた材料に、内割で5重量%以上の消石
    灰を混合し、水を加えて混練後、加圧成形したことを特
    徴とする吸水性を有する成形体。
  2. 【請求項2】 前記細粒分と前記粗粒分と前記消石灰か
    らなる成形体材料100重量%に加える水が、外割で7
    重量%以上で15重量%未満であることを特徴とする請
    求項1記載の吸水性を有する成形体。
  3. 【請求項3】 前記細粒分が、サバ土、流紋岩、安山
    岩、玄武岩、花崗岩、閃緑岩、斑レイ岩、及び高炉滓、
    転炉滓、キュポラ滓などのスラグからなる群から選ばれ
    た1種又は2種以上の粒径75μm以下のものであるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の吸水性を有する
    成形体。
  4. 【請求項4】 前記粗粒分が、サバ土、流紋岩、安山
    岩、玄武岩、花崗岩、閃緑岩、斑レイ岩、石灰石、チャ
    ート及び高炉滓、電炉滓、キュポラ滓などのスラグから
    なる群から選ばれた1種又は2種以上の粒径75μm以
    上のものであることを特徴とする請求項1または2記載
    の吸水性を有する成形体。
  5. 【請求項5】 前記細粒分と前記粗粒分と前記消石灰と
    からなる材料に、多孔質材料を混合したことを特徴とす
    る請求項1から4のいずれかに記載の吸水性を有する成
    形体。
  6. 【請求項6】 日本統一土質分類法に定める任意の粘土
    及びシルトからなる群から選ばれた1種または2種の細
    粒分と、前記日本統一土質分類法にある砂及び礫からな
    る粗粒分とを合わせた材料に、内割で5重量%以上の消
    石灰を混合した成形体材料100重量%に外割で7重量
    %以上15重量%未満の水を加えて攪拌した後、8N/
    mm2〜20N/mm2の圧力で加圧成形することを特徴
    とする吸水性を有する成形体の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1344757A3 (de) * 2002-03-16 2006-03-08 Bernhard Kettner Biologischer Baustoff
KR100884208B1 (ko) 2008-11-24 2009-02-18 조미숙 친환경 자연토 지반 포장방법
KR100886208B1 (ko) * 2007-03-19 2009-02-27 최성렬 가공토양 및 그 제조방법
CN102234190A (zh) * 2010-04-29 2011-11-09 北京仁创科技集团有限公司 一种透水预制件用混合料及透水预制件和制作方法
JP2014208822A (ja) * 2014-05-30 2014-11-06 株式会社シンヨー 土壌固化物製造用の組成物及び土舗装方法
CN109293325A (zh) * 2018-11-05 2019-02-01 山东农业大学 一种盐碱土生物质砖及其制作方法与应用

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