JP4456277B2 - 衝突抵抗性二重層構造 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は衝突抵抗性二重層構造、例えば二重層船側に関する。
【０００２】
オイルタンカーが衝突に巻き込まれるか、又は座礁した場合、船体に穴があくと、これは重大な環境の汚染を生じ得る。内陸の水路上の化学品タンカーに関して同じことが当てはまる。現存するフェリーは、衝突の際に側面において穴があく危険を冒しており、それはある状況下では乗客に関する多少の安全性の危険を生じている。かくして船、加工産業のための沖合の設備及び施設の二重−層構造の衝撃及び爆発抵抗性における改良が非常に重要であることが明らかである。
【０００３】
本発明の目的は、実質的に改良された衝突−及び爆発−抵抗性二重−層構造を提供することである。本発明に従うと、この目的のために、構造は：
延性材料から作られ、互いに並んで、又は上に置かれている１系列の溝
を含み、それらの溝はそれらの側壁のチップにより構造の外層の内面に取り付けられ、各溝の基部は、少なくとも本質的に該基部に垂直のストリンガーにより構造の内層又はそれに取り付けられている構造に連結している。
【０００４】
穴あきに対する実質的に改良された抵抗性は、衝突の際に実質的な幅に及んでくぼみが現れ、理想的な膜応力が達成され、穴あきに対する抵抗性が最大となることで達成される。
【０００５】
引き続く溝（ｓｕｃｃｅｓｓｉｖｅ ｃｈａｎｎｅｌｓ）の基部がストリップ又はストリンガー（ｓｔｒｉｎｇｅｒ）によって互いに接合されるならば一様なより良好な結果が達成される。ストリップ又はストリンガーは衝突の開始時に溝の両側壁の対称な変形を与える。次いでストリップ又はストリンガーは破断する（ｂｒｅａｋ ｏｆｆ）。ストリップ又はストリンガーが存在しなければ、衝突の際に溝の側壁の１つが実質的に一側に撓み（ｄｅｆｌｅｃｔｅｄ）そして他の側壁が第１の側壁に追従する危険がある。溝の側壁のこの非対称的な変位は穴あき（ｈｏｌｉｎｇ）に対する抵抗の減少をもたらす。
【０００６】
本発明は船の側部の外層（ｏｕｔｅｒ ｓｋｉｎ）の内側表面に向けて方向づけられたこれらの溝部分又は側壁は該外層と９０°より小さい角度αをなすということである。
【０００７】
個々の溝を使用することができる。この代わりに、溝を互いに接合させて単一の波形板（ｃｏｒｒｕｇａｔｅｄ ｐｌａｔｅ）を形成することもできる。
【０００８】
特定の構造の場合には、溝は内層（ｉｎｎｅｒ ｓｋｉｎ）の内側表面にも配列され、該溝は側壁のチップにより該内側表面に取り付けられ、そして該ストリンガー（ｓｔｒｉｎｇｅｒｓ）は外層上に配列された溝と内層上に配列された溝との間で延びている。
【０００９】
構造物の材料は延性でなければならない。鋼３７（ｓｔｅｅｌ ３７）は優れた材料であることが証明されるが、或る種の複合体及びサンドイッチ材料の如きいわゆる圧壊路（ｃｏｌｌａｐｓｅ ｐａｔｈ）を有する或る種のプラスチック及び材料も加工することができる。
【００１０】
本発明を図の説明に基づいてここで説明する。
【００１１】
図１及び図２に示された二重層構造（ｄｏｕｂｌｅ−ｓｋｉｎｎｅｄ ｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）は外層１及び内層２を具備する。溝３が外層１の内側表面に取り付けられている。溝は、外層１と４５°の角度をなす２つの側壁４、５と、２つの側壁４、５を互いに接合する基部（ｂａｓｅ）６とを有する。ストリンガー７は、溝の基部６から、特に該基部に垂直に、内層２の内側表面に延びている。引き続く溝（ｓｕｃｃｅｓｓｉｖｅ ｃｈａｎｎｅｌｓ）の基部６は、ストリップ８により互いに接合される。該部品１乃至８の材料は延性であり、そして例えば鋼３７から成る。
【００１２】
図３は、図１及び図２に従う二重層の船の側部の区域がひどい衝突にさらされた場合を示す。外層１は幾分内側に移動しており、そして溝の側壁４及び５は曲がっている（ｂｅｎｔ）。ストリンガー７は湾曲させられている（ｃｕｒｖｅｓ）。衝突の間に穴（ｈｏｌｅｓ）は生じない。実際には、膜応力（ｍｅｍｂｒａｎｅ ｓｔｒｅｓｓ）の問題がある。
【００１３】
図４に従う態様では、溝は半円筒形構造（ｓｅｍｉ−ｃｙｌｉｎｄｒｉｃａｌ ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎ）である。
【００１４】
図５は、溝３が外層の内側表面及び内層の内側表面の両方に取り付けられており、そしてストリンガー７は互いに対向して配置された（ｐｏｓｉｔｉｏｎｅｄ ｏｐｐｏｓｉｔｅ ｏｎｅ ａｎｏｔｈｅｒ）溝の基部の間で延びている。
【００１５】
二重層船体（ｄｏｕｂｌｅ−ｓｋｉｎｎｅｄ ｈｕｌｌ）を有する船において使用される本発明に従う構造は今や試験され、その結果は驚くべきものであった。ラム船（ｒａｍ ｓｈｉｐ）とのひどい衝突においてこの構造により吸収されるエネルギーは外層が大きな表面にわたって浅いへこみ（ｓｈａｌｌｏｗ ｄｅｎｔｉｎｇ）を示す（この層（ｓｋｉｎ）は膜として挙動した）ように有効であることが見いだされ、そして穴あき（ｈｏｌｉｎｇ）はなかった。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第１の態様に従う二重層の船の側部の一部の斜視図を示す。
【図２】 図１に従う船の側部の鉛直断面図を示す。
【図３】 ひどい衝突の後の図１に従う船の側部の鉛直断面図を示す。
【図４】 船の側部の第２の態様の鉛直断面図を示す。
【図５】 船の側部の第３の態様の鉛直断面図を示す。

Claims (5)

1. 外層（１）および、延性材料から作られ、互いに並んで、又は上に置かれている１連の個別の溝（３）を有する内層（２）を備え、該溝（３）は側壁（４、５）の縁部により外層（１）の内面に取り付けられ、各溝（３）の基部（６）は、少なくとも本質的に該基部（６）に垂直のストリンガー（７）により内層（２）又は内層（２）に取り付けられている構造物に連結しており、１連の溝（３）の基部（６）がストリップ（８）又はストリンガー（７）により互いに連結していることを特徴とする衝突抵抗性二重層構造。
2. 船側の外層（１）の内面に向かう溝（３）の側壁（４、５）が該外層（１）と９０°未満の角度αを作ることを特徴とする請求項１記載の構造。
3. 溝（３）が内層（２）の内面にも配置され、該溝（３）が側壁（４、５）の縁部により該内面に取り付けられ、該ストリンガー（７）が外層（１）上に配置された溝（３）と内層（２）上に配置された溝（３）の間に延びていることを特徴とする請求項１又は２記載の構造。
4. 各列の溝（３）が互いに連結して波形プレートを形成していることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１に記載の構造。
5. 構造がスチール３７から作られていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１に記載の構造。

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