JP4456068B2 - 発電機の制御方法及び風力発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、SRモータ(Switched Reluctance Motor)構造を備える発電機の制御技術に関する。
近年、電気自動車やモータとエンジンを共用するいわゆるハイブリッドカー等においては、高価な永久磁石を使用せず、構造が簡単かつ堅牢であり高速回転や耐環境性に優れたSRモータの使用が検討されている。一般にSRモータは、コイルを巻装したステータの内側に、磁性鋼板よりなるロータをステータと同軸上に回転自在に配置した構成となっている。ステータの内周側には内向きに突出する突極が形成されており、この突極にはコイルが巻装され巻線を形成している。ロータの外周には外向きに突出する突極が放射状に形成されており、ロータの回転に伴ってステータの突極と近接・対向・離隔するようになっている。ロータの突極とステータの突極は、ある突極同士が対向したとき他の突極同士の位置がずれるように、相互に倍数関係ではない偶数個に設定される。すなわち、例えばロータの突極が4個の場合、ステータの突極を6個に設定し、ロータの突極が6個の場合にはステータの突極を8個に設定する。
このようなSRモータでは、例えばステータの一対の対向する巻線に電流を流すと、ステータの突極からロータの突極へ向かう磁束が発生する。これにより、ロータの突極がステータの突極に引き付けられロータにトルクが発生する。前述のように、ステータとロータの突極は、ある突極同士が対向すると他の突極同士にはずれが生じるように設定されている。そこで、他のずれた状態にある突極の巻線に通電すると、ずれた状態の突極が引き付けられロータが回転する。この操作を連続的に行うことにより、ロータの突極が連続的にステータの突極に引き付けられ、ロータが軸回りに回転する。
一方、このようなSRモータは発電機として用いることもでき、例えば、特開2001-57795号公報や特開2001-78490号公報には、発電時の過電流を防止し高効率的な発電を行う制御方式が開示されている。特開2001-57795号公報においては、バッテリから電力を供給し、SRモータをモータとして機能させる供給モード中に、ロータ回転数や供給電流量に基づいて、現時点で電力回生を行った場合の最大電流量を予測演算する。そして、この最大電流量が所定値に達した場合に、巻線に生じる起電力をバッテリに回収する回生モードを実施する。
特開2001-78490号公報においては、前述の供給モードと回生モードに加えて、巻線両端を同電位とする還流モードが設定されている。この還流モード時には巻線がショートされる形となり、巻線電流は増加する。巻線電流値は常時モニタされており、供給モードから回生モードに切り替えた後、巻線電流値が下限値に達すると、前述の還流モードに切り替えられる。還流モードでは電流値が上昇し、それが上限値に達したときには、再び回生モードに切り替えられる。この回生モードと還流モードの切り替えは、ロータが所定の回転角度となるまで継続される。これにより、巻線電流値は上限値と下限値との間で制御され、巻線電流が突出的に大きくなることが防止される。
特開2001-57795号公報 特開2001-78490号公報
一方、前述の制御方式においては、インダクタンス減少領域(dL/dθ<0)において、供給モード及び還流モードにより電流が所定範囲内に収まるように制御し、その後回生電流を流している。d L / d θ < 0 の範囲で流れる電流はロータに対し制動力を及ぼすため、発電効率を高めるには供給/ 還流モードにおける制御電流値を抑える必要がある。しかしながら、この制御電流値を小さく抑えると回生電流値も小さくなり、必要な発電量を確保するのが難しくなるという問題があった。また、モータ電流を制御するために、その電流値を検出するセンサや高速で動作するフィードバック制御回路が必要となり、装置価格が高くなるという問題もあった。
本発明の目的は、SRモータ構造を備える発電機の発電効率を向上させることにある。
本発明の発電機の制御方法は、複数個の突極を有するステータと、前記ステータの突極とは異なる個数の複数個の突極を有するロータと、前記ステータに巻装された巻線とを有してなり、前記巻線の両端に接続されたスイッチ素子とダイオードからなるスイッチング回路により制御される発電機の制御方法であって、該制御方法は、前記巻線のインダクタンスが最大となる時点又はその近傍から、前記巻線に対し電源から電力を供給する供給モードと、前記巻線の両端をショートさせる還流モードとを交互に繰り返す交番モードを、前記スイッチ素子をPWM制御することにより実施し、前記交番モードの後、前記巻線のインダクタンスが減少する期間に、さらに前記還流モードを実施し、その後、前記巻線に生じる起電力を前記電源に回収する回生モードを実施する制御方法であり、前記電源の電圧値および前記ロータの回転数の少なくとも何れか一方に基づいて、前記交番モードの継続時間およびPWM制御のduty比を設定することにより、前記電源の過充電を防止し、または、前記電源の電圧値を所定値とすると共に、前記巻線中の電流によって発生する前記ロータの制動力を抑制しつつ、前記還流モード開始時の電流値が大きくなるように前記発電機を制御することを特徴とする。
本発明にあっては、巻線電流によって制動力が発生する領域での平均電流値を交番モードによって抑えつつ、その後に還流モードを実施して電流値を高めてから回生モードを実施する。ここで、還流モードにおける電流量の上昇傾向は、還流モード開始時の電流値とロータ回転数により決まり、それらが十分に大きくないと還流モード時に電流値が増大しない。還流モード時の電流増が十分取れないと、回生モードにおける回生エネルギ量が確保できず、発電効率が低下する。その一方、還流モード開始時の電流値が大きくなるように巻線電流を制御すると、それによる制動力が大きくなる。
前記発電機の制御方法において、前記電源の電圧値に基づいて、前記交番モードの後に実施する前記還流モードの実施時間を制御しても良い。また、前記交番モードを、前記巻線のインダクタンスが最大となる時点以前に開始しても良い。さらに、前記交番モードでは、前記供給モードでの巻線電流の増加分に比して、前記還流モードでの巻線電流の減少分の方を小さく、前記交番モードの間、巻線電流が鋸歯状波形の電流波形にて増加するようにPWM制御のduty比を設定しても良い。
また、本発明の他の発電機の制御方法は、複数個の突極を有するステータと、前記ステータの突極とは異なる個数の複数個の突極を有するロータと、前記ステータに巻装された巻線とを有してなり、前記巻線の両端に接続されたスイッチ素子とダイオードからなるスイッチング回路により制御される発電機の制御方法であって、該制御方法は、前記巻線のインダクタンスが最大となる時点又はその近傍から、前記巻線に対し前記電源から電力を供給する供給モードと、前記巻線の両端をショートさせる還流モードとを交互に繰り返す第1交番モードを、前記スイッチ素子をPWM制御することにより実施し、前記第1交番モードの後、前記巻線のインダクタンスが減少する期間に、前記還流モードと、前記巻線に生じる起電力を前記電源に回収する回生モードを交互に繰り返す第2交番モードを、前記スイッチ素子をPWM制御することにより実施する制御方法であり、前記電源の電圧値および前記ロータの回転数の少なくとも何れか一方に基づいて、前記第1および第2交番モードの継続時間およびPWM制御のduty比を設定することにより、前記電源の過充電を防止し、または、前記電源の電圧値を所定値とすると共に、前記巻線中の電流によって発生する前記ロータの制動力を抑制しつつ、前記還流モード開始時の電流値が大きくなるように前記発電機を制御することを特徴とする。
前記発電機の制御方法において、前記第1交番モードを、前記巻線のインダクタンスが最大となる時点以前に開始しても良い。このように第1交番モードをインダクタンスが最大となる時点から進角させることにより、第1交番モードの継続時間が長くなる。このため、第2交番モード開始時の電流量が増加し、発電量を増加させることが可能となるため、発電量が不足する場合に特に有効となる。一方、第2交番モードでは電流量の増加が抑えられるため、進角によって却って巻線電流量が大きくなりすぎる場合にも電流量は適宜抑制される。従って、本発明によれば、進角による電流量増加と、第2交番モードによる電流量抑制をバランス良く組み合わせることにより、最大電流値を抑えつつ、回生電流量を十分確保し得る良好な制御形態が実現できる。
一方、前述のような制御方法により、SRモータ構造の発電機を有する風力発電機の発電量を制御するようにしても良い。当該発電機は、SRモータとしても使用可能であるため、発電機をモータとして使用して風力発電機の回転翼を起動させ、一旦起動後は発電機として動作させることができる。
本発明の発電機の制御方法によれば、供給モードと還流モードを交互に繰り返す交番モードを実施し、この交番モードの後、さらに還流モードを実施し、その後、回生モードを実施するようにしたので、制動力を交番モードで抑えつつ、還流モード開始時の電流値を大きくすることができ、制動力と回生エネルギ量をバランス良くコントロールして発電効率の向上を図ることが可能となる。
本発明の他の発電機の制御方法によれば、第1交番モードの後に第2交番モードを設け、この第2交番モードにて還流モードと回生モードを繰り返すため、還流モードにおける電流上昇を回生モードにて適宜抑えることができる。このため、最大電流値を適度に抑制しつつ、回生電流量を最大限確保することが可能となり、両者のバランスの取れた発電が可能となる。従って、パワーデバイスの負担が軽減され、大容量の素子が不要となりコストの低減を図ることが可能となる。また、電流センサや高速比較器などを付加することなく巻線電流量を抑制でき、部品点数増によるコストアップを防止できる。
本発明の風力発電機は、当該発電機がSRモータとしても使用可能であり、発電機をモータとして使用して回転翼を起動させ、一旦起動後は発電機として動作させるという使い方が可能なため、微風状態の場合においても、モータにて回転翼を起動させ、その後は風力によって回転翼を回転させることができる。これにより、風力発電機を微風状態から作動させることができ、発電効率の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施例1である制御方法が適用される発電機の構成を示す説明図である。 図1の発電機における駆動回路の構成を示す回路図である。 図2の回路図のU相部分についてのみ抽出した回路図であり、実施例1の制御方法における(a)は供給モード、(b)は回生モード、(c)は還流モードを示している。 U,V,W相の何れか1相における各モードの実行タイミングを示す説明図であり、(a)はロータ回転角とインダクタンスLの関係、(b)はロータ回転角と巻線印可電圧の関係、(c)はロータ回転角と巻線電流の関係をそれぞれ示している。 実施例1の制御方法における各モードの実行タイミングを示す説明図であり、(a)はロータ回転角とインダクタンスLの関係、(b)は駆動回路におけるHI側,LO側の通電状態、(c)はロータ回転角と巻線電圧の関係、(d)はロータ回転角と巻線電流の関係をそれぞれ示している。 図2の回路図のU相部分についてのみ抽出した回路図であり、実施例2の制御方法における(a)は供給モード、(b)は回生モード、(c)(d)は還流モードを示している。 本発明の実施例2である制御方法における各モードの実行タイミングを示す説明図であり、(a)はロータ回転角とインダクタンスLの関係、(b)は駆動回路におけるHI側,LO側の通電状態、(c)はロータ回転角と巻線電圧の関係、(d)はロータ回転角と巻線電流の関係をそれぞれ示している。 本発明の実施例3である制御方法における各モードの実行タイミングを示す説明図であり、(a)はロータ回転角とインダクタンスLの関係、(b)は駆動回路におけるHI側,LO側の通電状態、(c)はロータ回転角と巻線電圧の関係、(d)はロータ回転角と巻線電流の関係をそれぞれ示している。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施例1である制御方法が適用される発電機の構成を示す説明図である。図1の発電機1はいわゆるSRモータと同様の構造を有しており、ステータ2と、ステータ2の内側に回転自在に配設されたロータ3とを備えている。ステータ2は図示しないハウジングに収容される。発電機1は例えば自動車エンジンによって駆動され、その場合、ロータ3はエンジンのクランクシャフトに連結される。また、本実施例の発電機1はインナーロータタイプであるが、ステータとロータの位置関係が逆のアウターロータタイプであっても良い。
ステータ2は、ステータコア4と複数の巻線5を備えた構成となっている。ステータコア4は複数の磁性鋼板を積層して形成され、ハウジング内に固定される。ステータコア4は、円筒状のヨーク部6と、ヨーク部6の内側に径方向内側に向けて突出する6個の突極7とから構成される。巻線5は各突極7にコイルを巻回して形成される。発電機1は3相の発電機となっており、巻線5はU,V,Wの各相の巻線5Ua,5Ub,5Va,5Vb,5Wa,5Wbを構成している。対向する一対の巻線5は直列に接続され、各相の巻線組5U,5V,5Wを構成する。
ロータ3は、シャフト8とロータコア9から構成される。シャフト8は、ハウジングに設けた軸受によって回転自在に支持されている。シャフト8の回転角度はシャフト位置センサ17(図2参照)にて検出される。このシャフト位置センサ17の周期やパルス幅からロータ3の回転数を算出することができる。なお、別途回転数検出センサがあればそれを利用しても良い。ロータコア9は、複数枚の磁性鋼板を積層して形成され、シャフト8に固定されている。ロータコア9には、外周側に4個の突極10が設けられている。ロータ3はステータ2内に同軸に挿入配置され、その突極10とステータ2の突極7との間には所定の間隙が形成される。
このような発電機1は、各相の巻線5を順次通電することによりSRモータとして使用することもできる。ここで、巻線5に電流を流すと、ステータ2の突極7からロータ3の突極10へ向かう磁束が発生する。例えば、図1において巻線5Va,5Vbに通電すると、その近傍に存在するロータ3の突極10bを引き付け、トルクが発生しロータ3が反時計回りに移動する。ステータ2の突極7Vとロータ3の突極10bが対向すると、ステータ2が6極、ロータ3が4極のため、他の突極7W,10aの間には位置ズレが生じる。
次に、突極7Wの巻線5Wa,5Wbに通電すると、今度は突極10aが突極7Wに引き付けられる。このとき突極7U,10bの間には位置ズレが生じており、次に突極7Uの巻線5Ua,5Ubに通電すると、突極10bが突極7Uに引き付けられる。すなわち、各相の巻線5を順次通電することにより、ロータ3の突極10は連続的にステータ2の突極7に引き付けられ、ロータ3はステータ2内にてシャフト8と共に回転しSRモータとして動作する。
図2は図1の発電機における駆動回路の構成を示す回路図である。図2に示すように、各相の巻線組5U,5V,5Wの両端にはそれぞれFET(スイッチ素子)とダイオードからなるスイッチング回路19が接続されている。巻線組5U,5V,5Wの一端側(HI側:UH,VH,WH)は、FET11U,11V,11Wを介してバッテリ(電源)16の+極に接続されると共に、ダイオード13U,13V,13Wを介してバッテリ16の−極に接続されている(接地)。巻線組5U,5V,5Wの他端側(LO側:UL,VL,WL)は、ダイオード14U,14V,14Wを介してバッテリ16の+極に接続されていると共に、FET12U,12V,12Wを介してバッテリ16の−極に接続されている。
FET11,12は、ゲートドライバ15U,15V,15Wによって制御される。ゲートドライバ15U,15V,15WはCPU18に接続されており、CPU18によって制御される。発電機1にはさらに、シャフト位置センサ17が設けられており、シャフト8の回転角度が検出できるようになっている。シャフト位置センサ17の出力はCPU18に入力され、CPU18はこの検出信号に基づいてゲートドライバ15U,15V,15Wを制御し、巻線組5U,5V,5Wに適宜通電を行う。また、CPU18は、シャフト位置センサ17の信号からシャフト8の回転数を算出する。なお、バッテリ16の電圧はCPU18によって常時モニタされている。
図3は図2の回路図のU相部分についてのみ抽出した回路図であり、(a)は供給モード、(b)は回生モード、(c)は還流モードを示している。なお、以下の説明ではU相についてのみ説明するが、V相、W相もU相と同様の動作が行われる。当該制御方法では、発電機1を供給モード、回生モード及び還流モードの3つの制御モードにて駆動する。供給モードは巻線組5Uに電力を供給するモード、回生モードは巻線組5Uに生じる起電力を回収するモード、還流モードは巻線組5Uの両端を同電位としショートさせるモードである。
供給モードでは、図3(a)に示すように、FET11U,12Uを同時にONさせる。当該モードでは、電流はFET11U、巻線組5U、FET12Uの経路で流れる。これにより、バッテリ16によって巻線組5Uの巻線5Ua,5Ubに電力が供給され、ロータ3の突極10がステータ2の突極7Uに引き付けられ、ロータ3が回転又は制動される。
回生モードでは、図3(b)に示すように、FET11U,12Uが同時にOFFされる。FET11U,12UをOFFすると、バッテリ16から巻線組5Uに対する電力供給は停止される。このとき、巻線組5Uには磁束を保持すべく起電力が生じる。当該モードでは、この起電力により、電流がダイオード13U、巻線組5U、ダイオード14Uの経路で流れる。これにより、バッテリ16にエネルギが回生される。
還流モードでは、図3(c)に示すように、FET11UをOFFし、FET12UをONさせる。この状態の場合もバッテリ16から巻線5Ua,5Ubに対する電力供給は停止され、巻線5Ua,5Ubには起電力が生じる。当該モードでは、この起電力により、電流はダイオード13U、巻線組5U、FET12Uの経路で流れる。すなわち、巻線組5Uは両端が接地された状態となり、還流モードの間、電流は前記経路を還流する。なお、FET11UをONし、FET12UをOFFさせて還流モードを行っても良い。
本発明による発電機制御方法では、前述のような3種類のモードを次のように実行する。図4は、U,V,W相の何れか1相における各モードの実行タイミングを示す説明図であり、横軸は何れもロータ3の回転角となっており、(a)はロータ回転角とインダクタンスLの関係、(b)はロータ回転角と巻線印可電圧の関係、(c)はロータ回転角と巻線電流の関係をそれぞれ示している。
図4に示すように、本実施例では、インダクタンスLが最大値Lmax(インダクタンスLの変化率(dL/dθ)が0)となったとき、巻線5に電力供給を開始する。巻線5に対する電力供給は、ゲートドライバ15U,15V,15WによってPWM制御される。すなわち、FET11U等のON/OFF制御により、巻線5への供給電流量が継続時間とduty比によって制御され、供給モードと還流モードが交互に繰り返される交番モードが実施される。交番モードの継続時間Tdは、シャフト位置センサ17の信号から算出されたロータ回転数に応じて設定される。このとき、Tdはロータ回転角度で設定することもでき、回転数によらず一定の角度にするか、回転数に応じた角度を設定する
交番モードの間、供給モード実施時(図4(c)のP部)では巻線電流が増加し、還流モード実施時(図4(c)のQ部)では巻線電流が減少する。ここで、供給モードでの巻線電流の増加分に比べて、還流モードでの巻線電流の減少分の方が小さく、交番モードの間、電流波形は鋸歯状波形で総体的に増加するようにPWMduty比が設定される。
時間Tdが経過した後、CPU18はPWM制御を停止し、還流モードのみを実行する。これにより巻線5に流れる電流が増加する。そして、還流モードを所定時間(又は所定ロータ回転角度)実施した後、回生モードを実施する。回生モードを実施すると巻線電圧は−Eとなり、巻線電流iは徐々に減少してやがて0となる。これにより、図4(c)のR部の面積にて示される量のエネルギが、バッテリ16に回生される。回生エネルギ量は、回生モード開始時の電流量によって決まり、PWM制御のduty比や電源電圧、交番モード継続時間Td、交番モード後の還流モード実施時間等により変化し、CPU18はこれらの値を適宜調整して回生エネルギ量を制御する。
一方、CPU18は、常時バッテリ16の電圧をモニタしており、電圧フィードバックによるPI制御を行って、バッテリ16の過充電を防止する。この場合、バッテリ電圧を見ながら、交番モードにおけるPWMduty比や継続時間を適宜制御して、バッテリ電圧が所定値となるように制御する。なお、PWM制御では、制御精度確保のためには電圧値の安定が肝要であり、バッテリ電圧の検出はこの点においても重要である。
図4(c)に示すように、当該制御方法では、交番モード後に還流モードを一旦実施しているため、巻線電流量が増加した状態で回生モードに切り替わる。従って、回生モード実施時(図4(c)のR部)における回生エネルギ量(R部の面積)を大きくとることができ、発電効率を高めることができる。ここで、還流モードにおける電流量の上昇傾向は、還流モード開始時の電流値とロータ回転数により決まり、それらが十分に大きくないと還流モード時に電流値が増大しない。還流モード時の電流増が十分取れないと、回生モードにおける回生エネルギ量が確保できず、発電効率が低下する。その反面、還流モード開始時の電流値が大きくなるように巻線電流を制御すると、それによる制動力が大きくなる。本発明の制御方法では、巻線電流によって制動力が発生する領域での平均電流値を交番モードによって抑え、かかる制動力を抑制しつつ還流モード開始時の電流値がなるべく大きくなるように制御できる。従って、制動力と回生エネルギ量をバランス良くコントロールすることが可能となり、発電効率の向上が図られる。
なお、SRモータは、通常モータリング動作ではPWM制御が実施されることが多いため、新たな回路や制御形態を導入することなく前述の制御形態で発電動作が可能である。従って、既存の装置にて本発明の制御方法に対応可能であり、コスト増大を招来することなく発電効率向上を図ることができる。
ところで、実施例1のような制御方式において発電量を大きくするためには、交番モードにおける巻線電流値を大きくする必要がある。このためには、交番モード時のPWM制御におけるONduty比を高めたり、通電時間を長くしたりする必要が生じる。ところが、交番モード時の巻線電流値を大きくすると、交番モード後に実施される還流モードでの電流値が大きくなり過ぎるという問題が生じる。つまり、図5に示すように、巻線電流値iの最大値imaxが大きくなってしまう。巻線電流値iが過大となると、パワーデバイスの負担が大きくなり、その分、大容量の素子を使用せざるを得ず、コストアップの一因となるという問題が生じる。
この場合、前述の特開2001-78490号公報のように、電流値をモニタしながら還流モードと回生モードを切り換えれば過大電流を抑えることができ、パワーデバイスの負担も軽減される。しかしながら、電流値をモニタするには、それを検出するセンサや高速で動作するフィードバック制御回路が必要となる。すなわち、電流モニタ方式を採用するとパワーデバイスの負担軽減は図れるものの、新たにセンサや高速比較器などを使用するため、コストアップの問題は依然として解決されない。そこで、本発明者は、コストアップを招来することなく、SRモータ構造の発電機における過大電流発生を防止すべく、本実施例の構成に想到した。
図6は図2の回路図のU相部分についてのみ抽出した回路図であり、本発明の実施例2である制御方法における(a)は供給モード、(b)は回生モード、(c)(d)は還流モードを示している。なお、以下の実施例においても発電機及びその駆動回路の構成は図1,2と同様であり、同様の部材、部分等については同一の符号を付しその説明は省略する。
当該制御方法においても、発電機1は供給モード、回生モード及び還流モードの3つの制御モードにて駆動される。ここでは、実施例1と異なり、還流モードには、図6(c)(d)に示すような2通りの場合がある。まず、図6(c)の場合は、FET11UをOFFし、FET12UをONさせる。この状態においてもバッテリ16から巻線5Ua,5Ubに対する電力供給は停止され、巻線5Ua,5Ubには起電力が生じる。当該モードでは、この起電力により、電流はダイオード13U、巻線組5U、FET12Uの経路で流れる。すなわち、巻線組5Uは両端が接地された状態となり、還流モードの間、電流は前記経路を還流する。
図6(d)の場合は、FET11UをONし、FET12UをOFFさせる。このとき、巻線5Ua,5Ubの両端はバッテリ16に接続されて同電位となり、巻線5Ua,5Ubに起電力が生じる。この起電力により、電流はFET11U、巻線組5U、ダイオード14Uの経路で流れ、還流モードの間、電流は前記経路を還流する。
本発明による発電機制御方法では、前述のような3種類のモードを次のように実行する。図7は、本発明の実施例2である制御方法におけるU相での各モードの実行タイミングを示す説明図である。図7の横軸は何れもロータ3の回転角となっており、(a)はロータ回転角とインダクタンスLの関係、(b)は駆動回路におけるHI側,LO側の通電状態、(c)はロータ回転角と巻線電圧の関係、(d)はロータ回転角と巻線電流の関係をそれぞれ示している。なお、ここではU相を例にとって説明するが、V相、W相もU相と同様の制御が行われる。
図7に示すように、本実施例では、インダクタンスLが最大値Lmax(インダクタンスLの変化率(dL/dθ)が0)となったとき、巻線5に電力供給を開始する。巻線5に対する電力供給は、ゲートドライバ15UによってPWM制御される。すなわち、FET11U等のON/OFF制御により、巻線5への供給電流量が継続時間とduty比によって制御され、供給モードと還流モードが交互に繰り返される第1交番モードC1が実施される。
第1交番モードC1では、HI側のFET11Uは所定のduty比によって制御され、LO側のFET12Uは常時ONの状態とされる。HI側のFET11UがONのとき図6
(a)の状態となり、供給モードが実施される。これに対しHI側のFET11UがOFFのとき図6(c)の状態となり、還流モードが実施される。第1交番モードC1の継続時間Tdは、シャフト位置センサ17の信号から算出されたロータ回転数に応じて設定される。このとき、Tdはロータ回転角度で設定することもでき、回転数によらず一定の角度にするか、回転数に応じた角度を設定する
第1交番モードC1の間、供給モード実施時(図7(d)のP部)では巻線電流が増加し、還流モード実施時(図7(d)のQ部)では巻線電流が減少する。第1交番モードC1では、供給モードPでの巻線電流の増加分に比べて、還流モードQでの巻線電流の減少分の方が小さく、時間Tdの間、電流波形は鋸歯状波形で総体的に増加するようにPWMduty比が設定される。時間Tdが経過した後、CPU18は作動モードを第2交番モードC2に切り換える。第2交番モードC2では、還流モードQと回生モード(図7(d)のR部)が交互に繰り返される。
第2交番モードC2における還流モードQ(特にQe)の電流量の上昇傾向は、還流モード開始時の電流値とロータ回転数により決まり、それらが十分に大きくないと還流モード時に電流値が増大しない。還流モード時の電流増が十分取れないと、回生モードにおける回生エネルギ量が確保できず、発電効率が低下する。その反面、還流モード開始時の電流値が大きくなるように巻線電流を制御すると、それによる制動力が大きくなる。そこで、当該制御方法では、巻線電流によって制動力が発生する領域での平均電流値を第1交番モードC1によって抑え、かかる制動力を抑制しつつ第2交番モードC2における還流モード開始時の電流値がなるべく大きくなるように制御している。
第2交番モードC2では、PWM制御を活用して第1交番モードC1の後もHI側のFET11UをON/OFFさせ、第1交番モードC1実施後の還流モードをチョッピングする。ここで、図5のような実施例1の制御方法では、第1交番モードC1実施後に還流モードのみを実行して巻線電流を増加させた後、回生モードを実行して回生電流量の増大を図っている。ところが、前述のように、第1交番モードC1実施後の還流モードにより巻線電流が過大となる場合があり、パワーデバイスの負担増の問題があった。
これに対し、実施例2の制御方法では、第1交番モードC1実施後に単に還流モードと回生モードを実施するのではなく、還流モードと回生モードを繰り返し実施し、還流モードにおける巻線電流の増加を適宜回生モードにて抑制する。このため、図5のように還流モードにて巻線電流を単調増加させる場合に比して、図7から明らかなように、第2交番モードC2を実施する当該制御方法では最大電流値imaxを低く抑えることが可能となる。
第2交番モードC2の最終段階では回生モードのみを実施する。回生モード実施時には巻線電圧は−Eとなり、最後の回生モードReでは巻線電流値iは徐々に減少してやがて0となる。これにより、図7(d)のR部の面積にて示される量のエネルギが、バッテリ16に回生される。ここで、最後の回生モードReにおける回生エネルギ量は、回生モードRe開始時の電流量に依存する。従って、通常、最大電流値imaxが抑えられると回生モードReにおける回生電流量も減少する。つまり、図7の回生モードReでは、図5の回生モードRのように大きな面積(回生エネルギ量)が確保できなくなる。
ところが、当該制御方法においては、第2交番モードC2において還流モードを実施しており、そこでは巻線電流の増加が図られる。また、回生モードReに至る以前にも回生モードRが設けられている。このため、第1交番モードC1後に単に回生モードを実施した場合に比して、還流モードによる電流増加分だけ回生電流量が増加すると共に、途中の回生モードでも回生電流が得られる。従って、回生モードReにおける回生エネルギ量は図5の場合よりも少なくなるが、全体的な回生エネルギ量は十分に確保される。
なお、回生エネルギ量は、回生モード開始時の電流量によって決まるため、PWM制御のduty比や電源電圧、第1交番モードC1の継続時間Td、第1交番モードC1後の交番回数等により変化する。従って、CPU18はこれらの値を適宜調整することにより回生エネルギ量を制御する。また、CPU18は、常時バッテリ16の電圧をモニタしており、電圧フィードバックによるPI制御を行って、バッテリ16の過充電を防止する。この場合、バッテリ電圧を見ながら、交番モードにおけるPWMduty比や継続時間を適宜制御して、バッテリ電圧が所定値となるように制御する。PWM制御では、制御精度確保のためには電圧値の安定が肝要であり、バッテリ電圧の検出はこの点においても重要である。
このように、本発明の実施例2の制御方法によれは、最大電流値imaxを適度に抑制しつつ、回生電流量を最大限確保でき、両者のバランスの取れた発電が可能となる。従って、パワーデバイスの負担が軽減され、大容量の素子が不要となりコストの低減を図ることが可能となる。また、電流センサや高速比較器などを付加することなく巻線電流量を抑制でき、部品点数増によるコストアップを防止できる。
次に、実施例3として、交番モードの開始時期をインダクタンスLが最大値Lmaxとなる位置から進角させた場合について説明する。図5のような制御を行っている場合、交番モードの実施時間Tdを大きくし、相対的に還流モードと回生モードの時間を減少させて、最大電流値imaxを抑えるという方策も考えられる。しかしながら、かかる方策を採ると、還流モードと回生モードの時間減少に伴い、十分な発電量が得られないおそれがある。
そこで、交番モード後の還流モード開始時における電流量をある程度高めるべく、交番モードの開始時期を早める、すなわち、進角させる制御形態が考えられる。特に、巻線電流はインダクタンス負荷となるため、交番モードを開始しても図5にように理想的な形では立ち上がらない場合が多い。これに対し、進角によりLmax時点以前に交番モードを開始すれば、Lmax時点で有効に巻線電流値を増大させることができ、発電効率も向上する。
本発明の制御方法はこのような進角を図7に対して行った場合にも有効である。図8は、図7に対して進角制御を行った場合における各モードの実行タイミングを示す説明図であり、前述のような進角を行った場合の制御形態を示している。図8も図7と同様に横軸は何れもロータ3の回転角となっており、(a)はロータ回転角とインダクタンスLの関係、(b)は駆動回路におけるHI側,LO側の通電状態、(c)はロータ回転角と巻線電圧の関係、(d)はロータ回転角と巻線電流の関係をそれぞれ示している。なお、ここでもU相を例にとって説明するが、V相、W相もU相と同様の制御が行われる。
図8に示すように、本実施例では、インダクタンスLが最大値Lmaxとなる以前に巻線5に電力供給を開始する。この場合、HI側のFET11UではLmaxの時点から時間Tah、LO側のFET12UではLmaxの時点から時間Talだけ進角させた時点で電力供給が開始される。各進角時間Tah,Talは、第2交番モードC2開始時の巻線電流量、すなわち、HI側のFET11UのONduty比に対応させて設定する。つまり、ON時間を長くすると第1交番モードC1における電流上昇値が大きくなるが、それでも第2交番モードC2開始時の巻線電流量が不足するような場合は第1交番モードC1の継続時間Tdを長くするために進角制御を実施する。本実施例ではTal>Tahとしているが、TalとTahを同じ時間(Tal=Tah)とすることも可能である。
第1交番モードC1は、HI側のFET11UがONされる時点(時間Tah進角位置)から開始される。第1交番モードC1は、実施例2と同様に、ゲートドライバ15UによるPWM制御によって実行され、供給モードPと還流モードQが交互に繰り返される。時間Tdが経過した後、CPU18は作動モードを第2交番モードC2に切り換える。第2交番モードC2では、実施例1と同様に、還流モードQと回生モードRが交互に繰り返され最大電流値imaxが抑えられる。
本実施例の制御方法では、進角により第1交番モードC1の継続時間Tdが長くなるため、第2交番モードC2開始時の電流量が増加する。このため、図7のようにLmaxの時点から第1交番モードC1を開始すると発電量が不足する場合に有効である。一方、第2交番モードC2では電流量の増加が抑えられるため、還流モードでの巻線電流量が大きくなり過ぎるのを抑制できる。
従って、実施例3の制御方法によれば、進角による電流量増加と、第2交番モードC2における電流量抑制をバランス良く組み合わせることにより、最大電流値imaxを抑えつつ、回生電流量を十分確保し得る良好な制御形態が実現できる。このため、パワーデバイスの負担増を最小限に抑えて発電量を増加させることができ、大容量素子の使用によるコストアップを防止できる。また、電流センサや高速比較器などを付加することなく巻線電流量を抑制でき、コスト増加を招くことなく効率の良い発電を行うことが可能となる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例ではインダクタンスLが最大値Lmaxとなった時点で交番モードを開始しているが、厳密にLmax時点ではなくその近傍から交番モードを開始しても良い。ロータ3が高回転数となると還流モード開始時の電流値を確保することが難しくなるため、この電流値を大きくするべく、交番モードを最大値Lmax位置より前から開始する進角制御を行っても良い。これにより、交番モード継続時間を多く確保でき、還流モード開始時の電流値を高めることが可能となり、特に発電電圧が小さい場合に有効である。
また、前述の実施例では、CPU18によりバッテリ電圧をモニタしているが、制御回路中に電流量検出装置を設け、電流量をモニタしてPWM制御のduty比や交番モード継続時間Td、交番モード後の還流モード実施時間等を設定しても良い。但し、電流量検出よりも電圧検出の方が一般に容易であり、後者の方がコスト的には有利である。
さらに、実施例2,3では、HI側のFET11Uのduty比を第1交番モードC1と第2交番モードC2で同様に設定した場合を示したが、両モードにおけるduty比を異なる値に設定しても良い。加えて、実施例2,3共に、HI側のFETをPWM駆動、LO側のFETを相制御に使用した場合について説明したが、LO側FETをPWM駆動、HI側FETを相制御に使用しても良い。
一方、本発明による発電機は、風力発電機の発電設備として使用することも可能である。風力発電機では回転翼を風力によって作動させ発電を行うが、回転翼の起動時に大きな風力を要するため、ある程度の風速にて風が吹かないと、発電機を起動させることができない。このため、回転翼を起動させ得る風速に満たない微風状態の場合には、風が吹いているにもかかわらず発電を行うことができないという問題があった。
これに対し、当該発電機はSRモータとしても使用可能であり、発電機をモータとして使用して回転翼を起動させ、一旦起動後は発電機として動作させるという使い方が可能となる。従って、前述のような微風状態の場合においても、モータにて回転翼を起動させ、その後は風力によって回転翼を回転させることができる。この場合、モータとして使用時間はわずかであり、その後の発電による取得エネルギの方が遙かに大きい。これにより、風力発電機を微風状態から作動させることができ、発電効率の向上を図ることが可能となる。
1 発電機
2 ステータ
3 ロータ
4 ステータコア
5 巻線
6 ヨーク部
7 突極
8 シャフト
9 ロータコア
10 突極
11 FET
12 FET
13 ダイオード
14 ダイオード
15 ゲートドライバ
16 バッテリ
17 シャフト位置センサ
18 CPU
19 スイッチング回路
第1交番モード
第2交番モード
L インダクタンス
Lmax インダクタンス最大値
P 供給モード
Q 還流モード
R 回生モード
Re 回生モード
Tah 進角時間
Tal 進角時間
Td 交番モード継続時間
i 巻線電流
imax 最大電流値

Claims (7)

  1. 複数個の突極を有するステータと、前記ステータの突極とは異なる個数の複数個の突極を有するロータと、前記ステータに巻装された巻線とを有してなり、前記巻線の両端に接続されたスイッチ素子とダイオードからなるスイッチング回路により制御される発電機の制御方法であって、該制御方法は、
    前記巻線のインダクタンスが最大となる時点又はその近傍から、前記巻線に対し電源から電力を供給する供給モードと、前記巻線の両端をショートさせる還流モードとを交互に繰り返す交番モードを、前記スイッチ素子をPWM制御することにより実施し、
    前記交番モードの後、前記巻線のインダクタンスが減少する期間に、さらに前記還流モードを実施し、その後、前記巻線に生じる起電力を前記電源に回収する回生モードを実施する制御方法であり、
    前記電源の電圧値および前記ロータの回転数の少なくとも何れか一方に基づいて、前記交番モードの継続時間およびPWM制御のduty比を設定することにより、前記電源の過充電を防止し、または、前記電源の電圧値を所定値とすると共に、前記巻線中の電流によって発生する前記ロータの制動力を抑制しつつ、前記還流モード開始時の電流値が大きくなるように前記発電機を制御することを特徴とする発電機の制御方法。
  2. 請求項1に記載の発電機の制御方法において、前記電源の電圧値に基づいて、前記交番モードの後に実施する前記還流モードの実施時間を制御することを特徴とする発電機の制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載の発電機の制御方法において、前記交番モードは、前記巻線のインダクタンスが最大となる時点以前に開始されることを特徴とする発電機の制御方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の制御方法において、前記交番モードでは、前記供給モードでの巻線電流の増加分に比して、前記還流モードでの巻線電流の減少分の方が小さく、前記交番モードの間、巻線電流が鋸歯状波形の電流波形にて増加するようにPWM制御のduty比が設定されることを特徴とする発電機の制御方法。
  5. 複数個の突極を有するステータと、前記ステータの突極とは異なる個数の複数個の突極を有するロータと、前記ステータに巻装された巻線とを有してなり、前記巻線の両端に接続されたスイッチ素子とダイオードからなるスイッチング回路により制御される発電機の制御方法であって、該制御方法は、
    前記巻線のインダクタンスが最大となる時点又はその近傍から、前記巻線に対し前記電源から電力を供給する供給モードと、前記巻線の両端をショートさせる還流モードとを交互に繰り返す第1交番モードを、前記スイッチ素子をPWM制御することにより実施し、
    前記第1交番モードの後、前記巻線のインダクタンスが減少する期間に、前記還流モードと、前記巻線に生じる起電力を前記電源に回収する回生モードを交互に繰り返す第2交番モードを、前記スイッチ素子をPWM制御することにより実施する制御方法であり、
    前記電源の電圧値および前記ロータの回転数の少なくとも何れか一方に基づいて、前記第1および第2交番モードの継続時間およびPWM制御のduty比を設定することにより、前記電源の過充電を防止し、または、前記電源の電圧値を所定値とすると共に、前記巻線中の電流によって発生する前記ロータの制動力を抑制しつつ、前記還流モード開始時の電流値が大きくなるように前記発電機を制御することを特徴とする発電機の制御方法。
  6. 請求項5記載の発電機の制御方法において、前記第1交番モードを前記巻線のインダクタンスが最大となる時点以前に開始し、前記第1交番モードの継続時間を延長して前記第2交番モード開始時の電流量が増加すると共に、前記第2交番モードにおける電流量の増加が抑制されることを特徴とする発電機の制御方法。
  7. SRモータ構造の発電機を有し、請求項1〜6の何れか1項に記載の制御方法により、前記発電機の発電量が制御されることを特徴とする風力発電機。
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