JP4455983B2 - 製パン改良剤及びその製造法並びにパン及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製パン改良剤及びその製造法並びに前記の製パン改良剤を使用したパン及びその製造方法に関するものである。
製パンに際して、その風味を改善するために各種果実や穀物の発酵物を発酵種として使用する場合がある。また各種果実のプレザーブやジャムをパン生地に練りこむことが行われている。
更にパンの耐老化性改善のためL−アスコルビン酸(ビタミンC)を生地に添加したり、前記の化学合成品に代えて、天然原料を使用した製パン改良剤も提案されている。例えば特許文献1(特開平9−107869号公報)には、単数又は複数の果汁の熟成物と麹発酵物と乳酸発酵物を含有する製パン改良剤が開示されているし、特許文献2(特開2000−342162号公報)には、カムカム果汁に発酵乳、糖類及びカゼイン加水分解物を配合してなる製パン改良剤が開示されている。
特開平9−107869号公報。 特開2000−342162号公報。
ところで、パンにしっとり感を与えると共に耐老化性を向上させるには、生地にデキストランを加えると効果的であることを見出したが、前記した従前のパン種用各種果実のプレザーブやジャムには、デキストランが含有されておらず、デキストランを含有させるには科学的に製造した精製デキストランを添加すれば良いが、精製デキストランは高価であり、コスト的に問題がある。
また乳酸発酵物を採用している製パン改良剤にあっては、必ずしも効果的にデキストランが生成されているとは限らない。
例えばデキストランを生成することで知られている「Leuconostoc・mesenteroides」は、シュクロース(ショ糖)以外にグルコース或いはフルクトースが存在すると、デキストランを生成しないことがある。
そこで本発明は、デキストランを含有する新規な製パン改良剤並びに前記改良剤を使用したパンの製造を提案したものである。
本発明に係る製パン改良剤及びその製造手段は、所定の培養液に乳酸菌を接種して培養し、デキストランを生成させた培養液に、リンゴ果汁とリンゴパルプを加えて更に培養発酵させて製出してなることを特徴とするものである。
従ってデキストランの生成に適する培養液によって多量のデキストランを生成して粘性を高めた後、リンゴ果汁及びリンゴパルプを加えて発酵させると、デキストランを含有し且つリンゴ風味の粘性の高い製パン改良剤を得ることができる。
また本発明に係るパン及びその製造手段は、前記の製パン改良剤を生地に混入して常法とおり製パンしてなることを特徴とするものである。
従って生地内に多量のデキストランを含有させることができ、更にアスコルビン酸を含有して、独特なリンゴ風味を有するパンが製出される。
本発明は上記のとおりであるから、パン生地に混合し易い充分な粘性と、多量のデキストランを含有し、独特の風味(リンゴの発酵物)を備えた新規な製パン改良剤を提供でき、またしっとり感を備え且つ耐老化性に優れた独自風味のパンを得ることができたものである。
次に本発明の実施の形態について説明する。製パン改良剤の製出は、図1に示すとおり、所定の培養液に乳酸菌を接種して培養発酵し、その後リンゴ物質を加えて発酵させるものである。尚下記の数値は実施例であり、括弧内の数値は選択できる範囲を示したものである。
培養液は、上白糖5%(1〜30%)、酵母エキス0.2%(0.2〜1%)、pH調整剤0.2%(0.2〜0.5%)、塩化マグネシウム0.05%(0.05〜0.1%)を含む水溶液である。
前記培養液を一旦殺菌処理(加熱殺菌の後に放冷する)し、乳酸菌「Leuconostoc・mesenteroidesMP−4A株」を接種し、培養する。
乳酸菌の培養は培養温度20℃(20〜30℃)を保ち、2日(1〜5日)間培養するものである。上白糖の混合量並びに温度に、培養日数は、所望の組成物を得るように適宜設定する。この培養によってデキストランスクラーゼの反応によって大量のデキストランが生成される。
次に前記培養液に、濃縮リンゴ果汁を培養液に対して10%量(10〜20%量)、リンゴパルプを20%量(20〜50%量)を加えて混合する(混合液:未発酵段階)。
前記混合液は、20℃(20〜30℃)を保ちながら2日(1〜5日)間の発酵を行う。前記発酵液は、混合液に比較して風味改善源となる酢酸や乳酸がより多く生成される(図2)。
尚りんご果汁やリンゴパルプの混合量、発酵期間、発酵温度等は、所望の生成組成に対応して決定する。
発酵が終了すると、65℃(65〜70℃)で、2日(1〜2日)間の低温殺菌を行って製パン改良剤を製出するものである。
次に前記の製出した製パン改良剤の使用について説明する。製パン工程はストレート法で食パンを製造したもので、その製造工程は、図3で示す組成で生地を作り常法とおり行うものである。
具体的には全材料をミキシング(L2M3↓M2MH5)して捏ね上げ(捏上温度28℃)、1時間程度発酵させる(28℃、湿度75%の雰囲気下で行う)。
発酵後に所定の大きさに分割型詰めし、20分のベンチタイムの後、ホイロ工程(35℃、湿度80%雰囲気下で60分放置)後、焼成(上210℃、下230℃、35分)する。
比較例として、比較例1は、製パン改良剤を加えずに水を70%とした。比較例2は製パン改良剤を混合液に代えて使用した。また比較例3、4は、製パン改良剤と粉に対して同一比率となる量のリンゴプレザーブ(比較例3)、リンゴジャム(比較例4)を使用し、生地全体の粘度と同一となるように調製した。また焼成したパンは、放冷後袋に収納して室温で保存した。
本発明を実施したパン(製パン改良剤使用)と比較例1,2とを対比すると、図3のとおり、本願発明のパンはしっとり感を有することが確認できた。また焼成3日間保存した本願発明実施パンと比較例3,4とを比較すると、図4のとおりで、本願発明実施品が耐老化性において優れていることが確認できた。
本発明の製パン改良剤の製造工程を示す説明図。 同製パン改良剤の組成説明表。 本発明の実施例の製パン配合表。 本発明のパンの比較表(対比較例1,2)。 本発明のパンの比較表(対比較例3,4)。

Claims (4)

  1. 液量に対して上白糖1〜30%を加えた培養液を、一旦殺菌した後放冷し、乳酸菌を接種して20〜30℃を保ちながら1〜5日間培養してデキストランを生成させた後に、前記培養液に対して10〜20%量の濃縮リンゴ果汁及び20〜50%量のリンゴパルプを加えて混合し、20〜30℃を保ちながら1〜5日間発酵培養してなることを特徴とする液状の製パン改良剤の製造方法。
  2. 液量に対して上白糖1〜30%を加えた培養液を、一旦殺菌した後放冷し、乳酸菌を接種して20〜30℃を保ちながら1〜5日間培養してデキストランを生成させた後に、前記培養液に対して10〜20%量の濃縮リンゴ果汁及び20〜50%量のリンゴパルプを加えて混合し、20〜30℃を保ちながら1〜5日間発酵培養して製出なることを特徴とする液状の製パン改良剤。
  3. 請求項2記載の液状の製パン改良剤を、生地製造時における水の一部に代えて混入し、常法とおり製パンしてなることを特徴とするパンの製造方法。
  4. 請求項2記載の液状の製パン改良剤を、生地製造時における水の一部に代えて混入し、常法とおり製出してなることを特徴とするパン。
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