JP4454876B2 - 券類搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、複数枚の乗車券の一括投入を可能とする自動改札機に備えられる券類搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄道等の交通機関の駅には、自動改札処理を行なう自動改札装置が広く普及されている。この自動改札装置は投入された乗車券に記録されている磁気情報を読み取り、この読取情報に基づき通行の可否を判定するとともに必要に応じて投入された乗車券に磁気情報の書込みまたはパンチ・印字等の処理を施すようになっている。
【0003】
更に、この自動改札装置の中には複数枚の乗車券の組み合わせ利用に対応できるようにしたものがある。乗車券の組み合わせ利用とは、例えば定期乗車券と定期乗車券の組み合わせ、或は、定期乗車券と普通乗車券の組み合わせ等、二枚以上の乗車券の組み合わせ利用である。また、プリペイドカード等との組み合わせ利用もある。
【0004】
このような複数枚対応の自動改札装置は、特に乗換駅における改集札処理または入出場チェックが試行された改集札処理などで利用される。
【0005】
例えば、新幹線と在来線との乗換では、新幹線から在来線または在来線から新幹線の乗換の際に改集札を受ける必要がある。この時、乗客は、乗換駅を起点にまたは終点とした在来線の乗車券と、乗換駅を終点または起点とした新幹線の乗車券を所持していることが前提とされる。
【0006】
前記した複数枚対応の自動改札装置では、このような在来線及び新幹線の両方の乗車券を受け取り、この乗車券のデータを基に乗車区間等に不正が無いかどうか判定し改集札処理が行なわれる。
【0007】
また、A社路線とB社路線との乗換駅名での場合にも適用される。即ち、前記した複数枚の自動改札装置で、乗換駅を起点または終点としたA社の乗車券と、乗換駅を終点または起点としたB社の乗車券とを受け取り、この両方の乗車券のデータを基にして乗車区間等に不正が無いかどうか判定し改集札処理が行なわれる。
【0008】
一方、入出場チェックによる改集札処理では、原則として入鋏処理が施された乗車券のみ許可されるものである。例えば、A駅→B駅→C駅の駅が存在するとする。この時、B駅→C駅間の乗車可能な定期乗車券を所持した乗客が、A駅→B駅乗車可能な乗車券を購入してA駅から乗車しC駅で降車するとする。この時、C駅での降車には、A駅で入鋏されたA駅→B駅乗車可能な乗車券とB駅→C駅間の乗車可能な定期乗車券が必要になる。
【0009】
つまり、C駅に設置された前記した自動改札装置では、A駅で入鋏されたA駅→B駅乗車可能な乗車券とB駅→C駅の乗車可能な定期券を受け取り、これらの乗車券・定期券のデータを基にして乗車区間等に不正が無いかどうか判定するとともに、入鋏処理が施されているかどうかをチェックして改集札処理が行なわれる。
【0010】
ところで、前記した複数枚対応の自動改札装置には、一括投入された複数枚の乗車券を1枚ずつ分離して後段の処理部に送り出すための分離機構部が装備されている。この分離機構部は乗車券が1枚投入された時は、そのまま搬送し後段の処理に送り出す。
【0011】
ところで、上記した複数枚対応の自動改札機の分離機構部では、処理時間を短縮するために高速搬送で搬送されてくる複数枚の乗車券を分離する必要がある。
【0012】
また、乗車券には大きさの異なるものが複数枚存在するとともに、投入される乗車券の枚数も多種に存在する。そのため、一括投入される乗車券の組み合わせも多種に存在する。さらに、乗客が乗車券を装置に投入するため、重なり合った乗車券の状態、姿勢が一定でない。
【0013】
以上の理由から、一括投入された複数枚の乗車券を分離する時、搬送障害(乗車券詰まり)が発生し、機体の障害となり、分離性能の確保が難しいものとなっていた。
【0014】
また、乗車券は外乱により形状が変化してしまう。例えば、乗客が乗車券を折ってしまったり、湿気により乗車券のコシが無くなる等である。自動改札装置は処理機であるため、このような乗車券も処理する必要がある。
【0015】
しかし、このような乗車券が分離機構部の分離ローラでの搬送障害(乗車券詰まり等)の原因となるケースが多く対策が求められている。
【0016】
また、現在の複数枚対応自動改札機において、投入される乗車券の枚数の比率は1枚投入が多い。つまり、分離処理する必要のないものの比率が多いことになる。従って、1枚投入時での分離機構部での搬送障害(乗車券詰まり)を低下させることが機体の信頼性を向上させることになる。
【0017】
さらに、この1枚投入時の処理時間を短縮することが機体のトータルな処理時間短縮につながる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、乗車券の1枚投入時には分離ローラを停止させていたため、乗車券が分離ローラの部分で搬送障害(乗車券詰まり等)の原因になるケースが多かった。
【0019】
一方、分離機構部には投入された乗車券の枚数を検知する厚さ検知センサが設けられている。この厚さ検知センサにより、投入された乗車券の枚数を確実に認識することにより分離機構部の性能を確保するようにしている。
【0020】
しかしながら、従来においては、折れた乗車券が一枚投入されたときには、厚さ検知センサが複数枚の乗車券が投入されたものとして判定してしまうため、分離動作が開始されてしまう。このように分離動作が開始されてしまうと、分離が不可能であるため、搬送障害(乗車券詰まり等)が発生するという不都合があった。
【0021】
本発明は上記実情に鑑みなされたもので、投入された券類が一枚であると判別された場合には、分離ローラを分離動作時の回転方向とは逆の方向に回転させることにより、券類を分離ローラで詰まらせることなく良好に搬送でき、また、折れた券類であっても確実に一枚の券類であると判別できるようにした紙葉類搬送装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、投入されて搬送される券類が一枚、或は重なった複数枚であるのかを判別する判別手段と、分離ローラを備え、前記判別手段によって券類の枚数が複数枚であると判別されたことに基づき、前記券類を搬送方向へ搬送するとともに、前記分離ローラを搬送方向とは逆方向に送るように回転させることにより前記券類を一枚ずつに分離する分離搬送手段と、前記判別手段の券類搬出側に設けられ、前記判別手段から送り出される券類を検出する検出手段と、この検出手段が前記券類を検出したことに基づき、前記判別手段の判別動作を開始させ、この判別手段によって券類の枚数が一枚であると判別されたことに基づき、前記分離ローラを前記分離動作時とは逆の方向に回転させて前記券類を搬送方向に送る制御手段とを具備する。
【0025】
請求項2記載の発明は、投入されて搬送される券類が一枚、或は重なった複数枚であるのかを判別する判別手段と、分離ローラを備え、前記判別手段によって券類の枚数が複数枚であると判別されたことに基づき、前記券類を搬送方向へ搬送するとともに、前記分離ローラを搬送方向とは逆方向に送るように回転させることにより前記券類を一枚ずつに分離する分離搬送手段と、前記判別手段の券類搬出側に設けられ、前記判別手段から送り出される券類を検出する第1の検出手段と、前記判別手段の券類搬入側に設けられ、前記券類の通過を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段が前記券類を検出したことに基づき、前記判別手段の判別動作を開始させ、前記第2の検出手段が前記券類の通過を検出後に、前記判別手段により判別される券類の枚数を判別枚数から除外する第1の制御手段と、前記判別手段によって券類の枚数が一枚であると判別されたことに基づき、前記分離ローラを前記分離動作時とは逆方向に回転させて前記券類を搬送方向に送る第2の制御手段とを具備する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す一実施の形態を参照して詳細に説明する。
【0027】
図1は複数枚対応自動改札機の分離機構部を示す正面図で、図2はその平面図ある。
【0028】
この分離機構部は自動改札装置の券紙としての乗車券(以下、券紙という)の搬送方向最上流部に配置され、この分離機構部の最上流部には券紙を投入させる投入口1が設けられている。この投入口1には券紙の投入を許可若しくは阻止するシャッタ2と、このシャッタ2を駆動するシャッタソレノイド3が装備されている。
【0029】
シャッタ2の下流側には、投入口1から投入された券紙を装置内に取り込む上入口ローラ4と該上入口ローラ4に転接する下入口ローラ5が設けられている。上入口ローラ4はスプリングにより下入口ローラ5に押し付けられ、上下動自在に設けられている。これにより、投入される券紙の枚数が多種存在し、厚さが不定であっても対応できるようになっている。
【0030】
上下の入口ローラ4,5の下流側には投入された券紙の枚数を検知するための判別手段としての厚さ検知センサ6と、この厚さ検知センサ6に対向する下ローラ7が配設されている。厚さ検知センサ6の下流側には、主搬送部の上搬送ベルト23を駆動する上駆動ローラ8が設けられている。上駆動ローラ8の下流側には券紙に搬送力を与える1枚搬送用の前テンションローラ9と、この前テンションローラ9に対向するローラ10が配置されている。この前テンションローラ9はスプリングにより用前ローラ10に押し付けられている。
【0031】
前テンションローラ9,前ローラ10の下流側には、同様な機構・役割を持った1枚搬送用の後テンションローラ11と、この後テンションローラ11に対向する後ローラ12が配設されている。この後テンションローラ11もスプリングにより後ローラ12に押し付けられている。前テンションローラ9と後テンションローラ11はソレノイド13,13の励磁により上方へ移動されるようにあっている。
【0032】
1枚搬送用の後テンションローラ11の下流側には、券紙に搬送力を持たせると同時に分離ローラ部に送り込むための押込ローラ14と、この押込ローラ14に対向する下駆動ローラ15が配置され、押込ローラ14はスプリングにより押込下駆動ローラ15に押し付けられている。
【0033】
押込ローラ14と下駆動ローラ15の下流側には、重なり合った複数枚の券紙を分離する分離ローラ17と分離ローラ17に対向するフィードローラ16が配置されている。
【0034】
分離機構部の最下流部には分離ローラ17で分離され券紙を分離ローラ17から抜き出して後段処理部に搬送する上ピックアップローラ18と、この上ピックアップローラ18に対向する下ピックアップローラ19が配置されている。この上ピックアップローラ18もスプリングにより下ピックアップローラ19に所定のテンションで押し付けられている。
【0035】
また、券紙を搬送する上搬送ベルト23は上駆動ローラ8と上搬送ローラ26との間に掛渡され、下搬送ベルト24はフィードローラ16と下入口ローラ5との間に掛渡されている。上駆動ローラ8とフィードローラ16は第2の駆動モータ21によって駆動され、これにより、搬送ベルト23,24が回転されるようになっている。
【0036】
また、下駆動ローラ15、厚さ検知センサ6に対向する下ローラ7も第2の駆動モータ21によって回転駆動される。分離ローラ17は第1の駆動モータ20によって回転駆動され、下ピックアップローラ19は第3の駆動モータ22によって回転駆動される。
【0037】
分離機構部の上面部側には券紙の搬送方向に亘って多数個の検知センサ30〜43が配設され、券紙が分離機構部内にある時には必ず最低1つのセンサ(30〜43)により検知できるようになっている。
【0038】
図3は上記した分離ローラ17とフィードローラ16を示すものである。
【0039】
分離ローラ17とフィードローラ16はともに摩擦係数の高いゴムローラにより構成されている。これら分離ローラ17、フィードローラ16と券紙間の摩擦係数をμ1、券紙同士間の摩擦係数をμ2とすると、μ2<μ1の関係になっている。
【0040】
また、分離ローラ17とフィードローラ16はギャップT2(mm)を存して離間対向するように配置されている。このギャップT2(mm)は、図4に示すように券紙Pの厚さT3(mm)に対し、T3≦T2≦2×T3の関係を有している。
【0041】
さらに、分離ローラ17にはスプリングSによりテンションF1(g)が掛けられており、重なり合った複数枚の券紙が分離ローラ17とフィードローラ16との間に挿入された時のみ、券紙に一定のテンションF1(g)が付与される。
【0042】
また、分離ローラ17は券紙が複数枚投入されたときは実線矢印で示す方向に回転され、1枚投入されたときは、複数枚投入時とは逆に破線矢印で示す方向に回転される。この時、分離ローラ17に対向するフィードローラ16は矢印で示すように券紙を送り出す方向に正転している。これにより、券紙の1枚投入時には分離ローラ17により戻されることなく確実に搬送され、券紙の複数枚投入時には分離ローラ17により1枚ずつに分離されるようになっている。
【0043】
また、フィードローラ16により送り出される券紙に掛かる力をF3とすると、F3=F1μ1−F1μ2となり、分離ローラ17で分離される券紙に掛かる力をF4とすると、F4=F1μ1−F1μ2となる。即ち、F3=F4>0(μ1>μ2)となっており、下部側の券紙P1はフィ−ドローラ16の回転により送り出され、上部側の券紙P2は分離ローラ17の逆回転により分離される。
【0044】
ところで、処理時間の短縮化にともない自動改札機は券紙を高速搬送している。そのため、分離機構部でも高速搬送分離が求められている。しかし、高速になるにつれて券紙と分離ローラ17及びフィードローラ16との間の摩擦係数μ1は低下する傾向にあり、また、券紙が分離ローラ17部に突入する際に、突入時の衝撃力により分離ローラ17を押しのけてしまい、分離ミス・重送の発生が多くなる。
【0045】
そこで、この実施の形態では、券紙の1枚投入時の搬送速度をV1(mm/s)、複数枚投入時の搬送速度をV2(mm/s)とした時、V2<V1となるようにし、複数枚投入時の搬送速度V2(mm/s)を1枚投入時の搬送速度V1(mm/s)よりも低速化している。
【0046】
また、分離ローラ17は、複数枚投入時には速度V3(mm/s)で逆回転する。フィードローラ16は券紙の1枚投入時はV1(mm/s)で正回転し、複数枚投入時はV2(mm/s)で正回転する。
【0047】
なお、ピックアップローラ18,19は速度V1よりも高速の速度V4(mm/s)で正回転する(V2<V1<V4)。
【0048】
図5は上下の搬送ベルト23,24と、1枚搬送用の前テンションローラ9及び前ローラ10を示す正面図で、図6はその側面図である。
【0049】
上搬送ベルト23と下搬送ベルト24は図7に示すように、隙間T1(mm)を介して平行に配置され、隙間T1は券紙の厚さT3(mm)よりも大きくなっている。
【0050】
従って、券紙が一枚投入されたときは、下搬送ベルト24の上の乗った状態で、ベルトコンベアのように搬送される。しかし、この状態では、券紙をグリップしていないため搬送力が少なく、券紙詰まりになる確率が高い。
【0051】
そこで、この実施の形態では、1枚搬送用の前テンションローラ9または1枚搬送用の後テンションローラ11を押し下げることにより、上搬送ベルト23と下搬送ベルト24とにより、券紙をグリップしてその搬送力を確保するようにしている。
【0052】
しかし、券紙が複数枚投入されたときに、上搬送ベルト23と下搬送ベルト24とで券紙をグリップすると、分離ミス、重送が発生するため、この場合にはグリップを解除する。
【0053】
分離機構部では勿論、重なり合った複数枚の券紙を分離しなければならないが、分離の必要のない1枚投入の券紙は確実に搬送しなければならない。
【0054】
つまり、1枚投入時は券紙を確実に上下の搬送ベルト23,24でグリップして搬送する必要があるが、分離の際には、券紙をグリップして搬送力を持たせると分離ミス・重送が発生する。
【0055】
この実施の形態では、1枚投入時のみ券紙をグリップして搬送力を持たせ、複数枚投入時(分離時)にはグリップを解除し、分離の障害にならない機構を採用している。
【0056】
券紙の長さが分離ローラ17と前テンションローラ9との間の距離よりも長いため、券紙をグリップすると、グリップした状態で分離しなければならず、分離できなくなる虞がある。
【0057】
なお、1枚搬送用の前テンションローラ9及び前ローラ10と、1枚搬送用の後テンションローラ11及び後ローラ12とは同様に構成されるため、ここでは、前テンションローラ9及び前ローラ10についてのみ説明する。
【0058】
図8及び図9に示すように、前テンションローラ9は支持シャフト50と、この支持シャフト50にベアリング51を介して回動自在に取り付けられるブラケット52と、このブラケット52の回動端にローラシャフト53を介して取り付けられるローラベアリング54と、ブラケット52を下方に回動するように付勢するスプリング55とから構成されている。前テンションローラ9のローラシャフト53には前テンションローラ9をスプリング55の付勢力に抗して上方へ移動させるソレノイド13が接続されている。
【0059】
前テンションローラ9は通常、スプリング55により前ローラ10の方向に押し付けられている。これにより、ローラベアリング54が上搬送ベルト23を押下げて下搬送ベルト24に接触させている。下搬送ベルト24は前ローラ10により支持されているため、上搬送ベルト23が押下げられると、券紙は上搬送ベルト23と下搬送ベルト24とにより所定のテンションでグリップされる。
【0060】
また、投入された券紙が厚さ検知センサ6で複数枚投入されたものであると判断されると、ソレノイド13が励磁される。これにより、ローラシャフト53がスプリング55の付勢力に抗して押し上げられ、ローラベアリング54が上昇する。この上昇により、上搬送ベルト23が下搬送ベルト24から離間して隙間T1(mm)が形成され、グリップが解除される。
【0061】
また、投入された券紙が厚さ検知センサ6で1枚投入であると判断されると、ソレノイド13が消磁される。これにより、ローラシャフト53がスプリング55の付勢力により下降され、ローラベアリング54が下降される。この下降により、上搬送ベルト23が下搬送ベルト24に押し付けられ、券紙をグリップする。
【0062】
ところで、厚さ検知センサ6,7は4種類の状態が判るように厚さ検知センサ6,7の出力に対し、4種類のスライスレベルを設定する。
【0063】
設定方法は、券紙が投入されていないときの厚さ検知センサ6の出力に対し、1/2枚の出力レベル(スライスレベル1)、3/2の出力レベル(スライスレベル2)、5/2枚の出力レベル(スライスレベル3)、7/2枚の出力レベル(スライスレベル4)を加えたレベルを設定する。
【0064】
こうすることにより、スライスレベル1以下であれば0枚、スライスレベル2以下であれば1枚、スライスレベル3以下であれば2枚、スライスレベル4以下であれば3枚、スライスレベル4以上であれば4枚以上、というように判定が行なわれる。
【0065】
つまり、厚さ検知センサにより、4種類の状態(0枚、1枚、2枚、3枚、4枚以上)が判定できる。このことを利用して分離機構部の制御を行なっていく。
【0066】
なお、この4種類の設定は正常処理は3以下という製品仕様からこのような設定にした。
【0067】
図10は分離機構部の駆動制御系を示すブロック図である。
【0068】
厚さ検出センサ6、券紙検出センサ30〜43及びジャム検出手段81は信号路を介して第1及び第2の制御手段としての制御装置82に接続されている。制御装置82には制御回路を介して第1乃至第3の駆動モータ20〜22,さらに第1及び第2のソレノイド13,75が接続されている。
【0069】
制御装置82は厚さ検出センサ6、券紙検出センサ30〜43及びジャム検出手段81からの検出信号を受けることにより、第1乃至第3の駆動モータ20〜22さらに、第1及び第2のソレノイド13,75の駆動を制御するようになっている。
【0070】
以下、制御装置82による制御動作について説明する。
【0071】
制御装置82は検知センサ30,31が券紙によって遮られて暗状態になると、第2の駆動モータ2を正転させる。これにより券紙が搬送され、この時の券紙の搬送速度はV1(mm/s)である。また、このとき、第3の駆動モータ3を正転させ、下ピックアップローラ19を正転させる。この下ピックアップローラ19による券紙の搬送速度はV4(mm/s)である。
【0072】
厚さ検出センサ6で券紙が1枚と判定された場合は、第1の駆動モータ20を正転させる。これにより、分離ローラ17がV3(mm/s)の速度で正転されるようになっている。
【0073】
また、制御装置82は券紙が搬送されて検出センサー40(または41)が暗になると、第1の駆動モータ20を停止させ、検出センサー42(または43)が暗になると、第2の駆動モータ21を停止させる。この制御は、券紙が1枚づつ重ね合わせずに投入されたとき、厚さ検知センサ6では枚数を1枚と判定してしまうが、この様なときは、1枚目の券紙を搬送した後、次券紙も続けて搬送してしまうためである。
【0074】
厚さ検知センサ6により券紙が2、3枚であると判定された場合には、検出センサ36(または37)が暗になった時にブッシュソレノイド13(2個)をONさせる。これにより、搬送グリッブ力が低下され、券紙の分離を容易化ならしめる。
【0075】
また、これと同時に、第1の駆動モータ20を逆転させ、分離ローラ17を逆転させる。このとき分離ローラ17の速度はV3(mm/s)である。また、分離性能を向上させるために第2の駆動モータ21を減速させ、搬送速度をV1からV2にする。
【0076】
また、券紙が分離ローラ17とフィードローラ16で分離された後、そのまま第2の駆動モータ21を正転し続けていると、重送してしまうので、分離ローラ17の後方にある検出センサ40または41が暗になったら第2の駆動モータ21を停止させる。搬送速度はV2<V1<V4である。
【0077】
また、券紙の分離が完了するまでは、厚さ検知センサ6をある周期でチェックし、枚数判定が変化すればその都度、規定の動作を行う。
【0078】
例えば、さしみ状に重なった2枚の券紙は始め1枚判定しているが、2枚に変化することがある。つまり、枚数判定処理で1枚から2枚の変化が検出センサ36または37が暗後に発生したら、既に第1の駆動モータ1が正転して分離ローラ17が正転しているため、瞬時に第1の駆動モータ1を停止させて逆転させる。
【0079】
同時に第2の駆動モータ21もV1からV2に速度を減速し、ブッシュソレノイド13(2個)もONし分離動作に入る。
【0080】
つまり、厚さ検知センサ6の判定枚数は最大値を記憶しておき、その値をもって分離動作を行う。
【0081】
一方、分離動作により券紙が分離されて後段処理部に搬送され、分離部に最後の券紙が1枚残った場合には、分離する必要がないため、1枚投入時と同様に、第1の駆動モータ20を正転させて分離ローラ17をV3(mm/s)の速度で正転する。この時、第2の駆動モータ21により券紙の搬送速度はV1(mm/s)となっている。
【0082】
また、ブッシュソレノイド13(2個)をOFFすることにより、1枚搬送用前テンションローラ9、1枚搬送用後テンションローラ11にて、搬送グリップ力を与えて券紙を確実に搬送する。つまり、分離部に残った最後の1枚の券紙の時の搬送の制御は、1枚投入時の制御と同様である。
【0083】
また、厚さ検知センサー6の判定が4枚以上の場合は投入口1から投入された券紙を返却する。このとき上位との通信により返却可能かどうかの判定を待って、可能で有れば第1及び第2の駆動モータ20,21を逆転させる(この時の搬送速度はV5(mm/s)である)。
【0084】
投入口1まで返却された場合は券紙を抜き取られるのを待ち、抜き取られたら返却が終了したことを上位に通知することにより次券紙の受付待ち状態となる。
【0085】
図11及び図12は厚さ検知センサ6と券紙検知センサ30〜33の配置構成を示すものである。
【0086】
上記した検知センサ30〜43及び厚さ検知センサ6は券紙の短手寸法S1(mm)以下の長さの間隔で配置されている。厚さ検知センサ6と、この厚さ検知センサ6の券紙搬送方向下流側及び上流側に配設される検知センサ30,31,32,33の間隔はS1(mm)以下の長さであるS2(mm)、S3(mm)となっている。
【0087】
図11に示すように、先端側が折れた券紙Pが投入されてきた場合、厚さ検知センサ6は折れ重なった部分を複数枚と判断して分離動作に入ってしまう。この場合には、分離が不可能であるため、分離部で券紙詰りが発生する可能性が大となる。
【0088】
この様な障害を防止するために折れ券紙であっても実際の投入枚数と同等(1枚)の判定ができれば、分離ローラ17が正転するため確実に搬送できる。
【0089】
そこで、この発明では、厚さ検知センサ6での枚数判定開始動作のタイミングを制御装置82により制御する。
【0090】
即ち、厚さ検知センサ6での枚数判定動作を、投入された券紙Pが厚さ検知センサー6に到達したと同時に開始するのではなく、検知センサ32(または33)のどちらかが暗になってから行うように制御する。
【0091】
これにより、先端の折れ重なり量がS2(mm)以下の券紙は複数枚と判定することを避けることができ、実際の投入枚数と同等の判定が可能となる。
【0092】
なお、重なり合った券紙の長さはS1(mm)以上になるため、複数枚と判定できる。
【0093】
また、図12に示すように、後端部が折れ曲がった券紙Pが投入された場合も、上記したと同様に厚さ検知センサ6が折れ曲がった部分を複数枚と判断して分離動作に入ってしまうと分離不可能なため、分離部で券紙詰りが発生する可能性が大きい。
【0094】
この様な障害を防止するために折れ券紙であっても実際の投入枚数と同等(1枚)の判定ができれば、分離ローラ17が正転するため確実に搬送できる。
【0095】
この場合には、厚さ検知センサ6の枚数判定動作の開始は、券紙検知センサー32(または33)のどちらかが暗になってから行う。
【0096】
その後、厚さ検知センサー6及び検知センサー30〜43が周期的にチェックしにいくため、厚さ検知センサ6の変化を随時監視し、最大値を記憶する。しかし、検知センサー30,31の双方が明のときの厚さ検知センサ6の判定は枚数判定から除外する。
【0097】
これにより、後端の折れ重なり量がS3(mm)以下のものは複数枚と判定することを避けることができ、実際の投入枚数と同等の判定が可能となる。
【0098】
なお、上記した先端折れ券紙検知と、後端折れ券紙検知による判定方法を組み合わせると、券紙Pが折れて通常の券紙の長さより短くなっている場合(券紙長S2+S3以下の場合)、厚さ検知センサー6での枚数判定が不可能になってしまう。
【0099】
即ち、検知センサー32(または33)のどちらかが暗になってから厚さ検知センサ6で枚数判定を開始し(先端折れ券紙検知)、検知センサー30,31の双方が明のときの厚さ検知センサ6の判定は枚数判定から除外する(後端折れ券紙検知)とすると、券紙検知センサー32(または33)のどちらかが暗で枚数判定開始したときには、券紙検知センサー30,31の双方が明となることがあるため、枚数判定が出来ない。
【0100】
そこで、本願発明では、検知センサ32(または33)のどちらかが暗になってから厚さ検知センサー6で枚数判定を開始し、その時の厚さ検知センサ6の判定は枚数判定に使用する。その後の、厚さ検知センサ6の判定時には、券紙検知センサ30,31の双方が明のときの厚さ検知センサ6の判定は枚数判定から除外する。
【0101】
次に、券紙の処理動作について図13及び図17のフローチャートを参照して説明する。
【0102】
まず、メインループがスタートし(ステップST1)、検知センサ30(または31)が券紙によって遮られて暗になったか否かが判別される(ステップST2)。検知センサ30(または31)が暗であると判別されると、第2の駆動モータ21が速度V1で正回転し(ステップST3)、搬送ベルト23,24、フィードローラ16が回転される。ついで、第3の駆動モータ22が速度V4で回転され(ステップST4)、ピックアップ下ローラ19が回転される。しかるのち、厚さ検知センサ6により、券紙が1枚以上であるか否かが判別される(ステップST5)。1枚以上であると判別されると、後で詳述するように、券紙の枚数が判定される(ステップST6)。ついで、厚さ検知センサ6により、券紙が2枚以上であるか否かが判別され(ステップST7)。券紙が2枚以上であると判別されると、厚さ検知センサ6の出力が4枚以上であるか否かが判別される(ステップST8)。
【0103】
券紙が4枚以上でなければ、検知センサ36〜41のどれかが暗であるか否かが判別される(ステップST9)。検知センサ36〜41のどれかが暗であると、ブッシュソレノイド13,13がオンされる(ステップST10)。これにより、搬送ベルト23,24のグリップ力が解除され分離し易い状態で券紙が搬送される。しかるのち、第1の駆動モータ20が速度V3で逆回転されて分離ローラ17が逆回転され(ステップST11)、ついで、第2の駆動モータ21が分離性能を向上させるべく速度をV1からV2に減速して正方向に回転する(ステップ12)。これにより複数枚の券紙は一枚づつ分離されて送り出される。
【0104】
ついで、検知センサ42(或は43)が暗であるか否かが判別される(ステップST13)。暗であると判別されると、第2の駆動モータ21が停止される(ステップ14)。しかるのち、検知センサ42(或は43)が明であるか否かが判別される(ステップST15)。明であると判別されると、第1の駆動モータ20が停止される(ステップST16)。ついで、ブッシュソレノイド13,13がオフされる(ステップST17)。
【0105】
一方、図13のステップST7で券紙は2枚以上ではなく、1枚であると判別されたときは、図15のステップST18に移行し、検知センサ36〜41のどれかが暗であるか否かが判別され、どれかが暗の場合には、第1の駆動モータ20が速度V3で正回転し(ステップST19)、分離ローラ17が正回転される。これにより、券紙は分離ローラ17で詰まることなく、搬送方向にスムーズに送り出されることになる。
【0106】
ついで、検知センサ40(或は41)が暗であるか否かが判別され(ステップST20)、暗の場合には第1の駆動モータ20が停止される(ステップST21)。この停止後、検知センサ42(或は43)が暗か否かが判別され(ステップST22)、暗であると判別された場合には、第2の駆動モータ21が停止される(ステップST23)。
【0107】
また、図13のステップST8において、厚さ検知センサ6の出力が4枚以上であると判別された場合には、図16のステップST24に移行し、第1及び第2の駆動モータ20,21の回転が停止される。ついで、上位との通信により、返却可能であるか否かの判別が行われ(スッテップST25)、返却可能であれば、第1及び第2の駆動モータ20,21が速度V5で逆回転され(スッテップST26)、券紙を投入口1に返却する。ついで、券紙の返却が終了したか否かが判別され(スッテップST27)、抜き取られて返却が終了した場合には、上位に通知することにより次券紙受付待ち状態となり、第1及び第2の駆動モータ20,21の回転を停止させる(スッテップST28)。
【0108】
なお、図14のステップST17及び図15のステップST23の動作後は、図17のステップST29に移行し、分離部に残券紙があるか否かが判別され(ステップST29)、残券紙がないと判別されると、メインループがエンドになり(ステップST20)、終了する。
【0109】
また、ステップST29で残券紙があると判別された場合には、第2の駆動モータ21が速度V2で正回転され(ステップST31)、ついで、残券紙が1枚であるか2枚であるかが判別される(ステップST32)。残券紙が一枚であると判別されると、図15のステップST18に移行し、残券紙が2枚であると判別されると、図14のステップST9に移行する。
【0110】
図18は厚さ検知センサ6の券紙の枚数判定動作を示すフローチャートである。
【0111】
まず、検知センサ32或は33が暗か否かが判別され(ステップST41)、暗であると判別されると、厚さ検知センサ6から検知枚数M1が出力される(ステップST42)。しかるのち、検知枚数M1が枚数Mより大きいか否かが判別され、大きければ検知センサ30,31が明か否かが判別される(ステップST42)。明であると、判別されると、判別動作が終了される。
【0112】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、判別手段により投入された券類が一枚であると判別された場合には、分離ローラを分離動作時とは逆方向に回転させて搬送方向に送出すため、分離ローラで券類が詰まることがなく、券類の停滞、詰りを防止でき、変形した券類であってもスムーズに搬送することができる。
【0113】
また、券類が分離されて分離部に最後の一枚が残った場合にも、分離ローラを分離動作時とは逆方向に回転させるため、残った券類もスムーズに搬送することができる。
【0114】
さらに、券類が厚さ検知手段を所定距離通過して第1の検出手段により検知されたのち、厚さ検知手段を動作させて券類の枚数を検出するため、搬送方向先端側が折り重なった券類を複数枚重なった券類と誤判定することがない。従って、投入された券類が重なった一枚の券類の場合には、分離ローラを分離動作時とは逆方向に回転させて送出すことができ、分離ローラでの停滞、詰り等を防止することができる。
【0115】
また、券類が厚さ検知手段を所定距離通過して第1の検出手段により検出されたのち、厚さ検知手段を動作させて券類の枚数を検出し、券類の搬送方向後端が第2の検出手段を通過したのち検出した枚数は枚数判定から除外するため、搬送方向後端端側が折り重なった一枚の券類を複数枚重なった券類と誤判定することがなく、分離ローラでの停滞、詰り等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である券類分離装置を示す正面図。
【図2】券類分離装置を示す平面図。
【図3】券紙の分離原理を示す図。
【図4】券紙の厚さを示す図。
【図5】搬送ベルト及びテンションローラを示す正面図。
【図6】搬送ベルト及びテンションローラを示す側面図。
【図7】上下部の搬送ベルトが離間された状態を示す図。
【図8】テンションローラの駆動機構を示す正面図。
【図9】テンションローラの駆動機構を示す側面図。
【図10】分離機構部の駆動制御系を示すブロック図。
【図11】先端部が折れた券紙の厚さを検知する状態を示す図。
【図12】後端部が折れた券紙の厚さを検知する状態を示す図。
【図13】券紙の分離動作を示すフローチャート図。
【図14】券紙の分離動作を示すフローチャート図。
【図15】券紙の分離動作を示すフローチャート図。
【図16】券紙の分離動作を示すフローチャート図。
【図17】券紙の分離動作を示すフローチャート図。
【図18】券紙の枚数判定動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
P…券紙(券紙)、1…投入口、2…シャッタ、3…シャッタソレノイド、4…上入口ローラ、5…下入口ローラ、6…厚さ検知センサ(判別手段)、7…下ローラ、8…上駆動ローラ、9…1枚搬送用の前テンションローラ(挟持部材)、10…1枚搬送用の前ローラ(挟持部材)、11…1枚搬送用の後テンションローラ(挟持部材)、12…1枚搬送用の後ローラ(挟持部材)、13…ソレノイド、14…押込ローラ(押込手段)、15…下駆動ローラ(押込手段)、16…フィードローラ(分離手段)、17…分離ローラ(分離手段)、18…上ピックアップローラ、19…下ピックアップローラ、23…上搬送ベルト(搬送ベルト)、24…下搬送ベルト(搬送ベルト)、26…上搬送ローラ、30〜43…検出センサ、50…支持シャフト、51…ベアリング、52…ブラケット、53…ローラシャフト、54…ローラ、55…スプリング、81…ジャム検出手段(第2の判別手段)、82…制御装置(第1及び第2の制御手段)。
Claims (2)
- 投入されて搬送される券類が一枚、或は重なった複数枚であるのかを判別する判別手段と、
分離ローラを備え、前記判別手段によって券類の枚数が複数枚であると判別されたことに基づき、前記券類を搬送方向へ搬送するとともに、前記分離ローラを搬送方向とは逆方向に送るように回転させることにより前記券類を一枚ずつに分離する分離搬送手段と、
前記判別手段の券類搬出側に設けられ、前記判別手段から送り出される券類を検出する検出手段と、
この検出手段が前記券類を検出したことに基づき、前記判別手段の判別動作を開始させ、この判別手段によって券類の枚数が一枚であると判別されたことに基づき、前記分離ローラを前記分離動作時とは逆の方向に回転させて前記券類を搬送方向に送る制御手段と、
を具備することを特徴とする券類搬送装置。 - 投入されて搬送される券類が一枚、或は重なった複数枚であるのかを判別する判別手段と、
分離ローラを備え、前記判別手段によって券類の枚数が複数枚であると判別されたことに基づき、前記券類を搬送方向へ搬送するとともに、前記分離ローラを搬送方向とは逆方向に送るように回転させることにより前記券類を一枚ずつに分離する分離搬送手段と、
前記判別手段の券類搬出側に設けられ、前記判別手段から送り出される券類を検出する第1の検出手段と、
前記判別手段の券類搬入側に設けられ、前記券類の通過を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段が前記券類を検出したことに基づき、前記判別手段の判別動作を開始させ、前記第2の検出手段が前記券類の通過を検出後に、前記判別手段により判別される券類の枚数を判別枚数から除外する第1の制御手段と、
前記判別手段によって券類の枚数が一枚であると判別されたことに基づき、前記分離ローラを前記分離動作時とは逆方向に回転させて前記券類を搬送方向に送る第2の制御手段と、
を具備することを特徴とする券類搬送装置。
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JP2002265086A JP2002265086A (ja) | 2002-09-18 |
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- 2001-03-06 JP JP2001062034A patent/JP4454876B2/ja not_active Expired - Lifetime
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