JP2001109916A - 券類分離装置 - Google Patents

券類分離装置

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JP2001109916A
JP2001109916A JP28574099A JP28574099A JP2001109916A JP 2001109916 A JP2001109916 A JP 2001109916A JP 28574099 A JP28574099 A JP 28574099A JP 28574099 A JP28574099 A JP 28574099A JP 2001109916 A JP2001109916 A JP 2001109916A
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Japan
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tickets
ticket
roller
separation
separating
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JP28574099A
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Tsutomu Shinoda
務 信太
Takashi Aoki
崇 青木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 券類が分離機構部で詰ったときは、その詰り
を解除できるようにした券類分離装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 厚さ検知センサ6により枚数が判別され
た券を搬送する上下搬送ベルト23,24と、この上下
搬送ベルト23,24により搬送されてくる券が一枚の
場合には分離ローラ17とフィードローラ16との間を
通過させ、複数枚の場合には分離ローラ17とフィード
ローラ16とにより一枚ずつに分離する分離部と、この
分離部で券類が詰まったか否かを判別するジャム検出部
81と、このジャム検出部81により券が詰まったと判
別されたとき、券を一旦、分離部から戻したのち、再
度、分離部に送り込むように分離ローラ17、フィード
ローラ16及び上下搬送ベルト23,24の駆動を制御
する制御部82とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複数枚の
乗車券の一括投入を可能とする自動改札機に備えられる
券類分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄道等の交通機関の駅には、自動
改札処理を行なう自動改札装置が広く普及されている。
この自動改札装置は投入された乗車券に記録されている
磁気情報を読み取り、この読取情報に基づき通行の可否
を判定するとともに必要に応じて投入された乗車券に磁
気情報の書込みまたはパンチ・印字等の処理を施すよう
になっている。
【0003】更に、この自動改札装置の中には複数枚の
乗車券の組み合わせ利用に対応できるようにしたものが
ある。乗車券の組み合わせ利用とは、例えば定期乗車券
と定期乗車券の組み合わせ、或は、定期乗車券と普通乗
車券の組み合わせ等、二枚以上の乗車券の組み合わせ利
用である。また、プリペイドカード等との組み合わせ利
用もある。
【0004】このような複数枚対応の自動改札装置は、
特に乗換駅における改集札処理または入出場チェックが
試行された改集札処理などで利用される。
【0005】例えば、新幹線と在来線との乗換では、新
幹線から在来線または在来線から新幹線の乗換の際に改
集札を受ける必要がある。この時、乗客は、乗換駅を起
点にまたは終点とした在来線の乗車券と、乗換駅を終点
または起点とした新幹線の乗車券を所持していることが
前提とされる。
【0006】前記した複数枚対応の自動改札装置では、
このような在来線及び新幹線の両方の乗車券を受け取
り、この乗車券のデータを基に乗車区間等に不正が無い
かどうか判定し改集札処理が行なわれる。
【0007】また、A社路線とB社路線との乗換駅名で
の場合にも適用される。即ち、前記した複数枚の自動改
札装置で、乗換駅を起点または終点としたA社の乗車券
と、乗換駅を終点または起点としたB社の乗車券とを受
け取り、この両方の乗車券のデータを基にして乗車区間
等に不正が無いかどうか判定し改集札処理が行なわれ
る。
【0008】一方、入出場チェックによる改集札処理で
は、原則として入鋏処理が施された乗車券のみ許可され
るものである。例えば、A駅→B駅→C駅の駅が存在す
るとする。この時、B駅→C駅間の乗車可能な定期乗車
券を所持した乗客が、A駅→B駅乗車可能な乗車券を購
入してA駅から乗車しC駅で降車するとする。この時、
C駅での降車には、A駅で入鋏されたA駅→B駅乗車可
能な乗車券とB駅→C駅間の乗車可能な定期乗車券が必
要になる。
【0009】つまり、C駅に設置された前記した自動改
札装置では、A駅で入鋏されたA駅→B駅乗車可能な乗
車券とB駅→C駅の乗車可能な定期券を受け取り、これ
らの乗車券・定期券のデータを基にして乗車区間等に不
正が無いかどうか判定するとともに、入鋏処理が施され
ているかどうかをチェックして改集札処理が行なわれ
る。
【0010】ところで、前記した複数枚対応の自動改札
装置には、一括投入された複数枚の乗車券を1枚ずつ分
離して後段の処理部に送り出すための分離機構部が装備
されている。この分離機構部は乗車券が1枚投入された
時は、そのまま搬送し後段の処理に送り出す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た複数枚対応の自動改札機の分離機構部では、処理時間
を短縮するために高速搬送で搬送されてくる複数枚の乗
車券を分離する必要がある。
【0012】また、乗車券には大きさの異なるものが複
数枚存在するとともに、投入される乗車券の枚数も多種
に存在する。そのため、一括投入される乗車券の組み合
わせも多種に存在する。さらに、乗客が乗車券を装置に
投入するため、重なり合った乗車券の状態・姿勢が一定
でない。
【0013】以上の理由から、一括投入された複数枚の
乗車券を分離する時、搬送障害(乗車券詰まり)が発生
し、機体の障害となり、分離性能の確保が難しいものと
なっていた。
【0014】また、乗車券は外乱により形状が変化して
しまう。例えば、乗客が乗車券を折ってしまったり、湿
気により乗車券のコシが無くなる等である。自動改札装
置は処理機であるため、このような乗車券も処理する必
要がある。
【0015】しかし、このような乗車券が分離機構部の
分離ローラでの搬送障害(乗車券詰まり等)の原因とな
るケースが多く対策が求められている。
【0016】また、現在の複数枚対応自動改札機におい
て、投入される乗車券の枚数の比率は1枚投入が多い。
つまり、分離処理する必要のないものの比率が多いこと
になる。従って、1枚投入時での分離機構部での搬送障
害(乗車券詰まり)を低下させることが機体の信頼性を
向上させることになる。
【0017】また、この1枚投入時の処理時間を短縮す
ることが機体のトータルな処理時間短縮につながる。
【0018】一方、この分離機構部には投入された乗車
券の枚数を検知する厚さ検知センサが設けられている。
この厚さ検知センサにより、投入された乗車券の枚数を
確実に認識することにより分離機構部の性能を確保する
ようにしている。
【0019】しかしながら、この厚さ検知センサは温
(湿)度により性能が変化するための乗車券の枚数を誤
認識してしまうことがある。
【0020】また、乗車券の厚さも各ユーザで一定して
いないため、誤認識の原因の1つとなっている。
【0021】さらに、乗車券のサイズが複数存在するた
め、重ね方によっては3枚投入したにも拘わらず、厚さ
的には2枚としか認識できないパターンが存在する。こ
のような場合には、分離ミス、重送が発生してしまうと
いう問題がある。
【0022】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
分離機構部で券類が詰った場合にはその詰りを解消で
き、また、投入された券類の枚数を正確に判別できるよ
うにした券類分離装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、請求項1記載のものは、投入された券類が一
枚、或は重なった複数枚であるのかを判別する第1の判
別手段と、この判別手段により枚数が判別された券類を
搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送されてく
る券類が一枚の場合には分離ローラとフィードローラと
の間を通過させ、複数枚の場合には分離ローラとフィー
ドローラとにより一枚ずつに分離する分離手段と、この
分離手段で券類が詰まったか否かを判別する第2の判別
手段と、この第2の判別手段により券類が詰まったと判
別されたとき、前記券類を一旦、前記分離手段から戻し
たのち、再度、前記分離手段に送り込むように前記分離
手段及び搬送手段の駆動を制御する制御手段と、を具備
する。
【0024】請求項2記載のものは、投入された券類が
一枚、或は重なった複数枚であるのかを判別する第1の
判別手段と、この判別手段により枚数が検出された券類
を搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送されて
くる券類が一枚の場合には分離ローラとフィードローラ
との間を通過させ、複数枚の場合には分離ローラとフィ
ードローラの回転により一枚ずつに分離する分離手段
と、この分離手段で券類が詰まったか否かを判別する第
2の判別手段と、この第2の判別手段により券類が詰ま
ったと判別されたとき、前記券類を前記分離手段から排
除するように前記分離ローラを分離時の回転方向と逆方
向に回転させる制御手段と、を具備する。
【0025】請求項3記載のものは、投入された券類の
厚さを検出する厚さ検出手段と、この厚さ検出手段によ
り厚さが検出された券類を搬送する搬送手段と、この搬
送手段によって搬送される券類を検出する券検出手段
と、前記厚さ検知手段による厚さ検知情報及び券検出手
段の検知情報の組み合せによるパターン認識を行なって
前記投入された券類の枚数が一枚であるか、重ね合わさ
れた複数枚であるかを判別する判別手段と、この判別手
段により券類の枚数が一枚である判別された場合には通
過させ、複数枚であると判別された場合には一枚ずつに
分離する分離手段と、を具備する。
【0026】請求項4記載のものは、投入された券類を
搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送される券
類の搬送時間を測定することにより、前記券類の枚数が
一枚であるか、重ね合わされた複数枚であるかを判別す
る判別手段と、この判別手段により券類の枚数が一枚で
あると判別された場合には通過させ、複数枚であると判
別された場合には一枚ずつに分離する分離手段と、を具
備する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す一実施
の形態を参照して詳細に説明する。
【0028】図1は複数枚対応自動改札機の分離機構部
を示す正面図で、図2はその平面図ある。
【0029】この分離機構部は自動改札装置の券類とし
ての乗車券(以下、券という)の搬送方向最上流部に配
置され、この分離機構部の最上流部には券を投入させる
投入口1が設けられている。この投入口1には乗車券の
投入を許可若しくは阻止するシャッタ2と、このシャッ
タ2を駆動するシャッタソレノイド3が装備されてい
る。
【0030】シャッタ2の下流側には、投入口1から投
入された券を装置内に取り込む上入口ローラ4と該上入
口ローラ4に転接する下入口ローラ5が設けられてい
る。上入口ローラ4はスプリングにより下入口ローラ5
に押し付けられ、上下動自在に設けられている。これに
より、投入される券の枚数が多種存在し、厚さが不定で
あっても対応できるようになっている。
【0031】上下の入口ローラ4,5の下流側には投入
された券の枚数を検知するための厚さ検知センサ6と、
この厚さ検知センサ6に対向する下ローラ7が配設され
ている。厚さ検知センサ6の下流側には、主搬送部の上
搬送ベルト23を駆動する上駆動ローラ8が設けられて
いる。上駆動ローラ8の下流側には券に搬送力を与える
1枚搬送用の前テンションローラ9と、この前テンショ
ンローラ9に対向する前ローラ10が配置されている。
この前テンションローラ9はスプリングにより用前ロー
ラ10に押し付けられている。
【0032】前テンションローラ9,前ローラ10の下
流側には、同様な機構・役割を持った1枚搬送用の後テ
ンションローラ11と、この後テンションローラ11に
対向する後ローラ12が配設されている。この後テンシ
ョンローラ11もスプリングにより後ローラ12に押し
付けられている。前テンションローラ9と後テンション
ローラ11はソレノイド13,13の励磁により上方へ
移動されるようにあっている。
【0033】1枚搬送用の後テンションローラ11の下
流側には、券に搬送力を持たせると同時に分離ローラ部
に送り込むための押込ローラ14と、この押込ローラ1
4に対向する下駆動ローラ15が配置され、押込ローラ
14はスプリングにより押込下駆動ローラ15に押し付
けられている。
【0034】押込ローラ14と下駆動ローラ15の下流
側には、重なり合った複数枚の券を分離する分離ローラ
17と分離ローラ17に対向するフィードローラ16が
配置されている。
【0035】分離機構部の最下流部には分離ローラ17
で分離され券を分離ローラ17から抜き出して後段処理
部に搬送する上ピックアップローラ18と、この上ピッ
クアップローラ18に対向する下ピックアップローラ1
9が配置されている。この上ピックアップローラ18も
スプリングにより下ピックアップローラ19に所定のテ
ンションで押し付けられている。
【0036】また、券を搬送する上搬送ベルト23は上
駆動ローラ8と上搬送ローラ26との間に掛渡され、下
搬送ベルト24はフィードローラ16と下入口ローラ5
との間に掛渡されている。上駆動ローラ8とフィードロ
ーラ16は第2の駆動モータ21によって駆動され、こ
れにより、搬送ベルト23,24が回転されるようにな
っている。
【0037】また、下駆動ローラ15、厚さ検知センサ
6に対向する下ローラ7も第2の駆動モータ21によっ
て回転駆動される。分離ローラ17は第1の駆動モータ
20によって回転駆動され、ピックアップ下ローラ19
は第3の駆動モータ22によって回転駆動される。
【0038】分離機構部の上面部側には券の搬送方向に
亘って多数個の検知センサ30〜43が配設され、券が
分離機構部内にある時には必ず最低1つのセンサ(30
〜43)により検知できるようになっている。
【0039】図3は上記した分離ローラ17とフィード
ローラ16を示すものである。
【0040】分離ローラ17とフィードローラ16はと
もに摩擦係数の高いゴムローラにより構成されている。
これら分離ローラ17、フィードローラ16と乗車券間
の摩擦係数をμ1、乗車券同士間の摩擦係数をμ2とす
ると、μ2<μ1の関係になっている。
【0041】また、分離ローラ17とフィードローラ1
6はギャップT2(mm)を存して離間対向するように
配置されている。このギャップT2(mm)は、図4に
示すように乗車券Pの厚さT3(mm)に対し、T3≦
T2≦2×T3の関係を有している。
【0042】さらに、分離ローラ17にはスプリングS
によりテンションF1(g)が掛けられており、重なり
合った複数枚の乗車券が分離ローラ17とフィードロー
ラ16との間に挿入された時のみ、乗車券に一定のテン
ションF1(g)が付与される。
【0043】また、分離ローラ17は券が1枚投入され
たときは停止したままで、複数枚投入されたときは矢印
で示すように逆方向に回転する。この時、分離ローラ1
7に対向するフィードローラ16は矢印で示すように券
を送り出す方向に正転している。これにより、券の1枚
投入時には分離ローラ17により戻されることなく確実
に搬送され、券の複数枚投入時には分離ローラ17によ
り1枚ずつに分離される。
【0044】また、フィードローラ16により送り出さ
れる券に掛かる力をF3とすると、F3=F1μ1−F
1μ2となり、分離ローラ17で分離される券に掛かる
力をF4とすると、F4=F1μ1−F1μ2となる。
即ち、F3=F4>0(μ1>μ2)となっており、下
部側の券P1はフィ−ドローラ16の回転により送り出
され、上部側の券P2は分離ローラ17の逆回転により
分離される。
【0045】ところで、処理時間の短縮化にともない自
動改札機は乗車券を高速搬送している。そのため、分離
機構部でも高速搬送分離が求められている。しかし、高
速になるにつれて券と分離ローラ17及びフィードロー
ラ16との間の摩擦係数μ1は低下する傾向にあり、ま
た、券が分離ローラ17部に突入する際に、突入時の衝
撃力により分離ローラ17を押しのけてしまい、分離ミ
ス・重送の発生が多くなる。
【0046】そこで、この実施の形態では、券の1枚投
入時の搬送速度をV1(mm/s)、複数枚投入時の搬
送速度をV2(mm/s)とした時、V2<V1となる
ようにし、複数枚投入時の搬送速度V2(mm/s)を
1枚投入時の搬送速度V1(mm/s)よりも低速化し
ている。
【0047】また、分離ローラ17は乗車券の1枚投入
時には停止しており、複数枚投入時には速度V3(mm
/s)で逆回転する。フィードローラ16は乗車券の1
枚投入時はV1(mm/s)で正回転し、複数枚投入時
はV2(mm/s)で正回転する。
【0048】なお、ピックアップローラ18,19は速
度V1よりも高速の速度V4(mm/s)で正回転する
(V2<V1<V4)。
【0049】図5は上下の搬送ベルト23,24と、1
枚搬送用の前テンションローラ9及び前ローラ10を示
す正面図で、図6はその側面図である。
【0050】上搬送ベルト23と下搬送ベルト24は図
7に示すように、隙間T1(mm)を介して平行に配置
され、隙間T1は券の厚さT3(mm)よりも大きくな
っている。
【0051】従って、券が一枚投入されたときは、下搬
送ベルト24の上の乗った状態で、ベルトコンベアのよ
うに搬送される。しかし、この状態では、券をグリップ
していないため搬送力が少なく、券詰まりになる確率が
高い。
【0052】そこで、この実施の形態では、1枚搬送用
の前テンションローラ9または1枚搬送用の後テンショ
ンローラ11を押し下げることにより、上搬送ベルト2
3と下搬送ベルト24とにより、券をグリップしてその
搬送力を確保するようにしている。
【0053】しかし、券が複数枚投入されたときに、上
搬送ベルト23と下搬送ベルト24とで券をグリップす
ると、分離ミス、重送が発生するため、この場合にはグ
リップを解除する。
【0054】分離機構部では勿論、重なり合った複数枚
の券を分離しなければならないが、分離の必要のない1
枚投入の券は確実に搬送しなければならない。
【0055】つまり、1枚投入時は券を確実に上下の搬
送ベルト23,24でグリップして搬送する必要がある
が、分離の際には、券をグリップして搬送力を持たせる
と分離ミス・重送が発生する。
【0056】この実施の形態では、1枚投入時のみ乗車
券をグリップして搬送力を持たせ、複数枚投入時(分離
時)にはグリップを解除し、分離の障害にならない機構
を採用している。
【0057】券の長さが分離ローラ17と前テンション
ローラ9との間の距離よりも長いため、券をグリップす
ると、グリップした状態で分離しなければならず、分離
できなくなる虞がある。
【0058】なお、1枚搬送用の前テンションローラ9
及び前ローラ10と、1枚搬送用の後テンションローラ
11及び後ローラ12とは同様に構成されるため、ここ
では、前テンションローラ9及び前ローラ10について
のみ説明する。
【0059】図8及び図9に示すように、前テンション
ローラ9は支持シャフト50と、この支持シャフト50
にベアリング51を介して回動自在に取り付けられるブ
ラケット52と、このブラケット52の回動端にローラ
シャフト53を介して取り付けられるローラベアリング
54と、ブラケット52を下方に回動するように付勢す
るスプリング55とから構成されている。前テンション
ローラ9のローラシャフト53には前テンションローラ
9をスプリング55の付勢力に抗して上方へ移動させる
ソレノイド13が接続されている。
【0060】前テンションローラ9は通常、スプリング
55により前ローラ10の方向に押し付けられている。
これにより、ローラベアリング54が上搬送ベルト23
を押下げて下搬送ベルト24に接触させている。下搬送
ベルト24は前ローラ10により支持されているため、
上搬送ベルト23が押下げられると、券は上搬送ベルト
23と下搬送ベルト24とにより所定のテンションでグ
リップされる。
【0061】また、投入された券が厚さ検知センサ6で
複数枚投入されたものであると判断されると、ソレノイ
ド13が励磁される。これにより、ローラシャフト53
がスプリング55の付勢力に抗して押し上げられ、ロー
ラベアリング54が上昇する。この上昇により、上搬送
ベルト23が下搬送ベルト24から離間して隙間T1
(mm)が形成され、グリップが解除される。
【0062】また、投入された券が厚さ検知センサ6で
1枚投入であると判断されると、ソレノイド13が消磁
される。これにより、ローラシャフト53がスプリング
55の付勢力により下降され、ローラベアリング54が
下降される。この下降により、上搬送ベルト23が下搬
送ベルト24に押し付けられ、乗車券をグリップする。
【0063】図10は分離機構部に券を押し込む押込機
構を示すものである。
【0064】分離ローラ17とフィードローラ16とか
らなる分離機構部では、券を1枚ずつ分離する機能と、
券を確実に搬送する機能とが求められる。
【0065】しかし、分離ローラ17とフィードローラ
16との間には券の厚さT3(mm)以上のギャップT
2(mm)が形成されているため、この部分では1枚投
入時には搬送力が少なく、なおかつ、分離ローラ17が
停止しているため券詰まりが発生し易すく、特に、変形
券は券詰まりし易い。
【0066】また、複数枚投入時の分離の際は、フィー
ドローラ16に接している券から繰り出すが、この繰り
出し性能を向上させるために繰り出す券にのみ搬送力を
持たせる機構が求められる。
【0067】そこで、この実施の形態では、分離機構部
に対し券を押し込む押込機構部を設けた。
【0068】押込機構部は上押込ローラ14とこの上押
込ローラ14に対向する下押込ローラ15とからなる。
上押込ローラ14は支持シャフト60と、この支持シャ
フト60にベアリング61を介して回動自在に取付けら
れるブラケット62と、このブラケット62の回動端に
シャフト63を介して取付けられるローラベアリング6
4と、このローラベアリング63を下押込ローラ15に
押し付けるように付勢するスプリング65とから構成さ
れている。券はローラベアリング64と下押込ローラ1
5とにより、テンションF2でグリップされる。
【0069】ローラベアリング64は金属ローラで、下
押込ローラ15は摩擦係数の高いゴムローラからなる。
下押込ローラ15は第2の駆動モータ21によって駆動
力を得る駆動ローラである。
【0070】券と下押込ローラ15との間の摩擦係数を
μ3、券とローラベアリング64との間の摩擦係数をμ
4とすると、μ4<μ3の関係となっている。(μ4は
非常に小さい)図12は上押込ローラ14と下押込ロー
ラ15及び分離ローラ17とフィードローラ16を含め
た券分離時の原理を示すものである。
【0071】フィードローラ16で送り出される券P1
にかかる力をF5、分離ローラ17で分離される券P2
に掛かる力をF6とすると、F5はF1μ1−F1μ2
+F2μ3−F2μ2となり、F6はF1μ1−F1μ
2−F2μ2−F2μ4となる。F2はF1に比べ非常
に小さい荷重であるため、F5>F6>0となってい
る。
【0072】また、押込ローラ14がなかった時と比べ
ると、F5>F3=F4>F6>0である。(しかしF
2μ2F2μ4は非常に小さい力であるため、F5>F
3=F4=F6>0となっているとも言える。)これに
より、1枚の搬送時では、券に荷重F2μ3を押込ロー
ラ部で与えることができ券つまりが防止できた。また、
分離時には分離機構部に残る券に対する抵抗力を最小限
に抑え、フィードローラ16にのみ搬送力増加させるこ
とができたため、分離性能が向上した。
【0073】図13は分離ローラ17の移動機構を示す
ものである。
【0074】分離ローラ17とフィードローラ16から
なる分離機構部では、乗車券を確実に搬送する機能と、
1枚ずつ分離する機能が求められる。
【0075】しかし、前述したように、分離ローラ17
とフィードローラ16との間には券の厚さT3(mm)
以上のギャップがあいているため、この部分では1枚投
入時には搬送力がなく、なおかつ、分離ローラ17が停
止しているため券詰まりが発生しやすい。特に、変形券
は券詰まりし易い。
【0076】そこで、乗車券の1枚投入時はフィードロ
ーラ16と分離ローラ17のギャップを大きく開けた状
態にし、複数枚投入時には、フィードローラ16と分離
ローラ17のギャップT2(mm)を、T3≦T2≦2
×T3(乗車券の厚さT3)になるように移動させる。
【0077】分離ローラ17は支持シャフト70と、こ
の支持シャフト70にベアリング71を介して回動自在
に取付けられるブラケット72と、このブラケット72
の回動端に取付けられたローラベアリング78と、支持
シャフト70を支持するアーム74と、アーム74を上
昇させるソレノイド75と、アーム74を下方に付勢す
るスプリング73と、アーム74を当接させてギャップ
量を調整する調整ストッパ76とを具備する。
【0078】分離ローラ17の近傍には、乗車券をガイ
ドするガイド77が設けられている。このガイド77は
フィードローラ16の上方へ距離T4(mm)だけ離間
して設けられている。距離T4(mm)はフィードロー
ラ16と分離ローラとの間の距離T2(mm)より大と
なっている。
【0079】券の1枚投入時には、ソレノイド75が励
磁されて分離ローラ17がスプリング73の付勢力に抗
して持上げられ、分離ローラ17はガイド77の上方へ
上昇する。これにより、券の1枚投入時は分離ローラ1
7に接触することなく搬送され、券詰まりが防止でき
る。
【0080】また、乗車券の複数枚投入時は、ソレノイ
ド75が消磁されて、スプリング73の付勢力により分
離ローラ17がフィードローラ16の方向に押し付けら
れ、分離時に押付力F1を乗車券に付与する。
【0081】このとき、ギャップ調整ストッパ76によ
り、フィードローラ16と分離ローラ17との間にはギ
ャップT2がT3(券厚)≦T2≦2×T3になるよう
に調整される。
【0082】ところで、厚さ検知センサ6,7は4種類
の状態が判るように厚さ検知センサ6,7の出力に対
し、4種類のスライスレベルを設定する。
【0083】設定方法は、券が投入されていないときの
厚さ検知センサ6の出力に対し、1/2枚の出力レベル
(スライスレベル1)、3/2の出力レベル(スライス
レベル2)、5/2枚の出力レベル(スライスレベル
3)、7/2枚の出力レベル(スライスレベル4)を加
えたレベルを設定する。
【0084】こうすることにより、スライスレベル1以
下であれば0枚、スライスレベル2以下であれば1枚、
スライスレベル3以下であれば2枚、スライスレベル4
以下であれば3枚、スライスレベル4以上であれば4枚
以上、というように判定が行なわれる。
【0085】つまり、厚さ検知センサにより、4種類の
状態(0枚、1枚、2枚、3枚、4枚以上)が判定でき
る。このことを利用して分離機構部の制御を行なってい
く。
【0086】なお、この4種類の設定は正常処理は3以
下という製品仕様からこのような設定にした。
【0087】図15は分離機構部の駆動制御系を示すブ
ロック図である。
【0088】厚さ検出センサ6、券検出センサ30〜4
3及びジャム検出手段81は信号路を介して制御手段8
2に接続されている。制御手段82には制御回路を介し
て第1及び第2の駆動モータ20,21,さらに第1及
び第2のソレノイド13,75が接続されている。
【0089】制御手段82は厚さ検出センサ6、券検出
センサ30〜43及びジャム検出手段81からの検出信
号を受けることにより、第1及び第2の駆動モータ2
0,21さらに、第1及び第2のソレノイド13,75
の駆動を制御するようになっている。
【0090】次に、券の分離動作について図16及び図
17のフローチャートを参照して説明する。
【0091】まず、メインループがスタートし(ステッ
プ1)、検知センサ30またはセンサ31が券によって
遮られて暗になったか否かが判別される(ステップ
2)。検知センサ30またはセンサ31が暗であると判
別されると、第2の駆動モータ21が速度V1で正回転
し、搬送ベルト23,24、フィードローラ16が回転
される(ステップ3)。しかるのち、厚さ検知センサ6
により、券が1枚以上であるか否かが判別される(ステ
ップ4)。1枚以上であると判別されると、厚さ検知セ
ンサ6により、券が2枚以上であるか否かが判別される
(図17に示すステップ5)。券が2枚以上であると判
別されると、厚さ検知センサ6の出力が4枚以上である
か否かが判別される(ステップ6)。券が4枚以上でな
ければ、ブッシュソレノイド13,13がオンされる
(ステップ7)。これにより、搬送ベルト23,24の
グリップ力が解除され分離し易い状態で券が搬送され
る。しかるのち、センサ36〜41が暗になったか否か
判別され(ステップ8)、暗であると、第1の駆動モー
タ20が速度V3で逆回転されて分離ローラ17が逆回
転され(ステップ9)、ついで、第2の駆動モータ21
が分離性能を向上させるべく速度をV1からV2に減速
して正方向に回転する(ステップ10)。これにより複
数枚の券は一枚づつ分離されて送り出される。
【0092】一方、ステップ6において、投入された券
類が4枚以上であると判別されると、第1及び第2の駆
動モータ20,21の回転が停止され(スッテップ1
1)、ついで、上位との通信により、返却可能であるか
否かの判別が行われ(スッテップ12)、返却可能であ
れば、第1及び第2の駆動モータ20,21が速度V5
で逆回転され(スッテップ13)、券を投入口1に返却
する。ついで、券の返却が終了したか否かが判別され
(スッテップ14)、抜き取られて返却が終了した場合
には、上位に通知することにより次券受付待ち状態とな
り、第1及び第2の駆動モータ20,21の回転を停止
させる(スッテップ15)。
【0093】また、ステップ5で券は2枚以上ではな
く、1枚であると判別された場合は、分離機構部が抵抗
となるため、ソレノイド13がオフされてソレノイド7
5がオンされる(ステップ16)。これにより、分離ロ
ーラ17は上方へ移動されて退避され、券は搬送ベルト
23,24によりグリップされて搬送され送り出され
る。
【0094】上記したように複数枚で投入されて分離さ
れて送り出される券或は一枚で投入されて送り出される
券は、そのままセンサ42または43が暗になるまで搬
送され、センサ42または43が暗になったか否かが判
別される(図16に示すステップ17)。暗であると、
第1及び第2の駆動モータ20,21さらに、ソレノイ
ド13,75がそれぞれオフされる(ステップ18)。
しかるのち、残券があるか否かが判別され(ステップ1
9)、残券がないと判別されると、メインループがエン
ドになり(ステップ20)、終了する。
【0095】次に、券の分離リトライ動作を図18に示
すフローチャートを参照して説明する。
【0096】一般的に複数枚対応自動改札機の信頼性の
問題として分離機構部におけるジャムが挙げられる。こ
の分離機構部でのジャムを低減させるために分離リトラ
イを行なう。分離リトライは分離機構部がジャムと判断
した場合、券類を分離機構部にもう一度突入させるか、
分離機構部から抜け出させる制御である。
【0097】まず、分離機構部で券がジャムしたか否か
が判別され(ステップ21)、ジャムの場合には、厚さ
検知センサ6により、券の枚数が複数枚であるか否かが
判別される(ステップ22)。複数枚であると判別され
ると、第1及び第2の駆動モータ20,21が停止され
(ステップ23)、また、複数枚ではなく、一枚である
と判別されると、第1の駆動モータ20が正回転される
(ステップ24)。この第1の駆動モータ20の正回転
により、分離機構部でジャムされた一枚の券類はそのま
ま送り出される。
【0098】一方、ジャム券が複数枚であると判別され
て停止された第1及び第2の駆動モータ20,21は、
停止後に、速度V5で逆方向に回転される(ステップ2
5)。この第1及び第2の駆動モータ20,21の逆回
転により、ジャム券が逆送りされて分離機構部から逆方
向に送り出され、センサ30または31が暗になったか
否かが判別される(ステップ26)。暗の場合には、第
1及び第2の駆動モータ20,21が再び停止される
(ステップ27)。しかるのち、第1の駆動モータ20
が逆回転されて第2の駆動モータ21が正回転される
(ステップ28)。これにより、複数枚の券類は再び、
分離機構部の分離ローラ17とフィードローラ16途の
間に搬送突入されて分離される。
【0099】なお、この分離リトライ時の券の搬送速度
はV5と遅く、分離リトライ動作の処理時間は通常の処
理時間より掛かってしまい、乗客に不安感を与えてしま
う。
【0100】そこで、人間検知センサを介して乗客の現
在の位置を認識した上で、乗客が取出口付近に来ていた
場合は、乗客にそのことを音声案内で「処理中です。し
ばらくお待ち下さい。」と通知する。
【0101】このような処理を行なうことで、複数枚対
応自動改札機の信頼性の向上、かつ、お客の不安も解消
され、円滑に自動改札機を利用できる。
【0102】次に、投入される券の枚数判定動作につい
て説明する。
【0103】厚さ検知センサ6のみでの枚数判定を行な
うと、点で見ることになり、実際の枚数を判定するのが
困難になる。単純に、現在の値が、実際に投入された枚
数であると判定するのは非常に危険である。そうなる可
能性は低いが、まれにそれが誤認識となる場合がある。
【0104】そこで、この実施の形態では、1つの厚さ
検知センサ6の出力を時系列に記憶し、その厚さ検知セ
ンサ6の変化を利用したパターン認識を行なう。
【0105】また、この時、センサ30から43の状態
を検知し、券検知センサの情報も利用する。
【0106】例えば、図19に示すように、大型券PA
の上にエドモンソン券等の小型券PBが2枚重なった状
態で投入された場合、パターン認識を行なわないで誤認
識した例を下記に記す。
【0107】(例)厚さ検知センサ6の変化は0→1→
2→1→2→1→0となり、実際の券の位置関係は3枚
であるが、枚数判定結果は2枚となる。
【0108】本発明のパターン認識は誤認識するパター
ンを登録し、そのパターンと異なる変化であれば、従来
通りの枚数判定で行なう。パターンは下記に記す。
【0109】 誤認識パターン 2枚を1枚に誤認識するパターン 0→1→0→1→0 パターン認識での判定結果 2枚 3枚を1枚に誤認識するパターン 0→1→0→1→0→1→0 パターン認識での判定結果 3枚 3枚を2枚に誤認識するパターンその1 0→1→2→1→2→1→0 パターン認識での判定結果 3枚 3枚を2枚に誤認識するパターンその2 0→1→2→1→0→1→0 パターン認識での判定結果 3枚 3枚を2枚に誤認識するパターンその3 0→1→0→1→2→1→0 パターン認識での判定結果 3枚 4枚を1枚に誤認識するパターン 0→1→0→1→0→1→0→1→0 パターン認識での判定結果 3枚 4枚を2枚に誤認識するパターン 0→1→2→1→2→1→2→1→0 パターン認識での判定結果 4枚 4枚を2枚に誤認識するパターン 0→1→2→1→0→1→2→1→0 パターン認識での判定結果 4枚 4枚を3枚に誤認識するパターンその1 0→1→2→3→2→1→2→1→0 パターン認識での判定結果 4枚 4枚を3枚に誤認識するパターンその2 0→1→2→3→2→3→2→1→0 パターン認識での判定結果 4枚 4枚を3枚に誤認識するパターンその2 0→1→2→3→2→1→0→1→0 パターン認識での判定結果 4枚 センサ30,31とセンサ40,41の間は100mm
ある。これを利用してセンサ30または31が暗であ
り、かつセンサ40または41が暗であればパターン認
識した結果にさらにプラス1をしたものが最終的な枚数
判定となる。このセンサ情報により誤認識を避けること
ができ、枚数判定が確実になる。
【0110】次に、媒体搬送時間測定による枚数判定方
法について説明する。
【0111】投入口1に投入された券の枚数を判定する
ために、厚さ検知センサ6がある。この厚さ検知センサ
6は全く誤認識しないわけではない。誤認識すると考え
ると、現在の制御上、実際の投入枚数よりも少なく判定
されると、重送(分離せずに複数枚が重なって搬送され
る)てしまう。このため券搬送時間の測定による枚数判
定を行なう。分離部レイアウトに示すように分離機構部
には多数の検知センサがある。これらセンサ間の媒体の
通過時間を測定する。
【0112】分離機構部の正常動作で説明した通り複数
枚が投入された場合(厚さ検知センサ6で複数枚と判定
できた場合)はブッシュソレノイド13をオンにする。
これにより、分離機構部内のグリップ力が解除される。
【0113】枚数が複数枚でないと誤認識した場合は、
複数枚の券類がグリップ力がある分離機構内を搬送され
るため、分離ローラ17に到達するまでの時間が掛かっ
てしまう。この時間を検出し利用することにより、枚数
判定を行なう。
【0114】時間測定には、予め1枚を数回投入しその
時の測定時間を保存する。
【0115】測定結果の平均値を基準時間として下記の
ように判断する。
【0116】また、測定する箇所はセンサ36,37か
らセンサ40,41の間で測定を行なう。これは旅客が
券を引き抜けない所から分離ローラ17間での位置であ
り、判定するには影響の無い場所かつ、分離動作を行な
うための最低の箇所である。
【0117】Th=Ts×α とするとき、 Tr>Th のとき 複数枚判定 Tr≦Th のとき 1枚判定 但し Ts:基準時間 Th:枚数判定用時間 α:枚
数判定用係数 Tr:測定時間 ここでαは上記判定で得た結果をフィードバックするた
めに使用する係数である。フィードバック方法を下記に
示す。
【0118】αの基準値を1、2とし、誤認識すればα
の値を修正する。分離機構から放出された枚数の結果か
ら投入された枚数を判定する。ここでは繰り出し回数を
投入枚数として数える。この時、エラー処理(ジャム、
機器異常、重送)のときは分離結果を反映させない。分
離結果と上記方法での判定結果が一致していればαはそ
のままの値とし、結果が異なれば修正する。詳細は下記
に示す。
【0119】Tr>Th のとき(複数枚判定) M<2 のとき α=α+0.01 M≧2 のとき α=α Tr≦Th のとき(1枚判定) M=1 のとき α=α M>1 のとき α=α+1 ここで、M:分離結果から判定した投入枚数 上記内容で機体固有の特性に限らず枚数判定を行なえる
うえ、厚さ検知センサが無い場合や、故障した場合にも
枚数判定ができて分離動作を行なうことができる。
【0120】図20は時間測定による枚数判定を示すフ
ローチャートである。
【0121】まず、投入された券が一枚であるか否かが
判別される(ステップ31)。一枚であると判別される
と、検知センサ36,37が暗であるか否かが判別され
る(ステップ32)。暗であると判別されると、券の通
過測定が開始される(ステップ33)。しかるのち、検
知センサ40,41が暗か否かが判別される(ステップ
34)。暗の場合には、券の通過測定を終了する(ステ
ップ35)。しかるのち、通過時間がオーバしたか否か
が判別され(ステップ36)、オ―バの場合には、投入
された券は複数枚であると判定され(ステップ37)、
オーバでない場合には、投入された券は一枚であると判
別される(ステップ38)。投入された券が複数枚であ
ると判別されると、第2の駆動モータ21が減速回転さ
れ(ステップ39)、ついで、第1の駆動モータ20が
逆回転される(ステップ40)。
【0122】このようにして投入された券の枚数が判別
されたのちは、検知センサ42,43が暗か否かが判別
され(ステップ41)、暗の場合には、第2の駆動モー
タ21の回転が停止され(ステップ42)、ついで、第
1の駆動モータ20の回転が停止される(ステップ4
3)。しかるのち、測定がフィーードバックされて(ス
テップ44)終了する。
【0123】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、複数枚投
入された券類が分離手段で詰ったときは、券類を一旦分
離手段から戻し、再度、券類を分離手段に送り込んで分
離させ、また、一枚投入された券類が分離手段で詰った
場合には分離ローラを分離時の回転とは逆方向に回転さ
せて送り出すから、分離手段における券類の詰りを低減
することができ、複数枚対応自動改札機の信頼性の向
上、かつ、お客の不安も解消され、円滑に自動改札機を
利用できる。
【0124】また、厚さ検知手段による厚さ検知情報及
び券検出手段の検知情報の組み合せによるパターン認識
を行なって投入された券類の枚数が一枚であるか、重ね
合わされた複数枚であるかを判別するから、枚数判定が
確実になり、誤判定を防止できる。
【0125】さらに、搬送される券類の搬送時間を測定
することにより、投入された券類の枚数を判別するか
ら、機体固有の特性に関わらず券類の枚数判定を行なえ
るうえ、厚さ検知センサが無い場合や、故障した場合に
も枚数判定ができて券類を重送せずに確実に分離でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である券類分離装置を示
す正面図。
【図2】券類分離装置を示す平面図。
【図3】券類の分離原理を示す図。
【図4】券類の厚さを示す図。
【図5】搬送ベルト及びテンションローラを示す正面
図。
【図6】搬送ベルト及びテンションローラを示す側面
図。
【図7】上下部の搬送ベルトが離間された状態を示す
図。
【図8】テンションローラの駆動機構を示す正面図。
【図9】テンションローラの駆動機構を示す側面図。
【図10】押込ローラを示す正面図。
【図11】押込ローラを示す側面図。
【図12】分離ローラと押込ローラを示す正面図。
【図13】分離ローラの駆動機構を示す正面図。
【図14】分離ローラの駆動機構を示す側面図。
【図15】分離機構部の駆動制御系を示すブロック図。
【図16】券類の分離動作を示すフローチャート図。
【図17】券類の分離動作を示すフローチャート図。
【図18】券類の分離リトライ動作を示すフローチャー
ト図。
【図19】大型券の上に小型券が重なった状態を示す平
面図。
【図20】時間測定による券類の投入枚数判定を示すフ
ローチャート図。
【符号の説明】
P…券類 1…投入口 2…シャッタ 3…シャッタソレノイド 4…上入口ローラ 5…下入口ローラ 6…厚さ検知センサ(第1の判別手段) 7…下ローラ 8…上駆動ローラ 9…1枚搬送用の前テンションローラ(挟持部材) 10…1枚搬送用の前ローラ(挟持部材) 11…1枚搬送用の後テンションローラ(挟持部材) 12…1枚搬送用の後ローラ(挟持部材) 13…ソレノイド 14…押込ローラ(押込手段) 15…下駆動ローラ(押込手段) 16…フィードローラ(分離手段) 17…分離ローラ(分離手段) 18…上ピックアップローラ 19…下ピックアップローラ 23…上搬送ベルト(搬送ベルト) 24…下搬送ベルト(搬送ベルト) 26…上搬送ローラ 50…支持シャフト 51…ベアリング 52…ブラケット 53…ローラシャフト 54…ローラ 55…スプリング 60…支持シャフト 61…ベアリング 62…ブラケット 63…ローラシャフト 64…ローラベアリング 65…スプリング 70…支持シャフト 71…ベアリング 72…ブラケット 73…スプリング 74…アーム 75…ソレノイド 76…ストッパ 77…ガイド 81…ジャム検出手段(第2の判別手段) 82…制御手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投入された券類が一枚、或は重なった複数
    枚であるのかを判別する第1の判別手段と、 この判別手段により枚数が判別された券類を搬送する搬
    送手段と、 この搬送手段により搬送されてくる券類が一枚の場合に
    は分離ローラとフィードローラとの間を通過させ、複数
    枚の場合には分離ローラとフィードローラとにより一枚
    ずつに分離する分離手段と、 この分離手段で券類が詰まったか否かを判別する第2の
    判別手段と、 この第2の判別手段により券類が詰まったと判別された
    とき、前記券類を一旦、前記分離手段から戻したのち、
    再度、前記分離手段に送り込むように前記分離手段及び
    搬送手段の駆動を制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする券類分離装置。
  2. 【請求項2】投入された券類が一枚、或は重なった複数
    枚であるのかを判別する第1の判別手段と、 この判別手段により枚数が検出された券類を搬送する搬
    送手段と、 この搬送手段により搬送されてくる券類が一枚の場合に
    は分離ローラとフィードローラとの間を通過させ、複数
    枚の場合には分離ローラとフィードローラの回転により
    一枚ずつに分離する分離手段と、 この分離手段で券類が詰まったか否かを判別する第2の
    判別手段と、 この第2の判別手段により券類が詰まったと判別された
    とき、前記券類を前記分離手段から排除するように前記
    分離ローラを分離時の回転方向と逆方向に回転させる制
    御手段と、 を具備することを特徴とする券類分離装置。
  3. 【請求項3】投入された券類の厚さを検出する厚さ検出
    手段と、 この厚さ検出手段により厚さが検出された券類を搬送す
    る搬送手段と、 この搬送手段によって搬送される券類を検出する券検出
    手段と、 前記厚さ検知手段による厚さ検知情報及び券検出手段の
    検知情報の組み合せによるパターン認識を行なって前記
    投入された券類の枚数が一枚であるか、重ね合わされた
    複数枚であるかを判別する判別手段と、 この判別手段により券類の枚数が一枚である判別された
    場合には通過させ、複数枚であると判別された場合には
    一枚ずつに分離する分離手段と、 を具備したことを特徴とする券類分離装置。
  4. 【請求項4】投入された券類を搬送する搬送手段と、 この搬送手段により搬送される券類の搬送時間を測定す
    ることにより、前記券類の枚数が一枚であるか、重ね合
    わされた複数枚であるかを判別する判別手段と、 この判別手段により券類の枚数が一枚であると判別され
    た場合には通過させ、複数枚であると判別された場合に
    は一枚ずつに分離する分離手段と、 を具備したことを特徴とする券類分離装置。
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