JP4452973B2 - 薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地およびその製造方法 - Google Patents

薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄くてソフトストレッチ性を有する綿交弾性経編地に関し、より詳しくはガードル、ブラジャー、スポーツウエア等に使用した時の着用感に優れた弾性経編地に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、インナーウエア、スポーツウエア等に使用される弾性経編地は、合成繊維マルチフィラメント又は綿糸の如く紡績糸からなる非伸縮性糸条を用いて地組織を10/23の編組織で編成し、この地組織に弾性糸12/10の編組織で組み合わせることによって得られるハーフ組織からなるトリコット2wayが多く使用されている。非伸縮性糸条が合成繊維マルチフィラメントである場合生地は薄くて伸縮性があり、着用時のフィット性に優れているものの吸湿性に乏しく着用時に汗をかいた時の保水性が劣る為、製品として着用した時の不満があった。
【0003】
また非伸縮性糸条が例えば綿糸の様な紡績糸の場合、吸湿性に優れるものの、(紡績糸の場合)糸が太い為、生地が厚くなったり、又生地表面に綿糸特有の毛羽、ネップが発生し外観上好ましくないとの不満があった。
【0004】
これらを解消する目的で前オサが合成繊維からなる非伸縮性糸条と中オサが弾性糸からなるハーフ組織に後オサに綿糸を挿入させることで、表側は合成繊維、裏側に綿糸を配置させた裏綿2WAY組織が開発されている。この組織では、生地表側外観はきれいになり、吸湿性に優れるが、生地の厚さが厚くなる為、ショーツやガードル用途の生地としては快適性に欠ける問題がある。
【0005】
又、生地を薄くする為に弾性糸を挿入組織にした裏綿サテンネット組織や裏綿トリコネット組織が用いられる場合があるが、これらは生地の破裂強力、引裂強力、デマッチャーの安定性の面から通常弾性糸の繊度は155dtex〜470dtexであり、かなりパワーが強く、ハードガードルとしては適しているもののショーツやライトガードルには適していない。更に弾性糸が挿入組織の場合、着用時の弾性糸抜けが発生することがある為品質の安定性に不安があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地であって、綿が入っていることより着用したときに汗をかいても不快でなく、又生地が薄くソフトストレッチに優れ、外衣にも響かず窮屈な感じもしない経編地を提供することである。本発明の別の目的は薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地を容易に作ることができる製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は以下の構成よりなる。
1.前オサに合成繊維からなる非伸縮性糸条を、中オサに伸縮弾性糸を、後オサに綿を含む吸湿性繊維糸条をそれぞれ配置した経編地において、前オサの非伸縮性糸条と中オサの伸縮弾性糸はフルセットで配置され、前記の2種の糸が1針振りで3乃至4ウエールにわたって互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら、1コースずつ編成され、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は0乃至1ウエールで挿入されながら編成され、厚さが0.7mm以下で、50%伸長時の伸長力が250g/2.5cm以下、引裂強力が700g以上であることを特徴とする薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地。
.前オサの非伸縮性糸条は22dtex〜78dtexの合成繊維マルチフィラメント糸、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は70dtex〜140dtex、伸縮弾性糸は22dtex〜78dtexであることを特徴とする上記第に記載の薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地。
.破裂強力が2kg以上であることを特徴とする上記第1又は第2に記載の薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地。
.前オサに合成繊維からなる非伸縮性糸条を、中オサに伸縮弾性糸を、後オサに綿を含む吸湿性繊維糸条をそれぞれ配置した経編地において、前オサの非伸縮性糸条と中オサの伸縮弾性糸はフルセットで配置され、前記の2種の糸が1針振りで3乃至4ウエールにわたって互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら、1コースずつ編成され、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は0乃至1ウエールで挿入されながら編成されていることを特徴とする上記第に記載の薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の経編地は、前オサに合成繊維からなる非伸縮性糸条を、中オサに伸縮弾性糸を、後オサに綿を含む吸湿性繊維糸条をそれぞれ配置して得られる伸縮性弾性経編地であることが望ましい。前オサの非伸縮性糸条と中オサの伸縮弾性糸によって、生地表側の合成繊維独特なきれいな外観や安定した伸縮特性を有することが出来るのでこれらの繊維糸条の配置を変えることは好ましくない。
【0009】
又、後オサに綿を含む吸湿性繊維を用いないと、製品として着用した時に肌側に綿による吸湿性能を発揮することが出来ず、汗をかいた時のベタツキ感を得られず好ましくない。又、綿糸特有の柔らかい風合いも得られない為好ましくない。
【0010】
本発明で言う合成繊維からなる非伸縮性糸条とは、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、アクリル、アクリレートに代表される合成繊維糸条を意味し、そのすっきりした外観などから合成繊維マルチフィラメント糸条であることが好ましい。
【0011】
本発明で言う弾性糸とは、ポリウレタンを主体とする重合体組成物を紡糸して得られる弾性繊維糸である。ポリウレタンはポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系など、公知のポリウレタンを挙げることが出来る。かかるポリウレタンはポリイソシアネート、ポリマージオール、所望により低分子多官能活性水素化合物を反応させて得ることが出来る。ポリイソシアネートとしては、例えば4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シシクロヘキサンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの1種またはこれらの混合物を用いることが出来る。中でも好ましいのは4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートである。ポリマージオールは両末端にヒドロキシル基を持つ分子量が600〜7000の実質的に線状の重合体として、例えばポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリペンタメチレンエーテルグリコールなどのポリエーテルポリオールや、コポリ(テトラメチレン・ネオペンチレン)エーテルジオール、コポリ(テトラメチレン・2−メチルブチレン)エーテルジオール、コポリ(テトラメチレン・2,3−ジメチルブチレン)エーテルジオール、コポリ(テトラメチレン・2,2−ジメチルブチレン)エーテルジオールなどの2種以上の炭素数6以下のアルキレン基を含むコポリエーテルポリオールや、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸、マゼライン酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、スベリン酸、ドデカンジカルボン酸、β―メチルアジピン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの2塩基酸の1種または2種以上の混合物とエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサンなどのグリコールの1種あるいは2種以上の混合物から得られるポリエステルポリオールや、ポリエーテルエステルジオール、ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオールなどの任意のポリオールを用いることが出来る。
【0012】
本発明で言う綿を含む吸湿性繊維糸条とは、綿単体はもちろんのこと、例えば綿に合成繊維をカバリングした綿カバリング糸や綿と合成繊維又は他の天然繊維との混繊糸や複合糸などを含むものである。
【0013】
本発明において得られる経編地の生地の厚みは、0.7mm以下であることが望ましい。生地の厚みが0.7mmを越えると、着用時に違和感を生じたり、動きにくくなったりする為好ましくない。又、この経編地をインナー用ショーツやガードルとして着用した場合、着用部分とそうでない部分に段差が生じそれが外衣から見えてくる為好ましくない。更に好ましくは0.6mm以下である。
【0014】
本発明において得られる経編地の50%伸長時の伸長力が250g/2.5cm以下であることが望ましい。50%伸長時の伸長力とは編地を50%伸長させたときの応力を意味し、これは例えばガードルに縫製した場合において、実着用時の座位における尻部生地にかかる応力と相関している。この50%伸長時の伸長力が250g/2.5cmより大きくなると、座ったときの姿勢において圧迫感を感じる為好ましくない。更に好ましくは200g/2.5cm以下である。
【0015】
本発明の経編地は引裂強力が700g以上であることが好ましい。引裂強力が700gを下回ると、製品として着用した時又は経編地を縫製する時に裂けやすくなる為好ましくない。但し、引裂強力を高めようと、極端に太い糸を使って、厚い経編地とすることは好ましくないので、引裂強力は5000g以下でよい。(1000gf=9.8N)
【0016】
本発明の経編地は前オサの非伸縮性糸条と中オサの伸縮弾性糸はフルセットで配置され、前記の2種の糸は1針振りで3乃至4ウエールにわたって互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら、1コースずつ編成され、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は0乃至1ウエールで挿入されてなる編成組織である。非伸縮性糸条をフルセットに配列しない場合、経編地表面に凹凸が出てくる為、均一な外観が得られず好ましくない。又伸縮弾性糸をフルセットに配列しない場合、弾性糸の入っていない所が伸長特性がなくなる為好ましくない。
【0017】
本発明の経編地は、非伸縮性糸条と伸縮弾性糸が1針振りで3乃至4ウエールにわたって互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら、1コースずつ編成されていることが好ましい。非伸縮性糸条と伸縮弾性糸が1針振りで2ウエールのみにわたって互いに反対方向に1コースずつ編成された場合、経編地が裂けやすくなり好ましくない。又1針振りで5ウエールにまたがった場合、ヨコ段がきつく発生し外観を悪くする為好ましくない。更に非伸縮性糸条と伸縮弾性糸が2針振りで互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら編成された場合、経編地が厚くなる為好ましくない。
【0018】
本発明の経編地は後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は0乃至1ウエールで挿入されてなる編成組織であることが望ましい。後オサの綿を含む吸湿性糸条が2ウエール以上にまたがって挿入された場合、生地が厚くなる為好ましくない。
【0019】
本発明の経編地は前オサの非伸縮性糸条は22dtex〜78dtexの合成繊維マルチフィラメント糸、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は70dtex〜140dtex、伸縮弾性糸は22dtex〜78dtexであることが望ましい。前オサの非伸縮性糸条が22dtex未満であると、生地の破裂強力が低くなり、製品として使用した場合破れ易くなる為好ましくない。又78dtexを越えると、生地が厚くなる為好ましくない。更に好ましくは33dtex〜56dtexである。
【0020】
本発明の伸縮弾性糸は22dtex未満であると、生地を製造する工程において、通常2倍に引っ張る為、実質編機上では10dtexとなり、糸が見えにくくなり、作業性が悪くなること。又ここまで細くなると、後加工で熱を加えた場合、伸縮弾性糸が加工途中で破断したり、又製品としての着用耐久性が悪くなる為好ましくない。伸縮弾性糸が78dtexを越えると、生地のパワーが強くなり過ぎる為、製品として着用時に腹部や臀部を圧迫しきごごちが悪くなる為好ましくない。
【0021】
本発明の綿を含む吸湿性繊維糸条は70dtex未満であると、生地を製造する工程において、紡績糸であるがゆえに糸強力が極端に低くなり整経、編成工程における糸切れが多くなり操業性に支障をきたす為好ましくない。又140dtexを越えると 生地が厚くなり過ぎる為、目的とする薄地の生地を得ることが出来ないため好ましくない。
更に好ましくは88dtex〜118dtexである。
【0022】
本発明における経編地は破裂強力が2kg以上であることが望ましい。破裂強力が2kg未満であると、製品として着用時、破れやすくなる為好ましくない。但し、破裂強度を高めようと、太い糸使いの厚い経編地とすることは好ましくないので、破裂強度は10kg以下でよい。(1kgf=9.8N)
【0023】
本発明における経編地は前オサに合成繊維からなる非伸縮性糸条を、中オサに伸縮弾性糸を、後オサに綿を含む吸湿性繊維糸条をそれぞれ配置した経編地において、前オサの非伸縮性糸条と中オサの伸縮弾性糸はフルセットで配置され、前記の2種の糸は1針振りで3乃至4ウエールにわたって互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら、1コースずつ編成され、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は0乃至1ウエールで挿入されながら編成されていることが望ましい。前オサに伸縮弾性糸を使用した場合、これは、製品の表、裏両面に伸縮弾性糸が出てくることになる為、染色により着色出来ない状況となり外観不良となり好ましくない。
【0024】
又、前オサに綿を含む吸湿性繊維糸条をそれぞれ配置した場合、前記糸は組織上、ニット組織にする必要があり、その為、生地が厚くなる為好ましくない。
【0025】
【実施例】
以下、具体的実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に本発明中で採用した測定方法を示す。
【0026】
伸長力:
編成された伸縮性弾性経編地から幅2.5cm、長さ16cmの試験片を採取し、インストロン型引張試験機に引張間隔10cmで取付け、15%、30%、50%、80%伸長時の伸長力を測定した。伸長力の値は3サイクル目におけるそれぞれの値を用いた。
【0027】
引裂強力はJIS L1096 D法(ペンジュラム法)にて測定した。
【0028】
破裂強力はJIS L1096 A法(ミューレン形法)にて測定した。
【0029】
厚さはJIS L1096試験方法にて測定した。
【0030】
(実施例1)
28ゲージの3枚オサのトリコット編機を使用し、フロントオサにナイロン44dtex−34filセミダル糸、ミドルオサにスパンデックス44dtex糸、バックオサの綿60/1にナイロン17dtex−5filをカバリングした綿カバリング糸使いとし、組織はフロントオサ10/12/23/21、ミドルオサは23/21/10/12、バックオサ11/11/00/00で機上コース73コース/2.54cmにて編成した。次いでプリウエッター、プリセッター(190℃×40秒)、染色(液流染色100℃×45分)、ファイナルセット(175℃×40秒)の条件で後加工し117コース/2.54cm、55ウエール/2.54cmの経編地を得た。得られた経編地の評価結果を表1に示す。得られた経編地は薄くてライトガードルとして適したタテヨコのストレッチパワーを有し、かつ物性的にも安定した綿交弾性編地を得ることが出来た。
【0031】
(実施例2)
28ゲージの3枚オサのトリコット編機を使用し、フロントオサにナイロン56dtex−34filセミダル糸、ミドルオサにスパンデックス44dtex糸、バックオサの綿50/1にナイロン17dtex−5filをカバリングした綿カバリング糸使いとし、組織はフロントオサ10/12/23/21、ミドルオサは23/21/10/12、バックオサ11/11/00/00で機上コース73コース/2.54cmにて編成した。次いでプリウエッター、プリセッター(190℃×40秒)、染色(液流染色100℃×45分)、ファイナルセット(175℃×40秒)の条件で後加工し110コース/2.54cm、55ウエール/2.54cmの経編地を得た。得られた経編地の評価結果を表2に示す。得られた経編地は薄くてライトガードルとして適したタテヨコストレッチパワーを有し、かつ物性的にも安定した綿交弾性編地を得ることが出来た。
【0032】
(比較例1)
28ゲージの3枚オサのトリコット編機を使用し、フロントオサにナイロン44dtex−34filセミダル糸、ミドルオサにスパンデックス44dtex糸、バックオサの綿60/1にナイロン17dtex−5filをカバリングした綿カバリング糸使いとし、組織はフロントオサ10/23、ミドルオサは12/10、バックオサ00/11で機上コース70コース/2.54cmにて編成した。次いでプリウエッター、プリセッター(190℃×40秒)、染色(液流染色100℃×45分)、ファイナルセット(175℃×40秒)の条件で後加工し90コース/2.54cm、56ウエール/2.54cmの経編地を得た。得られた経編地の評価結果を表3に示す。表3より得られた生地は厚みが厚くなり過ぎ、ライトガードルとして着用した時、着用部分とそうでない部分に段差が生じそれが外衣から見えてしまう為好ましくないものとなった。
【0033】
(比較例2)
28ゲージの3枚オサのトリコット編機を使用し、フロントオサにナイロン44dtex−34filセミダル糸、ミドルオサにスパンデックス44dtex糸、バックオサの綿60/1にナイロン17dtex−5filをカバリングした綿カバリング糸使いとし、組織はフロントオサ10/12、ミドルオサは12/10、バックオサ00/11で機上コース80コース/2.54cmにて編成した。次いでプリウエッター、プリセッター(190℃×40秒)、染色(液流染色100℃×45分)、ファイナルセット(175℃×40秒)の条件で後加工し110コース/2.54cm、56ウエール/2.54cmの経編地を得た。得られた経編地の評価結果を表4に示す。得られた生地は厚みが薄くライトガードルの好適なストレッチパワーを有するものの、引き裂き強力が極端に弱く、編組織が目外れ、いわゆるランが発生してしまった。
【0034】
(比較例3)
28ゲージの3枚オサのラッセル編機を使用し、フロントオサにナイロン44dtex−34fセミダル糸、ミドルオサにスパンデックス310dtex糸、バックオサに綿80/2糸使いとし、組織はフロントオサ20/20/20/24/24/24、ミドルオサは00/44/22/66/44/22、バックオサは00/22/44/66/44/22で機上コース60コース/2.54cmにて編成した。次いでプリウエッター、プリセッター(190℃×40秒)、染色(液流染色100℃×45分)、ファイナルセット(175℃×40秒)の条件で後加工し174コース/2.54cm、45ウエール/2.54cmの経編地を得た。得られた経編地の評価結果を表5に示す。得られた経編地はストレッチパワーが強すぎガードルとして着用時に腹部や臀部を圧迫しきごごちが悪くなってしまった。
【0035】
【表1】
Figure 0004452973
【0036】
【表2】
Figure 0004452973
【0037】
【表3】
Figure 0004452973
【0038】
【表4】
Figure 0004452973
【0039】
【表5】
Figure 0004452973
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、インナーやスポーツ素材として好適な綿を含む弾性経編地であって薄くて、着用時に外衣との段差がが生じにくくかつ窮屈な感じがしない適度なソフトストレッチを有する物性の安定した経編地を提供することが可能となった。また、本発明によれば、薄いソフトストレッチを有する物性の安定した経編地を容易に作ることができる製造方法を提供することが可能となった。

Claims (4)

  1. 前オサに合成繊維からなる非伸縮性糸条を、中オサに伸縮弾性糸を、後オサに綿を含む吸湿性繊維糸条をそれぞれ配置した経編地において、
    前オサの非伸縮性糸条と中オサの伸縮弾性糸はフルセットで配置され、前記の2種の糸が1針振りで3乃至4ウエールにわたって互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら、1コースずつ編成され、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は0乃至1ウエールで挿入されながら編成され、
    厚さが0.7mm以下で、50%伸長時の伸長力が250g/2.5cm以下、引裂強力が700g以上であることを特徴とする薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地。
  2. 前オサの非伸縮性糸条は22dtex〜78dtexの合成繊維マルチフィラメント糸、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は70dtex〜140dtex、伸縮弾性糸は22dtex〜78dtexであることを特徴とする請求項に記載の薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地。
  3. 破裂強力が2kg以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地。
  4. 前オサに合成繊維からなる非伸縮性糸条を、中オサに伸縮弾性糸を、後オサに綿を含む吸湿性繊維糸条をそれぞれ配置した経編地において、前オサの非伸縮性糸条と中オサの伸縮弾性糸はフルセットで配置され、前記の2種の糸が1針振りで3乃至4ウエールにわたって互いに反対方向にアトラス編方式で往復しながら、1コースずつ編成され、後オサの綿を含む吸湿性繊維糸条は0乃至1ウエールで挿入されながら編成されていることを特徴とする請求項に記載の薄くてソフトストレッチを有する綿交弾性経編地の製造方法。
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