JP4449501B2 - 車両のブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪の過度のスリップを防止するためのアンチロックブレーキ制御(以下、「ABS制御」と称呼する。)、後輪の過度のスリップが前輪の過度のスリップよりも早い段階で発生することを防止するための前後制動力配分制御(以下、「EBD制御」と称呼する。)等のブレーキ液圧制御を実行する車両のブレーキ液圧制御装置に関する。
近年、ホイールシリンダ内のブレーキ液圧(以下、「ホイールシリンダ圧」と称呼する。)を制御して上記ABS制御、EBD制御等のブレーキ液圧制御を実行するブレーキ液圧制御装置が広く車両に搭載されるようになってきている(例えば、特許文献1を参照)。一般に、係るブレーキ液圧制御装置は、運転者によるブレーキ操作に応じたブレーキ液圧(以下、「マスタシリンダ圧」と称呼する。)を発生するマスタシリンダとホイールシリンダとの間の液圧回路に介装された常開電磁弁(増圧弁)と、ホイールシリンダとリザーバとの間の液圧回路に介装された常閉電磁弁(減圧弁)と、ホイールシリンダから減圧弁を介してリザーバに流入してきたブレーキ液を汲み上げるとともに汲み上げたブレーキ液をマスタシリンダと増圧弁との間の液圧回路に戻すための液圧ポンプと、液圧ポンプを駆動するモータと、を含んでいる。
特開2003−19952号公報
係るブレーキ液圧制御装置においては、近年、ホイールシリンダ圧を滑らかに制御するという要求等に基づいて少なくとも上記電磁弁の一部(特に、上記増圧弁)として、電磁開閉弁に代えて、通電電流をリニアに制御することで(マスタシリンダ圧とホイールシリンダ圧の間の)差圧をリニアに制御可能なリニア電磁弁が採用されるようになってきている。このようにリニア電磁弁への通電電流をリニアに制御するためには、一般に、所定の一サイクル時間に対する通電時間の割合(即ち、デューティ比)を調整することで平均(実効)電流を可変制御するデューティ制御が利用される場合が多い。
このように、デューティ制御によりリニア電磁弁への通電電流(従って、上記差圧)を制御する場合、リニア電磁弁の弁体がその作動方向において上記一サイクル時間に対応する高周波数で微小振動することに起因して同高周波数を有する作動音(以下、「高周波作動音」と称呼する。)が発生する。係る高周波作動音は、一サイクル時間を短くするほど小さくなる傾向がある。これは、一サイクル時間を短くするほどリニア電磁弁の弁体が微小振動する際の振幅が小さくなることに基づくと考えられる。
他方、係る高周波作動音を小さくするためにデューティ制御における一サイクル時間を短くしていくと、同高周波作動音の周波数が車両に搭載されているラジオ(受信機)等により受信される電波の周波数に近づいていく。この結果、高周波作動音(従って、高周波数の音波)がラジオ等のノイズとして現れ易くなる傾向がある。換言すれば、一般に、デューティ制御における一サイクル時間を長くしていくと高周波作動音が大きくなる傾向があり、逆に、同一サイクル時間を短くしていくとラジオ等のノイズが大きくなる傾向がある。そして、これら高周波作動音もラジオ等のノイズも車両の搭乗者の耳に耳障りな音として伝達される音となり得る。
ここで、一般に、上記ABS制御等のブレーキ液圧制御においては、車両の走行状況に応じてホイールシリンダ圧を減圧・保持・増圧する必要がある。このため、減圧弁からリザーバに流入するブレーキ液をくみ上げるため上記モータ(従って、上記ポンプ)を作動させる必要がある。係るモータ(従って、ポンプ)が作動すると、これらの作動音が騒音となって車両の搭乗者の耳に伝わることに起因して、上記ラジオ等のノイズが耳障りな音として搭乗者の耳に伝わり難くなる傾向がある。よって、一般に、ブレーキ液圧制御が実行される場合、高周波作動音を低減することを優先して、デューティ制御における一サイクル時間を短めに設定することが好適であると考えられる。
ところが、上記EBD制御においては、一般に、後輪の過度のスリップを防止するために後輪のホイールシリンダ圧を保持する制御のみが実行される場合が多い。係る保持制御実行中のように上記リニア電磁弁が閉状態に維持されている場合、その弁体が弁座に着座した状態に維持されている。この結果、弁体が微小振動する際の振幅が小さい値に維持され得るから、上記一サイクル時間の長短にかかわらず上記高周波作動音がほとんど発生しない。換言すれば、上記一サイクル時間が長めに設定されていても上記高周波作動音がほとんど発生しない。よって、上記リニア電磁弁を閉状態に維持する制御が実行されている場合、ラジオ等のノイズを低減することを優先して、デューティ制御における一サイクル時間を長めに設定することが好適であると考えられる。
また、上記保持制御(或いは、EBD制御)が実行される場合、上記リニア電磁弁が閉状態に維持されることに加えて、上記モータ(従って、上記ポンプ)も停止状態に維持されているのが通常である。従って、モータ(従って、ポンプ)の作動音が発生することがないから、上記ラジオ等のノイズが耳障りな音として搭乗者の耳に伝わり易くなる。従って、上記保持制御(或いは、EBD制御)が実行される場合、デューティ制御における一サイクル時間を長めに設定してラジオ等のノイズを低減するという要求が特に高いと考えられる。
以上のことから、通電電流がデューティ制御により制御されるリニア電磁弁を使用してホイールシリンダ圧が制御される場合、搭乗者の耳に伝わる耳障りな音(具体的には、高周波作動音、及びラジオ等のノイズ)による同搭乗者の不快感を効果的に低減するためには、同ホイールシリンダ圧の制御の状態に応じて同デューティ制御における一サイクル時間を変更する必要がある。しかしながら、係るデューティ制御における一サイクル時間の変更については未だ開示されていないのが現状である。
本発明は係る知見に基づいてなされたものであって、本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、ホイールシリンダ内のブレーキ液圧を制御するための液圧回路であって、前記ホイールシリンダとマスタシリンダとの間の差圧又は前記ホイールシリンダとリザーバとの間の差圧をリニアに制御可能なリニア電磁弁と、前記リザーバ内のブレーキ液を汲み上げる液圧ポンプとを備えた液圧回路、に適用される。本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、前記リニア電磁弁の通電電流を所定の一サイクル時間に基づくデューティ制御を用いて制御して前記リニア電磁弁を制御するとともに前記液圧ポンプを制御することにより前記ホイールシリンダ内のブレーキ液圧を制御するブレーキ液圧制御手段と、前記ブレーキ液圧制御手段による前記ブレーキ液圧の制御の状態に応じて前記一サイクル時間を変更するサイクル時間変更手段と、を備える。
ここにおいて、上記リニア電磁弁は、マスタシリンダとホイールシリンダとの間の液圧回路に介装された常開リニア電磁弁であることが好ましい。上記構成によれば、先に述べたように、搭乗者の耳に伝わる耳障りな音による同搭乗者の不快感を効果的に低減することができる。
この場合、具体的には、前記サイクル時間変更手段は、前記ブレーキ液圧制御手段が前記リニア電磁弁を閉状態に維持する制御を行っている場合、同ブレーキ液圧制御手段が同リニア電磁弁を閉状態に維持する制御以外の制御を行っている場合に比して前記一サイクル時間が長くなるように前記一サイクル時間を設定するよう構成されることが好適である。
上述したように、リニア電磁弁がデューティ制御により制御される場合、一般に、上記高周波作動音を低減するという観点に基づき同デューティ制御における一サイクル時間を短めに設定した方が好ましいということができる。一方、リニア電磁弁が閉状態に維持されている場合、先に述べたように、一サイクル時間が長めに設定されていてもリニア電磁弁からの高周波作動音がほとんど発生しないことから、ラジオ等のノイズを低減することを優先してデューティ制御における一サイクル時間を長めに設定した方が好ましい。
以上の知見に基づき、上記のように構成すれば、リニア電磁弁を閉状態に維持する制御以外の制御(具体的には、リニア電磁弁が開状態となってマスタシリンダ圧とホイールシリンダ圧の間の差圧を通電電流に応じた値に調整する制御)が行われている場合には前記一サイクル時間が短めに設定され得、リニア電磁弁を閉状態に維持する制御が行なわれている場合には前記一サイクル時間が長めに設定され得る。この結果、リニア電磁弁の作動態様にかかわらず耳障りな音による搭乗者の不快感を効果的に低減することができる。
また、上記本発明に係るブレーキ液圧制御装置においては、前記サイクル時間変更手段は、前記ブレーキ液圧制御手段が前記ホイールシリンダ圧を保持する保持制御を行っている場合、同ブレーキ液圧制御手段が同保持制御以外の制御を行っている場合に比して前記一サイクル時間が長くなるように前記一サイクル時間を設定するよう構成されることが好適である。
上述したように、保持制御が実行される場合、リニア電磁弁が閉状態に維持されることに加えて、ポンプ等からの作動音も発生しないことに起因してラジオ等のノイズが耳障りな音として搭乗者の耳に伝わり易いことから、デューティ制御における一サイクル時間を長めに設定してラジオ等のノイズを低減するという要求が特に高い。
係る観点から、上記のように構成すれば、保持制御以外の制御(具体的には、減圧制御、或いは増圧制御)が行われている場合には前記一サイクル時間が短めに設定され得、同保持制御が行なわれている場合には前記一サイクル時間が長めに設定され得る。この結果、ラジオ等のノイズの低減要求が高い保持制御が実行される場合において同ラジオ等のノイズを確実に低減することができる。
具体的には、上記本発明に係るブレーキ液圧制御装置においては、前記ブレーキ液圧制御手段は、前記車両において後輪の過度のスリップが前輪の過度のスリップよりも早い段階で発生することを防止するために後輪側のホイールシリンダ内のブレーキ液圧を保持する制御である前後制動力配分制御(EBD制御)を含む複数種類のブレーキ液圧制御を実行できるように構成されるとともに、前記ホイールシリンダ内のブレーキ液圧を増減させる増圧・減圧制御を含むEBD制御以外のブレーキ液圧制御(例えば、ABS制御)では前記液圧ポンプを駆動するように構成され、
前記サイクル時間変更手段は、
前記ブレーキ液圧制御手段がEBD制御を実行している場合、前記ブレーキ液圧制御手段が前記増圧・減圧制御を含むEBD制御以外のブレーキ液圧制御(例えば、ABS制御)を実行している場合に比して前記一サイクル時間が長くなるように前記一サイクル時間を設定するよう構成される。
先に説明したように、一般に、EBD制御においては、後輪の過度のスリップを防止するために後輪のホイールシリンダ圧に対する保持制御のみが実行される場合が多い。更には、一般に、EBD制御は、ABS制御等に比して実行される頻度が高い。従って、上記のように構成すれば、EBD制御以外のABS制御等(従って、保持制御以外の制御が実行されるブレーキ液圧制御)が実行される場合、上述したように、上記一サイクル時間が短めに設定され得、EBD制御(従って、保持制御)が実行される場合には前記一サイクル時間が長めに設定され得る。この結果、実行される頻度が高いEBD制御実行中においてラジオ等のノイズを確実に低減できるとともに、実行されるブレーキ液圧制御の種類にかかわらず耳障りな音による搭乗者の不快感を効果的に低減することができる。
また、上記本発明に係るブレーキ液圧制御装置においては、前記サイクル時間変更手段は、前記リニア電磁弁への通電電流の値に応じて前記一サイクル時間を変更するように構成されることが好適である。一般に、リニア電磁弁がデューティ制御により制御される場合に発生する上記高周波作動音の大きさは、同リニア電磁弁の作動により調整・制御されているマスタシリンダ圧とホイールシリンダ圧の間の差圧によっても変化し、同差圧の低下に応じて小さくなる傾向がある。
また、リニア電磁弁の作動により制御されている上記差圧は同リニア電磁弁への通電電流(指令電流)の値に応じて変化する。例えば、リニア電磁弁が増圧弁(常開電磁弁)として使用されている場合には、同リニア電磁弁への指令電流の増加に応じて上記差圧が大きくなる。即ち、上記一サイクル時間が同一であってもリニア電磁弁への通電電流値に応じて上記高周波作動音の大きさが変化する傾向がある。更には、係る高周波作動音が小さくなるほど上記一サイクル時間を長くすることができる。
以上のことから、上記のように構成すれば、特に、上記リニア電磁弁を閉状態に維持する制御(例えば、保持制御、上記EBD制御等)以外の制御(例えば、リニア電磁弁が開状態となって上記差圧を通電電流に応じた値に調整する制御)が実行される場合において、高周波作動音が小さくなるほど上記一サイクル時間が長めに設定され得、この結果、不必要に一サイクル時間を短めに設定することによりラジオ等のノイズを不必要に増大することを防止することができる。
以下、本発明による車両のブレーキ液圧制御装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係るブレーキ液圧制御装置を含む車両の運動制御装置10を搭載した車両の概略構成を示している。この車両は、非駆動輪(従動輪)である前2輪(左前輪FL及び右前輪FR)と、駆動輪である後2輪(左後輪RL及び右後輪RR)を備えた後輪駆動(FR)方式の4輪車両である。
この車両の運動制御装置10は、各車輪にブレーキ液圧によるブレーキ力を発生させるためのブレーキ液圧制御部30を含んでいて、ブレーキ液圧制御部30は、その概略構成を表す図2に示すように、ブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧を発生するブレーキ液圧発生部32と、各車輪FR,FL,RR,RLにそれぞれ配置されたホイールシリンダWfr,Wfl,Wrr,Wrlに供給するブレーキ液圧をそれぞれ調整可能なFRブレーキ液圧調整部33,FLブレーキ液圧調整部34,RRブレーキ液圧調整部35,RLブレーキ液圧調整部36と、還流ブレーキ液供給部37とを含んで構成されている。
ブレーキ液圧発生部32は、ブレーキペダルBPの作動により応動するバキュームブースタVBと、同バキュームブースタVBに連結されたマスタシリンダMCとから構成されている。バキュームブースタVBは、図示しないエンジンの吸気管内の空気圧力(負圧)を利用してブレーキペダルBPの操作力を所定の割合で助勢し同助勢された操作力をマスタシリンダMCに伝達するようになっている。
マスタシリンダMCは、第1ポート、及び第2ポートからなる2系統の出力ポートを有していて、リザーバRSからのブレーキ液の供給を受けて、前記助勢された操作力に応じた第1マスタシリンダ液圧を第1ポートから発生するようになっているとともに、同第1マスタシリンダ圧と略同一の液圧である前記助勢された操作力に応じた第2マスタシリンダ圧を第2ポートから発生するようになっている。これらマスタシリンダMC及びバキュームブースタVBの構成及び作動は周知であるので、ここではそれらの詳細な説明を省略する。このようにして、マスタシリンダMC及びバキュームブースタVB(ブレーキ液圧発生手段)は、ブレーキペダルBPの操作力に応じた第1マスタシリンダ圧及び第2マスタシリンダ圧をそれぞれ発生するようになっている。
マスタシリンダMCの第1ポートは、FRブレーキ液圧調整部33の上流側及びFLブレーキ液圧調整部34の上流側の各々と接続されている。同様に、マスタシリンダMCの第2ポートは、RRブレーキ液圧調整部35の上流側及びRLブレーキ液圧調整部36の上流側の各々と接続されている。これにより、FRブレーキ液圧調整部33の上流部及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部の各々には、第1マスタシリンダ圧が供給されるとともに、RRブレーキ液圧調整部35の上流部及びRLブレーキ液圧調整部36の上流部の各々には、第2マスタシリンダ圧が供給されるようになっている。
FRブレーキ液圧調整部33は、常開リニア電磁弁である増圧弁PUfrと、2ポート2位置切換型の常閉電磁開閉弁である減圧弁PDfrとから構成されている。減圧弁PDfrは、図2に示す閉状態(非励磁(OFF)に対応する状態)にあるときホイールシリンダWfrとリザーバRSfとの連通を遮断するとともに、開状態(励磁(ON)に対応する状態)にあるときホイールシリンダWfrとリザーバRSfとを連通するようになっている。
増圧弁PUfrの弁体には、図示しないコイルスプリングからの付勢力に基づく開方向の力が常時作用しているとともに、マスタシリンダ圧とホイールシリンダ圧の間の差圧(以下、単に「実差圧」と云うこともある。)に基づく開方向の力と、増圧弁PUfrへの通電電流(従って、指令電流Id)に応じて比例的に増加する吸引力に基づく閉方向の力が作用するようになっている。
この結果、図3に示したように、上記吸引力に相当する指令差圧ΔPdが指令電流Idに応じて比例的に増加するように決定される。ここで、I0はコイルスプリングの付勢力に相当する電流値である。そして、増圧弁PUfrは、係る指令差圧ΔPdが上記実差圧よりも大きいときに閉弁してFRブレーキ液圧調整部33の上流部とホイールシリンダWfrとの連通を遮断する。一方、増圧弁PUfrは、指令差圧ΔPdが同実差圧よりも小さいとき開弁してFRブレーキ液圧調整部33の上流部とホイールシリンダWfrとを連通する。この結果、FRブレーキ液圧調整部33の上流部のブレーキ液がホイールシリンダWfr内に流入することで同実差圧が指令差圧ΔPdに一致するように調整され得るようになっている。
換言すれば、増圧弁PUfrへの指令電流Idに応じて上記実差圧(の許容最大値)が制御され得るようになっている。また、増圧弁PUfrを非励磁状態にすると(即ち、指令電流Idを「0」に設定すると)、増圧弁PUfrはコイルスプリングの付勢力により開状態を維持するようになっている。更には、指令電流Idを上記実差圧として発生し得る差圧より十分に大きい指令差圧ΔPdに相当する値(後述する閉弁維持電流Ihold)に設定することにより、増圧弁PUfrは閉状態を維持するようになっている。
これにより、減圧弁PDfrを閉状態として増圧弁PUfrへの指令電流Idを現時点での実差圧に相当する値から徐々に小さくしていくと、実差圧が徐々に減少していき、この結果、ホイールシリンダWfr内のブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧)は増大していく。この場合における作動を増圧モードにおける作動と称呼する。
また、増圧弁PUfrを閉状態に維持するとともに減圧弁PDfrを閉状態とすると、ホイールシリンダ圧はFRブレーキ液圧調整部33の上流部の液圧に拘わらず現時点での液圧に保持される。この場合における作動を保持モードにおける作動と称呼する。更には、増圧弁PUfrを閉状態に維持するとともに減圧弁PDfrを開状態とすると、ホイールシリンダWfr内のブレーキ液がリザーバRSfに還流されることによりホイールシリンダ圧は減圧される。この場合における作動を減圧モードにおける作動と称呼する。このように、ホイールシリンダWfr内のブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧)は、増圧モード、保持モード、及び減圧モードという3種類の制御モードに応じて増圧制御・保持制御・減圧制御されるようになっている。
加えて、増圧弁PUfrにはブレーキ液のホイールシリンダWfr側からFRブレーキ液圧調整部33の上流部への一方向の流れのみを許容するチェック弁CV1が並列に配設されていて、これにより、操作されているブレーキペダルBPが開放されたときホイールシリンダWfr内のブレーキ液圧が迅速に減圧されるようになっている。
同様に、FLブレーキ液圧調整部34,RRブレーキ液圧調整部35、RLブレーキ液圧調整部36は、それぞれ、増圧弁PUfl及び減圧弁PDfl,増圧弁PUrr及び減圧弁PDrr,増圧弁PUrl及び減圧弁PDrlから構成されており、これらの各増圧弁(常開リニア電磁弁)及び各減圧弁(常閉電磁開閉弁)が制御されることにより、ホイールシリンダWfl,ホイールシリンダWrr及びホイールシリンダWrl内のブレーキ液圧をそれぞれ増圧制御、保持制御、減圧制御できるようになっている。また、増圧弁PUfl,PUrr及びPUrlの各々にも、上記チェック弁CV1と同様の機能を達成し得るチェック弁CV2,CV3及びCV4がそれぞれ並列に配設されている。
還流ブレーキ液供給部37は、直流モータMTと、同モータMTにより同時に駆動される2つの液圧ポンプHPf,HPrを含んでいる。液圧ポンプHPfは、減圧弁PDfr,PDflから還流されてきたリザーバRSf内のブレーキ液をチェック弁CV7を介して汲み上げ、同汲み上げたブレーキ液をチェック弁CV8,CV9を介してFRブレーキ液圧調整部33及びFLブレーキ液圧調整部34の上流部に供給するようになっている。
同様に、液圧ポンプHPrは、減圧弁PDrr,PDrlから還流されてきたリザーバRSr内のブレーキ液をチェック弁CV10を介して汲み上げ、同汲み上げたブレーキ液をチェック弁CV11,CV12を介してRRブレーキ液圧調整部35及びRLブレーキ液圧調整部36の上流部に供給するようになっている。なお、液圧ポンプHPf,HPrの吐出圧の脈動を低減するため、チェック弁CV8及びCV9の間の液圧回路、及びチェック弁CV11及びCV12の間の液圧回路には、それぞれ、ダンパDMf,DMrが配設されている。
モータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)は、原則的に、減圧弁PDfr,PDfl,PDrr,PDrlの少なくとも1つが開状態となっている間(従って、少なくとも1つの車輪について減圧モードが選択されている間)のみ、所定の回転速度で駆動せしめられるようになっている。
以上、説明した構成により、ブレーキ液圧制御部30は、全ての電磁弁が非励磁状態にあるときブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧(即ち、マスタシリンダ圧)を各ホイールシリンダに供給できるようになっている。また、この状態において、例えば、増圧弁PUrr及び減圧弁PDrrをそれぞれ制御することにより、ホイールシリンダWrr内のブレーキ液圧のみを(第2)マスタシリンダ圧から所定量だけ減圧することができるようになっている。即ち、ブレーキ液圧制御部30は、各車輪のホイールシリンダ圧をそれぞれ独立してマスタシリンダ圧から減圧できるようになっている。
再び、図1を参照すると、この車両の運動制御装置10は、対応する車輪が所定角度回転する毎にパルスを有する信号を出力する車輪速度センサ41FL,41FR,41RL,41RRと、ブレーキペダルBPの操作の有無に応じてオン状態(High信号)又はオフ信号(Low信号)になる信号を出力するブレーキスイッチ42と、電気式制御装置50を備えている。
電気式制御装置50は、互いにバスで接続された、CPU51、CPU51が実行するルーチン(プログラム)、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、定数等を予め記憶したROM52、CPU51が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM53、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM54、及びADコンバータを含むインターフェース55等からなるマイクロコンピュータである。
インターフェース55は、前記各車輪速度センサ41、及びブレーキスイッチ42と接続され、CPU51に各車輪速度センサ41、及びブレーキスイッチ42からの信号を供給するとともに、同CPU51の指示に応じて、ブレーキ液圧制御部30の電磁弁(増圧弁PU**、及び減圧弁PD**)、及びモータMTに駆動信号を送出するようになっている。
なお、各種変数等の末尾に付された「**」は、同各種変数等が各車輪FR等のいずれに関するものであるかを示すために同各種変数等の末尾に付される「fl」,「fr」等の包括表記であって、例えば、増圧弁PU**は、左前輪用増圧弁PUfl,
右前輪用増圧弁PUfr, 左後輪用増圧弁PUrl, 右後輪用増圧弁PUrrを包括的に示している。
これにより、上述した増圧弁PU**への指令電流Id**(通電電流)は、CPU51により制御される。具体的には、CPU51は、図4に示すように、一サイクル時間Tcycle**に対する増圧弁PU**への通電時間Ton**の割合(即ち、デューティ比Ratioduty**=(Ton**
/ Tcycle**))を調整することで平均(実効)電流を指令電流Id**として調整するようになっている。この結果、デューティ比Ratioduty**を車輪毎に個別に調整すること(即ち、デューティ制御)により指令電流Id**が車輪毎に個別にリニアに可変制御され得るようになっている。なお、係る一サイクル時間Tcycle**は後述するように各ホイールシリンダ圧の制御状態に応じて車輪毎に個別に変更されるようになっている。
そして、以上説明したブレーキ液圧制御部30(CPU51)は、運転者によるブレーキペダルBPの操作により発生する車輪のスリップが過度にならないようにABS制御を実行するようになっている。ABS制御は、車輪が過度のスリップ傾向(ロック傾向)にあるとき、同車輪のホイールシリンダ圧を減圧・保持・増圧制御することで同車輪のホイールシリンダ圧をマスタシリンダ圧から適宜減圧せしめる制御である。
加えて、ブレーキ液圧制御部30(CPU51)は、運転者によるブレーキペダルBPの操作により発生する後輪の過度のスリップが前輪の過度のスリップよりも早い段階で発生しないようにEBD制御を実行するようになっている。EBD制御は、後輪側の過度のスリップ傾向が前輪側の過度のスリップ傾向よりも大きいとき、後2輪のホイールシリンダ圧を保持制御することで後2輪のホイールシリンダ圧の過度の上昇を防止せしめる制御である。係るABS制御、及びEBD制御の詳細については周知であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
(増圧弁への通電電流のデューティ制御における一サイクル時間Tcycleの調整)
次に、上記本発明の実施形態に係るブレーキ液圧制御装置を含む車両の運動制御装置10(以下、「本装置」と云うこともある。)による、増圧弁PU**への通電電流のデューティ制御における一サイクル時間Tcycleの調整について説明する。
先に述べたように、通電電流のデューティ制御により増圧弁PU**を制御して上記実差圧を制御する場合(具体的には、ABS制御中において上記増圧モードが選択されている場合)、その弁体がその作動方向において一サイクル時間Tcycle**に対応する高周波数で微小振動することに起因して、同増圧弁PU**から前記高周波作動音が発生する。係る高周波作動音は、図1に示した車両の図示しないエンジンルーム内部におけるボディ振動伝達系、並びに同車両の室内に存在する空気を介して同車両の搭乗者の耳に耳障りな音として伝達され得る。従って、係る高周波作動音を低減する必要があり、高周波作動音を低減するためには、前述のごとく、一サイクル時間Tcycle**をより短くする必要がある。
しかしながら、一サイクル時間Tcycle**を短くしていくと、同高周波作動音の周波数が車両に搭載されているラジオにより受信される電波の周波数に近づいていくことで、高周波作動音が車両に搭載されたラジオのノイズ(従って、耳障りな音)として現れ易くなる傾向がある。換言すれば、一サイクル時間Tcycle**を長くしていくと耳障りな音である高周波作動音が大きくなる傾向があり、逆に、同一サイクル時間を短くしていくと耳障りな音であるラジオのノイズが大きくなる傾向がある。
ここで、ABS制御中においては、車両の走行状況に応じてホイールシリンダ圧の制御モード(減圧モード、保持モード、又は増圧モード)を頻繁に変更する必要がある。このため、減圧弁PD**が頻繁に開状態とされるからモータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)を頻繁に作動させる必要がある。モータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)が頻繁に作動すると、これらの作動音が車両の搭乗者の耳に騒音として伝わることに起因して、上記ラジオのノイズが耳障りな音として搭乗者の耳に伝わり難くなる傾向がある。よって、ABS制御中において増圧モードが選択されている場合においても、上記ラジオのノイズが耳障りな音として搭乗者の耳に伝わり難くなる傾向があると考えられる。従って、ホイールシリンダ圧の制御モードとしてABS制御中において増圧モードが選択されている場合、高周波作動音を低減することを優先して、一サイクル時間Tcycle**を短めに設定することが好適であると考えられる。
一方、ホイールシリンダ圧の制御モードとして(ABS制御中、或いはEBD制御中において)保持モード、又は(ABS制御中において)減圧モードが選択されている場合(即ち、増圧弁PU**が閉状態に維持されている場合)、増圧弁PU**の弁体が弁座に着座した状態に維持されている。この結果、弁体が微小振動する際の振幅が小さい値に維持され得るから、一サイクル時間Tcycle**の長短にかかわらず上記高周波作動音がほとんど発生しない。換言すれば、一サイクル時間Tcycle**が長めに設定されていても高周波作動音がほとんど発生しない。よって、増圧弁PU**が閉状態に維持されている場合(即ち、保持制御、又は減圧制御が実行されている場合)、ラジオのノイズを低減することを優先して、一サイクル時間Tcycle**を長めに設定することが好適であると考えられる。
更には、ABS制御中において増圧モードが選択されている場合に発生する上記高周波作動音は、上記実差圧の低下に応じて小さくなる傾向がある。これは、実差圧の低下に応じて増圧弁PU**を通過するブレーキ液の流速が遅くなることに起因すると考えられる。また、上記実差圧は増圧弁PU**への指令電流Id**の減少に応じて小さくなる。即ち、一サイクル時間Tcycle**が同一であっても増圧弁PU**への指令電流Id**の減少に応じて上記高周波作動音が小さくなる傾向がある。以上のことから、ABS制御中において増圧モードが選択されている場合、上述のごとく、高周波作動音を低減することを優先して、原則的に一サイクル時間Tcycle**を短めに設定する一方で、指令電流Id**の減少に応じて一サイクル時間Tcycle**を長めに設定すれば、高周波作動音を増大させることなくラジオのノイズを低減させることができる。
以上のことから、本装置は、指令電流Idと一サイクル時間Tcycleとの関係を規定する図5にグラフにて示したテーブルMapTcycleをROM52に記憶していて、係るテーブルMapTcycleに基づいて一サイクル時間Tcycleを決定する。
より具体的に述べると、本装置は、後述するEBD制御開始条件が成立すると、以降、後述するEBD制御終了条件が成立するまでの間(即ち、EBD制御実行中において)、後2輪のホイールシリンダ圧を保持制御するため、後2輪についてのホイールシリンダ圧の制御モードを保持モードに設定するとともに、後2輪についての増圧弁PUrr,PUrlへの指令電流Idrr,Idrlを共に閉弁維持電流Iholdに設定する。先に述べたように、閉弁維持電流Iholdは上記実差圧として発生し得る差圧より十分に大きい指令差圧ΔPdに相当する値であるから、指令電流Id**をIholdに設定しておけば、増圧弁PU**が開弁することはない。
そして、本装置は、EBD制御中において後2輪についての一サイクル時間Tcyclerr,Tcyclerlを共に比較的長い時間Tholdに設定するとともに、増圧弁PUrr,PUrlへの(平均)通電電流が共に閉弁維持電流Iholdと一致するようにデューティ比Ratiodutyrr,Ratiodutyrlを調整する。なお、EBD制御中において、前2輪についての増圧弁PUfr,PUfl、並びに、全車輪についての減圧弁PD**は非励磁状態に維持されたままであり、モータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)は非駆動状態に維持されたままである。
他方、本装置は、後述するABS制御開始条件が成立すると、以降、後述するABS制御終了条件が成立するまでの間(即ち、ABS制御実行中において)、ABS制御対象となっている車輪(以下、「制御対象車輪」と称呼する。)のホイールシリンダ圧を、適宜、減圧・保持・増圧制御するため、同制御対象車輪のホイールシリンダ圧の制御モードを、適宜、減圧・保持・増圧モードに設定・変更する。
そして、本装置は、保持モード、又は減圧モードを選択した制御対象車輪についての増圧弁PU**への指令電流Id**を閉弁維持電流Iholdに設定する。この場合、本装置は、上記EBD制御の場合と同様、制御対象車輪についての一サイクル時間Tcycle**を上記時間Tholdに設定するとともに、制御対象車輪についての増圧弁PU**への(平均)通電電流が閉弁維持電流Iholdと一致するようにデューティ比Ratioduty**を調整する。
一方、本装置は、制御対象車輪について増圧モードを選択した場合、同車輪のホイールシリンダ圧を徐々に増大させるために制御対象車輪についての増圧弁PU**への指令電流Id**を値Iupper(Iupper<Ihold)以下の範囲内で徐々に減少させていく。このとき、本装置は、制御対象車輪についての一サイクル時間Tcycle**を、指令電流Id**の値と、テーブルMapTcycleとに基づいて逐次設定していくとともに、増圧弁PU**への(平均)通電電流が指令電流Id**と一致するようにデューティ比Ratioduty**を逐次調整していく。この結果、一サイクル時間Tcycle**は指令電流Id**の減少に応じて(時間TOから時間T1(T0<T1<Thold)の範囲内で)増加するように決定されていく。
なお、ABS制御中において、制御対象車輪以外の車輪についての増圧弁PU**,減圧弁PD**は総て非励磁状態に維持されたままである。また、モータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)は、制御モードが減圧モードになっている制御対象車輪が存在する場合(従って、減圧弁PD**が開状態となっている制御対象車輪が存在する場合)に限り、所定の回転速度で駆動される。また、本装置は、ABS制御をEBD制御に優先して実行する。このため、EBD制御実行中であってもABS制御開始条件が成立するとEBD制御が中止される。
以上のように、本装置は、増圧弁PU**を閉状態に維持する制御(具体的には、ホイールシリンダ圧の保持制御、又は減圧制御)を行っている場合、増圧弁PU**を閉状態に維持する制御以外の制御(具体的には、ホイールシリンダ圧の増圧制御)を行っている場合に比して長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定する。加えて、本装置は、ホイールシリンダ圧の増圧制御を行っている場合、指令電流Id**の減少に応じて長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定する。以上が、本装置による増圧弁PU**への通電電流のデューティ制御における一サイクル時間Tcycleの調整方法の概要である。
(実際の作動)
次に、以上のように構成された本発明の実施形態に係るブレーキ液圧制御装置を含む車両の運動制御装置10の実際の作動について、電気式制御装置50のCPU51が実行するルーチンをフローチャートにより示した図6〜図8を参照しながら説明する。
CPU51は、図6に示した車輪速度等の算出を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ600から処理を開始し、ステップ605に進んで、車輪**の車輪速度(車輪**の外周の速度)Vw**をそれぞれ算出する。具体的には、CPU51は車輪速度センサ41**が出力する信号が有するパルスの時間間隔に基づいて車輪速度Vw**をそれぞれ算出する。
次いで、CPU51はステップ610に進み、前記車輪速度Vw**のうちの最大値を推定車体速度Vsoとして算出する。なお、車輪速度Vw**の平均値を推定車体速度Vsoとして算出してもよい。次に、CPU51はステップ615に進み、ステップ610にて算出した推定車体速度Vsoの値と、ステップ605にて算出した車輪速度Vw**の値と、ステップ615内に記載した式とに基づいて車輪**の実際のスリップ率Sa**をそれぞれ算出する。この実際のスリップ率Sa**は、後述するABS制御の開始判定、及びEBD制御の開始判定において使用される。
次いで、CPU51はステップ620に進み、下記(1)式に従って前記車輪速度**の時間微分値としての車輪**の車輪加速度DVw**をそれぞれ算出した後、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。以降も、CPU51は本ルーチンを繰り返し実行する。下記(1)式において、Vw1**は前回の本ルーチン実行時におけるステップ605にて算出された車輪速度Vw**であり、Δtは前記所定時間(CPU51の本ルーチンについての演算周期)である。
DVw**=(Vw**-Vw1**)/Δt ・・・(1)
また、CPU51は、図7に示したASB制御・EBD制御の開始・終了判定を行うルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ700から処理を開始し、ステップ705に進んで、ABS制御実行中フラグABSの値が「1」となっているか否かを判定する。ここで、ABS制御実行中フラグABSは、その値が「1」のときABS制御が実行されていることを示し、その値が「0」のときABS制御が実行されていないことを示す。
いま、ABS制御、及びEBD制御が共に実行されておらず、且つ、後述するABS制御開始条件、及びEBD制御開始条件が共に成立していないものとして説明を続けると、ABS制御実行中フラグABSの値が「0」になっているから、CPU51はステップ705にて「No」と判定してステップ710に進み、ABS制御開始条件が成立しているか否かを判定する。
ABS制御開始条件は、例えば、先のステップ620にて算出されている(少なくとも一つの)特定の車輪の最新の車輪加速度DVwの絶対値(車輪減速度|DVw|)が所定の減速度基準値DVwref(正の値)よりも大きく、且つ、先のステップ615にて算出されている同特定の車輪の最新の実際のスリップ率Saが所定のスリップ率基準値Srefabs(正の値)よりも大きいときに成立する。
現段階では、前述のごとくABS制御開始条件が成立していないから、CPU51はステップ710にて「No」と判定してステップ715に進み、EBD制御実行中フラグEBDの値が「1」となっているか否かを判定する。ここで、EBD制御実行中フラグEBDは、その値が「1」のときEBD制御が実行されていることを示し、その値が「0」のときEBD制御が実行されていないことを示す。
現段階では、前述のごとくEBD制御が実行されていないからEBD制御実行中フラグEBDの値は「0」になっている。従って、CPU51はステップ715にて「No」と判定してステップ720に進み、EBD制御開始条件が成立しているか否かを判定する。EBD制御開始条件は、例えば、先のステップ615にて算出されている後2輪の最新の実際のスリップ率Sarr,Sarlの平均値から同ステップ615にて算出されている前2輪の最新の実際のスリップ率Safr,Saflの平均値を減じた値が所定のスリップ率基準値Srefebd(正の値)よりも大きいときに成立する。
現段階では、前述のごとくEBD制御開始条件が成立していないから、CPU51はステップ720にて「No」と判定してステップ795に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。以降、CPU51は、EBD制御開始条件、或るいはABS制御開始条件が成立するまでの間、ステップ700、705、710、715、720の処理を繰り返し実行する。
次に、この状態にてEBD制御開始条件が成立した場合について説明する。この場合、CPU51はステップ720に進んだとき「Yes」と判定してステップ725に進むようになり、同ステップ725にてEBD制御実行中フラグEBDを「0」から「1」に変更する。これにより、後述するルーチンの実行によりEBD制御が開始される。
この結果、以降、CPU51はステップ715に進んだとき「Yes」と判定してステップ730に進み、EBD制御終了条件が成立しているか否かを判定するようになる。EBD制御終了条件は、例えば、ブレーキスイッチ42がオフ信号(Low信号)を出力している場合、又は、先のステップ610にて計算されている推定車体速度Vsoの時間微分値の絶対値(即ち、推定車体減速度|DVso|)が所定の減速度基準値DVsorefebd(正の値)よりも小さくなった場合に成立する。
現段階では、EBD制御開始条件が成立した直後であるからEBD制御終了条件は成立していない。従って、CPU51はステップ730にて「No」と判定してステップ795に直ちに進む。以降、CPU51は、EBD制御終了条件が成立するまでの間(或いは、ABS制御開始条件が成立するまでの間)、ステップ700、705、710、715、730の処理を繰り返し実行する。
そして、この状態にてEBD制御終了条件が成立したものとすると、CPU51はステップ730にて「Yes」と判定してステップ735に進みEBD制御実行中フラグEBDの値を「1」から「0」に変更する。この結果、以降、CPU51は、再び、ステップ700、705、710、715、720の処理を繰り返し実行する。これにより、後述するルーチンの実行によりEBD制御が終了する。
次に、この状態にてABS制御開始条件が成立した場合について説明する。この場合、CPU51はステップ710に進んだとき「Yes」と判定してステップ740に進み、ABS制御実行中フラグABSの値を「0」から「1」に変更するとともに、続くステップ745にてEBD制御実行中フラグEBDの値を現時点での値にかかわらず「0」に設定する。この結果、後述するルーチンの実行によりABS制御が開始されるとともに、EBD制御が実行されている場合には同EBD制御が強制的に終了せしめられる。このようにして、ABS制御がEBD制御に優先して実行される。
この結果、以降、CPU51はステップ705に進んだとき「Yes」と判定してステップ750に進み、ABS制御終了条件が成立しているか否かを判定するようになる。ABS制御終了条件は、例えば、ブレーキスイッチ42がオフ信号(Low信号)を出力している場合、又は、先のステップ610にて計算されている推定車体速度Vsoの時間微分値の絶対値(即ち、推定車体減速度|DVso|)が所定の減速度基準値DVsorefabs(正の値)よりも小さくなった場合に成立する。
現段階では、ABS制御開始条件が成立した直後であるからABS制御終了条件は成立していない。従って、CPU51はステップ750にて「No」と判定してステップ795に直ちに進む。以降、CPU51は、ABS制御終了条件が成立するまでの間、ステップ700、705、750の処理を繰り返し実行する。
そして、この状態にてABS制御終了条件が成立したものとすると、CPU51はステップ750にて「Yes」と判定してステップ755に進みABS制御実行中フラグABSの値を「1」から「0」に変更する。この結果、以降、CPU51は、再び、ステップ700、705、710、715、720の処理を繰り返し実行する。これにより、後述するルーチンの実行によりABS制御が終了する。以上のようにして、ABS制御実行中フラグABSの値、及びEBD制御実行中フラグEBDの値が、車両の走行状態に応じて「0」又は「1」に設定される。
次に、一サイクル時間Tcycleの決定、及びABS制御・EBD制御の実行について説明する。CPU51は、図8に示したルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ800から処理を開始し、ステップ805に進んで、ABS制御実行中フラグABSの値が「1」となっているか否かを判定する。
いま、先の図7のルーチンによりABS制御実行中フラグABSの値が「1」になっているものとすると、CPU51はステップ805にて「Yes」と判定してステップ810に進み、ABS制御の制御対象車輪**のホイールシリンダ圧の制御モード、及び指令電流Id**を現時点での車両の走行状態に応じて決定する。このとき、保持モード、又は減圧モードが選択された場合には指令電流Id**として前記閉弁維持電流Iholdが設定され、増圧モードが選択された場合には指令電流Id**として「0」から値Iupperまでの間の所定の値が設定される。
次いで、CPU51はステップ815に進んで、上記設定された指令電流Id**の値と、図5に示したテーブルMapTcycleとに基づいて制御対象車輪**についての一サイクル時間Tcycle**を決定する。
続いて、CPU51はステップ820に進み、制御対象車輪**についての増圧弁PU**への通電電流がステップ810にて決定された指令電流Id**と一致するように、ステップ815にて決定された一サイクル時間Tcycle**をもって同通電電流をデューティ制御する。
次に、CPU51はステップ825に進んで、ステップ810にて減圧モードが選択されている場合に限り、制御対象車輪**についての減圧弁PD**を開状態とするとともに、モータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)を回転駆動する。そして、CPU51はステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。以降、ABS制御実行中フラグABSの値が「1」になっている限りにおいて、CPU61はステップ805〜825の処理を繰り返し実行する。これにより、制御対象車輪**についてのホイールシリンダ圧が適宜、減圧・保持・増圧制御される(即ち、制御対象車輪**についてABS制御が実行される)。
一方、EBD制御実行中フラグEBDの値が「1」になっている場合には、CPU51はステップ805にて「No」と判定してステップ830に進んだとき「Yes」と判定してステップ835に進み、後2輪についての指令電流Idrr,Idrlとして前記閉弁維持電流Iholdを設定し、続くステップ840にて後2輪についての一サイクル時間Tcyclerr,Tcyclerlを上記時間Tholdに設定する。
続いて、CPU51はステップ845に進み、後2輪についての増圧弁PUrr,PUrlへの通電電流がステップ835にて決定された指令電流Idrr,Idrl(=Ihold)と一致するように、ステップ840にて決定された一サイクル時間Tcyclerr,Tcyclerl(=Thold)をもって同通電電流をデューティ制御した後、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。以降、EBD制御実行中フラグEBDの値が「1」になっている限りにおいて、CPU61は上述したステップ805、830〜845の処理を繰り返し実行する。これにより、後2輪についてのホイールシリンダ圧が保持制御される(即ち、EBD制御が実行される)。
また、ABS制御実行中フラグABSの値、及びEBD制御実行中フラグEBDの値が共に「0」になっている場合には、CPU51はステップ805、830にて共に「No」と判定してステップ850に進み、総ての電磁弁(即ち、増圧弁PU**、及び減圧弁PD**)を非励磁状態とするとともに、モータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)を非駆動状態とする。即ち、この場合、ABS制御もEBD制御も実行されず、マスタシリンダ圧と等しいホイールシリンダ圧が各ホイールシリンダW**にそれぞれ供給される。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る車両のブレーキ液圧制御装置によれば、増圧弁PU**として通電電流が一サイクル時間Tcycle**に基づくデューティ制御によりリニアに制御されるリニア電磁弁を採用するとともに、減圧弁PD**として電磁開閉弁を採用する。そして、本実施形態は、ホイールシリンダ圧の制御モードとして(ABS制御中、或いはEBD制御中において)保持モード、又は(ABS制御中において)減圧モードが選択されている場合(即ち、増圧弁PU**が閉状態に維持されている場合)、増圧弁PU**への通電電流をデューティ制御する際の一サイクル時間Tcycle**が長めに設定されていても同増圧弁PU**から高周波作動音がほとんど発生しないことに着目し、ラジオのノイズを低減することを優先して、一サイクル時間Tcycle**を長めの時間(時間Thold)に設定する。
一方、本実施形態は、ホイールシリンダ圧の制御モードとしてABS制御中において増圧モードが選択されている場合、モータMT(従って、液圧ポンプHPf,HPr)の頻繁な作動による作動音が車両の搭乗者の耳に騒音として伝わることに起因してラジオのノイズが耳障りな音として搭乗者の耳に伝わり難くなることに着目し、高周波作動音を低減することを優先して、一サイクル時間Tcycle**を短めの時間(時間TOから時間T1(T0<T1<Thold)の範囲内)に設定する。この結果、増圧弁PU**(リニア電磁弁)の作動態様にかかわらず耳障りな音による搭乗者の不快感を効果的に低減することができる。
加えて、本実施形態は、ホイールシリンダ圧の制御モードとして増圧モードが選択されている場合、増圧弁PU**への指令電流Id**の減少(従って、上記実差圧の減少)に応じて上記高周波作動音が小さくなる傾向があることに着目し、指令電流Id**の減少に応じて長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定する。この結果、指令電流Id**の減少に応じて、高周波作動音を増大させることなくラジオのノイズを低減させることができる。
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、増圧弁PU**を閉状態に維持する制御(具体的には、ABS制御、EBD制御の何れが実行されているかにかかわらずホイールシリンダ圧の保持制御、又は減圧制御)を行っている場合に、増圧弁PU**を閉状態に維持する制御以外の制御(具体的には、ABS制御中におけるホイールシリンダ圧の増圧制御)を行っている場合に比して長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定するように構成されているが(図5を参照。保持・減圧制御時:Thold,増圧制御時:T0〜T1(T0<T1<Thold))、ABS制御、EBD制御の何れが実行されているかにかかわらずホイールシリンダ圧の保持制御が実行されている場合に、保持制御以外の減圧制御、或いは増圧制御が実行されている場合に比して長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定するように構成してもよい(例えば、保持制御時:Thold,減圧・増圧制御時:T0〜T1(T0<T1<Thold))。
また、EBD制御(従って、ホイールシリンダ圧の保持制御)が実行されている場合に、ABS制御(従って、ホイールシリンダ圧の減圧・保持・増圧制御)が実行されている場合に比して長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定するように構成してもよい(例えば、EBD制御時:Thold,ABS制御時:T0〜T1(T0<T1<Thold))。
また、上記実施形態においては、ABS制御中におけるホイールシリンダ圧の増圧制御が実行されている場合、指令電流Id**の減少に応じて長くなるように一サイクル時間Tcycle**が設定されているが、この場合、一サイクル時間Tcycle**を一定時間T2(T0<T2<T1)に設定するように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、ブレーキ液圧制御としてABS制御、EBD制御のみが実行されるように構成されているが、その他のブレーキ液圧制御が実行されるように構成されていてもよい。この場合においても、ブレーキ液圧制御の種類にかかわらず、増圧弁PU**を閉状態に維持する制御を行っている場合に、増圧弁PU**を閉状態に維持する制御以外の制御を行っている場合に比して長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定するように構成されることが好適である。
また、上記実施形態においては、増圧弁PU**として常開リニア電磁弁が採用されているが、増圧弁PU**に代えて減圧弁PD**として常閉リニア電磁弁が採用されるように構成されてもよい。この場合、増圧モード、又は保持モードが選択されているとき(即ち、減圧弁PD**が閉状態に維持されるとき)、減圧弁PD**は非励磁状態(即ち、指令電流Id**が「0」)に維持される一方、減圧モードが選択されている場合、指令電流Id**の増加に応じて(即ち、指令差圧ΔPd**の減少に応じて)、ホイールシリンダ圧とリザーバ圧の間の差圧(従って、ホイールシリンダ圧)が減少していく。よって、指令電流Id**の増加に応じて上記高周波作動音が低下していく傾向があるから、この場合、指令電流Id**の増加に応じて長くなるように一サイクル時間Tcycle**を設定することが好適である。また、増圧弁PU**として常開リニア電磁弁を採用するとともに、減圧弁PD**として常閉リニア電磁弁を採用してもよい。
本発明の実施形態に係る車両のブレーキ液圧制御装置を含む車両の運動制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 図1に示したブレーキ液圧制御部の概略構成図である。 図2に示した増圧弁についての指令電流と指令差圧との関係を示したグラフである。 図3に示した指令電流をデューティ制御にて制御する際の通電パターンを示した図である。 図1に示したCPUが参照する、図2に示した増圧弁についての指令電流と一サイクル時間との関係を規定するテーブルを示したグラフである。 図1に示したCPUが実行する車輪速度等を算出するためのルーチンを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが実行するABS制御・EBD制御の開始・終了判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが実行する一サイクル時間の設定、及びABS制御・EBD制御の実行を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
符号の説明
10…車両の運動制御装置、30…ブレーキ液圧制御部、41**…車輪速度センサ、42…ブレーキスイッチ、50…電気式制御装置、51…CPU、52…ROM、PU**…増圧弁、PD**…減圧弁、MT…モータ

Claims (4)

  1. ホイールシリンダ内のブレーキ液圧を制御するための液圧回路であって、前記ホイールシリンダとマスタシリンダとの間の差圧又は前記ホイールシリンダとリザーバとの間の差圧をリニアに制御可能なリニア電磁弁と、前記リザーバ内のブレーキ液を汲み上げる液圧ポンプとを備えた液圧回路、に適用される車両のブレーキ液圧制御装置であって、
    前記リニア電磁弁の通電電流を所定の一サイクル時間に基づくデューティ制御を用いて制御して前記リニア電磁弁を制御するとともに前記液圧ポンプを制御することにより前記ホイールシリンダ内のブレーキ液圧を制御するブレーキ液圧制御手段と、
    前記ブレーキ液圧制御手段による前記ブレーキ液圧の制御の状態に応じて前記一サイクル時間を変更するサイクル時間変更手段と、
    を備えた車両のブレーキ液圧制御装置において、
    前記ブレーキ液圧制御手段は、
    前記車両において後輪の過度のスリップが前輪の過度のスリップよりも早い段階で発生することを防止するために後輪側のホイールシリンダ内のブレーキ液圧を保持する制御である前後制動力配分制御を含む複数種類のブレーキ液圧制御を実行できるように構成されるとともに、前記ホイールシリンダ内のブレーキ液圧を増減させる増圧・減圧制御を含む前記前後制動力配分制御以外のブレーキ液圧制御では前記液圧ポンプを駆動するように構成され、
    前記サイクル時間変更手段は、
    前記ブレーキ液圧制御手段が前記前後制動力配分制御を実行している場合、前記ブレーキ液圧制御手段が前記増圧・減圧制御を含む前記前後制動力配分制御以外のブレーキ液圧制御を実行している場合に比して前記一サイクル時間が長くなるように前記一サイクル時間を設定するよう構成された車両のブレーキ液圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両のブレーキ液圧制御装置において、
    前記サイクル時間変更手段は、
    前記ブレーキ液圧制御手段が前記リニア電磁弁を閉状態に維持する制御を行っている場合、同ブレーキ液圧制御手段が同リニア電磁弁を閉状態に維持する制御以外の制御を行っている場合に比して前記一サイクル時間が長くなるように前記一サイクル時間を設定するよう構成された車両のブレーキ液圧制御装置。
  3. 請求項1に記載の車両のブレーキ液圧制御装置において、
    前記サイクル時間変更手段は、
    前記ブレーキ液圧制御手段が前記ホイールシリンダ内のブレーキ液圧を保持する保持制御を行っている場合、同ブレーキ液圧制御手段が同保持制御以外の制御を行っている場合に比して前記一サイクル時間が長くなるように前記一サイクル時間を設定するよう構成された車両のブレーキ液圧制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の車両のブレーキ液圧制御装置において、
    前記サイクル時間変更手段は、
    前記リニア電磁弁への通電電流の値に応じて前記一サイクル時間を変更するように構成された車両のブレーキ液圧制御装置。
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