JP4447283B2 - シリカ系被膜形成用塗布液 - Google Patents

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Description

本発明はシリカ系被膜形成用塗布液に関する。
近年、半導体装置の微細化と電気信号の高速化の要求に伴い配線遅延の低減が求められている。配線抵抗を低減する観点からは配線材料を従来のアルミニウムから銅へシフトする動きがある。また配線容量を低減する観点からは層間絶縁膜の低誘電率化が求められている。
ここで、低誘電率の層間絶縁膜材料としては種々の材料が提案されている。例えばCVD材料としてはP−TEOS(プラズマテトラエトキシシラン)、SiOF、SiOC、塗布材料(SOD)としては無機SOG(silicon on glass)材料であるHSQ(hydrogensilsesquioxane)、ポーラスHSQ、有機SOG材料であるMSQ(methylsilsesquioxane)、ポーラスMSQ、有機ポリマー系材料であるポリアリレンエーテル(PAE)などが知られている。これらの層間絶縁膜材料は1.8〜4.1程度の誘電率を達成している。中でも誘電率が4未満の低誘電率材料(Low−K材料)は、微細な銅配線からなる多層配線技術に好適であるとして注目されている。
層間絶縁膜のさらなる低誘電率化を図る技術としては、例えば被膜をポーラスにする手法が提案されている。しかし、被膜がポーラスになると被膜の吸湿性が高まり、経時的に被膜の誘電率が増加する傾向にあるため経時安定性に優れないという問題がある。また被膜がポーラスになるにつれ被膜の機械的強度が劣化し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)プロセス等の工程においてクラックが発生するなどの問題もある。次に低誘電率化を達成する材料として配向性のある界面活性剤及びアンモニウム塩を添加したシリカ系被膜形成用材料が提案されている(特許文献1参照)。しかし、塗布液の酸コントロールがなされていないため塗布液の保存安定性の向上が求められていた。次に低誘電率化と機械的強度の増加を実現する材料として、テトラアルコキシシランを原料とする塗布液に配向性のあるアンモニウム塩を添加したシリカ系被膜形成用材料が提案されている(非特許文献1参照)。しかし、テトラアルコキシシランのみを原料として用いた場合、得られる被膜の水分吸着性が高くなる傾向にあるため、経時的に被膜の誘電率が高くなるという問題がある。さらに前述のアンモニウム塩のカウンターイオンとして用いられる塩素イオンや臭素イオン等のハロゲンイオンは、金属を腐食する恐れがあるため半導体デバイスへの適用が難しいという問題もある。
特開2002−26003号公報 吉川 公磨ら著、NIKKEI MICRODEVICES、2003年2月号P123〜P132
以上のことから、低誘電率で、かつ被膜の経時変化の少ないシリカ系被膜形成用材料の実現が求められていた。また、前述の特性に加えてさらに保存安定性が良好なシリカ系被膜形成用材料の実現が求められていた。
本発明によれば、アルコキシシランの加水分解生成物と、下記一般式(I)
Figure 0004447283
(式中、Rは炭素原子数6〜30のアルキル基、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、XはCHCOO、SOH、OHのいずれかを示す。)
で表されるアンモニウム塩とを含有するシリカ系被膜形成用塗布液が提供される。
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液によれば、低誘電率で、かつ被膜の経時変化が少ないシリカ系被膜の形成が可能となる。
本発明者らは鋭意研究した結果、所定のアルコキシシランの加水分解生成物と所定のアンモニウム塩とを含有するシリカ系被膜形成用塗布液により、上記課題が解決することを見出した。以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
(アルコキシシランの加水分解生成物)
アルコキシシランの加水分解生成物としては、例えば一般式(1)、
RnSi(OR4-n・・・・・・・・・・・・・・・(1)
(ただし、一般式(1)におけるRは炭素数1〜4のアルキル基、アリール基であり、Rは炭素数が1〜4のアルキル基であり、nは0〜2の整数である。)で表されるアルコキシシランから選ばれるアルコキシシランを、有機溶剤中、酸触媒下で加水分解して得られる縮合物を用いることができる。
上記一般式(1)で表されるアルコキシシランの具体例としては、以下のものが挙げられる。
(イ)n=0の場合、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシランが挙げられる。
(ロ)n=1の場合、モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、モノメチルトリプロポキシシラン、モノエチルトリメトキシシラン、モノエチルトリエトキシシラン、モノエチルトリプロポキシシラン、モノプロピルトリメトキシシラン、モノプロピルトリエトキシシランなどのモノアルキルトリアルコキシシラン;モノフェニルトリメトキシシラン、モノフェニルトリエトキシシランなどのモノフェニルトリアルコキシシランが挙げられる。
(ハ)n=2の場合、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジプロピルジジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシランなどのジアルキルジアルコキシシラン;ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジフェニルジアルコキシシランが挙げられる。
尚、アルコキシシランとしては、(イ)、(ロ)、(ハ)の各群からそれぞれ1種又は2種以上選択して用いることができる。
被膜経時安定性に優れるという観点からはこれらアルコキシシシランとして、前述の(イ)と、(ロ)及び(ハ)のいずれか一方を含むことが好ましい。
またアルコキシシシランとしては、テトラアルコキシシランと、モノアルキルトリアルコキシシラン及びジアルキルジアルコキシシランのいずれか一方を含むことが好ましい。テトラアルコキシシランとモノアルキルトリアルコキシシランとの混合物からなる系を用いることがさらに好ましい。
前述の被膜経時安定性が向上する第1の理由は、モノアルキルトリアルコキシシランやジアルキルジアルコキシシランのSi−R基は疎水性が高く、大気中の水分吸収が抑えられるためと考えられる。第2の理由は被膜形成段階で前述の疎水性基が焼失して被膜がポーラス状となり、被膜表面上のSi−OH基やSi−OR基の絶対量が減少して被膜の吸水が抑制されるためと考えられる。尚、前述の理由に基づいて推論できる範囲内であれば、列記したアルコキシシシラン以外のアルコキシシシランを用いることができる。
低誘電率を実現する手段としては、ポーラスな被膜を形成することや分極率の低い有機基を導入することが挙げられる。この点Si−R基を有するモノアルキルトリアルコキシシランやジアルキルジアルコキシシランは、前述のポーラス膜の形成や有機基の導入の両方を兼ね備える点で好ましい。さらにテトラアルコキシシランは吸湿性の高い材料であるため、疎水性基を有するモノアルキルトリアルコキシシランやジアルキルジアルコキシシランを配合することにより塗布液の保存安定性が向上する点で好ましい。
前述のアルコキシシランの加水分解物は完全加水分解物であってもよいし部分加水分解物であってもよい。加水分解度は水の添加量により調整することができる。目的とする有機SOG被膜の特性により適宜水の添加量を調整すればよい。一般には前述の一般式で表されるアルコキシシラン化合物の合計量1モルに対し2.0〜20.0倍モル、好ましくは3.0〜12.0倍モルの割合で反応させることが望ましい。この範囲より少なすぎると加水分解度が低くなり被膜形成が困難であるので好ましくない。また、多すぎるとゲル化を起こしやすく保存安定性が悪くなるので好ましくない。
また、酸触媒としては従来慣用的に使用されている有機酸、無機酸のいずれも使用できる。有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の有機カルボン酸が挙げられる。無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等の無機酸が挙げられる。
この場合、酸触媒を反応溶液中の酸の濃度が、1〜1000ppm、好ましくは、5〜500ppmの範囲になるように酸触媒を加える。酸触媒の添加方法としては例えば反応溶液中に直接添加する方法や、酸触媒と加える水を混合し酸水溶液として加えて加水分解させるなどの方法が挙げられる。
加水分解反応は、通常5〜100時間程度で完了する。また、室温から80℃を超えない加熱温度で、アルコキシシラン化合物を含む有機溶剤に酸触媒水溶液を滴下して反応させることにより、短い反応時間で反応を完了させることもできる。このようにして加水分解したアルコキシシラン化合物は縮合反応を起こし、その結果被膜形成能を有することになる。
(アンモニウム塩)
本発明に用いられるアンモニウム塩としては、吸湿性が少なく機械的強度に優れるメソポーラス構造を有する被膜を形成可能なものを使用することができる。
ここで、アンモニウム塩としての第4級アンモニウム塩は、水溶液中で大きさや形が極めてよく揃った分子集合体として安定に存在する。これらは条件に応じてさらに空間的に規則配列した液晶相を自己組織的に形成する。つまり前述の分子集合体を高度に規則化したnmオーダーの銭型として利用することにより極めて規則性の高い微細な細孔構造を有するセラミックスが合成できる。このような観点からアンモニウム塩としては、第4級アンモニウム塩を用いることが好ましい。
第4級アンモニウム塩としては、空孔径の制御性や金属層(配線)腐食防止の観点からは、例えば下記一般式(I)
Figure 0004447283
(式中、Rは炭素原子数6〜30のアルキル基、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、XはCHCOO、SOH、OHのいずれかを示す。)
で表されるアンモニウム塩を用いることができる。式(I)中のXはCHCOOであることが好ましい。具体的にはラウリルトリメチルアンモニウムアセテートであることが好ましい。
またアンモニウム塩としては、熱分解温度が200〜300℃のアンモニウム塩を用いることが好ましい。200℃以上とすると被膜形成工程でポーラスな被膜を形成し易くなるからである。300℃以下とすると焼成後の被膜中に残存するアンモニウム塩の量が低減し、被膜の誘電率が低くなるからである。
さらにアンモニウム塩としては、カウンターイオンとしてアセテートを選択することが望ましい。上記一般式(I)において、Rが8〜15程度、Rが1〜3程度のアンモニウム塩を用いることが好ましい。特にラウリルトリメチルアンモニウムアセテートを用いることが好ましい。
アンモニウム塩は、上記加水分解生成物100質量部に対して20〜150質量部の範囲で配合することが望ましい。20質量部未満では、アンモニウム塩による効果が得られにくく、所望の低誘電率比が達成できない傾向があるからである。150質量部を超えると被膜表面が曇り易く良質な被膜が得られやすくなる傾向があるからである。
アンモニウム塩の配合方法としては、(1)加水分解生成物を含有する溶液に配合する方法、(2)酸触媒、水、反応溶媒からなる溶液にアンモニウム塩を配合し、これにアルコキシシランを添加し、加水分解反応及び重縮合を行う方法等が挙げられる。
なお、得られた塗布液は酸性であることが塗布液の保存安定性が向上する点で好ましい。そのためpHが2〜4になるように適宜酸成分を配合するなどして調整することが望ましい。pHの調整方法としては従来公知の方法を用いることができる。pHの調整に用いられる酸成分としては上述の有機酸や無機酸が挙げられる。中でも硝酸がハンドリング性がよい点で好ましい。
(その他)
有機溶剤としては、従来慣用的に使用されている有機溶剤を使用できる。例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールのような一価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールのような多価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのような多価アルコール誘導体、酢酸、プロピオン酸のような脂肪酸などを挙げることができる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。その使用量については、アルコキシシランの1モルに対し、10〜30モル倍量の割合で用いられる。
(製造方法)
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液の製造方法の実施形態について説明する。
反応溶液中に純水及びアンモニウム塩を配合し溶解する。そして酸成分を配合し攪拌して溶液を調製する。この溶液にアルコキシシランを配合して10〜30℃程度の温度範囲で加水分解及び重縮合反応を行う。その後室温で2日間放置することにより塗布液が調製される。また別の調製方法としてはアルコキシシランの加水分解生成物の溶解した有機溶媒溶液に所定量の酸成分及びアンモニウム塩を配合する方法が挙げられる。
(使用方法及び用途)
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液を用いることによりシリカ系被膜を形成することができる。この場合、シリカ系被膜の形成方法は、例えば、塗布液を半導体基板、ガラス基板、金属板、セラミック基板などの基板上に、スピンナー法、ロールコーター法、浸漬引き上げ法、スプレー法、スクリーン印刷法、刷毛塗り法などで塗布し、溶媒を飛散させるために乾燥させ塗膜を形成する。次いで、250〜500℃の温度で焼成することにより形成される。
以上説明してきた本発明のシリカ系被膜形成用塗布液によれば、誘電率が最大で3、特には1.5〜2.5程度の低誘電率の被膜を形成可能である。また被膜経時変化がないシリカ系被膜が形成可能である。また本発明のシリカ系被膜形成用塗布液は、上記作用効果に加えてさらに保存安定性が良好であり、また金属腐食の恐れがないという作用効果を有する。そのため、金属配線を用いた多層配線部分における層間絶縁膜という用途に好適に使用することができる。
尚、本発明においてシリカ系被膜形成用塗布液により形成された「塗膜の誘電率」とは、実施例の欄でより詳しく説明するように、N型Si基板上にシリカ系被膜形成用塗布液をスピン塗布しこれをホットプレード上で80℃、150℃、200℃で各1分間ずつ加熱処理し、最後にN雰囲気下で350℃の焼成を行って得られた被膜の誘電率をいう。
さらに、本発明のシリカ系被膜形成用塗布液によれば、低吸湿性の被膜を形成することができる。そのため、特にLow−Kであることが望まれる銅ダマシンプロセスを利用した多層配線技術に用いられる層間絶縁膜形成用材料として好適に用いられる。アンモニウム塩の配合により配向性のあるポーラス化が実現できるため、機械的強度に優れる被膜となる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。
(実施例1)
ブタノール21gに純水3g、ラウリルトリメチルアンモニウムアセテート2gを配合し溶解した後、硝酸200マイクロリットルを添加した。この溶液にテトラメトキシシラン1.9g(0.0125モル)、モノメチルトリメトキシシラン1.7g(0.0125モル)を配合し、室温で3時間の加水分解及び重縮合反応を行った。その後、室温で2日間放置し、pHが3、SiO換算固形分濃度が5.0質量%の溶液シリカ系被膜形成用塗布液を得た。
(実施例2)
テトラメトキシシラン/モノメチルトリメトキシシラン=1/1(モル比)の加水分解生成物を含有する有機SOG材料(製品名OCD T−7 7000−WK80、東京応化工業社製)28gに対し、硝酸200マイクロリットルを添加した。次いでラウリルトリメチルアンモニウムアセテート2gを配合し、溶解させ、pHが3、SiO換算固形分濃度が6.5質量%のシリカ系被膜形成用塗布液を得た。
参考例1
実施例2において用いたラウリルトリメチルアンモニウムアセテートの代わりにラウリルトリメチルアンモニウムのハイドロジェンスルフェートを用いた以外は実施例2と同様にして、pHが3、SiO換算固形分濃度が6.5質量%のシリカ系被膜形成用塗布液を得た。
(比較例1)
実施例1において用いたテトラメトキシシラン0.0125モルの代わりにモノメチルトリメトキシシラン0.0125モルを用いた以外は実施例1と同様にして、pHが3、SiO換算固形分濃度が5.1質量%のシリカ系被膜形成用塗布液を得た。
(比較例2)
実施例1において用いたメチルトリメトキシシラン0.0125モルの代わりにテトラメトキシシラン0.0125モルを用いた以外は実施例1と同様にして、pHが3、SiO換算固形分濃度が5.0質量%のシリカ系被膜形成用塗布液を得た。
(比較例3)
実施例1において、硝酸を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、シリカ系被膜形成用塗布液を調製しようとしたところ、テトラメトキシシランとモノメチルトリメトキシシランを配合した後に溶液はゲル化してしまい塗布液の調製はできなかった。
(比較例4)
実施例2において、硝酸を配合しなかった以外は実施例2と同様にして、シリカ系被膜形成用塗布液を調製しようとしたところ、ラウリルトリメチルアンモニウムアセテートを配合した後に溶液はゲル化してしまい塗布液の調製はできなかった。
(評価)
被膜の形成:上記実施例1、2、参考例1、及び比較例1、2で合成したシリカ系被膜形成用塗布液をスピンコート法によりシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で大気中、80℃、1分間の加熱処理を行った。次いで150℃で1分間の加熱処理を行い、更に200℃で1分間の加熱処理を行った。さらに窒素雰囲気中350℃で30分間の加熱処理を行い、膜厚200nmの被膜を形成した。
得られた被膜について以下に記載する基準に従って保存安定性評価、誘電率評価、及び被膜の経時安定性の評価を行った。
保存安定性評価:上記実施例及び比較例において、室温で2日間放置後、塗布液がゲル化したものを×、ゲル化しなかったものを○として表した。
誘電率評価:誘電率測定装置(製品名「SSM495」、日本SSM社製)を用いて得られた被膜の誘電率を測定した。
被膜の経時安定性評価:被膜形成後7日間放置した後の被膜の誘電率を、誘電率測定装置(製品名「SSM495」、日本SSM社製)を用いて得られた被膜の誘電率を測定した。
以上の評価結果を表1に示す。
Figure 0004447283
以上の実験結果より、特定のアルコキシシランの加水分解生成物に特定のアンモニウム塩を配合したシリカ系被膜形成材料を用いて被膜を形成することにより、低誘電率の被膜が得られることが分かった。また前述のシリカ系被膜形成材料のpHを所定範囲にコントロールすることにより保存安定性が向上することが分かった。
尚、参考例1では実施例2に比較して被膜誘電率が高かった。これは特に定かではないがラウリルトリメチルアンモニウムアセテートより分解温度の高いラウリルトリメチルアンモニウムのハイドロジェンスルフェートを用いたことにより、被膜中にアンモニウム塩が若干残存していたためと考えられる。
また比較例2ではアルキル基を含有せず親水性の性質が強かったため、被膜が大気中の水分を吸着してしまい、誘電率が増加したものと考えられる。
また比較例3、4では塗布液がアルカリ性であったため、液の安定性が損なわれてゲル化現象を生じたものと考えられる。

Claims (5)

  1. テトラアルコキシシランと、モノアルキルトリアルコキシシラン及びジアルキルジアルコキシシランの少なくとも一方との加水分解生成物と、
    下記一般式(I)
    Figure 0004447283
    (式中、Rは炭素原子数6〜30のアルキル基、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、XはCHCOOを示す。)
    で表されるアンモニウム塩と、を含有し、
    前記アンモニウム塩の含有量が前記加水分解生成物100質量部に対して20〜150質量部の範囲内であり、pHが2〜4であるシリカ系被膜形成用塗布液。
  2. 前記加水分解生成物は、テトラアルコキシシランとモノアルキルトリアルコキシシランとの加水分解生成物である請求項1記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  3. 前記アンモニウム塩の熱分解温度は200〜300℃である請求項1又は2記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  4. 前記アンモニウム塩はラウリルトリメチルアンモニウムアセテートである請求項1から3のいずれかに記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  5. 被膜の誘電率の最大値が3である請求項1からのいずれかに記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
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