JP4446234B2 - 紙葉類の厚さ検出装置及び紙幣取扱装置 - Google Patents

紙葉類の厚さ検出装置及び紙幣取扱装置 Download PDF

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Description

本発明は、紙幣、有価証券、切手及び小切手などに貼られたテープ、紙、シール等を検出するための紙葉類の厚さ検出装置及びこの紙葉類の厚さ検出装置を備えた紙幣取扱装置に関する。
現金自動取引装置に備えられる紙幣取扱装置や自動販売機等のように紙幣を取り扱う装置では、テープ、紙等で変造された紙幣を鑑別することが重要であり、そのための紙幣判別装置が備えられている。
このようなテープ、紙等で変造された紙幣等を鑑別する紙幣判別装置として特許文献1に記載のものがある。この公報に記載の紙幣判別装置に設けられた紙葉類の厚さ検出装置は、回転駆動される基準ローラと、外周に備えた外輪の外周面が基準ローラに押圧されて従動回転する検出ローラとを備え、外輪と検出ローラ回転軸との間を弾性部材で接続し、基準ローラと検出ローラの間に紙葉類を搬送させて、両ローラの間を通過する紙葉類による外輪の変位量の変化からテープ等の存在を検出する。
実開平6−49442号公報
特許文献1に記載の装置は、検出ローラに紙葉類やテープ等の端部が片乗りして通過した場合に、検出ローラの外輪と検出ローラ回転軸との間の弾性部材が均一に収縮しないため、検出ローラが回転軸方向に傾き、正確に紙葉類やテープ等の厚みを検出できない問題があった。
図4に、検出ローラ4に紙葉類30に貼られたテープ31等の端部が片乗りして通過した場合の検出ローラ4の軸方向への倒れを示す。このように、紙葉類30に貼られたテープ31の端部を噛み込んだ場合に、検出ローラ4は、テープ31の端部を支点とするモーメントにより軸方向へ倒れる。これにより、検出ローラ4の外周面をなす外輪7が傾き、外輪7の中央と変位検出センサ5の中央との距離の変化がテープ31の厚み分より少なく変化することになる。よって、テープ31に対応する厚さ検出信号の出力電圧がテープ31の本来の厚みに対応する出力電圧よりも低下し、テープの厚みを正確に検出できない問題がある。
本発明は、検出ローラに紙葉類やテープ等の端部が片乗りして通過した場合でも、紙葉類の厚さを検出できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成する本発明の第1の構成は、回転する基準ローラと、外周に外輪を備え、前記外輪と回転軸との間に弾性部材を設けた検出ローラと、前記検出ローラの回転軸方向中央部の半径方向の変位を検出する変位検出センサと、を有してなり、前記基準ローラと前記検出ローラの接触位置で両ローラの間を通過する紙葉類の厚みにより検出ローラ回転軸に対して前記外輪を偏心させ、前記変位検出センサの出力に基づいて前記通過する紙葉類の厚みを検出する厚さ検出装置であって、前記検出ローラの回転軸方向両側に、前記検出ローラ側面との間に隙間を空けて、前記検出ローラ側面と対向する円板状の側板を前記検出ローラの回転軸に設け、円板状の側板の検出ローラの回転軸中心からの半径方向高さは、外輪の外周面の半径方向高さよりも小さく、外輪の内周面の半径方向高さよりも大きく形成されている
前記隙間は、30μmを超えないことが望ましい。
前記検出ローラは、検出ローラ回転軸に挿通されて固定された円筒状の内輪と、前記外輪と、前記内輪と前記外輪の間を接続する弾性部材と、を含んで構成し、前記側板を前記検出ローラ回転軸に挿通されて円板面を検出ローラ回転軸に直交させて固定された円板状部材で構成することが望ましい。
前記側板は、前記検出ローラ回転軸に挿通されて検出ローラ相互間の間隔を規定する円筒状のスペーサの外周に、円板面を検出ローラ回転軸に直交させて固定された円板状部材で構成してもよい。
前記外輪の回転軸方向の端部から軸方向に、内径が前記側板の外径よりも大きい段差を形成し、前記側板を、その外周面が、前記外輪の内径を大きくした部分の内周面に対向する位置に配置するようにしてもよい。この場合、前記側板の検出ローラに対して軸方向反対側の面は、検出ローラの外輪の軸方向端面と軸方向に同じ面内かもしくは検出ローラの外輪の軸方向端面よりも検出ローラ側にあることが望ましい。
上記目的を達成する本発明の第2の構成は、回転する基準ローラと、外周に外輪を備え、前記外輪と回転軸との間に弾性部材を設けた検出ローラと、前記検出ローラの外輪の回転軸方向両端部の半径方向の変位を検出する変位検出センサと、を有してなり、前記基準ローラと前記検出ローラの接触位置で両ローラの間を通過する紙葉類の厚みにより前記外輪を検出ローラ回転軸に対して偏心させ、前記変位検出センサの出力に基づいて前記通過する紙葉類の厚みを検出する厚さ検出装置であって、前記検出ローラ外輪の2箇所の変位量から該2箇所の変位量の平均値と前記検出ローラの回転軸中心に対する前記検出ローラ外輪の傾斜角度を算出し、前記平均値に、前記傾斜角度から求めた前記検出ローラ外輪の回転軸方向中央部の変位補正量を加算して、前記紙葉類の厚みを求めるものである。
本発明の紙幣取扱装置は、外部からの紙幣の供給及び外部への紙幣の払い出しを行う紙幣供給受取機構と、紙幣の厚みを検出する厚さ検出装置を備えてなる紙幣判定装置と、紙幣の収納時と払い出し時に一時的に紙幣を蓄積しておく一時スタッカと、機械処理ができない紙幣を収納するための紙幣回収箱と、機械処理ができない紙幣を収納するための紙幣回収箱と、金種別に紙幣を収納し払い出すための金種収納箱と、これらの構成要素を接続して紙幣を搬送する紙幣搬送路と、を含んで構成され、前記厚さ検出装置を、前記第1又は第2の構成のいずれかに記載された紙葉類の厚さ検出装置としたものである。
本発明によれば、検出ローラに紙葉類やテープ等の端部が片乗りして通過した場合でも、紙葉類やテープ等の厚さを精度よく検出することが可能になる。
本発明の紙葉類の厚さ検出装置の第1の実施の形態を図1乃至図6を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類の厚さ検出装置の全体の構成を示す。図示の厚さ検出装置は、回転駆動機構(図示せず)によって回転される基準ローラ回転軸1と、基準ローラ回転軸1に所定の間隔で固定された基準ローラ12a乃至12fと、基準ローラ回転軸1に軸線を平行させて設けられた検出ローラ回転軸2と、検出ローラ回転軸2の前記基準ローラ12a乃至12fに対向する位置に設けられ、外周面を前記基準ローラ12a乃至12fの外周面にそれぞれ押し付けられて従動回転する検出ローラ4a乃至4fと、基準ローラ12a乃至12fと検出ローラ4a乃至4fがそれぞれ当接している位置と検出ローラ回転軸2を挟んで反対側にある検出ローラ4a乃至4fの外周面それぞれに対向して配置され、該検出ローラ4a乃至4f外周面それぞれの半径方向変位を検出する変位検出センサ5a乃至5fと、前記検出ローラ4a乃至4fの各軸方向両側に、外輪7及び弾性部材6との間に30μm以下の僅かな隙間を空けて検出ローラ回転軸2に固着された環状(検出ローラ回転軸2が挿通される孔を中心に備えた円板状)の側板8と、側板8相互間の検出ローラ回転軸2に嵌め込まれた円筒状のスペーサ10と、を含んで構成されている。
変位検出センサ5a乃至5fとしては、本実施の形態では、基準ローラと検出ローラに挟まれた紙葉類の厚みに応じて上方向に移動する検出ローラの動きを検出する渦電流変位センサが配置されている。渦電流式変位センサに代えて、静電容量式変位センサ、光学式変位センサ、接触式変位センサなどを用いてもよい。
図2に、図1の検出ローラ4a乃至4fの断面図を示す。検出ローラ4a乃至4fは、基準ローラ12a乃至12fに接触する円筒状部材からなる外輪7と内輪9からなり、外輪7と検出ローラ中心部をなす内輪9との間に柔らかい弾性部材6が充填されている。すなわち、外輪7は、弾性部材6を介して内輪9に支持されている。言い換えると、外輪7は、弾性部材6を介して内輪9を支持している。側板8と外輪7及び弾性部材6との間に前記僅か(30μm程度)の隙間を設けるために、外輪7と内輪9の長さを同じにして板厚30μm程度の穴の開いた円板状のスペーサ(図示せず)を側板8と内輪9との間に挿入してある。前記弾性部材6と外輪7および内輪9は、本実施の形態では互いに接着されているが、非接着としてもよい。また、本実施の形態では弾性部材6としてシリコンゴムを用いた。
なお、前記隙間を設けるために、内輪9の長さを、側板8と外輪7及び弾性部材6より片側30μmほど長く構成することもできる。
側板8の検出ローラ回転軸中心からの半径方向高さは、外輪7の外周面の検出ローラ回転軸中心からの半径方向高さよりも小さく、外輪7の内周面の検出ローラ回転軸中心からの半径方向高さよりも大きい。また、想定される最大厚みの紙葉類が基準ローラ12a乃至12f(以下、基準ローラ12という場合は、基準ローラ12a乃至12fを意味する)と検出ローラ4a乃至4f(以下、検出ローラ4という場合は、検出ローラ4a乃至4fを意味する)の間に挟まれた場合でも、検出ローラ4の外輪7のみが紙葉類に接触し、側板8の外周は紙葉類に当接しない大きさになっている。
さらに、側板8は、その円板面が、検出ローラ回転軸2の中心線に対して直交する姿勢で、検出ローラ回転軸2の外周面に固定されている。
スペーサ10は、検出ローラ4の間隔を所定の間隔に設定するためのものであるが、側板8を検出ローラ4の内輪9との間に挟みこんで固定する機能をも持っている。
本実施の形態では、検出ローラ4、側板8、円筒状のスペーサ10は、検出ローラ回転軸2に挿入した後、接着材で検出ローラ回転軸2に固定したが、他の方法で固定してもよい。
上記構成により、基準ローラ12と検出ローラ4との間に紙葉類が噛み込まれると、弾性部材6が噛み込まれた紙葉類の厚み分だけ変形して、外輪7が上方向、つまり、基準ローラ12に対向している部分の外輪7が検出ローラ回転軸2に近づく方向に移動し、偏心する。この移動量(偏心量)を変位検出センサ5a乃至5f(以下、変位検出センサ5という場合は、変位検出センサ5a乃至5fを意味する)で検出して外輪7の移動量(すなわち基準ローラ12と検出ローラ4の間を通過する紙葉類の厚み)に応じた検出信号を出力する。
図6に、テープ31が貼られた紙葉類30が検出ローラと基準ローラの間を通過したときの厚さ検出信号の例を示す。信号35は紙葉類30の厚さ検出信号で、信号36はテープ31が貼られた部分の厚さ検出信号である。信号36は、紙葉類30の厚さにテープ31の厚さが加算された厚さを示している。
本実施の形態では、検出ローラ4の両側に、前記検出ローラ4との間(細かく言うと、検出ローラ4の外輪7及び弾性部材6との間)に30μm以下の僅かな隙間を空けて穴の開いた円板状の側板8が設けられているので、検出ローラ4が軸方向に倒れた場合には、外輪7が側板8に接触する。そして側板8が外輪7を支え、検出ローラ4がそれ以上軸方向へ倒れるのを阻止する。
このように本実施の形態によれば、検出ローラ4の両側に側板8を設けることにより、検出ローラ4が紙葉類に貼られたテープの端部を噛み込んだ場合に起こる、前記図4に示すような軸方向への倒れを阻止できる。すなわち、外輪7は、図5に示すように、検出ローラ4が紙葉類30に貼られたテープ31の端部を噛み込んだ場合でも、軸方向に傾斜することなく水平を保った状態でテープ31の厚み分だけ上方向に移動することができる。したがって、変位検出センサ5は、正確にテープ31の厚みを検出でき、テープ31の存在が確認できる。
本発明の第2の実施の形態を、図3を参照して説明する。第2の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なるのは、側板8を検出ローラ回転軸2に直接嵌め込む代わりに、スペーサ10の外周面に固着し、スペーサ10を検出ローラ回転軸2に嵌め込んで固定した点である。図3に示すように、スペーサ部材15は、円筒状のスペーサ10の両端部に側板8と、側板8と外輪7及び弾性部材6との間に僅かの隙間を設けるための突起18を一体で形成した構成である。他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同じなので、図示を省略した。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果に加え、厚さ検出装置の組み立てが容易になる効果がある。
本発明の第3の実施の形態を、図7を参照して説明する。第3の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なるのは、外輪40の側面に側板8を収納する段差を設けるとともに、内輪の長さを外輪40の長さよりも短くした点である。他の構成は前記第1の実施の形態と同じなので、同一の符号を付して説明を省略する。
検出ローラ4間には、通過する紙葉類をローラが巻き込まないように、ガイドを設けるための一定の隙間を確保する必要がある。本実施の形態は、外輪40の軸方向端部に、内径を側板8の外径よりも大きくした段差を設け、側板8の検出ローラ4側、つまり弾性部材6側の面を外輪40の外側面より弾性部材6側に位置させること(言い換えると、側板8の外周面が、外輪40の前記内径を側板8の外径よりも大きくした部分の内周面に対向するように、側板8の位置を設定すること)で、ローラ間の間隔が側板により減少することを防止したものである。但し、外輪40の前記段差の内周面と側板8の外周面の間は、想定される紙葉類の最大厚みよりも大きい値としてある。また、この場合、側板8が外輪40の外側面より外側にはみ出さないようにすることが望ましい。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果に加え、ローラ間の間隔が側板により減少することを防止できる効果がある。
本発明の第4の実施の形態を、図8を参照して説明する。第4の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なるのは、側板8が設けられていない点と、外輪7の半径方向変位を1個の変位検出センサで検出するのではなく、外輪7の軸方向両端部の変位をそれぞれ検出する複数の変位検出センサ5a、5bを設けた点である。
本実施の形態においては、外輪7の両端部の変位を変位検出センサ5a、5bにより各々計測し、演算により外輪7の変位量の平均値と傾斜角度を算出し、あらかじめ求めておいた外輪7の傾斜角度とテープ厚さの関係からテープの厚みの補正量を求め、変位量の平均値に傾斜角度によるテープの厚みの補正量を加算してテープの厚みを求める。また、外輪7の両端部の変位を各々計測し、大きい方の変位量を紙葉類の厚みとしてもよい。
また、図8の検出ローラ4は、検出ローラ4の両端部に弾性部材6を設け、中央部の弾性部材6を省略して空所としたものであって、弾性部材6の軸方向の厚みを薄くしている。すなわち、外輪7は、軸方向両端部で弾性部材6を介して検出ローラ4の中心部、つまり図示されていない内輪9に支持されている。この構成により、弾性部材6の材料の硬度を柔らかくすることなくばね定数を低減できる。さらに、弾性部材6を基準ローラ1に接触させるための基準ローラ1の方向に押し潰すための押付力を低減できる。
本実施の形態によれば、検出ローラ4が軸方向に倒れた場合でも、外輪7の軸方向両方の端部の半径方向変位を検出することにより正確にテープ厚みを検出できる効果がある。また、検出ローラ4が柔らかくなったのにもかかわらず、軸方向両端部に、外輪7と内輪9の間に充填されて外輪7を内輪9で支持するシリコンゴムからなる弾性部材6を設けたことで検出ローラの軸方向への倒れを防止でき、かつ、ローラ間に紙葉類を噛み込むための回転トルクを低減できる効果がある。
本発明の第5の実施の形態を、図9、図10を参照して説明する。第5の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なるのは、側板8が設けられていない点と、基準ローラ12と検出ローラ4が当接している位置と検出ローラ回転軸2を挟んで反対側にある検出ローラ4の外輪7外周面に水平に接触するばね材などの柔軟部材45及びこの柔軟部材45を支持する部材46が設けられ、変位検出センサ5は、外輪7に接触している位置における柔軟部材45の外輪半径方向の動きを検出するように構成されている点である。他の構成は前記図1に示すものと同じであるので図示と説明を省略する。
部材46は図示されていないベースに固定され、柔軟部材45を、外輪7の基準ローラ12に当接する位置に対して検出ローラ回転軸2を挟んで反対側位置の外周面に水平に押し付けるための押圧力を与えるとともに、外輪7の半径方向変位に対して追従して変位するように支持する。ここでいう水平は、検出ローラ回転軸2と基準ローラ回転軸1を含む平面に直交するとともに検出ローラ回転軸2に平行な面内にあることをいう。
図10は、図9の紙葉類の厚さ検出装置の検出ローラ4がテープ31の端部を噛み込んだ場合の検出ローラ4の軸方向への倒れの例を示す。このように、検出ローラ4、つまり外輪7が傾いた場合でも、柔軟部材45は水平を保ったまま上方向に移動する。変位検出センサ5は、この柔軟部材45の変位を検出し、基準ローラ12と検出ローラ4に噛みこまれた紙葉類の厚さ検出信号として出力する。
本実施の形態によれば、変位検出センサ5で精度よくテープ31の厚みを検出できる。また、柔軟部材45は、検出ローラ4に付着する紙粉などを掻き落す効果もある。
次に本発明の第6の実施の形態について説明する。本発明の第6の実施の形態は、上記第1乃至第3の実施の形態のいずれかに記載された構成の側板を、上記第4、第5の実施の形態に示された厚さ検出装置に付加したものである。こうすれば、検出ローラ4の軸方向倒れが抑制されるとともに、微小な倒れに対してもその倒れを補正した検出値が得られ、厚さ検出の精度が更に向上できる。
本発明の第7の実施の形態に係る現金自動取扱装置を、図11を参照して説明する。本実施の形態は、図11の紙幣取扱装置90を搭載した現金自動取扱装置である。図11に示す紙幣取扱装置90は、紙幣供給受取機構91と、紙幣判定装置97と、紙幣の収納時と払い出し時に一時的に紙幣を蓄積しておく一時スタッカ93と、機械処理ができない紙幣を収納するための紙幣回収箱94と、金種別に紙幣96bを収納し払い出すための金種収納箱95a、95b、95cと、これらの構成要素を接続して紙幣を搬送する紙幣搬送路92a、92bと、で構成される。
紙幣供給受取機構91は、現金預け入れ時に供給された紙幣96aを収納するための紙幣の分離・放出と現金払い出し時に利用者が指定した金額の払い出しを行う装置である。
紙幣判定装置97は、紙幣の絵柄を検出する画像センサと、紙幣の磁気パターンを検出する磁気センサと、紙幣の蛍光画像を検出する蛍光センサからなる紙幣の金種又は真偽を判定する真偽判定装置と、紙幣が二枚以上重なっている重送およびテープ、紙等で変造された紙幣を検出する紙葉類の厚さ検出装置と、を含んで構成され、紙幣の真偽、金種、変造の有無、重送の有無を判定するとともに、受け入れ可能かどうかを判定する。紙葉類の厚さ検出装置は、上記第1の実施の形態に示す厚さ検出装置を用いたが、第2〜第6の実施の形態のどれかを用いてもよい。
次に、図11に示す紙幣取扱装置90の動作について説明する。現金預け入れ時は、紙幣供給受取機構91に供給された紙幣96aは一枚づつ分離され搬送路92aに送り出される。搬送路92aに送り出された紙幣96aは、紙幣判定装置97において紙幣が真券であるか偽券であるか、金種は何かが鑑別され、また、紙幣が一枚か二枚以上か(重送の有無、折れ券かどうか)が判別される。紙幣が受け入れ可能な真券でありかつ一枚及び折れ券の場合は、一時スタッカ93に蓄積され、取引金額が表示される。一方、供給した紙幣に問題がある場合は、供給された全ての紙幣は紙幣供給受取機構91に戻される。取引が成立した場合は、一時スタッカ93に蓄積された紙幣96aは再び紙幣判定装置97を通り、紙幣が一枚か二枚以上か金種は何かがチェックされてそれぞれの金種収納箱95に収納される。
現金払い出し時には、金種収納箱95の紙幣96bが一枚づつ分離され搬送路92bに送り出される。搬送路92bに送り出された紙幣は、紙幣判定装置97において紙幣が一枚か二枚以上かが判別される。紙幣が一枚の場合は紙幣供給受取機構91に払い出される。二枚以上及び折れ券の場合は一時スタッカに蓄積され、その後、紙幣回収箱94に収納される。なお、紙幣判定装置97は往復どちらの方向から紙幣が搬送されても判定可能なように構成されている。
本実施の形態に係る現金自動取扱装置によれば、本発明の実施の形態に係る紙葉類の厚さ検出装置を用いた紙幣判定装置を備えることにより、紙幣が二枚以上重なっている重送およびテープ、紙等で変造された紙幣を高精度に検出できる効果がある。
上記実施の形態では、現金自動取扱装置に使用する紙葉類の厚さ検出装置について述べたが、本発明は自動販売機の紙葉類の厚さ検出装置にも適用できる。
本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類の厚さ検出装置の要部構成を示す斜視図である。 図1に示す実施の形態の検出ローラの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る側板とスペーサの断面図である。 従来技術の例を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類の厚さ検出装置を示す正面図である。 紙葉類の厚さ検出装置の厚さ検出信号の例を示す概念図である。 本発明の第3の実施の形態に係る紙葉類の厚さ検出装置を示す正面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る紙葉類の厚さ検出装置を示す正面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る紙葉類の厚さ検出装置を示す側面図である。 図9に示す実施の形態において、検出ローラが軸方向へ傾いた状態を示す側面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る紙幣取扱装置を示す側面図である。
符号の説明
1 基準ローラ回転軸
2 検出ローラ回転軸
4a〜4f 検出ローラ
5a〜5f 変位検出センサ
6 弾性部材
7 外輪
8 側板
9 内輪
10 スペーサ
12a〜12f 基準ローラ
15 スペーサ部材
18 突起
30 紙葉類
31 テープ
40 外輪

Claims (4)

  1. 回転する基準ローラと、外周に外輪を備え、前記外輪と回転軸との間に弾性部材を設けた検出ローラと、前記検出ローラの回転軸方向中央部の半径方向の変位を検出する変位検出センサとを有し、前記基準ローラと前記検出ローラの接触位置で両ローラの間を通過する紙葉類の厚みにより前記検出ローラの回転軸に対して前記外輪を偏心させ、前記変位検出センサの出力に基づいて前記通過する紙葉類の厚みを検出する厚さ検出装置において、
    前記検出ローラの回転軸方向両側に、前記検出ローラ側面との間に隙間を空けて、前記検出ローラ側面と対向する円板状の側板を前記検出ローラの回転軸に設け、前記円板状の側板の前記検出ローラの回転軸中心からの半径方向高さは、前記外輪の外周面の半径方向高さよりも小さく、前記外輪の内周面の半径方向高さよりも大きく形成されていることを特徴とする紙葉類の厚さ検出装置。
  2. 回転する基準ローラと、外周に外輪を備え、前記外輪と回転軸との間に弾性部材を設けた検出ローラと、前記検出ローラの外輪の回転軸方向両端部の半径方向の変位を検出する変位検出センサとを有し、前記基準ローラと前記検出ローラの接触位置で両ローラの間を通過する紙葉類の厚みにより前記検出ローラの回転軸に対して前記外輪を偏心させ、前記変位検出センサの出力に基づいて前記通過する紙葉類の厚みを検出する厚さ検出装置において、
    前記検出ローラ外輪の2箇所の変位量から該2箇所の変位量の平均値と前記検出ローラの回転軸中心に対する前記検出ローラ外輪の傾斜角度を算出し、前記平均値に、前記傾斜角度から求めた前記検出ローラ外輪の回転軸方向中央部の変位補正量を加算して、前記紙葉類の厚みを求めるようにしたことを特徴とする紙葉類の厚さ検出装置。
  3. 請求項1に記載の紙葉類の厚さ検出装置を備えたことを特徴とする紙幣取扱装置。
  4. 請求項2に記載の紙葉類の厚さ検出装置を備えたことを特徴とする紙幣取扱装置。
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