JP4264865B2 - 紙葉類厚さ検知装置および現金自動取扱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は紙葉類厚さ検知装置に係り、特に、現金自動取扱装置の紙幣の搬送中に紙幣の厚さを検出し、紙幣が1枚か2枚以上であるかを判定するのに好適な紙葉類厚さ検出装置および現金自動取扱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような紙葉類厚さ検出装置として、特許2651468号公報、特開平5−246576号公報、特開2000−88532号公報等が開示されている。
【0003】
その機構は、基準ローラと検知レバーの一端との間に紙幣を挿入して、検知レバーの他端に設けた変位検出手段でレバーの変位を検出し、その変位信号と厚さ基準値を比較して、紙幣が1枚か2枚以上かを判定するものである。
【0004】
また、変位検出手段には、磁気、光、電界、電気抵抗等の変化を用い、差動信号で検知するものも開示されている。また、紙葉類厚さ検出装置の応用装置としては、現金自動取扱装置、自動販売機等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来例では、基準ローラ、検知レバーの回転面方向、および回転方向と直角な方向への変動防止や、基準ローラに偏心があるため紙幣長さが変化する場合の厚さ検出方法、あるいは、一枚の紙幣の特定部位に厚さの変動がある場合に、2枚以上の重送と判定される誤判定などに対する配慮がなく、信頼性に欠けていた。
【0006】
本発明の目的は、搬送される紙葉類が1枚か2枚以上かを高精度に検出し、しかも小型化を確保した紙葉類厚さ検出装置と、これを用いた小型で高速および高信頼な現金自動取扱装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、基準とするローラの回転部や、検知レバー端部のローラの回転部に転がり軸受を用い、転がり軸受けの回転面と直角方向に、転がり軸受けが挿入された軸から予圧を加える定圧予圧機構または定置予圧機構を設け、各ローラが移動しないようにした。これにより、基準部材と検知レバーとは常に同一面で紙葉類の厚さを計測するので、測定誤差をなくすことができる。
【0008】
特に、基準部材と、軸周りに回動自在に嵌め合わされた検知レバーの一端部との間に紙葉類を通過させ、端部が紙葉面に垂直な方向に移動することによる検知レバーの変位を検出して、紙葉類の厚さを検知する紙葉類厚さ検知装置において、検知レバーは、下方に延在する他端部に変位検出手段を備え、変位検出手段の上方に埃よけの鍔を設け、変位検出手段の開口部へ紙粉等の埃が進入するのを防止する。これにより、誤作動が防止され、装置の信頼性が向上する。
【0009】
また、基準部材はローラからなる基準ローラであり、基準ローラの回転軸に転がり軸受けを装着した押圧ローラを設け、押圧ローラの外周部に接触させ基準ローラを検知レバーの一端部方向に押圧する伸縮性の押圧手段を設ける。これにより、基準ローラが変動しないので、厚さ検出のバラツキ、および搬送方向を変えた場合の厚さ検出のバラツキが、生じない。
【0012】
また、検知レバーの変位に対して出力aと出力bの差動信号を出力し、(a−b)/(a+b)、の値cを求め、紙葉類が基準ローラを通過したときを含む基準ローラの2回転の値cの積算値mと、紙葉類が基準ローラを通過していないときの基準ローラの1回転の値cの積算値zと、紙葉類が基準ローラを通過した長さnとから、紙葉類の平均厚さを(m−2z)/nで求める。これにより、基準ローラの偏心誤差と紙葉類の長さが変化した場合でも高精度に厚さを検出できる。
【0013】
また、判定処理部を設け、第1の厚さ基準値と第2の厚さ基準値を記憶し、紙葉類が基準部材を通過したときの位置と傾きから紙葉類の特定部位が基準部材を通過したかどうかを検出し、通過しない場合は第1の厚さ基準値と比較し、第1の厚さ基準値未満ならば1枚、第1の厚さ基準値以上ならば2枚以上の判定信号を出力し、紙葉類の特定部位が基準部材を通過した場合は第2の厚さ基準値と比較し、第2の厚さ基準値未満ならば1枚、第2の厚さ基準値以上ならば2枚以上の判定信号を出力する。これにより、一枚の紙葉類の中で極端な厚さ変動がある場合でも正確に2枚以上の重送検知ができる。
【0014】
また、検知レバーや変位検出手段を、少なくとも2個所に配置し、判定処理部は複数個所を通過した紙葉類のそれぞれの平均厚さを検出し、複数箇所の平均厚さ値の平均値と厚さ基準値とを比較し、厚さ基準値未満ならば1枚、厚さ基準値以上ならば2枚以上の判定信号を出力する。これにより、一枚の紙葉類の中で極端な厚さ変動がある場合でも正確に2枚以上の重送検知ができる。
【0015】
また、本発明の紙葉類厚さ検知装置を適用して、例えば以下のような現金自動取扱装置を構成できる。すなわち、現金預け入れ時に供給された紙幣を収納するための紙幣の分離と現金払い出し時に利用者が指定した金額を払い出すための紙幣供給受取機構と、紙幣搬送路と、紙幣が真券であるか偽券であるかの鑑別手段、および紙幣が1枚か2枚以上かを判別する紙幣厚さ検知装置を設けた紙幣鑑別部と、紙幣の収納時と払い出し時に一時的に紙幣を蓄積しておく一時スタッカと、機械処理ができない紙幣を収納するための紙幣回収箱と、金種別に紙幣を収納し払い出すための金種収納箱とからなり、前記紙幣厚さ検知装置は紙幣の搬送方向によって回転方向を変える基準ローラと前記基準ローラに検知レバーの一端が接し他端は検知レバーの変位検出手段からなる厚さ検出センサと、前記基準ローラと前記検知レバーの間に紙幣を通過させて前記検知レバーの変位から紙幣が1枚か2枚以上を判別し、前記検知レバーは回動部から両端部方向に略直角に曲がった形状であって、前記回動部の転がり軸受には予圧機構を設け、前記基準ローラの回転軸の両端は上フレームに転がり軸受を介して取付け、前記転がり軸受には予圧機構を設け、前記基準ローラの回転軸を前記検知レバー方向に押圧力を加える押圧機構を設け、前記基準ローラのある上フレームと前記厚さセンサのある下フレームの一端は回転可能に前記下フレームと結合し、他端は下フレームと契合手段により結合し、前記上フレームと前記下フレーム間に予圧を与える予圧機構を設け、現金の預け入れ時は紙幣を前記紙幣供給受取機構、前記紙幣鑑別部、前記一時スタッカのルートで搬送するが、前記紙幣鑑別部で真券以外と2枚以上の重送を検知した場合は、紙幣を前記紙幣供給受取機構へ搬送し、取引成立後、前記一時スタッカ、前記紙幣鑑別部および前記金種収納箱のルートで収納するが、機械処理に不適な紙幣は前記紙幣収納箱へ収納し、現金払い出し時には前記金種収納箱、前記紙幣鑑別部および前記紙幣鑑別部のルートで払い出しするが、前記紙幣鑑別部で2枚以上の重送を検知した場合は紙幣を前記一時スタッカへ搬送したのち、前記一時スタッカの紙幣は前記紙幣収納箱へ収納して、一つの搬送路を往復させて紙幣を搬送するようにした現金自動取扱装置により、往復搬送路で小型化と高速化および高信頼性を可能にした現金自動取扱装置が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に、紙葉類の代表的な例として、紙幣を取り扱う現金自動取扱装置に使用される紙幣厚さ検知装置の一実施形態を示す。
【0017】
まず、本発明の紙幣厚さ検知装置1の概略構成を説明する。図1は紙幣の進行方向を視た正面の構成図で、紙幣14は図の手前側から向こう側へ搬送される。基準ローラ5と検知ローラ21とに挟まれて搬送される紙幣の厚みを検知して、1枚か2枚以上かを判定するものである。
【0018】
紙幣の厚みが厚くなると、増えた厚み分だけ、検知ローラ21が、図では下方へ下がる。この動作で、図4に示すように、検知レバー22が軸33を中心に回動し、検知レバー22の一端の腕22cが、矢印47に示すように図中左方向へ移動し、腕22cに設けたスリット43も左方向へ移動する。
【0019】
スリット43の両側には、図5に示すように、発光素子40と受光素子41a、41bが配置され、スリット43の移動により、一方の受光素子41aの受光量が増加し、他方の受光素子41bの受光量が減少する。この受光量の増減を電気信号に変換して紙幣の厚みの変化を検知する。
【0020】
このような検知部の微妙な動作において、装置各部の組立公差(いわゆるガタ)が多大の影響を与え、微妙な検知誤差が生じることになる。本発明では、特に、軸33と検知レバー22との嵌め合い公差の影響をなくすようにした。
【0021】
そのために、例えばばね45を用いて、検知レバー22を一定方向(図では下方)に、軸33に押し付けることにより、検知レバー22の回動中心を安定させるようにした。また、軸33の方向の移動も規制した。
【0022】
そのほか、加工誤差や組立誤差などに起因する、基準ローラ5の回転面の上下方向や回転軸方向のガタつき、あるいは、装置本体を収めた上下フレーム2、19の閉まり具合などについても、予圧を与えたり、弾性体を配置するなどして工夫を重ね、さらに、上記検知部を埃などから保護する配慮を行なうなどして、検知精度の向上を図った。
【0023】
以下、本実施形態についてさらに詳細に説明する。この紙幣厚さ検知装置は、100マイクロメートルの紙幣厚さに対して、10マイクロメートル以下のバラツキ精度で厚さを検出できる。
【0024】
図1に示すように、紙幣厚さ検知装置1は、上方向に開閉可能な上フレーム2に、転がり軸受6a、6bにより駆動ローラ軸3が回転自由に取り付けられている。駆動ローラ軸3には、上搬送ローラ4a、4b、4c、4d、4e、4f、基準ローラ5a、5b、押圧ローラ9、歯車7などが設けられている。
【0025】
さらに、駆動ローラ軸3が軸方向に移動しないように、止めリング8a、8bにより駆動ローラ軸3と転がり軸受内輪間に予圧を与えて固定する。また、上フレーム2に設けたばね10で押圧ローラ9に下方向に押圧力を与え、上フレーム2と下フレーム19との間に予圧が働くように、弾性体12a、12bを配置した。
【0026】
下フレーム19に取り付けた下搬送ガイド13には下搬送ローラ部15a、15b、15cが取り付けられ、下搬送ローラ部15を構成する軸16には転がり軸受17a、17bが下搬送ローラとして設けられている。また、軸16を上方向に押圧するためのばね18が設置されている。
【0027】
紙幣14は、上搬送ローラ4と下搬送ローラ17とで挟持され、上フレーム2に取り付けた上搬送ガイド11と、下フレーム19に取り付けた下搬送ガイド13とに案内されて搬送される。
【0028】
紙幣厚さセンサ20a、20bは下フレーム19に取り付けられ、検知ローラ21、検知レバー22、変位検知部23などから構成される。検知レバー22は、光を通過遮蔽するためのスリットを両端部に設け、中央部で回動自由になっている。また、変位検知部23には発光素子と二つの受光素子が設けられている。検知レバー22および変位検知部23はベース24に取り付けられている。
【0029】
変位増幅部25a、25bは、変位検知部23の発光素子の発光量制御と、二つの受光素子の受光量の変化を電圧信号に変換する回路から構成される。これら変位増幅部25の変位信号は判別処理部29へ入力される。
【0030】
判別処理部29は、変位信号のほかに、紙幣厚さセンサ20の上流側と下流側に設けた紙幣通過検知センサ26a、26bの紙幣通過信号と、紙幣の搬送路における位置(シフト)と傾き(スキュー)を検知するラインセンサ信号27と、紙幣の厚さ基準値28とを取り込み、紙幣が1枚であるか2枚以上であるかを判別する。
【0031】
判別処理部29は、判別の結果を上位の制御部に伝達するための判定信号88と、紙幣厚さセンサ20が正常であるか異常であるかを伝達するための異常信号89とを出力する。
【0032】
なお、駆動ローラ軸3の上搬送ローラ4は、金属のローラにゴム等の弾性体を設けたものである。また、基準ローラ5は金属のローラである。押圧ローラ9は転がり軸受を使用して内輪を接着材等で駆動ローラ軸3に固定する。また、駆動ローラ軸3が軸方向に移動しないように、転がり軸受6の外輪はフレーム2に接着材等で固定する。
【0033】
止めリング8と転がり軸受6の内輪との間に、ばね材、樹脂、ゴム等の弾性体を挿入する定圧予圧か、また、転がり軸受6の内輪に押圧力を与えた状態で接着材等で駆動ローラ軸3に固定する定置予圧により、駆動ローラ軸3の軸方向の動きがないようにすることもできる。
【0034】
また、上フレーム2と下フレーム19との間に予圧を与えるための弾性体12には、ゴム、樹脂、ばね等を使用し、上フレーム2、上搬送ガイド11、下フレーム19および下搬送ガイド13に設けることができる。
【0035】
また、検知ローラ21は省いてもよいし、転がり軸受を使用してもよい。また、紙幣厚さセンサ20の検知レバー22には、図4に示すように、ばね45により検知ローラ21を基準ローラ5の方向に押付ける押付力が与えられる。
【0036】
次に、図1の動作について説明する。駆動ローラ軸3は、図示しないモータから歯車7を介して回転力が与えられる。紙幣14は上搬送ローラ4と下搬送ローラ17とで狭持され、上搬送ローラ4が回転することにより搬送力が与えられ搬送される。
【0037】
なお、紙幣14は図1の紙面手前側から搬送する場合と、紙面の後ろ側から手前へ搬送する場合の、どちらにおいても紙幣の厚さを検知できる。搬送方向の切換えは上搬送ローラ4の回転方向を切換えて行なわれる。
【0038】
紙幣14が基準ローラ5と検知ローラ21との間を通過したとき、検知レバー22が回動し、検知ローラ21が紙幣の厚さ分だけ下方向に移動する。図5に示すように、検知レバー22の一方の端部に設けたスリット43は、矢印47のように、紙幣の厚さ分だけ移動し、発光素子40の光の通過を変化させる。
【0039】
スリット43を通過した光の変化により、二つの受光素子41a、41bの一方の受光量は増加し他方は減少する。受光素子の電気信号は変位増幅部25で電圧信号に変換され判別処理部29に取り込まれる。判別処理部29は一定時間sごとに、変位増幅部25の二つの受光素子の変位信号a、bをデジタル信号に変換してサンプリングする。
【0040】
サンプリングごとの紙幣厚さは、(a−b)/(a+b)、で算出する。紙幣の平均厚さtは、t=(m−2z)/n、で求める。ここで、mは、紙幣が基準ローラ5を通過したときを含む2回転の積算値、zは、紙幣が基準ローラ5を通過していないときの1回転の積算値(偏心量)、nは、紙幣が基準ローラ5を通過時の紙幣長さである。
【0041】
なお、紙幣が基準ローラ5を通過したときを含む2回転の積算値mの区間の割り出しは、搬送方向によって、紙幣厚さセンサ20の上流側および下流側に設けた紙幣通過検知センサ26a、26bの紙幣通過信号から求める。
【0042】
また、判別処理部29は、紙幣が1枚であるか2枚以上であるかを判別するためのに厚さ基準値28を取り込み、検出した紙幣の平均厚さtと比較し、第1の厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、第1の厚さ基準値以上ならば2枚以上であると判定する。
【0043】
また、判別処理部29は、紙幣の搬送路における位置(シフト)と傾き(スキュー)を検知するラインセンサ信号から、紙幣の厚さが極端に厚い部分(例えば、偽造防止のために紙幣に漉き込まれた帯状金属部)が、基準ローラ5を通過したかを算出し、通過した場合は、厚さ判定のための厚さ基準信号に厚さ増加分を加算した第2の厚さ基準値を使用する。そして、判定の結果を判定信号88で上位の制御部に伝達する。
【0044】
なお、厚さ基準値28は金種ごとに設定値が異なる。また、紙幣が基準ローラ5を通過していないときのサンプリング値が基準値以下の場合、および、紙幣が基準ローラ5を通過していないときの1回転の積算値zが、前回の判定のときのzより一定値以上変化した場合は、紙幣厚さセンサ20が異常であると判断し、異常信号89を上位の制御部に伝達する。
【0045】
そして、上位制御部は、判定信号88により預け入れ時および払い出し時であれば、図11に示した一時スタッカ93および紙幣供給受取機構91への紙幣の流れを制御する。また、一時スタッカ93からの収納時に問題があれば装置の運転を停止する。また、異常信号89が発生した場合は装置の運転を停止する。
【0046】
なお、基準ローラ5の加工誤差、基準ローラ5の駆動ローラ軸3への取付け誤差、および駆動ローラ軸3の上フレーム2への取付け誤差などにより、基準ローラ5の検知ローラ21と対向する面が、検知ローラ21に対して平行でない場合、基準ローラ5が軸方向へ変動すると厚さ検出のバラッキが生じる。
【0047】
また、上搬送ローラ4が紙幣通過時に反力を受け、軸受部の嵌め合い公差および上フレーム2の移動等で、基準ローラ5が上下方向に変動した場合、厚さ検出のバラッキが生じる。
【0048】
また、駆動ローラ軸3は、回転方向によって駆動ローラ軸3に作用する力の方向が変化し、軸受部の嵌め合い公差および上フレーム2の移動等で、基準ローラ5の上下方向への変動のため厚さ検出にバラッキが生じる。
【0049】
本発明によれば、基準ローラ5の軸方向への変動がない構成であり、基準ローラ5の上下方向の変動および上下フレーム2と19との間の変動がない構成にしたことで、一方向搬送時における厚さ検出のバラツキおよび搬送方向を変えた場合の厚さ検出のバラツキが生じない効果がある。さらに、紙幣厚さセンサ20の異常状態を検知できるので信頼性の向上に効果がある。
【0050】
次に、本発明の紙幣厚さセンサ20の一例を、図2、図4、図5を用いて説明する。図2は紙幣厚さセンサ20の検知レバー22の構成を示す。図4は紙幣厚さセンサ20の検知レバー22の側面図を示す。図5は紙幣厚さセンサ20の変位検出部23の構成を示す。
【0051】
図2に示すように、厚さ検知センサ20は、検知レバー22と変位検出部23およびこれらを取り付けるベース24よりなる。変位変換部23には、発光素子40と2つの受光素子41が配置されている。
【0052】
検知レバー22は略直角に曲げた形状をしており、紙幣に接触する方の一端に軸31を設け、転がり軸受21を止めリング32で軸方向に移動しないように固定する。また、他方の腕22cの端部には、光が通過するスリット43を設けている。
【0053】
また、検知レバー22には、鍔状の埃避け部材48を設け、変位検知部23に上方から埃が落下しないようにする。また、検知レバー22中央部の回動部30に転がり軸受34a、34bを設ける。転がり軸受34の外輪36は回動部30に接着材等で固定する。
【0054】
転がり軸受部30はベース24に設けた軸33に挿入される。リング37とばね部材38は、二つの転がり軸受の内輪のみにそれぞれ接触するように取り付けられる。止めリング39は、ばね部材38に押圧力を加えた状態で軸33に固定する定圧予圧を与える。
【0055】
この押圧力により検知レバー22は軸方向に移動するが、転がり軸受34aの内輪35はリング37で軸方向の移動が停止する。そして、押圧力は転がり軸受34bの内輪35から、転がり軸受のボールを介して外輪36に伝達し、軸方向に予圧が与えられる。これにより、検知レバー22は外力が作用しても、ラジアルおよびスラスト方向に変動しないようにできる。
【0056】
また、図3に、紙幣厚さセンサ20の検知レバー22の他の実施形態を示す。図3の構成の中で、転がり軸受34bの予圧機構を除いては、図2と同じ構成である。
【0057】
本例は、図3に示すように、軸33にねじ穴を設け、ねじ44を軸33のねじ穴にねじ込んで、転がり軸受34bの内輪35に接触するリング98とばね部材99を介して予圧を与えるように構成する。これにより、検知レバー22は外力が作用してもラジアルおよびスラスト方向に変動しないようにできる。
【0058】
また、他の実施形態として、軸33に検知レバー22を挿入したのち、転がり軸受34bの内輪35に押圧力を与えた状態で、内輪を軸33に接着材で固定する定置予圧もできる。
【0059】
また、他の実施形態として、軸33に検知レバー22を挿入した後、転がり軸受34bの外輪36に押圧力を与えるために、外輪36にばね部材38を押付け、止めリング39でばね部材38に押圧力を加えた状態で、軸33に固定することもできる。
【0060】
この場合、2個の転がり軸受34の外輪36は、検知レバー22に固定し、内輪35は軸33に固定してもしなくてもよい。ばね部材38は、板ばね、樹脂、ゴム等の弾性体が使用できる。これにより、検知レバー22は外力が作用してもラジアルおよびスラスト方向に変動しないようにできる。
【0061】
このように本発明によれば、検知レバー22の軸方向への変動がないため、基準ローラ5と検知ローラ21は、常に同じ回転軌道面で対向しているので厚さ検出のバラツキが生じない効果がある。
【0062】
図4は、紙幣厚さセンサ20の検知レバー22の側面図である。検知レバー22は回動部30から両端部方向に略直角に曲がった形状をしている。ばね45は検知ローラ21を基準ローラ5に押付ける押圧力を与えるために設ける。
【0063】
ばね45の一端は、検知レバー22が基準ローラ5と対向する一端と検知レバー22の回動部30とを結ぶ延在部に取り付けられる。また、ばね45の他端はベース24に取り付けられる。
【0064】
紙幣14が基準ローラ5と検知ローラ21に噛み込まれると、検知ローラ21は下方向46に移動する。スリット43は左方向47に移動する。スリット43の移動で発光素子40からの光は、受光素子41aの受光量が増加し、受光素子41bの受光量が減少する。この場合の検知レバー22のレバー比は1対1である。
【0065】
また、検知レバー22に鍔状の埃避け部材48を設け、変位検知部23に上方の開口部から紙粉等の埃が落下しないようにする。また、変位検知部23の側面から埃が入らないように、側面にカバーを設けることもできる。
【0066】
このように本発明によれば、二つの受光素子の変位信号a、bが、変位に対して差動で変化するため、(a−b)/(a+b)、の算出方法と組み合わせることにより、外部ノイズ、発光素子特性、受光素子特性、加工誤差等の影響をキャンセルでき、数マイクロメートル程度の高精度な検出が可能となる。
【0067】
特に、検知レバー22の一端を基準ローラ5の方向に押付けるばね45を設けたので、回動部30の転がり軸受け34に作用する押付力は、検知レバー22の一端を基準ローラ5の方向に押付る方向と一致するため、転がり軸受け34の嵌め合い公差の変動を防止でき、測定誤差をなくすことができる。
【0068】
また、温度変化、経年変化などによる発光素子、受光素子の劣化、埃による光量減少による変位信号の出力低下等の影響をキャンセルできるので、信頼性が向上する効果がある。
【0069】
また、検知レバー22を略直角に曲げた構造にしたことにより、紙幣厚さセンサ20の小型化が図れる効果がある。また、検知レバー22に鍔状の埃避け部材48および変位検知部23の側面にカバーを設けたので、埃による光量減少による変位信号の出力低下を防止できる効果がある。
【0070】
図5に、紙幣厚さセンサ20の変位検出部23の構成を示す。発光素子40と、受光素子41a、41bで構成される。検知レバー22に設けたスリット43が移動すると、受光素子41a、41bの発光素子40からの受光量が増加したり減少したりする。
【0071】
受光素子41a、41bの間隔を小さくするために、基板上に一体で形成すると受光素子の形状を小さくできる。このように本発明によれば、受光素子の形状が小さいため、変位検出部23を小さく構成できるので、紙幣厚さセンサ20の小型化に効果がある。
【0072】
次に、図6に、図1に示す押圧ローラ9と、押圧ローラ9に下方向の押圧力を与えるために、上フレーム2に設けたばね10との構成を示す。ばね10は、ねじ50a、50bによりフレーム2に固定され、転がり軸受の外輪に接触して押圧力を与える。転がり軸受の内輪は駆動ローラ軸3に固定される。
【0073】
これにより、上搬送ローラ4が紙幣通過時に反力を受け、駆動ローラ軸3が上方向に変動しないようにできる。また、駆動ローラ軸3は、回転方向によって駆動ローラ軸3に作用する力で、駆動ローラ軸3が上方向に変動しないようにできる。
【0074】
このように本発明によれば、基準ローラが上下方向に変動しないように構成できるので、厚さ検出のバラツキ、および搬送方向を変えた場合の厚さ検出のバラツキが、生じない効果がある。
【0075】
次に、図7に、図1に示す上フレーム2と下フレーム19との間に予圧を与えるために設けた弾性体12の構成を示す。上フレーム2の回転部54は、下フレーム19の軸受部55に挿入されており、上フレーム2は上方向に開閉できる。
【0076】
フレーム固定材57は上フレーム2に設けた軸56に挿入され回転する。軸58は下フレーム19に設けられ、フレーム固定材57の切り欠き部が挿入され、上下のフレームが固定される。
【0077】
上フレーム2の回転部54と下フレーム19の軸受部55とは嵌め合い公差があるため、上搬送ローラ4が紙幣通過時に反力を受け上フレーム2が上下方向に変動する。また、駆動ローラ軸3は、回転方向によって駆動ローラ軸3に作用する力が上フレームに伝達し上下方向に変動する。
【0078】
そこで、弾性体12を上下フレーム間に挿入して、上フレーム2の回転部54と下フレーム19の軸受部55との間に予圧を与える。弾性体12は下フレーム19に固定し、ゴム、樹脂、ばね等が使用できる。なお、上フレーム2は、紙幣が紙幣厚さ検知装置内に滞留している場合に、滞留紙幣を除去するために開閉する。
【0079】
このように本発明によれば、上フレームが上下方向に変動しないように構成できるので、厚さ検出のバラツキ、および搬送方向を変えた場合の厚さ検出のバラツキが生じない効果がある。
【0080】
図8に、図7の上フレーム2と下フレーム19との間に予圧を与えるための他の実施形態を示す。上フレーム2の回転部より端部側を、ばね60で下側に引張ることにより、上フレーム2の回転部54と下フレーム19の軸受部55との間に予圧を与える。ばね60の他端は下フレーム19に固定する。
【0081】
このように本発明によれば、上フレームが上下方向に変動しないように構成できるので、厚さ検出のバラツキ、および搬送方向を変えた場合の厚さ検出のバラツキが生じない効果がある。
【0082】
次に、紙幣厚さセンサ20の異常検知の一例を、図9を用いて説明する。図9は変位検知部23の二つの受光素子の変位信号a、bの電圧出力が、変位に対して差動で変化する様子を示す。通常状態での電圧出力は出力65、66の特性であり、基準ローラ4に紙幣が噛み込まない状態の基準位置72での電圧は、出力70近辺にある。
【0083】
発光素子、受光素子の異常または埃等で光量が低下すると、変位信号a、bの電圧出力は出力68、69の特性となり、基準ローラ4に紙幣が噛み込まない状態の基準位置72での電圧は、出力71と低下する。
【0084】
そこで、判別処理部29は、紙幣が噛み込まない状態の基準位置72で、変位信号a、bの通常状態の電圧70から、一定の割合以下に電圧が低下した場合は異常と判断して異常信号89を出力する。また、厚さ測定範囲73以外の電圧、すなわち、電圧出力71から72の範囲以外の電圧が発生した場合は、異常と判断して異常信号89を出力する。
【0085】
このように本発明によれば、受光量の増減を電圧の変動によって容易に検出できるようにしたので、幣厚さセンサ20によって異常状態を高精度に検知できる。そのため、信頼性の向上に効果がある。
【0086】
次に、判定処理部29の厚さ算出の一例を、図10を用いて説明する。図10は、判別処理部29で一定時間sごとに、二つの受光素子の変位信号a、bをデジタル信号に変換し取り込んだのちの、(a−b)/(a+b)、の演算結果76を示す。
【0087】
なお、図中の符号の、75は縦軸の零レベルを示し、77は紙幣が基準ローラ5を通過していないときの波形で、波形77は基準ローラ5の偏心と紙幣厚さセンサ20の基準位置からのオフセットを含んだものである。また、78は紙幣が基準ローラ5を通過したときの波形で、波形78は波形77に紙幣の厚さ変化が加わったものである。
【0088】
符号79は、基準ローラ5の1回転分の変化を示す。符号80は基準ローラ5の2回転分の変化を示す。符号81は紙幣が基準ローラ5を通過時の紙幣長さを示す。
【0089】
比較レベル84は、紙幣の平均厚さに一定値を加算した第1の厚さ基準値28を示す。比較レベル83は、紙幣の中で極端に厚い部分(例えば、偽造防止のために紙幣に漉き込まれた帯状部)が、基準ローラ5を通過した場合の前記比較レベル84に一定値を加算した第2の厚さ基準値28を示す。符号82は、偽造防止のために紙幣の厚さ方向に一定周期のうねりを持って漉き込まれた帯状部が、基準ローラ5を通過した波形の1周期を示す。
【0090】
紙幣の平均厚さtは、t=(m−2z)/n 、で求める。ここで、mは紙幣が基準ローラ5を通過したときを含む2回転の積算値、zは紙幣が基準ローラ5を通過していないときの1回転の積算値、nは紙幣が基準ローラ5を通過時の紙幣長さである。
【0091】
また、判別処理部29は、紙幣が1枚であるか2枚以上であるかを判別するために、厚さ基準値28を取り込み、検出した紙幣の平均厚さtと比較し、第1の厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、第1の厚さ基準値以上ならば2枚以上であると判定し、判定の結果を判定信号88で上位の制御部に伝達する。なお、厚さ基準値28は金種ごとに設定値が異なる。
【0092】
また、紙幣の中で極端に厚い部分が基準ローラ5を通過した場合は、紙幣の平均厚さtと比較レベル83とを比較し、第2の厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、第2の厚さ基準値以上ならば2枚以上であると判定する。
【0093】
また、他の例として、紙幣の中で極端に厚い部分が基準ローラ5を通過した場合は、紙幣の平均厚さtと第1の厚さ基準値(比較レベル84)とを比較し、第1の厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、第1の厚さ基準値以上ならば第2の厚さ基準値(比較レベル83)と比較し、第2の厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、第2の厚さ基準値以上ならば2枚以上であると判定する。
【0094】
また、他の例として、紙幣の中で極端に厚い部分が基準ローラ5を通過した場合であって、厚さ検出波形の周期82が基準周期と略等しい場合は、紙幣の平均厚さtと比較レベル83とを比較し、第2の厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、第2の厚さ基準値以上ならば2枚以上であると判定する。
【0095】
厚さ検出波形の周期82が基準周期と等しくない場合は、紙幣の平均厚さtと比較レベル84とを比較し、第1の厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、第1の厚さ基準値以上ならば2枚以上であると判定する。
【0096】
また、他の例として、二つの紙幣厚さセンサ20a、20bの紙幣の平均厚さtの平均値と厚さ基準値とを比較し、厚さ基準値未満なら1枚であると判定し、厚さ基準値以上ならば2枚以上であると判定する。例えば、厚さ基準値としては紙幣厚さの1.375倍にすれば、紙幣の中で極端に厚い部分が紙幣平均厚さの1.5倍程度であっても1枚と判定できる。
【0097】
紙幣の端が折れて紙幣の半分以上2枚重ねになっていた場合は、2枚と検知でき排除できる効果がある。また、前回の紙幣の平均厚さtを記憶しておき、今回の紙幣の平均厚さtと比較して、一定値以上の差がある場合は異常と判断し異常信号89を出力する。
【0098】
このように本発明によれば、紙幣が基準ローラ5を通過したときを含む2回転の積算値から、紙幣の平均厚さを求めているので、金種および搬送位置と傾きの変化により、紙幣が基準ローラ5を通過したときの紙幣長さが変化した場合でも、正確に紙幣の平均厚さを求めることができるので、紙幣が1枚であるか2枚以上であるかを判定できる効果がある。
【0099】
また、紙幣の中で極端に厚い部分が基準ローラ5を通過した場合は、比較レベルの変更、または、厚さ検出波形の周期を比較して、紙幣が1枚であるか2枚以上であるかを判定できる効果がある。また、前回の紙幣の平均厚さtを記憶しておき、今回の紙幣の平均厚さtと比較することにより厚さ検知センサ20の異常を検出できる効果がある。
【0100】
これまでの説明では、現金自動取扱装置に使用する厚さ検知装置について述べたが、自動販売機の厚さ検知装置にも応用できる。また、金属板、樹脂板等、基準ローラと検知ローラとの間を通過できるものであれば厚さを検知できる。
【0101】
次に、本発明になる厚さ検知装置を適用した現金自動取扱装置の一実施形態を、図11を用いて説明する。図11の現金自動取扱装置90は、まず、現金預け入れ時に供給された紙幣96aを収納するための紙幣の分離と、現金払い出し時に利用者が指定した金額を払い出すための紙幣供給受取機構91を備えている。
【0102】
さらに、紙幣供給受取機構91に連結する紙幣搬送路92a、92bを有し、紙幣が真券であるか偽券であるかの鑑別手段や、紙幣が1枚か2枚以上かを判別する紙幣厚さ検知装置1を設けた紙幣鑑別部97と、紙幣の収納時と払い出し時に、一時的に紙幣を蓄積しておく一時スタッカ93と、機械処理ができない紙幣を収納するための紙幣回収箱94と、金種別に紙幣96bを収納し払い出すための金種収納箱95a、95b、95cなどから構成される。
【0103】
次いで、このような現金自動取扱装置の動作を説明する。現金預け入れ時は紙幣供給受取機構91に供給された紙幣96aは、1枚づつ分離されて搬送路92aに供給される。さらに、紙幣鑑別部97において紙幣が真券であるか偽券であるかを鑑別し、また、紙幣が1枚か2枚以上かを判別する。紙幣が真券であり1枚の場合は一時スタッカ93に蓄積され、取引金額を表示する。
【0104】
一方、供給した紙幣に問題がある場合は、供給した全ての紙幣は、紙幣供給受取機構91に戻される。取引が成立した場合は、再び紙幣鑑別部97を通り紙幣が1枚か2枚以上かをチェックして、それぞれの金種収納箱95に収納する。
【0105】
また、現金払い出し時には、金種収納箱95の紙幣96bを1枚づつ分離し搬送路92bに供給し、紙幣鑑別部97において紙幣が1枚か2枚以上かを判別する。紙幣が1枚の場合は紙幣供給受取機構91に払い出される。2枚以上の場合は一時スタッカに蓄積され、その後、紙幣回収箱94に収納される。なお、紙幣鑑別部97は、往復どちらの方向から紙幣が搬送されても鑑別可能なように構成されている。
【0106】
このように本発明によれば、小型で高精度の紙幣厚さ検知装置を設けることにより紙幣鑑別部を小型化でき、さらに紙幣搬送路を往復搬送路で構成したことにより、設置面積を小さくできて装置の小型化に効果がある。また、搬送路を短くできるため、預け入れおよび払い出しの時間を短縮できる効果がある。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、基準ローラと検知レバーとの間に紙葉類を通過させて厚さを検出する厚さ検知装置において、基準ローラおよび検知レバーの横方向と上下方向への変動が生じないような構造にしたので、測定バラツキがなく高精度に厚さを検知できる効果がある。
【0108】
また、紙幣が基準ローラを通過したときを含む2回転の積算値から、正確に紙幣の平均厚さを求めることができるので、容易に紙幣が1枚か2枚以上であるかを判定できる効果がある。
【0109】
また、紙幣の搬送位置と傾きとから、紙幣の中で極端に厚い部分が基準ローラ5を通過した場合は、厚さ基準レベルを変更して比較するか、または二つの厚さ検知装置の出力の平均値を用いることにより、紙幣が1枚か2枚以上であるかを判定できる効果がある。
【0110】
また、厚さ検知装置の厚さの出力値と基準値との比較から、または前回の値との比較から、厚さ検知センサが異常であるかどうかを検知できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣厚さ検知装置の一実施形態を示し、紙幣を搬送する方向から視た構成図である。
【図2】本発明における紙幣厚さセンサの一例を示す正面図である。
【図3】本発明における紙幣厚さセンサの他の例を示す正面図である。
【図4】図2の紙幣厚さセンサの側面図である。
【図5】図2の紙幣厚さセンサの変位検出部の構成を示す図である。
【図6】本発明における駆動ローラ軸の押圧機構の一例を示す図である。
【図7】本発明における上下フレーム間の予圧機構の一例を示す側面図である。
【図8】本発明における上下フレーム間の予圧機構の他の例を示す側面図である。
【図9】本発明における紙幣厚さセンサの異常検知の一例を示す図である。
【図10】本発明における紙幣厚さの算出の一例を示す図である。
【図11】本発明の紙幣厚さ検知装置を適用した現金自動取扱装置の一実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 紙幣厚さ検知装置
2 上フレーム
3 駆動ローラ軸
4 上搬送ローラ
5 基準ローラ
6 転がり軸受
7 歯車
8 止めリング
9 押圧ローラ
10 ばね
11 上ガイド
12 弾性体
13 下フレーム
14 紙幣
15 下搬送ローラ機構
16 軸
17 転がり軸受
18 ばね
19 下フレーム
20 厚さ検知センサ
21 検知ローラ
22 検知レバー
23 変位検知部
24 ベース
25 変位増幅部
26 通過検知センサ出力
27 ラインセンサ出力
28 厚さ基準値
29 判別処理部
88 判別信号
89 異常信号
Claims (7)
- 基準部材と、軸周りに回動自在に嵌め合わされた検知レバーの一端部との間に紙葉類を通過させ、前記端部が紙葉面に垂直な方向に移動することによる検知レバーの変位を検出して、前記紙葉類の厚さを検知する紙葉類厚さ検知装置において、前記検知レバーは、下方に延在する他端部に変位検出手段を備え、前記変位検出手段の上方に埃よけの鍔を設けたことを特徴とする紙葉類厚さ検知装置。
- 基準部材と、軸周りに回動自在に嵌め合わされた検知レバーの一端部との間に紙葉類を通過させ、前記端部が紙葉面に垂直な方向に移動することによる検知レバーの変位を検出して、前記紙葉類の厚さを検知する紙葉類厚さ検知装置において、前記基準部材はローラからなる基準ローラであり、前記基準ローラの回転軸に転がり軸受けを装着した押圧ローラを設け、前記押圧ローラの外周部に接触させ前記基準ローラを前記検知レバーの一端部方向に押圧する伸縮性の押圧手段を設けたことを特徴とする紙葉類厚さ検知装置。
- 基準部材と、軸周りに回動自在に嵌め合わされた検知レバーの一端部との間に紙葉類を通過させ、前記端部が紙葉面に垂直な方向に移動することによる検知レバーの変位を検出して、前記紙葉類の厚さを検知する紙葉類厚さ検知装置において、前記基準部材はローラからなり、前記検知レバーの変位を検出する変位検出手段は、前記検知レバーの変位に対して出力aと出力bの差動信号を出力し、前記出力信号に基づいて、(a−b)/(a+b)、の値cを求め、前記紙葉類が前記基準ローラを通過したときを含む前記基準ローラの2回転の値cの積算値mと、前記紙葉類が前記基準ローラを通過していないときの前記基準ローラの1回転の値cの積算値zと、前記紙葉類が前記基準ローラを通過した長さnとから、前記紙葉類の平均厚さを、(m−2z)/n、で求めることを特徴とする紙葉類厚さ検知装置。
- 前記紙葉類の平均厚さの検出値と厚さ基準値とを比較し、厚さ基準値未満ならば1枚、厚さ基準値以上ならば2枚以上の判定信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項3記載の紙葉類厚さ検知装置。
- 基準部材と、軸周りに回動自在に嵌め合わされた検知レバーの一端部との間に紙葉類を通過させ、前記端部が紙葉面に垂直な方向に移動することによる検知レバーの変位を検出して、前記紙葉類の厚さを検知する紙葉類厚さ検知装置において、前記検知レバーの変位を検出する変位検出手段は、前記紙葉類の厚さを判定する判定処理部を備え、前記判定処理部は、第1の厚さ基準値と第2の厚さ基準値を記憶し、前記紙葉類が前記基準部材を通過したときの位置と傾きから前記紙葉類の特定部位が前記基準部材を通過したかどうかを検出し、通過しない場合は前記第1の厚さ基準値と比較し、前記第1の厚さ基準値未満ならば1枚、前記第1の厚さ基準値以上ならば2枚以上の判定信号を出力し、前記紙葉類の特定部位が前記基準部材を通過した場合は前記第2の厚さ基準値と比較し、前記第2の厚さ基準値未満ならば1枚、前記第2の厚さ基準値以上ならば2枚以上の判定信号を出力するようにしたことを特徴とする紙葉類厚さ検知装置。
- 基準部材と、軸周りに回動自在に嵌め合わされた検知レバーの一端部との間に紙葉類を通過させ、前記端部が紙葉面に垂直な方向に移動することによる検知レバーの変位を検出して、前記紙葉類の厚さを検知する紙葉類厚さ検知装置において、前記検知レバーおよび前記検知レバーの変位検出手段を少なくとも2個所に配置し、これら複数個所を通過した紙葉類のそれぞれの平均厚さを検出し、前記複数箇所の平均厚さ値の平均値と厚さ基準値とを比較し、厚さ基準値未満ならば1枚、厚さ基準値以上ならば2枚以上の判定信号を出力するようにしたことを特徴とする紙葉類厚さ検知装置。
- 請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の紙葉類厚さ検知装置を備えたことを特徴とする現金自動取扱装置。
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