JP6070144B2 - 記録媒体厚さ検出装置、画像形成装置、記録媒体厚さ検出方法及びプログラム - Google Patents

記録媒体厚さ検出装置、画像形成装置、記録媒体厚さ検出方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体厚さ検出装置、画像形成装置、記録媒体厚さ検出方法及びプログラムに関する。
プリンタ、複写機等の画像形成装置では、様々な種類の用紙ごとの特性に応じて画像形成条件を適宜設定し、用紙の種類に関わらず常に一定品質以上の画像を出力する必要がある。例えば電子写真方式の画像形成装置では、用紙の厚さに応じて定着条件や転写条件等を適宜変更することが一般的に行われている。
用紙の厚さは、画像形成装置のユーザに入力設定させることもできるが、操作ミスの防止やユーザの負担軽減のために、画像形成装置が用紙厚さを検出し、検出した用紙厚さに基づいて画像形成条件を自動設定することが好ましい。
そこで、用紙の厚さを検出する方法として、回転可能に支持される搬送手段で用紙を搬送する際に、用紙の搬送時と非搬送時に検出される搬送手段の位置変動に基づいて、用紙の厚さを検出する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、搬送手段が環境又は経時で変動することによって、非搬送時における搬送手段の基準位置が変動し、用紙厚さの検出精度が低下する場合がある。そのため、用紙非搬送時の搬送手段の基準位置を、搬送される用紙と用紙との間の紙間において毎回検出し、用紙搬送時における搬送手段の位置と直前の紙間で検出された基準位置との差分に基づいて用紙の厚さを検出することが好ましい。また、搬送手段の偏芯成分やノイズを除去するために、搬送手段の基準位置は非搬送時における一定期間以上の検出結果を平均した値を用いることが好ましい。
例えば複数の用紙トレイを有し、複数の用紙トレイの下流側に設けられている搬送手段で用紙の厚さを検出する構成において、用紙トレイから用紙が給紙された後の一定の検出期間で搬送手段の基準位置を検出する場合には、搬送手段に最も近い用紙トレイから搬送手段までの用紙搬送経路の長さに基づいて基準位置の検出期間が定められることとなる。
この場合には、用紙を給紙する用紙トレイによっては基準位置の検出期間を長く取ることが可能な場合であっても、固定された短い検出期間で基準位置の検出を行うこととなり、基準位置の検出精度向上の妨げとなり、記録媒体の厚さをより高精度に求めることが出来なくなる可能性がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、記録媒体の厚さを高精度に検出することが可能な記録媒体厚さ検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の記録媒体厚さ検出装置によれば、記録媒体を供給する複数のトレイと、前記複数のトレイから搬送経路に供給される前記記録媒体を検知する複数の供給検知手段とを有する複数の供給手段と、前記搬送経路において前記複数の供給手段の下流側に設けられ、駆動ローラ及び従動ローラで前記記録媒体を搬送する搬送手段と、前記従動ローラの前記駆動ローラに対する接離方向の位置を検出する位置検出手段と、前記搬送経路において前記複数の供給手段と前記搬送手段との間に設けられ、前記記録媒体を検知する搬送検知手段と、前記供給検知手段が前記記録媒体を検知してから、前記搬送検知手段が前記記録媒体を検知するまでの間に、前記位置検出手段が検出した前記従動ローラの前記駆動ローラに対する前記接離方向の位置に基づいて、前記搬送手段による前記記録媒体の非搬送時における前記従動ローラの基準位置を算出する基準位置算出手段と、前記搬送手段による前記記録媒体の搬送時における前記従動ローラの搬送位置と、前記基準位置とに基づいて前記記録媒体の厚さを算出する厚さ算出手段と、を有する。
本発明の実施形態によれば、記録媒体の厚さを高精度に検出することが可能な記録媒体厚さ検出装置を提供できる。
実施形態に係る画像形成装置の概略構成を例示する図である。 実施形態に係る画像形成装置の機能構成を例示する図である。 実施形態に係る用紙厚さ検出部の概略構成を例示する図である。 位置検出センサの出力例を示す図である。 用紙供給部から搬送ローラまでの用紙搬送経路を説明する図である。 実施形態に係る画像形成装置における印刷処理のフローチャートの一例を示す図である。 実施形態に係る画像形成装置における基準位置算出処理のフローチャートの一例を示す図である。 実施形態に係る画像形成装置における用紙厚さ算出処理のフローチャートの一例を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<画像形成装置の構成>
まず、図1に基づいて、実施形態に係る画像形成装置100の概略構成について説明する。
画像形成装置100は、感光体10、帯電装置11、露光装置12、現像装置13、中間転写ベルト20、2次転写ローラ30、定着装置40、自動原稿送り装置(ADF)50、読取装置51等を備える。画像形成装置100は、異なる色のトナー像を形成する感光体10、帯電装置11、露光装置12、現像装置13等で構成される現像部を複数備え、用紙供給部70に収納されている記録媒体としての用紙Pにカラー画像を印刷して出力する複合機である。
画像形成装置100において、用紙Pに画像を印刷する場合には、まず帯電装置11が回転する感光体10の表面を一様に帯電させ、例えばADF50にセットされた原稿を読取装置51が読み取った画像データ等に基づいて露光装置12が感光体10の表面を露光して静電潜像を形成する。次に、内部にトナーを含む現像剤を収容する現像装置13が感光体10表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する。画像形成装置100は、複数の現像部でそれぞれ異なる色のトナー像を形成した後、回転する中間転写ベルト20にトナー像を重ねて転写する。
中間転写ベルト20に転写されたトナー像は、中間転写ベルト20と2次転写ローラ30との間の2次転写部にて、複数の用紙供給部70a〜70dの何れか一つから搬送される用紙Pに2次転写される。トナー像が転写された用紙Pは、さらに搬送されて定着装置40で加熱及び加圧されてトナー像が定着された状態で排紙トレイ90に排出される。
画像形成装置100は、収納する用紙Pを供給する供給手段として複数の用紙供給部70a〜70dを有している。各用紙供給部70(以下、符号a〜dを省略して説明する)は、用紙Pを供給する用紙トレイ71、用紙トレイ71から用紙Pを搬送経路に供給する給紙ローラ72、用紙トレイから搬送経路に供給される用紙Pを検知する供給検知手段としての給紙センサ73を有する。なお、例えば積載された用紙Pを搬送経路に供給する手差しトレイ91等を用紙供給部として設けても良い。
用紙トレイ71から給紙ローラ72により1枚ずつ給紙された用紙Pは、ローラ対75〜78により、搬送経路において複数の用紙供給部70の下流側に設けられている搬送手段としての搬送ローラ81に向けて搬送される。搬送ローラ81では、用紙Pを更に下流側に設けられているレジストローラ35に搬送すると共に、後述する方法により用紙Pの厚さ検出が行われる。
搬送経路において用紙供給部70と搬送ローラ81との間には、搬送検知手段としての搬送センサ79が設けられている。搬送センサ79は、搬送経路を搬送される用紙Pを検知する。なお、用紙供給部として手差しトレイ91が設けられている場合、搬送ローラ81及び搬送センサ79は、用紙の搬送経路において複数の用紙供給部70a〜70d及び手差しトレイ91の下流側に設けられる。
画像形成装置100は、各用紙供給部70から給紙される用紙Pの厚さを算出し、算出した用紙Pの厚さに応じて画像形成条件を適宜設定することで、常に一定の画像品質以上の印刷を行うことができる。
<画像形成装置の機能構成>
図2は、実施形態における画像形成装置100の機能構成を例示する図である。
図2に示す様に、画像形成装置100は、用紙供給部70、用紙厚さ検出部80、エンジン制御部110、定着部120、画像形成部130、コントローラ制御部140、操作表示部150、ネットワークI/F部160、記録媒体I/F部170を有する。
用紙供給部70は、給紙センサ73による用紙Pの検知結果をエンジン制御部110に出力する。
用紙厚さ検出部80は、用紙Pを検知する搬送センサ79、用紙Pを搬送する搬送ローラ81等を有し、搬送センサ79による検知結果等を取得してエンジン制御部110に出力する。
エンジン制御部110は、基準位置算出手段としての基準位置算出部111、厚さ算出手段としての厚さ算出部112、記憶部113を有する。エンジン制御部110は、厚さ算出部112により算出される用紙Pの厚さに基づいて、用紙Pの厚さに応じた画像形成条件で定着部120、画像形成部130等を制御する。
基準位置算出部111は、用紙Pの厚さ検出に用いられる用紙非搬送時における搬送ローラ81の基準位置を算出する。厚さ算出部112は、基準位置算出部111によって算出される搬送ローラ81の基準位置と、用紙厚さ検出部80から出力される用紙搬送時における搬送ローラ81の搬送位置とに基づいて、用紙Pの厚さを算出する。基準位置算出部111による基準位置の算出方法、厚さ算出部112による用紙Pの厚さ算出方法については後述する。基準位置算出部111及び厚さ算出部112は、例えばCPUが記憶部113に記憶されている各種プログラムを処理することにより実現される機能である。
記憶部113は、例えばROM,RAM,HDD等であり、基準位置算出部111や厚さ算出部112が用紙Pの厚さ算出に用いるデータを含む各種プログラムやプログラムによって利用されるデータ等を記憶する。
定着部120は、図1に示す画像形成装置100の定着装置40であり、加熱ローラ及び加圧ローラの間を搬送される用紙Pを加熱及び加圧することで、用紙Pにトナー像を定着させる。
画像形成部130は、画像形成装置100の感光体10、帯電装置11、現像装置13等を有し、感光体10の表面に形成したトナー像を用紙Pに転写する。
コントローラ制御部140は、画像形成装置100の各部の制御、及び操作表示部150の制御を行う。
操作表示部150は、各種操作キー、例えば液晶ディスプレイ等のディスプレイ、LEDのランプ等を備える。操作キーは、画像形成装置100の複写、プリント、スキャナ等各機能の使用時に必要な操作、用紙Pの種別指定操作等の入力に用いられる。また、ディスプレイには、操作キーから入力された命令内容や、画像形成装置100からユーザに通知する各種情報が表示される。
ネットワークI/F部160は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続される通信機能を有する周辺機器と画像形成装置100とのインタフェースである。
記録媒体I/F部170は、記録媒体とのインタフェースである。画像形成装置100は記録媒体I/F部170を介して、記録媒体171の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体171にはフレキシブルディスク、CD、DVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(SD Memory card)、USBメモリ(Universal Serial Bus memory)等がある。
<用紙厚さ検出部の構成>
図3は、実施形態における用紙厚さ検出部80の概略構成を例示する図である。
用紙厚さ検出部80は、図3(a)に示す様に、搬送手段としての搬送ローラ81、位置検出手段としての位置検出センサ82を有する。
搬送ローラ81は、回転駆動する駆動ローラ81a、駆動ローラ81aに接触して従動回転する従動ローラ81bを有し、駆動ローラ81a及び従動ローラ81bとの間で用紙Pを挟持搬送する。従動ローラ81bは、固定して配設されている駆動ローラ81aに対して接離する方向に移動可能に設けられており、不図示の押圧手段により駆動ローラ81aに押圧されている。
位置検出センサ82は、一定の間隔でスリットが刻まれたホイール82a、ホイール82aのスリットを検出してホイール82aの回転角を検出するセンサ82bと、ホイール82aの回転軸に一端が固定され、他端が従動ローラ81bの回転軸に接する様に設けられているアーム82cを有する。
駆動ローラ81aと従動ローラ81bとの間に用紙Pが搬送されると、図3(b)に示す様に従動ローラ81bが駆動ローラ81aから離れる方向に変位して位置検出センサ82のアーム82cを矢印方向に押し上げ、ホイール82aを回転させる。
位置検出センサ82は、この様に用紙Pを搬送することによる従動ローラ81bの位置変動に応じて回転するホイール82aの回転位置をセンサ82bで検出し、従動ローラ81bの駆動ローラ81aに対する接離方向の位置を検出して出力する。画像形成装置100の厚さ算出部112は、用紙Pの搬送時及び非搬送時におけるセンサ82bの検出結果の差分に基づいて用紙Pの厚さを検出する。なお、位置検出センサ82としては、例えば光学式のセンサ等を用いても良く、従動ローラ81bの位置を検出することが可能であれば、本実施形態に係る構成に限るものではない。
図4に、位置検出センサ82の出力例を示す。
図4に示す様に、位置検出センサ82からは、搬送ローラ81における用紙Pの非搬送時と搬送時とで異なるレベルの値が出力される。
基準位置算出部111は、搬送ローラ81の用紙Pの非搬送時における位置検出センサ82の検出結果から、従動ローラ81bの基準位置を算出する。また、厚さ算出部112は、搬送ローラ81の用紙Pの搬送時における位置検出センサ82の検出結果から、従動ローラ81bの搬送位置を算出し、基準位置と搬送位置との差分に基づいて用紙Pの厚さを算出する。
ここで、位置検出センサ82の出力には、従動ローラ81bの偏心の影響により、従動ローラ81bの回転周期に応じた変動成分が重畳される。そこで、位置検出センサ82の出力を従動ローラ81bが一定期間以上回転する間(例えば従動ローラ81bが1回転以上する時間)の位置検出センサ82の出力をサンプリングし、これを平均化した値を基準位置又は搬送位置として用紙Pの厚さ検出に用いることが好ましい。平均化した値を用いることで、厚さ算出部112による用紙Pの厚さ検出精度を向上させることができる。
<用紙厚さ算出方法>
次に、画像形成装置100における用紙Pの厚さ算出方法について説明する。
図5に、実施形態に係る画像形成装置100において各用紙供給部70から搬送ローラ81まで用紙Pが搬送される経路を示し、基準位置算出部111が非搬送時の搬送ローラ81の基準位置を算出する方法について説明する。
印刷が開始されると、用紙Pは用紙供給部70の何れか一つから給紙ローラ72により給紙された後、ローラ対75〜78及び搬送ローラ81により搬送され、搬送ローラ81の下流側に設けられているレジストローラ35にて一旦停止する。その後、中間転写ベルト20上のトナー像が2次転写ローラ30の位置に到達するタイミングで、用紙Pはレジストローラ35から2次転写部に向けて搬送される。
複数枚の用紙Pに連続して印刷を行う場合には、前に搬送された用紙Pがレジストローラ35を通過した後に、次の用紙Pが何れかの用紙供給部から給紙搬送される。
ここで、非搬送時の従動ローラ81bの基準位置を、例えば何れかの用紙供給部70の給紙センサ73が用紙Pを検知した後に固定された一定期間の位置検出センサ82の検出結果に基づいて基準位置を算出する場合を考える。この場合には、用紙Pが複数の用紙供給部70のうちの何れから給紙されても搬送ローラ81に到達する前の非搬送時に基準位置を算出できる様に、用紙搬送経路において最下流の用紙供給部70aから搬送ローラ81までの距離Daに基づいて検出結果を取得する期間を設定することとなる。
上記した様に、位置検出センサ82の検出結果には、従動ローラ81bの偏芯の影響による周期的な変動等が含まれるため、基準位置の算出には位置検出センサ82の検出結果を可能な範囲で長い期間取得して平均化した値を用いることが好ましい。しかしながら、上記した設定において、例えば用紙供給部70dから用紙Pを給紙する場合には、給紙センサ73dから搬送ローラ81までの距離Ddにおいてより長い期間で位置検出センサ82の検出結果を取得可能であるにも関わらず、短い期間で基準位置を算出することとなり、基準位置の算出精度向上の妨げとなる可能性がある。
そこで、本実施形態における基準位置算出部111は、用紙Pを供給する用紙供給部70の給紙センサ73が用紙Pを検知してから、搬送ローラ81の上流側に設けられている搬送センサ79が用紙Pを検知するまでの間における位置検出センサ82の検出結果に基づいて、従動ローラ81bの基準位置の算出を行う。したがって、本実施形態に係る基準位置算出部111が基準位置の算出に用いる位置検出センサ82の検出期間は、用紙Pを給紙する用紙供給部70ごとに異なることとなる。
例えば図6に示す例において、用紙供給部70aから用紙Pを給紙する場合には、給紙センサ73aが用紙Pを検知した後、搬送センサ79が用紙Pを検知するまでの期間の位置検出センサ82の検出結果に基づいて基準位置の算出を行う。また、用紙供給部70dから用紙Pを給紙する場合には、給紙センサ73dが用紙Pを検知した後、搬送センサ79が用紙Pを検知するまでの期間の位置検出センサ82の検出結果に基づいて基準位置の算出を行う。
この様に、基準位置算出部111は、用紙Pを給紙する用紙供給部70に応じて位置検出センサ82の検出結果を取得する期間を可能な範囲で長く取ることとなり、基準位置をより高精度に求めることが可能になる。
次に、厚さ算出部112が、搬送ローラ81における用紙Pの搬送時の位置検出センサ82の検出結果に基づいて求められる従動ローラ81bの搬送位置と、基準位置算出部111により算出される基準位置との差分に基づいて、用紙Pの厚さを算出する。厚さ算出部112は、基準位置算出部111により高精度に算出された基準位置を用いることで、用紙Pの厚さをより高精度に求めることが可能になる。
(画像印刷処理)
次に、画像形成装置100における画像印刷処理について、図6に例示するフローチャートに基づいて説明する。
画像形成装置100に印刷が指示されると、エンジン制御部110が、まずステップS1にて画像を印刷する用紙P及び用紙Pを収納している用紙供給部70を選択し、ステップS2にて用紙Pの搬送速度を設定する。
続いて、ステップS3にて、基準位置算出部111が基準位置算出処理を実行し、非搬送時における搬送ローラ81の従動ローラ81bの基準位置を算出する。
ステップS4では、基準位置算出処理におけるエラーの有無を判定し、エラーが発生していた場合には、ステップS10にて用紙Pの搬送を停止し、ステップS11にてエラー処理を行った後に処理を終了する。
基準位置算出処理においてエラーが発生しなかった場合には、ステップS5にて厚さ算出部112が用紙厚さ算出処理を実行し、用紙Pの厚さを算出する。
ステップS6では、用紙厚さ算出処理において用紙Pの重送が検知されたか否かを判定し、重送が検知された場合には、ステップS10にて用紙Pの搬送を停止し、ステップS11にてジャム処理を行った後に処理を終了する。
用紙厚さ算出処理において用紙Pの重送が検知されなかった場合には、ステップS7にて、エンジン制御部110が用紙Pの厚さに基づいて定着部120、画像形成部130の印刷条件設定を行う。
次に、ステップS8にて、定着部120、画像形成部130により設定された印刷条件で用紙Pへの印刷が実行される。
ステップS9では、印刷ジョブが終了したか否かを判定し、次の用紙Pに印刷を行う場合には再びステップS1からの処理を実行し、印刷ジョブが終了した場合には、処理を終了する。
(基準位置算出処理)
次に、基準位置算出部111における基準位置算出処理について、図7に例示するフローチャートに基づいて説明する。
まずステップS101にて、画像印刷処理において選択された用紙供給部70及び設定された搬送速度に基づき、位置検出センサ82が従動ローラ81bの位置を検出するサンプリング数を算出する。
サンプリング数は、選択された用紙供給部70の給紙センサ73と搬送センサ79との間の搬送経路における距離D[mm]と、用紙Pの搬送速度V[mm/s]、位置検出センサ82のサンプリング周期X[ms]から、以下の式(1)により求められる。
サンプリング数=D[mm]÷V[mm/s]÷X[ms]×1000 ・・・(1)
次に、ステップS102にて、選択された用紙供給部70の給紙センサ73が用紙Pを検知した時に、ステップS103にて、基準位置算出部111が搬送ローラ81の非搬送時における位置検出センサ82の検出結果の取得を開始する。ステップS104にて、搬送センサ79が用紙Pを検知するまで、基準位置算出部111が位置検出センサ82の検出結果を取得し続ける。
ステップS104にて、搬送センサ79が用紙Pを検知した時に、基準位置算出部111は位置検出センサ82の検出結果の取得を停止し、取得した検出結果の平均値を算出して搬送ローラ81の非搬送時における従動ローラ81bの基準位置を求める。平均値の算出は、基準位置算出部111が取得した位置検出センサ82の検出結果の合計値を、上式(1)により求められるサンプリング数で除することにより求められる。
次に、ステップS106にて、算出した基準位置が予め設定された所定の範囲内であるか否かを判定し、基準位置が所定の範囲内である場合には、ステップS107にて算出した基準値を記憶部113に保存して処理を終了する。
ステップS106にて、算出した基準位置が所定の範囲外である場合には、ステップS108にて、搬送ローラ81等の異常によるエラーだと判定して処理を終了する。算出した基準位置を予め設定された所定の範囲と比較することで、搬送ローラ81等における異常の有無等を把握することができる。
基準位置算出部111は、以上の基準位置算出処理により、用紙Pを給紙する用紙供給部70に応じて位置検出センサ82の検出結果を取得する期間が変わることで、非搬送時における搬送ローラ81の従動ローラ81bの基準位置をより高精度に求めることが可能になっている。
(用紙厚さ算出処理)
次に、厚さ算出部112における用紙厚さ算出処理について、図8に例示するフローチャートに基づいて説明する。
まずステップS201にて、厚さ算出部112が、搬送ローラ81の用紙Pの搬送時における位置検出センサ82の検出結果を取得する。搬送ローラ81の搬送時における位置検出センサ82の検出結果の取得期間は、例えば搬送される用紙Pのサイズ等に応じて適宜設定される。
次にステップS202にて、厚さ算出部112が位置検出センサ82から取得した検出結果を平均することで、搬送ローラ81の搬送時における従動ローラ81bの搬送位置を算出する。
続いてステップS203にて、厚さ算出部112が、算出した搬送位置と基準位置算出部111により算出されて記憶部113に保存されている基準位置との差分に基づいて、用紙Pの厚さを算出する。
ステップS204では、厚さ算出部112が算出した用紙Pの厚さと、例えば直前に搬送された同一種類の用紙Pの厚さ算出結果に所定の倍率α(例えばα=1.2)を乗じた値とを比較し、用紙Pが重送されているか否かの判定を行う。算出した用紙Pの厚さが、直前に搬送された同一種類の用紙Pの厚さ算出結果に所定の倍率αを乗じた値以上である場合には、ステップS206にて、用紙Pが重送されていると判断して処理を終了する。
算出した用紙Pの厚さが、直前に搬送された同一種類の用紙Pの厚さ算出結果に所定の倍率αを乗じた値未満の場合には、用紙Pが正常に搬送されていると判断し、ステップS205にて、算出した用紙Pの厚さを記憶部113に保存して処理を終了する。
なお、上記した様に算出した用紙Pの厚さを、同一の印刷ジョブにおいて直前に搬送された同一種類の用紙Pの厚さ算出結果に基づいて定められる値と比較して重送を検知しても良く、例えば用紙Pの種類ごとに予め設定された値と比較して重送を検知しても良い。
厚さ算出部112は、基準位置算出部111により高精度に求められた基準位置を用いることで、より高精度に用紙Pの厚さを求めることが可能である。
以上で説明した様に、本実施形態によれば、用紙Pを給紙する用紙供給部70に応じて、搬送ローラ81の非搬送時における従動ローラ81bの基準位置の検出期間を可能な範囲で長く取ることで、基準位置をより高精度に求めることが可能になる。非搬送時における従動ローラ81bの基準位置を高精度に求めることで、厚さ算出部112が画像を印刷する用紙Pの厚さをより正確に求めることが可能になる。したがって、本実施形態に係る画像形成装置100によれば、正確に求められる用紙Pの厚さに基づいて画像形成条件を適宜設定し、常に安定した品質の画像を出力し続けることが可能になる。
ここまで、上記実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に係る画像形成装置100が有する機能は、上記に説明を行った各処理手順を、上記実施形態に係る画像形成装置100にあったプログラミング言語でコード化したプログラムとしてコンピュータで実行することで実現することができる。よって、上記実施形態に係る画像形成装置100を実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体171に格納することができる。
よって、上記各実施形態に係るプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体171に記憶させることによって、これらの記録媒体171から、画像形成装置100にインストールすることができる。また、画像形成装置100は、ネットワークI/F部160を有していることから、上記各実施形態に係るプログラムは、インターネット等の電気通信回線を介してダウンロードし、インストールすることもできる。
以上、実施形態に係る記録媒体厚さ検出装置、画像形成装置、記録媒体厚さ検出方法及びプログラムについて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
70 用紙供給部(供給手段)
71 用紙トレイ(トレイ)
73 給紙センサ(供給検知手段)
79 搬送センサ(搬送検知手段)
80 用紙厚さ検出部(記録媒体厚さ検出装置)
81a 駆動ローラ(搬送手段)
81b 従動ローラ(搬送手段)
82 位置検出センサ(位置検出手段)
100 画像形成装置
111 基準値算出部(基準位置算出手段)
112 厚さ算出部(厚さ算出手段)
特開2009−227404号公報

Claims (7)

  1. 記録媒体を供給する複数のトレイと、前記複数のトレイから搬送経路に供給される前記記録媒体を検知する複数の供給検知手段とを有する複数の供給手段と、
    前記搬送経路において前記複数の供給手段の下流側に設けられ、駆動ローラ及び従動ローラで前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記従動ローラの前記駆動ローラに対する接離方向の位置を検出する位置検出手段と、
    前記搬送経路において前記複数の供給手段と前記搬送手段との間に設けられ、前記記録媒体を検知する搬送検知手段と、
    前記記録媒体を供給検知手段が検知してから、前記搬送検知手段が前記記録媒体を検知するまでの間に、前記位置検出手段検出した前記従動ローラの前記駆動ローラに対する前記接離方向の位置に基づいて、前記搬送手段による前記記録媒体の非搬送時における前記従動ローラの基準位置を算出する基準位置算出手段と、
    前記搬送手段による前記記録媒体の搬送時における前記従動ローラの搬送位置と、前記基準位置とに基づいて前記記録媒体の厚さを算出する厚さ算出手段と、
    を有することを特徴とする記録媒体厚さ検出装置。
  2. 前記基準位置算出手段は、前記記録媒体を供給する前記供給手段の前記供給検知手段か
    ら前記搬送検知手段までの前記搬送経路における距離、前記記録媒体の搬送速度及び前記
    位置検出手段の検出周期から、前記搬送手段の非搬送時における前記位置検出手段の検出
    数を算出し、前記位置検出手段が検出した前記従動ローラの前記駆動ローラに対する前記接離方向の位置に相当する距離の合計値を前記検出数で除した値を前記基準位置として算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体厚さ検出装置。
  3. 前記基準位置算出手段は、算出した前記基準位置が所定の範囲外である場合には、前記
    記録媒体の搬送を停止させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体厚さ検出装置。
  4. 前記厚さ算出手段は、算出した前記記録媒体の厚さが、直前に算出した同一種類の前記
    記録媒体の厚さの所定の倍率以上である場合には、重送と判断して前記記録媒体の搬送を
    停止させる
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の記録媒体厚さ検出装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の記録媒体厚さ検出装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 記録媒体を供給する複数のトレイと、前記複数のトレイから搬送経路に供給される前記記録媒体を検知する複数の供給検知手段とを有する複数の供給手段と、
    前記搬送経路において前記複数の供給手段の下流側に設けられ、駆動ローラ及び従動ローラで前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記従動ローラの前記駆動ローラに対する接離方向の位置を検出する位置検出手段と、
    前記搬送経路において前記複数の供給手段と前記搬送手段との間に設けられ、前記記録媒体を検知する搬送検知手段と、
    を有する記録媒体厚さ検出装置における記録媒体厚さ検出方法であって、
    前記記録媒体を供給検知手段が検知してから、前記搬送検知手段が前記記録媒体を検知するまでの間、前記位置検出手段が検出した前記従動ローラの前記駆動ローラに対する前記接離方向の位置に基づいて、前記搬送手段による前記記録媒体の非搬送時における前記従動ローラの基準位置を算出する基準位置算出ステップと、
    前記搬送手段による前記記録媒体の搬送時における前記従動ローラの搬送位置と、前記基準位置とに基づいて前記記録媒体の厚さを算出する厚さ算出ステップと
    を有することを特徴とする記録媒体厚さ検出方法。
  7. 請求項6に記載の記録媒体厚さ検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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