JP4445710B2 - 鞍乗型車両のヘルメット収納構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、スクータ型自動二輪車等の鞍乗型車両における鞍乗用シートの下方にヘルメットを収納するためのヘルメット収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
鞍乗型車両においては、特に、スクータ型自動二輪車のように、ヘルメットを鞍乗用シートの下方に収納するタイプ(メット収納タイプ)のものがある。
【0003】
このメット収納タイプの鞍乗型車両は、大別して(1)ヘルメットを逆さ状態(開口部分を上向き)で収納する逆さ置きタイプと、(2)ヘルメットを正立状態(開口部分を下向き)で収納する正立置きタイプの2種類がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−313379号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平5−58366号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平10−059255号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、逆さ置きタイプの鞍乗型車両においては、吸気系を構成するキャブレタをシートの下方に配置すると、ヘルメット収納スペースおよび吸気系がシート高さ方向において並置される結果となり、シート高が増大し、降乗性および車両の取り回しが悪化する恐れがある。
【0008】
したがって、逆さ置きタイプの鞍乗型車両においては、キャブレタをシート下方のスペース(シート下スペース)を除くスペース、例えばシート下スペースに対する一側方等に配置する必要があり、キャブレタ配置自由度を低下させる結果となっていた。このため、キャブレタの縦置き構造が要求される4バルブエンジンを搭載することが困難であった。
【0009】
また、キャブレタをシート下スペースに対する一側方等に配置した場合、車両全体(特に車幅方向)のコンパクト化を阻害する恐れが生じていた。
【0010】
さらに、正立置きタイプの鞍乗型車両において、エアクリーナを車体後部の一側方である例えばベルト室上部にレイアウトし、キャブレタをシート下スペースに配置した場合、キャブレタとエアクリーナとを連通接続するジョイント配管がシート下スペースからベルト室上部に延びる構成となる。
【0011】
このため、キャブレタ自体によりシート高が増大し、さらに、排気量が大きい鞍乗型車両の場合、必然的に吸気量が増大してジョイント配管のジョイント径が大きくなり、このジョイント径分だけシート高がさらに増大し、降乗性および車両の取り回しが悪化する恐れが生じていた。
【0012】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、シート高を低く抑えながら、キャブレタ等の吸気系の一部をシート下スペースに配置することを可能にした鞍乗型車両のヘルメット収納構造を提供することをその目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明によれば、請求項1に記載したように、鞍乗用シートの下方にヘルメットを収納するための鞍乗型車両のヘルメット収納構造であって、前記ヘルメットを正立状態で収納可能な収納ボックスを前記シート下方に配設し、その収納ボックスの底面を、左右一方の側面から他方の側面に対して上り傾斜させ、当該底面における少なくとも中央部を凸状に隆起させて、その隆起した中央部下方および前記上り傾斜側端部下方それぞれに前記鞍乗型車両における吸気系の少なくとも一部の配置スペースを形成している。
【0014】
請求項1に記載した発明においては、収納ボックスの底面が、その左右一方の側面から他方の側面に対して上り傾斜し、その底面における少なくとも中央部が凸状に隆起しており、隆起した中央部下方および上り傾斜側端部下方それぞれに吸気系の少なくとも一部の配置スペースが形成されている。
【0015】
すなわち、それぞれの配置スペースが形成された場所は、ボックスの底面の隆起部分の下方、および上記底面における上り傾斜側端部の下方であり、ヘルメット収納ボックスの高さに対してほとんど影響を与える場所ではない。
【0016】
このため、吸気系の少なくとも一部を上記配置スペースに配置した場合でも、ヘルメット収納ボックスの高さおよびシート高に対してほとんど影響を与えることがなく、シート高の増大を回避しながら、吸気系の少なくとも一部を鞍乗用シートの下方に配置することができる。
【0017】
特に、請求項2に記載した発明によれば、前記左右一方の側面における前記ヘルメット当接部に対して当該ヘルメットの外周に沿って凸状に湾曲するヘルメット逃し部を形成している。
【0018】
請求項2に記載した発明においては、ヘルメット収納ボックス内にヘルメットが収納された際に、上記底面の傾斜により、ヘルメットは、上記左右一方の側面側へ傾斜し、その左右一方の側面に当接する。
【0019】
このとき、その当接部には、ヘルメットの外周に沿って凸状に湾曲するヘルメット逃し部が形成されているため、ヘルメットは、その外周がヘルメット逃し部に係合した状態でヘルメットボックス内に収納される。
【0020】
この結果、ヘルメットを傾斜状態でヘルメット収納ボックス内に収納した場合でも、ヘルメット収納ボックス全体における左右方向の横幅をほとんど増大させることなく、傾斜配置状態において安定して収納することができる。
【0021】
また特に、請求項3に記載した発明によれば、前記吸気系はキャブレタを含み、少なくとも前記キャブレタを前記吸気系の一部として前記隆起した中央部下方の配置スペースに配置している。
【0022】
請求項3に記載した発明においては、吸気系の少なくとも一部であるキャブレタを収納ボックス底面における隆起した中央部下方の配置スペースに配置した場合でも、ヘルメット収納ボックスの高さおよびシート高に対してほとんど影響を与えることがないため、シート高の増大を回避しながら、キャブレタを鞍乗用シートの下方に配置することができる。
【0023】
さらに、請求項4に記載した発明によれば、前記吸気系は、前記キャブレタに連通接続され、当該キャブレタから前記収納ボックスの左右他方の側面に向かって斜め後方に延在するジョイント部と、このジョイント部を介して空気を前記キャブレタに供給するエアクリーナとを備え、前記ジョイント部を前記吸気系の一部として前記隆起した中央部下方および前記上り傾斜部位下方それぞれの配置スペースに亘って配置し、前記エアクリーナを、前記鞍乗型車両の後部における前記収納ボックスの左右他方の側面に対応する側面側に配置し、当該ジョイント部および前記エアクリーナを連通接続している。
【0024】
請求項4に記載した発明においては、キャブレタおよびエアクリーナを連通接続するジョイント部は、隆起した中央部下方および上り傾斜部位下方それぞれの配置スペースに亘って配置されており、キャブレタおよびジョイント部がシート下方に存在しても、シート高に対してほとんど影響を与えることがない。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照にして説明する。図1乃至図3は、本発明に係わる鞍乗型車両の一実施形態としてのスクータ型自動二輪車を説明するための図である。
【0026】
すなわち、図1は、スクータ型自動二輪車1の要部断面を含む側面図、図2は、図1に示すスクータ型自動二輪車1のヘルメット収納構造を示す分解斜視図、図3は、図1に示すスクータ型自動二輪車1の要部断面を含む要部背面図である。
【0027】
なお、本実施の形態における左右、前後、上下とは、スクータ型自動二輪車1のシートにドライバがそのハンドルに向かって着座した状態における場合の左右、前後、上下の意味である。
【0028】
図1乃至図3に示すように、スクータ型自動二輪車1は、車体フレーム3を有し、この車体フレーム3は、ヘッドパイプ5と、このヘッドパイプ5から後方へ斜め下方に延びる鋼管製ダウンチューブ7とを有している。
【0029】
また、車体フレーム3は、ダウンチューブ7の下端部の互いに対向する左右両側面にそれぞれ溶接され、その両側面から互いに略平行に後方に向かって斜め上方に延在する左右一対のサイドフレーム9を備えている。
【0030】
この左右一対のサイドフレーム9の間には、そのサイドフレーム9の前方側単部間に架設された図示しない取付フレームに対して上下揺動自在にリンク11が支持されており、このリンク11に対して、サイドフレーム9間に介在するようにスイング式駆動ユニット13が取り付けられている。
【0031】
このスイング式駆動ユニット13は、図1等に示すように、リンク11に固定されたエンジン15と、エンジン15のクランク軸における左側面側の端部に連結されたVベルト式駆動機構を内蔵する伝動ケース(ベルト室)17を備え、この伝動ケース17内の駆動機構の後端部から車幅方向に沿って延出された出力軸に対して後輪19が回動自在に支持されている。
【0032】
また、スイング式駆動ユニット13は、エンジン15の前端側上部の吸気ポート入り口15aに連通接続されており、エンジン15に対する吸気系としての吸気パイプ21と、この吸気パイプ21に連通接続されており、エンジン15の上方に配置された上記吸気系としてのキャブレタ23とを備えている。
【0033】
また、スイング式駆動ユニット13は、キャブレタ23に対して左側斜め後方、すなわち、自動二輪車1の車体後部の左側面側におけるベルト室17の上方に配置された上記吸気系としてのエアクリーナ25と、一端部がキャブレタ25に連通接続され、その一端部から左斜め後方に延在し、他端部がエアクリーナ25の前方側端部に位置された供給ポート25aに対向するように屈曲してその供給ポート25aに連通接続された上記吸気系としてのジョイント配管27とを備えている。
【0034】
この吸気系によれば、エアクリーナ25を介して吸い込まれた空気は、ジョイント配管27を介してキャブレタ23に流入し、このキャブレタ23において燃料と混合され、混合気として吸気パイプ21を介してエンジン15に供給されるようになっている。
【0035】
そして、スイング式駆動ユニット13は、ベルト室17および左側サイドフレーム9間に介設されたリヤクッションユニット29を備えており、スイング式駆動ユニット13は、リンク11と一体にピポット軸およびリヤクッションユニット29を介して上下方向に揺動自在に懸架されている。
【0036】
一方、ヘッドパイプ5の下方には、アンダブラケット31を介してフロントフォーク33が設けられている。ヘッドパイプ5の上端には、各種計器、操作スイッチ等を有する繰向ハンドル35が回動自在に支持されており、フロントフォーク33の下端部には前輪37が回動自在に軸支されている。
【0037】
そして、本実施形態における自動二輪車1は、図1乃至図3に示すように、サイドフレーム9に対して、キャブレタ23の上方に配置されるように取付られたヘルメット39を正立状態で収納可能なヘルメット収納ボックス41を備えており、このヘルメット収納ボックス41の後方側およびスイング式駆動ユニット13の上方側には、燃料タンク43が配設されている。
【0038】
また、ヘルメット収納ボックス41の前方側上端部には、シート45がそのヘルメット収納ボックス41および燃料タンク43に対して離接する方向(上下方向)に揺動自在に取り付けられている。
【0039】
すなわち、本実施形態に係わる自動二輪車1においては、シート下方スペースにヘルメット収納ボックス41および燃料タンク43を配置する構成になっており、鞍乗用シート45によりヘルメット収納ボックス41を開閉でき、かつ燃料タンク43を塞ぐことができるようになっている。
【0040】
ヘルメット収納ボックス41は、図1乃至図3に示すように、略直方体状のボックス形状を有しており、その底面41aは、左右一方、本実施形態では、右側の側面41bから他方、すなわち、左側の側面41cに向かって上り傾斜しており、ヘルメット収納ボックス41の底面41aにおける上り傾斜側の端部41a1の下方に自動二輪車1における吸気系の少なくとも一部を配置するための第1の配置スペース47aが形成されている。
【0041】
そして、ヘルメット収納ボックス41の底面41aにおける中央部、すなわち、ヘルメット39が底面41aに正立状態で載置された状態におけるヘルメット39の中空部39aに対向する中央部41dが凸状に隆起しており、その隆起した中央部41dの下方に、上記吸気系の少なくとも一部を配置するための第2の配置スペース47bが形成されている。
【0042】
このとき、本実施形態では、ヘルメット収納ボックス41の隆起した中央部41dの下方に形成された第2の配置スペース47b内に、上記吸気系の一部として、吸気パイプ21のキャブレタ接続側端部21aおよびキャブレタ23が配置され、この第2の配置スペース47bから第1の配置スペース47aに亘ってジョイント配管27が配置されている。
【0043】
さらに、図2および図3に示すように、ヘルメット収納ボックス41における下り傾斜側の右側面41bにおけるヘルメット39が当接する部分(当接部)には、ヘルメット39の外周に沿って凸状に湾曲するヘルメット逃し部41eが形成されている。
【0044】
次に、本実施形態のスクータ型自動二輪車1の作用効果について説明する。
【0045】
まず、スクータ型自動二輪車1におけるシート2が開放された状態において、ヘルメット39がヘルメット収納ボックス41内に収納され、その底面41aに載置されたとする。
【0046】
このとき、ヘルメット収納ボックス41の底面41aが右側面41bから左側面41cに向かって上り傾斜し、上り傾斜側の端部41a1の下方に第1の配置スペース47aが形成されているため、図1および図3に示すように、ヘルメット39は、底面41aに沿って右側面41bに向かって傾いた状態でヘルメット収納ボックス41内に収納され、ヘルメット39における傾斜配置に基づく右側面41b側へ突出した外周部分は右側面41bのヘルメット逃し部41eに係合する。
【0047】
このとき、本実施形態では、ヘルメット収納ボックス41の底面41aにおけるヘルメット中空部39aに対向する中央部41dが凸状に隆起しているため、この隆起した中央部41dは、ヘルメット中空部39a内に進入し、そのヘルメット中空部39aの内部に配置される。
【0048】
すなわち、本実施形態の構成では、上記ボックス底面41aの傾斜配置に基づく第1の配置スペース47aの形成に加えて、正立状態に配置されるヘルメット39の中空部39aを効果的に利用して、その中空部39a内に対してヘルメット収納部41の底面中央部41dを凸状に隆起させることにより、その中央部41dの下方に、上記吸気系の少なくとも一部を配置できる第2の配置スペース47bを形成し、この第2の配置スペース47bの少なくとも一部をヘルメット39の中空部39a内に位置させることができる。
【0049】
このため、本実施形態では、その第2の配置スペース47b内に、上記吸気系の一部として、吸気パイプ21のキャブレタ接続側端部21aおよびキャブレタ23をそれぞれ配置した場合、図1および図3に示すように、少なくともキャブレタ23の上部23aをヘルメット39の中空部39a内に位置させることができる。
【0050】
このとき、本実施形態では、図1乃至図3に示すように、キャブレタ25に連通接続されたジョイント配管27は、第2の配置スペース47bから第1の配置スペース47aに亘って左斜め後方に延在し、その他端部27bがエアクリーナ25の供給ポート25aに対向するように屈曲して構成されているため、ジョイント配管27の他端部27bおよびエアクリーナ25の供給ポート25aを連通接続してエンジン15に対する吸気系を構成することができる。
【0051】
以上述べたように、本実施形態のヘルメット収納構造によれば、エアクリーナ25を自動二輪車1の車体後部の左側面側におけるベルト室17の上方に配置し、キャブレタ23をシート45の下方スペースに配置した場合であっても、図3等に示すように、このキャブレタ23を、ヘルメット収納ボックス底面41aにおける中央部41dの隆起構造により形成された第2の配置スペース47bを介してヘルメット中空部39a内の領域に位置させて、ヘルメット39およびキャブレタ23をシート高さ方向(上下方向)に沿って重複配置することができる。
【0052】
この結果、上記エアクリーナ25をベルト室17の上方に配置し、キャブレタ23をシート45の下方スペースに配置した場合であっても、ヘルメット39およびキャブレタ23の重複部分の存在によりシート高の増大を回避することができる。
【0053】
さらに、本実施形態のヘルメット収納構造によれば、キャブレタ23をシート45の下方スペースに配置した場合であっても、上記第2の配置スペース47bおよびヘルメット収納ボックス底面41aの上り傾斜配置により形成した第1の配置スペース47aを介して、キャブレタ23からジョイント配管27をエアクリーナ25側に向かって延設することができる。
【0054】
すなわち、キャブレタ23からエアクリーナ25に対してジョイント配管27を配設しても、ヘルメット収納ボックス41の底面41a全体の高さを上昇させる必要がないため、上記キャブレタ23のシート下配置構造においても、シート高の増大を回避することができる。
【0055】
そして、本実施形態によれば、ヘルメット39がヘルメット収納ボックス41内に、その底面41aにより傾斜した状態で収納されても、ヘルメット収納ボックス41の右側面41bにおける上記傾斜配置されたヘルメット39が当接する部分に、図2等に示すように、ヘルメット39の外周に沿って凸状に湾曲するヘルメット逃し部41eが形成されているため、ヘルメット39は、その外周がヘルメット逃し部41eに係合した状態でヘルメットボックス41内に収納される。
【0056】
この結果、ヘルメット39を傾斜状態でヘルメット収納ボックス41内に収納した場合でも、ヘルメット収納ボックス41全体における左右方向の横幅をほとんど増大させることなく、傾斜配置状態において安定して収納することができる。
【0057】
なお、本実施形態においては、ヘルメット収納ボックス41を、略直方体状のボックス形状としたが、本発明は、この構成に限定されるものはなく、底面が左右一方の側面から他方の側面に向かって上り傾斜し、その底面における中央部が凸状に隆起するボックス形状であればよい。
【0058】
また、本実施形態では、ヘルメット逃し部を、ヘルメット収納ボックス41における下り傾斜側の側面におけるヘルメットが当接する当接部に対して、ヘルメットの外周に沿って凸状に湾曲するように形成したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、上記下り傾斜側の側面全体を湾曲させてもよい。また、ヘルメット逃し部の湾曲形状もヘルメットの外周に沿うものでなくてもよく、例えば、ヘルメットの外周が係合できる形状で凸状に湾曲されていればよい。
【0059】
さらに、本実施形態によれば、鞍乗型車両として、スクータ型自動二輪車の二輪タイプについて説明したが、本発明は、上記対象に限定されるものではなく、鞍乗シートの下方にヘルメットを収納するタイプの鞍乗型車両であれば適用可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、収納ボックスの底面を、左右一方の側面から他方の側面に対して上り傾斜させ、その底面における少なくとも中央部を凸状に隆起させて、その隆起した中央部下方および前記上り傾斜側端部下方それぞれにキャブレタ等の吸気系の少なくとも一部の配置スペースを形成しているため、鞍乗用シート下方における上記配置スペースに対してキャブレタ等の吸気系の一部を配置することにより、シート高に対する影響を回避することができる。
【0061】
この結果、低シート高を維持しながら、上記吸気系の一部を案常用シート下方に配置して鞍乗型車両全体(特に、車幅方向)のコンパクト化を図ることができ、デザイン性、降乗性および車両の取り回しに優れた鞍乗型車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるスクータ型自動二輪車の要部断面を含む側面図、
【図2】図1に示すスクータ型自動二輪車のヘルメット収納構造を示す分解斜視図。
【図3】図1に示すスクータ型自動二輪車の要部断面を含む要部背面図。
【符号の説明】
1…スクータ型自動二輪車
3…車体フレーム
13…スイング式駆動ユニット
15…エンジン
15a…吸気ポート入り口
17…ベルト室
21…吸気パイプ
23…キャブレタ
25…エアクリーナ
25a…供給ポート
27…ジョイント配管
39…ヘルメット
39a…中空部
41…ヘルメット収納ボックス
41a…底面
41b…右側側面
41c…左側側面
41d…中央部
41e…ヘルメット逃し部
43…燃料タンク
45…鞍乗用シート
47a…第1の配置スペース
47a…第2の配置スペース

Claims (4)

  1. 鞍乗用シートの下方に配設され、ヘルメットを正立状態で収納可能な収納ボックスを有する鞍乗型車両のヘルメット収納構造であって、
    前記収納ボックスの底面前記収納ボックスの左右一方の側面から他方の側面に向けて上り傾斜
    前記底面におけ中央部は、凸状に隆起するとともに、正立状態で収納された前記ヘルメットの内側に位置し、
    前記底面において前記中央部よりも前記他方の側面側に位置する上り傾斜側端部下方には、第1の配置スペースが形成され、
    前記中央部下方には、第2の配置スペースが形成され、
    前記第1の配置スペースから前記第2の配置スペースに亘って、前記鞍乗型車両における吸気系の少なくとも一部配置されており、
    前記第1の配置スペースの下方に配置される前記吸気系の少なくとも一部は、前記一方の側面側の底面よりも上方に位置することを特徴とする鞍乗型車両のヘルメット収納構造。
  2. 前記一方の側面は、正立状態で収納された前記ヘルメットが当接するヘルメット当接部を有し、
    前記ヘルメット当接部は、前記ヘルメットの外周に沿って凸状に湾曲することを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両のヘルメット収納構造。
  3. 前記吸気系はキャブレタを含み、
    前記キャブレタは、前記第2の配置スペースに配置されることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗型車両のヘルメット収納構造。
  4. 前記吸気系は、
    前記キャブレタに連通接続され、当該キャブレタから前他方の側面に向かって斜め後方に延在するジョイント部と、
    前記ジョイント部を介して空気を前記キャブレタに供給するエアクリーナとを備え、
    前記ジョイント部は、記第1の配置スペースおよび前記第2の配置スペースそれぞれに亘って配置され
    前記エアクリーナ、前記鞍乗型車両の後部における前記他方の側面に対応する側面側に配置され
    当該ジョイント部および前記エアクリーナを連通接続したことを特徴とする請求項3記載の鞍乗型車両のヘルメット収納構造。
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