JP4445376B2 - 電子写真感光体及びそれを具備した画像形成装置、該感光体下引き層用塗工液、その製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びそれを具備した画像形成装置、該感光体下引き層用塗工液、その製造方法 Download PDF

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Description

本発明は電子写真感光体に関し、レーザープリンター、デジタル複写機、レーザーファクシミリに好適に使用される電子写真感光体及びそれを用いた電子写真画像形成装置及び該電子写真感光体下引き層用塗工液、及びそれを用いた製造方法に関わる。
電子写真画像形成装置は、高速でかつ高印字品質が得られ、複写機及びレーザービームプリンター等の分野において利用されている。電子写真画像形成装置に用いられる感光体として、有機の光導電材料を用いた有機感光体(OPC)の開発が進められ、次第に普及してきた。また感光体の構成も、電荷移動型錯体構造や電荷発生材料を結着樹脂中に分散した単層型の感光体から、電荷発生層と電荷輸送層とを分離した機能分離型の感光体構成へと変遷し、性能も向上してきている。この機能分離型感光体において、現在では、アルミニウムパイプの上に、まず下引き層を形成し、その後電荷発生層、電荷輸送層を形成した構成のものが主流となっている。
下引き層は感光層の接着性向上、塗工性改善、帯電性改善、支持体からの不要な電荷注入の阻止、支持体上の欠陥の被覆等のために、下引き層を設けることが行なわれている。この下引き層は大枠で分類すると結着樹脂単独または結着樹脂に顔料を含有させたものに分けられる。その下引き層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、カゼインなどの水溶性樹脂、共重合ナイロン樹脂等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シロキサン樹脂など三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
このうち、水溶性樹脂は安価で特性も優れているが、感光層塗布時に感光層塗工液溶媒に溶解し、成膜性が著しく悪化する問題が多発した。またナイロン系のアルコール可溶性樹脂では水分の吸着性、親和性に富むため、非常に環境依存性が高くなり、湿度によって感光体の特性が変化してしまう。また特に高湿においては大量の水分を下引き層中に吸収するため、アルコール可溶性樹脂特にナイロン系樹脂を使用した下引き層を設けた感光体は、高温高湿や低温低湿で繰り返し使用すると感光体特性が大きく変動し、黒ポチや濃度低下などの異常画像を引き起こす。また、支持体上の欠陥の隠蔽効果を高くし、また可干渉性光(例えばレーザ光)等の入射光に対する散乱効果を高めて干渉縞の発生を抑えるために、下引き層に酸化チタン等の無機顔料を分散させることはよく知られているが、そのような無機顔料との混合によってもその傾向に変わりはなかった。
耐溶剤性、液安定性に優れた三次元網目構造を形成する熱硬化型樹脂が結着樹脂として使用されるようになったが、そのうちメラミン樹脂、アルキド/メラミン樹脂系、アクリル/メラミン樹脂系やフェノール樹脂系、メトキシメチル化ナイロンなどの樹脂では樹脂製造時にハウスシック症候群の原因物質の一つといわれ、現在大気汚染防止法における大気汚染対象物質に挙げられているホルムアルデヒドを大量に使用するため、それらの樹脂内に未反応物が吸蔵されてしまい、下引き層形成後の熱架橋処理過程において発生する。発生したホルムアルデヒドの大気放出を防ぐには回収設備を設置する必要があり、明らかに設備導入にコストがかかる。
以上のことからは、熱硬化時にホルムアルデヒドを発生せず、環境依存性が少ない下引き層用の熱架橋性樹脂が求められていた。
その代表的な樹脂としてウレタン樹脂が挙げられる。
ウレタン樹脂の硬化反応については、アクリルポリオール等の活性水素含有基含有化合物を、イソシアネート基を含有するモノマー等の硬化剤存在下において一定時間熱風乾燥処理することにより、アクリルポリオールの活性水素含有基と硬化剤のイソシアネート基との3次元網目状の架橋反応を開始して硬化膜が形成されるというものであるがイソシアネート基の反応性が非常に高いため、それを用いた塗工液では下使時間が短いという問題があり、電子写真感光体用塗工液、更にはイソシアネート系塗料においても、アルコール溶剤、水溶剤、又は活性水素含有基含有化合物存在下でも安定に存在しポットライフの長いブロックイソシアネートについて、電子写真感光体分野への応用の検討が進められている。
ブロックイソシアネートについては、イソシアネート基をオキシム等のブロック剤で保護しておき、加熱することにより、水酸基等の活性水素含有基含有化合物との付加反応を開始し、ブロック剤が外れて架橋反応が進む。
この反応では、加熱によるブロック剤の脱離温度が高いため、本電子写真感光体を生産するにあたって、乾燥設備を既存に比較して投資が増大し、エネルギー使用量も大きいため、二酸化炭素排出量も増大し、地球温暖化に悪影響を与える。
つまり、ブロック剤の脱離温度を低下つまり架橋温度を低下し、かつ該感光体用塗工液の可使時間を極限まで延長することが望まれていた。
例えば、電子写真感光体の中間層、下引き層にブロックイソシアネートを含有する感光体が記載されている(例えば、特許文献1〜5参照)。この中で触媒としてのスズ化合物及び塩基性化合物などを開示しているが、本件においてはこのように一般に紹介されている触媒の中でも塩基性アミンの熱処理温度の低減効果が大きいだけではなく、下引き層に含有した際に電子写真感光体としての特性に優れ、該感光体を具備してなる画像形成装置における実機内電位安定性が高く、かつ異常画像の発生もない電子写真感光体を提供し、液物性の安定性に優れた電子写真感光体用下引き層塗工液を提供するものであり、本件とは異なる。
特開平05−158267号公報 特開平05−257312号公報 特許第02637557号公報 特許第02608328号公報 特許第02567090号公報
本発明の目的は、大気汚染・地球温暖化の観点から環境的保全に立脚し、静電特性の優れ、高耐久電子写真感光体、該感光体を用いた電子写真画像形成装置を提供し、生産においては液物性の経時安定性が優れ、熱架橋工程におけるエネルギー使用量を減らすことのできる該感光体用塗工液、及び該感光体の製造方法の提供にある。
上記課題は、本発明の(1)「導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体において、該下引き層が少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体」、(2)「導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体の製造方法において、該下引き層を、少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有する塗工液を架橋反応させて形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法」、(3)「導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体の該下引き層塗工液において、少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体用下引き層塗工液」、(4)「導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体を具備する電子写真画像形成装置において、該下引き層が少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有することを特徴とする電子写真画像形成装置」、(5)「前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%であることを特徴とする前記第()項に記載の電子写真感光体」、(6)「前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%であることを特徴とする前記第()項に記載の電子写真感光体の製造方法」、(7)「前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%であることを特徴とする前記第()項に記載の電子写真感光体用下引き層塗工液」、(8)「前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%である下引き層を有する電子写真感光体を具備してなることを特徴とする前記第()項に記載の電子写真画像形成装置」、(9)「前記第(1)項又は第(5)項に記載の感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ」によって解決される。
本発明により、環境汚染物質のホルムアルデヒドを発生することなく、帯電劣化、感度変化を防止した電子写真感光体及びそれを具備した電子写真画像形成装置が得られ、かつ設備投資コストを抑え、かつ熱架橋処理に対するエネルギー使用量を低減できる電子写真感光体下引き層用塗工液及びそれを用いた電子写真感光体の製造方法を提供できる。
以下に本発明の電子写真感光体について説明する。
図1は本発明の電子写真感光体の構成例の一つを示す断面図であり、導電性支持体(32)の上に少なくとも下引き層(33)及び感光層(34)を積層した構成をとっている。
図2は本発明の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体(32)の上に下引き層(33)、電荷発生層(35)、電荷輸送層(36)を積層した構成をとっている。
該下引き層(33)には少なくともブロックイソシアネートが含有される。電子写真感光体の生産にあたっては原材料であると樹脂と顔料を溶剤中に分散した場合の液保存安定性が重要である。従って夏期などの高温高湿下及び長期保存する場合も問題の生じないように、イソシアネートをブロック剤でブロックしたもの或いは内部ブロッキングしたブロックイソシアネートを架橋材として用いることが好ましい。
これらのブロックイソシアネート樹脂の例としては、ブロック剤としてε−カプロラクタムを用いたイソホロンジイソシアネートであるヒルス(HULS)社製商品名:IPDI−B1065、IPDI−B1530、あるいは内部ブロッキングされたウレトジオン結合型ブロックイソホロンジイソシアネートであるヒルス(HULS)社製商品名:IPDI−BF1540が挙げられる。また、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどをオキシムでブロックされたものが挙げられる。
オキシムの例としてはホルムアルデヒドオキシム、アセトアルドオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムが挙げられる。
オキシムでブロックされたブロックイソシアネートの例として明成化学工業社製商品名DM−60、DM−160、大日本インキ社製のバーノックB7−887−60、B3−867、DB980Kが挙げられる。
該下引き層(33)には塩基性アミンを含有する。
塩基性アミンは主として脂肪族アミン、芳香族アミン、脂環族アミンが挙げられ、脂肪族アミンとしては、たとえばアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリメチレンジアミン(エチレンジアミン、ジアミノブタン、ジアミノプロパン、ヘキサンジアミン、ドデカンジアミンなど)、ポリエチレンポリアミン(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなど)、ポリエーテルジアミン等が挙げられる。
上記芳香族アミンとしては、たとえば2,4−もしくは2,6−ジアミノトルエン(TDA)、粗製TDA、1,2−、1,3−もしくは1,4−フェニレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)、粗製MDA、1,5−ナフチレンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルシクロヘキサン等が挙げられる。
上記芳香環を有する塩基性アミンとしては、たとえば1,2−、1,3−もしくは1,4−キシレンジアミン等が挙げられる。
上記脂環族アミンとしては、たとえば4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3−アミノ−1−シクロヘキシルアミノプロパン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソフォロンジアミン、ノルボルナンジアミン、メンセンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(−5,5−)ウンデカン等が挙げられる。
また他にもN,N,N,N−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N,N−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N,N,N−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N,N−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルアミノシクロヘキシルアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾールなどを用いても良い。
これらアミン化合物としては、−NH基および−NH−基の少なくとも1個を有し、平均分子量110以上、好ましくは120〜5000、より好ましくは120〜1000、さらにより好ましくは120〜500のものが使用でき、かかるアミン化合物の配合量は、主剤(a)と硬化剤(b)の合計量に対して0.0001〜5wt%、好ましくは0.001〜1wt%の割合でアミン化合物の−NH基および/または−NH−基が存在しうるように選定することが重要である。かかる割合が0.0001wt%未満では、架橋温度つまりブロック剤の脱離温度がほとんど変わらない。従って該感光体の電気特性的には架橋温度を下げることにより、未反応架橋材又は主樹脂が多量に存在するため、初期から残留電位が高い、又は光感度が低下し、画像形成装置においては画像濃度低下を引き起こし、連続使用時には静電疲労に伴う劣化によりそれが顕著となる。また一方、5wt%を超えると、二液混合使用時に混合不良となり、かつ液の可使時間が低下する。また、過剰な塩基性の物質の存在により、光照射による電荷発生後電荷分離時に電荷注入を過剰に防止してしまうため、静電疲労による残留電位上昇が顕著となる。またこれらの塩基性アミン化合物は単独で又は2種以上の混合物として第3級アミノアルコールと併用して使用することができる。
下引き層に含有される主樹脂としては、活性水素を有する樹脂を選択することができる。
一般的にポリオールと呼ばれるポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオールや、オイルフリーアルキド樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられるが、本発明では、特に少なくとも水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を用いるものであり、特に優れている。
オイルフリーアルキド樹脂は多塩基酸と多価アルコールからなる飽和ポリエステル樹脂で、脂肪酸を含まないエステル結合で結ばれた直鎖の構造をもつといった特徴を持ち、材料とする多塩基酸と多価アルコール、さらに変性剤により、数多くの種類がある。
水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂の好適な具体例としては、ベッコライトM−6401−50、M−6402−50、M−6003−60、M−6005−60、46−118、46−119、52−584、M−6154−50、M−6301−45、55−530、54−707、46−169−S、M−6201−40−1M、M−6205−50、54−409(大日本インキ化学工業(株)製:オイルフリーアルキド樹脂の商品名)、エスペル103、110、124、135(日立化成工業(株)製オイルフリーアルキド樹脂の商品名)などが挙げられる。
オイルフリーアルキド樹脂の水酸基価は60以上が好ましい。水酸基価が60未満であるとイソシアネートとの反応点が少ないために充分な架橋が行なわれず、成膜性が悪くなり、感光層と導電性支持体の接着性が悪化する。また水酸基価が150を越えて大きいと未反応の官能基が残存した場合においては耐湿性が悪くなり、多湿環境における感光体としてに電荷が蓄積されやすくなり、極端な光感度劣化、実機においては暗部電位の上昇に伴う暗部の濃度低下、階調性の低下を招くため好ましくない。ここで言う水酸基価とはJIS K0070に規定される方法での測定値をいう。
下引き層(33)に含有する水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネート樹脂の混合比は樹脂中に存在する水酸基のモル数とブロックイソシアネート樹脂のイソシアネート基のモル数が等量となることが望ましい。両者の架橋を行なう反応基の水酸基とイソシアネート基のどちらかが過剰に存在し、未反応分として残留した場合感光体としては下引き層中の未反応基分に電荷の蓄積が発生して好ましくない
下引き層(33)には白色顔料として金属酸化物を含有しても良い。
金属酸化物には酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等が挙げられ、なかでも酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンの使用が望ましい。酸化チタンは可視光及び近赤外光にほとんど吸収がなく白色であり、感光体の高感度化には望ましい。また、屈折率が比較的大きく、レーザー光のような可干渉光で画像の書き込みを行なうときに発生するモアレが効果的に防止できる。
また、本発明に使用できる酸化チタンの純度が99.4%以上であることが必要である。酸化チタンに含有される不純物は、NaO、KO等の吸湿性物質およびイオン性物質が主であり、酸化チタンの純度が99.4%より低い場合には、感光体特性が環境(特に湿度)および繰り返しの使用により大きく変動する原因となるので好ましくない。また、これら不純物は黒斑点等の画像欠陥の原因となりやすい。本発明に示す下引き層中の酸化チタンの純度は、JIS K5116に示される測定法により、求めることができる。
さらに、本発明の下引き層に含有する酸化チタン(P)と結着樹脂(主樹脂+架橋剤としてのブロックイソシアネート)(R)との比率P/Rが体積比で0.9/1〜2.5/1の範囲であることが好ましい。下引き層のP/R比が0.9/1未満であると下引き層の特性が結着樹脂の特性に左右され、特に温湿度の変化および繰り返し使用で感光体特性が大きく変化してしまう。P/R比が2/1を越えると下引き層の層中に空隙が多くなり、電荷発生層との接着性が低下すると共にさらに3/1を越えると空気がたまるようになり、これが、感光層の塗布乾燥時において気泡の原因となり、塗布欠陥となってしまう。
下引き層(33)で用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。
これら下引き層(33)に含有される無機顔料の粒径0.05〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μmのものが用いられる。また、本発明においては下引き層の膜厚は0.1〜50μmの範囲に設定することが望ましく、更に望ましくは2〜8μmの範囲に設定することが望ましい。下引き層の膜厚が2μm未満では下引層としての機能が不充分で前露光疲労に対する効果が少なくなる。逆に、下引層に膜厚が8μmを越えると塗膜面の平滑性が失われ、感光体の感度が低下し、かつ前露光疲労に対する効果は温存されても、環境変動に対する効果がなくなる。
次に導電性支持体及び感光層について説明する。
導電性支持体(32)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(32)として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体(32)として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化チタン、導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体(32)として良好に用いることができる。
電荷発生層(35)に用いられる結着樹脂としては、主成分(50wt%以上)としては本発明に示すブチラール樹脂を用いるが、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を必要なら併用しても良い。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し10〜500重量部、好ましくは25〜300重量部が適当である。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。電荷発生層(35)はこれら成分を適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを下引き層(33)上に塗布し、乾燥することにより形成される。
また、電荷発生層の膜厚は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層(36)は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。ここで用いられる溶剤としては、クロロボルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
電荷輸送層(36)に含有する電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体、その他ポリマー化された正孔輸送物質等公知の材料が挙げられる。
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、特開平5−158250号公報、特開平6−51544号公報記載の各種ポリカーボネート共重合体等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜50μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
本発明においては電荷輸送層(36)中にレベリング剤、酸化防止剤を添加しても良い。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部が適当である。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、硫黄系化合物、燐系化合物、ヒンダードアミン系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導体、モルホリン誘導体等の酸化防止剤を使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜5重量部程度が適当である。
本発明の電子写真感光体の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート、マイヤーバーコート、ローラコート、カーテンコート等の方法を用いることができる。
本発明の電子写真感光体を具備する電子写真画像形成装置について説明すると、図3に示すように、矢印Aの方向に回転するドラム状の電子写真感光体(12)の外周面に帯電部材(1)により感光体(12)は正または負の所定電圧に帯電される。帯電部材(1)には正または負の直流電圧がかけられている。帯電部材(1)に印可する直流電圧は−2000V〜+2000Vが好ましい。
帯電部材(1)には前記直流電圧に加え、さらに交流電圧を重畳して脈流電圧を印可するようにしても良い。直流電圧に重畳する交流電圧はピーク間電圧4000V以下のものが好ましい。ただし交流電圧を重畳すると帯電部材及び電子写真感光体が振動して異常音を発生する場合がある。帯電部材(1)には、瞬時に所望の電圧を印可しても良いが感光体を保護するために、徐々に印可電圧を上げるようにしても良い。
また、帯電部材が間接的に配置された帯電方式、いわゆるスコロトロン方式、コロトロン方式の他に酸性ガスの発生が抑制できる感光体に直接配置した帯電方式が提案されてきている。
帯電部材(1)は感光体(12)と同方向あるいは逆方向に回転するようにしても良いし、また回転させずに感光体の外周面を摺動するようにしても良い。さらに帯電部材に感光体(12)上の残留トナーをクリーニングする機能を持たせても良い。この場合、クリーニング手段(10)を設ける必要がない。
帯電した感光体(12)は、次いで不図示の像露光手段により光像露光(6)(スリット露光あるいはレーザービーム走査露光など)を受ける。この露光走査時に現行面の非画像部に対しては露光を中断し、露光によって低電位となった画像部に対して、表面電位よりやや低い現像バイアスを印可して反転現像を行ない、それによって前述の非画像部部分を含めて原稿像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
その静電潜像は、次いで現像手段(7)でトナー現像され、そのトナー現像像が転写帯電手段(8)により不図示の給紙部から感光体(12)と転写部材(8)との間に感光体(12)の回転と同期取りされて給送される記録材(9)の面に順次転写されていく。像転写を受けた記録材(9)は感光体面から分離されて不図示の像定着手段へ導入されて像定着を受けて複写物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体(12)の表面はクリーニング手段(10)にて転写残りトナーの除去を受けて正常面化され、前露光(11)により除電処理がされて繰り返して像形成に使用される。
電子写真画像形成装置として、上述の感光体や現像手段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成したプロセスカートリッジでも良い。
上述の感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジとすることができる。
例えば、図4に示すように、少なくとも感光体(12)、帯電部材(1)及び現像手段(7)を容器(20)に納めて一つのプロセスカートリッジとし、このプロセスカートリッジを装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成にしても良い。クリーニング手段(10)は容器(20)内に設けても設けなくてもよい。
また、図5に示すように、少なくとも感光体(12)及び帯電部材(1)を第1の容器(21)に納めて第1の電子写真ユニットとし、少なくとも現像手段(7)を第2の容器(22)に納めて第2の電子写真ユニットとし、これら第1の装置ユニットと第2の装置ユニットとを着脱自在の構成にしても良い。クリーニング手段(10)は容器(21)内に設けても設けなくても良い。
なお図4及び図5では転写帯電手段として転写部材(23)が用いられている。転写部材(23)としては帯電部材(1)と同じ構成のものが使用できる。転写帯電手段として用いる転写部材(23)には400V〜2000Vの直流電圧を印可するのが望ましい、(24)は定着手段である。
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1
(下引き層用塗工液の作成及びその塗工方法)
酸化チタン(CREL、石原産業製)80部、オイルフリーアルキド樹脂(ベッコライトM6163−60(固形分60wt%):大日本インキ化学工業製)15重量部、ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB3−867(固形分70wt%):大日本インキ化学工業製)20重量部、メチルエチルケトン100重量部、ジエチルアミン0.23重量部からなる混合物をボールミルで72時間分散し、下引き層用塗工液として作製し、これを用いて直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に、3本塗布し、110℃20分、130℃20分、150℃20分乾燥して、膜厚4μmの下引き層を塗布したドラムを作製した。
(電荷発生層用塗工液の作成及びその塗工方法)
τ型無金属フタロシアニン(TPA−891:東洋インキ社製)12重量部、下記構造式(1)のジスアゾ顔料24重量部をシクロヘキサノン330重量部中、ボールミルにて216時間分散を行なった。分散終了後ポリビニルブチラール(XYHL:UCC社製)6重量部をメチルエチルケトン850重量部、シクロヘキサノン1100重量部に溶解した樹脂液を添加し、3時間分散を行ない、電荷発生層用塗工液を作成した。これを3種類の乾燥条件で作成した下引き層ドラムに塗布し、130℃で10分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を作成した。
(電荷輸送層用塗工液の作成及びその塗工方法)
下記構造式(2)で示される電荷輸送物質8重量部、ポリカーボネート(Zタイプ:粘度平均分子量5万)10重量部、シリコーンオイル(KF−50:信越化学工業社製)0.002重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液を作成した。これを前記電荷発生層上に塗布し、130℃で20分間乾燥して膜厚30μmの電荷輸送層を形成し、実施例1の感光体を得た。
Figure 0004445376
Figure 0004445376
実施例2
実施例1の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンの量を0.0023重量部に変更した以外は実施例1と同じ。
実施例3
実施例1の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンの量を1.15重量部に変更した以外は実施例1と同じ。
実施例4
実施例1の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンの量を1.73重量部に変更した以外は実施例1と同じ。
実施例5〜6
実施例1の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンの量を表1に示す量に変更した以外は実施例1と同じ。
実施例
実施例1の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンに変えて、トリエチルアミンに変更した以外は実施例1と同じ。
実施例
実施例2の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンに変えて、トリエチルアミンに変更した以外は実施例2と同じ。
実施例
実施例3の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンに変えて、トリエチルアミンに変更した以外は実施例3と同じ。
実施例10
実施例4の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンに変えて、トリエチルアミンに変更した以外は実施例と同じ。
実施例11〜12
実施例7の下引き層用塗工液に添加したトリエチルアミンの量を表1に示す量に変更した以外は実施例7と同じ。
実施例13〜18
実施例1〜の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンに変えて、エチルエタノールアミンに変更した以外は実施例1〜と同じ。
実施例19〜24
実施例1〜の下引き層用塗工液に添加したジエチルアミンに変えて、ジエチルエタノールアミンに変更した以外は実施例1〜と同じ。
実施例25
実施例1の下引き層用塗工液を以下のように変更した。
(下引き層用塗工液の作成及びその塗工方法)
酸化チタン(CREL 石原産業製 純度99.7wt%)80部、オイルフリーアルキド樹脂(M6401−50)(固形分50wt% 水酸基価130):大日本インキ化学工業製)25重量部、ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−50(固形分60wt%):大日本インキ化学工業製)12.5重量部、ジエチルエタノールアミン0.2重量部、メチルエチルケトン100重量部からなる混合物をボールミルで72時間分散し、下引き層用塗工液として作製し、これを用いて直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に、3本塗布し、110℃20分、130℃20分、150℃20分乾燥して、膜厚4μmの下引き層を塗布したドラムを作製した。
実施例26
実施例25の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンの添加量を0.002重量部に変更した以外実施例25と同じ。
実施例27
実施例25の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンの添加量を重量部に変更した以外実施例25と同じ。
実施例28
実施例25の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンの添加量を1.5重量部に変更した以外実施例25と同じ。
実施例29〜30
実施例25の下引き層用塗工液に添加したジエタノールアミンの量を表1に示す量に変更した以外実施例25と同じ。
実施例31
実施例25の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてヘキサメチレンジアミンに変更した以外実施例25と同じ。
実施例32
実施例26の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてヘキサメチレンジアミンに変更した以外実施例26と同じ。
実施例33
実施例27の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてヘキサメチレンジアミンに変更した以外実施例27と同じ。
実施例34
実施例28の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてヘキサメチレンジアミンに変更した以外実施例28と同じ。
実施例35〜36
実施例31の下引き層用塗工液に添加したヘキサメチレンジアミンの量を表1に示す量に変更した以外実施例31と同じ。
実施例37
実施例25の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてメチルエタノールアミンに変更した以外実施例25と同じ。
実施例38
実施例26の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてメチルエタノールアミンに変更した以外実施例26と同じ。
実施例39
実施例27の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてメチルエタノールアミンに変更した以外実施例27と同じ。
実施例40
実施例28の下引き層用塗工液に添加したジエチルエタノールアミンに変えてメチルエタノールアミンに変更した以外実施例28と同じ。
実施例41〜42
実施例37の下引き層用塗工液に添加したメチルエタノールアミンの量を表1に示す量に変更した以外実施例37と同じ。
比較例1
実施例1の下引き層用塗工液におけるジエチルアミンの添加を無くした以外は実施例1と同じ。
比較例2
実施例1のジエチルアミンに変更してジブチルスズラウレート0.23重量部を添加した以外は実施例1と同じ。
比較例3
実施例25の下引き層用塗工液におけるジエチルエタノールアミンの添加を無くした以外は実施例25と同じ。
比較例4
実施例25の下引き層用塗工液におけるジエチルエタノールアミンに変更して、オクチルスズ0.00002重量部を添加した以外は実施例25と同じ。
以上より得られた実施例1〜42、比較例1〜4で作成した電子写真感光体ドラム各3本に関して、(株)リコー製複写機イマジオMF2730に設置し、その際帯電ローラに対する帯電バイアスを−1650Vに設定したときの白部電位(Vw)、黒部電位(VL)の測定により評価した。その後、黒ベタ部5%のチャート紙により連続3万枚の耐久試験を行ない、通紙試験を行ない、通紙試験前後の白部電位(Vw)黒部電位(VL)の測定及び画像評価を行なった。画像評価としては、5%チャート、白紙画像、16階調画像における異常画像有無と16階調画像により黒部画像濃度について目視で評価した。また、下引き層用塗工液の粘度はE型粘度計(型:ELD 東京計器社製)を20℃条件下で測定した。
表1は実施例1〜42、及び比較例1〜4の常温常湿における初期と3万枚通紙試験後の実機内電位及び異常画像の有無及び液物性の経時変化について評価した結果を示している。
Figure 0004445376
Figure 0004445376
Figure 0004445376
Figure 0004445376
Figure 0004445376
この結果によれば塩基性アミンを添加している実施例1〜42においては、比較例1、2に比較して熱架橋温度が通常の150℃より低い130℃、110℃でも実機内電位のVL上昇、黒部濃度低下が発生していない。この結果から現状に比較して低温における架橋処理が可能であることを示している。また塩基性アミンの添加量については0.0001〜5wt%であれば、特に問題は発生してないことに対して、添加量が0.0001wt%未満の場合には 熱架橋温度を下げたときのVL及び画像濃度低下を引き起こし、5wt%超では過剰な塩基性アミンの存在のためと思われる、経時でのVL上昇を引きおこしていることが分かる。
下引き層用塗工液の物性についても過剰な塩基性アミンの存在のためと思われる粘度上昇が引き起こされており、添加量は0.0001〜5wt%が特に優れていることが分かる。
また比較例におけるスズ化合物では通紙枚数が経過するに従い、トリム画像において局所的な黒ポチが発生し、劣っている。


本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す断面図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の他の例を示す断面図である。 本発明の電子写真画像形成装置の一例を示す正面図である。 本発明の電子写真画像形成装置の他の例を示す正面図である。 本発明の電子写真画像形成装置の他の例を示す正面図である。
符号の説明
1:帯電部材
6:露光手段
7:現像手段
8:転写部材(コロナ方式)
9:記録材
10:クリーニング手段
11:助電手段
12:感光体
20:容器
21:容器
22:容器
23:転写部材
24:定着手段
32:導電性支持体
33:下引き層
34:感光層
35:電荷発生層
36:電荷輸送層

Claims (9)

  1. 導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体において、該下引き層が少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体の製造方法において、該下引き層を、少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有する塗工液を架橋反応させて形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  3. 導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体の該下引き層塗工液において、少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体用下引き層塗工液。
  4. 導電性支持体上に下引き層、感光層からなる電子写真感光体を具備する電子写真画像形成装置において、該下引き層が少なくともブロックイソシアネート化合物及び塩基性アミンを含有し、かつ主剤として水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂を含有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
  5. 前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%であることを特徴とする請求項に記載の電子写真感光体。
  6. 前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%であることを特徴とする請求項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%であることを特徴とする請求項に記載の電子写真感光体用下引き層塗工液。
  8. 前記塩基性アミンの含有量がオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネートの合計に対して0.0001〜5wt%である下引き層を有する電子写真感光体を具備してなることを特徴とする請求項に記載の電子写真画像形成装置。
  9. 請求項1又は5に記載の感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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