JP4445119B2

JP4445119B2 - 車両用無段変速機のライン圧制御装置。

Info

Publication number: JP4445119B2
Application number: JP2000334704A
Authority: JP
Inventors: 信介宇井
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 2000-11-01
Filing date: 2000-11-01
Publication date: 2010-04-07
Anticipated expiration: 2020-11-01
Also published as: KR100420629B1; JP2002138879A; DE10124381B4; US20020052264A1; US6530860B2; DE10124381A1; KR20020034845A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関により駆動される油圧ポンプの出力油圧によりライン油圧を得、この出力油圧を制御してライン油圧を伝達トルクに応じた圧力に制御する車両用無段変速機の油圧制御装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
車両用の無段変速機としては、例えば、特開平４−２７２５６９号公報にその構成が開示されているように、一対のプーリ間にベルトを掛け渡し、このベルト掛けされた一対のプーリの溝幅を相互に変化させることにより駆動側と従動側との回転比を変える構成のものが多く用いられている。また、このプーリの溝幅を変化させる機構としては、車両に搭載された内燃機関により駆動される油圧ポンプからの油圧をライン油圧として得、この油圧ポンプの出力油圧を制御することによりライン油圧を変化させ、このライン油圧の変化に応じてプーリを構成する可動円錐板を固定円錐板に対して軸方向に変位させるように構成されている。
【０００３】
この種の車両用無段変速機のライン油圧制御では、内燃機関と車両との間の駆動力を効率よく確実に伝達することが必要であり、ベルトと駆動並びに従動のプーリとの間のスリップを極力低減してベルトの耐久性を損なわない油圧を得ることが必要であると共に、ライン油圧を必要以上に高めることによる油圧ポンプの動力損失を抑制することが必要である。このために走行状態に応じた目標ライン油圧を設定し、内燃機関により駆動される油圧ポンプの出力油圧を制御して実際のライン油圧を目標ライン油圧と一致させるようにするのが一般的な制御法であり、この従来のライン油圧制御法を示したのが図６のフローチャートである。
【０００４】
図６において、まずステップ６０１では制御用のコントローラに内燃機関のトルク情報と無段変速機の変速比情報とが入力され、目標ライン油圧のベース値PLOBJBASEが演算される。続いてステップ６０２にて車両の走行状態を検出する各種のセンサ類からの情報により目標ライン油圧のベース値PLOBJBASEに対する補正値PLOBJHOSが演算され、さらに、ステップ６０３において目標ライン油圧のベース値PLOBJBASEに補正値PLOBJHOSが加算され、最終的な目標ライン油圧PLOBJCALが演算され、設定される。そして、ステップ６０４でリターンして所定時間毎にこの演算が繰り返される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
この目標ライン油圧の設定にあたっては、燃費を向上させるためには内燃機関の回転速度をできるだけ低く設定する必要があり、油圧ポンプの出力油圧の不足から発生するベルトスリップを回避するためには伝達トルクに見合ったライン油圧が得られるように内燃機関の回転速度を高める必要がある。この相矛盾する両条件を満足させるために内燃機関はベルトスリップが発生しない範囲で最小の目標ライン油圧が得られる回転速度に設定され、上記のフローチャートで説明したように、様々に変化する車両の走行状態においてもベルトスリップが発生しないように設定される必要がある。
【０００６】
しかし、油圧ポンプは内燃機関により駆動されるものであるから、内燃機関の低回転領域においては油圧ポンプの出力可能な最大ライン油圧が低くなり、目標ライン油圧に対する余力が低下しているため、従来のライン油圧制御装置を搭載した車両では内燃機関の低回転領域において走行条件が変化したとき、図７に示すように、目標ライン油圧の変化に対して内燃機関の回転速度を上昇させて油圧ポンプの出力油圧を上昇させようとしても充分な追従ができず、ベルトスリップが発生する領域ができ、ベルトがスリップして摩耗したり、スリップによる走行状態の変化が避けられないことがあった。
【０００７】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、走行条件の変化に対して無段変速機のベルトスリップを回避し、ベルトの寿命を延長することが可能な車両用無段変速機の油圧制御装置を得ることを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる車両用無段変速機のライン圧制御装置は、内燃機関によって駆動される油圧ポンプ、この油圧ポンプの出力油圧を制御して油圧ラインのライン油圧を生成する圧力制御弁、前記圧力制御弁により生成された前記油圧ラインのライン油圧に基づいて操作され、前記内燃機関の回転速度を変速して出力する無段変速機構、および前記内燃機関を制御し、また前記圧力制御弁を制御して前記無段変速機構を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関のスロットル開度を表わすスロットル開度値と、前記無段変速機構の入力軸回転速度を表わす入力軸回転速度値と、前記無段変速機構の出力軸回転速度を表わす出力軸回転速度値とを使用して、前記無段変速機構の入力トルクを表わす入力トルク値と、前記入力トルクを伝達するのに必要な目標ライン油圧を表わす目標ライン油圧値とを演算する第１の演算手段と、前記油圧ポンプの回転速度に対する出力可能ライン油圧を表わす出力油圧特性データを記憶する記憶手段と、前記出力油圧特性データと、前記内燃機関の回転速度を表わす機関回転速度値とを使用して、前記油圧ポンプの出力可能ライン油圧を表わす出力可能ライン油圧値を演算する第２の演算手段と、前記目標ライン油圧値と前記出力可能ライン油圧値とを比較する比較手段とを含み、前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記目標ライン油圧値が前記出力可能ライン油圧値以下になるように、前記内燃機関の回転速度と出力トルクとを制御することを特徴とする。
【０００９】
また、前記目標ライン油圧値が前記出力可能ライン油圧値より高いとする比較結果が前記比較手段から得られた場合に、前記制御手段が、前記内燃機関の回転速度を上昇させると共に、前記無段変速機構の変速比を低下させ、前記内燃機関の出力トルクを低下させるように制御することを特徴とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】
実施の形態１．
図１ないし図５は、この発明の実施の形態１による車両用無段変速機のライン圧制御装置を説明するためのもので、図１は無段変速機制御システムの構成図、図２は制御手段の機能を説明する機能ブロック図、図３は制御手段の動作を説明するフローチャート、図４は動作説明用のタイムチャート、図５は油圧ポンプの出力油圧の特性図の一例である。なお、図２、図４では、油圧を単に圧として記載している。
【００１１】
図１において、１は車両に搭載された内燃機関、２はこの内燃機関１に駆動され、後述する無段変速機用の油圧を生成する油圧ポンプ、３は内燃機関１の出力を前後進切替クラッチ４を介して無段変速機５に伝達するトルクコンバータで、無段変速機５は、駆動用のプライマリプーリ５ａと従動用のセカンダリプーリ５ｂとからなり、プライマリプーリ５ａとセカンダリプーリ５ｂとの間には金属ベルト６が掛け渡されている。７はトルクコンバータ３の滑りを補償して内燃機関１と前後進切替クラッチ４とを直結するダンパクラッチ、８は推進軸９を介して無段変速機５のセカンダリプーリ５ｂと結合された差動装置、１０は差動装置８から駆動される車両の駆動輪である。
【００１２】
１１は油圧ポンプ２の出力油圧を制御してライン油圧PLを生成する圧力制御弁であり、圧力制御弁１１で制御されたライン油圧PLはセカンダリプーリ５ｂの油圧室１２に供給され、セカンダリプーリ５ｂに所定の圧力を加える。１３は流量制御弁であり、ライン油圧PLを受けて流量制御し、所定の流量に制御された油圧PPがプライマリプーリ５ａの油圧室１４に供給されてプライマリプーリ５ａに圧力を加え、溝幅を制御する。１５は制御コントローラ（以下制御手段と称す）であり、後述する各センサ類の信号入力を受けてライン圧デューティソレノイド１６と、変速デューティソレノイド１７と、直結デューティソレノイド１８と、クラッチデューティソレノイド１９および内燃機関１の制御を行う。
【００１３】
ライン圧デューティソレノイド１６は制御手段１５の信号により圧力制御弁１１をデューティ制御してライン油圧PLを生成し、変速デューティソレノイド１７は制御手段１５の信号により流量制御弁１３をデューティ制御して油圧室１４に供給する油圧PPを制御する。制御手段１５に信号を入力するセンサ類は、トルクコンバータ３の出力軸回転を検出する回転速度センサＡ２０と、無段変速機５の入力軸回転を検出する回転速度センサＢ２１と、無段変速機５の出力軸回転を検出する回転速度センサＣ２２と、油圧室１４に供給される油圧を計測するプライマリ圧センサ２３と、ライン油圧を計測するライン圧センサ２４と、その他図示しないスロットル開度センサや油温センサなど運転情報や走行情報などを検出するセンサ類である。
【００１４】
図２は制御手段１５の機能ブロック図であり、図において、２５は内燃機関１の出力トルクを表わすトルク値τ1を演算する内燃機関トルク演算手段、２６は回転速度センサＢ２１によりプライマリプーリ５ａの回転速度を検出し、このプライマリプーリ５ａの回転速度を表わす入力軸回転速度値Neを出力する１次側回転速度検出手段、２７は回転速度センサＣ２２によりセカンダリプーリ５ｂの回転速度を検出し、このセカンダリプーリ５ｂの回転速度を表わす出力軸回転速度値Nsを出力する２次側回転速度検出手段、２８は図示しないスロットル弁の開度を検出し、このスロットル弁の開度を表わすスロットル開度値θを出力するスロットル開度センサ、２９は車両の運転状態や走行状態を検出する運転状態検出手段である。また、３０は内燃機関トルク演算手段２５から出力されるトルク値τ1と、運転状態検出手段２９からの検出値とを入力して、無段変速機５の入力トルクを表わす入力トルク値τ2を演算するＣＶＴ入力トルク演算手段、３１は１次側回転速度検出手段２６からの入力軸回転速度値Neと２次側回転速度検出手段２７からの出力軸回転速度値Nsから、無段変速機５の変速比を表わす変速比値を演算する変速比演算手段、３２はスロットル開度センサ２８からのスロットル開度値θと運転状態検出手段２９の検出値から目標ライン油圧の補正値PLOBJHOSを演算する目標ライン圧補正量演算手段である。
【００１５】
また、３３は１次側回転速度検出手段２６からの入力軸回転速度値Ne、または、回転速度センサＡ２０の出力のいずれか、すなわち、内燃機関１の回転速度と、運転状態検出手段２９による車両の運転状態の検出値とから、油圧ポンプ２の出力可能な出力可能ライン油圧PLABLEMAXを演算する出力可能ライン圧演算手段、３４はＣＶＴ入力トルク演算手段３０からの入力トルク値τ2と、変速比演算手段３１からの変速比値とから、目標ライン油圧のベース値PLOBJBASEを演算する目標ライン圧ベース値演算手段であり、この目標ライン油圧のベース値PLOBJBASEと目標ライン圧補正量演算手段３２による補正値PLOBJHOSとが加算器３６により加算されて目標ライン油圧値PLOBJCALが決定される。なお、制御手段１５には記憶装置が内蔵され、例えば図５に示すような油圧ポンプ２の回転速度に対する出力可能ライン油圧を示す出力油圧特性データがマップとして記憶されている。
【００１６】
このように構成されたこの発明の実施の形態１による車両用無段変速機のライン圧制御装置において、制御手段１５の動作を図３のフローチャートにて説明すると次の通りである。まず、ステップ３０１において、内燃機関トルク演算手段２５が演算したトルク値τ1と、１次側回転速度検出手段２６が検出した入力軸回転速度値Neと、２次側回転速度検出手段２７が検出した出力軸回転速度値Nsとから、ＣＶＴ入力トルク演算手段３０により無段変速機５の入力トルクを表わす入力トルク値τ2と、変速比演算手段３１により変速比値とが演算され、これらの入力トルク値τ2と変速比値から目標ライン圧ベース値演算手段３４により目標ライン油圧のベース値PLOBJBASEが演算される。次ぎにステップ３０２において、スロットル開度センサ２８からのスロットル開度値θと、図示しない油温センサなどの入力から走行条件に応じた補正値PLOBJHOSが目標ライン圧補正量演算手段３２により演算される。
【００１７】
続いてステップ３０３において、目標ライン油圧のベース値PLOBJBASEと補正値PLOBJHOSとが加算器３６により加算され、目標ライン油圧を表わす目標ライン油圧値PLOBJCALが決定される。ステップ３０４では１次側回転速度検出手段２６からの入力軸回転速度値Ne、すなわち、内燃機関１の回転速度を表わす内燃機関の回転速度値と、予め制御手段１５に記憶された、例えば図５に示すような油圧ポンプ２の出力油圧特性データを表わすマップ、および、運転状態検出手段２９による検出結果とから、油圧ポンプ２の出力可能ライン油圧を表わす出力可能ライン油圧値PLABLEMAXが演算され、ステップ３０５にてステップ３０３での目標ライン油圧値PLOBJCALとステップ３０４での出力可能ライン油圧値PLABLEMAXとが比較される。
【００１８】
ステップ３０５での比較の結果、目標ライン油圧値PLOBJCALが出力可能ライン油圧値PLABLEMAXより低い場合にはステップ３０７に進んでこのルーチンを繰り返すと共に、制御手段１５はライン圧デューティソレノイド１６と変速デューティソレノイド１７とを制御して通常の変速動作を行う。ステップ３０５での結果において、目標ライン油圧値PLOBJCALが出力可能ライン油圧値PLABLEMAXより高い場合には、ライン油圧が不足すると判断してステップ３０６に進み、制御手段１５が内燃機関１と無段変速機５とを制御して、内燃機関１の回転速度の上昇と出力トルクの低減策を講じる。この内燃機関１の出力トルクの低減策は、例えば内燃機関１の操作による点火時期の遅延策などであり、内燃機関１の回転速度上昇分、無段変速機５の変速比は操作される。
【００１９】
図４はこの状態を示したもので、制御手段１５は所定時間毎に図４（ａ）に示す判定タイミングを表わすパルスを生成し、このパルス毎に図３のルーチンを繰り返す。走行条件の変化により図３のステップ３０５にてライン油圧が不足すると判断されると、図４(ｂ)に示すライン圧不足異常検出信号が生成され、この信号を受けて、内燃機関１の出力トルクを低減するための図４（ｃ）に示すトルク低減実施信号が出力される。このトルク低減実施信号により、内燃機関の出力トルクは、図４（ｄ）に示すように、内燃機関１のトルクが例えば上昇中であっても、トルク低減信号の継続期間中は低下させられ、ベルトスリップを回避するように制御される。
【００２０】
上記の従来例にて説明した図７と対比すると、図４（ｇ）に示す目標ライン油圧値PLOBJCALの変化に対して、図４（ｅ）に示す内燃機関の回転速度を上昇させて油圧ポンプの出力油圧を上昇させようとするが、これが充分に追従できないときには、図４（ｇ）に示す目標ライン油圧値PLOBJCALは、図４（ｄ）に示す内燃機関１のトルク低下に見合った目標ライン油圧値に低下するので、ベルトスリップを防止しながら、図４（ｅ）に示す内燃機関１の回転速度を上昇させ、油圧ポンプ２の出力油圧を上昇させ、図４（ｆ）に示す出力可能ライン油圧値PLABLEMAXを上昇させる。油圧ポンプ２の出力油圧が上昇して、図４（ｆ）に示す出力可能ライン油圧値PLABLEMAXが、目標ライン油圧値PLOBJCALを上回るようになれば、図３のステップ３０５にてこれを検知し、内燃機関１のトルク低減を中止させる。すなわち、トルク低減は、図３のルーチンがステップ３０７でリターンされて所定時間毎に繰り返される結果、図２に示す出力可能ライン圧演算手段３３の演算する出力可能ライン油圧値PLABLEMAXが、内燃機関１の回転速度、すなわち１次側回転速度検出手段２６からの入力軸回転速度値Neが上昇して目標ライン油圧値PLOBJCALを上回る値になるまで継続され、ベルトスリップを防止することになる。
【００２１】
【発明の効果】
この発明に係わる車両用無段変速機のライン圧制御装置の請求項１の発明によれば、内燃機関によって駆動される油圧ポンプ、この油圧ポンプの出力油圧を制御して油圧ラインのライン油圧を生成する圧力制御弁、前記圧力制御弁により生成された前記油圧ラインのライン油圧に基づいて操作され、前記内燃機関の回転速度を変速して出力する無段変速機構、および前記内燃機関を制御し、また前記圧力制御弁を制御して前記無段変速機構を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関のスロットル開度を表わすスロットル開度値と、前記無段変速機構の入力軸回転速度を表わす入力軸回転速度値と、前記無段変速機構の出力軸回転速度を表わす出力軸回転速度値とを使用して、前記無段変速機構の入力トルクを表わす入力トルク値と、前記入力トルクを伝達するのに必要な目標ライン油圧を表わす目標ライン油圧値とを演算する演算手段と、前記油圧ポンプの回転速度に対する出力可能ライン油圧を表わす出力油圧特性データを記憶する記憶手段と、前記出力油圧特性データと、前記内燃機関の回転速度を表わす機関回転速度値とを使用して、前記油圧ポンプの出力可能ライン油圧を表わす出力可能ライン油圧値を演算する演算手段と、前記目標ライン油圧値と前記出力可能ライン油圧値とを比較する比較手段とを含み、前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記目標ライン油圧値が前記出力可能ライン油圧値以下になるように、前記内燃機関の回転速度と出力トルクとを制御するようにしたので、内燃機関の回転速度をできるだけ低く設定しながら必要時には回転速度と出力トルクとを制御してベルトスリップを防止し、ベルトの摩耗を防止して寿命を延長することが可能になり、このために走行状態が変化して違和感を与えることのない車両用無段変速機のライン圧制御装置を得ることができるものである。
【００２２】
また、請求項２の発明によれば、前記目標ライン油圧値が前記出力可能ライン油圧値より高いとする比較結果が前記比較手段から得られた場合に、前記制御手段が、前記内燃機関の回転速度を上昇させると共に、前記無段変速機構の変速比を低下させ、前記内燃機関の出力トルクを低下させるように制御するようにしたので、ベルトスリップを確実に防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態１による車両用無段変速機のライン圧制御装置のシステムの構成図である。
【図２】この発明の実施の形態１による車両用無段変速機のライン圧制御装置の機能ブロック図である。
【図３】この発明の実施の形態１による車両用無段変速機のライン圧制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図４】この発明の実施の形態１による車両用無段変速機のライン圧制御装置の動作説明図である。
【図５】この発明の実施の形態１による車両用無段変速機のライン圧制御装置の油圧ポンプの出力油圧の特性例である。
【図６】従来の車両用無段変速機のライン圧制御装置の動作説明用フローチャートである。
【図７】従来の車両用無段変速機のライン圧制御装置の課題点の説明図である。
【符号の説明】
１内燃機関、２油圧ポンプ、５無段変速機、
５ａプライマリプーリ、５ｂセカンダリプーリ、６ベルト、
１１圧力制御弁、１２，１４油圧室、１３流量制御弁、
１５制御手段、１６ライン圧デューティソレノイド、
１７変速デューティソレノイド、２０、２１、２２回転速度センサ、
２３プライマリ圧センサ、２４ライン圧センサ、
２５内燃機関トルク演算手段、２６１次側回転速度検出手段、
２７２次側回転速度検出手段、２８スロットル開度センサ、
２９運転状態検出手段、３０ＣＶＴ入力トルク演算手段、
３１変速比演算手段、３２目標ライン圧補正量演算手段、
３３出力可能ライン圧演算手段、３４目標ライン圧ベース値演算手段
３６加算器。

Claims

内燃機関によって駆動される油圧ポンプ、
この油圧ポンプの出力油圧を制御して油圧ラインのライン油圧を生成する圧力制御弁、
前記圧力制御弁により生成された前記油圧ラインのライン油圧に基づいて操作され、前記内燃機関の回転速度を変速して出力する無段変速機構、および
前記内燃機関を制御し、また前記圧力制御弁を制御して前記無段変速機構を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、
前記内燃機関のスロットル開度を表わすスロットル開度値と、前記無段変速機構の入力軸回転速度を表わす入力軸回転速度値と、前記無段変速機構の出力軸回転速度を表わす出力軸回転速度値とを使用して、前記無段変速機構の入力トルクを表わす入力トルク値と、前記入力トルクを伝達するのに必要な目標ライン油圧を表わす目標ライン油圧値とを演算する第１の演算手段と、
前記油圧ポンプの回転速度に対する出力可能ライン油圧を表わす出力油圧特性データを記憶する記憶手段と、
前記出力油圧特性データと、前記内燃機関の回転速度を表わす内燃機関の回転速度値とを使用して、前記油圧ポンプの出力可能ライン油圧を表わす出力可能ライン油圧値を演算する第２の演算手段と、
前記目標ライン油圧値と前記出力可能ライン油圧値とを比較する比較手段とを含み、
前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記目標ライン油圧値が前記出力可能ライン油圧値以下になるように、前記内燃機関の回転速度と出力トルクとを制御することを特徴とする車両用無段変速機のライン圧制御装置。
請求項１記載の車両用無段変速機のライン圧制御装置であって、前記目標ライン油圧値が前記出力可能ライン油圧値より高いとする比較結果が前記比較手段から得られた場合に、前記制御手段が、前記内燃機関の回転速度を上昇させると共に、前記無段変速機構の変速比を低下させ、前記内燃機関の出力トルクを低下させるように制御することを特徴とする車両用無段変速機のライン圧制御装置。