JP4443743B2 - ふとん籠及び土木構築物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、護岸等の土木構築物の構築に使用するふとん籠及びそのふとん籠を用いて構築する土木構築物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、護岸等の土木構築物の施工において、複数のふとん籠が用いられる傾向にある。この各ふとん籠は、網状片をもって中詰め材を充填する籠容器を形成し、その籠容器の表面に保護材が固定手段たる接着剤をもって固定されたものとなっている。そして、このふとん籠を用いて土木構築物を構築するに際しては、ふとん籠を、施工面に予め敷設される吸い出し防止シート(吸い出し防止材)上に連続的に敷き並べたり、或いは階段状に積み上げたりして用いられることになっている。これにより、保護材により保護強化されたふとん籠をもって、護岸機能が向上されることになり、長期に亘って強固な土木構築物を得ることができることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記ふとん籠においては、保護材の固定手段として接着剤が用いられており、ふとん籠が完成品として用いられるようになるには、接着剤の硬化時間(化学反応時間)を待たねばならない。このため、工場においては、接着剤が硬化するまでふとん籠を留め置く一定のスペースを用意しなければならず、また、施工現場でふとん籠を組み立てる場合においては、その接着剤の硬化時間のために、組立後、直ちに使用に供し得ず、施工現場での迅速な要求に対して十分に応じきれない状況にある。
【0004】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その第1の技術的課題は、籠容器の表面に保護材が固定されるものであっても、組立後、直ちに使用に供し得るふとん籠を提供することにある。
【0005】
第2の技術的課題は、上記ふとん籠を用いた土木構築物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1の発明)にあっては、
所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器が形成され、該籠容器の表面に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定されているふとん籠において、
前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、
前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、
前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、
前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられている構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2〜11の記載の通りとなる。
【0007】
上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項12の発明)にあっては、
ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の上面全面に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
前記複数のふとん籠が施工面に敷き並べられて、最上面が保護材で覆われる、
ことを特徴とする土木構築物とした構成としてある。
【0008】
上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項13の発明)にあっては、
ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の上面前部に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
前記複数のふとん籠が、階段状に積み上げられている、
ことを特徴とする土木構築物とした構成としてある。
【0009】
上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項14の発明)にあっては、
ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の前面に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
前記複数のふとん籠が、順次、積み上げられている、
ことを特徴する土木構築物とした構成としてある。
【0010】
上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項15の発明)にあっては、
ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の前面及び上面前部に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
前記複数のふとん籠が、階段状に積み上げられている、
ことを特徴とする土木構築物とした構成としてある。
【0011】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、座板を、保護材の裏面側領域であって網状片の隣り合う第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素間を少なくとも跨ぐように配置し、その座板を止め具をもって保護材に近づけるようにすることから、座板と保護材とが網状片を挟持する状態となり、保護材は、接着剤を用いなくても網状片に固定されることになる。このため、接着剤の硬化時間を考慮する必要はなくなり、ふとん籠の組立後、直ちに、そのふとん籠を使用に供し得る状態にすることができることになる。
【0012】
しかも、保護材を網状片に固定した後には、止め具は籠容器内に位置して外部にさらされることがなくなることから、止め具が外部因子(転石、流石等)により破損されることはなくなり、網状片に対する保護材の固定を確実なものとすることができることになる。
さらに、座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備えていることから、保護材を網状片の表面から引き離そうとする力に対して、起立板部の板面に沿う方向の極めて強い曲げ剛性特性を利用できることになり、座板の肉厚を厚くして該座板の強度(剛性)を高めなくても、保護材を網状片の表面から引き離そうとする力に十分に抗することができることになる。このため、座板の使用材料量の増加を極力抑えつつ、保護材を網状片の表面から引き離そうとする力に対して簡単且つ効果的に抗することができるふとん籠を提供できることになる。
しかも、座板に起立板部が設けられていることから、その起立板部をもって座板が摘み易くなり、そのような座板を用いることによりふとん籠の製造を容易にする(作業性を向上させる)ことができることになる。
また、複数の第1区画要素が、網状片の厚み方向において、複数の第2区画要素よりも網状片の表面側に近いように位置されて、複数の第1区画要素と複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、座板が、隣り合う第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を跨いでいることから、座板と止め具を利用して保護材を固定できる一方、複数の第1区画要素と複数の第2区画要素との段差状の配置関係に基づき、複数の第1区画要素から網状片の裏面側において、隣り合う第2区画要素同士間の空間を座板及び止め具の配設空間として利用できることになり、座板及び止め具が網状片の裏面側から突出することを抑制できることになる。このため、保護材を籠容器の前面に固定しているときには、中詰め材の充填時に、座板及び止め具に中詰め材が当たってそれらが破損することを抑制でき、保護材を籠容器の上面に固定するときには、ふとん籠の組立時において、その籠容器の上面を構成することになる蓋金網を一枚の板体として取り扱い、籠容器に充填されている中詰め材との干渉を避けつつ、籠容器の上面開口を容易に施蓋できることになる。
さらに、起立板部が、基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられていることから、一枚の板材をプレス成形すること等により簡単に当該座板を得ることができるばかりか、基板部の幅方向両側の起立板部によって中詰め材から止め具を保護できることになる。
さらにまた、起立板部が基板部の幅方向両側において起立していることから、座板が網状片の線材(第2区画要素等)に押圧力が作用した状態で当接するとしても、起立板部の板面をもって当接することになり、網状片の線材が損傷することを防止できることになる。
【0013】
請求項2の発明によれば、隣り合う第1区画要素間に臨む挿通孔を有し、止め具が、座板の挿通孔を挿通して保護材に固定される軸部と、軸部に座板の外方側において設けられ座板に係止される拡径部とを有し、座板に、挿通孔周縁部において肉盛部が設けられていることから、軸部が隣り合う第1区画要素に規制されることになり、座板を、隣り合う第1区画要素に常に跨らせた状態として、該隣り合う第1区画要素に的確に係止させておくことができることになる(保護材を確実に網状片に固定できること)。
【0014】
また、保護材を網状片に固定した後は、保護材を網状片から引き離そうとする力を、止め具の拡径部を介して肉盛部が的確に受け止め、保護材を網状片の表面から引き離そうとする力に対して、一層確実に抗することができることになる。
【0015】
しかも、仮に止め具として取付けアンカーを用いる場合のように該止め具を打ち込んで保護材に固定するようなときでも、肉盛部が止め具の拡径部を強固に受け止め、作業時に止め具が座板を突き抜けてしまうことを確実に防止できることになる。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
請求項の発明によれば、座板及び止め具が、網状片の厚み方向において、複数の第2区画要素が形成する網状片の裏面よりも網状片の表面側に収まるように設定されていることから、複数の第1区画要素から網状片の裏面側において、隣り合う第2区画要素間の空間を座板及び止め具の配設空間として、はみださないようにして利用することになり、座板及び止め具が網状片の裏面側から突出することを確実に防止できることになる。このため、前記請求項の作用効果を、より効果的に得ることができることになる。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
請求項の発明によれば、座板が、隣り合う第2区画要素間に略適合して収まるように設定されていることから、隣り合う第2区画要素等を座板の回り止め部材として利用できることになり、座板を一層確実に隣り合う第1区画要素に係止させておくことができることになる。
【0027】
請求項の発明によれば、座板が、隣り合う第1区画要素間に臨む挿通孔を有し、止め具が、座板の挿通孔を挿通して石に固定される軸部と、軸部に座板の外方側において設けられ座板に係止される拡径部とを有していることから、軸部が隣り合う第1区画要素により規制されることになり、座板を、隣り合う第2区画要素間において、隣り合う第1区画要素に常に跨らせた状態として、該隣り合う第1区画要素に的確に係止させておくことができることになる(換言すれば、保護材を網状片に確実に固定できることになる)。
【0028】
請求項の発明によれば、基板部に、挿通孔周縁部において肉盛部が設けられていることから、保護材を網状片に固定した後は、保護材を網状片から引き離そうとする力を、止め具の拡径部を介して肉盛部が的確に受け止め、保護材を網状片の表面から引き離そうとする力に対して、一層確実に抗することができることになる。
【0029】
しかも、仮に止め具として取付けアンカーを用いる場合のように該止め具を打ち込んで保護材に固定するようなときでも、肉盛部が止め具の拡径部を強固に受け止め、作業時に止め具が座板を突き抜けてしまうことを確実に防止できることになる。
【0030】
請求項の発明によれば、保護材が自然石であることから、その強固な性質を有する自然石をもって当該ふとん籠を保護できると共に、周囲の自然景観に調和させることができることになる。
【0031】
請求項の発明によれば、保護材が、籠容器の前面に配置されていることから、籠容器前面からの外力に対してふとん籠を保護でき、これにより、土木構築物を長期に亘って強固な状態に維持できることになる。
【0032】
また、当該ふとん籠を積み上げるだけで、前面が特に保護される土木構築物を構築できることになる。
【0033】
請求項の発明によれば、保護材が籠容器の上面に配置されていることから、籠容器上面からの外力に対してふとん籠を保護でき、これにより、土木構築物を長期に亘って強固な状態に維持できることになる。
【0034】
また、施工面に当該ふとん籠を連続的に敷き並べることにより、その各ふとん籠の保護材をもって一層、保護強化が図られた土木構築物を構築できることになる。
【0035】
請求項10の発明によれば、保護材が籠容器の上面及び前面に配置されていることから、籠容器上面及び前面からの外力に対してふとん籠を保護でき、これにより、土木構築物を長期に亘って強固な状態に維持できることになる。
【0036】
請求項11の発明によれば、保護材が、籠容器の上面において、前部に配置されていることから、当該ふとん籠を階段状に積み上げて土木構築物を構築する場合においても、その各階段状部分を保護材により保護できることになる。
【0037】
請求項12の発明によれば、施工面にふとん籠が敷き並べられる土木構築物において、各ふとん籠上面全面の保護材により一層、保護強化を図ることができることになる。
【0038】
請求項13の発明によれば、ふとん籠を階段状に積み上げて構築する土木構築物において、その各段差面(上面前部)の保護強化を図ることができることになる。
【0039】
請求項14の発明によれば、ふとん籠を階段状に積み上げて構築する土木構築物において、各ふとん籠前面の保護材により一層、保護強化を図ることができることになる。
【0040】
請求項15の発明によれば、ふとん籠を階段状に積み上げて構築する土木構築物において、その各階段状部分(前面及び上面前部)の保護強化を図ることができることになる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0042】
図1において、符号1は、土木構築物としての護岸(河川護岸、海岸護岸等)である。この護岸1は、その施工面(法面、法尻等)1aに、土砂等の吸い出しを防止する機能を有する吸い出し防止シート2を介して実施形態に係るふとん籠(金網により形成された直方体ないし立方体形状の容器内に中詰め材を充填したもの)3が敷き並べられている。
【0043】
前記ふとん籠3は、図1、図2に示すように、矩形形状の複数枚の金網(網状片)をもって形成される籠容器4と、複数の保護材としての複数の自然石5とから構成されている。籠容器4は、全体としてやや扁平状態とされた直方体形状の収容容器を形成し、その内部に中詰め材51(栗石、砕石等)を充填しており、その中詰め材51の重量によりふとん籠3が重量物として機能することになっている。この籠容器4は、一般に矩形形状の複数枚(6枚)の金網として、前金網4a、後金網4b、前金網4aと後金網4bとの間の両側金網4c,4c、底金網4d、蓋金網4eを備えており、これらは、コイル、針金等の連結具(図示略)をもって組み立てられている。
【0044】
本実施形態においては、ふとん籠3の組立の作業性を考慮し、図2に示すように、複数の底金網4dに相当する長尺な底金網4Dが用いられている。すなわち、この長尺な底金網4Dは、施工面1a上で前後方向(法面の傾斜方向)に延ばしつつ、隣り合うようにして順次、敷設されることになっており、その隣り合う底金網4D間には該両者4Dにとって共通の側金網4cが前後方向に順次、起立されることになっている。また、各底金網4D上には仕切り金網4fが、籠容器4の前金網4a、後金網4bとして、前後方向に一定間隔毎に配設されることになっており、各籠容器4は前後方向に連続的に区画されることになっている。そして、その各籠容器4の上面開口は、その各籠容器4内に中詰め材51が充填された後(図2においては、中詰め材51が籠容器4内に充填されたものを一つのみ図示)、蓋金網4eにより施蓋(コイル等により連結することも含む)されることになっている(図2においては、一枚の蓋金網4eのみを図示)。
【0045】
前記金網4a〜4fのうち蓋金網4eには、本実施形態においては、図3、図4に示すように、菱形金網が用いられている。蓋金網4eは、複数の第1区画要素6と複数の第2区画要素7とを有している。各第1区画要素6は、所定間隔毎に略真っ直ぐ延びた状態で配設されており、該各第1区画要素6は互いに平行に配置されている。各第2区画要素7も、互いに平行な関係をもって、所定間隔毎に略真っ直ぐ延びた状態で配設されており、この各第2区画要素7は、蓋金網4eの厚み方向において所定の段差H(図4参照)をもって、複数の第1区画要素6に対して交差された状態で一体化されている。これにより、蓋金網4eは、全体形状として、所定の段差Hに基づく所定厚みのシート形状が形成されると共に、隣り合う第1区画要素6と隣り合う第2区画要素7とに基づき、菱形の網目8が区画されることになっている。
【0046】
具体的には、蓋金網4が菱形金網であることから、図4に示すように、各第1、第2区画要素6、7は、複数本の線材(段差をもってジグザグ状とされたもの)9を組む(絡ませる)ことにより形成されており、その複数本の線材9の一部9aを部分的に確保することにより各第1、第2区画要素6、7の直線形状が得られることになっている。
【0047】
このような蓋金網4eは、複数の第1区画要素6を外側、複数の第2区画要素7を内側に向けて籠容器4の上面を構成するように配設されており、その蓋金網4eの上面側(複数の第1区画要素6側)が表面側とされ、その蓋金網4eの下面側(複数の第2区画要素7側)が裏面側とされている。
【0048】
一方、蓋金網4e以外の金網4a〜4fに関しては、亀甲金網、溶接金網、菱形金網等の種々のものを用いることができる。しかし、中詰め材51の充填により外に膨らむことをより抑制するのであれば、比較的剛性の高い亀甲金網、溶接金網を用いるのが好ましい。
【0049】
前記複数の保護材としての複数の自然石5は、図3〜図7に示すように、固定手段(固定具)としての金属製の座金(座板)14と取付けアンカー(止め具)15とを用いて蓋金網4eの表面側に固定されている。
【0050】
上記複数の自然石5としては、玉石、割石等の種々のものが用いられている。この各自然石5には挿入穴11が形成されており、その各挿入穴11は、自然石5の表面から外部に向けて開口されている。このような複数の自然石5は、蓋金網4eの表面上に配置されており、各自然石5における挿入穴11の開口は、蓋金網4eの表面に向けられている。尚、図4においては、製造方法を説明する便宜上、蓋金網4eの表面は下向きにされている。
【0051】
上記座金14は、図5〜図7に示すように、長尺な基板部31と、該基板部31の幅方向両側において起立する起立板部としての一対の側板部32とを一体的に備えており、本実施形態においては、その座金14は、一枚の金属製板材をプレス加工することにより一体成形した後、亜鉛メッキ処理等が施されたものとなっている。基板部31は、薄板(例えば1〜2mm程度、好ましくは1.5〜1.6mm程度)をもって平板状に形成されており、その長手方向長さとして、少なくとも隣り合う第1区画要素6間の長さL1以上の長さ(例えば120mm前後)が確保され、その幅方向長さとして隣り合う第2区画要素7間(長さL2)に略適合して収まる長さ(例えば40mm前後)が設定されている。この基板部31には挿通孔17が形成されており、その挿通孔17は、基板部31の長手方向略中央部であって幅方向略中央部に位置されている。
【0052】
上記一対の側板部32は、基板部31の延び方向全体に亘って起立されており、その両側板部32は、対向されて、その間に空間33が形成されることになっている。この各側板部32の起立長さhは、第1区画要素6と第2区画要素7との所定の段差Hよりも短い長さ(例えば15mm前後)とされており、座金14を隣り合う第2区画要素7間に収納しても、各側板部32の起立端部が該2区画要素7よりも外部に突出しないようになっている。この側板部32における起立端部には、側板部32の延び方向両側において、面取り部34がそれぞれ形成されている。この各面取り部34は、本実施形態においては、起立端部の角部(エッジ)をある程度深く切り欠いて取り除いただけの構成とされているが、この各面取り部34を浅く切り欠く構成としてもよいし、それらに丸みを持たせるようにしてもよい。
【0053】
このような座金14は、図4に示すように、各自然石5毎に該各自然石5が臨む隣り合う第2区画要素7間に、一対の側板部32を蓋金網31の裏面側外方に向けつつ収納されている。この場合、座金14における基板部31及び一対の側板部32は、該当する網目8を区画する隣り合う第1区画要素6を跨ぐように配設され、その座金14の挿通孔17は、その網目8を介して自然石5内の挿入穴11に臨むようにされている。勿論このとき、座金14が第2区画要素7内に略適合するように収納されていることから、座金14における両側板部32と第1,第2区画要素6,7の絡み部との当接関係に基づき、座金14の回り止めが確実に担保されることになっている。
【0054】
前記取付けアンカー15は、図8、図9に示すように、筒状ピン35と挿入ピン36とを備えている。筒状ピン35は、前記座金14における挿通孔17及び前記自然石5における挿入穴11に挿通・挿入し得る軸部37と、該軸部37の一端部に該軸部37よりも拡径された状態で設けられる頭部38とを有しており、その筒状ピン35内には挿入穴39が頭部38外方から軸部37他端部手前まで延びるようにして形成されている。この筒状ピン35の軸部37の先端部には、該軸部37の先端部を周方向に複数に分割する複数の分割スリット40が形成されており、隣り合う分割スリット40間の部分をもって拡開可能な拡開片41が構成されている。挿入ピン36は、前記挿入穴39の径よりも拡径された頭部42と、該頭部42から前記挿入穴39の軸心方向長さよりも長く延び且つ前記挿入穴39に挿入された挿入軸部43とを有し、その挿入軸部43の先端部は先細り状態とされている。これにより、挿入ピン36は、筒状ピン35の挿入穴39内にその底部に当接するまで挿入させた後、さらに、ハンマー等により押し込む(図8中、矢印参照)ことにより、該挿入ピン36の先端部をもって各拡開片41を軸部37の径方向外方に押し開くことになっており(図8中、矢印参照)、この拡開片41の拡開に基づき、係止作用が得られることになっている。
【0055】
このような取付けアンカー15は、図8に示すように、筒状ピン35及び挿入ピン36を、蓋金網4eの裏側外方から座金14の挿通孔17、網目8を介して自然石5の挿入穴11内に挿入した後、各拡開片41を押し開くことによって、その各拡開片41が自然石5の挿入穴11内壁に係止(固定)されることになっている。このとき、筒状ピン35の頭部38は、座金14における基板部31を介して蓋金網4eを自然石5に押し付けることになっており、これにより、自然石5は、蓋金網4eに固定されることになっている。この場合、取付けアンカー15の打ち込みに際して、自然石5の挿入穴11内に予め接着剤やシーリング材を注入しておくことが好ましい。接着剤等は、取付けアンカー15に対する防錆効果があり、その防錆効果に基づき、取付けアンカー15bによる取付け状態を、より長期に亘って安定して維持できるからである。しかも、接着剤の場合には、自然石5の挿入穴11に対する取付けアンカー15の固定強度を高めることができるからでもある。
【0056】
勿論、上記蓋金網4eに対する自然石5の固定においては、第1,第2区画要素6,7の絡み部と座金14の側板部32との当接関係に基づく座金14の回り止め機能、蓋金網4e上において隣接する自然石5同士の規制関係、自然石5と座金14とによる第1区画要素6の強固な挟持に基づくスライド抵抗、取付けアンカー15が隣り合う第1区画要素6等により移動が規制されること等も寄与することになっている。
【0057】
このような蓋金網4eに対する複数の自然石5の取付けは、次のようにして行われる。
【0058】
先ず、蓋金網4e上に配置すべき複数の自然石5を平坦な作業面上に敷き並べる。この場合、各自然石5の挿入穴11は、上方に向けられる。また、複数の自然石5は、蓋金網4e内に配置できるように、数、配置が決められる。
【0059】
次に、上記複数の自然石5の上に蓋金網4eを被せる。この場合、蓋金網4eは、複数の第1区画要素6側が複数の自然石(下側)5に向けられる。
【0060】
次に、図4に示すように、自然石5の上方領域において、蓋金網4eの裏面に座金14を、その側板部32を摘みつつセットし、その後、座金14の挿通孔17、蓋金網4eの網目8、自然石5の挿入穴11に取付けアンカー15を通し、各自然石5の挿入穴11内壁に取付けアンカー15における筒状ピン35の各拡開片41を係止させる。これにより、各自然石5は、蓋金網4eの表面に固定されることになる。
【0061】
この場合、上記座金14のセットにおいては、前述の如く、座金14は、隣り合う第2区画要素7間において、該座金14の挿通孔17が網目8を介して自然石5の挿入穴11に臨むようにしつつ、隣り合う第1区画要素6に跨るように配置される。また、上記自然石5の挿入穴11等に対する取付けアンカー15の挿入においては、上方側から下方側に向けて挿入されるため、取付けアンカー15の自重により、筒状ピン35の頭部38が座金14の挿通孔17周縁部に当接するまで円滑に移動することになり、各拡開片41と挿入穴11内壁との係止時には、筒状ピン35の頭部38と自然石5とにより座金14及び蓋金網4eが挟持されることになる。
【0062】
勿論このとき、座金14(基板部31、一対の側板部32)、各取付けアンカー15の頭部38は、複数の第2区画要素7(蓋金網の裏面)よりも外方に突出することはない。
【0063】
そしてこの後、このような蓋金網4eは、図2に示すように、他の金網4a、4b、4c、4d等共に籠容器4の組立に用いられることになる。
【0064】
したがって、このような複数のふとん籠3を用いて構築した護岸1においては、各ふとん籠3上面を覆う複数の自然石5をもって周囲の自然景観に調和させることができるだけでなく、各ふとん籠3の露出面(表面)を構成する蓋金網4eが複数の自然石5により保護されることになり、護岸1を長期に亘って強固な状態に維持できることになる。
【0065】
また、上記各ふとん籠3においては、複数の自然石5が座金14と取付けアンカー15とを用いて蓋金網4eに固定されることから、蓋座金4eに対する自然石5の取付けを簡易に行えるだけでなく、接着剤を用いる場合のように硬化時間を考慮する必要がなくなり、上記蓋金網4eを含む金網4a〜4eを用いてふとん籠3を組立てた後は、直ちに、該ふとん籠3を使用に供することができることになる。このため、施工現場では組立後直ちに使用したいとの要求に応えることができ、工場においては、接着剤の硬化を待つために特別のスペースを確保する必要はなくなる。
【0066】
さらに、本実施形態においては、座金14として、基板部31の他に該基板部31から起立する側板部32を有するものを用いることから、図6に示すように、自然石5に、該自然石5を蓋金網4eから引き離そうとする力Fが作用し、それに伴い、座金14に、隣り合う第1区画要素6を介して曲げ力Mが作用しても、その曲げ力Mに対して、板面に沿う方向の曲げ力に対して大きな曲げ剛性を示す側板部32の特性を利用して十分に抗することができることになる。このため、座金14の使用材料量の増加を極力抑えつつ(或いは座金14の重量増加を抑えつつ)、自然石5を蓋金網4eから引き離そうとする力に対して簡単且つ効果的に抗することができることになる。
【0067】
さらにまた、座金14が隣り合う第2区画要素7間に略適合するように収納されることから、線材9の絡み部(第1,第2区画要素6,7の絡み部)と座金14とが協働して座金14の回り止め機能を発揮するが、この際、一対の側板部32が基板部31から起立して板面をもって線材9の絡み部に当接することから、回り止め機能を確実に確保し、さらには、座金14が蓋金網4eにおける線材9の絡み部に対して押圧力が作用した状態で当接するとしても、一対の側板部32の板面をもって当接することになり、蓋金網4eの線材9を損傷することを防止できることになる。
【0068】
また、座金14が収納される隣り合う第2区画要素7だけでなく、一対の側板部32によっても籠容器4内の中詰め材51を押しとどめられ(一対の側板部32の先端部に中詰め材51が当接し、その一対の側板部32間に中詰め材51が入り込めないこと)、一対の側板部32間に位置する取付けアンカー15は、その一対の側板部32等によりふとん籠3内部の中詰め材51から保護されることになる。
【0069】
さらに、ふとん籠3が完成した後は、座金14、取付けアンカー15は、外部にさらされることはなくなり、外部因子(転石、流石、雨等)により取付けアンカー15等が損傷することを防止できることになる。
【0070】
また、組立においては、座金14、取付けアンカー15が蓋金網4eの裏面側から突出していても、籠容器4内に一部空間を利用しさえすれば収納できるが、本実施形態においては、座金14、取付けアンカー15が、蓋金網4eの裏面から外方に突出しないことから、座金14、取付けアンカー15の存在を気にせずに、蓋金網4eをもって籠容器4の上面開口を円滑に施蓋することができることになる。
【0071】
さらに、座金14に一対の側板部32が設けられていることから、その側板部32をもって摘むことができ、座金14の取り扱い性を高めることができることになる。このため、一般的な作業中はもとより、第2区画要素7間に座金14を収納する製造作業中等においても、作業性を向上させることができることになる。
【0072】
さらにまた、このような座金14は、一枚の金属製板材をプレス加工等により、一体的に成形することができ、極めて簡単且つ迅速に得ることができることになる。
【0073】
図10は第2実施形態、図11は第3実施形態、図12〜図16は第4実施形態、図17は第5実施形態、図18は第6実施形態、図19は第7実施形態、図20は第8実施形態、図21、図22は第9実施形態、図23、図24は第10実施形態を示すものである。この各実施形態において、前記第1実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0074】
第2実施形態を示す図10は、座金14の変形例を示すものである。この座金14においては、一対の側板部32の起立端部が基板部31の幅方向内方に折曲されて、折曲板部44が形成されている。これにより、一対の側板部32間の間隔が狭められることになり、蓋金網4eの施蓋に伴い、中詰め材51が一対の側板部32に進入することが抑制されて、取付けアンカー15が中詰め材51から保護されることになる。
【0075】
第3実施形態を示す図11は、座金14の変形例を示すものである。この座金14においては、その基板部31上に、一対の側板部32間において、肉盛部としての丸座金45が設けられている。この丸座金45は、取付けアンカー15(筒状ピン35)における頭部38の外径よりも大きい外径を有し、その中央部には、前記基板部31における挿通孔17と同じ大きさ(筒状ピン35の軸部37が挿通できる大きさ)の中央孔(図示略)が形成されている。この丸座金45は、その中央孔が基板部31の挿通孔17と合致するようにしつつ、接着剤、溶接等の種々の手段を講じて該基板部31に予め固定されており、自然石5に取付けアンカー15を取付けるに際しては、取付けアンカー15は、丸座金45の中央孔及び基板部31の挿通孔17、網目8を通って自然石5の挿入穴11に挿入されることになる。
【0076】
このため、取付けアンカー15を打ち込んで自然石5に固定するようなときでも、丸座金45が取付けアンカー15(筒状ピン35)の頭部38を強固に受け止め、作業時に取付けアンカー15が座金14の基板部31を突き抜けてしまうことを確実に防止できることになる。また、自然石5に対する取付けアンカー15の固定後においては、自然石5を蓋金網4eから引き離そうとする力を、取付けアンカー15の頭部38を介して丸座金45が的確に受け止めることになり、自然石5を蓋金網4eの表面から引き離そうとする力に対して、一層確実に抗することができることになる。しかも、丸座金45が基板部31に固定されていることから、丸座金45の存在を気にすることなく、取付けアンカー15による取付け作業を行うことができることになる。
【0077】
勿論この場合、丸座金45が存在しても、取付けアンカー15は、一対の側板部32間内に収まり、外部に突出することはない。
【0078】
第4実施形態を示す図12〜図17は、座金14、該座金14と共に用いる止め具等の変形例を示すものである。座金14は、図12、図13に示すように、長尺な板状体とされている。この座金14は、その厚みが第1区画要素6と第2区画要素7との所定の段差Hよりも十分に薄くされており、その長手方向長さとして、少なくとも隣り合う第1区画要素6同士間の長さL1以上の長さが確保され、その幅方向長さとして、隣り合う第2区画要素7同士間(長さL2)に略適合して収まる長さが設定されている。この座金14には、挿通孔17が形成されており、その挿通孔17は、座金14の長手方向中央部に位置されている。
【0079】
一方、止め具としては、長尺なナット(通称アンカー金具)10と、ボルト150とが用いられている。ナット10は、各自然石5に埋設固定されており、その進入口10aは、自然石5の表面から外部に開口されている。この場合、ナット10の埋設固定は、本実施形態においては、自然石5にドリルを用いて挿入穴11をあけ(図14参照)、その挿入穴11内に楔12をセットし、その挿入穴11内に挿入先端部に複数のスリット13(図13参照)を有するナット10をハンマー20により打ち込み(図15参照)、楔12によって拡開されたナット10の拡開部10bを挿入穴11内周面に係合することにより得られる(図16参照)。
【0080】
ボルト150は、図12、図13に示すように、既知の如く、雄ねじを有する軸部18と、該軸部18よりも拡径された頭部19とを有しており、その軸部18が前記ナット10に螺合されることになっている。
【0081】
そして、蓋金網4eに対する自然石5の取付けにおいては、前記第1実施形態同様、平坦な作業面上に敷き並べられた複数の自然石5の上に蓋金網4eを被せた後、図13に示すように、各自然石5毎に、蓋金網4eの裏面に対して座金14をそれぞれセットする。この場合、各座金14は、隣り合う第2区画要素7間において、座金14の挿通孔17を網目8を介して自然石5内におけるナット10の進入口10aに臨ませつつ、隣り合う第1区画要素6に十分に跨るように配置される。
【0082】
次に、各自然石5毎に、座金14の挿通孔17、蓋金網4eの網目8にボルト150をそれぞれ通して、各ボルト150を各自然石5のナット10に螺合し、ボルト150の頭部19と自然石5とで、座金14及び金網4が挟持される。これにより、各自然石5は、蓋金網4eの表面に固定されることになる。この場合も、各ボルト150の頭部19は、複数の第2区画要素7(金網4の裏面)よりも外方に突出することはない。
【0083】
したがって、この第4実施形態においても、基本的には、最も簡単な形状とされる平板状の座金14を用いることにより、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができることになる。
【0084】
第5実施形態を示す図17は、上記第4実施形態の変形例を示すものである。この実施形態においては、前記第4実施形態に係るナット10に代えて、ねじ棒21が自然石5に突出するように固定されており、そのねじ棒(突出部)21は、金網4の網目8、座金14の挿通孔17に挿通され、そのねじ棒21に拡径部としてのナット22が螺合されている。
【0085】
これにより、この場合においても、ナット22及びねじ棒21は、金網4の他面から突出することはなく、前記各実施形態と同様の作用効果を得ることができることになる。
【0086】
尚、本実施形態においては、ねじ棒21の固定は、挿入先端部に複数のスリットを有する円筒状のねじ棒21を用い、そのねじ棒21を押し込んで(打ち込んで)、楔12によって拡開されたねじ棒21の拡開部21aを穴11内周面に係合することにより得られる。
【0087】
このような蓋金網4eに対する自然石5の取付けは、前記第4実施形態に係るナット10に代えてねじ棒21を用い、また、前記実施形態に係るボルト150に代えてナット22を用いる以外、基本的には同じとされている。
【0088】
第6実施形態を示す図18は、前記第4実施形態の変形例を示すものである。この実施形態に係る座金14は、平板状の基板部31の両端部において爪部50が備えられており、その爪部50は蓋金網4eの網目8に入いることになっている。これにより、蓋金網4eとして菱形金網を用いない場合においても(第1,第2区画要素6、7の間で形成される所定の段差Hが低いもの)、平板状の基板部31をもって蓋金網4eの裏側から突出することを極力抑えつつ、爪部50と蓋金網4eの線材9とにより座金14の回り止め機能を確保することができることになる。勿論この場合、爪部50の突出量はわずかでよく、また、ボルトの頭部の肉厚は薄くするのが好ましい。
【0089】
第7実施形態を示す図19は、変形例に係るふとん籠3を用いて構築された土木構築物1を示すものである。この実施形態に係る土木構築物1においては、ふとん籠3が階段状に積み上げられており、その段差部(ふとん籠の前部上面)を形成する蓋金網4eに自然石5が固定されいる。その蓋金網4eに対する自然石5の取付けには、前記各実施形態に係る座金14、取付けアンカー15(ボルト)等が用いられていおり、その際、籠容器4の蓋金網4eとして菱形金網以外の他の種類の金網であってもよいが、菱形金網(第1,第2区画要素6,7間に所定の段差Hがあるもの)が好ましい。前述したように、蓋金網4eの施蓋の容易化を図ることができるからである。
【0090】
第8実施形態を示す図20は、変形例に係るふとん籠3を用いて構築された土木構築物1を示すものである。この実施形態に係る土木構築物1も、ふとん籠3を階段状に積み上げることにより構成されており、その各ふとん籠3の前金網4aに、複数の自然石5が前記各実施形態に係る座金14、取付けアンカー15等を用いることにより固定されている。この際、籠容器4の前金網4aとして菱形金網以外の他の種類の金網(溶接金網、亀甲金網等)であってもよいが、菱形金網(第1,第2区画要素6,7間に所定の段差Hがあるもの)が好ましい。特に中詰め充填時(投入時)に、第2区画要素7等(座金14として一対の側板部32を有するものを用いる場合には、その一対の側板部32も含めて)が、中詰め材51が取付けアンカー15等に当接する前に規制し、取付けアンカー15等が保護されるからである。
【0091】
第9実施形態を示す図21、図22は、変形例に係るふとん籠3を用いて構築された土木構築物1を示すものである。この実施形態においては、前金網4aが傾斜した状態で面一状態とされ、その各ふとん籠3の前金網4aに複数の自然石5が、前記各実施形態に係る座金14、取付けアンカー15等を用いることにより固定されている。この場合、最上段のふとん籠3においては、前金網4aだけでなく蓋金網4eにも複数の自然石5が固定されている。
【0092】
この際、籠容器4の前金網4a、蓋金網4eとして菱形金網以外の他の種類の金網(溶接金網、亀甲金網等)であってもよいが、菱形金網(第1,第2区画要素6,7間に所定の段差Hがあるもの)が好ましい。中詰め充填時(投入時)から充填後を通して、第2区画要素7等(座金14として一対の側板部32を有するものを用いる場合には、その一対の側板部32も含めて)が、中詰め材51が取付けアンカー15等に当接する前に規制し、取付けアンカー15等が保護されるからであり、前金網4aに関しては、施蓋作業の容易化を図ることができるからである。
【0093】
第10実施形態を示す図23、図24は、変形例に係るふとん籠3を用いて構築された土木構築物1を示すものである。この実施形態に係る土木構築物1も、ふとん籠3を階段状に積み上げることにより構成されており、その各ふとん籠3の前金網4a及び蓋金網4eに複数の自然石5が固定されている。この固定においても、前記各実施形態に係る座金14、取付けアンカー15等が用いられており、この前金網4a及び蓋金網4eとしては、菱形金網以外の他の種類の金網であってもよいが、第8,第9実施形態の場合同様の理由により、菱形金網(第1,第2区画要素6,7間に所定の段差Hがあるもの)が好ましい。
【0094】
以上実施形態について説明したが本発明にあっては、次のような態様を包含する。
1)保護材として、自然石5に代えて擬石を用いること。
2)基板部31に、その幅方向両側に限らず、側板部32を1又は2以上設けること。
3)網状片として、平行に配設された複数の鉄筋又は鉄線(第1区画要素6)の上に別の複数の鉄筋又は鉄線(第2区画要素7)を交差するように配設し、それらを結合して、格子状にしたものを用いること。
4)座金14が、隣り合う第1区画要素6間に加えて、さらに別の第1区画要素6をも跨ぐもの。
5)丸座金45を基板部31に固定しないようにすること。取付けアンカー15による取付け作業に際しては、その取付けアンカー15の軸部37を丸座金45の中央孔に挿通させつつ作業を行うこともでき、これにより、予め、丸座金45を基板部31に固定しておく負担を軽減できることになる。
6)丸座金45を基板部31に、側板部32が起立する側とは反対側において、固定或いは固定しない状態をもって設けること。これにより、所定の段差Hがあまりとれない蓋金網4eの場合でも、丸座金45に基づき取付けアンカー15が第2区画要素7から外部に突出することを防止できることになる。
7)丸座金45に代えて、それに相当する圧肉部を座金14に一体的に成形すること。
8)ねじ棒21を自然石5に埋設固定する場合において、挿入先端部に複数のスリットを有する円筒状のねじ棒21を用い、ピンをねじ棒21内に外部から押し込むことにより、ねじ棒の拡開部を押し開くようにしたものを用いること。
9)ナット10又はねじ棒21を自然石5に固定するに際して、ナット10又はねじ棒21と穴11内面とを接着剤を介して接着すること。
10)金網として菱形金網を用いない場合においても(第1,第2区画要素6、7の間で形成される所定の段差Hが低いもの)、各実施形態に係る座金14、取付けアンカー15(ボルト頭部19)等を用いること。
11)各実施形態においては、籠容器4の表面に自然石5を固定するに際し、籠容器4を組み立てるための金網(例えば前金網4a、蓋金網4e)に予め自然石5を固定しておき、それを用いて籠容器4を組み立てる手法を採ったが、籠容器4全体が金網により組み立てられたものに、さらに、自然石5を固定した金網を取付けるようにすること。これにより、既存のふとん籠(表面に自然石が固定されていないもの)の表面(前面、上面等)にも、自然石5を簡単に固定することができることになる。
【0095】
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るふとん籠を用いた護岸を示す説明図。
【図2】第1実施形態に係るふとん籠の組立を説明する説明図。
【図3】第1実施形態に係るふとん籠の要部拡大説明図。
【図4】第1実施形態に係る自然石と蓋金網との取付け関係を説明する説明図。
【図5】第1実施形態に係る座金を示す平面図。
【図6】第1実施形態に係る座金を示す正面図。
【図7】第1実施形態に係る座金を示す側面図。
【図8】第1実施形態に係る取付けアンカーの使用状態を説明する説明図。
【図9】図8の平面図。
【図10】第2実施形態に係る座金を示す斜視図。
【図11】第3実施形態に係る座金の使用状態を示す斜視図。
【図12】第4実施形態に係るふとん籠の要部拡大説明図。
【図13】第4実施形態に係るふとん籠における自然石と蓋金網との取付け関係を説明する説明図。
【図14】自然石に対するナットの取付け工程を説明する説明図。
【図15】図14の続きの工程を説明する説明図。
【図16】図15の続きの工程を説明する説明図。
【図17】第5実施形態に係るふとん籠の要部拡大説明図。
【図18】第6実施形態に係るふとん籠の要部拡大説明図。
【図19】第7実施形態に係るふとん籠を用いて構築された土木構築物を示す斜視図。
【図20】第8実施形態に係るふとん籠を用いて構築された土木構築物を示す斜視図。
【図21】第9実施形態に係るふとん籠を用いて構築された土木構築物を示す側面図。
【図22】第9実施形態に係るふとん籠を用いて構築された土木構築物を示す斜視図。
【図23】第10実施形態に係るふとん籠を用いて構築された土木構築物を示す側面図。
【図24】第10実施形態に係るふとん籠を用いて構築された土木構築物を示す斜視図。
【符号の説明】
1 護岸
3 ふとん籠
4 籠容器
4a 前金網
4e 蓋金網
5 自然石
6 第1区画要素
7 第2区画要素
8 網目
9 線材
10 ナット
10a 進入口
11 挿入穴
14 座金
15 取付けアンカー
16 段差
17 挿通孔
18 軸部
19 ボルト頭部
21 ねじ棒
22 ナット
31 基板部
32 側板部
37 軸部
38 頭部
150 ボルト
H 所定の段差

Claims (15)

  1. 所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器が形成され、該籠容器の表面に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定されているふとん籠において、
    前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、
    前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、
    前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、
    前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  2. 請求項1において、
    前記座板が、隣り合う前記第1区画要素間に臨む挿通孔を有し、
    前記止め具が、前記座板の挿通孔を挿通して前記保護材に固定される軸部と、該軸部に前記座板の外方側において設けられ該座板に係止される拡径部とを有し、
    前記座板に、前記挿通孔周縁部において肉盛部が設けられている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  3. 請求項において、
    前記座板及び前記止め具が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素が形成する該網状片の裏面よりも該網状片の表面側に収まるように設定されている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  4. 請求項において、
    前記座板が、隣り合う前記第2区画要素間に略適合して収まるように設定されている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  5. 請求項において、
    前記座板が、隣り合う前記第1区画要素間に臨む挿通孔を有し、
    前記止め具が、前記座板の挿通孔を挿通して前記石に固定される軸部と、該軸部に前記座板の外方側において設けられ該座板に係止される拡径部とを有している、
    ことを特徴とするふとん籠。
  6. 請求項において、
    前記基板部に、前記挿通孔周縁部において肉盛部が設けられている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  7. 請求項1において、
    前記保護材が自然石である、
    ことを特徴とするふとん籠。
  8. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記保護材が、前記籠容器の前面に配置されている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  9. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記保護材が、前記籠容器の上面に配置されている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  10. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記保護材が、前記籠容器の上面及び前面に配置されている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  11. 請求項10において、
    前記保護材が、前記籠容器の上面において、前部に配置されている、
    ことを特徴とするふとん籠。
  12. ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の上面全面に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
    前記複数のふとん籠が施工面に敷き並べられて、最上面が保護材で覆われる、
    ことを特徴とする土木構築物。
  13. ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の上面前部に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
    前記複数のふとん籠が、階段状に積み上げられている、
    ことを特徴とする土木構築物。
  14. ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の前面に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
    前記複数のふとん籠が、順次、積み上げられている、
    ことを特徴する土木構築物。
  15. ふとん籠として、所定間隔毎に略平行に配設される複数の第1区画要素と、所定間隔毎に略平行に配設されて前記複数の第1区画要素に対して交差された状態で一体化される複数の第2区画要素とで構成される網状片をもって、中詰め材を充填する籠容器を形成され、該籠容器の前面及び上面前部に複数の保護材が固定手段を介してそれぞれ固定され、前記複数の第1区画要素が、前記網状片の厚み方向において、前記複数の第2区画要素よりも該網状片の表面側に近いように位置されて、該複数の第1区画要素と該複数の第2区画要素との間に所定の段差が形成され、前記固定手段が、前記保護材の裏面側領域であって前記網状片の隣り合う前記第2区画要素間において、隣り合う前記第1区画要素を少なくとも跨ぐ座板と、該座板を、該座板と前記保護材とが前記網状片を挟持するように該保護材に近づける止め具と、を備え、前記座板が、隣り合う前記第1区画要素に少なくとも跨ぐように当接する基板部と、該基板部の板面から前記網状片の裏面側外方に向けて起立しつつ該隣り合う第1区画要素を少なくとも跨ぐように延びる起立板部とを備え、前記起立板部が、前記基板部の幅方向両側においてそれぞれ一体的に設けられているものが、複数用意され、
    前記複数のふとん籠が、階段状に積み上げられている、
    ことを特徴とする土木構築物。
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