JP3527461B2 - 空積みによる石積壁体構築工法 - Google Patents

空積みによる石積壁体構築工法

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JP3527461B2 JP2000143622A JP2000143622A JP3527461B2 JP 3527461 B2 JP3527461 B2 JP 3527461B2 JP 2000143622 A JP2000143622 A JP 2000143622A JP 2000143622 A JP2000143622 A JP 2000143622A JP 3527461 B2 JP3527461 B2 JP 3527461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、護岸や擁壁等とし
ての石積壁体を空積みによって構築する石積壁体構築工
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】護岸や擁壁等の石積壁体を空積みにより
構築する工法は、自然石を一個ずつ積み上げ且つ該積み
上げた石の後方側をなす控部に砕石等の詰石を充填して
順次構築するものであるが、詰石を単に充填しただけで
は、流水等の外力の作用によって、積み上げた石が崩れ
る恐れがある。
【0003】そこで、安定的な石積壁体を構築し得るよ
うに、積み上げた自然石をアンカー装置で固定しながら
空積みを行う工法が、特開平2000−27186号で
提案されている。
【0004】該工法の一つは図15に示すように、積み
上げる自然石aの後面部bにドリル加工等によって取付
孔cを設け、該取付孔cに、直線状の棒状部材dの基端
部eを挿入すると共に該基端部eを接着剤で自然石aに
接着固定し、該棒状部材dの先端側が、自然石aから遠
のいて延びるようになし、その先側部分をネジ軸部fと
して形成していた。そして該ネジ軸部fを、板状のアン
カー片gに設けたネジ孔hに螺合させるものとし、用い
る各棒状部材dの長さは略一定に設定されていた。
【0005】又前記工法のもう一つは図16に示すよう
に、前記棒状部材dの端部にカール部jを形成し、該カ
ール部jを板状のアンカー片gのストッパとして利用し
たり、或いは図17に示すように、該カール部jが形成
する孔kを支持杭mの挿通部として利用し、該カール部
jを挿通する支持杭mをアンカー部nに打ち込むことに
よって前記棒状部材dの端部をアンカー部nに固定する
ものであった。そして、用いる各棒状部材dの長さは略
一定に設定されていた。
【0006】然して前記石積壁体を構築するには、例え
ば図18に示す如く、前記のように棒状部材dが突設さ
れてなる自然石aを順次積み上げると共に、該積み上げ
た石の後方側をなす控部pに、前記アンカー片g及び前
記棒状部材dを埋設するように砕石等の詰石qを充填
し、該埋設されたアンカー片gや棒状部材dのアンカー
作用(充填された詰石によってアンカー片や棒状部材の
移動が規制される作用)によって、積み上げられた自然
石の崩れを防止するのであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで現実の空積み
施工においては、積み上げに用いる自然石aの前後方向
の長さ(控長)L(図18)は、コンクリート二次製品
のように定まったものではなくバラツキがある。又自然
石の積み上げは、その仕上げ面sの体裁を考慮して、石
のどの面を前側とするかを考慮してなされるものであ
る。その結果、石の前後長さが大きく変わることもあ
る。このようなことから、仕上げ面sを揃えて自然石を
積み上げたとき、全ての石について、前記棒状部材dの
突出長さが略一定に設定されていたため、例えば図18
に示すように、棒状部材dの後端uの位置が一定しない
ことになる。そのため前記工法によるときには次のよう
な各種の問題があった。即ち、
【0008】(1) 前記工法が、自然石aに突設した棒状
部材dのネジ軸部fにアンカー片gを螺合させるタイプ
のものであるときは、該アンカー片gを一回転させて
も、精々1〜2mm程度しかこれを移動させることがで
きない。そのため、全ての石について略均等なアンカー
効果を得んとして、前記ネジ軸部fに螺合させた前記ア
ンカー片gの位置を揃えるのに、アンカー片gを何回も
回転させてその位置を調節する必要も生じ、施工性が非
常に悪い問題があった。このような回転操作の面倒さを
避けるために、前記アンカー片を棒状部材の後端に位置
させることも考えられないではない。しかしながら、こ
のようにしたときは、各棒状部材dの長さが略一定に設
定されていたため、自然石の積み上げによって形成され
た仕上げ面が不揃いになり、構築された石積壁体の見栄
えが極端に悪い問題が発生する恐れがある。又前記のよ
うに、自然石aの前後方向の長さにバラツキがあること
から、該長さがあまりに大きい場合は、前記棒状部材d
が後方に大きく突出する場合が生ずる。そのため従来工
法においては、このようなことを考慮して、控部の前後
方向幅を大きくするように地盤を掘削する必要も生じ
た。その結果、地盤掘削に多くの施工手間を要すること
になって施工コストの上昇を招く問題があったばかり
か、控部の幅を大きくした分だけ詰石の充填量も多くな
る不経済があった。
【0009】(2) 又前記工法が、自然石に突設した棒状
部材dの端部にカール部jを設け、該カール部jを、ア
ンカー片gのストッパとして利用したり支持杭mの挿通
部として利用するタイプのものであるときも、次のよう
な問題があった。
【0010】(a)前記カール部jがアンカー片gのスト
ッパとして機能する場合は、積み上げる石の前後長さに
バラツキがあって、各自然石から後方に突出する棒状部
材のカール部jの位置が不揃いになる結果、各自然石に
ついてのアンカー片gの位置が不揃いとなり安定的なア
ンカー効果が発揮され難い問題があった。
【0011】(b)又前記カール部jが支持杭mの挿通部
として機能する場合も、積み上げる石の前後長さにバラ
ツキがあって、各自然石から後方に突出する棒状部材の
カール部の位置が不揃いになる結果、カール部jの孔k
を挿通する支持杭mをアンカー部nに打ち込むのが難し
くなる問題が発生した。
【0012】(c)又自然石から突出する棒状部材は、自
然石の積み上げ状態によっては、予定しない方向に突出
状態となる場合も生ずるが、そのときは、棒状部材を曲
げなければならないことになる。しかしながら、該棒状
部材は番線とは異なり容易には曲がらないため、支持杭
による棒状部材端部の固定に苦労して作業性が悪い問題
があった。
【0013】(d)又この場合も前記と同様、控部の掘削
幅が大きくなることに伴う問題が発生した。
【0014】本発明は、かかる問題点を解決し得る空積
みによる石積壁体構築工法の提供を目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は以下の手段を採用する。即ち本発明に係る空積
みによる石積壁体構築工法(以下石積壁体構築工法とい
う)は、番線の一方の端部分が後面部に固定されてなる
自然石を順次積み上げ、該積み上げた自然石の後方側を
なす控部に詰石を充填して石積壁体を構築する空積みに
よる石積壁体構築工法であって、前記一方の端部分を、
前記後面部に設けられた盲孔に挿入すると共に該盲孔に
固定具を挿入することによって、該端部分を該盲孔で固
定されたものとなし、前記番線の他方の端部分を、積み
上げた自然石の後方に間隔を置いて配置されたアンカー
部に連結状態とした後、該連結状態の番線を捩じること
に伴う番線の前後方向長さの調節によって該番線を張っ
た状態とし、その後、前記控部に、前記アンカー部及び
番線を埋設するように詰石を充填することを特徴とする
ものである。
【0016】前記各石積壁体構築工法において前記アン
カー部は、積み上げる夫々の自然石に対応させて個別に
設けてもよいが、前記石積壁体の延長方向に長い棒状に
形成すると共に、前記延長方向に並置された自然石の夫
々と前記アンカー部とを番線で連結するように構成する
のがより好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜2において本発明に係る石
積壁体構築工法は、上端支持面1が後方に向け下方に傾
斜した基礎2上で、後面部3に連結部材5が固定されて
なる自然石6を順次積み上げ、該積み上げた自然石6の
後方側をなす控部7に砕石等からなる詰石9を充填し
て、護岸や擁壁等としての石積壁体10を構築するもの
である。
【0018】前記自然石6は、それを積み上げて構築さ
れる石積壁体10の仕上げ面11の体裁を考慮して石の
前後が設定され、図2〜3に示すように、その後面部3
に盲孔12が設けられる。そして該盲孔12に、フック
状の連結部13を先側部分に有する連結部材5の直線状
をなす固定部16を挿入し、例えばケミカル樹脂アンカ
ー17を介して該固定部16を前記盲孔12に接着固定
することにより、該連結部材5が自然石6に固定されて
いる。
【0019】又前記控部7の後端側において、図1〜
2、図4に示すように、構築すべき石積壁体10の延長
方向に沿って、例えば2〜4m程度の長さを有する鉄筋
コンクリート製又は形鋼材製の棒状のアンカー部19を
配設して後、該アンカー部19と前記連結部材5とを、
例えば8〜10番の、なまし鉄線やステンレス線等の番
線20で連結する。その際、例えば図5に示すように、
番線20を二つ折りにしてその一方の端部分21を前記
連結部材5のフック状連結部13に結着すると共に、二
つ折りされた番線の他方の端部分22を前記アンカー部
19に所要に巻回して後、その端部側23を、アンカー
部19に連なる直線部25に巻き付け、且つその端部2
6を二つに開いて該直線部25を挟むように捩じること
により、番線の端部分22が前記アンカー部19に連結
されている。
【0020】これによって番線20が、図5に示すよう
に、前記自然石6とアンカー部19との間に架け渡され
た状態となっているが、必ずしも張った状態にはない。
そこで該連結状態の番線20を、例えばその中央部分に
おいて、シノ等の捩じり治具27を用いて図6〜8に示
す回転操作手順で捩じり、その捩じり回数に応じて中央
部分に捩じり部28を形成し、前記連結状態の番線20
を張った状態にする。これにより、積み上げた自然石6
は、張設された番線20を介して前記アンカー部19に
連結状態となる。
【0021】図9は、前記と同様にして連結状態とされ
た番線20の前後の直線部分間にシノ等の捩じり治具2
7の先側部分を挿入し、該捩じり治具27を番線の延長
方向の回りに縄状に捩じり、その捩じりの程度による番
線長さの調節によって該番線20を張った状態にした場
合を示すものである。
【0022】番線20をこのように張った状態とした
後、図1に示すように、前記アンカー部19及び番線2
0を埋設するように、砕石等からなる詰石9を前記控部
7に充填すると、該埋設されたアンカー部19や番線2
0のアンカー作用(充填された詰石によってアンカー部
や番線の移動が規制される作用)によって、積み上げら
れた自然石6の崩れを防止できる。
【0023】本実施の形態におけるように、長尺の一本
のアンカー部19に、番線20を介して複数の自然石6
を連結するときは、自然石相互が、隣り合う番線を介し
て連結状態となるため、或る自然石について移動傾向が
生じた場合、その近傍の自然石の連結状態がその移動を
阻止するように働き、これにより、自然石の積み上げ状
態をより一層安定化させ得ることとなる。
【0024】そして、このように構築された石積壁体1
0が護岸であるときは、その水際部分が魚巣となり又法
面部分には草が生える等の多自然型護岸を形成できるこ
ととなる。
【0025】〔その他の実施の形態〕 (1) 図10〜11は、前記棒状のアンカー部19にL字
状の連結部30を所要間隔をおいて突設し、各L字状の
連結部30の夫々に、自然石に連結された番線20の端
部分を巻付けにより連結した状態を示すものである。
【0026】(2) 自然石6の後面部に設けた前記盲孔1
2に固定される連結部材5は、前記のようなフック状の
連結部13を具えるものには特定されず、番線の一方の
端部分を連結できる連結部を具えるものであれば、環状
部を有するもの等、各種に構成され得る。
【0027】(3) 自然石に設けた盲孔に連結部材の固定
部を挿入状態にして固定する手段としては、前記接着手
段の他、機械的な係合作用等による固定手段を採用する
こともできる。
【0028】(4) 図12〜13は、本発明に係る石積壁
体構築工法の他の態様を示すものであり、自然石6に設
けた盲孔12に番線20の一方の端部分31を直接固定
した場合を示すものであり、該盲孔12に番線20の端
部分31を挿入し、該端部分31を、例えば固定ピン等
の固定具32を用いて固定している。この場合該固定具
32は、番線の端部分31を損傷しないように、番線よ
りも柔らかい素材を以って形成するのがよい。又この場
合、図13に示すように、盲孔12内に接着剤33を充
填することによって固定強度を向上させるのがよい。然
して、この場合における本発明の石積壁体構築工法は、
前記自然石6を順次積み上げ、前記番線20の他方の端
部分34をアンカー部19に連結して後、該番線を捩じ
ることに伴う番線長さの調節によって該番線を張った状
態とし、その後、控部7に、前記アンカー部19及び番
線20を埋設するように詰石9を充填するものである。
【0029】(5) 前記アンカー部は、個々の自然石に対
応させて独立的に設けることもある。
【0030】(6) 自然石6とアンカー部19とを連結す
る番線20は、前記した二重線の他、図14に示すよう
な四重線等の多重線にすることもある。
【0031】(7) 前記アンカー部19は、コンクリート
の現場打ち施工によって形成されることもある。この場
合、番線の端部分を連結するための連結部の基部をコン
クリートに埋設状態にするのがよい。
【0032】(8) アンカー部19に、番線20の端部分
を連結するための連結部を設ける場合、該連結部は、前
記L字状を呈するものの他、U字状を呈するもの等、端
部分の連結を可能とする各種形態に構成することができ
る。
【0033】(9) アンカー部に対する番線の連結は、該
アンカー部を控部の所定位置に設置した後に行うものに
は特定されず、番線とアンカー部とを連結した後に該ア
ンカー部を控部の所定位置に設置する場合もある。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る石積壁体構築工法によると
きは、安定性に優れた空積みによる石積み壁体を構築で
きるのはもとより、以下の如き優れた効果を奏する。即
ち、 (1) 本発明に係る石積壁体構築工法は、自然石とその後
方に間隔を置いて配置されたアンカー部とを番線で連結
状態とした後、該連結状態の番線を捩じることに伴う番
線の前後方向長さの調節によって該番線を張った状態と
することから、積み上げる自然石の前後方向の長さ(控
長)に比較的大きなバラツキがあっても、その自然石の
最も好ましい面を仕上げ面に位置させながら、積み上げ
た自然石の後方側をなす控部の所定位置に設置したアン
カー部と自然石とを簡易且つ確実に連結状態とすること
ができる。これを、棒状部材を自然石に突設する前記従
来工法と比較して述べれば次のようである。即ち、
【0035】(a)該従来工法が、前記棒状部材の先側部
分をなすネジ軸部に板状のアンカー片を螺合させるタイ
プのものであるときは、各棒状部材に対するアンカー片
の位置を所要に設定するのに、該アンカー片を何回も回
転操作しなければならない極めて面倒で時間のかかる作
業を要する場合があったのであるが、本発明によるとき
は、これとは異なり、番線を所要に捩じるだけという極
めて簡単な長さ調節操作により番線長さの微調節を行う
ことによって、所定位置に固定されたアンカー部と自然
石とを弛みなく確実に連結できることとなる。
【0036】(b)又従来工法が、前記棒状部材の端部に
カール部を設け、該カール部を、アンカー片のストッパ
としたり支持杭の挿通部とするタイプのものであるとき
は、自然石の前後方向の長さ(控長)のバラツキによっ
て前記カール部の位置がまちまちになる結果、アンカー
片を所定位置に配置したり支持杭を所定に打ち込むこと
に困難が伴う不具合があったのであるが、本発明による
ときは、このような不具合は全く発生しない。このよう
に本発明によるときは、石積み状態の安定した確実な施
工を、能率よく施工コストの低減を図って達成できるこ
ととなる。
【0037】(2) 本発明の石積壁体構築工法において
は、積み上げる自然石とアンカー部とを番線で連結する
ため、該番線の屈曲容易性によって、自然石の連結部材
とアンカー部とを無理なく連結できることになる。剛性
の大きい棒状部材を自然石に突設する従来工法によると
きは、自然石の積み上げ状態によっては、棒状部材が予
定方向から外れて突出する場合が生ずるが、このように
なったときは、曲げにくい棒状部材を無理に曲げなけれ
ばその先端部をアンカー部に連結できない場合も生じ、
施工に困難が伴い施工能率の低下を招く問題があったの
であるが、本発明によるときは、このような問題を発生
させることがない。
【0038】(3) 本発明の石積壁体構築工法は、自然石
とアンカー部とを、安価な番線を用いて連結する構成を
採用するため、棒状部材を突設する従来工法に比し経済
的に施工できる。
【0039】(4) 自然石に連結部材を固定する作業は、
自然石のどの面を表にするかを考慮しながら工場で行う
のが通常であるため、施工現場における石積み施工は、
該連結部材を目印にして自然石の前後を定め、簡易に行
うことができる。
【0040】(5) アンカー部を、石積壁体の延長方向に
長い棒状に形成し、前記延長方向に並ぶ複数の自然石の
夫々の連結部材と前記アンカー部とを番線で連結する構
成を採用するときは、自然石相互が、隣り合う番線を介
して連結状態となるため、或る自然石について移動傾向
が生じた場合、その近傍の自然石の連結状態が相互的に
作用して積み上げ状態の一体性が得られることとなり、
石積壁体の安定性を一層向上させることができる。
【0041】(6) 自然石の前後方向長さ(控長)が長い
場合であっても、該自然石とアンカー部との間の距離
を、捩じられた番線の長さによって自由且つ容易に設定
できる。従って本発明によるときは、棒状部材を自然石
に突設する従来工法における場合のように、控部の掘削
幅を不必要に大きくすることなく確実に施工でき、施工
手間を削減し得ると共に、詰石の充填量が多くなること
に伴う不経済も回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る石積壁体構築工法を説明する断面
図である。
【図2】その部分拡大断面図である。
【図3】自然石に設けた盲孔を連結部材と共に示す斜視
図である。
【図4】番線を介して自然石とアンカー部とを連結し且
つ該番線を捩じった状態を示す斜視図である。
【図5】自然石とアンカー部とを番線で連結した、捩じ
る前の状態を示す斜視図である。
【図6】捩じり冶具で番線を捩じる工程を示す斜視図で
ある。
【図7】捩じり冶具で番線を捩じる工程を示す斜視図で
ある。
【図8】捩じり冶具で番線を所要に捩じった状態を示す
斜視図である。
【図9】捩じり冶具で番線を捩じった他の態様を示す斜
視図である。
【図10】アンカー部の一例を示す斜視図である。
【図11】アンカー部に設けたL字状の連結部に番線を
連結した状態を示す斜視図である。
【図12】番線の一方の端部分を自然石に固定した場合
の石積壁体構築工法を説明する斜視図である。
【図13】番線の一方の端部分を自然石に固定した状態
を示す断面図である。
【図14】自然石とアンカー部とを多重線の番線で連結
した状態を示す斜視図である。
【図15】従来の石積壁体構築工法に用いる、棒状部材
の突設された自然石を説明する斜視図である。
【図16】従来の石積壁体構築工法に用いる、棒状部材
の突設された自然石を説明する斜視図である。
【図17】従来の石積壁体構築工法における、棒状部材
の端部の固定状態を説明する斜視図である。
【図18】従来の石積壁体構築工法による石積み状態を
示す断面図である。
【符号の説明】
5 連結部材 6 自然石 7 控部 9 詰石 10 石積壁体 12 盲孔 13 フック状の連結部 16 固定部 19 アンカー部 20 番線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−220861(JP,A) 特開 平8−128059(JP,A) 特開 昭50−122399(JP,A) 特開 平8−184065(JP,A) 登録実用新案3049763(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/14 E02D 29/02 E02D 17/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 番線の一方の端部分が後面部に固定され
    てなる自然石を順次積み上げ、該積み上げた自然石の後
    方側をなす控部に詰石を充填して石積壁体を構築する空
    積みによる石積壁体構築工法であって、前記一方の端部
    分を、前記後面部に設けられた盲孔に挿入すると共に該
    盲孔に固定具を挿入することによって、該端部分を該盲
    孔で固定されたものとなし、前記番線の他方の端部分
    を、積み上げた自然石の後方に間隔を置いて配置された
    アンカー部に連結状態とした後、該連結状態の番線を捩
    じることに伴う番線の前後方向長さの調節によって該番
    線を張った状態とし、その後、前記控部に、前記アンカ
    ー部及び番線を埋設するように詰石を充填することを特
    徴とする空積みによる石積壁体構築工法。
  2. 【請求項2】 前記アンカー部は、積み上げる夫々の自
    然石に対応させて個別に設けることを特徴とする請求項
    1記載の空積みによる石積壁体構築工法。
  3. 【請求項3】 前記アンカー部を、前記石積壁体の延長
    方向に長い棒状に形成すると共に、前記延長方向に並置
    された自然石の夫々と前記アンカー部とを番線で連結状
    態とすることを特徴とする請求項1記載の空積みによる
    石積壁体構築工法。
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