JP4443080B2 - 真空排気システムおよびその運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空排気システムおよびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空排気システムでは、例えば、チャンバの内部に連通するように排気路が設けられ、この排気路に上流側から順に互いに並列接続されたスローラフバルブおよびラフバルブ、メカニカルブースタポンプならびにロータリポンプが設けられている。この真空排気システムの運転時においては、まず、スローラフバルブとラフバルブとを閉じた状態でメカニカルブースタポンプとロータリポンプとを起動し、続いて、スローラフバルブおよびラフバルブをこの順で開いてチャンバ内の空気を吸引しチャンバ内を大気圧から真空状態とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような真空排気システムの運転方法において、チャンバ内が大気圧であった場合には、スローラフバルブを開けた瞬間にメカニカルブースタポンプに急激な負荷がかかり、メカニカルブースタポンプ自体がスリップするとともに大きな音を発生し摩耗する。このような現象は、メカニカルブースタポンプに対して大きな負荷となるため、メカニカルブースタポンプの寿命が短くなるとともに、騒音問題となる。
【0004】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、メカニカルブースタポンプの負荷を軽減して長寿命化を図るとともに騒音の発生を防止することが可能な真空排気システムおよびその運転方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る真空排気システムは、チャンバの内部に連通するように第1の排気路が設けられ、前記第1の排気路に上流側から順に第1の開閉バルブ、メカニカルブースタポンプおよびロータリポンプが設けられた真空排気システムであって、前記真空排気システムは制御装置を備え、前記制御装置は、前記メカニカルブースタポンプの再起動後に、前記チャンバ内の圧力が第2の所定値以下となれば前記油拡散ポンプを起動した状態において前記第1の開閉バルブを閉じさせるとともに前記第2の開閉バルブを開かせるように構成されているものである。また、本発明に係る真空排気システムの運転方法は、チャンバの内部に連通するように第1の排気路が設けられ、前記第1の排気路に上流側から順に第1の開閉バルブ、メカニカルブースタポンプおよびロータリポンプが設けられた真空排気システムの運転方法であって、前記第1の開閉バルブを閉じた状態で前記ロータリポンプおよび前記メカニカルブースタポンプを起動し、ついで前記メカニカルブースタポンプを停止して前記第1の開閉バルブを開き、その後前記メカニカルブースタポンプを再起動するものである。
【0006】
かかる構成とすると、メカニカルブースタポンプを停止した状態で第1の開閉バルブを開くため、メカニカルブースタポンプに急激な負荷かがかかってポンプがスリップしたり大きな音を発したりするのを防止することが可能となる。その結果、メカニカルブースタポンプの負荷を軽減して長寿命化を図ることが可能になるとともに、騒音の発生を防止することが可能となる。
【0007】
本発明に係る真空排気システムでは、前記制御装置は、前記メカニカルブースタポンプの停止を、前記チャンバ内の圧力が第1の所定値以上の場合に行うように構成されていてもよい。また、本発明に係る真空排気システムの運転方法では、前記メカニカルブースタポンプの停止を、前記チャンバ内の圧力が第1の所定値以上の場合に行ってもよい。
【0008】
かかる構成とすると、チャンバ内の圧力が第1の所定値以下であれば、メカニカルブースタポンプを起動したままで第1の開閉バルブを開いてもメカニカルブースタポンプに急激な負荷がかかってポンプがスリップしたり大きな音を発したりすることはないので、メカニカルブースタポンプの不要な停止および再起動を回避することができる。
【0009】
また、本発明に係る真空排気システムでは、前記制御装置は、前記メカニカルブースタポンプを、停止から所定時間経過後にタイマにより再起動させるように構成されていてもよい。また、本発明に係る真空排気システムの運転方法では、前記メカニカルブースタポンプを、停止から所定時間経過後にタイマにより再起動させてもよい。
【0010】
かかる構成とすると、メカニカルブースタポンプの再起動のタイミングを自由に調整することが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る真空排気システムは、前記チャンバの内部と前記メカニカルブースタポンプとが第2の排気路により連通し、前記第2の排気路に上流側から順に第2の開閉バルブと油拡散ポンプとが設けられ、前記制御装置は、前記メカニカルブースタポンプの再起動後に、前記チャンバ内の圧力が第2の所定値以下となれば前記油拡散ポンプを起動した状態において前記第1の開閉バルブを閉じさせるとともに前記第2の開閉バルブを開かせるように構成されていてもよい。また、本発明に係る真空排気システムの運転方法では、前記チャンバの内部と前記メカニカルブースタポンプとが第2の排気路により連通し、前記第2の排気路に上流側から順に第2の開閉バルブと油拡散ポンプとが設けられ、前記メカニカルブースタポンプの再起動後に、前記チャンバ内の圧力が第2の所定値以下となれば前記油拡散ポンプを起動した状態において前記第1の開閉バルブを閉じるとともに前記第2の開閉バルブを開いてもよい。
【0012】
かかる構成とすると、メカニカルブースタポンプやロータリポンプに比べてより吸引力が強くチャンバ内を高真空状態にすることが可能な油拡散ポンプを用いて第2の排気路を通じて排気を行うことができるため、チャンバ内をより高真空状態にすることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は本発明の実施の形態に係る真空排気システムの構成を示す模式図である。
【0015】
図1に示すように、真空排気システム100は、チャンバ1と、チャンバ内真空計(PIC)2と、油拡散ポンプ(DP)7と、メカニカルブースタポンプ(MBP)9と、ロータリポンプ(RP)10とを主な構成要素として含んでいる。
【0016】
チャンバ1には、リークバルブ(LVC)3が設けられた吸気用配管31が接続されるとともに排気用配管32が接続されている。この排気用配管32は配管33と配管34とに分岐している。配管33は、スローラフバルブ(SRV:第1の開閉バルブ)4が設けられた分岐管35とラフバルブ(RV)5が設けられた分岐管36とに分かれており、スローラフバルブ(SRV)4およびラフバルブ(RV)5とは並列に設けられている。分岐管35および分岐管36は、スローラフバルブ(SRV)4およびラフバルブ(RV)5の下流にて再び合流して配管33を構成する。一方、排気用配管32から分岐した配管34には、上流側から順にメインバルブ(MV:第2の開閉バルブ)6、油拡散ポンプ(DP)7およびフォアラインバルブ(FV)8が設けられている。さらに、配管33および配管34は合流点37において合流し、さらに配管38に接続されている。そして、配管38はメカニカルブースタポンプ(MBP)9に接続されており、さらにメカニカルブースタポンプ(MBP)9とロータリポンプ(RP)10とは配管39により接続されている。
【0017】
そして、リークバルブ(LVC)3、スローラフバルブ(SRV)4、ラフバルブ(RV)5、メインバルブ(MV)6およびフォアラインバルブ(FV)8の開閉動作、ならびに油拡散ポンプ(DP)7、メカニカルブースタポンプ(MBP)9およびロータリポンプ(RP)10の起動および停止動作が制御装置20により制御される。制御装置20にはタイマ21が組み込まれており、特に、メカニカルブースタポンプ(MBP)9は、このタイマ21により制御される。
【0018】
メカニカルブースタポンプ(MBP)9はロータリポンプ(RP)10の加速用に用いるポンプである。ロータリポンプ(RP)10とメカニカルブースタポンプ(MBP)9とを起動してチャンバ1内の大気を吸引することにより、チャンバ1内がある程度の真空状態となる。このように、メカニカルブースタポンプ(MBP)9およびロータリポンプ(RP)10は、チャンバ1内の粗排気に利用される低真空ポンプである。
【0019】
一方、油拡散ポンプ(DP)7は、メカニカルブースタポンプ(MBP)9およびロータリポンプ(RP)10によりある程度真空状態となったチャンバ1内からさらに大気を吸引し、チャンバ1内をより真空度の高い状態とするものである。このように、油拡散ポンプ(DP)7は、チャンバ1内の本排気に利用される高真空ポンプである。
【0020】
チャンバ1はその内部においてワークを加工するためのものであり、ワークを出し入れするための扉を有している。
【0021】
真空内圧力計(PIC)2はチャンバ1内の圧力を検知するものである。これにより検知されたチャンバ1内の圧力情報は制御装置20に伝達される。
【0022】
排気用配管32、配管34,38は、配管33,39および分岐管35,36に比べて径が大きく、また、分岐管36は分岐管35に比べて径が大きい。
【0023】
また、配管34に設けられたメインバルブ(MV)6およびフォアラインバルブ(FV)8は、分岐管35に設けられたスローラフバルブ(SRV)4および分岐管36に設けられたラフバルブ(RV)5に比べて径が大きく、また、ラフバルブ(RV)5はスローラフバルブ(SRV)4に比べて径が大きい。
【0024】
以上のような構成を有する排気システム100においては、排気用配管32、配管33,38,39、分岐管35,36、スローラフバルブ(SRV)4、ラフバルブ(RV)5、メカニカルブースタポンプ(MBP)9およびロータリポンプ(RP)10によりチャンバ1内の粗排気を行うための排気路、すなわち低真空排気路が形成され、この低真排気路が第1の排気路を構成する。また、排気用配管32、配管34,38,39、メインバルブ(MV)6、油拡散ポンプ(DP)7、フォアラインバルブ(FV)8、メカニカルブースタポンプ(MBP)9およびロータリポンプ(RP)10によりチャンバ1内の本排気を行うための排気路、すなわち高真空排気路が形成され、この高真空排気路が第2の排気路を構成する。
【0025】
次に、以上のように構成された真空排気システム100の運転方法を図2のフローチャートを用いて説明する。
【0026】
図2は、図1の真空排気システム100の制御装置20に格納された制御プログラムの内容を示すフローチャートである。
【0027】
真空排気システム100の運転時には、まず、チャンバ1の扉を開いてチャンバ1内にワークを配置する。そして、図2に示すように、運転が停止した状態、すなわち全てのポンプが停止するとともに全てのバルブが閉じられた状態の真空排気システム100の始動スイッチ(図示せず)をオン操作すると、制御装置20に運転開始指令が入力され、真空排気システム100の運転がスタートして以下の動作が行われる。
【0028】
制御装置20は、真空排気システム100が始動すると、まず、ロータリポンプ(RP)10を起動し(ステップS1)、ついでメカニカルブースタポンプ(MBP)9を起動する(ステップS2)。次にフォアラインバルブ(FV)8を開き(ステップS3)、ついで油拡散ポンプ(DP)7を起動し(ステップS4)、ついでフォアラインバルブ(FV)8を閉じる(ステップS5)。ここで、油拡散ポンプ(DP)7は起動してから実際に作動するまでに時間がかかるため、このような早い段階で起動しておく必要がある。また、フォアラインバルブ(FV)8を一旦開いてから閉じるのは、油拡散ポンプ(DP)7を起動するためである。
【0029】
このようにして起動させたロータリポンプ(RP)10、メカニカルブースタポンプ(MBP)9および油拡散ポンプ(DP)7は、後述するように真空排気システム100の運転停止指令が入力されるまで起動し続ける。
【0030】
次に、チャンバ1内の圧力をチャンバ内真空計(PIC)2で検知する。すなわち、チャンバ1内の圧力情報が制御装置20に伝達され、制御装置20では、この情報をもとにチャンバ1内の圧力が第1のセットポイントよりも大きいか否かを判定する(ステップS6)。第1のセットポイントの値は任意であり、チャンバ1の容積等によっても変わってくるが、例えば1300Pa程度の真空状態の値に設定される。
【0031】
ここで、真空排気システム100では、通常はワークの出し入れ等の際にチャンバ1の扉の開閉を行うため、チャンバ1内の圧力は大気圧(約105Pa)となっていることが多く、通常は第1のセットポイントの値よりも圧力が大きい値となっている。このようにチャンバ1内の圧力が第1のセットポイントよりも大きい場合には、メカニカルブースタポンプ(MBP)9を停止し(ステップS7)、その後にスローラフバルブ(SRV)4を開く(ステップS8)。続いてメカニカルブースタポンプ(MBP)9を再起動し(ステップS9)、ついでラフバルブ(RV)5を開く。この場合、メカニカルブースタポンプ(MBP)9は、スローラフバルブ(SRV)4を開くために一旦停止した後、所定時間経過したら再び起動するように制御装置20のタイマ21により制御されている。
【0032】
このようにメカニカルブースタポンプ(MBP)9を一旦停止してからスローラフバルブ(SRV)4を開くことにより、メカニカルブースタポンプ(MBP)9に急激な負荷がかかるのを防止することができ、よって、メカニカルブースタポンプ(MBP)9がスリップしたり騒音を発生したりすることを防止することが可能となる。
【0033】
なお、ロータリポンプ(RP)10は、構造がメカニカルブースタポンプ(MBP)9とは異なるため、チャンバ1内の圧力が第1のセットポイントよりも大きい状態のもとで起動したままスローラフバルブ(SRV)4を開いても、負荷により摩耗したり騒音を発生させたりすることはない。
【0034】
上記においては、チャンバ1内が大気圧に近い状態であり内部の圧力が第1のセットポイントよりも大きくなる場合について説明したが、例えば、週末などに真空排気システム100の運転を停止する場合には、ワークが配置されたチャンバ1内が真空に近い状態に保たれたままでシステムの運転を停止する場合がある。この場合には、週明けにシステムの運転を開始した際のチャンバ1内の圧力は第1のセットポイントよりも小さくなっている。したがって、この場合には、メカニカルブースタポンプ(MBP)9を起動したままでスローラフバルブ(SRV)4を開き(ステップS7a)、ついでラフバルブ(RV)5を開く(ステップS10)。このようにメカニカルブースタポンプ(MBP)9を起動したままでスローラフバルブ(SRV)4を開いても、この場合においてはメカニカルブースタポンプ(MBP)9に急激な負荷がかかることはなく、よって、メカニカルブースタポンプ(MBP)9がスリップしたり騒音を発生したりすることはない。
【0035】
なお、本実施の形態における真空排気システム100の運転方法では、チャンバ1内の圧力が第1のセットポイントよりも大きい場合および小さい場合のいずれにおいても、ラフバルブ(RV)5よりも径の小さなスローラフバルブ(SRV)4をまずはじめに開いてあらかじめチャンバ1内の吸引を行い、その後に径の大きなラフバル(RV)5を開くため、チャンバ1内に急激な圧力変化が生じるのを防止することができる。
【0036】
上記のようにしてスローラフバルブ(SRV)4およびラフバルブ(RV)5を開き、メカニカルブースタポンプ(MBP)9およびロータリポンプ(RP)10を用いて低真空排気路を介してチャンバ1内の粗排気を行った後、チャンバ1内の圧力を再びチャンバ内真空計(PIC)2で検知し、チャンバ1内の圧力が第2のセットポイントよりも小さいか否かを判定する(ステップS11)。
【0037】
チャンバ1内の圧力が第2のセットポイントよりも大きい場合には、チャンバ1内の粗排気が引き続き行われるとともに、ステップS11に戻って再度判定が行われる。一方、チャンバ1内の圧力が第2のセットポイントよりも小さい場合あるいは前粗排気によって小さくなった場合には、ラフバルブ(RV)5およびスローラフバルブ(SRV)4を閉じる(ステップS12)。なお、第2のセットポイントの値は、例えば前述の油拡散ポンプ(DP)7の性能にあわせて設定される。
【0038】
続いて、フォアラインバルブ(FV)8を開き(ステップS13)、ついでメインバルブ(MV)6を開く(ステップS14)。それにより、メカニカルブースタポンプ(MBP)9およびロータリポンプ(RP)10を用いてチャンバ1内の粗排気を行う低真空排気路から、油拡散ポンプ(DP)を用いてチャンバ1内の本排気を行う高真空排気路に切り替えが行われ、その結果、チャンバ1内の真空度がさらに高められる。
【0039】
次に、高真空状態となったチャンバ1内においてワークの加工を行い(ステップS15)、ついで、ワークの加工が終了したか否かを判定する(ステップ16)。加工が終了していない場合には、ステップS15に戻って引き続きワークの加工を行う。一方、加工が終了した場合には、メインバルブ(MV)6を閉じ(ステップS17)、ついでリークバルブ(LVC)3を開いてチャンバ1内に大気を導入する(ステップS18)。
【0040】
ついで、真空排気システム100の運転停止指令が入力されたか否かを制御装置20が判定する(ステップS19)。運転停止指令が入力された場合には、メインバルブ(MV)6およびフォアラインバルブ(FV)8をこの順で閉じるとともに、油拡散ポンプ(DP)7、メカニカルブースタポンプ(MV)9およびロータリポンプ(RP)10をこの順で停止してシステムの運転停止操作を行い(ステップS20a)、運転を停止する。
【0041】
ところで、真空排気システム100においては、チャンバ1内のワークを交換して引き続きシステムを運転させ、繰り返しワークの加工を行うのが通常である。このように引き続きシステムを運転する場合には、運転停止指令は入力されない。この場合、リークバルブ(LVC)3を開くことにより開くことが可能となったチャンバ1の扉を作業員が開いてワークの交換を行い、それから再び扉を閉じた後、作業員が加工開始操作を行うことになる。ここで、チャンバ1の扉の開閉動作は制御装置20により検知されており、チャンバ1の扉が開いたか否かを制御装置20が判定するとともに(ステップS20)、扉が閉じたか否かを制御装置20が判定し(ステップS21)、さらに加工開始指令が入力されたか否かを制御装置20が判定する(ステップ22)。なお、チャンバ1の扉が開いていない場合、チャンバ1の扉が閉じられていない場合および加工開始指令が入力されていない場合においては、ステップS19に戻って、再度、運転停止指令が入力されたか否かの判定が行われる。
【0042】
上記のようにしてチャンバ1の扉が閉じたことが確認されて加工開始操作がなされた後、リークバルブ(LVC)3を閉じる(ステップS23)。そして、再びステップS5に戻り、ステップS5〜ステップS23の動作が繰り返し行われる。なお、このようにシステムの動作を繰り返し行う場合においては、ワークの交換のためにチャンバ1の扉を開閉するため、チャンバ内真空計(PIC)2で検知されるチャンバ1内の圧力が第1のセットポイントよりも高くなる。よって、この場合においては、メカニカルブースタポンプ(MB)9を一旦停止してからスローラフバルブ(SRV)4を開くステップS7〜ステップS9の操作を行う。
【0043】
以上のような真空排気システムの運転方法によれば、メカニカルブースタポンプ(MBP)に大きな負荷がかかるのを防止することができるため、このポンプの長寿命化を図ることが可能になるとともに、騒音の発生を防止することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下のような効果を奏する。
(1)メカニカルブースタポンプに急激な負荷かがかかってポンプがスリップしたり大きな音を発したりするのを防止することが可能となる。その結果、メカニカルブースタポンプの負荷を軽減して長寿命化を図ることが可能になるとともに、騒音の発生を防止することが可能となる。
(2)チャンバ内の圧力が第1の所定値以上であればメカニカルブースタポンプを停止させるとすると、チャンバ内の圧力が第1の所定値以下であればメカニカルブースタポンプを起動したままで第1のバルブを開いてもメカニカルブースタポンプに急激な負荷かがかかってポンプがスリップしたり大きな音を発したりすることはないので、メカニカルブースタポンプの不要な停止および再起動を回避することができる。
(3)メカニカルブースタポンプが停止から所定時間経過後にタイマにより再起動するとすると、メカニカルブースタポンプの再起動のタイミングを自由に調整することが可能となる。
(4)チャンバの内部とメカニカルブースタポンプとが第2の排気路により連通し、第2の排気路に上流側から順に第2の開閉バルブと油拡散ポンプとが設けられ、メカニカルブースタポンプの再起動後に、チャンバ内の圧力が第2の所定値以下となれば油拡散ポンプを起動した状態において第1の開閉バルブを閉じるとともに前記第2の開閉バルブを開くとすると、メカニカルブースタポンプやロータリポンプに比べてより吸引力が強くチャンバ内を高真空状態にすることが可能な油拡散ポンプを用いて第2の排気路を通じて排気を行うことができるため、チャンバ内を高真空状態にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態における真空排気システムの構成を示す模式図である。
【図2】図1の真空排気システムの制御装置に格納された制御プログラムの内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 チャンバ
2 チャンバ内真空計
3 リークバルブ
4 スローラフバルブ
5 ラフバルブ
6 メインバルブ
7 油拡散ポンプ
8 フォアラインバルブ
9 メカニカルブースタポンプ
10 ロータリポンプ
20 制御装置
21 タイマ
31〜34,38,39 配管
35,36 分岐管
37 分岐点
Claims (5)
- チャンバの内部に連通するように第1の排気路が設けられ、前記第1の排気路に上流側から順に第1の開閉バルブ、メカニカルブースタポンプおよびロータリポンプが設けられた真空排気システムであって、
前記真空排気システムは制御装置を備え、
前記制御装置は、前記第1の開閉バルブを閉じた状態で前記ロータリポンプおよび前記メカニカルブースタポンプを起動させ、ついで前記メカニカルブースタポンプを停止させて前記第1の開閉バルブを開かせ、その後前記メカニカルブースタポンプを再起動させるように構成されている、真空排気システム。 - 前記制御装置は、前記メカニカルブースタポンプの停止を、前記チャンバ内の圧力が第1の所定値以上の場合に行うように構成されている、請求項1記載の真空排気システム。
- 前記制御装置は、前記メカニカルブースタポンプを、停止から所定時間経過後にタイマにより再起動させるように構成されている、請求項1または2記載の真空排気システム。
- 前記チャンバの内部と前記メカニカルブースタポンプとが第2の排気路により連通し、前記第2の排気路に上流側から順に第2の開閉バルブと油拡散ポンプとが設けられ、前記制御装置は、前記メカニカルブースタポンプの再起動後に、前記チャンバ内の圧力が第2の所定値以下となれば前記油拡散ポンプを起動した状態において前記第1の開閉バルブを閉じさせるとともに前記第2の開閉バルブを開かせるように構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の真空排気システム。
- チャンバの内部に連通するように第1の排気路が設けられ、前記第1の排気路に上流側から順に第1の開閉バルブ、メカニカルブースタポンプおよびロータリポンプが設けられた真空排気システムの運転方法であって、
前記第1の開閉バルブを閉じた状態で前記ロータリポンプおよび前記メカニカルブースタポンプを起動し、ついで前記メカニカルブースタポンプを停止して前記第1の開閉バルブを開き、その後前記メカニカルブースタポンプを再起動する真空排気システムの運転方法。
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