JP4442976B2 - 印刷ヘッドの駆動素子を駆動させるための駆動波形の生成 - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷ヘッドの駆動素子を駆動させるための駆動波形を生成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、数色のインクを印刷ヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが普及している。そして、多階調の印刷を実現するために、印刷ヘッドのノズルから吐出されるインク滴の重量を制御し、印刷媒体上に形成されるインクドットの大きさを制御することが行われている。
【0003】
従来、インクジェット式プリンタにおいては、インクドットを形成するか否かの2値化を行い、一定面積中のいくつの画素にインクドットを形成するかにより印刷画像の中間調を表現するのが一般的であった。しかし、最近では、濃淡のインクを用いて1画素に複数の異なる大きさのインクドットを形成することにより、印刷画像の中間調をより多階調で表現することが可能となっている。
【0004】
例えば、ピエゾ素子を用いたインクジェットプリンタでは、大きさの異なるインクドットを形成するためには、印刷ヘッドのノズル開口部におけるメニスカス(ノズル開口部におけるインクの表面形状)の制御やインク滴の吐出のタイミングの制御が重要である。したがって、所望のインクドットを形成するために、印刷ヘッドのピエゾ素子を動作させる駆動波形を、形成するインクドットの大きさに応じて変化させることが行われている。
【0005】
図13は、大きさの異なる複数種類のドットを形成するための駆動波形の一例を示す説明図である。この駆動波形は、1画素区間に相当する周期Tの中に2つの異なる波形部分W1,W2を有している。この駆動波形を用いる場合には、第1の波形部分W1のみを用いて小ドットを、第2の波形部分W2のみを用いて中ドットを、第1と第2の波形部分W1,W2の両方を用いて大ドットを、それぞれ形成することができる。このように、駆動波形を工夫することによって、各インク毎に大きさの異なる複数種類のドットを利用して印刷を行うことが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、駆動波形の1周期の長さには種々の制約があるので、利用できるドットの種類も、これに応じてある程度の数以下に制限される。しかし、印刷画質の向上のために、より多くの種類の大きさの異なるドットを利用したいという要望があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、印刷のために利用可能なドットの種類を増加させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、互いに形状の異なる複数種類の駆動波形を、1画素区間に相当する駆動波形の1周期毎に所定の順序で順次発生させる。
【0009】
詳しくは、駆動波形を生成するために使用する複数の駆動波形データを、それぞれ所定のタイミングで1つずつ順次選択し、選択された駆動波形データを所定の累算タイミングで順次累算し、累算によって得られた累算結果をデジタル/アナログ変換することによって駆動波形信号を生成する。なお、駆動波形を生成するために使用する複数の駆動波形データは、1画素区間に相当する駆動波形の1周期毎に更新可能である。
【0010】
こうすることにより、1画素区間に相当する駆動波形の1周期毎に生成する駆動波形を更新し、印刷のために利用成可能なドットの種類を増加させることができる。この結果、より多階調の印刷が可能となる。
【0011】
なお、環境温度と環境湿度のうちの少なくとも1つに応じて補正された駆動波形データを必要に応じてメモリに供給することが可能とすることが好ましい。
【0012】
こうすることにより、環境温度や環境湿度などの影響によってインクの吐出特性が変化するときに適切な駆動波形を生成することができる。また、環境温度や環境湿度などの経時変化にも適切に対応することができる。
【0013】
なお、本発明は、駆動波形生成方法、駆動波形生成装置、印刷装置等の種々の形態で実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順で説明する。
A.印刷装置の全体構成:
B.駆動波形生成装置:
C:駆動波形:
D.駆動波形の切換え例:
E.印刷装置の変形例:
F.変形例:
【0015】
A.印刷装置の全体構成:
図1は、本発明の印刷装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、印刷装置は、コンピュータ90と、プリンタ99とによって構成されている。プリンタ99は、制御回路40と、紙送りモータ23と、主走査を行うキャリッジモータ24と、印刷ヘッド50と、を備えている。
【0016】
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラムが動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバやプリンタドライバが組み込まれており、ディスプレイに画像を表示したり、種々の画像処理が行われる。
【0017】
制御回路40は、コンピュータ90からの印刷信号等を受け取るインタフェース41と、各種データの記憶を行うRAM42と、各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM43と、発振回路44と、CPU等からなる制御部45と、駆動波形生成回路46と、紙送りモータ23やキャリッジモータ24や印刷ヘッド50に印刷信号や駆動信号を送るためのインタフェース47と、を備えている。
【0018】
RAM42は、受信バッファ42Aや中間バッファ42Bあるいは出力バッファ42Cとして利用される。コンピュータ90からの印刷信号は、インタフェース41を介して受信バッファ42Aに蓄えられる。このデータは、中間コードに変換されて中間バッファ42Bに蓄えられる。そして、ROM43内のフォントデータやグラフィック関数等を参照して制御部45により必要な処理が行われ、ドットパターンデータが展開され、出力バッファ42Cに記憶される。ドットパターンデータは、インタフェース47を介して印刷ヘッド50に送られる。
【0019】
なお、ROM43には、駆動波形生成回路46を制御するための各種データ(複数組の駆動波形データ群、クロック信号の発生タイミングデータなど)も格納されている。
【0020】
図2は、印刷ヘッド50の電気的な構成を示すブロック図である。印刷ヘッド50は、ノズルの数に対応した複数のシフトレジスタ51A〜51Nと、複数のラッチ回路52A〜52Nと、複数のレベルシフタ53A〜53Nと、複数のスイッチ回路54A〜54Nと、複数のピエゾ素子55A〜55Nと、を備えている。印刷信号SIは、発振回路44からのクロック信号CLKに同期してシフトレジスタ51A〜51Nに入力される。そして、ラッチ信号LATに同期してラッチ回路52A〜52Nにラッチされる。ラッチされた印刷信号SIは、レベルシフタ53A〜53Nによりスイッチ回路54A〜54Nを駆動できる電圧まで増幅され、スイッチ回路54A〜54Nに供給される。スイッチ回路54A〜54Nの入力側には、駆動波形生成回路46からの駆動信号COMが入力され、出力側にはピエゾ素子55A〜55Nが接続されている。
【0021】
スイッチ回路54A〜54Nは、例えば、印刷信号SIが「1」の場合は駆動信号COMをピエゾ素子55A〜55Nに供給して動作させ、「0」の場合は遮断して動作させない。ピエゾ素子は、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、電気−機械エネルギの変換を極めて高速に行う素子である。図示しないが、駆動信号COMがピエゾ素子55A〜55Nに供給されると、それに応じてピエゾ素子55A〜55Nは変形し、インク室の壁も変形する。これによりノズルからのインク滴の吐出を制御する。吐出されたインク滴が印刷媒体に付着することにより印刷が行われる。
【0022】
B.駆動波形生成装置:
図3は、駆動波形生成回路46の内部構成を示すブロック図である。駆動波形生成回路46は、制御部45から与えられる駆動波形データを記憶するメモリ60と、メモリ60から読み出された駆動波形データを一時的に保持する第1ラッチ62と、第1ラッチ62の出力と後述する第2ラッチ66の出力とを加算する加算器64と、第2ラッチ66と、第2ラッチ66の出力をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器70と、を備えている。また変換されたアナログ信号をピエゾ素子が動作する電圧まで増幅する電圧増幅部72と、増幅された電圧信号に対応した電流供給を行うための電流増幅部74も備えている。加算器64と第2ラッチ66とは、駆動波形データを累算する累算部68を構成する。駆動波形生成回路46には、制御部45から種々の信号が供給される。即ち、メモリ60には、第1のクロック信号CLK1と、駆動波形データを表すデータ信号と、アドレス信号A0〜A4と、イネーブル信号と、が供給されている。また、第1ラッチ62には、第2のクロック信号CLK2と、リセット信号RESETとが供給されている。第2ラッチ66には、第3のクロック信号CLK3と、リセット信号RESETとが供給されている。第1と第2のラッチ62,66に供給されるリセット信号RESETは、同じものである。なお、この駆動波形生成回路46は、図1に示した制御部45,RAM42およびROM43とともに駆動波形生成装置として機能する。
【0023】
図4は、メモリ60内に駆動波形データを書きこむタイミングを示すタイミングチャートである。駆動波形COMの生成に先立って、駆動波形データを示すデータ信号と、そのデータ信号のアドレスとが、第1のクロック信号CLK1に同期して、制御部45からメモリ60に供給される。データ信号は1ビットであるが、図4に示したように、第1のクロック信号CLK1を同期信号とするシリアル転送によって、駆動波形データが1ビットずつ転送される。即ち、制御部45からメモリ60へ駆動波形データを転送する場合には、まず、第1のクロック信号CLK1に同期してデータ信号を複数ビット分供給する。その後、このデータを格納するための書き込みアドレスを表すアドレス信号A0〜A4と、イネーブル信号ENとを供給する。メモリ60は、このイネーブル信号ENが供給されたタイミングでアドレス信号を読み取り、受け取った駆動波形データをそのアドレスに書きこむ。アドレス信号A0〜A4は5ビットなので、最大32種類の駆動波形データをメモリ60に記憶しておくことができる。
【0024】
図5は、駆動波形生成回路46において駆動波形を生成していく過程を示す説明図である。メモリ60内への駆動波形データの書き込みが終了した後、読出しアドレスBがアドレス信号A0〜A4として出力されると、メモリ60から最初の駆動波形データΔV1が出力される。その後、第2のクロック信号CLK2のパルスが発生すると、この駆動波形データΔV1が第1ラッチ62に保持される。この状態で、次に第3のクロック信号CLK3のパルスが発生すると、第2ラッチ66の18ビットの出力と、第1ラッチ62の16ビットの出力とが加算器64により加算され、その加算結果が第2ラッチ66に保持される。即ち、図5に示したように、一旦、アドレス信号に対応した駆動波形データが選択されると、その後、第3のクロック信号CLK3のパルスを受けるたびに、第2ラッチ66の出力には、その駆動波形データの値が累算されていく。なお、第3のクロック信号CLK3のパルスの発生周期は一定である必要はなく、所望の累算タイミングが得られるように変化させてもよい。
【0025】
図5に示した例では、アドレスBには、第3のクロック信号CLK3の1周期t当たりの電圧をΔV1だけ上昇させることを示す駆動波形データが格納されている。従って、第2のクロック信号CLK2によりアドレスBが有効になると、ΔV1ずつ電圧が上昇していくことになる。また、アドレスAには、駆動波形データとしてΔV2=0、即ち、電圧を保持することを示す値が格納されている。従って、第2のクロック信号CLK2によりアドレスAが有効になると、駆動信号の波形は、増減のないフラットな状態に保たれる。また、アドレスCには、第3のクロック信号CLK3の1周期t当たりの電圧をΔV3だけ低下させることを示す駆動波形データが格納されている。従って、第2のクロック信号CLK2によりアドレスCが有効になった後は、ΔV3ずつ電圧が低下していくことになる。なお、増加か減少かは、各アドレスに格納されたデータの符号により決定される。
【0026】
図3に示したように、加算器64により加算された18ビットの加算結果のうち、上位10ビットの電圧レベルデータD0は、デジタル/アナログ変換器70に入力される。また、18ビットの加算結果全体は、加算器64に再入力される。この結果、第2ラッチ66から出力される電圧レベルデータD0は、図5(a)に示したように段階的に変化する。この電圧レベルデータD0は、デジタル/アナログ変換器70により変換され、図5(b)に示した駆動波形が形成される。
【0027】
C.駆動波形:
図6は、本実施例で用いる第1の駆動波形COM1を示すタイミングチャートである。図6(a)に示すように、この駆動波形COM1では、1画素区間T内の3つの区間T1〜T3において、同一の波形部分W1がそれぞれ発生する。
【0028】
図6(b)は、第1の駆動波形COM1を用いた小ドット用の駆動波形である。第1の駆動波形COM1の区間T1においては図2のスイッチ回路54をオンにして波形部分W1をピエゾ素子55に供給し、区間T2,T3においてはスイッチ回路54をオフにして遮断する。こうすると、印刷ヘッド50(図1参照)から13ngのインク滴が吐出され、小ドットが形成される。
【0029】
図6(c)は、第1の駆動波形COM1を用いた中ドット用の駆動波形である。第1の駆動波形COM1の区間T1,T2において、それぞれスイッチ回路54をオンにして波形部分W1をピエゾ素子55に供給し、区間T3においてはスイッチ回路54をオフにして遮断する。こうすると、印刷ヘッド50から26ngのインク滴がピエゾ素子55の2回の駆動によって吐出され、中ドットが形成される。
【0030】
図6(d)は、第1の駆動波形COM1を用いた大ドット用の駆動波形である。第1の駆動波形COM1の全区間T1,T2,T3において、それぞれスイッチ回路54をオンにして波形部分W1をピエゾ素子55に供給する。こうすると、印刷ヘッド50から40ngのインク滴がピエゾ素子55の3回の駆動によって吐出され、大ドットが形成される。
【0031】
なお、図6に示した第1の駆動波形COM1によって形成される3種類のドットを「マルチショットドット(MS)」と呼ぶ。
【0032】
図7は、本実施例で用いる第2の駆動波形COM2を示すタイミングチャートである。図7(a)に示すように、この駆動波形COM2は、1画素区間T内で複数の波形によって構成された波形である。説明の便宜上、この1画素区間を区間Ta〜Tfに分割する。
【0033】
図7(b)は、第2の駆動波形COM2を用いた小ドット用の駆動波形である。第2の駆動波形COM2の区間Ta,Teにおいては図2のスイッチ回路54をオンにし、その他の区間ではスイッチ回路54をオフにする。スイッチ回路54がオフの区間では、ピエゾ素子55の性質上、電荷はほぼ保持されるので、概ね図示した波形がピエゾ素子55に供給されることになる。こうすると、印刷ヘッド50から4ngのインク滴が吐出され、小ドットが形成される。
【0034】
図7(c)は、第2の駆動波形COM2を用いた中ドット用の駆動波形である。第2の駆動波形COM2の区間Tcにおいてはスイッチ回路54をオンにし、その他の区間ではスイッチ回路54をオフにする。こうすると、印刷ヘッド50から7ngのインク滴が吐出され、中ドットが形成される。
【0035】
図7(d)は、第2の駆動波形COM2を用いた大ドット用の駆動波形である。第2の駆動波形COM2の区間Tfにおいてはスイッチ回路54をオンにし、その他の区間ではスイッチ回路54をオフにする。こうすると、印刷ヘッド50から11ngのインク滴が吐出され、大ドットが形成される。
【0036】
なお、図7に示した第2の駆動波形COM2によって形成される3種類のドットを「バリアブルサイズドット(VSD)」と呼ぶ。
【0037】
上述したように、本実施例では、マルチショットドット用の駆動波形COM1とバリアブルサイズドット用の駆動波形COM2を用いることによって、6種類のドットを形成することが可能である。
【0038】
なお、本明細書中において「1画素区間」という文言は、1画素分のドットを形成するのに要する期間を意味している。従って、「1画素区間に相当する駆動波形の1周期」とは、マルチショットドット用の駆動波形COM1の場合には、1画素区間T内の3つの波形部分W1の組合せが駆動波形COM1の1周期である。また、バリアブルサイズドット用の駆動波形COM2の場合には、1画素区間T内の複数の波形部分の組合せが駆動波形COM2の1周期である。
【0039】
駆動波形が複雑な場合には、1回の主走査において、記録解像度に対応した主走査ライン上の全ての画素位置にドットを形成できない場合がある。図8は、このような場合における駆動波形の1周期と画素との関係を示す説明図である。図8(a)は、周期Tで繰り返し発生する駆動波形であり、図8(b)は、これに対応して印刷媒体上に形成されるドットを示している。図8(b)に示したように、ピエゾ素子の駆動速度と印刷ヘッドの主走査速度との関係上、1画素置きにしかドットを形成できない。このような場合にも、周期Tは、1画素分のドットを形成するのに要する期間であるので、「1画素区間」に相当する。
【0040】
D.駆動波形の切換え例:
図9は、駆動波形COMの切換えタイミングの一例を示す説明図である。図9の例では、上述したマルチショットドット用の駆動波形COM1とバリアブルサイズドット用の駆動波形COM2とを1画素区間に相当する駆動波形の1周期T毎に交互に切換えて用いている。本実施例では、1画素区間に相当する駆動波形の1周期T毎に駆動波形データを必要に応じて切換え、生成する駆動波形を変更可能である。こうすることによって、6種類のドットを利用することができる。その結果、より多階調の印刷が可能となる。
【0041】
駆動波形の切換えは、3組以上の駆動波形データ群を用いることも可能である。図10は、3種類の駆動波形COM1,COM2,COM3を用いた場合の駆動波形COMの切換えタイミングの一例を示す説明図である。この例では、3種類の駆動波形COM1,COM2,COM3を1画素区間に相当する駆動波形の1周期T毎に駆動波形データを必要に応じて切換え、生成する駆動波形を変更可能である。こうすることによって、例えば9種類のドットを利用することができる。
【0042】
なお、3種類の駆動波形COM1,COM2,COM3を生成するための駆動波形データは、いずれもメモリ60内に予め格納されている。この代わりに、複数のメモリに複数組の駆動波形データ群を記憶しておき、駆動波形データを読み出す読み出しメモリを高速に切換えることによって、図9,10に示すような駆動波形を得ることも可能である。
【0043】
E.印刷装置の変形例:
図11は、本発明の変形例としての印刷装置の全体構成を示すブロック図である。変形例の印刷装置では、印刷ヘッド50は、温度センサ48を備えている。この温度センサ48によって印刷ヘッド50付近の温度を監視する。その他は、図1に示した印刷装置と同じである。なお、駆動波形生成回路46,制御部45,RAM42,ROM43および温度センサ48とともに駆動波形生成装置として機能する。
【0044】
ところで、インクの粘度は、温度によって異なる。即ち、インクの温度が高いときにはその粘度は低く、一方、インクの温度が低いときにはその粘度は高い。従って、印刷ヘッド50から吐出されるインク滴の吐出量を一定に保つためには、温度に応じて駆動波形COMを補正することが有効である。
【0045】
図12は、(a)マルチショットドット(MS)用の駆動波形COM1と(b)バリアブルサイズドット(VSD)用の駆動波形COM2の温度補正について説明する説明図である。
【0046】
図12(a)に示したマルチショットドット用の駆動波形COM1において、1画素区間Tにおける3つの区間T1〜T3の波形部分W1Mは、印刷ヘッド50の温度が25℃のときに用いられる波形である。印刷ヘッド50の温度(インクの温度)が高いときにはインクの粘度は低いので、駆動波形COM1の振幅を小さく補正する(波形部分W1H)。一方、印刷ヘッド50の温度が低いときにはインクの粘度が高いので、駆動波形COM1の振幅を大きく補正する(波形部分W1L)。
【0047】
図12(b)に示したバリアブルサイズドット用の駆動波形COM2においてもマルチショットドット用の駆動波形COM1と同様の補正が行われる。即ち、印刷ヘッド50の温度が25℃のときに用いられる波形WLを基準として、それよりも高いときには駆動波形COM2の振幅を小さく補正し(波形WH)、低いときには駆動波形COM2の振幅を大きく補正する(波形WL)。
【0048】
温度補正した駆動波形データは、予めROM43に記憶しておくことができる。あるいは、制御部45が、基準となる駆動波形データを検出された温度に応じて補正するようにしてもよい。
【0049】
こうすることによって、1画素区間に相当する駆動波形の1画素区間毎に最適に駆動波形COMの温度補正を行うことができる。その結果、インク滴の吐出量を安定化し、印刷画質を向上することができる。
【0050】
温度補正された駆動波形データは、図3のメモリ60に予め全て記憶しておいてもよい。あるいは、1画素区間に相当する駆動波形COMの1周期毎に駆動波形COMの温度補正を行ってもよい。但し、温度補正の周期と、駆動波形の切換え周期とは、それぞれ任意に設定可能である。例えば、温度補正の周期を1回分の主走査に相当する期間とし、駆動波形の切換えの周期を駆動波形の1周期としてもよい。
【0051】
なお、温度の変化が小さいときには、必ずしも温度補正を行わなくてもよい。従って、温度補正は、温度変化があるしきい値以上に達した場合等のように、温度補正が必要な場合にのみ行えばよい。
【0052】
F.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0053】
F1.変形例1:
上記実施例では、駆動波形生成装置および駆動波形生成方法を、駆動素子を用いた印刷装置に適用したが、その他のアクチュエータ等を駆動する駆動波形生成装置,駆動波形生成方法としても適用できる。
【0054】
F2.変形例2:
上記印刷装置の変形例では、印刷ヘッド50に温度センサ48を備えているが、湿度センサを備えるようにして、湿度に応じて駆動波形COMを最適に補正するようにしてもよい。即ち、温度センサと湿度センサのうちの少なくとも1つを備えるようにして、その検出結果に応じて補正された駆動波形データを用いて駆動波形の生成を行えばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】印刷ヘッドの電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の駆動波形生成回路の内部構成を示すブロック図である。
【図4】メモリ内に駆動波形データを書き込むタイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】駆動波形を生成していく過程を説明する説明図である。
【図6】マルチショットドット(MS)用の駆動波形を示すタイミングチャートである。
【図7】バリアブルサイズドット(VSD)用の駆動波形を示すタイミングチャートである。
【図8】駆動波形の1周期と画素との関係を示す説明図である。
【図9】2種類の駆動波形を用いた場合の駆動波形の切換えタイミングの一例を示す説明図である。
【図10】3種類の駆動波形を用いた場合の駆動波形の切換えタイミングの一例を示す説明図である。
【図11】本発明の変形例としての印刷装置の全体構成を示すブロック図である。
【図12】駆動波形の温度補正について説明する説明図である。
【図13】大きさの異なる複数種類のドットを形成するための駆動波形の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
40…制御回路
41…インタフェース
42…RAM
42A…受信バッファ
42B…中間バッファ
42C…出力バッファ
43…ROM
44…発振回路
45…制御部
46…駆動波形生成回路
48…温度センサ
50…印刷ヘッド
51A〜51N…シフトレジスタ
52A〜52N…ラッチ回路
53A〜53N…レベルシフタ
54A〜54N…スイッチ回路
55A〜55N…ピエゾ素子
60…メモリ
62…第1ラッチ
64…加算器
66…第2ラッチ
68…累算部
68a…累算部
70…D/A変換器
72…電圧増幅部
74…電流増幅部
90…コンピュータ
99…プリンタ
100…駆動波形生成回路
102…メモリ
104…累算部
106…D/A変換器

Claims (6)

  1. 印刷ヘッドに備えられた複数の駆動素子をそれぞれ駆動させるための駆動波形を生成する駆動波形生成方法であって、
    1画素区間における形状が互いに異なる複数種類の共通駆動波形を、1画素区間に相当する前記共通駆動波形の1周期毎に所定の順序で順次発生させる共通駆動波形生成工程と、
    印刷信号に基づいて、前記共通駆動波形を前記駆動波形とするか、または、前記共通駆動波形の少なくとも一部を遮断して、前記駆動波形を生成する駆動波形生成工程と、
    を備える駆動波形生成方法。
  2. 請求項1記載の駆動波形生成方法であって、
    前記共通駆動波形生成工程は、
    (a)メモリ内の前記共通駆動波形を生成するために使用する複数の駆動波形データを1画素区間に相当する前記共通駆動波形の1周期毎に更新する工程と、
    (b)前記メモリから前記駆動波形データを、それぞれ所定のタイミングで1つずつ順次選択する工程と、
    (c)前記選択された駆動波形データを、所定の累算タイミングで順次累算する工程と、
    (d)前記累算によって得られた累算結果をデジタル/アナログ変換することによって駆動波形信号を生成する工程と、
    を備える、
    駆動波形生成方法。
  3. 請求項2記載の駆動波形生成方法であって、
    前記工程(a)は、必要に応じて環境温度と環境湿度のうちの少なくとも1つに応じて補正された駆動波形データを前記メモリに供給する工程を含む、
    駆動波形生成方法。
  4. 印刷ヘッドに備えられた複数の駆動素子をそれぞれ駆動させるための駆動波形を生成する駆動波形生成装置であって、
    1画素区間における形状が互いに異なる複数種類の共通駆動波形を生成するために使用する複数の駆動波形データを記憶するためのメモリと、
    前記メモリからそれぞれ所定の読出しタイミングで1つずつ順次読み出された前記駆動波形データを、所定の累算タイミングで順次累算していく累算部と、
    前記累算部で得られた複数ビットの累算結果をデジタル/アナログ変換して駆動波形信号を生成するデジタル/アナログ変換器と、
    前記メモリ内の複数の駆動波形データを1画素区間に相当する前記共通駆動波形の1周期毎に所定の順序で順次発生させる制御部と、
    印刷信号に基づいて、前記共通駆動波形を前記駆動波形とするか、または、前記共通駆動波形の少なくとも一部を遮断して、前記駆動波形を生成する駆動波形生成部と、
    を備える、駆動波形生成装置。
  5. 請求項4記載の駆動波形生成装置であって、更に、
    環境温度を検出する温度センサと、環境湿度を検出する湿度センサとのうちの少なくとも1つを備え、
    前記制御部は、必要に応じて前記環境温度と前記環境湿度のうちの少なくとも1つに応じて補正された駆動波形データを前記メモリに供給する、
    駆動波形生成装置。
  6. 印刷すべき画像の印刷データに基づいて、印刷媒体上に画像を記録する印刷装置であって、
    複数のノズルと前記複数のノズルを駆動してインク滴を吐出させるための複数の駆動素子とを有する印刷ヘッドと、
    請求項4または5記載の駆動波形生成装置と、
    を備える、印刷装置。
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