JP4441712B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光沢のないマット調の記録画像を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マット調画像を形成する方法として、インク層中に粒子を添加した熱転写記録媒体を用いる方法や、基材上にマット層を介してインク層を設けた熱転写記録媒体を用いる方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、インク層に粒子を添加する方法では、添加する粒子が高価であったり、印画性能が添加粒子により阻害されるなどの問題があった。
【0004】
また、マット層を設ける方法では、転写層が少なくとも2層以上の構成となり、製造工程が増加することに加え、記録媒体の総厚さの増大に伴い、転写感度が低下し画質劣化が発生するほか、パンケーキ巻き外径の増大を招くなどの問題があった。
【0005】
本発明は、前記従来技術の問題点を解決し、光沢の無いマット調画像を得る画像形成方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、光沢を有する記録画像上に、基材上に設けられた着色剤を含有しない透明インク層を該インク層の厚さ方向に部分的に熱転写させて、前記記録画像の光沢を低減することを特徴とし、かつ前記インク層がパラフィンワックスを主成分とし、更に、メルトフローレートが100〜800dg/minの範囲のエチレン/酢酸ビニル共重合体を含有し、該エチレン/酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル含有率が30重量%以上60重量%以下であって、インク層中に該エチレン/酢酸ビニル共重合体を2〜25重量%含有し、透明インク層の塗布量が、1.5〜6g/m 2 であることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の方法においては、適宜の画像形成方法により受像体上に形成された記録画像が光沢を有する場合、更にその上に、基材上に設けた透明のインク層を該インク層の厚さ方向に部分的に熱転写させて、前記記録画像の光沢を低減ないし消滅させる。すなわち、透明インク層を転写するときに、基材と透明インク層との界面で全転写させずに、インク層の厚さ方向に部分的に熱転写させて、換言すれば透明インクを基材上に部分的に残留させることにより、記録画像の全体をマット調に仕上げる。ここで、前記記録画像は、印刷法による画像、インクジェット法による画像、昇華型熱転写法による画像、熱溶融ないし熱軟化型熱転写法による画像等のいずれであってもよく、とくに制限されるものではない。
【0009】
本発明に用いる透明インク層は、着色剤を実質的に含有せず、パラフィンワックスを主成分とし、更にエチレン/酢酸ビニル共重合体を含有し、該エチレン/酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル含有率が30重量%以上であって、インク層中に該エチレン/酢酸ビニル共重合体を2〜25重量%含有するものが好ましい。該エチレン/酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有率が30重量%未満であると、基材上に透明インクを一部残留させることができず、充分なマット効果が得られない傾向がある。酢酸ビニルの含有量が高すぎると、ブロッキングが発生するなどの不具合があるので、60重量%以下が好ましい。また、透明インク層中における該エチレン/酢酸ビニル共重合体の含有量が2重量%未満では、基材上に透明インクを一部残留させることができず、同じく充分なマット効果が得られない傾向がある。該エチレン/酢酸ビニル共重合体の含有量が25重量%を超えると熱転写時に、インクの剥離が困難となり、印字が正常に行えないなどの問題が発生する傾向がある。該エチレン/酢酸ビニル共重合体としては、メルトフローレートが100〜800dg/min程度のものが特に好ましい。
【0010】
透明インクの主成分となるワックスとしては、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、α−オレフィン/無水マレイン酸共重合体ワックスなどが単独でまたは2種以上を混合して使用できる。その他、必要に応じて、一般に熱転写記録媒体に使用される樹脂等を適宜使用することができる。記録画像の光沢を減じると同時に画像全体の色調を変えたい場合は透明インクに少量の着色剤を含有させた透明淡色のインク層を用いてもよい。
【0011】
透明インク層の塗布量は1.5〜6g/m2の範囲が好ましい。塗布量が前記範囲より少ないと、熱転写時に透明インク層内で剥離が生じにくく、光沢を充分に低減し難い。塗布量が前記範囲より多いと、転写感度が低下する傾向にある。
【0012】
本発明において、光沢のある記録画像を熱転写により形成する場合は、基材上に着色インク層を設けた熱転写記録媒体(たとえば、基材上に1種類の着色インク層を設けた単色熱転写記録媒体、または単一もしくは別々の基材上に複数の色の異なる着色インク層、たとえばイエロー、マゼンタ、シアンインク層を設けたカラー熱転写記録媒体)を用いて光沢のある画像を形成した後、該熱転写記録媒体とは別の基材に透明インク層を形成した熱転写材を用いて前記画像の上に透明インクを熱転写する。あるいは、基材上に着色インク層と透明インク層を並べて設けた熱転写記録媒体(たとえば、基材上に1種類の着色インク層と透明インク層を並べて設けた単色熱転写記録媒体、または単一の基材上に複数の色の異なる着色インク層、たとえばイエロー、マゼンタ、シアンインク層と透明インク層を並べて設けたカラー熱転写記録媒体)を用いて、まず光沢のある画像を形成した後、引き続いて透明インクを前記画像上に熱転写させてもよい。透明インクは、光沢のある画像の上に転写すれば充分であるが、より広い範囲に転写してもよい。
【0013】
前述のごとく、本発明の対象とする光沢のある画像は熱転写法によるもののみならず、印刷法による画像、インクジェット法による画像等であってもよい。
【0014】
【実施例】
つぎに実施例および比較例をあげて本発明を詳細に説明する。
【0015】
実施例1および比較例1〜4
まず、下記のカラー熱転写記録媒体を用い、下記印字条件下にて受像紙上に光沢のあるカラー画像を形成し、その上に下記の透明インクを有する熱転写材を用いて下記印字条件下にて転写し、得られた画像の光沢を目視にて評価した。比較例1ではカラー画像の上に透明インクを転写しなかった。
【0016】
透明インクを有する熱転写材は、背面に耐熱層を設けた厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの上に下記のインクをホットメルトコーティング法で塗布して作成した。塗布量はどの例でも4.0g/m2とした。
【0017】
カラー熱転写記録媒体は、イエロー、マゼンタ、シアンの各着色インク(カラー顔料:15重量%、α−オレフィン/無水マレイン酸共重合体ワックス:30重量%、パラフィンワックス(融点70℃):40重量%、キャンデリラワックス:15重量%の組成からなる融点70℃のもの)をホットメルトコーティング法により、背面に耐熱層を設けた厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの上に1.5g/m2で並べて塗布して作成した。
【0018】
(1)印字条件
プリンター:セイコーインスツルメント(株)製Color Point 1635
印字内容:文字、画像混在テストパターン
受像紙:専用指定紙
印字エネルギー:標準設定
【0019】
(2)透明インク組成
実施例1
パラフィンワックス(融点70℃) 50重量%
カルナバワックス(融点80℃) 15重量%
α−オレフィン/無水マレイン酸共重合体(融点73℃) 25重量%
エチレン/酢酸ビニル共重合体(VA=33重量%、MFR=500) 10重量%
VA:酢酸ビニル含量、MFR:メルトフローレート(dg/min)
比較例2
パラフィンワックス(融点70℃) 50重量%
カルナバワックス(融点83℃) 15重量%
α−オレフィン/無水マレイン酸共重合体(融点73℃) 25重量%
エチレン酢酸/ビニル共重合体(VA=28重量%、MFR150) 10重量%
比較例3
パラフィンワックス(融点70℃) 50重量%
カルナバワックス(融点83℃) 15重量%
α−オレフィン/無水マレイン酸共重合体(融点73℃) 25重量%
エチレン/酢酸ビニル共重合体(VA=15重量%、MFR2500) 10重量%
比較例4
パラフィンワックス(融点70℃) 30重量%
カルナバワックス(融点83℃) 15重量%
α−オレフィン/無水マレイン酸共重合体(融点73℃) 25重量%
エチレン/酢酸ビニル共重合体(VA=33重量%、MFR500) 30重量%
【0020】
(3)評価結果
実施例1:光沢のないマット調画像。透明インクリボンの基材側にインクの残留あり。
比較例1:光沢のある画像。
比較例2:ややマット調画像であるが不十分。透明インクリボンの基材側にインクの残留なし。
比較例3:比較例1よりもさらに光沢のある画像。受像紙上の透明インク転写部は高光沢となる。透明インクリボンの基材側にインクの残留なし。
比較例4:透明インクが転写できない。透明インクの剥離が行なえず、スティック状の印字となる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の方法によるときは、光沢を有する記録画像、とくにカラー画像から簡便にマット調の画像を得ることができる。
Claims (1)
- 光沢を有する記録画像上に、基材上に設けられた着色剤を含有しない透明インク層を該インク層の厚さ方向に部分的に熱転写させて、前記記録画像の光沢を低減することを特徴とし、かつ前記インク層がパラフィンワックスを主成分とし、更に、メルトフローレートが100〜800dg/minの範囲のエチレン/酢酸ビニル共重合体を含有し、該エチレン/酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル含有率が30重量%以上60重量%以下であって、インク層中に該エチレン/酢酸ビニル共重合体を2〜25重量%含有し、透明インク層の塗布量が、1.5〜6g/m 2 であることを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04365599A JP4441712B2 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04365599A JP4441712B2 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 画像形成方法 |
Publications (2)
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---|---|
JP2000238445A JP2000238445A (ja) | 2000-09-05 |
JP4441712B2 true JP4441712B2 (ja) | 2010-03-31 |
Family
ID=12669890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04365599A Expired - Lifetime JP4441712B2 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4441712B2 (ja) |
-
1999
- 1999-02-22 JP JP04365599A patent/JP4441712B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000238445A (ja) | 2000-09-05 |
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