JP4440840B2 - 粒子数計測装置 - Google Patents

粒子数計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4440840B2
JP4440840B2 JP2005199475A JP2005199475A JP4440840B2 JP 4440840 B2 JP4440840 B2 JP 4440840B2 JP 2005199475 A JP2005199475 A JP 2005199475A JP 2005199475 A JP2005199475 A JP 2005199475A JP 4440840 B2 JP4440840 B2 JP 4440840B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
flow path
measured
detection unit
cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005199475A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007017302A (ja
Inventor
和宏 宮村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Original Assignee
Horiba Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Horiba Ltd filed Critical Horiba Ltd
Priority to JP2005199475A priority Critical patent/JP4440840B2/ja
Publication of JP2007017302A publication Critical patent/JP2007017302A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4440840B2 publication Critical patent/JP4440840B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

本発明は、被計測液の物理的又は化学的性質を測定する測定装置に関する。
例えば、コールターカウンタ(クールタカウンタ)と呼ばれる粒子数計測用の測定装置は、特許文献1に示すように、測定装置内部に設けた液収容部に、粒子(前記文献では血球や細胞)を含む電解液からなる被計測液を溜めておき、その液収容部からポンプで被計測液を吸い出す流路上に粒子がおおよそ1つ通過するだけの微細なアパーチャを設け、そのアパーチャを粒子が通過するときのインピーダンス変化を計測することで、粒子通過数をカウントするものであり、例えば、そのカウント数を、アパーチャを通過した被計測液の容量で割ることにより、被計測液単位容量あたりの粒子数を演算するように構成されている。
特開2004−257768号公報
ところが、従来は、アパーチャを通過した被計測液の容量を知るために、これを別途測定したり、あるいは精密ポンプ等を用いてアパーチャを一定流量が通過するようにし、その時間で被計測液の容量を算出するようしているため、例えば前者の場合であれば手間がかかって測定のリアルタイム性が失われる不具合があり、さらに前後者に共通して言えることであるが、装置構成が複雑になるといった不具合がある。
また、この種の粒子数計測装置では、流路に被計測液を導入するために流路終端を開放せざるを得ないところ、被計測液を供給しすぎて、流路終端から溢れさせてしまうといった不具合も存在する。特に、被計測液が血液や体液のようなものであると、このような溢れ現象は、メンテナンス性だけなく、衛生面、安全面にも問題を及ぼす恐れがある。
そしてかかる不具合は、粒子数計測装置のみならず、測定にあたって、被計測液の物理的、化学的性質に加えて被計測液の容量をも測定しなければならない種々の測定装置に共通して言えることである。
そこで本発明は、簡単な構造で、被計測液の物理的、化学的性質を測定するとともに、測定した被計測液の容量をリアルタイムで知ることができ、かつ、前記流路の終端部から被計測液が外部に漏れることを防止できる測定装置を提供することをその主たる所期課題としたものである。
すなわち、本発明にかかる測定装置は、被計測液を導入する導入口を一端に有するとともに他端を外気に導通させてなる流路と、その流路上に設けた前記被計測液の計測に用いる第1の検出部と、前記流路上における第1の検出部よりも他端に近い所定位置に前記被計測液が到達したことを検出する第2の検出部と、を備えており、前記第2の検出部が、前記第1の検出部から当該第2の検出部までの流路の容積が予め定めた一定容量となる位置に設けられ、さらに前記第2の検出部が、前記流路の他端の開口部から当該第2の検出部までの流路の容積が前記被計測液の供給停止の遅れを考慮した容量以上となる位置に設けられていることを特徴とする。
このようなものであれば、第1の検出部に被計測液が到達するとともに測定を開始し、第2の検出部で被計測液が通過したことを最初に検出した時点で、その測定を停止することによって、その間に第1の検出部を流れた被計測液の量は、既知である前記一定容量となるわけであるから、例えば、第1の検出部での測定量を前記一定容量で割ることにより、被計測液単位容量あたりの測定量を容易に、しかもほぼリアルタイムで算出できる。しかも、精密な流量制御等は全く必要なく、構成を簡単化できる。
さらに、第2の検出部で被計測液が通過したことを最初に検出した時点で、被計測液の供給を停止することで、液溢れを容易に防止できる。実際には、被計測液の供給を停止に若干の遅れが生じることから、少なくとも、その遅れを考慮した容量分は、第2の検出部を流路他端の開口部よりも上流側に配置しておくことが好ましい。
かかる効果は、前記各検出部からの電気的出力信号を受信して、分析演算処理を行う計測部本体と、前記流路及び各検出部を内部に有するとともに、前記各検出部の電極の一端部を流路外部に表出させてなり、その電極一端部において前記計測部本体に着脱可能に接続されるカートリッジとを別体で設けているものにおいて特に顕著となる。
具体的には、前記被計測液が粒子を含む電解液からなるものであり、前記第1の検出部が、流路上に設けたアパーチャ部と、同流路上であって前記アパーチャ部を挟む位置に配置された一対の計測用電極とからなるものであり、前記一対の計測用電極間に生じる電気抵抗の変化に基づいて前記アパーチャ部を通過する粒子数を計測可能に構成しているものを挙げることができる。
第1の検出部は、前述したように被計測液に接触して測定するものでも構わないし、非接触で計測するものでも構わない。その一例としては、前記第1の検出部が、被計測液自身の発光または外部光を照射されることによる透過光、反射散乱光、蛍光を透過する、流路壁に形成した窓を有してなるものを挙げることができる。
前記第2の検出部も同様であり、接触型、非接触型の双方を用いることができる。
前記カートリッジを安価に構成するための具体的実施態様としては、前記カートリッジが、表面に開口した有底溝を有する基材と、その基材の表面に貼り付けられて有底溝の開口を閉塞し、前記流路を形成するフィルム等のカバー部材とから構成されるものが挙げられる。このとき、前記カバー部材の基材側の面に薄膜状の前記計測用電極を設け、その計測用電極の一部を流路対応部分に形成して前記液接触部とするとともに、カバー部材の一部を基材から突出させ、その突出部分に前記計測用電極の一部を形成して信号取出部としておけばよい。
また、検出部に電極を利用した場合、その電極としては、カーボン薄膜を利用してなるものが耐腐食性の点からは好ましい。また、耐腐食性を維持しつつその抵抗値を可及的に下げるには導電性金属にカーボン被膜して構成されているものがより好適である。
検出部をこのような薄膜電極で形成した場合、前記カバー部材に電極を形成することが、カートリッジを製作する際の工数を大幅に低減するうえで望ましい。
前記流路は、1本のみならず、例えば、第1の検出部から下流側において2分岐し、その分岐された流路より下流側に第2の検出部を一対設けているものでも構わない。
以上、説明したように、本発明に係る測定装置によれば、流路上に第1、第2の検出部を設けるという、極めて簡単な構成で、被計測液の物理的、化学的性質を測定するとともに、測定した被計測液の容量をリアルタイムで知ることができ、かつ、前記流路の終端部から被計測液が外部に漏れることを防止できる。
以下、本発明の一実施形態について、図1から図6を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る測定装置の一例である細胞数計測装置1の概略構成を示すブロック図であり、計測部本体10に、カートリッジ20が装着された様子を示している。図2は計測部本体10から取り外されたカートリッジ20の全体像を示す斜視図であり、図4は、このカートリッジ20を形成する主要構成部を示す部分分解図である。また、図3はカートリッジ20中に形成されるアパーチャ部24を含む流路の一部分を拡大して示す部分拡大図を示している。また、図5はカートリッジ20中の電極が形成されている流路断面の一部分を拡大して示している。図6は、カートリッジ20に検体血液を導入するときの構造を示す模式的な側面図である。なお、本実施形態において、計測対象となる被計測液は検体血液とし、カウントする対象の細胞は前記検体血液中に含まれる血球とした例を示すものとする。
図1に示すように、この細胞数計測装置1は、計測部本体10と、この計測部本体10に着脱自在に装着される矩形板状のカートリッジ20を備えている。計測部本体10は、カートリッジ20を装着する装着部11と、カートリッジ20の内部に被計測液である薄めた検体血液(以下検体血液という)を、この計測部本体10とは別体で設けた液収容タンクT(後述する)から導くための液供給部12と、カートリッジ20から信号を取り出すためのセンサ部13と、このセンサ部13からの電気信号を検出して被計測液中に含まれる細胞数をカウントするカウント部14とを備えている。
前記装着部11は、カートリッジ20の幅および厚さよりも若干大きく形成され、カートリッジ20の形状に合わせて所定の奥行を有するように構成された溝状の凹部11aで構成されている。そして、カートリッジ20を装着した際に、カートリッジ20を把持する一部分を残して、カートリッジ20の大部分がこの凹部11a内に収容されるようにしてある。そして、凹部11aの奥部分には、カートリッジ20の先端部に形成された切欠部21(図2、図3参照)に嵌合する突出部15が形成されており、この突出部15の表面上に、カートリッジ20に設けた電極26に接触して電気信号を受信するセンサ部13の一部(導通部13a)が形成されている。
液供給部12は、図6に示すように、吸入ポンプP及びバルブVを主体として構成されている。この吸入ポンプPは、カートリッジ20を前記装着部11に装着した際に、後述するカートリッジ流路23の終端開口部25に接続されて、ここを負圧にし、流路導入口22から検体血液滴を、当該流路23内に吸引して導くものである。
センサ部13は、装着部11の凹部11aの内側と電気的に導通する導通部13aを備えており、カートリッジ20の電極26に、カートリッジ装着時において接触し、前記電極26間に所定の電圧を印加し、その際に発生する電気抵抗の大きさに比例した電流量を電気信号として検出するものである。そして、この電気信号をリード線等の配線を介してカウント部14に出力する。
カウント部14は、センサ部13から出力された電気信号をパルス信号に変換し、流路23中に導入された検体血液中の血球の数および血球の体積値として出力する電気回路(図示せず)を備えている。そして、前述のように出力された血球の数および血球の体積についての信号は、外部のディスプレイ(図示せず)等に出力される。
次に、カートリッジ20の詳細な構成について図2〜図5を参照しつつ説明する。
図2に示すように、カートリッジ20は、原則的に1回限りの使い捨てのものであり、その挿入方向における先端側に断面略矩形状の切欠部21を備えると共に、この先端側から前記挿入方向について遠ざかる側の端部の略中央付近に、表面(上面)に開口した導入口22を備えている。そして、この導入口22に導通するように形成された流路23が、導入口22から前記先端側に向かってカートリッジ全体を二分するように直線的に伸びて構成される。この流路23は、前記先端側の切欠部21付近で、流路23の対向する内壁が1mm程度の隙間を構成するように近接され、この隙間部分によってアパーチャ部24が形成されている。なお、アパーチャ部24を形成するための隙間の大きさは、計測対象である細胞(本実施形態においては血球)のサイズによって適宜定めることができる。
そして、流路23は、図2、図3、図4に示すように、このアパーチャ部24が形成された位置から下流に向かって2分岐する。しかしてアパーチャ部24近傍の流路23のうち、アパーチャ部24よりも上流側の流路23aでは、アパーチャ部24に向かって対向する内壁間距離を徐々に狭めるように構成され、下流側の流路23b、23cでは、アパーチャ部24から対向する内壁間距離を徐々に拡大するように構成されている。その他の部位ではほぼ同じ流路幅である。このように流路23を形成することによって、アパーチャ部24を通過する検体血液の流れが乱れることがなく、検体血液中に含まれる血球が順序よくアパーチャ部24を通過することになる。
アパーチャ部24より下流側の流路23b、23cについて述べておくと、これら流路23b、23cは、分岐した位置からそれぞれカートリッジ20の先端辺に沿って僅かに直線的に形成された後、折れ曲がってカートリッジ後端部に向かって直線状に進み、後端部から再度先端部に向かう。これを複数回繰り返してジグザグに形成される。このように、流路23は、複数回に分けてカートリッジ20の挿入方向についての端部側で折れ曲がるように構成され、カートリッジ20の略全面に亘って形成されている。これによって、カートリッジ20内部の限られた領域の中で、流路23をできるだけ長く確保している。また、流路23の最終端部は、導入口22と同じくカートリッジ20の表面(上面)に開口した開口部25に連通しており、導入口22から導入された検体血液は、流路23内に含まれる空気を開口部25から押し出すようにして流路23内を進むように構成している。
一方、流路23におけるアパーチャ部24より下流側であって、アパーチャ部24を通過した検体血液と接触する位置に、アパーチャ部24を挟むように一対の電極26(以下、第1の電極26とも言う)が配置されている。この電極26は、流路23の内壁に面するように形成された液接触部26aと、この液接触部26aから引き出されたリード線26bと、このリード線26bを介して液接触部26aに電気的に導通するように切欠部21上方のカートリッジ表面に表出させた信号取出部26cとから構成されており、前記アパーチャ部24とともに第1の検出部としての役割を果たす。
前記第1の電極26における液接触部26aの下流側には、第2の電極27を設けている。第2の電極27は、液接触部26aからの流路容量が予め定めた一定容量となる下流側(具体的には流路23の終端から所定距離上流側)に設けた液検出部27aと、この液検出部27aから引き出されたリード線27bと、このリード線27bの終端に連続し、前記信号取出部26cの側方に設けた検出信号出力部27cとから構成されており、検体血液が液検出部27aに到達したことを検出する第2の検出部として作用する。
つまり、液接触部26aと接触した後に流路23中を進む検体血液が、この液検出部27aに接触すると電気信号が発生し、この電気信号は液検出部27aから引き出されたリード線27bを介して検出信号出力部27cに送られ、これによって検体血液が流路23内の所定の到達位置に到達したことが計測部本体10に伝わる。このように、検体血液が流路23内の前記所定位置に到達したことが検出された際に、液供給部12による検体血液の供給を停止することで、検体血液が流路終端の開口部25に到達して溢れることを防止できるようにしてある。
なお、第1の電極26の信号取出部26cと、第2の電極27の検出信号出力部27cとは、前述したように並んで配置されており、カートリッジ20を計測部本体10に装着した際に、この信号取出部26cおよび検出信号出力部27cが、センサ部13の導通部13aに電気的に接触するように構成されている。
次に、カートリッジ20の内部構成の詳細について、図4を参照しつつ説明する。カートリッジ20は、図4に示すように、矩形板状の基材30と、その基材30の表面30a上に接着層40を介して貼り合わされるPET製のカバー部材たるフィルム50とから構成されている。
基材30の先端側の略中央付近には、カートリッジ20の切欠き部21を形成する凹部が形成されるとともに、基材表面30aに開口した、幅、深さが1mm程度の有底溝32が形成されている。また、有底溝32の始端および終端においては、カートリッジ20の導入口22および開口部25を形成するように、カートリッジ表面側に向けてやや面積を広げた略円筒状の空隙部33a、33b、33cが設けられている。また、前述した通り、アパーチャ部24が形成される位置の上流側付近においては、有底溝32の幅が徐々に狭められており、アパーチャ部24が形成される位置の下流側付近においては、溝32の幅が徐々に拡大されている。このような有底溝32は、基材表面30aより、マイクロマシニング加工やホットエンボス加工、光造型などの任意の加工方法によって形成されてもよいし、基材30を樹脂で構成する場合においては、精密射出成形等の手法により、予めこのような溝を有する形状に成形してもよい。
またフィルム50は、基材表面30aの形状と略一致する矩形に形成されており、基材表面30aに貼り合わされた際に、有底溝32の開口部32aを覆うことで流路23を構成するとともに、有底溝32の始端および終端に形成された空隙部33a、33b、33cに相当する位置に、この空隙部の形状に略一致する貫通孔51a、51b、51cが形成されている。また、フィルム50には、基材30の切欠部21に対応する位置において切欠きが設けられておらず、基材30およびフィルム50を接合した際に、フィルム50の一部が切欠部21上方を覆うように構成される。なお、この切欠部21上方を覆うエリア52には、第1の電極26の一部である信号取出部26c及び第2の電極27の一部である検出信号出力部27cが形成される。
また、図5に示すように、フィルム50の裏面の所定位置に微小量塗布された導電性金属としての銀(Ag)に、薄い炭素被膜(C)を施すことで前述の第1の電極26および第2の電極27が形成されている。これらの電極を各々構成する液接触部26aおよび液検出部27aは、前述のように、流路23中を流れる検体血液と接触することで電気的に導通し、さらに、液接触部26aおよび液検出部27aは、リード線26b、27bを介して各々信号取出部26cおよび検出信号出力部27cに電気的に接続されている。
また、フィルム50の裏面に形成される第1の電極26および第2の電極27は、スクリーン印刷やスパッタリング等の手法によって形成されている。もっとも、上述以外の手法により、これらの電極を形成することもできることは言うまでもなく、例えばフィルム50の裏面全体に銀および炭素の混合材料の層を堆積させ、エッチングや電気処理によって不要な部分の銀を除去または変質させるといった手法を用いても、これらの電極を形成することは可能である。この場合、前述のスクリーン印刷やスパッタリングによって形成された電極に比して、より膜厚の小さい電極を形成することができる。
また、液接触部26aおよび液検出部27aの有する電気抵抗の大きさがそれほど問題とならない場合は、導電性金属としての銀(Ag)を塗布せず、炭素(C)のみで液接触部26aおよび液検出部27aを形成することもできる。
また、基材30とフィルム50とを接合するための接着層40は、フィルム50の貫通孔51a〜51cと、液接触部26aおよび液検出部27aが形成された場所に対応する部分を除いて、基材30の表面全体を覆う、薄膜状の固形接着剤40で構成されている。この固形接着剤40は、常温では固体であるが、所定温度程度以上に加熱すると溶融して粘着性が生じる性質を有している。そして、基材30とフィルム50との間に固形接着剤40を挟み込み、その状態で加熱することで基材30とフィルム50とを接合するようにしている。
なお、詳細は省略するが、基材30とフィルム50との接合は、前述のような接着層40(接着剤)による精密な貼り合わせによる接合以外に、拡散接合やレーザ接合を用いて行うこともできる。
次に、このような細胞数計測装置1を用いて、被計測液である検体血液中の血球数および血球のサイズを計測する手順を、以下に説明する。
図6に示すように、まず、キャピラリ等で定量採血した検体血液と希釈液とを希釈タンクTにて混合し、この希釈タンクTを、その下端排出口がカートリッジ20の導入口22に連通するように、当該カートリッジ20上に接続部材Cを介して結合する。
次にカートリッジ20を、計測部本体10に装着する。このとき、カートリッジ20の表面に形成された信号取出部26cおよび検出信号出力部27cは、センサ部13の導通部13aと接触し、この導通部13aよりカートリッジ20の第1の電極26および第2の電極27に対して所定の電圧を印加するように、微量な電流を供給する。なお当初は、カートリッジ20の流路23中には検体血液が導入されていないため、第1の電極26間の電気抵抗値は無限大になる。また、このとき、カートリッジ開口部25が液供給部12に接続される。
その後、液供給部12が作動して、開口部25が負圧になり、カートリッジ20の導入口22を介して検体血液が流路23中に吸引される。
流路23内に供給された検体血液が、アパーチャ部24を通過して分岐し、一対の液接触部26aそれぞれに到達すると、センサ部13は、信号取出部26cを介して、これら液接触部26a間の電気抵抗値を電気信号として検出する。この電気信号は、アパーチャ部24を通過する検体血液中の血球の数および体積(径)に基づいて変化する電気抵抗値に比例したパルス信号となっており、センサ部13はこの電気信号から所定時間の間にアパーチャ部24を通過した検体血液中の血球の数および体積を算出し、外部のディスプレイ等に出力する。
また、流路23内に供給された検体血液が、第1の電極の液接触部26aが設けられた位置を通過し、さらに、第2の電極の液検出部27aが設けられた位置まで到達すると、センサ部13は、検出信号出力部27cを介して、第2の電極27間の電気抵抗値を電気信号として検出する。この電気信号がセンサ部13において検出されると、カウントを停止するとともに、切り替えバルブ(図示しない)を作動させて、開口部25を、液供給部12から切り替え大気に連通させる。このことにより開口部25を大気圧に戻し、検体血液の吸引を停止する。
このようにして、検体血液中の血球の数を計測し終わると、カートリッジ20を装着部11より取り外し、検体血液を収容した状態のカートリッジ20を焼却等の所定の処理によって廃棄する。
以上、説明したように、このような粒子数計測装置1によると、アパーチャ部24から第2の電極27の液検出部27aまでの流路容量は一定に設定してあり、その液検出部27aまで検体血液が到達すると、液供給を自動的に停止してカウントを終了するため、流量を一定に制御するといった複雑なことを行うことなく、その流路容量と前記カウント数から、検体血液の単位容量あたりの血球数を求めることができる。また、検体血液が流路終端の開口部25に到達する前に、検体血液の供給を停止するので、検体血液が開口部25から溢れるといった事態を防ぐことができる。
また、被計測液である検体血液が流れる流路23が、カートリッジ20側にのみ設けられており、計測部本体10の内部を通過することがないため、計測部本体10内部のシール性を高める必要がない。
さらに、一回の測定毎にカートリッジ20を廃棄して新たなカートリッジ20を用いるため、アパーチャ部24に耐久性が要求されなくなり、硬い高価な材質を用いる必要がなくなるため、この実施形態のようにカートリッジ20を、電極26、27を除いて樹脂で形成して大量生産可能な構成にし、低コスト化することが可能になる。また、1回限りの使用であることから、電極26、27にもそれほど高い耐腐食性を有するものを用いなくともよくなり、この点でも低コスト化を促進できる。さらに、洗浄等を行う必要がなく、メンテナンスを大幅に削減でき、安全性も向上できるという効果をも奏し得る。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。例えば前記実施形態においては、流路がアパーチャ部分において分岐したタイプのカートリッジを開示しているが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、一般的な単一流路中にアパーチャ部を形成し、このアパーチャ部を挟むように電極を配置したものであってもよい。
また、前記実施形態においては、流路内への被計測液の供給を停止するタイミングを検出する検出部を、流路中に設けた検出用電極によって形成しているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、計測用電極と、開口部との間の流路中の所定の位置を被計測液が通過したことを検知する手段として、光学的なセンサや、温度センサ等の既知の検出原理を用いた微小な構成を有するセンサを用いてもよい。このようなセンサは、必ずしも流路中に形成される必要はなく、例えば、流路を通過する被計測液を撮像手段等により撮像し、被計測液の通過タイミングを検出するようにしてもよい。
更に言えば、本発明は、サンプル中の生菌と試薬との反応によって発光する量が菌数に比例することを原理とする菌数測定装置に利用しても良い。この場合、第1の検出部として、被計測液自身の発光または外部光を照射されることによる透過光、反射散乱光、蛍光を透過する、流路壁に形成した窓と、その発光量を検出する光センサとを備えたものを用いることが好ましい。
また、唾液に一定量の酸を添加してpHを測定することで、唾液のpH変化に対する緩衝能力を測定して虫歯になりにくいかどうかを測定する唾液緩衝能測定装置や、血液などの体液に含まれるカリウムやナトリウムイオンといった電解質の量を導電率により測定する電解質測定装置などに本発明を利用することが可能である。
その他、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本願発明の一実施形態である細胞数計測装置の構成を概略的に示す全体概略図である。 同実施形態に係る細胞数計測装置に含まれるカートリッジの全体図を示す斜視図である。 同実施形態に係るカートリッジのアパーチャ部分を拡大して示す部分拡大図である。 同実施形態に係るカートリッジを構成する各要部ごとに分解した様子を示す斜視図である。 同実施形態に係るカートリッジの、電極が形成されている流路の一部分を示す部分断面図である。 同実施形態に係る細胞数計測装置のカートリッジへの検体血液吸引動作を示す模式的側面図。
符号の説明
1・・・ 粒子数計測装置
10・・・ 計測部本体
11・・・ 装着部
13・・・ センサ部
14・・・ カウント部
20・・・ カートリッジ
22・・・ 導入口
23・・・ 流路
24・・・ アパーチャ部(第1の検出部)
26・・・ 計測用電極(第1の検出部)
27・・・ 検出用電極(第2の検出部)
30・・・ 基材
32・・・ 有底溝
50・・・ フィルム

Claims (5)

  1. 被計測液を導入する導入口を一端に有するとともに他端を外気に導通させてなる流路と、
    その流路上に設けた前記被計測液の計測に用いる第1の検出部と、
    前記流路上における第1の検出部よりも他端に近い所定位置に前記被計測液が到達したことを検出する第2の検出部と、を備えており、
    前記第2の検出部が、前記第1の検出部から当該第2の検出部までの流路の容積が予め定めた一定容量となる位置に設けられ
    さらに前記第2の検出部が、前記流路の他端の開口部から当該第2の検出部までの流路の容積が前記被計測液の供給停止の遅れを考慮した容量以上となる位置に設けられていることを特徴とする測定装置。
  2. 前記各検出部からの電気的出力信号を受信して、分析演算処理を行う計測部本体と、
    前記流路及び各検出部を内部に有するとともに、前記各検出部の電極の一端部を流路外部に表出させてなり、その電極一端部において前記計測部本体に着脱可能に接続されるカートリッジと、を備えていることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記被計測液が粒子を含む電解液からなるものであり、
    前記第1の検出部が、流路上に設けたアパーチャ部と、同流路上であって前記アパーチャ部を挟む位置に配置された一対の計測用電極とからなるものであり、
    前記一対の計測用電極間に生じる電気抵抗の変化に基づいて前記アパーチャ部を通過する粒子数を計測可能に構成し、前記第1の検出部から下流側において2分岐し、その分岐された流路より下流側に前記第2の検出部を一対設けている請求項1または2記載の測定装置。
  4. 前記第1の検出部が、被計測液自身の発光または外部光を照射されることによる透過光、反射散乱光、蛍光を透過する、流路壁に形成した窓を有してなるものである請求項1、2または3記載の測定装置。
  5. 前記第2の検出部が、流路内壁に設けられ、被計測液に接触してそれが到達したことを検出するものである請求項1、2、3または4記載の測定装置
JP2005199475A 2005-07-07 2005-07-07 粒子数計測装置 Active JP4440840B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005199475A JP4440840B2 (ja) 2005-07-07 2005-07-07 粒子数計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005199475A JP4440840B2 (ja) 2005-07-07 2005-07-07 粒子数計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007017302A JP2007017302A (ja) 2007-01-25
JP4440840B2 true JP4440840B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=37754591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005199475A Active JP4440840B2 (ja) 2005-07-07 2005-07-07 粒子数計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4440840B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5433453B2 (ja) 2010-02-08 2014-03-05 株式会社堀場製作所 液体試料分析機器
JP7205056B2 (ja) * 2017-12-26 2023-01-17 東ソー株式会社 粒子検出装置
JP7082020B2 (ja) * 2018-09-28 2022-06-07 株式会社アドバンテスト ポアチップケースおよび微粒子測定システム
CN109799181A (zh) * 2019-01-29 2019-05-24 桂林优利特医疗电子有限公司 一种基于额定数量的血细胞计数装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007017302A (ja) 2007-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5433453B2 (ja) 液体試料分析機器
JP5506440B2 (ja) 液体試料定量器
US8354059B2 (en) Cell analysis cartridge
JP4593404B2 (ja) 液体試料吸引監視方法及び装置、並びに液体試料分析装置
JP5097657B2 (ja) 分析方法
JP2011180117A (ja) 分析用液体容器
JP5155661B2 (ja) 微細流路用流量計およびこれを用いた分析装置、分析装置用カートリッジ
US20080083618A1 (en) System and Methods for Determining an Analyte Concentration Incorporating a Hematocrit Correction
JP2007003414A (ja) 分析装置用カートリッジ
JP4440840B2 (ja) 粒子数計測装置
US10352954B2 (en) Sensing tip with electrical impedance sensor
JP5432862B2 (ja) 体液分析器具
JP5579537B2 (ja) 細胞分析用カートリッジ
CA1216629A (en) Blood analysis
JP4567540B2 (ja) 細胞数計測装置および細胞数計測用カートリッジ
JP2007047031A (ja) 分析方法および分析用具
JP6404049B2 (ja) 流路一体型センサ
JP5142759B2 (ja) 電気化学分析システム及び電気化学分析方法
CN114994157A (zh) 用于分析液体样品的装置
JP2005090961A (ja) 被検体液特性検知センサ及び被検体液特性検出装置、被検体液特性の検出方法
WO2022239301A1 (ja) 電気化学センサ
JP2012042424A (ja) 体液分析器具
JPH0713614B2 (ja) 水性試料の化学的パラメータの検出のための測定装置
TWI271516B (en) Micro-chip for detecting pH value
JP4824667B2 (ja) 被検液分析用チップ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4440840

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140115

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250