JP4440431B2 - 化粧材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表面に模様が形成され、模様に応じた凹凸、乃至は艶差を有しており、かつ模様を含めた表面の耐久性が優れた化粧材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
化粧材は、基材に印刷、塗装、凹凸の付与等を行なって得られるものであり、建築物の内外の仕上げや、家具の素材等に使用されている。基材としては、木の板、金属板、スレート板等の板状のものや、紙、プラスチックフィルム等のシート状のものが、用途によって使い分けられている。
印刷により模様の付与を行なう際には、後者のシート状である基材に印刷した方が印刷効果が上がり、また、シート状の基材の方が大量に扱っても、板のようにかさばらないため、シート状の基材を使用することが多い。ここで使用する化粧材の用語には、板状の基材を使用した化粧板、およびシート状の基材を使用した化粧シートの両方の意味を含めるものとする。
【0003】
化粧材の製造法においては、質感の付与も重要であり、そのため、模様の特定の部分に合わせて艶消しや凹凸を付与する方法が種々提案されており、これらの方法を利用することで、よりリアルな化粧材が得られる。
例えば、特公昭51−41364号公報には、艶差乃至は凹凸のある表面を持った木目化粧材の製造法として、任意の基体シート上に、粒状固形分の含有量を順次に増加させた3種類以上のインキを調製して、粒状固形分の少ない方から順に、木目の冬目模様、夏目模様、および導管模様を形成した後、全面に塗膜から成る表面保護層を設け、模様中の粒状固形分の多い順に塗料の浸透量が多くなることにより、艶差乃至は凹凸段差のある表面を持った木目化粧材を得ることが開示してある。
ただ、上記公報に開示されている製造法においては、表面保護層形成用として硬化型のポリウレタン樹脂を使用しているものの、模様を形成するためのインキとしては、ニトロセルロースアルキッド樹脂やポリアミド樹脂をバインダーとするものを使用している程度であって、層間密着性が不十分である上に、絵柄を含めた耐溶剤性についての考慮がなされていない。このように格別、層間密着性が考慮されていない場合、化粧材表面にセロハン粘着テープを貼って剥がした場合表面保護層がセロハン粘着テープと共に剥離されてしまうと云う問題が生じる。又耐溶剤性についての考慮がなされていない場合には、溶剤をしみ込ませた布等で拭くと、最表面から各層が次第に取り除かれると、やがては露出した模様が消失してしまう恐れがある。
化粧材の分野においては、種々の物理的、または化学的な要求性能があるが、模様が消失してしまうと、基体シートが残っていたとしても、対象物に貼って、表面を化粧するという化粧材の本来的な機能を果たさなくなる。
又上記公報開示の製造法に於いては、特に基材として紙、不織布等の吸収・浸透性基材を用いた場合、図2に示す如く粒状固形分含有の浸透性が高い高浸透性模様層6非形成部に於いても、通常の着色層3、及び模様層4は必ずしも全面を覆っていない場合も多い上に、粒状固形顔料を含み且つ網点から構成されているが故に、該模様層6非形成部直上の本来艶有り部乃至は凸部10となるべき表面部分が、塗料の該基材2への望まざる吸収により、水準が低下し且つ多少なりとも艶消しとなってしまう。その為、該模様層6の形成部直上部と非形成部直上部との艶差乃至は凹凸段差が縮小され、判然としなくなると云う問題が有った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、上記の従来技術を踏まえ、耐溶剤性が優れ、溶剤をしみ込ませた布等で拭いても、模様が消失するまでの耐久性が高く、層間密着も良好で、その上、模様の位置に同調した表面保護層の艶差乃至は凹凸差がより鮮明な化粧材を提供することが課題である。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明においては、得られる化粧材の表面の物理的、化学的性状の優れた電離放射線硬化性樹脂組成物を用いて表面保護層を形成するが、電離放射線硬化性樹脂組成物の下層への浸透を抑制する塗膜を硬化性樹脂で形成し、その上にやはり、硬化性樹脂を用いて、下層の塗膜よりも電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が高い模様層を設けることにより、上記の課題を解決することができた。
【0006】
第1の発明は、吸収・浸透性基材の表面に、(メタ)アクリレートのプレポリマー、オリゴマー、又は/及びモノマーからなる電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した
表面保護層を有しており、前記基材と前記表面保護層との間に、全面にわたって形成された、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる、前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が低い一様均一な不飽和ポリエステルウレタンポリオールをイソシアネートにより架橋硬化せしめてなるポリウレタン樹脂から構成される浸透抑制塗膜層と、充填剤を含む硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜より高い高浸透性模様層とがこの順に積層されてなり、且つ前記表面保護層は前記高浸透性模様層の直上部が、その周囲に比べて凹部となっていることを特徴とする化粧材に関するものである。第2の発明は、第1の発明において、前記塗膜層は、艶消し性であること特徴とする化粧材に関するものである。第3の発明は、第1の発明において、前記基材は、別の模様層が表面に積層されたものであることを特徴とする化粧材に関するものである。第4の発明は、第1の発明において、前記基材は、一様均一な着色層と別の模様層とがこの順に積層されているものであることを特徴とする化粧材に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の化粧材の典型的な構造を図1を引用して説明すると、化粧材1においては、基材2上に一様均一な着色層3が積層され、着色層3上に模様層4が積層されており、模様層4上には、最上層を形成するための電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が低い一様均一な浸透抑制塗膜層5が積層され、さらにその上に、下層の塗膜層5よりも電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が高い高浸透性模様層6が積層されていて、最上層に電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層7が積層されている。表面保護層7の直上面の、下層の高浸透性模様層6に応じた位置には、電離放射線硬化性樹脂組成物の該高浸透性模様層6への浸透により生じ、周囲よりも凹部になるとともに艶が相対的に消えた(低光沢度の)艶消部8を有している。又艶消部8以外の部分は、周囲よりも相対的に凸であるとともに艶の高い(高光沢度の)艶有部9となっている。
図1(a)と図1(b)は共に本発明の実施例の断面図である。図1(b)は凹部8の落ち込み度合いが図1(a)よりも多い状態を示すものである。
【0008】
基材2としては、通常、化粧材に用いられている素材であれば、いずれも使用可能であり、大別すれば、各種の紙類、プラスチックフィルム又はプラスチックシート、金属箔、金属シート、又は金属板、木材などの木質系の板、各種の窯業系素材等の各群である。これら各群の中でも、本発明が最もその作用効果を有効に奏するものは、吸収・浸透性基材である。吸収・浸透性基材は、上記例示の群のうち、紙類、木質系の板、或いは窯業系素材、多孔質プラスチックシート、多孔質金属の箔、シート又は板等が挙げられる。
これら各群に含まれる素材は単独で使用してもよいが、紙同士の複合体や紙とプラチスチックフィルムの複合体等、これら素材の任意の組合わせによる積層体も利用できる。これらの基体は、色彩を整える意味で塗装を施されていたり、デザイン的な観点で通常の模様が予め形成されていてもよい。塗装や通常の模様形成に先立って表面が平滑化されていたり、模様の密着度を上げるために、必要に応じて、接着性を向上させるために、コロナ放電処理等の物理的な処理のほか、プライマー層を形成する等の処理を行なってもよい。塗装や通常の模様形成後にも、後の加工を容易にするための接着性改善処理を施して差し支えない。
【0009】
各種の紙類としては、以下のものが代表的なものとして例示される。即ち、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、予め紙間の強化の目的で樹脂を含浸してある樹脂含浸紙も使用できる。これらの他、リンター紙、板紙、石膏ボード用原紙、建材分野で使われることの多い一群の原反が挙げられる。更には、事務分野や通常の印刷、包装などに用いられる次の紙類も使用可能である。即ち、上質紙、コート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、又は和紙等である。又、これらの紙とは区別されるが、紙に似た外観と性状を持つ次のような各種繊維の織布や不織布も基材2として使用できる。各種繊維とは即ち、ガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、若しくは炭素繊維等の無機質繊維、又はポリエステル繊維、若しくはビニロン繊維などの合成繊維である。
【0010】
プラスチックフィルム又はプラスチックシートとしては、次に例示するような各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。各種の合成樹脂とは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合樹脂等のアクリル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又はポリイミド樹脂等である。或はこれらの樹脂中に体質顔料を添加して延伸したり、発泡剤を添加して発泡させたりして得られる多孔質樹脂も用いられる。
【0011】
金属箔、金属シート、又は金属板としては次に例示するような金属からなるものである。即ち、アルミニウム、ジュラルミン、鉄、炭素鋼、ステンレス鋼、又は銅等である。しばしば表面にめっき等を施して使用することがある。或は、これら金属の板等の表面に多孔質の酸化物層を形成したものも用いられる。各種の木質系の板としては、木材の単板、合板、パーチクルボード、又はMDFと呼ばれる中密度繊維板等が挙げられる。窯業系素材としては、石膏ボード、珪酸カルシウム板、木片セメント板などの窯業系建材、陶磁器、土器、ガラス、ホウロウ、焼成タイル等が例示される。これらの他、繊維強化プラスチックの板、ペーパーハニカムの両面に鉄板を貼ったもの、2枚のアルミニウム板でポリエチレン樹脂をサンドウィッチしたもの等、各種の素材の複合体も基材2として使用できる。
【0012】
着色層3と模様層4は、いずれも基材2に装飾性をもたらす手段である。
着色層3の役割は、基材2上の表面の色を整えることで、基材2自身が着色していたり、色ムラがあるときに形成して、基材2の表面に意図した色彩を与えるものである。不透明色で形成してあることが多いが、着色した透明色で形成し、下地が持っている模様を活かす場合もある。
本やポスター等を造る際の印刷では、対象となるのは紙であり、それらの紙は多少の相違はあっても、いずれも白色であるものが多く、印刷濃度の薄い部分では、白色の下地が見えて、ハイライト部を形成するのて、むしろ、着色層3は形成しない。一般的に基材2が白色で、それを活かす場合や、基材2自身が適切に着色されている場合には、着色層3の形成は省略できる。
【0013】
模様層4は基材2に装飾性を与える主要な手段である。種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成されたものである。此の模様層は、後述の高浸透性模様層6とは異なり、特別には表面保護層の浸透性を高める工夫は行わない通常の公知のインキから成る。
模様としては、木目模様、砂目模様、大理石模様等の岩石の表面を模した模様、布目や布上の模様を模した布地模様、水玉模様、縞模様、花柄模様、タイル模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は、既に存在するものをベースとするが、かなり自由な発想により作り変えたものである。あるいは、人為的にデザインされた模様も使用できる。更には、上記した模様から出発して、これを素材として、拡大・縮小、回転、切り抜き、繰り返し、合成、特徴点の抽出もしくは間引き、またはデフォルメ等を単独または組み合わせて使用し、新たな模様を創出することもできる。
これらの模様は通常のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行なう特色による多色印刷等によっても形成される。
【0014】
着色層3および模様層4は、互いにほぼ同様の塗料組成物またはインキ組成物を使用して形成することができる。
使用する塗料組成物またはインキ組成物中の樹脂成分としては熱硬化性(2液反応硬化性のものも包含する)または電離放射線硬化性のものが適している。
熱硬化性樹脂としては、種々のものがあり、原則的にいずれも使用できるが、本発明の大半を占めるシート状の化粧材においては、シートのフレキシビリティーを維持する意味で、熱硬化性樹脂としても、フレキシビリティーを有するものが望ましく、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等、特にポリウレタン樹脂が好ましい。
【0015】
電離放射線硬化性樹脂組成物としては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等の重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に混合したものを用いる。尚、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基と云う意味である。
【0016】
電離放射線硬化性樹脂組成物中のプレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。尚ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、又はメタクリレートと云う意味である。
電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル類(尚ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸と云う意味である。)、メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、(メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、(メタ)アクリルアミド、等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、等の(メタ)アクリレート系多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等が挙げられる。
【0017】
通常、電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマーとしては、以上の化合物を必要に応じて1種若しくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性樹脂組成物に通常の塗布適性を与えるために、前記のプレポリマー又はオリゴマーを5重量%以上、前記モノマー及び/又はポリチオール化合物を95重量%以下とするのが好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーが要求されるときは、モノマー量を減らすか、官能基の数が1又は2のアクリレートモノマーを使用するとよい。電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときの耐摩耗性、耐熱性、耐溶剤性が要求されるときは、官能基の数が3つ以上のアクリレートモノマーを使う等、電離放射線硬化性樹脂組成物の設計が可能である。ここで、官能基が1のものとして、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−ヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。官能基が2のものとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。官能基が3以上のものとして、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクレリート等が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーや表面硬度等の物性を調整するため、電離放射線硬化性樹脂組成物に、電離放射線照射では硬化しない樹脂を添加することもできる。具体的な樹脂の例としては次のものがある。ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂である。中でも、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の添加がフレキシビリティーの向上の点で好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布後の硬化が紫外線照射により行われるときは、光重合開始剤や光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いる。光重合開始剤の添加量は、電離放射線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、0.1〜10重量部である。
【0018】
上記の樹脂成分には、着色剤として顔料や染料、その他の添加剤、溶剤、希釈剤等を添加し、混練して塗料組成物またはインキ組成物を調製する。顔料としては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群青等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、アルミニウム、真鍮、二酸化チタン被覆雲母等の鱗片状箔粉からなる光輝性顔料等が用いられる。
着色層3または模様層4の形成は、上記の塗料組成物またはインキ組成物を使用して、公知の塗装方法ないし印刷方法により行なう。例えば、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレイコーティング等の塗装方法、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、インキジェット印刷、またはスクリーン印刷等が利用できる。
乾燥はこれらの手法を実施する際に使用する機械に付属しているものを使用して行なえばよいが、熱硬化性の樹脂成分を使用するときは、加熱、比較的低い温度での長時間加温、または常温での放置により硬化させ、電離放射線硬化性の樹脂成分を使用するときは、紫外線または電子線の照射を行なう。
電離放射線硬化性樹脂を用いた場合の、該樹脂を硬化させるために用いられる電離放射線照射装置は、紫外線を照射する場合、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源が用いられ、又、電子線を照射する場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器等を用いる。
紫外線の照射量としては、通常190〜380nm程度の波長域を主体とする紫外線を50〜1000mJ/cm2程度の照射量とする。
電子線の照射量は、通常100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電子を1kGy(0.1Mrad)〜300kGy.(30Mrad)程度の照射量で照射する。照射量が0.1Mrad未満の場合、硬化が不十分となる虞れがあり、又、照射量が30Mradを超えると、硬化した塗膜或いは基材が損傷を受け、黄変等変色したり、強度が低下したりする虞れが出てくる。
【0019】
本発明の化粧材においては、着色層3を伴なうか伴なわないで模様層4を有するか、あるいは模様層4も伴なわずに、基材上2に、表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が低い一様均一な浸透抑制塗膜層5を有している。
浸透抑制塗膜層5の機能は、後述する表面保護層形成用の電離放射線硬化性組成物が基材2に浸透することを抑制することにある。この塗膜層5が無いと、表面保護層7を形成するための電離放射線硬化性組成物を塗工した際に、下層の模様層4中に、着色層3がある場合には着色層3中に、あるいは基材が吸収浸透性を有していれば、基材2中に、塗工された組成物のかなりの部分が浸透し、表面保護層7の厚みが減ると共に表面の平滑度も低下するために、高浸透性模様層6直上部とその周囲との凹凸乃至は艶の差が低減し目立たなくなってしまうと共に、耐溶剤性等の必要な表面性能を得ることが出来なくなる。
【0020】
浸透抑制塗膜層5を形成するには、好ましくは、熱硬化性(2液反応硬化性のものも包含する)または電離放射線硬化性の塗料組成物ないしインキ組成物を用いるが、これら組成物の樹脂成分は、基本的には前記した着色層3および模様層4形成用の塗料組成物またはインキ組成物と同様であるが、好ましくはポリウレタン樹脂が、浸透抑制効果、可撓性、接着性等の点で好ましい。
ポリウレタン樹脂(ポリウレタン)としては、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリウレタンポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、等が用いられる。
これらの中でも、表面保護層が(メタ)アクリレート系のプレポリマー、オリゴマー或はモノマーから成る場合には、特に不飽和ポリエステルウレタンポリオールが好ましい。此の種のポリオールを用いることにより、塗膜層中の不飽和ポリエステル部分が、表面保護層中の(メタ)アクリロイル基と化学結合し、塗膜層と表面保護層との接着がより強化される。該不飽和ポリエステルウレタンポリオールは、不飽和結合を有するポリエステルポリオールとイソシアネートとを反応させてポリウレタンとさせると共に、分子中に余剰の水酸基を残留せしめて得られるものである。
また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートが用いられる。或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体又は多量体を用いることもできる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等がある。
尚、上記イソシアネートに於いて脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートは耐候性、耐熱黄変性も良好に出来る点で好ましく、具体的には例えばヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられる。
ただ、この塗膜層5を形成する際には、下層の模様層4(着色層3を伴なう場合には着色層3も)が、基材に対して色彩や模様を与えているので、塗膜層形成用の塗料組成物またはインキ組成物には、顔料や染料を添加して着色する必要は本質的にはない。
なお、外観の艶をどのように設定するかにもよるが、この塗膜層5に艶消し剤を適用し、化粧材の艶を調整してもよい。艶消し剤を添加すると、一般的な塗料を使用したとき、塗膜層5の電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が増す傾向があるため、添加は必ずしも好ましくはないが、熱硬化性または電離放射線硬化性の塗料組成物ないしインキ組成物を使用することにより、電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が増すことを抑制できる。なお、過度な量の艶消し剤を添加すると、化粧材の外観が白濁し、意匠的な観点では好ましくない。
また、ポリエステルポリオールに、イソシアネートに加えてトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能モノマーを配合しておき、表面保護層を紫外線又は電子線の照射により硬化させる際に、架橋硬化させると、化粧材の耐久性、特に耐溶剤性をより一層向上させることかでき、より好ましい。
塗膜層5の厚みは、充填剤の添加量によっても多少異なるが、1〜5μm程度であり、均一性が要求されるため、塗布手段または印刷手段を2回使用して連続的に2回形成するのがよい。
塗膜層5を形成する際の乾燥、硬化は前に述べた着色層3、模様層4の形成の際と同様である。
【0021】
塗膜層5上には、充填剤を含む硬化性樹脂が架橋硬化したものからなり、而も電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜層5より高い高浸透性模様層6を形成する。
ここで用いる塗料組成物またはインキ組成物は、前記した着色層3および模様層4形成用の塗料組成物またはインキ組成物と同様であり、高浸透性模様層6の形成方法も同様である。
充填剤としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ゼオライト、珪藻土、活性白土、カオリナイト等の無機質粒子、プラスチックのビーズの細かいもの、等が使用でき、模様層6の厚みにもよるが、模様層6形成用の塗料組成物またはインキ組成物中の樹脂成分(架橋硬化により樹脂固形分となるものを含める)100重量部に対して充填剤を1〜100重量部を添加して使用する。
なお、充填剤の中には、高浸透性模様層6を形成したときに、高浸透性模様層6を白色化させるものがあり、その意味では、微粉シリカと呼ばれるのがより好ましい。
前記した浸透抑制塗膜層5形成時にも充填剤を添加するので、該塗膜層5上の高浸透性模様層6の方が、該塗膜層5よりも、電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が高くなるようにする。該塗膜層5に充填剤が添加されているときは、高浸透性模様層6を形成する際に用いる塗料組成物もしくはインキ組成物中の樹脂成分100重量部に対する充填剤の添加割合を、該塗膜層5を形成するときにくらべて、2倍以上とするか、添加割合は同じで、充填剤の粒径を2倍以上にするとよい。充填剤の粒径が10μm以上の場合は、添加量を塗料組成物もしくはインキ組成物中の樹脂成分100重量部に対して200重量部以下にした方が、模様層6の白色化が過大とならず好ましい。或いはまた添加する充填剤として、ゼオライト、珪藻土、活性白土等の多孔質の粒子を選ぶことも好ましい。
高浸透性模様層6としては、前記した装飾の意味の模様層4が表現しようとしている模様のうち、凹部としたり、或いは艶を消したい部分を抽出したものを、模様層4と同調させて形成するとよいが、あるいは下層の模様層4と必ずしも同調しないこともあり得る。木目模様のうちでも板目模様の導管等は同調させた方がよい。タイルの目地の模様も同様である。同調させてもまずくはないが、必ずしも同調させなくてよいものとして、皮革の表面の凹凸、木目模様のうちの柾目模様の凹凸、布目模様の凹凸等がある。
一般的に言って、化粧材の模様が細かく、しかも繰り返し模様である場合には、高浸透性模様層6を必ずしも下層の模様層4と同調させなくてよいが、模様が大きく、繰り返し模様ではない場合には、同調させた方がよい。
塗膜層5を形成する手法、乾燥、硬化に関しては、前に述べた着色層3、模様層4の形成の際と同様である。
【0022】
表面保護層7は、本発明の化粧材の最表面に被覆されたものであり、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化したものであって、表面保護層7を形成するための素材は、今までの説明で出てきたものと同様である。なお、この表面保護層7は化粧材の表面の艶を調整する意味で、艶消し剤を含んでいてよい。表面保護層7を構成する電離放射線硬化性樹脂組成物としては、着色層3及び模様層4に使用する塗料又はインキ組成物の材料として例示したものと同様のものから選択する。
表面保護層7の厚みは、表面保護の目的から厚い方がよいが、要求される性能や、経済性、基材がシート状である場合に必要なフレキシビリティー等の観点から、基材がシート状であれば、2〜10μmが厚みとして好ましく、基材が板状であれば、5〜100μm程度の厚みが好ましい。
表面保護層7を形成する手法、乾燥、硬化等に関しても、前に述べた着色層3、および模様層4の形成の際と同様である。表面保護層7の表面には、高浸透性模様層6への表面保護層の吸収・浸透に起因して、凹部、乃至は艶消部が形成される。不均一な吸収・浸透の為、或いは該模様層6中の充填剤粒子の凹凸の為、凹部の表面が粗面になると、これが光を乱反射して艶消(低光沢)となる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)
薄葉紙(三興製紙(株)製、FLEX30、厚み30μm)に2液硬化型ポリウレタン樹脂系インキ(昭和インク工業所製、UE2液)を使用し、グラビア印刷により、着色層と模様層を順に形成した。
続いて、若干マットな以外、ほぼ透明なインキ組成物と、版深54μmのグラビアベタ版を使用して模様層上にベタ印刷の2回重ね刷りを行なって、厚み3μm(乾燥後)の表面保護層形成用の塗料の浸透を抑制する浸透抑制塗膜層を形成した。インキ組成物としては不飽和ポリエステルウレタンポリオールと1、6−ヘキサメチレンジイソシアネートとを100対8重量比混合してなる2液硬化型ポリエステルポリウレタン樹脂系インキ((株)インクテック製、インキ100重量部に対し、平均粒径5μmのシリカ粒子を2重量%添加)を使用した。
塗膜を形成した直後に、皮膜形成後、浸透性を呈するインキを使用して、同じくグラビア版を使用し、木目導管模様を呈する高浸透性模様層を先の木目模様に同調させて印刷し、熱風乾燥機で設定温度160℃で30秒間の加熱を行なって木目印刷紙を得た。
なお、高浸透性模様層形成には、1液硬化型ポリウレタン樹脂系インキ((株)インクテック製、透明インキ100重量部に対し、平均粒径10μmのシリカ粒子を10重量%添加)を使用した。
上記の木目印刷紙の表面に、電子線硬化性塗料(3官能ポリエステルアクリレートプレポリマー60重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート10重量部、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート29重量部、シリコンアクリレート1重量部とから成る)をグラビア印刷により、5g/m2(硬化後の固形分換算)の塗布量で塗布し、塗布面に加速電圧175KV、照射線量3Mradの電子線を照射して硬化させ、木目導管状の高浸透性模様上の塗膜が該高浸透性模様層に一部浸透したことにより、周囲にくらべて凹部となり且つ艶が消えた図1に示す如き断面構造の木目化粧シートを得た。
【0024】
(実施例2)
実施例1における着色層と模様層を形成するための2液硬化型ポリウレタン系インキをアクリル樹脂とニトロセルロースとの混合物をバインダーとする熱可塑性樹脂をバインダーとするインキに変更し、その他は実施例1と同じようにして木目化粧シートを得た。
【0025】
(実施例3)
実施例1における浸透抑制塗膜層を形成するための2液硬化型ポリエステルポリウレタン樹脂系インキを、不飽和ポリエステルウレタンポリオール100重量部、1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート8重量部、およびトリメチロールプロパントリアクリレート1重量部をバインダーとするインキに変更し、その他は実施例1と同じようにして木目化粧シートを得た。
【0026】
(比較例1)
実施例1における木目導管模様の高浸透性模様層を形成するための1液硬化型ポリウレタン樹脂系インキに添加するシリカの粒径を実施例1で用いたのより小さい5μmのものに変更し、その他は実施例1と同じようにして木目化粧シートを得た。
【0027】
(比較例2)
実施例1における浸透抑制塗膜層を形成するための2液硬化型ポリエステルポリウレタン樹脂系インキに添加するシリカの粒径を実施例1で用いたのより大きい10μmのものに変更し、その他は実施例1と同じようにして木目化粧シートを得た。
【0028】
(比較例3)
実施例1における木目導管模様を形成するための1液硬化型ポリウレタン樹脂系インキに添加するシリカの添加量を実施例1におけるより増加させて30重量部とし、その他は実施例1と同じようにして木目化粧シートを得た。
【0029】
(比較例4)
実施例2に於いて浸透抑制塗膜層を形成しなかった以外は実施例2と同じようにして木目化粧シートを得た。
【0030】
上記の実施例1〜3、および比較例1〜4で得られた木目化粧シートを次のようにして評価した結果を「表1」に示す。評価項目および評価方法は次のとおりである。
▲1▼密着性;表面に2mm間隔の碁盤目状の切り目を入れ、幅1インチのセロハン粘着テープ(ニチバン株式会社製1インチ幅)を使用して3回剥離試験を行ない、剥離がないものを○、あるものを×とした。
▲2▼耐スチールウール摩擦性;スチールウールで表面を摩擦し、傷がつかないものを○、傷がつくものを×とした。
▲3▼耐溶剤性;1Kgのおもりにコットンを巻き付けたものを使用し、コットンにメチルエチルケトンをしみ込ませて往復させ、模様が消失したときの回数を示す。
▲4▼凹凸感;艶差による凹凸感の表現を試みた木目導管模様を目視で観察し、凹凸感じの有無を判定し、良好なものを○、凹凸感が乏しいものを△とした。
凹凸感が判然とし無いものを×とした。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
第1の発明によれば、吸収・浸透性基材の表面に、電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層を有しており、かつその下にあって、表面保護層形成用の電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性の高い高浸透性模様層、さらにその下のやはり電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した浸透抑制塗膜層とが積層されているので、これらすべてが溶剤によりぬぐい、除去されるには、かなりの回数を要する耐溶剤性の高い化粧材を提供できる。又それに加えて、吸収・浸透性基材の表面全面を浸透抑制塗膜層で被覆してある為、高浸透性模様層の非形成部に於ける表面保護層の不要な基材への吸収・浸透が起こらない。その為、該模様層形成部直上部と該模様層非形成部直上部との凹凸の高さ及び艶の差がより強調されて鮮明となる。
第2の発明によれば、特に表面保護層が(メタ)アクリレートのプレポリマー等の(メタ)アクリロイル基を有する塗料組成物からなり、且つ浸透抑制塗膜層が、不飽和ポリエステルウレタンポリオールとイソシアネートからなる為該表面保護層中の(メタ)アクリロイル基が該浸透抑制塗膜層中の不飽和ポリエステル部分と化学結合する。その為、該表面保護層と該浸透防止層との接着がより良好となり、層間の密着性、耐スチールウール性、及び耐溶剤性もより良好となる。
第3の発明によれば、第1の発明の効果に加え、塗膜層を艶消しとしたので、耐久性のある艶消化粧材を提供できる。
第4の発明によれば、第1〜第3の発明の効果に加え、基材が別の模様層を有したものであるので、さらに装飾性が増した化粧材を提供できる。
第5の発明によれば、基材が別の模様層と、その下層の一様均一な着色層とを備えているため、さらに一層装飾性が増す上、基材の色ムラがあるときには、その色ムラも解消された化粧材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧材の実施例の断面図である。
【図2】従来の化粧材(比較例)の断面図である。
【符号の説明】
1 化粧材
2 基材
3 着色層
4 模様層
5 浸透抑制塗膜層
6 高浸透性模様層
7 表面保護層
8 凹部(艶消部)
9 凸部(艶有部)
10 凸部
Claims (4)
- 吸収・浸透性基材の表面に、(メタ)アクリレートのプレポリマー、オリゴマー、又は/及びモノマーからなる電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層を有しており、前記基材と前記表面保護層との間に、全面にわたって形成された、硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる、前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が低い一様均一な不飽和ポリエステルウレタンポリオールをイソシアネートにより架橋硬化せしめてなるポリウレタン樹脂から構成される浸透抑制塗膜層と、充填剤を含む硬化性樹脂が架橋硬化したものからなる前記電離放射線硬化性樹脂組成物の浸透性が前記塗膜より高い高浸透性模様層とがこの順に積層されてなり、且つ前記表面保護層は前記高浸透性模様層の直上部が、その周囲に比べて凹部となっていることを特徴とする化粧材。
- 前記塗膜層は、艶消し性であること特徴とする請求項1記載の化粧材。
- 前記基材は、別の模様層が表面に積層されたものであることを特徴とする請求項1記載の化粧材。
- 前記基材は、一様均一な着色層と別の模様層とがこの順に積層されているものであることを特徴とする請求項1記載の化粧材。
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