JP4439576B1 - 直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜および直接メタノール型燃料電池 - Google Patents

直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜および直接メタノール型燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】室温から低温域で高いプロトン伝導性を有する直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜を提供する。
【解決手段】ジオキシピロールとジフェニルピリミジンのヘテロ環エステル共重合体を含むことを特徴とする直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜および直接メタノール型燃料電池に関する。
直接メタノール型燃料電池は、メタノール水溶液を燃料として供給されるアノードと、酸化剤が供給されるカソードと、これらのアノードとカソードの間に配置される高分子電解質膜(プロトン伝導膜)とを備える。高分子電解質膜は、従来、パーフルオロアルキルスルホン酸型膜、例えばフッ素系イオン交換膜であるデュポン社製商標名のNafion112が知られている。
しかしながら、従来の高分子電解質膜はその高分子構造の主鎖が複数のフッ化炭素を結合した構造を持ち、メタノールに対して親和性を有する。このため、燃料電池の作動時においてアノードに供給されたメタノールが高分子電解質膜を通過してカソードに流れるクロスオーバが発生する。その結果、メタノールの使用効率の低下、燃料電池の出力低下を生じる。
このようなことから特許文献1にはビニル重合体を架橋して網目状をなし、メタノールクロスオーバを低減したスルホン酸ポリマーを高分子電解質膜に用いることが開示されている。
特開2007−179925号公報
本発明は、室温から低温域で高いプロトン伝導性を示す直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜を提供しようとするものである。
本発明は、出力特性の高い直接メタノール型燃料電池を提供しようとするものである。
本発明の第1態様によると、下記一般式(I)で表されるヘテロ環エステル共重合体を含むことを特徴とする直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜が提供される。
Figure 0004439576
ただし、式中のR1はスルホン酸基を示し、R2、R3は同じであっても、異なってもよく、スルホン酸基、水素またはフッ素を示し、nは30〜600の整数を示す。
本発明の第2態様によると、メタノール水溶液が供給されるアノードと、酸化剤が供給されるカソードと、前記アノードおよびカソードの間に介在された前記第1態様の高分子電解質膜とを備えることを特徴とする直接メタノール型燃料電池が提供される。
本発明によれば、室温から低温域で高いプロトン伝導性を有する直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜を提供することができる。
以下、本発明に係る直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜および直接メタノール型燃料電池を詳細に説明する。
実施形態に係る直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜は、下記一般式(I)で表されるヘテロ環エステル共重合体(ジオキシピロールとジフェニルピリミジンのヘテロ環エステル共重合体)を含む。
Figure 0004439576
ただし、式中のR1はスルホン酸基を示し、R2、R3は同じであっても、異なってもよく、スルホン酸基、水素またはフッ素を示し、nは30〜600の整数を示す。
一般式(I)のnは、60〜300の整数であることが好ましい。
一般式(I)のR2,R3がスルホン酸基である場合、ヘテロ環エステル共重合体のプロトン伝導性をより一層高くすることが可能になる。また、一般式(I)のR2,R3がフッ素である場合、ヘテロエステル共重合体の強度を高くすることが可能になる。
一般式(I)の具体的なヘテロ環エステル共重合体は、下記構造式(A)に示す4,6−ジヒドロキシ−2,5−ジフェニルピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート、下記構造式(B)に示す4,6−ジヒドロキシ−2−フェニル−5−(p−フェニルスルホン酸)ピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート、下記構造式(C)に示す4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フェニルスルホン酸)−5−フェニルピリミジン−1−ベンジル(o−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート、下記構造式(D)に示す4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フェニルスルホン酸)−5−フェニルピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート、下記構造式(E)に示す4,6−ジヒドロキシ−2−フェニル−5−(p−フルオロフェニル)ピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート、下記構造式(F)に示す4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フルオロフェニル)−5(p−フェニルスルホン酸)ピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレートを挙げることができる。
Figure 0004439576
Figure 0004439576
Figure 0004439576
Figure 0004439576
Figure 0004439576
Figure 0004439576
実施形態に係る直接メタノール型燃料電池は、メタノール水溶液が燃料として供給されるアノードと、酸化剤(例えば空気)が供給されるカソードと、これらのアノードとカソードの間に配置される前述した一般式(I)のヘテロ環エステル共重合体を含む高分子電解質膜とを備える。アノードおよびカソードは、それぞれ集電体とこの集電体上に形成される触媒層とを有し、前記高分子電解質膜がこれらの触媒層の間に配置される。各触媒層は、例えば炭素粒子に担持された微細な触媒微粒子と、パーフルオロアルキルスルホン酸重合体とを含む。
実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を図1および図2を参照して具体的に説明する。図1は、単セルを示す概略分解斜視図、図2は図1の単セルに組み込まれた膜状電極ユニットを示す断面図である。
単セル1は、図1に示すように膜状電極ユニット11を備えている。枠状のシール材21a、燃料用流路板31aおよび集電板41aは、膜状電極ユニット11の一方の面にこの順序で配列、積層されている。枠状のシール材21b、酸化性ガス用流路板31bおよび集電板41bは、膜状電極ユニット11の他方の面にこの順序で配列、積層されている。
膜状電極11は、図2に示すようにメタノール水溶液が供給されるアノード12と、酸化剤が供給されるカソード13と、これらのアノード12およびカソード13間に配置される高分子電解質膜14とを備えている。アノード12は、高分子電解質膜14に接する触媒層12aと、この触媒層12aに積層された例えばカーボンペーパからなる集電体(拡散層)12bとから構成されている。カソード13は、高分子電解質膜14に接する触媒層13aと、この触媒層13aに積層された例えばカーボンペーパからなる集電体(拡散層)13bとから構成されている。
以上説明した実施形態に係る直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜は、前記一般式(I)で表されるヘテロエステル共重合体を含み、従来のNafion膜のように主鎖および側鎖に複数のフッ化炭素を含まず、メタノールに対して高い非親和性(高い耐性)を示す。また、一般式(I)のジフェニルピリミジンの窒素に水素を配位できるため、ジオキシピロールに少なくとも結合したスルホン酸基と共に高いプロトン伝導性を発現できる。さらに、共重合体骨格のミクロ構造により水が集まって結合水として存在する。このため、例えば−70℃の低温で凍結するのを防止できるため、低温域で高いプロトン伝導性を発現できる。
このような一般式(I)のヘテロエステル共重合体を含む高分子電解質膜をアノード、カソードの間に介在して直接メタノール型燃料電池のセルを構成した場合、高分子電解質膜のメタノールに対して高い非親和性(高い耐性)によりメタノールクロスオーバを効果的に抑制できる。また、メタノール水溶液が供給されるアノードで発生した水素イオン(プロトン)を室温から低温域まで高いプロトン伝導性有する高分子電解質膜から速やかに酸化剤が供給されるカソードに移動させることが可能になる。
その結果、メタノールの効率的な利用を図ることができるとともに、長期間にわたって高い出力特性を維持し得る直接メタノール型燃料電池を提供することができる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。以下に記載の「部」は「重量部」を示す。
(合成例1)
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器に4,6−ジヒドロキシ−2−フェニルスルホン酸−5−フェニルピリミジン10部と1−ベンジルスルホン酸−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート18部とをテトラヒドロフラン中で攪拌することにより高分子化させた。反応溶液を5%エタノール水溶液に溶解し、この溶液を透析チューブに入れ24時間透析することにより脱塩・精製して共重合体を合成した。
得られた共重合体は、前記構造式(A)[式中のnは30]に示す4,6−ジヒドロキシ−2−フェニルスルホン酸−5−フェニルピリミジン−1−ベンジルスルホン酸−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレートポリマーであった。なお、構造式(A)はパーキンエルマー社製フーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum100)を用いて資料1mmgをKBr錠剤法によって測定した以下の特性吸収波長(単位は全てcm-1を示す)により同定した。
ベンゼン核:3060、3020、
ピリミジン:3090、
ピリジン:3070、
エステル結合:1740、1770、
エーテル:1050、
スルホン酸、3500,1650,1200。
(合成例2)
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器に4,6−ジヒドロキシ−2−フェニル−5−(p−フェニルスルホン酸)ピリミジン10部と1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール2,5−ジカルボキシレート18部をテトラヒドロフラン中で攪拌することにより高分子化させた。反応溶液を5%エタノール水溶液に溶解し、この溶液を透析チューブに入れ24時間透析することにより脱塩・精製して共重合体を合成した。
得られた共重合体は、前記構造式(B)[式中のnは60]に示す4,6−ジヒドロキシ−2−フェニル−5−(p−フェニルスルホン酸)ピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレートポリマーであった。なお、構造式(B)はパーキンエルマー社製フーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum100)を用いて資料1mmgをKBr錠剤法によって測定した以下の特性吸収波長(単位は全てcm-1を示す)により同定した。
ベンゼン核:3070,3050、
ピリミジン:3085、
ピリジン:3080、
エステル結合:1730、1780、
エーテル:1060、
スルホン酸:3520、1680、1205。
(合成例3)
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器に4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フェニルスルホン酸)−5−フェニルピリミジン10部と1−ベンジル(o−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート18部とをテトラヒドロフラン中で攪拌することにより高分子化させた。反応溶液を5%エタノール水溶液に溶解し、この溶液を透析チューブに入れ24時間透析することにより脱塩・精製して共重合体を合成した。
得られた共重合体は、前記構造式(C)[式中のnは200]に示す4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フェニルスルホン酸)−5−フェニルピリミジン−1−ベンジル(o−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレートポリマーであった。なお、構造式(C)はパーキンエルマー社製フーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum100)を用いて資料1mmgをKBr錠剤法によって測定した以下の特性吸収波長(単位は全てcm-1を示す)により同定した。
ベンゼン核:3075,3045、
ピリミジン:3085、
ピリジン:3080、
エステル結合:1760,1780、
エーテル:1080、
スルホン酸:3525,1685,1215。
(合成例4)
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器に4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フェニルスルホン酸)−5−フェニルピリミジン10部と1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート18部とをテトラヒドロフラン中で攪拌することにより高分子化させた。反応溶液を5%エタノール水溶液に溶解し、この溶液を透析チューブに入れ24時間透析することにより脱塩・精製して共重合体を合成した。
得られた共重合体は、前記構造式(D)[式中のnは300]に示す4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フェニルスルホン酸)−5−フェニルピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレートであった。なお、構造式(D)はパーキンエルマー社製フーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum 100)を用いて資料1mmgをKBr錠剤法によって測定した以下の特性吸収波長(単位は全てcm-1を示す)により同定した。
ベンゼン核:3070,3050、
ピリミジン:3−90、
ピリジン:3080、
エステル結合:1750,1770、
エーテル:1080、
スルホン酸:3530,1690,1220。
(合成例5)
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器に4,6−ジヒドロキシ−2−フェニル−5−(p−フルオロフェニル)ピリミジン10部と1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート18部とをテトラヒドロフラン中で攪拌することにより高分子化させた。反応溶液を5%エタノール水溶液に溶解し、この溶液を透析チューブに入れ24時間透析することにより脱塩・精製して共重合体を合成した。
得られた共重合体は、前記構造式(E)[式中のnは500]に示す4,6−ジヒドロキシ−2−フェニル−5−(p−フルオロフェニル)ピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレートポリマーであった。なお、構造式(E)はパーキンエルマー社製フーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum 100)を用いて資料1mmgをKBr錠剤法によって測定した以下の特性吸収波長(単位は全てcm-1を示す)により同定した。
ベンゼン核:3080,3060、
ピリミジン:3070、
ピリジン:3080、
エステル結合:1740,1760、
エーテル:1050、
スルホン酸:3500,1670,1225、
フルオロフェニル:680,700,3000。
(合成例6)
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器に4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フルオロフェニル)−5−(p−フェニルスルホン酸)ピリミジン10部と1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレート18部とをテトラヒドロフラン中で攪拌することにより高分子化させた。反応溶液を5%エタノール水溶液に溶解し、この溶液を透析チューブに入れ24時間透析することにより脱塩・精製して共重合体を合成した。
得られた共重合体は、前記構造式(F)[式中のnは600]に示す4,6−ジヒドロキシ−2−(p−フルオロフェニル)−5(p−フェニルスルホン酸)ピリミジン−1−ベンジル(p−スルホン酸)−3,4−エチレンジオキシピロール−2,5−ジカルボキシレートポリマーであった。なお、構造式(F)はパーキンエルマー社製フーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum 100)を用いて資料1mmgをKBr錠剤法によって測定した以下の特性吸収波長(単位は全てcm-1を示す)により同定した。
ベンゼン核:3090,3060、
ピリミジン:3055、
ピリジン:3070、
エステル結合:1730,1760、
エーテル:1050、
スルホン酸:3500,1680,1230、
フルオロフェニル:690,710,3005。
(実施例1〜6)
前記合成例1〜6で得られた共重合体をN,N−ジメチルホルムアミド30mLに溶解させ、ガラス板状にバーコータを用いて引き伸ばし、風乾後、真空乾燥を4時間施した。得られた各キャスト膜(高分子電解質膜)をピンセットで剥離し、0.02モル/Lの塩酸に浸して保存した。
[アノードの作製]
白金ルテニウム担持炭素触媒粉末をパーフルオロアルキルスルホン酸重合体(デュポン社製商標名:Nafion112)の5重量%溶液中に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパ上にコーターを用いて塗布し、白金ルテニウム担持量が2mg/cm2の触媒層を有するアノードを作製した。
[カソードの作製]
ケッチェンブラック10部に1重量%濃度の塩化白金酸水溶液100部を添加し、攪拌した。溶液全体の粘土が増大したところで5重量%のヒドラジン水溶液100重量部添加して攪拌することにより白金を炭素粒子に担持させた。得られた白金微粒子担持炭素粒子30重量部とパーフルオロアルキルスルホン酸重合体(デュポン社製商標名:Nafion112)の5重量%溶液100重量部とを攪拌させながら溶液の粘度が増大したところ停止してスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパ上にコーターを用いて塗布し、白金担持量が1mg/cm2の触媒層を有するカソードを作製した。
[膜電極の作製]
得られたアノードとカソード間に前記各キャスト膜を電解質膜としてそれぞれ各触媒層と接するように配置させた。その後、ホットプレスを施すことにより膜電極を作製した。
また、得られたアノードとカソード間にパーフルオロアルキルスルホン酸重合体(デュポン社製商標名:Nafion112)の膜を電解質膜としてそれぞれ各触媒層と接するように配置させた。その後、ホットプレスを施すことにより膜電極(比較例1)を作製した。
[単セルの組立て]
得られた各膜電極(電極面積5cm2)をコラムフロー流路を有する2枚のカーボン製セパレータおよび2枚の集電体で挟み込み、ボルト締めすることにより評価用単セルを組立てた。
<単セル評価>
実施例1〜6および比較例1の単セルを燃料電池評価装置に接続した。単セルのアノード側に3重量%濃度のメタノール水溶液(燃料)を5mL/分の流速で送液し、単セルのカソード側に空気を10mL/分の流速で送液し、50℃の各単セルの電流−電圧特性を測定した。その結果を図3に示す。
図3から明らかなように実施例1〜6の単セルは、比較例1の単セルに比べて高い出力電圧を取り出すことができることがわかる。
また、実施例1〜6および比較例1の単セルを燃料電池評価装置に接続した。単セルのアノード側に3重量%濃度のメタノール水溶液(燃料)を5mL/分の流速で送液し、単セルのカソード側に空気を10mL/分の流速で送液し、50℃にて、電流密度を100mA/cm2に一定に保持しながら1000時間稼動させるときの電位変化を観察した。その結果を図4に示す。
図4から明らかなように実施例1〜6の単セルは、比較例1の単セルに比べて長時間稼動後にも高い電位保持率を示し、信頼性の高い発電を遂行できることがわかる。
[プロトン伝導性の評価]
<電気伝導度測定用セルの作製>
a−1)中央部に縦0.5cm,横1.0cm,深さ1.0cmの貫通した液溜めを有するポリテトラフルオロエチレンからなるフッ素樹脂板を2枚用意した。厚さ0.30mmの白金箔を0.5cm×2.0cmにカットし電極とし、この電極を両面テープで前記各フッ素樹脂板の液溜めの0.5cm辺にその電極の端辺(0.5cm)が正確に一致するように貼り付けた。前記液だめの端から0.7cm離れた位置から他端まで前記電極表面部分に保護テープを貼り、電極面積が0.35cm2となるようにした。
a−2)白金電極の表面に次の手順で白金黒のめっきを施した。すなわち、1/40Nの塩酸30mLに酢酸鉛(Pb(CH3COO)2・3H2O):0.008g、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O):1gを溶解させたものをめっき液とした。このめっき液中に前記a−1)で作製した白金電極付フッ素樹脂板を1個ずつ浸し、浴電圧:3.0V、電流:14mA、電流密度:40mA/cm2となるように、直流電圧電流発生装置(アドバンテスト製製商品名:R1644)をセットした。つづいて、2電極を交互に少しずつめっきするために、約1分間ごとに装置側の+−の設定スイッチを入れ換えることにより電極の+−を交換する操作を50分間続けた。その後、2電極を蒸留水で洗浄し、10%希硫酸中、白金黒極板を−に、また別の新しい白金極板を+にして10分間、3Vの電圧を印加することによりめっき液や吸着した塩素を除去した。最後に蒸留水で電極をよく洗浄し、蒸留水中に保存した。
b)前記実施例1〜6のキャスト膜を15mm×12mmの寸法にカットし、交流法(コール・コールプロット)による電気伝導度の測定膜とした。つづいて、前記方法で作製した白金黒めっき部が部分的に施された白金電極を有し、4隅に穴が開口された第1フッ素樹脂板の液溜めに前記測定膜をその液溜めを含む白金黒めっき部を覆うように重ねた。同白金黒めっき部が部分的に施された白金電極を有し、4隅に穴が開口された第2フッ素樹脂板を第1フッ素樹脂板上にそれらの液溜めが互いに合致し、その白金電極が第1フッ素樹脂板の白金電極と反対方向に延出し、かつその白金黒めっき部が前記測定膜に接するように重ね、それら第1、第2のフッ素樹脂板、で前記測定膜を挟んだ。ひきつづき、第1、第2のフッ素樹脂板の4隅に開口した穴にボルトをそれぞれ挿入し、これらボルトにナットを螺着してそれら第1、第2のフッ素樹脂板を相互に固定した。その後、第1、第2のフッ素樹脂板の液溜めに約0.3mLの0.03N塩酸水溶液を毛細現象を利用して入れ、塩酸水溶液が測定膜の両面全体を覆うようにすることにより電気伝導度測定用セルを作製した。
同様に、比較例1としてのデュポン社製商標名のナフィオン112膜を15mm×12mmの寸法にカットし、交流法(コール・コールプロット)による電気伝導度の測定膜とし、これを前述した第1、第2のフッ素樹脂板間に挟持し、液溜めに約0.3mLの0.03N塩酸水溶液を入れ、塩酸水溶液が測定膜の両面全体を覆うようにすることにより測定用セルを作製した。
次いで、得られた実施例1〜6および比較例1の測定用セルをスタンドに固定し、各白金電極にソーラトロン−インピーダンス/ゲイン−フェイスアナライザーSI1260に接続した。交流電流を高周波側から低周波側へ電流の周波数を小さくしながら測定膜(ナフィオン膜)に流した。この時の抵抗値を実数軸および虚数軸に対してプロットした(コール・コールプロット)。一般的にグラフはこの場合、高周波側で半円を描いた後、低周波側では右上がりの直線の形となる。この半円の直径がサンプルの抵抗を表わしている。本測定においては、この半円の半径を見積り、その値からナフィオン膜−H型の電気伝導度を計算し、膜抵抗を求めた。膜中で電流が流れる距離はセルの構造上0.5cmである。従って、膜の電気伝導度は次の式(1)により求められる。
プロトン伝導度(W-1・cm-1
=電極間距離/[膜断面積×膜抵抗]
=0.5(cm)/[膜幅1.0(cm)×膜厚(cm)×膜抵抗(W)]…(1)
実施例1〜6および比較例1の測定用セルから求めたプロトン伝導度の温度依存性を図5に示す。
図5から明らかなように実施例1〜6の高分子電解質膜は、比較例1のデュポン社製商標名のナフィオン112膜に比べて低温領域において高いプロトン伝導性を示し、プロトン伝導性の著しい改善が図られることがわかる。
本発明の実施形態に係る燃料電池の単セルを示す概略分解斜視図。 図1の単セルに組み込まれた膜状電極ユニットを示す断面図。 実施例1〜6および比較例1の評価用単セルの電流−電圧曲線を示す図。 実施例1〜6および比較例1における一定電流密度に保持しながら、長時間稼動させた時の評価用単セルの電圧変化を示す図。 実施例1〜6および比較例1の高分子電解質膜のプロトン伝導度の温度依存性を示す図。
符号の説明
1…単セル、11…膜状電極、12…アノード、13…カソード、12a、13a…触媒層、12b、13b…集電体(拡散層)、14…高分子電解質膜。

Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表されるヘテロ環エステル共重合体を含むことを特徴とする直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜。
    Figure 0004439576
    ただし、式中のR1はスルホン酸基を示し、R2、R3は同じであっても、異なってもよく、スルホン酸基、水素またはフッ素を示し、nは30〜600の整数を示す。
  2. 前記一般式(I)のnが60〜300の整数を示すことを特徴とする請求項1記載の直接メタノール型燃料電池用高分子電解質膜。
  3. メタノール水溶液が供給されるアノードと、酸化剤が供給されるカソードと、前記アノードおよびカソードの間に介在された請求項1または2いずれか記載の高分子電解質膜とを備えることを特徴とする直接メタノール型燃料電池。
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