JP4693915B2 - 直接メタノール型燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、直接メタノール型燃料電池に関する。
直接メタノール型燃料電池は、メタノール水溶液を燃料として導入されるアノードと、酸化剤が導入されるカソードと、これらのアノードとカソードの間に配置されるプロトン伝導膜とを備える。アノードおよびカソードは、それぞれ電子伝導のための集電体とこの集電体上に形成される触媒層とを有し、前記プロトン伝導膜がこれらの触媒層の間に配置される。各触媒層は、触媒とパーフルオロアルキルスルホン酸重合体、例えばナフィオン(Nafion)(デュポン社製商標名)と混合した混合物から形成されている。各触媒層中のパーフルオロアルキルスルホン酸重合体は、電解質膜であるプロトン伝導膜の構成樹脂として用いられていると共に、化学的安定性に優れ、かつ触媒を保持する役目をなす。また、各触媒層は数ナノメートルの粒子径を有する白金、白金−ルテニウムのような触媒微粒子が炭素粒子に担持され、メタノール、酸化剤(例えば空気)の酸化・還元反応を行なっている。
特開平4−094061号公報
しかしながら、パーフルオロアルキルスルホン酸樹脂は親水基が集合したクラスタ構造で、メタノール水溶液により膨潤する。パーフルオロアルキルスルホン酸樹脂の膨潤は、メタノールの拡散パスを塞ぎ、メタノールの触媒表面への拡散到達を阻害する。また、触媒の劣化をも引き起こす。さらに、形成されたパーフルオロアルキルスルホン酸樹脂相と触媒相と燃料相(メタノール相)の三相界面が前記樹脂の膨張により崩れるため、三相界面におけるプロトン伝導性を低下させる。したがって、セル出力およびセル寿命の低下を生じる課題がある。
本発明は、メタノールの触媒表面への拡散を円滑にし、水素イオン伝導経路を効率よく配向させて三相界面におけるプロトン伝導性を向上させることが可能な直接メタノール型燃料電池を提供する。
本発明によると、メタノール水溶液が燃料として導入され、集電体とこの集電体上に形成された触媒層とを有するアノード;
酸化剤が導入され、集電体とこの集電体上に形成された触媒層とを有するカソード;および
前記アノードの前記触媒層と前記カソードの前記触媒層の間に配置された電解質膜;
を備え、
前記アノードおよび前記カソードのうちの少なくともアノード側の前記触媒層は、下記一般式(I)にて表される板状の有機化合物と触媒とを含み、かつ
前記板状の有機化合物は、前記触媒層中に複数存在すると共に、互いにずれながら異なるイオン同士が結合して積層した積層枝分かれ構造を有することを特徴とする直接メタノール型燃料電池が提供される。
Figure 0004693915
ただし、R1は陰イオン性官能基が結合された芳香族性官能基を示し、nは1〜40の整数を示す。
本発明によれば、セル出力およびセル寿命を向上した直接メタノール型燃料電池を提供できる。
本発明の実施形態に係る燃料電池の単セルを示す概略分解斜視図である。 図1の単セルに組み込まれた膜状電極ユニットを示す断面図である。 合成例1〜8の板状乳器化合物からなるキャスト膜および比較例1のパーフルオロアルキルスルホン酸重合体からなるキャスト膜のプロトン伝導度の温度依存性を示す図である。 実施例1〜8および比較例2の単セルにおける電流−電圧曲線を示す図である。 実施例1〜8および比較例2における一定電流密度に保持しながら、長時間稼動させた時の単セルの電圧変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
実施形態に係る直接メタノール型燃料電池は、メタノール水溶液が燃料として導入され、集電体とこの集電体上に形成された触媒層とを有するアノードと、酸化剤が導入され、集電体とこの集電体上に形成された触媒層とを有するカソードと、前記アノードの前記触媒層と前記カソードの前記触媒層の間に配置された電解質膜とを備える。アノードおよび前記カソードのうちの少なくともアノード側の触媒層は、脂肪族環状骨格を有し、その骨格の2つの炭素原子にそれぞれ陽イオン性官能基および陰イオン性官能基が結合された板状の有機化合物と、触媒とを含む。前記脂肪族環状骨格を有する板状の有機化合物は、触媒層中に複数存在すると共に、互いにずれながら異なるイオン同士が結合して積層した積層枝分かれ構造を有する。
次に、実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を図1および図2を参照して具体的に説明する。図1は、単セルを示す概略分解斜視図、図2は図1の単セルに組み込まれた膜状電極ユニットを示す断面図である。
単セル1は、図1に示すように膜状電極ユニット11を備えている。枠状のシール材21a、燃料用流路板31aおよび集電板41aは、膜状電極ユニット11の一方の面にこの順序で配列、積層されている。枠状のシール材21b、酸化性ガス用流路板31bおよび集電板41bは、膜状電極ユニット11の他方の面にこの順序で配列、積層されている。
膜状電極11は、図2に示すように燃料(メタノール水溶液)が導入されるアノード12と、酸化剤が導入されるカソード13と、これらのアノード12およびカソード13間に配置される電解質膜14とを備えている。アノード12は、電解質膜14に接する触媒層12aと、この触媒層12aが積層される例えばカーボンペーパーからなる集電体(拡散層)12bとから構成されている。カソード13は、電解質膜14に接する触媒層13aと、この触媒層13aが積層される例えばカーボンペーパーからなる集電体(拡散層)13bとから構成されている。
アノードの触媒層は、脂肪族環状骨格を有し、その骨格の2つの炭素原子にそれぞれ陽イオン性官能基および陰イオン性官能基が結合された板状の有機化合物と触媒とを含む。なお、カソードの触媒層もまた脂肪族環状骨格を有し、その骨格の2つの炭素原子にそれぞれ陽イオン性官能基および陰イオン性官能基が結合された板状の有機化合物と触媒とを含んでもよい。前記陽イオン性官能基がアンモニアで、前記陰イオン性官能基がスルホン酸であることが好ましい。
前記脂肪族環状骨格を有する板状の有機化合物は、前記一般式(I)にて表される有機化合物であることが好ましい。
前記一般式(I)に導入されるR1の芳香族性官能基は例えばベンジル基、フェニル基、ナフタレン基で、この官能基に結合する陰イオン性官能基はスルホン酸基であることが好ましい。
前記一般式(I)のnは、1〜25であることがより好ましい。
このような脂肪族環状骨格を有する板状の有機化合物は、触媒層中に複数存在すると共に、互いにずれながら異なるイオン同士が結合して積層した積層枝分かれ構造を有する。この積層枝分かれ構造は、具体的には複数の板状の有機化合物を互いに階段状にずれながら積層した構造のものを挙げることができる。
触媒は、例えば触媒微粒子を炭素粒子に担持させた構造を有する。炭素粒子は、例えばケッチェンブラック(ケチェン・ブラック・インターナショナル社製商品名)のような平均粒径が0.005〜0.08μmのカーボン粉末を用いることができる。アノード側の触媒微粒子は、例えば白金ルテニウム微粒子を用いることができる。カソード側の触媒微粒子は、例えば白金微粒子を用いることができる。これらの触媒微粒子は、炭素粒子より微細で、例えば0.5〜20nmの平均粒径を有することが好ましい。
前述した触媒層は、以下の方法で集電体表面に形成することが好ましい。
まず、前記脂肪族環状骨格を有する板状の有機化合物を水に溶解させ、この水溶液に触媒を添加した後、十分に撹拌、混合して触媒ペーストを調製する。つづいて、触媒ペーストを集電体(例えばカーボンペーパー)上に複数回に分けて供給する。ひきつづき、ドクターブレードを用いて触媒ペーストを集電体表面に塗工する。風乾後、再度、同条件で触媒ペーストを塗工し、風乾する工程を残りの回数繰り返し、集電体表面に触媒層を形成する。
触媒ペーストの粘度は、300mPa,S〜1500mPa,Sにすることが好ましい。
触媒ペーストは、最終の塗膜量の1/10〜1/3の量に分けて供給することが好ましい。
塗工速度(集電体とドクターブレードの相対速度)は、5〜100mm/分、より好ましくは10〜40mm/分にすることが望ましい。
このように触媒層を集電体表面に形成するにあたり、触媒ペーストを集電体表面に緩慢な速度で多重塗工することにより、触媒ペーストに含まれる前記脂肪族環状骨格を有する板状の有機化合物が集電体表面に平行して互いにずれながら異なるイオン同士が結合して積層され、積層枝分かれ構造が作られる。
以上説明した実施形態に係る直接メタノール型燃料電池は集電体とこの集電体上に形成された触媒層とを有するアノードおよびカソードを備え、アノードおよびカソードのうちの少なくともアノード側の触媒層は脂肪族環状骨格を有し、その骨格の2つの炭素原子にそれぞれ陽イオン性官能基および陰イオン性官能基が結合された有機化合物と、触媒とを含み、かつ板状の有機化合物は、前記触媒層中に複数存在すると共に、互いにずれながら異なるイオン同士が結合して積層した積層枝分かれ構造を有する。このようなアノード側の触媒層中の積層枝分かれ構造は、供給されるメタノール水溶液による触媒層の膨張を抑制できる。触媒層の膨張抑制は、触媒の劣化を抑制でき、かつメタノールの触媒への拡散到達を円滑にし、メタノールからの水素イオンの生成を助長する。また、触媒層中の積層枝分かれ構造は水素イオン伝導経路として作用し、水素イオンの電解質膜への供給を増大できる。さらに、板状の有機化合物の積層枝分かれ構造を持つ相と触媒相と燃料相(メタノール相)の三相界面を安定的に形成でき、三相界面におけるプロトン伝導性を向上できる。
したがって、出力特性の向上、長寿命化、低温から高温までの広い温度域での作動を可能にした直接メタノール型燃料電池を提供できる。
また、カソード側の触媒層もまた脂肪族環状骨格を有し、その骨格の2つの炭素原子にそれぞれ陽イオン性官能基および陰イオン性官能基が結合された有機化合物と、触媒とを含み、かつ板状の有機化合物は、前記触媒層中に複数存在すると共に、互いにずれながら異なるイオン同士が結合して積層した積層枝分かれ構造にすることによって、カソードでの酸素の拡散性が向上し、より一層出力特性が向上した直接メタノール型燃料電池を提供できる。
以下、本発明の実施例を説明する。なお、以下の説明において「部」は「重量部」を意味する。
(合成例1)
[前駆体の合成]
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器にN,N−ジメチルホルムアミド30部を入れ、上から1,5−ジヒドロキシ−3−クロロペンタン2部と1,7−ジクロロ−4−ヒドロキシ−シクロオクタン−3,5−ジオン3部さらにジアザビシクロウンデセン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)(DBU)0.1部を溶解させた。反応溶液を水浴させながら15℃で、反応溶液を2時間攪拌した。攪拌後、反応溶液を取り出しアセトン40部中に滴下することにより前駆体を析出させた。得られた前駆体をエタノール30部に溶解させ、氷浴させながら再結晶させ、ろ紙によりろ過し、真空乾燥を2時間行なうことにより前駆体を精製させた。
[前駆体のアミノ化]
オーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器にN,N−ジメチルホルムアミド30部を入れ、先に得られた前駆体2部を溶解させた後、アンモニア水2部を添加する。反応溶液をドラフトチャンバー内で室温下で2時間攪拌した。0.1N塩酸を用いてpH試験紙を見ながら反応溶液を中和した。その後、アセトン10部を滴下することによりアミノ化された前駆体を沈殿させた。得られた沈殿をろ紙により吸引ろ過しアミノ化前駆体を収集し、真空乾燥を2時間行った。
[アミノ化前駆体のベンジルスルホン化]
得られアミノ化前駆体をオーバーヘッドスターラー、ジムロート冷却管を取り付けた丸底反応容器にN,N−ジメチルホルムアミド30部を入れ、4−クロロベンゼンスルホン酸4部、DBU0.1部を入れ反応溶液を水浴させながら2時間攪拌した。pH試験紙でチェックしながらアンモニア水を添加し、中和したところで添加を止めた。
反応溶液にアセトン20部を加え目的化合物を沈殿させ、ろ紙により吸引ろ過した後、真空乾燥2時間行って有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(A)に示す板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.4,2.3,3.6,3.9,
4.3,4.7,5.2,5.8,7.8。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
135,140。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
890;C−H,952;C−H
1005;C−O−C,1120;C−O−C,1750;C=O
3040;フェニル,3300;N−H。
Figure 0004693915
(合成例2)
アミノ化前駆体のスルホン化において、4−クロロベンゼンスルホン酸の代わりにベンゼンスルホン酸を用いた以外、合成例1と同様な方法により有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(B)を有する板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.5,2.4,3.7,4.0,
4.3,4.8,5.2,7.8。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
136,142。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
870;C−H,952;C−H,
1010;C−O−C,1145;C−O−C,1780;C=O,
3050;フェニル,3360;N−H。
Figure 0004693915
(合成例3)
前駆体合成において、1,5−ジヒドロキシ−3−クロロペンタンの代わりに1,7−ジヒドロキシ−4−クロロへプタンを用い、アミノ化前駆体のスルホン化において、4−クロロベンゼンスルホン酸の代わりにナフタレンスルホン酸を用いた以外、合成例1と同様な方法により有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(C)を有する板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.6,2.6,3.8,4.1,
4.5,4.8,5.4,7.9。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
140,143。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
874;C−H,965;C−H,
1014;C−O−C,1150;C−O−C,1793;C=O,
3065;フェニル,3384;N−H。
Figure 0004693915
(合成例4)
前駆体合成において、1,5−ジヒドロキシ−3−クロロペンタンの代わりに1,9−ジヒドロキシ−5−クロロノナンを用いた以外、合成例1と同様な方法により有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(D)を有する板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.4,2.3,3.6,3.9,
4.3,4.7,5.2,5.8,7.8。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
135,140。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
890;C−H,952;C−H,
1005;C−O−C,1120;C−O−C,1750;C=O,
3040;フェニル,3300;N−H。
Figure 0004693915
(合成例5)
前駆体合成において、1,5−ジヒドロキシ−3−クロロペンタンの代わりに1,15−ジヒドロキシ−8−クロロペンタデカンを用いた以外、合成例1と同様な方法により有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(E)を有する板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.4,2.3,3.6,3.9,
4.3,4.7,5.2,5.8,7.8。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
135,140。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
890;C−H,952;C−H,
1005;C−O−C,1120;C−O−C,1750;C=O,
3040;フェニル,3300;N−H。
Figure 0004693915
(合成例6)
前駆体合成において、1,5−ジヒドロキシ−3−クロロペンタンの代わりに1,19−ジヒドロキシ−10−クロロノナデカンを用い、アミノ化前駆体のスルホン化において、4−クロロベンゼンスルホン酸の代わりにベンゼンスルホン酸を用いた以外、合成例1と同様な方法により有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(F)を有する板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.5,2.4,3.7,4.0,
4.3,4.8,5.2,7.8。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
136,142。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
870;C−H,952;C−H,
1010;C−O−C,1145;C−O−C,1780;C=O,
3050;フェニル,3360;N−H。
Figure 0004693915
(合成例7)
前駆体合成において、1,5−ジヒドロキシ−3−クロロペンタンの代わりに1,35−ジヒドロキシ−22−クロロペンタトリアコンタンを用い、アミノ化前駆体のスルホン化において、4−クロロベンゼンスルホン酸の代わりにナフタレンスルホン酸を用いた以外、合成例1と同様な方法により有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(G)を有する板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.6,2.6,3.8,4.1,
4.5,4.8,5.4,7.9。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
140,143。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
874;C−H,965;C−H,
1014;C−O−C,1150;C−O−C,1793;C=O,
3065;フェニル,3384;N−H。
Figure 0004693915
(合成例8)
前駆体合成において、1,5−ジヒドロキシ−3−クロロペンタンの代わりに1,43−ジヒドロキシ−22−クロロトリテトラコンタンを用いた以外、合成例1と同様な方法により有機化合物を合成した。
得られた有機化合物は、次の1H−NMRスペクトルデータ、13C−NMRスペクトルデータおよび赤外線分析により得られた赤外スペクトルデータにより下記構造式(H)を有する板状の有機化合物であることが確認された。
<1H−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
1.4,2.3,3.6,3.9,
4.3,4.7,5.2,5.8,7.8。
<13C−NMRスペクトルデータ(DMSO−d6)[ppm]>
135,140。
<赤外スペクトルデータ[cm-1]>
892;C−H,954;C−H,
1012;C−O−C,1132;C−O−C,1760;C=O,
3060;フェニル,3300;N−H。
Figure 0004693915
[プロトン伝導度の評価]
<キャスト膜の作製>
前記合成例1〜8で得られた板状の有機化合物30部を水70部に溶解させて攪拌、混合して粘度が500mPaの溶液をそれぞれ調製した。各溶液を剥離フィルムに最終の塗膜量の1/3量をカーボンペーパー上に供給し、塗工を行なった。風乾後、再度、同条件で触媒ペーストを塗工し、風乾する工程を2回繰り返し、合計3回の塗工工程を行った。得られた各キャスト膜をピンセットで剥離フィルムから剥離し、保存した。
また、パーフルオロアルキルスルホン酸重合体[デュポン社製商標名:ナフィオン(Nafion)]の5重量%濃度の水溶液をガラス板の上にバーコータで引き伸ばし、キャスト膜をガラス板から剥離して保存した。
<電気伝導度測定用セルの作製>
a−1)中央部に縦0.5cm,横1.0cm,深さ1.0cmの貫通した液溜めを有するポリテトラフルオロエチレンからなるフッ素樹脂板を2枚用意した。厚さ0.30mmの白金箔を0.5cm×2.0cmにカットし電極とし、この電極を両面テープで前記各フッ素樹脂板の液溜めの0.5cm辺にその電極の端辺(0.5cm)が正確に一致するように貼り付けた。前記液だめの端から0.7cm離れた位置から他端まで前記電極表面部分に保護テープを貼り、電極面積が0.35cm2となるようにした。
a−2)白金電極の表面に次の手順で白金黒のめっきを施した。すなわち、1/40Nの塩酸30mLに酢酸鉛(Pb(CH3COO)2・3H2O):0.008g、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O):1gを溶解させたものをめっき液とした。このめっき液中に前記a−1)で作製した白金電極付フッ素樹脂板を1個ずつ浸し、浴電圧:3.0V、電流:14mA、電流密度:40mA/cm2となるように、直流電圧電流発生装置(アドバンテスト製製商品名:R1644)をセットした。つづいて、2電極を交互に少しずつめっきするために、約1分間ごとに装置側の+−の設定スイッチを入れ換えることにより電極の+−を交換する操作を50分間続けた。その後、2電極を蒸留水で洗浄し、10%希硫酸中、白金黒極板を−に、また別の新しい白金極板を+にして10分間、3Vの電圧を印加することによりめっき液や吸着した塩素を除去した。最後に蒸留水で電極をよく洗浄し、蒸留水中に保存した。
b)前記合成例1〜8の有機化合物からなるキャスト膜を15mm×12mmの寸法にカットし、交流法(コール・コールプロット)による電気伝導度の測定膜とした。つづいて、前記方法で作製した白金黒めっき部が部分的に施された白金電極を有し、4隅に穴が開口された第1フッ素樹脂板の液溜めに前記測定膜をその液溜めを含む白金黒めっき部を覆うように重ねた。同白金黒めっき部が部分的に施された白金電極を有し、4隅に穴が開口された第2フッ素樹脂板を第1フッ素樹脂板上にそれらの液溜めが互いに合致し、その白金電極が第1フッ素樹脂板の白金電極と反対方向に延出し、かつその白金黒めっき部が前記測定膜に接するように重ね、それら第1、第2のフッ素樹脂板、で前記測定膜を挟んだ。ひきつづき、第1、第2のフッ素樹脂板の4隅に開口した穴にボルトをそれぞれ挿入し、これらボルトにナットを螺着してそれら第1、第2のフッ素樹脂板を相互に固定した。その後、第1、第2のフッ素樹脂板の液溜めに約0.3mLの0.03N塩酸水溶液を毛細現象を利用して入れ、塩酸水溶液が測定膜の両面全体を覆うようにすることにより電気伝導度測定用セルを作製した。
同様に、比較例1としてのパーフルオロアルキルスルホン酸重合体からなるキャスト膜を15mm×12mmの寸法にカットし、交流法(コール・コールプロット)による電気伝導度の測定膜とし、これを前述した第1、第2のフッ素樹脂板間に挟持し、液溜めに約0.3mLの0.03N塩酸水溶液を入れ、塩酸水溶液が測定膜の両面全体を覆うようにすることにより測定用セルを作製した。
次いで、得られた各測定用セルをスタンドに固定し、各白金電極にソーラトロン−インピーダンス/ゲイン−フェイスアナライザーSI1260に接続した。交流電流を高周波側から低周波側へ電流の周波数を小さくしながら測定膜に流した。この時の抵抗値を実数軸および虚数軸に対してプロットした(コール・コールプロット)。一般的にグラフはこの場合、高周波側で半円を描いた後、低周波側では右上がりの直線の形となる。この半円の直径がサンプルの抵抗を表わしている。本測定においては、この半円の半径を見積り、その値から測定膜の電気伝導度を計算し、膜抵抗を求めた。膜中で電流が流れる距離はセルの構造上0.5cmである。従って、膜の電気伝導度は次の式(1)により求められる。
プロトン伝導度(W-1・cm-1
=電極間距離/[膜断面積×膜抵抗]
=0.5(cm)/[膜幅1.0(cm)×膜厚(cm)×膜抵抗(W)]…(1)
実施例1〜8および比較例1の測定用セルから求めたプロトン伝導度の温度依存性を図3に示す。
図3から明らかなように合成例1〜8の板状の有機化合物からなるキャスト膜は、比較例1のパーフルオロアルキルスルホン酸重合体からなるキャスト膜に比べて低温領域において高いプロトン伝導性を示し、プロトン伝導性の著しい改善が図られることがわかる。
[アノードの作製]
ダルトン社製のドラフトチャンバーDFV−12Tのスペース内に300mLの3つ口ガラス製セパラブルフラスコを設置した。このセパラブルフラスコの各口に窒素導入管、ポリトロン(商標登録)ホモジナイザーPT3100および窒素排出管をそれぞれ取り付けた。ホモジナイザーPT3100には攪拌ロッドをその先端がセパラブルフラスコ内に届くように取り付けた。また、窒素排出管にシリコンチューブに接続し、そのチューブ先端に500mLのバブリング装置に取り付けてセパラブルフラスコから排出される揮発成分をトラップできるようにした。このような手順で撹拌設備を組立てた。
合成例1で得られた板状の有機化合物5部を水100部に溶解させて5重量%の濃度の水溶液を調製した。得られた水溶液に白金ルテニウム担持炭素粉末10部を分散させて触媒スラリーを調製した。次いで、得られた触媒スラリーを前記撹拌設備のセパラブルフラスコ内に入れ、300rpmの速度で攪拌した。30分間隔で攪拌を停止し、触媒スラリーの粘度をビスコテック社製の粘度計SVISCOSTICKを用いて計測し、粘度が300mPa,S〜1500mPa,Sの範囲に入るまで攪拌を続けた。粘度が目標値の範囲内になった時点で攪拌を停止し、触媒ペーストを得た。
2枚のドクターブレードを装着した塗工機(井元製作所製のIMC−7023)を用意した。ドクターブレードは株式会社エコブレード製で、表面に10μmのフッ素樹脂コーティングを施したラウンド型ドクターブレードを用いた。2枚のドクターブレードは剥離フィルムに対して垂直に立て、互いに0.4mmの隙間をあけて対向配置した。剥離フィルムは、ポリエチレンテトラフルオレート(PET)フィルムであり、巻き出しユニットから巻き取りユニットに向けて搬送される。
カーボンペーパー(東レ社製;TGP−H−030)を剥離フィルム上に固定し、予め得た触媒ペーストを最終の塗膜量の1/3量をカーボンペーパー上に供給した。巻き取りユニットを駆動して剥離フィルムを搬送して20mm/分の速度でドクターブレードによるカーボンペーパー上への触媒ペーストの塗工を行なった。風乾後、再度、同条件で触媒ペーストを塗工し、風乾する工程を2回繰り返し、合計3回の塗工工程を行うことによってカーボンペーパー上に触媒層を形成してアノードを作製した。なお、カーボンペーパー上の白金ルテニウム担持炭素粉末の塗工量は、1mg/cm2であった。また、触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ55重量%、40重量%、5重量%であった。
[カソードの作製]
合成例1で得られた板状の有機化合物5部を水100部に溶解させて5重量%の濃度の水溶液を調製した。得られた水溶液に白金担持炭素粉末10部を分散させて触媒スラリーを調製した。次いで、得られた触媒スラリーを前記構成の撹拌設備のセパラブルフラスコ内に入れ、300rpmの速度で攪拌した。30分間隔で攪拌を停止し、触媒スラリーの粘度をビスコテック社製の粘度計SVISCOSTICKを用いて計測し、粘度が300mPa,S〜1500mPa,Sの範囲に入るまで攪拌を続けた。粘度が目標値の範囲内になった時点で攪拌を停止し、触媒ペーストを得た。
カーボンペーパー(東レ社製;TGP−H−030)を剥離フィルム上に固定し、予め得た触媒ペーストを最終の塗膜量の1/3量をカーボンペーパー上に供給した。巻き取りユニットを駆動して剥離フィルムを搬送して20mm/分の速度でドクターブレードによるカーボンペーパー上への触媒ペーストの塗工を行なった。風乾後、再度、同条件で触媒ペーストを塗工し、風乾する工程を2回繰り返し、合計3回の塗工工程を行うことによってカーボンペーパー上に触媒層を形成してカソードを作製した。なお、カーボンペーパー上の白金担持炭素粉末の塗工量は、1mg/cm2であった。また、触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ55重量%、35重量%、10重量%であった。
[セパレータの製作]
厚さ4mmのカーボン板をサーペンタイン形状に切削加工することにより幅4mm、深さ2mmの流路を形成した。
[膜電極の作製]
得られたアノードとカソードとの間に高分子電解質膜(デポンュ社商標登録:Nafion115)をそれらアノード、カソードの触媒層と接するように挿入した。この積層物を2枚のPETシートで挟み込んだ後、2枚のPETシートを持つ積層物をホットプレス機(ミカドテクノス株式会社製:ダイセット型ヒータープレスMKP−150D−WH)で2MPaの荷重を加え、110℃、2分間ホットプレスを行った。さらに、同プレス機で120℃、4MPaの荷重を加え、2分間ホットプレスを行なった。その後、PETシートを剥離し、膜電極を製作した。
[単セルへの組み込み]
得られた膜電極(電極面積5cm2)を予め製作した2枚のセパレータ間に挟み込み、クランプ締めし、評価用単セルを組立てた。
アノードおよびカソードの触媒層形成において、板状の有機化合物として合成例2で得たものを用いた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。なお、アノードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ55重量%、35重量%、10重量%であった。カソードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ55重量%、35重量%、10重量%であった。
アノードおよびカソードの触媒層形成において、板状の有機化合物として合成例3で得たものを用いた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。なお、アノードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ60重量%、25重量%、15重量%であった。カソードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ60重量%、25重量%、15重量%であった。
アノードおよびカソードの触媒層形成において、板状の有機化合物として合成例4で得たものを用いた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。なお、アノードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ55重量%、20重量%、25重量%であった。カソードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ62重量%、13重量%、25重量%であった。
アノードおよびカソードの触媒層形成において、板状の有機化合物として合成例5で得たものを用いた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。なお、アノードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ57重量%、15重量%、28重量%であった。カソードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ62重量%、10重量%、28重量%であった。
アノードおよびカソードの触媒層形成において、板状の有機化合物として合成例6で得たものを用いた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。なお、アノードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ40重量%、25重量%、35重量%であった。カソードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ40重量%、25重量%、35重量%であった。
アノードおよびカソードの触媒層形成において、板状の有機化合物として合成例7で得たものを用いた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。なお、アノードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ85重量%、5重量%、10重量%であった。カソードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ85重量%、5重量%、10重量%であった。
アノードおよびカソードの触媒層形成において、板状の有機化合物として合成例8で得たものを用いた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。なお、アノードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ47重量%、3重量%、50重量%であった。カソードの触媒層におけるカーボンペーパー、板状の有機化合物および白金担持炭素粉末の配合量は、それぞれ47重量%、3重量%、50重量%であった。
[比較例2]
5%パーフルオロアルキルスルホン酸重合体[デュポン社製商標名:ナフィオン(Nafion)]溶液100部と白金ルテニウム担持炭素粉末2部を攪拌してスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパー(東レ社製:TPG−H−030)上にコーターを用いて白金ルテニウムの担持量が1mg/cm2になるよう塗布して触媒層を形成することによってアノードを作製した。この触媒層におけるカーボンペーパー、ナフィオンおよび白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ40重量%、30重量%、30重量%であった。
また、5%パーフルオロアルキルスルホン酸重合体[デュポン社製商標名:ナフィオン(Nafion)]溶液100部と白金担持炭素粉末2部とを攪拌してスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパー(東レ社製:TPG−H−030)上にコーターを用いて白金の担持量が1mg/cm2になるよう塗布してカソードを作製した。この触媒層におけるカーボンペーパー、ナフィオンおよび白金ルテニウム担持炭素粉末の配合量は、それぞれ40重量%、30重量%、20重量%であった。
得られたアノードおよびカソードを用い体外、実施例1と同様な評価用単セルを組み立てた。
実施例1〜8および比較例2の単セルを燃料電池評価装置にそれぞれ接続した。各単セルのアノード側のセパレータに3重量%濃度のメタノール水溶液(燃料)を5mL/分の流速で送液し、各単セルのカソード側のセパレータに空気を10mL/分の流速で送気し、50℃の各単セルの電流−電圧特性を測定した。その結果を図4に示す。
図4から明らかなように実施例1〜8の単セルは、比較例2の単セルに比べて高い出力電圧を取り出すことができることがわかる。
また、各単セルのアノード側のセパレータに3重量%濃度のメタノール水溶液(燃料)を5mL/分の流速でそれぞれ送液し、各単セルのカソード側のセパレータに空気を10mL/分の流速でそれぞれ送気し、温度50℃にて、電流密度を100mA/cm2に一定に保持しながら1000時間稼動させるときの電位変化を観察した。その結果を図5に示す。
図5から明らかなように実施例1〜8の単セルは、比較例2の単セルに比べて長時間稼動後にも高い電位保持率を示し、信頼性の高い発電を遂行できることがわかる。
1…単セル、11…膜状電極、12…燃料極、13…空気極、12a、13a…触媒層、12b、13b…集電体(拡散層)、14…電解質膜。

Claims (2)

  1. メタノール水溶液が燃料として導入され、集電体とこの集電体上に形成された触媒層とを有するアノード;
    酸化剤が導入され、集電体とこの集電体上に形成された触媒層とを有するカソード;および
    前記アノードの前記触媒層と前記カソードの前記触媒層の間に配置された電解質膜;
    を備え、
    前記アノードおよび前記カソードのうちの少なくともアノード側の前記触媒層は、下記一般式(I)にて表される板状の有機化合物と触媒とを含み、かつ
    前記板状の有機化合物は、前記触媒層中に複数存在すると共に、互いにずれながら異なるイオン同士が結合して積層した積層枝分かれ構造を有することを特徴とする直接メタノール型燃料電池。
    Figure 0004693915
    ただし、R1は陰イオン性官能基が結合された芳香族性官能基を示し、nは1〜40の整数を示す。
  2. 前記一般式(I)のR1に導入される前記芳香族性官能基がベンジル基、フェニル基またはナフタレン基であり、前記芳香族性官能基に結合される陰イオン性官能基がスルホン酸基であることを特徴とする請求項1記載の直接メタノール型燃料電池。
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