JP2023079558A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄液による洗浄を省く又は低減することができる固体高分子型燃料電池を提供する。【解決手段】固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜に接合された触媒層と、前記触媒層に接合されたガス拡散層とを有する膜電極ガス拡散層接合体を含む固体高分子型燃料電池であって、前記ガス拡散層が、前記触媒層に接する面に多孔質層を含み、前記多孔質層が、アイオノマーを含む、固体高分子型燃料電池に関する。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池に関する。
燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応によって発電する燃料電池として固体高分子型燃料電池がエネルギー源として注目されている。固体高分子型燃料電池は、室温作動が可能であり、出力密度も高いため、自動車用途などに適した形態として、活発に研究されている。
固体高分子型燃料電池では、一般に、電解質膜である固体高分子電解質膜の両面に、それぞれ、触媒層からなる電極(燃料極(アノード触媒層)及び空気極(カソード触媒層))を接合してなる膜電極接合体(「燃料極-固体高分子電解質膜-空気極」)(以下、「MEA」ともいう)が使用される。また、MEAの両面には、さらにガス拡散層が接合されることもあり、これは、膜電極ガス拡散層接合体(「ガス拡散層-MEA-ガス拡散層」)(以下、「MEGA」ともいう)と呼ばれる。
各電極は、触媒層から形成され、触媒層は、触媒層中に含まれる電極触媒によって電極反応をおこなわせるための層である。電極反応を進行させるためには、電解質、触媒及び反応ガスの三相が共存する三相界面が必要であることから、触媒層は、一般に、触媒と、電解質とを含む層からなっている。また、ガス拡散層は、触媒層への反応ガスの供給及び電子の授受をおこなうための層であり、多孔質かつ電子伝導性を有する材料が用いられる。
このような固体高分子型燃料電池の膜電極接合体又は膜電極ガス拡散層接合体では、電気化学反応が進行して水が生成することから、当該燃料電池内には水が存在し、当該燃料電池を長時間運転すると、吸入する空気やシステム部品に含まれる陽イオン不純物が当該燃料電池内の水に混入したり、固体高分子電解質膜及び触媒層を構成する材料に含まれる陽イオン不純物が当該燃料電池内の水に溶出したりする。陽イオン不純物が膜電極接合体又は膜電極ガス拡散層接合体に蓄積すると、発電性能の低下が生じてしまう。そこで、固体高分子型燃料電池の運転停止中にガス流路から洗浄液を導入して燃料電池内部を洗浄することで、陽イオン不純物を外部に排出して発電性能を回復させることが知られている。
例えば、特許文献1には、膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟持し、アノードガス流路及びカソードガス流路を形成する1対のセパレータと、を備えた燃料電池の性能回復方法であって、前記アノードガス流路に乾燥燃料ガスを供給しながら前記燃料電池の発電を停止する第1ステップと、前記第1ステップの後に、前記アノードガス流路に乾燥ガスを供給しながら前記カソードガス流路に洗浄液を供給して、前記カソードガス流路から前記膜電極接合体に前記洗浄液を浸入させる第2ステップと、前記膜電極接合体及び前記カソードガス流路から前記洗浄液を排出する第3ステップと、を備える燃料電池の性能回復方法が開示されている。
特開2018-026291号公報
しかしながら、固体高分子型燃料電池の内部を洗浄液で洗い流す作業は、性能低下を抑制するための作業として定期的に必要な作業になるため、コストや時間がかかる。
したがって、本発明は、洗浄液による洗浄を省く又は低減することができる固体高分子型燃料電池を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、固体高分子型燃料電池において、ガス拡散層(Gas Diffusion Layer:GDL)における触媒層(Catalyst Layer:CL)に接する面に多孔質層(MicroPorous Layer:MPL)を配置し、当該MPL内部にアイオノマーを添加することによって、燃料電池の運転中に蓄積(偏析)してくる陽イオン不純物の一部をトラップし、性能低下を抑制することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜に接合された触媒層と、前記触媒層に接合されたガス拡散層とを有する膜電極ガス拡散層接合体を含む固体高分子型燃料電池であって、
前記ガス拡散層が、前記触媒層に接する面に多孔質層を含み、
前記多孔質層が、アイオノマーを含む、
固体高分子型燃料電池。
本発明により、洗浄液による洗浄を省く又は低減することができる固体高分子型燃料電池が提供される。
実施例において製造された本発明の一実施形態に係る膜電極ガス拡散層接合体を備える単セルを模式的に示す図である。 実施例において製造された本発明の一実施形態に係る膜電極ガス拡散層接合体を備える単セル及び従来の膜電極ガス拡散層接合体を備える単セルにおける、当該接合体の位置と陽イオン不純物量の関係を示すグラフである。 実施例において製造された本発明の一実施形態に係る膜電極ガス拡散層接合体を備える単セル及び従来の膜電極ガス拡散層接合体を備える単セルのセル電圧を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本明細書では、適宜図面を参照して本発明の特徴を説明する。図面では、明確化のために各部の寸法及び形状を誇張しており、実際の寸法及び形状を正確に描写してはいない。それ故、本発明の技術的範囲は、これら図面に表された各部の寸法及び形状に限定されるものではない。なお、本発明の固体高分子型燃料電池は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者がおこない得る変更、改良などを施した種々の形態にて実施することができる。
本発明は、固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜に接合された触媒層と、前記触媒層に接合されたガス拡散層とを有する膜電極ガス拡散層接合体を含む固体高分子型燃料電池であって、前記ガス拡散層が、前記触媒層に接する面に多孔質層を含み、前記多孔質層が、アイオノマーを含む、固体高分子型燃料電池に関する。
ここで、固体高分子電解質膜は、プロトン伝導性を有する電解質膜が好ましい。プロトン伝導性を有する電解質膜としては、当該技術分野で公知のプロトン伝導性を有する電解質膜を使用することができ、限定されないが、例えば、電解質であるスルホン酸基を有するフッ素樹脂(ナフィオン(デュポン社製)、フレミオン(AGC社製)、及びアシプレックス(旭化成社製)など)から形成される膜などを使用することができる。
固体高分子電解質膜の平均厚さは、限定されないが、プロトン伝導性の機能を向上させるために、通常5μm~50μmである。
固体高分子電解質膜に接合される触媒層は、アノード触媒層及びカソード触媒層である。
アノード触媒層は、燃料極、すなわち水素極になるものであり、カソード触媒層は、空気極、すなわち酸素極になるものであり、各触媒層は、電極触媒(単に「触媒」ともいう)及び電解質を含む。
触媒としては、金属担持触媒が好ましい。金属担持触媒では、金属触媒が担体に担持されている。担体としては、当該技術分野で公知の担体を使用することができ、限定されないが、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーなどの炭素材料、炭化ケイ素などの炭素化合物、又はそれらの2種以上の混合物などを使用することができる。
担体に担持されている金属触媒は、MEGAの電極での反応
空気極(カソード):O+4H+4e→2H
水素極(アノード):2H→4H+4e
において触媒作用を示すものであれば限定されるものではなく、当該技術分野で公知の金属触媒を使用することができる。金属触媒としては、限定されないが、例えば、白金や白金合金、パラジウム、ロジウム、金、銀、オスミウム、イリジウムなど、又はそれらの2種以上の混合物を使用することができる。また、白金合金としては、限定されないが、例えば、白金と、アルミニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ガリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、バナジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、チタン及び鉛のうちの少なくとも一種との合金などを使用することができる。
各触媒層における触媒の含有量は、限定されないが、触媒層の全重量に対して、通常5重量%~40重量%である。
電解質としては、アイオノマーが好ましい。アイオノマーは、陽イオン交換樹脂とも称され、アイオノマー分子から形成されるクラスターとして存在する。アイオノマーとしては、当該技術分野で公知のアイオノマーを使用することができ、限定されないが、例えば、パーフルオロスルホン酸樹脂材料などのフッ素樹脂系電解質、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレンなどのスルホン化プラスチック系電解質、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルケトン、スルホアルキル化ポリエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリスルホン、スルホアルキル化ポリスルフィド、スルホアルキル化ポリフェニレンなどのスルホアルキル化プラスチック系電解質、又はそれらの2種以上の混合物などを使用することができる。
各触媒層における電解質の含有量は、限定されないが、触媒層の全重量に対して、通常20重量%~50重量%である。
各触媒層の平均厚さは、限定されないが、発電に必要な触媒の量を確保し、かつプロトン抵抗やガス拡散抵抗を低く保つために、通常1μm~20μmである。
したがって、前記で説明した、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜に接合された触媒層とから膜電極接合体(MEA)が形成される。
各触媒層の固体高分子電解質膜と接合されている面と反対の面、すなわちMEAの両面には、ガス拡散層が接合されている。
各ガス拡散層は、MEAに接する面に、多孔質層(MicroPorous Layer:MPL)を含む。
多孔質層は、例えば、導電性多孔質シートである。導電性多孔質シートとしては、当該技術分野で公知の導電性多孔質シートを使用することができ、限定されないが、カーボンクロス、カーボンペーパーなどの通気性、あるいは通液性を有する材料から形成されたシートなどが挙げられる。
各多孔質層の平均厚さは、限定されないが、通常20μm~100μmである。
多孔質層、特に、少なくともカソード触媒層に接する多孔質層は、アイオノマーを含み、当該アイオノマーとしては、前記したアイオノマーが挙げられる。
つまり、アイオノマーを含む多孔質層は、カソード触媒層及びアノード触媒層の両極に備えられるだけでなく、カソード触媒層のみに備えられてもよい。すなわち、本発明の膜電極ガス拡散層接合体は、-MPL(アイオノマーを含む)-カソード触媒層-固体高分子電解質膜-アノード触媒層-MPL(アイオノマーを含む)-の構成以外にも、-MPL(アイオノマーを含む)-カソード触媒層-固体高分子電解質膜-アノード触媒層-MPL(アイオノマーを含まない)-の構成をとることができ、アイオノマーをカソード触媒層に接するMPLのみに配置することによって、コストをさらに低減することができる。
各多孔質層におけるアイオノマーの含有量は、限定されないが、各多孔質層の全重量に対して、通常10重量%~50重量%である。
各多孔質層におけるアイオノマーの分布は、多孔質層中に均一であってもよい。しかしながら、下記で説明する各多孔質層中のアイオノマーで捕捉すべき陽イオン不純物は、固体高分子型燃料電池の厚さ方向だけでなく面内方向にも偏析する。したがって、各多孔質層におけるアイオノマーは、多孔質層における、特に乾きやすく陽イオン不純物が集中しやすいガスの入口側のみに分布していてもよい。
各ガス拡散層は、多孔質層のみから形成されていてもよいが、多孔質層の触媒層と接合されている面と反対の面に、さらなる層、例えばさらなる別の多孔質層を有してもよい。
各ガス拡散層の平均厚さは、限定されないが、通常50μm~400μmである。
固体高分子型燃料電池を長時間動かすと、当該燃料電池のシステムに使われている部品や異物から金属イオン(陽イオン)が溶出してくる。この陽イオン不純物は、偏析することよって、カソードにおける酸素還元反応(ORR反応)に必要なプロトンの移動やガスの拡散を阻害して、当該燃料電池の性能を引き起こし得る。陽イオン不純物は、以下の式:
Figure 2023079558000002
(式中、Nは陽イオンのフラックス(ここで、陽イオンのフラックスは、mol/(m/s)の単位を有し、単位面積、単位時間あたりの陽イオンの移動量を表す)であり、uは陽イオン移動度であり、Cは陽イオン濃度であり、ψはイオン電位であり、Dは陽イオン拡散係数であり、ξは陽イオン電気浸透係数であり、zは陽イオン価数であり、Fはファラデー定数であり、μは水の化学ポテンシャルであり、第一項
Figure 2023079558000003
はイオン電位勾配による移動を示し、第二項
Figure 2023079558000004
は陽イオン濃度勾配による移動を示し、第三項
Figure 2023079558000005
は水の化学ポテンシャル勾配に伴う移動を示す。)
に基づいて、電位、濃度、相対湿度(RH)の勾配によって移動する。したがって、陽イオン不純物のカソード触媒層側への偏析は、高電流密度ほど進行するため、燃料電池の性能低下に大きな影響を与える。本発明の固体高分子型燃料電池では、MPL層がアイオノマーを有することで、当該アイオノマーが固体高分子型燃料電池の運転中に偏析してくる陽イオン不純物の一部をトラップし、固体高分子型燃料電池全体に陽イオン不純物が高濃度で拡散することを防ぎ、固体高分子型燃料電池の性能低下を抑制することができる。したがって、本発明の固体高分子型燃料電池では、洗浄液による洗浄を省く又は低減することができ、当該洗浄に掛かり得るコストを低減することができる。
したがって、前記で説明した、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜に接合された触媒層と、触媒層に接合されたガス拡散層とから膜電極ガス拡散層接合体(MEGA)が形成される。
なお、MEA又はMEGAには、当該技術分野において公知の添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、限定されないが、例えば、電解質膜を分解する物質として知られているラジカルを無効化する材料、例えばセリウムイオン源などが挙げられる。
さらに、MEGAの両面に、ガスを流通させるセパレータが配置されることによって、単セルが形成される。また、単セルが複数積層されることで本発明の固体高分子型燃料電池が形成される。
本発明の固体高分子型燃料電池は、MEAに接する面に、多孔質層を配置し、さらに、当該多孔質層、特に少なくともカソード触媒層に接する多孔質層にアイオノマーを添加すること以外は、公知の製造方法により調製することができる。
本発明の固体高分子型燃料電池は、例えば、以下のように調製することができる。
(1)燃料電池用電極触媒と、電解質、例えば固体高分子電解質膜と同一成分を有する電解質とを、溶剤、例えば純水中に懸濁させて、触媒インクを調製する。この際、均一な触媒インクを得るために、超音波分散などを利用してもよい。
(2)(1)で得られた触媒インクを、剥離可能な基材、例えばテフロンシート等の上に散布・付着させて、触媒層前駆体を形成する。散布・付着には、例えば重力、噴霧力、又は静電力を利用する方法がある。
(3)基材上の触媒層前駆体を乾燥させて、基材上に触媒層を調製し、基材から触媒層を剥離することにより触媒層を得る。
ここで、(2)~(3)では、触媒インクを基材上に散布・付着させ、その後、乾燥・剥離することにより触媒層を得ているが、触媒インクを固体高分子電解質膜の表面上に直接散布・付着させ、その後乾燥させることにより触媒層を調製することもできる。
(4)(3)で得られた触媒層を空気極及び燃料極として使用する。空気極及び燃料極において使用する燃料電池用電極触媒や電解質は、同じであっても異なっていてもよい。固体高分子電解質膜を中心に、一方の面に空気極を配置し、もう片方の面に燃料極を配置して、層集合体を得る。
(5)続いて、空気極及び燃料極それぞれの外側に、それぞれの電極、特に空気極に接する面にアイオノマーをスプレー又はダイコーターなどで塗布した多孔質層を含むガス拡散層、例えば導電性多孔質シート、例えばカーボンクロス、カーボンペーパーなどの通気性、あるいは通液性を有する材料から形成されたシートを配置する。
(6)(5)により得られたガス拡散層-空気極-固体高分子電解質膜-燃料極-ガス拡散層のように配置された層集合体を、ホットプレスにより、通常100℃~200℃、例えば140℃で、通常5秒間~600秒間、例えば300秒間圧着させて、MEGAを得る。
(7)(6)により得られたMEGAの両面に、ガスを流通させるセパレータを配置させて、単セルを得る。当該単セルを複数積層することで固体高分子型燃料電池を得る。
以下、本発明に関するいくつかの実施例につき説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
図1に示す本発明の膜電極ガス拡散層接合体を備える単セル(固体高分子型燃料電池)を作製した。すなわち、本発明の膜電極ガス拡散層接合体を備える単セルは、固体高分子電解質膜(L)と、固体高分子電解質膜(L)に接合された触媒層(CL:カソード触媒層又はアノード触媒層)と、触媒層(CL)に接合されたガス拡散層(GDL)とを有する膜電極ガス拡散層接合体を含む固体高分子型燃料電池において、ガス拡散層(GDL)の触媒層(CL)に接する面に多孔質層(MPL)を配置し、各多孔質層(MPL)にアイオノマーを添加することによって作製した。
なお、従来の固体高分子型燃料電池は、本発明の単セルにおいて、アイオノマーを添加していないことによって作製した。
図2に、本発明の一実施形態に係る膜電極ガス拡散層接合体を備える単セル及び従来の膜電極ガス拡散層接合体を備える単セルにおける、当該接合体の位置と陽イオン不純物量の関係(膜電極ガス拡散層接合体における陽イオン不純物の分布)を示す。図2より、従来の膜電極ガス拡散層接合体では、MPL中に陽イオン不純物を移動させ且つトラップできるアイオノマーが存在しないため、陽イオン不純物が移動できる範囲(陽イオン不純物移動可能範囲)は触媒層~触媒層の範囲(CL-L-CLの範囲)となり、さらにカソード側の陽イオン不純物量は高くなるが、本発明の膜電極ガス拡散層接合体では、MPL中に陽イオン不純物を移動させ且つトラップできるアイオノマーが存在するため、陽イオン不純物移動可能範囲は多孔質層~多孔質層の範囲(MPL-CL-L-CL-MPLの範囲)となり従来の膜電極ガス拡散層接合体よりも広がり、カソード側の陽イオン不純物量はさらに低くなる。
図3には、本発明の一実施形態に係る膜電極ガス拡散層接合体を備える単セル及び従来の膜電極ガス拡散層接合体を備える単セルのセル電圧を示す。図3より、GDLのCLに接する面にMPLを配置し、MPLにアイオノマーを添加することによって作製した本発明の単セルは、MPLにアイオノマーを含まない従来の単セルと比較して、向上したセル電圧を有することがわかった。

Claims (1)

  1. 固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜に接合された触媒層と、前記触媒層に接合されたガス拡散層とを有する膜電極ガス拡散層接合体を含む固体高分子型燃料電池であって、
    前記ガス拡散層が、前記触媒層に接する面に多孔質層を含み、
    前記多孔質層が、アイオノマーを含む、
    固体高分子型燃料電池。
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